水稲冷害研究チーム
2003年東北稲作動向
本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
なお,記事の収集については東北農業研究センター情報資料課児玉課長さんにご協力をいただいています.
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○8月1日(金) 7月寒きくっきり
七月の気温や日照時間、ほぼ全国的に平年を下回ったことが分かった。気象庁の観測データによると、梅雨明けしてない東北と関東が顕著で、仙台市の日照時間は平年の三分の一以下、大冷害だった一九九三年よりも少ない。気温も平年より低い日が多く、寒い七月が浮き彫りになった。また、今年も九三年も、関東甲信越、東北地方は七月いっぱい梅雨明けせず、平年より大幅に遅れている。古川農業試験場によると、宮城県内の稲は低温の影響で一週間から10日、生育が遅れている。今後も、農作物が大不作だった九三年のような天候が続くのか。九三年八月は上旬まで気温は二〇度にも届かず、日照はほぼゼロの日が続いた。気象庁気候情報課は「八月に入ると低温、日照不足も一段落し、平年並みになるだろう。九三年のような大冷害にはならない」と予測する。同庁によると、一日、遅くとも二日には関東甲信越、東北地方ともに梅雨明けする。
(日本農業新聞)
○8月1日(金) 梅雨明け後も低温注意 気象庁の和田高秀予報官に聞く
気象庁気候情報課和田予報官は、梅雨明け後も、北・東日本は低気圧や前線の影響を受けやすく、農作物の管理には引き続き注意が必要と語った。
北日本を中心に低温・日照不足が続いているのはなぜか。
冷たい湿った北東風、いわゆる「やませ」をもたらすオホーツク海高気圧が六月下旬から勢力を強め、蛇行する偏西風にすっぽりと包まれ身動きが取れなくなる「ブロッキング現象」を起こした。この状態が予想以上に長引いた。一方、太平洋高気圧の発達が遅れ、前線をはさんだオホーツク海高気圧を北へ押し上げる力が弱かった。この二つの要因が重なったことが「梅雨寒」が続いた原因だ。偏西風がなぜ蛇行するかは解明されていない。
気象庁は一日にも関東甲信越で梅雨明けすると予測しているが、梅雨明け後の天候はどうなるのか。
東日本、北日本の気温や日照時間は平年並みの見通しだ。オホーツク海高気圧は解消し、やませは吹かなくなるが、今度は天気は周期的に変わるようになり、低気圧が頻繁に通過すると寒気が強まる恐れがある。今後の太平洋高気圧の発達が弱いと、前線や気圧の谷の影響は、北日本だけでなく東日本にも広がる可能性がある。このため、農作物の管理には引き続き十分な注意をしてほしい。
(日本農業新聞)
○8月1日(金) いもち病厳戒態勢 宮城
宮城県内では出穂期を控え、穂いもちの発生やカメムシ被害の防止対策に農家や関係機関係機関が全力を挙げている。県北西部の岩出山町では、いもち病で株が枯れ、収穫の見込めない深刻な水田も一部で確認されている。JAいわでやまは三十一日に対策会議を開き、防除薬剤の購入費用助成など農家支援の検討に入った。同JAやJA古川によると、古川市と岩出山町のそれぞれ一カ所の水田で、被害の大きい株を刈り取る対策もとられている。東北地方では七月に入ってから岩手、秋田、宮城、福島県で葉いもち、穂いもちに関する注意報が発令されている。
(日本農業新聞)
○8月1日(金) 穂いもち発生少なめ 秋田県病害虫防除所予報
県病害虫防除所は三十一日、農作物病害虫発生予報第五号を発表した。水稲の穂いもちは、全県的には平年よりやや少ないと予想されるが、穂ばらみ期と穂ぞろい期の防除を呼び掛けている。北秋田地域や県南内陸部の出羽丘陵地帯では、すでに多発圃場が確認されており、傾穂期にも防除が必要としている。カメムシ類の発生は、平年よりやや多いと予想され、出穂七〜十日後の傾穂始期と、その十四日後の二回、地域一斉に薬剤散布し、収穫の二週間前まで除草はしない。
(秋田魁新報)
○8月1日(金) 生育遅れ5−10日 低温の影響懸念 宮城県の水稲調査
低温と日照不足による水稲の不稔(ふねん)障害の不安が広がる中、県は三十一日、第二回緊急生育調査を四十四圃場で実施した。県内の水稲は現在、低温に最も弱い「減数分裂期」を迎えており、今週前半の低温で収量への影響は避けられなそうもない。生育も県平均で一週間程度遅れている。県農産園芸課によると、県平均の幼穂(ようすい)の長さは八・四センチで前回(二十四日)の調査より六・〇センチ伸び、減数分裂期(幼穂長三〜十二センチ)の最盛期を迎えた。草丈は六七・一センチ、一平方メートル当たりの茎数は六百四十三本、茎数は一一・九枚で、出穂期は平年より一週間遅い十一日ごろと見込んでいる。
(河北新報)
○8月1日(金) 不順天候で連絡会議 93年以来 青森県農協中央会が設置
県農協中央会の種市一正会長は三十一日、青森市の県農協会館で定例会見を行い、長引く低温と日照不足への対応として二十八日付で「JA農作物不順天候対策連絡会議」を設置したと発表した。冷害対策で県内農協グループが組織を設置するのは、大冷害だった一九九三年以来。同連絡会議は同中央会、県信連、全農県本部、全共連県本部の関係部長五人で構成。気象の推移に応じた生産技術指導に万全を期すのが狙いで、三十日付で県内全農協に対し、生産指導強化に努めるよう要請する文書を送付した。今後の天候や農作物への影響をみて、対策本部に格上げすべきかを判断する。低温続きで特に影響が懸念されている水稲について、種市会長は「今までの経過の中では大変厳しい状況にあると思うが、これからの天候が良ければまだまだ(平年作の)可能性はある。病虫害の問題もあるので、農家はあきらめずに栽培管理を徹底してほしい」と述べた。
(東奥日報)
○8月2日(土) 北日本寒さ続く 気象庁
北日本の低温・日照不足が八月盆まで続く見通しとなってきた。気象庁は一日、三カ月これまで平年並みとしていた北日本の平均気温の予想を「下方修正」し、平年並みか低くなるとの見通しを発表した。東北地方は前線や寒気の影響で曇りや雨の日が多く「梅雨明けが特定できない可能性も出てきた」としている。同庁は同日、北日本の低温と日照不足に関する気象情報も発表した。同庁によると、北日本に冷たい北東風を吹きつけてきたオホーツク海高気圧は、今後徐々に弱まる見通し。しかし、夏の暖かい太平洋高気圧の張り出しが弱く、北日本、東日本は前線や低気圧の影響を受けて、天気がぐずつくとしている。
仙台管区気象台によると、東北地方は八月盆までは、気圧の谷や前線の影響で天気が崩れる日が多い。曇りの日が多く気温も平年並みか低く、夏らしい夏は期待薄。
(日本農業新聞)
○8月2日(土) 23都府県に拡大 いもち病警報・注意報
農水省が一日まとめたいもち病の発生状況によると、三十一日時点で、宮城が注意報を警報に切り替えた。新たに群馬、山梨、静岡、愛知の四県で穂いもち注意報を発令したことから、警報と注意報を発令しているのは二十三都府県となった。穂いもち警報は、福井と宮城の二県になった。注意報は葉いもちが5県、穂いもちが16都府県。同省は「1998年のの不作時には及ばないが発令県が増えている。穂いもちの発生は、米の減収につながるので早期に防除に努めてほしい」と、注意を促している。
