水稲冷害研究チーム

2002年東北稲作動向



 本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
 稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
 なお,記事の収集については東北農業研究センター情報資料濱田課長さんにご協力をいただいています.


8月

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○8月1日(木) 2週間連続真夏日 山形県
 太平洋高気圧に覆われた31日、県内は全般に晴れや薄曇りの天気で経過し、内陸を中心に猛暑が続いた。山形では、日中の最高気温が35.6度を記録し、二週間連続で真夏日となった。山形地方気象台によると、この日の最高気温は内陸で平年より4度前後も高く、新庄や米沢では33度台を観測。これで両地域での真夏日はそれぞれ9日、10日連続となった。また、庄内の気温も平年を2度ほど上回り、酒田は31度を超えた。
(山形新聞)

○8月3日(土) 1カ月予報 曇りや雨の日多い
 仙台管区気象台が2日発表した予報によると、東北地方の向こう1カ月の天気は、高気圧に覆われて暑い日もあるが、前線やオホーツク高気圧の影響で曇りや雨の日が多い。平均気温は平年並み。降水量は平年並みか多い。日照時間は平年並みか少ない。
(日本農業新聞)

○8月5日(月) 水稲の出穂が始まる
 盛岡地域で8月に入り水稲の出穂開花が始まった。穂を出しているのは、紫波郡はもち米で早生品種のヒメノモチ、岩手郡も早生品種のかけはし、盛岡市内は中生品種のあきたこまち。かけはしは、ほとんどが出そろっている田も見られた。
(盛岡タイムス)

○8月7日(水) 東北の01年産米生産費 3年連続で減る
 東北農政局は6日、東北地方の2001年産の米生産費を発表した。10e当たり全算入生産費は前年に比べ2.1%減の15万3155円だった。減ったのは3年連続。肥料や農薬の投入量が減ったことや農機具の使用期間が延びたことなどが要因。
(日本農業新聞)

○8月7日(水) 3年連続の豊作か 米穀データバンク 
 民間調査会社の米穀データバンク(東京)が6日発表した2002年産水稲の作柄予想によると、東北南部や関東地区などが好天に恵まれ、全国平均の作況指数は102(平年作=100)の「やや良」で、三年連続の豊作となる見通しだ。
(秋田魁新報)

○8月10日(土) カメムシ一斉防除を、岩手県胆沢町
 胆沢町病害虫防除協議会は、カメムシが多発しているとしてちらしを発行、地域一斉防除を徹底した。先月29日、牧草地など町内42ヶ所のすくい取り調査の結果、成虫と幼虫の合計で400匹以上の地域もあり、草地はもちろん、調整水田の雑草からも発見された。(日本農業新聞)

○8月10日(土) 1カ月予報 南部厳しい暑さ続く
 仙台管区気象台が9日発表した東北地方の向こう1ヶ月の天気予報によると、高気圧に覆われ晴れるが、前線や低気圧の影響で曇りや雨となる時期がある見込み。平均気温は平年並み。
(日本農業新聞)


 
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○8月13日(火) エルニーニョ強まる 西日本は低温も
 気象庁は12日、世界に異常気象をもたらすとされる、エルニーニョ現象(南米ペルー沖の海面水温が高い状態)が、さらに進んでいると発表した。年内は続く見込みで、日本では西日本の低温など、秋の天候に影響を与えることが懸念される。
(日本農業新聞)

