水稲冷害研究チーム
2000年東北稲作動向(新聞記事等から)
本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
なお,記事の収集については東北農業試験場情報資料森脇課長さんにご協力をいただいています.
7月
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○7月1日(土) 「鉄人、ひとめぼれ」県内でも販売、JA岩手経済連
JA岩手経済連は7月1日から、県産「ひとめぼれ」を自分の店で使っている和の鉄人・中村孝明氏を袋に印刷した「鉄人、ひとめぼれ」の販売を県内で始める。
(日本農業新聞)
○7月1日(土) 自然を”読み”米作り、東北農試が公開シンポ
2000年東北農業試験場公開シンポジウムが6月30日、盛岡市で「先人の知恵を活かす−自然を読み、稲と語り、そして心を耕す−」をテーマに開かれた。昔から伝わる寒試しや氷柱で豊凶を占う経験から出てきた自然の読み方の今日的意義、大冷害を回避した篤農家の稲作への取り組みを基に今後の稲作・農業のあり方を探った。
(日本農業新聞)
○7月2日(日) カメムシの多発に注意、岩手県
県農業普及技術課は、病害虫発生予察情報「注意報第2号」を発行した。水稲にカメムシによる被害が出る恐れがあるとして防除を呼び掛けている。
(盛岡タイムス)
○7月2日(日) カメムシ多発予想、岩手で注意報
岩手県病害虫防除所は6月30日付けで、病害虫発生予察情報注意報第2号を出し、稲のカメムシ類の多発が予想されるため、転作牧草や畦畔草の刈り取り徹底を呼び掛けた。
(日本農業新聞)
○7月2日(日) カメムシ防除暦全農家に配布、岩手県川崎村
岩手県川崎村とJAいわて東などは、カメムシ専用の防除暦を作成し防除の徹底を指導している。
(日本農業新聞)
○7月4日(火) あぜみち通信第3号
・青森県木造町農家:順調に生育している。例年より2〜3日早い生育だ。ほぼ茎数が取れたので29日から中干しに入り、今月10日頃まで続ける。カメムシ対策をこころ掛け、2回目の畦畔の草刈りを始めた。
・岩手県金ヶ崎町農家:生育は平年より3日ほど進んでいる。全般に茎数確保は確実なので間断灌漑を始めた。12,3日頃に幼穂形成期追肥を予定している。イナゴが昨年多くみられたので、害虫発生に気をつけたい。2回目の畦畔草刈り中。
・秋田県平鹿町農家:生育は平年より2〜3日進んでいる。まだ騒ぐ必要はないが、葉色が濃く、このまま伸びると倒伏の心配も出てくる。今後の生育をみて追肥の仕方や倒伏軽減剤の使用などを判断する。6月28日に落水し、これから溝切り作業を始める。
・宮城県矢本町農家:生育は順調に進んだものの、過繁茂の状況だ。6月20日頃から中干しをしてきた。中干しのため揚水は6月27日から7月6日までの停止。中干しを徹底して効果を出したい。
・山形県藤島町農家:生育が2,3日進んでいる。節間の伸長が始まり、生殖生長への転換期に入った。外気温が高いため温度較差与えないような浅水管理を徹底している。10日頃穂肥を予定している。
・福島県河東町農家:生育は順調だ。晴れ間をみて溝立て、中干しに取りかかっている。今のところ病害虫の発生はみられない。箱処理はしたが天候状況によっていもち病の発生が心配されるので、発生状況をみて、早期防除に努める。
(日本農業新聞)
○7月5日(水) 生育やや早く水管理に注意、宮城県
宮城県は3日、水稲の生育状況(6月30日)について発表した。出穂期は平年(8月8日)より7〜8日早いと推測されることから、減数分裂期に低温に遭う危険もあるとして、水管理など十分な対応を呼び掛けている。
(日本農業新聞)
○7月5日(水) 「はえぬき」7年連続「特A」めざす