(日本農業新聞)
○8月2日(土) 低温対策など宮城県を視察 熊谷農水政務官
熊谷市雄農水大臣政務官は一日、宮城県古川市の同県古川農業試験場を訪れ、低温・日照不足への対応などを視察した。試験ほ場で水稲の生育状況の説明を受け、穂の具合などを確認した。同政務宮は「草丈、茎数などは大丈夫と考えるが、減数分裂期にあたっているので農家は気をつけてほしい」とし、国としての対策については「低温の影響が最終的にどこまで出るのか、出穂後の状況を見ないと分からない」と語った。
(日本農業新聞)
○8月2日(土) 北日本で半世紀ぶり低温 全国的に日照不足
気象庁は一日、「七月の天候」を発表した。全国の観測地点のうち十一地点で七月の平均気温としては観測史上最も低い記録を更新、三地点がタイ記録となった。北日本の平均気温は平年に比べ二・九度低く、同序は「冷害年だった一九八八年、九三年に匹敵するか、それ以上だ」と説明。全国的に日照時闇が少なく顕著な低温で、記録的な"寒い七月"となった。七月はオホーツク海高気圧が強く、北日本、東日本の太平洋側中心に低温で曇りや雨の日が多かった。一方、太平洋高気圧の北への張り出しが弱かったため、梅雨前線が本州上や南岸に停滞し、東日本や西日本にかけても曇りや雨の日が多くなった。
(日本農業新聞)
○8月2日(土) 水稲草丈、依然低く 各品種とも生育遅れ 青森県黒石・十和田31日現在
県は一日、黒石市と十和田市(藤坂)の七月三十一日現在の水稲生育状況を公表した。例年なら草丈が急激に伸びる時期だが、今年は低温と日照不足の影響で生育が遅れているため、草丈は各品種とも平年より短くなっている。茎数は黒石でやや少なく、十和田市では平年並みからやや多い。黒石のゆめあかり、むつほまれは最終幼齢に達したものの、平年に比べそれぞれ〇・六枚、〇・二枚少ない。十和田市は〇・五枚前後少ない。前回調査した七月十八日から同三十日の気象は、平均気温が黒石で平年より四・三度低い一八・〇度、十和田で五・六度低い一五・七度だった。日照時間は黒石で平年比83%の五十四時間、十和田市は同19%の九時間にすぎなかった。一方、一日までに県内七つの農業生産対策推進本部のすべてに、不順天候対策連絡会議が設置された。
水稲の生育状況 (7月31日現在)
| | 品種 | 草丈(p) | 茎数(本) | 葉齢(葉) |
| 本年 | 平年 | 本年 | 平年 | 本年 | 平年 |
| 黒 石 | むつほまれ | 69.7 | 81.4 | 18.9 | 21.3 | 11.8 | 12.0 |
| つがるロマン | 65.3 | 81.2 | 17.4 | 19.9 | 12.6 | 13.0 |
| ゆめあかり | 70.2 | 86.2 | 22.2 | 23.2 | 11.3 | 11.9 |
| 十和田 | むつほまれ | 61.2 | 76.4 | 21.6 | 19.6 | 11.4 | 12.0 |
| ゆめあかり | 60.8 | 77.7 | 20.5 | 19.8 | 11.6 | 12.0 |
(東奥日報)
○8月2日(土) 水稲生育を緊急調査 八戸、三沢、上北で 青森県農水部
ヤマセによる低温と日照不足で県南地方を中心に水稲の生育が遅れているため、県農林水産部は二日、八戸、三沢、上北の三市町で緊急の生育状況調査を行った。県南地方はこの日も朝から曇り空のぐずついた天気。三沢市では淋代、浜三沢の二カ所の生育観測圃(ほ)を視察した。三沢地域農業改良普及センターの担当者は「三沢市内では水稲の生育が六〜八日程度遅れており、これから低温に最も弱い時期を迎える。浜三沢地区の出穂は今月十八日の予想」と説明した。県の一行は幼穂の形成状況などを丹念に調べていた。県によると、一日までに県南地方を中心に十二市町村が不順天候対策で連絡会議などの組織を設置している。
(東奥日報)
○8月2日(土) いもち防除を徹底 不稔調査、下旬に実施 宮城県
県農作物異常気象対策本連絡会議は一日、仙台市青葉区の県自治会館で幹事会を開き、県内の農作物の生育状況(七月三十一日現在)をまとめた。県内は今後一週間、平年に近い気温が予想されており、水稲では低温対策から穂いもちの防除に比重を移す方針を確認。出穂後の今月下旬に全県で不稔(ふねん)調査を実施することを決めた。県内四十四の調査圃場の幼穂(ようすい)の長さは平均八四・五ミリで、ほとんどの水田が低温に最も弱い「減数分裂期」(幼穂長三〇−一二〇ミリ)に入った。七月下旬の平均最低気温は、仙台で平年を四・八度下回る一六・四度となり、減数分裂期に耐えられる最低気温の下限一七度を下回った。生育自体も平均で約一週間遅れている。今後の梅雨明けによる気温の上昇で、穂が枯れる穂いもちの多発も懸念されるため、連絡会議は葉いもちの防除徹底を申し合わせた。宮城県連続地震で被災した農家の負担軽減策として、ヘリコプターによる薬剤散布なども検討している。
(河北新報)
○8月2日(土) 北海道で品種交代 「ほしのゆめ」が増 03年産米の品種別作付け
農水省は一日、二〇〇三年産水稲うるち米の品種別作付け見込み面積を発表した。「コシヒカリ」が五十四万三千ヘクタールと最も多く、全体の約四割を占める。続いて「ひとめぼれ」が十四万六干ヘクタール、「ヒノヒカリ」が十四万五千ヘクタール。十位までの順位に変動はない。上位品種の多くは、作付面積が減っている。特に北海道で品種交代が進み、五位の「きらら397」が八千ヘクタール減る一方、八位の「ほしのゆめ」は〇二
年産に比べて二干ヘクタールの増加が見込まれる。
(日本農業新聞)
○8月2日(土) 「ゆめあかり」2年ぶり2位 青森県内の本年産水稲作付け
東北農政局青森農政事務所は一日、本県の二〇〇三年産水稲うるち米品種別作付け見込み面積を発表した。面積はつがるロマン、ゆめあかり、むつほまれの順に多く、ゆめあかりが二年ぶりに二位となった。つがるロマンが前年比3・6%増の一万九千百ヘクタールで、県内全体の占有率は43・4%。ゆめあかりは5・0%増の一万一千九百ヘクタール、むつほまれは19・0%減の一万一千五百ヘクタール。主力三品種以外ではあきたこまち六百ヘクタール、むつかおり四百ヘクタール。上位五品種で全体の98・9%を占めた。一九九九年に県の奨励品種に指定されたゆめあかりは、二〇〇一年産で初めてむつほまれを抜いて二位になったが、〇二年産で三位に転落していた。
(東奥日報)
○8月2日(土) 「はえぬき」が9年連続1位 品種別作付見込み面積 03年山形県産米
東北農政局山形農政事務所は一日、県内二〇〇三年産米の品種別作付見込み面積を発表した。県オリジナルの水稲主力品種「はえぬき」が九年連続トップになる見通し。「コシヒカリ」がわずかに増加し、「ササニシキ」が減少するとみられるが、大きな変動はない。同事務所が予想した作付面積は、「はえぬき」が四万四百ヘクタールで一位。「あきたこまち」(六千五百ヘクタール)「ひとめぼれ」(六千四百ヘクタール)「コシヒカリ」(五千三百ヘクタール)「ササニシキ」(二千九百ヘクタール)と続いた。上位五品種の順位は、「コシヒカリ」が「ササニシキ」を逆転した二〇〇〇年度から変わらない見込み。「はえぬき」のシェアは63・0%で、前年から0・1ポイント増加した。農林水産省が同日公表した全国のデータで、「はえぬき」は前年実績と同じ七位にランクされた。シェアは前年と変わらず2・9%。