○8月13日(火) あぜみち通信 7
○青森県木造町農家
今月に入って毎日、曇りや雨が続いている。「つがるロマン」で6割が出穂した(12日現在)が、雨のため開花できなくなっている。登熟が悪くなる恐れがある。今後は、なるべく排水を早めて、浅水管理に努める。15日ごろから傾穂期に入るので、いもち防除とともにカメムシ防除にも気を付けたい。「つがるロマン」の生育状況(12日現在)は平年並みで、かん長は82a、穂長18a、一株当たり穂数は23本。
○岩手県胆沢町農家
5日の生育調査では、草丈が80.8a。倒伏 の心配はないだろう。穂ぞろいは、ここ両日中と見ているが雨続きだ。一般減農薬栽培のカメムシ防除は、JAの指導により16日から18日の3日間、地域で一斉防除を行う。わが家できスミチオンの液剤を散布する。「妙光」栽培(無農薬)に葉いもちが発生した。指導により、温度を下げるため水のかけ流しをし、カメムシ対策では、妙光忌避エキスを使用する。当面は、登熟に影響しないような水管理に注意を払う。
○秋田県平鹿町農家 
8月に入って、まともな好天が1日もない。12日の調査で草丈は98.5aと平年並み。穂ぞろいは4日ごろで平年より3日ほど早かった。日照不足だが温度はある程度あり、登熟は今のところ心配していない。紋枯病がでているものの、病害虫の発生も防除が必要なほどではない。雨水頼みの水管理ではよくないので、田の状態を見ながら引き続き間断かんがいに努める。とにかく、早くお日さまが出ることを願っている。
○宮城県矢本町農家
出穂は「ひとめぼれ」「ササニシキ」ともに7日だった。ここ数年、出穂期が早まり、稲刈りも9月前半だっただけに、今年は、さまざまな状況から、ちょうどいい時期の出穂になったと思っている。肥料は減肥しての対応だったが、ここ4〜5日の好天などで、稲の姿は結構良くなっている。草丈は、短いと思っていたが伸びたので、これからの台風襲来などが心配というところだ。
○山形県高畠町農家
やや遅れ気味の生育だったが今月に入っての好天続きで一気に進み「はえぬき」は平年並みの5日に出穂を観測した。「コシヒカリ」は10日過ぎから出穂が始まり、平年よりやや早まっている。全体に葉が立っており受光態勢がいい。雨は少なく真夏日が続いているので、田んぼには、どんどん水を入れている。カメムシ対策で2回の航空防除も終わった。いもち病や紋枯病も見られない。この状態が続けば登熟は早まり食味、収量も期待できそうだ。
○福島県河東町農家
真夏日が20日以上続き、水のかけ流しなど間断かん水を繰り返す日が続いている。出穂は平年より2〜3日進み、「ひとめぼれ」は3日に、「コシヒカリ」は今週明けが出穂となる。全体的に作柄は良く、平年を上回ると思われるが、水管理に万全を期す。ただ、人的に防げない台風などが心配だ。今のところ、穂いもちやカメムシなどの病害虫の発生は見られない。注意深く見守り、所見があれば直ちに防除に当たる。
(日本農業新聞)

○8月16日(金) 北日本で低温と日照不足 農作物管理に注意
 北海道から東北地方の北部にかけて、低温と日照不足が続いている。今月1日から2週間の平均気温は、北海道全域で平年値を2〜3度下回り、日照時間は秋田や青森で平年の2割程度しかない。気象庁は、この状態があと1週間ほど続くとして、農作物の管理に注意を呼び掛けている。東北地方北部では、7月末から前線やオホーツク海高気圧の影響で気温が低く日照時間が少なくなってきた。同期間の日照時間は、秋田で19.8時間となり、平年の21%と大きく下回った。むつも21%、青森で22%に落ち込んでいる。
 8月に入り低温、日照不足が続いている東北北部の各県は、14日までに相次いで農作物の適切な管理を呼び掛ける情報を発表した。水稲の出穂盛期を来年並みの8日に迎えた岩手県は、15日に出した農作物技術情報で低温、日照不足が数日続く見込みから、穂いもちに対する適切な防除を呼び掛けた。青森県では、19日まで県南地方を中心に日照不足が続くとの青森地方気象台の気象情報を踏まえ、13日に臨時の稲作生産指導情報を発表。穂いもちの発生が心配なため、穂ぞろい期の防除の徹底を促した。
(日本農業新聞)

○8月17日(土) 北日本で寒気強まる
 東北、北海道で低温、日照不足が続き、農作物への影響が出始めた。気象庁は、接近中の台風13号が抜けた後、「北の寒気が強まり、低温の範囲が広がる」と予想し、注意を呼び掛けている。
(日本農業新聞)

○8月17日(土) 大雨被害が深刻 、東北北部
 東北北部に停滞した前線の影響で11日から12日に降り続いた大雨の被害は、16日になっても色濃く残っている。青森県や秋田県などの被災農家は、水がたまったままのほ場での排水作業や、泥が付いたリンゴ園地での洗浄、腐敗果による被害拡大を防ぐ薬剤散布などに追われた。各県での被害状況の調査が進むに連れ、被害金額はさらに増える見通し。
(日本農業新聞)