山形県産米改良協会の総会が山形市で開かれた。水田農業が新たな変革期を迎えていることを背景に、「はえぬき」を主体に地域の特性と需要動向を踏まえた品種の誘導に努め、「はえぬき」の7年連続食味ランキング「特A」を目指すなどを確認した。
(日本農業新聞)
○7月6日(木) 高温下の米作り探る、山形県
山形県農林水産部は3日、1999年県産米が異常高温などの影響を受けて著しく品質低下をきたしたことを踏まえて、「高温の気象予報に対する米作り対策会議」を山形市の県立農業試験場で開いた。今夏も気温が高いとの予報から関係機関が連携を強め、技術指導とカメムシ対策に万全を期すことにした。
(日本農業新聞)
○7月7日(金) 葉いもち多発の恐れ、青森県
青森県の病害虫防除所が6日発表した病害虫発生予察によると、水稲の葉いもち多発の恐れがあるとした。例年この時期にはほとんど発生が認められないが、本年は前月中旬以降の高温推移でいもち病の感染に好適だったとして、今後の急増を予想。早期発見・早期防除を呼び掛けている。
(日本農業新聞)
○7月7日(金) 寒だめしで農作業の指針
「先人の知恵を活かす」をテーマに2000年東北農業試験場公開シンポジウムがこのほど、盛岡市内で開かれた。対談形式で行われた初のシンポは、先人の知恵を継承する3農家を囲み、自然を読み、稲と語り、心を耕す術を学び、気象変動下の稲作と農業のこれからを考える試みだった。寒だめしを活用する宮城県一迫町の菊農家の白鳥文雄さんは「人は太古の時代から自然とつきあい、天候を読みことを身に付けていた」と語り、これを具体的に表したものが寒だめしだと強調した。
(日本農業新聞)
○7月8日(土) 減数分裂期低温に注意、宮城県
宮城県は水稲の減数分裂期が、早いところでは11日から始めることから、栽培管理の徹底を呼び掛けている。生育が平年に比較して7,8日早まっているため、減数分裂期には冷害対策が、登熟期には逆に高温対策が必要としている。
(日本農業新聞)
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○7月11日(火) カメムシ防除の徹底を、JA秋田おばこ
JA秋田おばこは昨年のカメムシ被害の反省を踏まえこのほど、同JA本・支所で積極的に稲作講習会などを開催した。講習会には平日にもかかわらず、各会場とも多くの生産者が参加し、今年の稲作への意気込みが感じられた。
(日本農業新聞)
○7月12日(水) 直播微増1640ヘクタール、東北管内
東北農政局は11日、管内の本年度の水稲直播栽培面積(6月21日現在)をまとめた。6県合計で1640ヘクタールと、前年に比べ66ヘクタールの微増となった。大半が湛水直播だ。
(日本農業新聞)
○7月12日(水) 水稲冷害危険期早まる、東北農政局安定生産協
東北農政局は11日、仙台市内で本年度の東北地域水稲安定生産推進連絡協議会を開いた。各県の担当者らが集まり、今後の生育予測や技術対策を検討。生育が早まっているのに伴い冷害危険期も早まるため、温度変化に即応した深水管理、的確で迅速な追肥などを産地で指導していくことを確認した。
(日本農業新聞)
○7月18日(火) あぜ道指導水管理徹底、宮城・JA鹿又
水稲の生育は一段と進み、栽培管理などで重要な時期を迎えていることからJA鹿又は13日、管内4か所で水稲あぜ道現地指導会を開いた。平年より減数分裂期が7〜8日程度早まるものと予想される中、低温障害を回避する水管理、穂肥や病害虫防除などの指導を行った。
(日本農業新聞)
○7月18日(火) あぜみち通信第4号
○青森県木造町農家:生育は平年より1週間程度早く、先週中頃中干しを終え水を入れた。先週末から穂肥の追肥を始めた。「あきたこまち」「つがるロマン」の出穂は来月の初めだろう。