(山形新聞)
○8月2日(土) ふくみらい5位 1位コシ4万4500ヘクタール 福島県内のコメ作付見込み
東北農政局福島農政事務所は一日、県内の今年産水稲うるち米の品種別作付け見込み面積を発表した。本県のオリジナル品種「ふくみらい」が初めて上位五品種に入った。作付け見込み面積は四月十日現在、十アール以上作付けが見込まれる生産者の推計値で、県全体では七万一千三百ヘクタール(前年実績比千七百ヘクタール減)となっている。品種別では「ふくみらい」が千四百ヘクタール(同千ヘクタール増)と大幅に増え、五位にランクインした。トップは「コシヒカリ」で四万四千五百ヘクタール(同五百ヘクタール減)、次いで「ひとめぼれ」一万七千六百ヘクタール(同三百ヘクタール減)、「あきたこまち」千七百ヘクタール(同百ヘクタール増)、「チヨニシキ」千七百ヘクタール(同百ヘクタール減)の順だった。
(福島民報)
○8月3日(日) 関東・甲信 東北南部 梅雨明け
気象庁は二日、関東甲信地方、東北南部が梅雨明けしたとみられると発表した。八月にずれ込んだのは、梅雨明けが確認できなかった一九九三年を除くと遇去五十年間で三回目で、最も遅かった八二年に次ぐ二番目に遅い梅雨明け。まだ梅雨明けしていないのは東北北部だけとなった。同庁によると、梅雨明け後も太平洋高気圧の勢カが強まって梅雨前線を北上させる形にならないため、晴れの日が続かない見込み。今後も気圧の谷の影響を受けやすく、曇りや雨の日があるという。
(日本農業新聞)
○8月3日(日) いもち病防除徹底を 作柄向上に期待感も 宮城・JA南三陸など
低温・日照不足での生育遅れやいもち病の多発など水稲の作柄が心配される中、JA南三陸本吉営農センターと本吉町農林業振興協議会は一日、「異常気象に係る緊急あぜ道相談会」を町内四カ所で開いた。
(日本農業新聞)
○8月4日(月) 冷害回避へ全力 北海道
6月下旬から続く低温・日照不足に、北海道の農家は、農作物への影響を最小限にくい止めようと必死だ。中でも水稲は寒さに弱い時期を迎えているだけに、稲作農家の不安は募るぱかりだ。小豆でも主産地の十勝地方で低温障害が発生するなど、低温・日照不足は深刻な影響を及ぼし始めた。道内の農家は「1日も早い天候回復を」と、祈る思いで農作物の管理に努めている。
(日本農業新聞)
○8月5日(火) 待ち焦がれた「夏」 弘前31.9、十和田31.6、八戸31.4度 低温注意報を解除 青森県
待ちに待った夏が来た。東北北部にある前線がゆっくりと南下、太平洋高気圧が日本付近に張り出したため四日の県内は各地で気温が上昇、この夏一番の暑さに。弘前で最高気温三一・九度を観測するなど八カ所で三〇度を超える「夏夏日」となった。青森地方気象台は同日、七月十六日から下北、三八上北、東青津軽、北五津軽に出していた低温注意報を十九日ぷリに解除した。本県など東北北部の梅雨明けはまだで、気象台は「東北北部は前線が停滞しており梅雨明けがいつごろになるかは分からない」と話している。
(東奥日報)
○8月5日(火) 平年比1、2週間遅れ 冷夏の影響、注意を喚起 岩手県と宮古市が水稲生育調査
県と宮古市は四日、同市内で水稲生育調査を行った。宮古地方は記録的な日照不足と低温で水稲の生育が平年より一〜二週間ほどの遅れ。県や市は水管理の徹底などを呼び掛けている。宮古農業改良普及センターと市農林課の職員が同市長沢地区の水田で調査した。例年、この時期は少しずつ穂が出始める「走り穂」が見られるが、今年はまだその兆候が見られなかった。盛岡地方気象台宮古測候所によると、宮古の七月の平均気温16・2度は、コメの作況指数が85を記録した一九八八年の15・9度に次ぎ、観測史上二番目に低い。同センターの横島克広技術普及課長は「気温が低い場合は深水管理を徹底し、いもち病にも十分、注意してほしい」と呼び掛けている。
(岩手日報)
○8月5日(火) 低温、日照不足続く青森県内 水稲出穂調査始まる
低温と日照不足による水稲への影響が懸念される中、県は五日、県内全域で今年一回目の出穂面積調査を行った。調査は十四地域の農業改良普及センターが実施した。このうち金木、中里、市浦、小泊の津軽北部四市町村を管轄する金木地域農改センターは二班に分かれ、職員が管内を巡回した。金木町蒔田地区の生育観測圃(ほ)では、穂が出始めた稲があちこちで見られた。ゆめあかりの出穂面積は前日の時点でおよそ一割に過ぎなかったが、前日の日中の気温が高く、夜も高めだったことから二割ぐらいに増えており、同センター職員は「明日には半分ぐらいになるだろう。平年から見ると二、三日の遅れだが、生育上は問題ない」と話した。調査結果は県が六日に公表する予定。調査は今後も五日おきに行う。
(東奥日報)
○8月6日(水) 生育やや遅れも実りに期待 岩手県が水稲現地調査
六月下旬から低温・日照不足が続いている岩手県で五日、佐々木正勝県農林水産部長らが岩手町と紫波町の採種ほ場で水稲の現地状況調査を行った。大冷害を機に育成した耐冷性の同県オリジナル品種の「かけはし」は開花期を迎え、普及センター職員は「天候が順調に推移すれば、十分良くなる」と報告、今後はいもち病、カメムシの防除など管理の徹底が求めた。岩手町川口のほ場では、低温時期に深水管理を徹底し、減数分裂期を乗り越え、「かけはし」が開花期、もう一つの県オリジナル品種の「いわてっこ」は週末には出穂、開花期を迎える見込みだ。生育は平年並みからやや遅れ気味だが、現在のところ経過は順調だという。一行はその後、紫波町のほ場で「あきたこまち」「ヒメノモチ」の生育を調査した。
(日本農業新聞)
○8月6日(水) 水稲深水管理徹底を 市低温対策本部が巡回 青森県むつ
むつ市農作物以上低温対策本部と県などは五日、むつ市最花・土手内、高梨、奥内の三カ所で水稲の巡回指導を行い、深水管理の徹底などを呼び掛けた。県むつ地域農業改良普及センターによると、管内の水稲の生育は低温や日照不足で平年より五日から一週間遅れている。穂ばらみ期の現在は最も低温に弱い時期のため、同センターの古山富夫所長は「平均気温で二〇度以下、最低気温で一七度以下が予想される場合は十五センチ以上の深水管理を行ってください」など注意点を指導した。最花・土手内地区の指導には生産者約二十人が参加。杉山本部長は「水の管理など重要なポイントを押さえ、うまい米が取れるよう予防策を徹底してください」と激励した。
(東奥日報)
○8月6日(水) 先月下旬の低温影響 出穂7─10日遅れ 水稲宮城県調査