○8月17日(土) 東北6県の水稲出穂状況 ほぼ平年並み
 東北各県が16日までにまとめた水稲の出穂状況によると、ほぼ平年並みの出穂盛期を迎えている。
(日本農業新聞)

○8月18日(日) 県内各地最高気温21度前後
 県内は17日、オホーツク海高気圧から吹き込む冷たい海風の影響で、日中の最高気温は仙台で21.5度にとどまるなど、各地で平年を6度から7度も下回った。9月下旬から10月上旬並みの気温だといい、今月上旬の真夏日の連続がうそのよう。仙台管区気象台は「この夏は、30度を超える日はもうないでしょう」と言っている。
(河北新報)

○8月20日(火) 北日本低温続く
 仙台管区気象台は19日、低温と日照不足に関する気象情報第2号を出し、農作物などに注意を呼びかけた。
(日本農業新聞)

○8月20日(火) 水稲青刈り本格化
 県水稲作柄委員会がコメ生産調整(減反)の追加措置として発動した「緊急受給調対策」に基づく今年の青刈りが本格的に動き出した。三沢市や蓬田村などのヤマセ地帯では、農家が刈り取りを開始。コメ生産地の津軽でも大雨で被害を受けた農家に申請の動きがあり、今年の青刈り面積は昨年実績を上回る可能性が強まっている。県農協中央会によると、19日まとめた今年1回目の青刈り申請状況は12市町村合わせて約350f。うち三沢市が283fで最も多く、昨年青刈りがなかった西目屋村でも今年11日の大雨で冠水被害を受けた0.6fの申請があった。同対策が始まった昨年の実績は、本県枠1600f弱に対して839f(実施32市町村計)だった。
(東奥日報)


 
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○8月21日(水)県内、10月並みの気温
 寒気による影響で、20日の県内は肌寒い1日となった。最高気温は深浦町で23.7度まで上がったのが最高で、各地とも平年より7度から3度低い10月上旬から中旬並みの気温となった。青森地方気象台によると、八戸市とむつ市では、最高気温がそれぞれ19.0度、19.3度までしか上がらず、長そでがほしい1日となった。
(東奥日報)

○8月22日(木)長雨、低温続く上十三地域
 今年初めから続いた長雨と低温で、ヤマセ地帯の上十三地域を中心に農作物の生育遅れに対する懸念が強まっている。上北地方農林水産事務所管内の市町村では、対策組織の設置が進んでおり、同事務所は農協関係者にも呼び掛けて近く対策を協議する方針。減収―の不安を抱く稲作農家からは、緊急需給調整対策に基づく「青刈り」の期間延長や面積枠拡大を望む声も上がっている。
(東奥日報)

○8月23日(金) 揺れる黄金、西会津早くも稲刈り
 きょう23日は処暑。暑さも峠を越し、次第に秋らしくなる。22日の県内は最高、最低気温とも9月上旬から下旬並みの秋めいた1日となった。西会津町野沢字塚田246−1、三留正春さん(69)の水田では、早くも稲刈りが行われた。
(福島民報)

○8月23日(金) 日照時間、平年の3割、秋田県
 県内は8月に入り、異常な天候に見舞われた。夏空が広がることはほとんどなく、中旬まで雨や曇りが続いた。雨量は平年の2−4倍、日照時間は逆に平年の3割ほどにとどまった。
(秋田魁新報)

○8月24日(土) 1ヶ月予報 気温、降水平年並み
 仙台管区気象台が23日発表した東北地方の1ヶ月予報によると、期間の天気はおおむね周期的に変化する。平均気温、降水量、日照時間ともに平年並みの見込み。
(日本農業新聞)

○8月24日(土) 北冷西暑
 気象庁の24日までのまとめによると、今年の夏(6−8月)は東北北部を境に北側で気温が低く、南側で暑さが厳しい「北冷西暑」型といえそうだ。ペルー沖のエルニーニョ現象が発生した年の夏は西日本を中心に冷夏になる傾向が強いが「今年はむしろ逆。夏に限っては、エルニーニョの目立った影響はなかった」(気象庁)という。
(岩手日報)

○8月27日(火) 31日、1日に山形県立農業試験場参観デー
 山形市みのりが丘にある同農試は「21世紀を考える食と農」をテーマに31日9月1日の2日間、農場と研究施設を公開。問い合わせは同試験場、(電)023−647−3500。
(日本農業新聞)