○岩手県金ヶ崎町農家:10日頃幼穂形成期に入った。20日前に減数分裂期に入りそうで、例年より5〜6日進んでいる。これから窒素追肥を行う。穂いもち防除は20日頃粒剤を散布する予定。近年にないほど生育の進み具合で、穂に遅れないように作業を進めたい。
○秋田県平鹿町農家:葉いもちが出ている。局所的に発生している田んぼを先週薬剤防除した。田が十分に乾ききらず、梅雨明け後に中干しに追われそうだ。
○宮城県矢本町農家:好天に恵まれ生育は順調そのものだ。13日時点で「まなむすめ」の幼穂長は3センチだ。これから追肥を考えている。水管理は間断灌漑で対処している。
○山形県藤島町農家:「はえぬき」は減数分裂期に入っている。葉齢は平年並みだが、幼穂は3日ほど進んでいる。葉数が減っている。出穂は8月3日頃を予想している。
○福島県河東町農家:好天に恵まれ生育は順調で、各品種とも生育は5日程度進んでいる。いもち病がごく一部で見られるが広がる気配はなさそうだ。幼穂形成期に入ったので水管理に万全を期す。追肥は天候や葉色を見ながら実施したい。
(日本農業新聞)
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○7月23日(日) カメムシ増殖に好適条件、福島県
水稲の品質低下をもたらすカメムシが、昨年発生の多かった地域では今年も発生する可能性がでている。県農業団体災害対策本部はラジオで注意を促し、情報ファックスサービスで地区報を出すなど、対策を呼びかけている。
(日本農業新聞)
○7月23日(日) 葉いもち感染適温続く、青森県
青森県の津軽・南部地域病害虫防除所は、21日に発表した注意報第7号で、穂いもちの多発の恐れがあるため適期防除の徹底を呼びかけている。出穂直前と穂揃い期の2回は必ず防除すること。また稲の生育が早まっているため、適期を逃さずに予防散布に努める。
(日本農業新聞)
○7月25日(火) 無人ヘリ防除に奮闘、秋田・二ツ井町
高齢化・兼業化が進む地域農業の一助になればと、二ツ井町の農業後継者で組織するクラブが、無人ヘリを操り、病害虫防除に奮闘している。同クラブは20〜40歳代の若手農業後継者6人が4年前に結成、高齢化や兼業化で水田への薬剤散布ができなくなった農家の依頼を受け、6月後半のいもち病防除から散布活動を展開している。
(日本農業新聞)
○7月25日(火) カメムシ類が多発、山形県で警報
発生予察情報で県農林水産部は24日、斑点米カメムシ類が夏場の高温とカメムシ類被害の影響で、米の品質が極端に低下した昨年より多発しているとして県内全域に対し、警報第1号を出した。警報が発表されたのは1995年の葉いもち以来、5年ぶりだが、カメムシ類に限定しての警報は初。
(日本農業新聞)
○7月26日(水) 水稲生育「やや良」、東北管内
東北農政局は25日、2000年産水稲の生育状況(7月15日現在)を、東北全体で「やや良」と発表した。生育は順調だが、天候に恵まれ病害虫の生育、感染好適日が続いているため、注意が必要だ。
(日本農業新聞)
○7月27日(木) 超早期米安値スタート
JA全農は26日、2000年産自主流通米のうち、宮崎、鹿児島産など超早期米の相対取引価格を明らかにした。25日に行われた入札結果に基づくもので、全銘柄が前年を60キロ当たり1000〜1200円下回る厳しいスタートとなった。
(日本農業新聞)
○7月31日(月) 斑点米カメムシ技術指導、農水省
全国的な高温傾向と斑点米カメムシ類の多発予想を踏まえて農水省は、北海道と各地方農政局に当面取り組むべき技術指導を通知、発生予察情報の充実と畦畔の適切な雑草管理、適期防除を求めている。対策は、関係機関が連携し、組織ぐるみで計画的に進めることが重要と指摘している。
(日本農業新聞)
reigai@tnaes.affrc.go.jp