低温と日照不足による水稲の生育の懸念が広がる中、宮城県は五日、県内一斉の出穂状況調査を実施した。水田一区画のうち、半分程度で稲から穂が出る「出穂期」に達したのは、県内の作付面積の約0・7パーセントに当たる五百五十四ヘクタールにとどまった。県平均の出穂期は、平年(四日)より一週間から十日ほど遅れる見込みだ。各地域農業改良普及センターの職員が、各市町村の水田を巡回して調べた。調査結果によると、出穂期に入った水田は県南部がほとんどで、県北でも田植えが早かったり、わせ種を栽培したりしている水田で一部見られた程度だった。県農産園芸課は「現時点で出穂期を迎えた水稲は、七月下旬の低温の影響を受けた可能性が高い」と指摘。今後の水田の管理については、いもちに感染しやすい高温多湿の気象条件が続いていることから、いもち防除の徹底を呼び掛けている。
(河北新報)
○8月7日(木) 稲生育軟弱 いもち厳戒 低温・日照不足の東北・北海道
低温・日照不足が続く北海道や東北の太平洋側では、関係機関が水稲の栽培管理に万全を期すよう指導を強めている。東北は、障害不ねんを警戒する時期は過ぎつつある。だが、軟弱気味の生育に加えて、高温多湿の中で穂いもち多発が懸念され、産地では防除の徹底など対応を急いでいる。
(日本農業新聞)
○8月7日(木) 出穂率0.7% 宮城、5日現在
宮城県は六日、今年産水稲の出穂状況を発表した。五日現在の出穂率はわずかO.7%にとどまり、生育が七〜十日遅れている。出穂した面積は五百五十四ヘクタールで、大半が南部平たん地区。現在出穂している稲は、減数分裂期の低温に遭っており、障害不ねんが懸念される。また、いもち病に感染しやすい高温多湿が続いていることから、県は穂いもちの防除を必ず行うよう、重ねて呼びかけている。同県の平年値では、出穂始期(出穂率5%)が八月一日、出穂期(同50%)が四日、穂ぞろい期(同95%)は十日だが、今年は出穂始期にもなっていないほど遅れているのが実態だ。
(日本農業新聞)
○8月7日(木) 低温で現地調査 青森、岩手を視察 渡辺農水敢務官
農水省の渡辺孝男政務官は六日、青森県八戸市と岩手県北上市を訪れ、低温・日照不足の影響が心配される水稲の現地調査をした。渡辺政務官は「二日間、好天が続き回復しているようで、期待を寄せている」と話し、いもち病対策など、地元と協力して万全な対応をする考えを示した。岩手県では同県農業技術センターの水田を視察した。同センターの佐々木忠勝副所長は、全体的に生育は五〜七日遅れていると説明。特に県北では今までにない低温で、幼穂形成期と減数分裂期にダメージを受けていることを明らかにした。渡辺政務富は「八戸は岩手より生育が遅れている」と厳しい状況にあるとの認識を示した。
(日本農業新聞)
○8月7日(木) 水稲の生育状況調査 八戸で渡辺農水政務官
低温と日照不足による農作物への影響が懸念される中、渡辺孝男農水大臣政務官は六日、ヤマセの影響で水稲の生育に遅れが出ている八戸市の市川地区で現地調査を行った。調査は、東北農政局の伊藤洋次長らが同行し、同市市川町にある県の生育観測圃(ほ)を視察した。県農林水産部の山本義弘次長が、六月下旬からの気温の推移や県の低温対策を説明。八戸地域農業改良普及センターの横山明男所長が「出穂は十八日の見込みで、平年より七日程度遅れている。四日以降、回復基調にあるが、農家の指導には万全を期したい」と報告した。渡辺政務官は、草丈や幼穂の形成状況を丹念に調べ、「現場が一生懸命対策を行っており安心した。大事な受粉の時期を、いい天候で迎えてもらいたい」と述べた。
(東奥日報)
○8月7日(木) 作況94予想 米穀データバンク
民間調査機関の米穀データバンク(東京)は六日、二〇〇三年産米の収穫予想を発表した。作況指数の全国平均は九四の「不良」を予想。一九九三年(同七四)以来十年ぶりの凶作を見込んでいる。七月末までの気象データを基に推計したもので、東北地方や九州地方の低温や日照不足が影響した。都道府県別では、「著しい不良」を意味する指数九〇以下が宮城や福島など五県、九一〜九四の「不良」が北海道や熊本など九都道県。九五〜九八の「やや不良」が新潟や山形など二十六府県、九九〜一〇一の「平年並み」は秋田や千葉など七県にとどまった。
(日本農業新聞)
○8月7日(木) 青森、最も低く82 宮城、生育7-10日遅れ 東北の水稲予想作況指数
宮城県は六日、七月の低温と日照不足で水稲の生育が七〜十日程度遅れていると発表した。米穀データバンクが同日まとめた水稲の収穫予想によると、東北の予想作況指数は青森(八二)が最も低く、岩手(八三)、宮城(八六)、福島(八六)も八○台にとどまりそう。イネが軟弱に育っている可能性も高く、宮城県は病害虫防除対策の徹底を呼びかけている。作況指数の予想は七月三十一日現在。天候が比較的良かった秋田は一〇○、山形も九八程度と同杜は予想している。宮城県の出穂状況調査によると、イネが花粉を作る「減数分裂期」を終えて出穂した面積(五日現在)は五百五十四ヘクタールと全体の○・七%。平年なら八月四日には五〇%が出穂しているという。すでに出穂したイネは減収が避けられそうもないが、七月末からは天候も次第に回復。大部分のイネが、最も低温に弱いとされる減数分裂期への直撃を免れた可能性が高い。県では「作況指数が三七まで落ち込んだ一九九三年ほどの被害は出ないのでは」(農産園芸課)と話している。
(日本経済新聞)
○8月7日(木) 福島県に いもち病注意報
農水省が六日まとめた、全国のいもち病発生状況によると、宮城と福井県に「警報」、本県や山梨、静岡、群馬、愛知など二十七都道府県に「注意報」が出ている。この時期の警報・注意報の件数は、前年の約二倍。同省は「五年ぶりの高水準」(植物防疫課)と被害の拡大を警戒しており、水温管理など防除を徹底するよう呼び掛けている。いもち病は、いもち菌が寄生して生育に障害が出るイネの病気。二〇度から二五度程度の気温が続き多湿だと発生しやすく、早期に防除しないとコメの減収につながる。
(福島民報)
○8月7日(木) 水稲出穂2%どまり 平年を37ポイント下回る 青森県内・5日現在
6月下旬から続いた低温と日照不足の影響で、県内の水稲は出穂の遅れが目立つ。県農業生産対策推進本部が六日発表した五日現在の出穂状況によると、出穂期に達した水田面積は県全体の2%にとどまり、平年(大冷害だった一九九三年を除く過去十カ年平均)の39%に比べ大きく下回った。同本部は天候に合わせた適切な水管理や病害虫防除の徹底を呼び掛けている。地域別では最も進んでいる西で5%、次いで北五3%、下北むつ2%、南黒1%で、ほかは0%。西、北五、南黒とも平年を40ポイント以上も下回っている。下北むつで2ポイントあったのは、極早生品種ユメコガネと早生品種かけはしが作付けされているため。平年との開きが際立っている点について県農産園芸課は、ヤマセによる不順天候が長引いたことを最大の要因に挙げる。ヤマセの影響を受ける太平洋沿岸や陸奥湾沿岸などの地域では平年に比べ一週間ほど生育が遅れ、出穂の遅れにつながっている。津軽地域の出穂が遅れている要因には、従来品種に比べて出穂がやや遅いつがるロマンの作付けが増えたことも背景にあると同課は分析、次回十一日の調査で同地域の数値は伸びるとみている。
5日現在の水稲出穂状況(%)
| 地域 | 本年 | 平年 | 前年 |
| 東青 | 0 | 25 | 3 |