○8月27日(火) あぜみち通信 8
○青森県木造町農家
中生系の「つがるロマン」は登熟が遅れ、不ねんの恐れが多少ありそう。出穂期に雨と低温が続いたのが要因だ。早生系の「ゆめあかり」などは、雨で薬剤散布が時期良く出来なかったため、穂首のいもち病が相当目立っている。来月に入ったら天気を見ながら落水に入る。収穫は平年に比べて一週間ほど遅い9月末を見込む。例年のような晴れた天気に戻って、登熟だけでもうまくいってほしい。
○岩手県胆沢町農家
穂そろいは13日ごろ。一株中でも登熟度度合いが、例年に比べて一定でないような気がする。長雨が続き、その後台風通過の後、気温の下がった影響だろうか。カメムシ防除は地域一斉防除期間内に、雨の合間を見て行った。「妙光」栽培(無農薬)に穂いもちが見られる一般減農薬栽培にも若干散見されるが、大きな影響はないと見ている。これからは水管理の徹底と、けい畔の草刈りを進め、刈り取りに備える。今後登熟、収穫時期に向けての、台風や長雨がないことを望む。
○秋田県平鹿町農家 
日照不足で登熟の進み具合が緩慢だ。今月の雨量は例年の倍で、田に水を張らなくともいいほどあり、思った通りに水管理ができない。今週になって天気は回復し、実りがよくなることを期待しているが、これまでの日照不足をカバーできるかどうか心配している。積算温度から試算すると9月20日前後の稲刈りとなるが、登熟の状況をみると25日ごろになりそう。一部のほ場で紋枯病が見られ、防除が必要と判断している。
○宮城県矢本町農家
水稲の生育は、草丈が短いと思っていたが、平年と同じ程度となった。登熟は順調な推移、収量は平年並みと予想している。あぜの草刈りをしているが、病害では紋枯病があぜ際に多い。いもち病の発生は見られない。7月の台風の影響で、中干しが不十分だった。揚水停止が今月末日だったが、その前に落水し、田面を乾かしたい。生産調整に伴い8月19日には15eの青刈りをした。
○山形県高畠町農家
梅雨明け後の高温、盆入り後の低温と天候が安定しないため生育にばらつきが見られる。「はえぬき」は出穂が、やや遅れたが8日ころに穂ぞろい期を迎え、現在は傾穂している。「コシヒカリ」は、やや遅れ気味。村山農業改良普及センターの調べでは、穂数、もみ数は平年並みという。18日から気温が上昇、夜間はぐんと涼しくなってきたが、日照が少なく登熟は、やや遅れ気味。穂いもちなどが目立った病害虫の発生はない。
○福島県河東町農家
会津地方で稲刈りを始めた所もあるが、私の所では「ひとめぼれ」が9月20日前後、「コシヒカリ」は9月下旬から10月上旬とみている。「ひとめぼれ」「コシヒカリ」とも粒数は平年より多く豊作型、しかし「コシヒカリ」は茎丈が平年より10aほど長く、大雨や強風があれば倒れる心配がある。出穂後30日をめどとする落水とコンバインの整備点検、最後のけい畔の草刈りが当面の仕事となる。
(日本農業新聞)

○8月29日(木)15日現在水稲作柄 東北農政局が28日公表した東北6県の2002年産水稲の作柄(15日現在)は、宮城と福島が「やや良」(作況指数102〜105)となり、ほかの4県で「平年並み」(99〜101)になった。農政局は、今後の登熟次第としながら、東北全体では「やや良」と平年並み」の境を推移するとみている。
(日本農業新聞)

○8月31日(土)02年産麦収穫量 6条大麦が47%
 東北6県の2002年産麦の収穫量は、小麦が20400トン、6条大麦が9080トンとなり前年に比べそれぞれ3700トン(22%)、2920トン(47%)増えた。ともに作付面積が増え、特に6条大麦は作況指数117の豊作だったことが、収穫量を大きく押し上げた。東北農政局が30日公表した。
(日本農業新聞)

○8月31日(土)一ヶ月予報
 仙台管区気象台が30日に発表した予報によると、東北地方の向こう一ヶ月の天気はおおむね周期的に変化し、秋雨前線の影響でぐずつく時期もある。平均気温は平年並みか高い。降水量は平年並み。日照時間は平年並み。
(日本農業新聞)


 
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