| 西 | 5 | 51 | 17 |
| 中弘 | 0 | 46 | 2 |
| 南黒 | 1 | 43 | 5 |
| 北五 | 3 | 45 | 29 |
| 上十三 | 0 | 30 | 1 |
| 下北むつ | 2 | 17 | 11 |
| 三八 | 0 | 38 | 1 |
| 県平均 | 2 | 39 | 10 |
(東奥日報)
○8月7日(木) 古代米で縄文の酒=@ほんのりロマンの味 山形・舟形町で販売
古代米を原料にしたにごり酒「縄文の宴」が山形県舟形町で誕生、縄文のロマンの味が話題になっている。縄文の酒を造ったのは同町商工会。十一年前、同町西ノ前遺跡から四十五センチの土偶が発掘され、その姿、形は八頭身美人で縄文のビーナス≠ニして国の重要文化財になっている。町のイメージアップに縄文にこだわった特産品をつくろう―と、古代米の黒米を使って酒を造ることにした。同町長沢の大場繁壽さんが栽培した黒米を大蔵村の小屋酒造が醸造した。にごり酒は、黒ずんだうすい赤色。ほんのり原酒の香りと澄んだ生酒の味。アルコール度数は一四〜一五。飲みやすい。七百二十ミリリットル透明の瓶入り。六百本の限定品。同町内の酒小売店で販売している。一本千円。問い合わせは同商工会、(電)0233(32)2242。
(日本農業新聞)
○8月8日(金) 出穗期はやや深水に 秋田県が低温で対策会議
秋田県農林水産部は七日、秋田市内で農作物異常気象対策会議を開き、今後の天候見通しや当面の技術対策などについて協議した。一カ月予報では、今後一週間程度は低温と日照時間が少ない状態が続き、向こう一カ月は低気圧や前線の影響でぐずつき、平年に比べ曇りや雨の日が多いと見込まれる。これを踏まえ、水稲の当面の技術対策を次の通り各方面に呼び掛け、農家への徹底を図ることにした。
出穂期ではやや深めの水管理(五〜六センチ)で、落水期間を平年より遅くして登熟を促す。穂いもちの発生は平年よりやや少ないと予想されるが、見回りの徹底に努める。斑点米カメムシ類の発生盛期が出穂期から開花期に重なり本田への侵入が予想されるので防除を徹底する。収穫の二週間前には草刈りを行わない。また適期刈り取りで高品質米を確保するためもみの黄化程度を判断する「刈り取り適期判定シート」を全農家に配布することを確認した。
(日本農業新聞)
○8月8日(金) 4年運続で減少 大規模ほど省力、所得高 02年産 米生産費
東北農政局は七日、東北地方の二〇〇二年産の米生産費を発表した。十アール当たり全算入生産費は前年に比べ4.2%減り十四万六千七百八円だった。六十キロ当たり全算入生産費では一万五千九百十六円で前年比3.8%減と、四年運続の減少となった。作付け規模が大きいほど全算入生産費が低く、所得が高いことが鮮明になっている。減少の要因は、減農薬、減化学肥料栽培などの広がりを背景に、肥料や農薬の投入量が減ったほか、農機具の使用年数が延長され減価償却費が減少したことなどが大きい。
(日本農業新聞)
○8月8日(金) 低温 日照不足 対策を徹底 山形県合同会議
低温と日照不足が続き、農作物への影響が懸念される中で、県農林水産部は七日、関係機関と合同の技術対策会議を山形市の農業技術センターで開き、水稲を中心に生育の遅れが出ていることを報告した。日照不足の影響で稲の体質は弱く、穂いもち病の発生も心配され、病害虫の防除を徹底していくことを申し合わせた。
■水稲
今月二日に梅雨が明けた県内だが、依然として日照不足が継続しており、水稲を中心に生育の遅れが見られる。出穂の最盛時期は平年は八月五日ごろだが、ことしの予想では同月十〜十一日。六日現在の出穂の状況は県全体で5・5%で、地域別では最上が15・3%だが、置賜が6・9%、村山は4・6%、庄内が1・3%となった。また、先月から継続している日照不足の影響で、穂いもちの発生が気掛かり。会議では、圃場の見回りを実施すると共に出穂状況を的確に把握し、「穂ばらみ期」の後期と穂ぞろい期の二度、防除を行うことを確認した。
■カメムシ
斑点(はんてん)米カメムシ類の発生は平年よりやや多め。今月上旬のすくい取り調査で水田内の確認地点は10・0%と平年よりやや少なかったが、畦畔(けいはん)と農道の確認は64%に達し、平均すくい取り虫数が六・八匹と、過去三年間の平均四・六匹を上回った。さらに多数の幼虫も確認されており、今後、産米の品質低下も懸念される。このため、県病害虫防除所は▽穂ぞろい期とその七〜十日後の二度、薬剤防除する▽薬剤はカメムシの生息場所に十分散布する▽薬剤散布前に水田を除草する▽アカヒゲホソミドリカスミカメは移動しやすいため、広域で一斉に防除すると効果が高まるなどと呼び掛けている。
(山形新聞)
○8月8日(金) 県内水稲の生育状況 3、4日遅れの地域も 秋田県異常気象対策会議
六月下旬から続く低温や、日照不足の影響と対策を検討する県の「農作物異常気象対策会議」が七日、秋田市で開かれた。水稲の出穂期は山本、秋田で平年並み、他地域では平野部で一、二日の遅れ、山間部でも三、四日の遅れがあると報告。地域や圃場によって生育状況のばらつきが大きく、きめ細かな技術指導の徹底を申し合わせた。会議には県内八カ所の地域振興局や秋田地方気象台から担当者四十人が出席。各地域振興局がイネの生育状況などを報告した。それによると、鹿角、北秋田、山本、秋田、由利管内では、低温の影響で穂先が白く退化する「白ふ」が一部で見られ、もみ数の減少が懸念される。北秋田では葉色が落ち、登熟への影響も心配されている。秋田地方気象台の予報では、八月中旬までの気温は平年並みか、低めに推移し、同下旬は平年並みに回復する見通し。今後の水稲栽培の技術対策として▽出穂後三週間の深水と間断かん水で登熟を促進する▽穂いもち防除は穂ぞろい期のほか、葉いもち発生地帯では傾穂期も実施する▽カメムシ防除を徹底する―などを確認した。一部で障害不稔(ふねん)が懸念されているため、穂が出そろう八月二十日には全県一斉に不稔調査を実施。「刈り取り適期判定シート」を農家に全戸配布することも申し合わせた。
(秋田魁新報)
○8月9日(土) 水稲出穂2〜10日遅れ いもち病警戒
天候不順が続く中で、水稲の出穂遅れや、青果物の品質低下が広がっていることが八日、日本農業新聞の調査で分かった。水稲は四風や九州を除く地域で、出穂期が平年より二〜十日遅れている。東北では、日照は少ないが気温が上昇していることから、関係機関ではいもち病の警戒を強め防除徹底を促している。近畿や中国地方では、果樹で糖度ののりが悪かったり、肥大遅れなどが出ている。
(日本農業新聞)
○8月9日(土) 穂いもち対策万全に 県南部中心に多発の恐れ 岩手
低温日照不足が続き、警戒体制を発令している岩手県農作物等気象災害防止対策本部は八日、盛岡市の水産会館で第二回農作物等気象災害防止対策合同会議を開き、県南部を中心に穂いもちが多発する恐れがあるとして、防除対策に万全を期すよう申し合わせた。本部長の佐々木正勝県農林水産部長は、台風10号が接近していることも踏まえ、「被害回避へ指導に万全を期したい」と呼び掛けた。水稲の生育は、北上川上流地帯で早生品種が出穂期を迎えている。県全体の出穂盛期(50%出穂)は、平年より三〜六日遅い十一〜十六日ころと見込まれている。六、七の両日行われたいもち病発生状況調査によると、県全体の葉いもち発生ほ場率は平年より低いが、一関や東磐井地域の県南部で発生が多い。八月に入り感染好適条件が現れ、上位葉の発病が増加するとされ、穂いもちの防除対策に万全を期すことを決めた。
(日本農業新聞)
○8月9日(土) 低温と日照不足 2週間程度続く 仙台管区気象台情報
仙台管区気象台は八日、東北地方にこの夏八回目となる「低温と日照不足に関する気象情報」を出した。今後二週間程度は、低温や日照時間の少ない状態が続く所があるとして、農作物の管理に十分注意するよう呼び掛けている。九日は台風10号の影響で東北全域で大荒れの天気となる見込み。その後は晴れる日もあるが、気圧の谷や上空の寒気の影響で、約二週間は低温と日照不足の続く所があるとしている。同日発表した一カ月予報によると、十日以降は高気圧に覆われて晴れる日もあるが、ぐずつき気味の日も多い。平均気温は二十二日ごろまで、平年並みか低めで推移しそうだという。管区気象台によると、六月二十四日から八月七日までの間、東北各地の最高気温の平均は八戸で四・七度低い一九・七度だったのをはじめ、仙台と福島で三・七度、それぞれ平年を下回った。日照時間も宮古で平年の22パーセント、仙台で32パーセントなど。最も多い青森でも平年の69パーセントだった。
(河北新報)
○8月9日(土) 出穂始期5日遅れ 県「平年作厳しい」 岩手県内水稲
県は八日盛岡市で開いた第二回農作物等気象災害防止対策合同会議で、県内の水稲出穂始期(出穂10%)は、平年の四日に比べて五日遅い九日になるとの見通しを明らかにした。作況指数(平年値=一〇〇)が三〇の大凶作となった一九九三年の始期は二十日、八五となった八八年は十二日。県は「今回の遅れは許容範囲内」としながらも、平年作は厳しいとの見方だ。県によると、五日現在の出穂状況は県全体で3・6%。地域別では北上川上流が13・3%、北部が1・1%、東南部が0・7%、北上川下流と下閉伊が0%。出穂が10%に達した段階を意味する始期は、北上川上流が五日、北部は八日に入ったほか、北上川下流と東南部は九日、下閉伊で十一日に入る見込みという。九三年と、生育が早すぎた二〇〇〇年を除く十カ年の平年の始期は北部が三日、北上川上流と東南部、下閉伊が四日、北上川下流が五日だった。一方、大凶作だった九三年の始期は北上川下流で十九日、同上流で二十日、東南部で二十二日、下閉伊と北部で二十五日までずれ込んだ。県農業研究センター専門技術員室の佐々木力上席専門技術員は「現在の見込みのまま生育すれば、出穂晩期の二十日までには穂が出そろいそうだ」と分析している。県は今後の低温調査の日程も発表。もみに実が入っているかを確認する稔実調査は二十二〜二十五日に実施する。
(岩手日報)
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○8月11日(月) 欧州各地 熱波続く 英で過去最高38・1度
英BBC放送によると、英南東部ケント州のグレーブゼンドで十日午後、気温三八・一度を観測し、同国の観測史上、最高記録を更新した。これまでの最高は一九九〇年八月、東西部チェルトナムで観測された三七・一度。欧州では今月初めから熱波による異常高温が続いており、イタリア北部やポルトガルでは十日も山火事の消火作業が続いた。英国では同日、まずロンドン西郊外のヒースロー空港で三七・九度を観測、記録を塗り替え、グレーブゼンドでさらに更新した。ロンドン中心部でも三七・六度にまで達し、観光名所として知られるテムズ川沿いの大観覧車「ロンドン・アイ」は、ガラスで覆われたゴンドラ内が暑すぎるため、運転を一時停止した。英国内の鉄道は、線路のゆがみによる脱線防止のため、速度制限を設けて運行している。気象当局によると。英国南部地方の八月の最高気温平均は二一・二度。AP通信によると、ドイツ・バイエルン地方でも九日に四〇・四度と同国の過去最高を記録。スペインの気象当局は、今後最低一週間は最高四二度くらいの暑さが続くと予想している。
(東奥日報)
○8月12日(火) 水管理など指導へ全力 水稲生育遅れ 青森・三沢、十和田市が会議
不順天候で水稲の生育遅れが懸念される中、三沢市と十和田市は十一日、それぞれ会議を開き、今後も水管理や病害虫防除の指導に全力を挙げることを申し合わせた。三沢市の連絡会議は会長の鈴木重令市長、顧問の種市一正おいらせ農協会長ら委員十人が市内三カ所の水田を現地調査した。幼穂長を調べた結果、地域でばらつきはあるが出穂期は十七〜二十日ごろと予測した。鈴木市長は「浜三沢地区は思った以上に生育状況がいい。北部では、種もみさえ心配と話す農家もいたが、最後まで努力してほしい」と話した。十和田市の対策会議は市役所で開かれ、関係者が市内のコメや野菜の生育状況について意見交換した。市として対策本部を設置するかについては「生育は遅れているが、本部設置により、農家が生産意欲を失う方が心配」などの意見が出たため、結論を保留した。十和田地域農業改良普及センターによると、市内の十日現在の出穂面積は2%で昨年同期の80%を大きく下回り、生育は平年より六日ほど遅れている。
(東奥日報)
○8月12日(火) 青森県内水稲出穂35% 平年の半分以下 10日現在
県農業生産対策推進本部は十一日、県内の十日現在の水稲出穂状況を発表した。出穂期(水田の40〜50%が出穂)に達した水田面積は35%と五日の前回調査より33ポイント増えたが、低温と日照不足が響き平年の80%を45ポイント下回った。同本部は、出穂が遅かった一九九六年も最終的に平年収量を上回った実績があることから「ばん回は十分可能」と、引き続き病害虫防除などの徹底を呼び掛けている地域別では南黒72%、西60%、北五49%、中弘36%と、平年との開きは依然あるものの、津軽では前回に比べ数値が増加した。しかし三八13%、下北むつ4%、東青2%、上十三1%とヤマセの影響を受ける地域では伸び悩み、三八、東青、上十三では平年を60ポイント以上も下回っている。県農林水産部は、今年の県全体の出穂始め(出穂期面積が5%に達した日)は六日で平年より三日遅いと分析。天候が今後平年並みで推移すれば出穂最盛期(同面積が50%に達した日)は十二日、出穂終わり(同面積が95%に達した日)は十八日ごろと、ともに平年より六日遅いと予想する。本県作況指数が二八だった九三年の出穂最盛期は八月二十五日と極端に遅かったが、九六年は最盛期が十一日、出穂終わりが十八日でも作況指数は一〇二と平年を上回った。同部の秋谷進部長は「九六年の状況で十分ばん回は可能で、まだまだあきらめるような段階ではない」と開花期が終了するまでのきめ細かな水管理、いもち病防除の徹底を指導していく方針を示した。同部は水管理の留意点として最高気温が二五度以下で十センチ程度。二五度以上で五〜六センチにすることを挙げている。
(東奥日報)
○8月12日(火) 04年産米 生産目標838万トン 11月に都道府県配分
農水省は十一日、二〇〇三・〇四年産米の需要見通しを決めた。〇四年産米の生産目標数量は、民間在庫を減らすため、需要見通しより少ない八百三十八万トンとする。〇四年産米の都道府県別配分などは、十一月に今年の〇三年産米の作柄状況を踏まえて決める。需要見通しは、七月下旬の食料・農業・農村政策審議会食糧部会の助言に基づいて決めた。一九九一年産米以降、年平均で十三万トンの需要減が続いているため、需要量は〇三年産米で八百六十九万トン、〇四年産米で八百五十六万トンと見込んだ。〇四年産米以降も需要の見通しより少ない生産にとどめ、二年間で民間在庫を一掃する。同省は九六・九七年産政府米五十三万トンを十一月から販売凍結し、主食用以外に処理する方針だ。この結果、〇六年十月末の全体の在庫数量は、適正水準の百万トンまで減る見通しだ。四年産米の生産目標数量の都道府県別配分方法については、九月から数回程度、同審議会食糧部を開いて決める。同省は都道府県から聞き取りし、配分の参考にする。配分方法は、近年の在庫の増減のほか、価格や品質、生産調整目標の達成状況、品種の変更などを客観的にどう織り込むかがカギになりそうだ。〇三年産米の作柄によっては、〇四年産米の生産目標数量を変更する可能性がある。
(日本農業新聞)
○8月12日(火) 病害虫 防除徹底を 宮城 山形
カメムシ類
宮城県病害虫防除所は十一日までに、斑点米カメムシ類多発に関する注意報を出した。カメムシ類の発生盛期と水稲の出穂期が重なる可能性がある。前年発生の多い水田や、雑草地や牧草地に隣接している水田では、薬剤による防除の徹底が必要だ。八月上旬の牧草地・雑草地におけるすくい取り調査の結果、平均頭数は一地点当たり百二十八・九頭と、平年の五十二・一頭を大きく上回った。今年は、カメムシ類の加害期間が長引く見込みから、薬剤防除は、けい畔を含めて穂ぞろい期とその七〜十日後の二回実施する。
山形県病害虫防除所は十一日、県内全域でカメムシ類が多発しているとして農作物有害動植物発生注意報第二号を発表した。今月四日から六日にかけて県内五十カ所で行ったすくい取り調査で確認地点が68・0%と前年の40・8%を大きく上回ったこと、アカヒゲホソミドリカスミカメの平均すくい取り虫数も六・八頭(前年四・五頭)と多かったことを根拠としている。特にこれまで除草対策が徹底していなかったところで多発。これからも成虫が水田に飛来侵入し、密度が高まると予想している。注意報の発令は七月二日に次ぐ。
穂いもち
JA仙台営農センターは、穂いもち多発への警戒を強めるため「緊急稲作情報」を出し、病害虫防除の徹底やほ場の見回り強化を呼び掛けている。「茎葉散布で出穂直後、穂ぞろい期、傾穂期の三回(七日間隔)の防除を行ってほしい」とし、使用農薬や使用量などを文書で示した。管内では、低温・日照不足の影響で平年より七日程度遅く、今週初めから半ばにかけて出穂時期に入るとみてきた。六月下旬からの天候不順で稲体が軟弱傾向にあることから、「今後穂いもちが多発する恐れがある」として「今年は特に、共同防除実施者であっても、発生を確認した場合は速やかに補完防除を行ってほしい」と呼び掛け、こまめな見回りと出穂前後の確実な防除を強調している。出穂を目前に控え各支店では、営農担当者が水田の見回りを強化。同営農センターでは今週、管内の出穂状況を確認するための調査を行う。いもち病の発生状況次第では、追加防除する構えだ。古川農作物病害虫防除協議会は六日、JA古川本店で異常低温対策を協議、一九八八年以来の葉いもちの多発により、穂いもち発生が心配されるため、農家に対し出穂直前の防除徹底を呼び掛けることを決めた。同協議会は、七月三十一日に発令された「穂いもち警報」を受け緊急に協議会を開き、古川市、三本木町、松山町などの行政やJA古川、NOSAI大崎、各地区防除協会会長ら関係者が主席し、今後の対応などを協議した。現在の水稲の生育状況について、古川地域農業改良普及センターの内海章技術主査は「水稲の生育は平年に比べ、七日から十日の遅れであり、出穂期を迎えるこれからの穂いもちへの感染が心配されるため、防除を徹底してほしい」と話した。この決定を受け、JA古川は防除ニュースの発行や広報活動を通し農家に対し「出穂期直前・穂ぞろい期・傾穂期」三回の計画的な防除の徹底を呼び掛ける。
(日本農業新聞)
○8月12日(火) 異常気象の影響把握 作柄調査注意点を協議 水稲作況委
農水省は十一日、水稲作況委員会の二〇〇三年度の初会合を開き、八月十五日現在の「水稲の作柄概況調査」で注する点について意見を聞いた。低温や日照不足、多雨に対応した栽培管理状況とともに、台風10号による影響も見極めるよう求めた。地域別では、@北海道・東北の太平洋側について減数分裂期の異常低温や品種の耐冷性、深水管理、いもち病の防除状況などの把握A東北の日本海側と北陸・関東以西では、遅植えによる生育の状況やいもち病の防除状況、中干しの実施状況なの把握―を求めた。同省は、この意見を踏まえて十五日現在の水稲の作柄を調べ、今月下旬に結果を発表する。これまで、水稲作況委員会は八月下旬に一回目の会合を開いてきたが、八月の作柄状況を詳しく調べる必要があるして、今年度から開催時期を早めた。
(日本農業新聞)
○8月13日(水) 北日本の「冷夏」必至 93年の大冷害に匹敵
今年は、「冷夏」となる見通しが強くなった。特に低温・日照不足の続く北日本は、大冷害となった一九九三年に匹敵する低温となる恐れもある。今年は六月一日〜八月十一日の平均気温の平年差が、北日本はマイナス一・一度、東日本同○・五度、西日本同○・四度と、「冷夏」の水準で推移している。予報では、今週末から週明けにかけて北のオホーツク海高気圧が再び強まり、北海道や東北地方の太平洋側は強い寒気の影響を受ける見通し。気象庁は「冷夏となる可能性が強く、どの程度の低温になるかが焦点だ」(気候情報課)と説明している。同庁は、七一〜二〇〇〇年までの六〜八月の平均気温を「高い」「平年並み」「低い」の三つに分類。これを基準に、その年の六〜八月の平均気温が「低い」に該当すると「冷夏」と呼んでいる。
(日本農業新聞)
○8月13日(水) 週末も低温・・・日照不足に警戒
今年は太平洋高気圧の張り出しが弱く、全国的に六月下旬の平均気温が平年を下回って推移している。東北地方は八月一〜十一日の平均気温の平年差がマイナス○・五度と、七月の同三度から回復しつつある。しかし同庁は「十四日から十八日にかけて、北日本の太平洋側を中心に寒気のピークを迎える」(気候情報課)として、当面、盆後半の低温を予想する。オホーツク海高気圧は週明け以降、東に抜けるため、寒気は一過性のものとみられる。だが、高気圧の移動が遅れたり停滞したりすると、農作物への影響は避けられない。日照時間は八月に入ってもあまり回復していない。東北地方の一〜十一日の日照時間は平年の約六割。オホーツク海高気圧の影響で太平洋側の日照不足が顕著だった七月と異なり、前線や低気圧の影響を受けて日本海側を含む東北全体で日照量が少なくなっている。北・東日本の日照時間は九月上旬まで、平年並みか少ない見通しだ。
(日本農業新聞)
○8月13日(水) 東北各県 水稲出穂 大幅遅れ 太平洋側4〜7日
東北各県の水稲出穂が大きく遅れている。太平洋側の宮城や岩手では、出穂の始まった時期が四〜七日遅れ、終わった面積も30%台と低率。出穂盛期を迎えた山形や秋田でも二〜五日遅れている。各県では出穂遅れを考慮したいもち病の適期防除など、細心の栽培管理を呼び掛けている。青森県では、出穂期に達している面積は十日現在、県全体の35%と平年に比べて45ポイント低い。出穂始め(出穂5%)は平年より三日遅い六日だった。最盛期(同50%)は平年より六日遅い十二日を見込む。出穂の限界期間を二十日前後と見ている県では「今後の天候次第で、生育の遅れはばん回できる」(農産園芸課)と期待する。岩手県では十一日現在、出穂は県全体の30%で終了。始期(出穂10%)は平年より四日遅い八日ごろ。盛期(同50%)は十二日、終期(同90%)は十六日ごろを予想している。県では、いもち病に警戒を呼び掛け、「ほ場をよく観察して対策を講じてほしい」(農業普及技術課)。秋田県の出穂率(十日現在、速報値)は、県全体で平年並みの約91%。盛期(出穂50%)は平年より二日遅い七日だった。低温・日照不足で不ねんの発生が懸念されるため、県では二十日に県内一斉にねん実調査を行う。宮城県では、始期(出穂5%)が平年より七日遅い八日だった。出穂が95%に達する穂ぞろい期は平年値で今月十日だが、出穂済み面積は同日現在、県全体の35%にとどまっている。いもち病に感染しやすい高温多湿な天候が続く予想から、県では穂いもち防除の励行を呼び掛ける。山形県では十一日現在で、県全体の63%が出穂し、盛期(出穂50%)は平年より五日遅い十日。葉いもちは少ないが、斑点米カメムシの発生が見られ、穂いもちとともに防除を呼び掛ける。福島県で出穂状況を調べている県農業試験場によると、相馬支場では「ひとめぼれ」が平年より十日遅れて十二日に出穂した。郡山市の本場では十一日、会津坂下町の会津支場では九日に出穂し、いずれも平年より六日遅れとなっている。
(日本農業新聞)
○8月13日(水) 穂いもち防除徹底を 登熟期の管理に注意
北日本を中心に生育の遅れていた水稲が出穂・開花期を迎えたが、気象予報によると、引き続き警戒が必要だ。特に今週末から来週にかけてやませが吹く東北地方の太平洋側は、低温対策が欠かせない。収穫までの積算温度の確保にも不安が残るため、農業試験場やJAなどの関係機関は、地域や品種に応じた対策をとるよう呼び掛けている。深水管理や施肥調整により、花粉を作る減数分裂期の低温はなんとか乗り切った地域が多い。また、受精に必要な一日当たりの平均気温二〇度は確保できそうな見通しから、出穂・開花期も最悪の状況は避けられそうだ。問題になるのはこれから迎える登熟期の温度推移で、今年の作柄は出穂してから収穫するまでに必要存積算温度(主要品種で九〇〇〜一〇〇〇度)が得られるかどうかにかかっている。登熟期に入っても低温には注意が必要だ。特に開花して二十日前後の天候が不順だと、受精しても、もみ数が少ない恐れがある。このため宮城県古川農業試験場は「薬剤散布などによる穂いもち予防はもちろん、間断かんがいや落水など、地域や品種に応じた管理を徹底してほしい」と呼び掛けている。
(日本農業新聞)
○8月13日(水) 水稲「出穂期」35.0パーセント 平年より1週間ほど遅れ 宮城県
県は十二日、県内の水稲の出穂状況(十日現在)をまとめた。水田一区画のうち五割以上の稲から穂が出る「出穂期」に入ったのは、二万七千八百二十九ヘクタールで県内の作付面積の35・〇パーセントとなった。県平均の出穂期は十一、十二日ごろとみられ、平年(四日)より一週間ほど遅れている。県内九つの産業振興事務所別に出穂の比率をみると、亘理が62・6パーセント大河原が56・6パーセントで、ともに十日に出穂期に到達した。次いで築館(44・2パーセント)、迫(37・〇パーセント)、仙台、石巻(ともに32・〇パーセント)となっている。県農産園芸課は「早植えの圃場では、地域に関係なく出穂が早いようだ」と分析。県内有数のコメどころの古川(19・4パーセント)、小牛田(16・3パーセント)はやや低く、七月下旬の低温の直撃を免れた可能性もあるという。県内では梅雨明け(二日ごろ)以降も、いもちの発生しやすい高温多湿が続いており、全域で葉いもちの多発が懸念されている。県は穂いもち警報を発令して圃場の見回りと防除の徹底を呼び掛けている。
(河北新報)
○8月13日(水) 冷害回避へ農家懸命 「最後まで努力」「まだ望み」 生育遅れ目立つ青森県稲作現場
低温と日照不足の影響で、県内の水稲はヤマセ地帯を中心に生育の遅れが目立ってきた。低温に最も弱い穂ばらみ期と七月下旬の極端な低温が重なった地域では、稲が実らない障害不稔(ふねん)の不安もつきまとう。需要に応じたコメ作りを掲げる国のコメ政策改革が二〇〇四年度から始まる。高品質、良食味―売れるコメの生産が何より求められる時代、品質の低下は県産米の評価に打撃を与えかねない。各地の稲作現場では、冷害回避に向けた適切な水管理など懸命の取り組みが続いている。
霜が晴れるのを待って、ヘリコプター二機が爆音とともに飛び立った。八日早朝、蟹田町の中小国地区。いもち病とカメムシ類から水稲を守るための航空防除が一斉に始まった。六月下旬から続く不順天候で、同町を含む上磯地域は一部で一週間以上の遅れが出ている。「一粒でも多くコメをとる努力をしなければ、国の財政状況によっては稲作不適地のレッテルを張られかねない。皆さんの稲作に懸ける気持ちが、地域の今後を左右する」作業の合間、笹木義廣町長は農家らに強く呼び掛けた。東つがる農協の佐々木登志男組合長は「出穂が二十日を過ぎても、天候が良ければ登熟気温を十分確保できる。(不作で支払われる)水稲共済金を当てにせず、最後までいかに努力するかだ」と訴えた。冷害への不安と同時に、コメ改革の行方によってはコメ作りそのものが将来続けられるのかとの危機感がにじむ。
国が各都道府県に目標面積を配分していた現行のコメ生産調整(減反)は、コメ改革により〇八年度には農業者・農業者団体が需要に応じた生産目標数量を配分する方式に変更される。都道府県に配分する数量の判断材料の一つとして国は、各産地品種銘柄の売れ行きを勘案する方針を打ち出している。コメ消費量が年々減少する中、コメ改革のスタートで産地間競争は一層激化しそうだ。知名度で劣る県産米にとって、生き残りを懸けた正念場が待ち受ける。
「やはり出穂していない」。三沢市浜三沢地区で十一日、今年二回目の出穂調査を行った三沢農改センター職員がため息をついた。同センター管内の水稲はヤマセの影響を強く受ける太平洋沿岸で六−九日、内陸部で、四〜六日の遅れ。県南地方は七月の平均気温が軒並み四度以上も下回り、三沢市も一八・三度と平年を四・七度下回った。不順天候の影響が、そのまま稲の生育に表れている。出穂の遅れは、登熟気温を確保できない遅延型障害につながる恐れをはらむ。地元の男性は「子どもたちはもうあきらめろと言うが、まだまだこれからだ。大冷害だった一九九三年より、間違いなく生育はいい」と望みをつないだ。隣の六戸町では既に出穂している水田も。しかし、もみが白くなり退化する「白(はく)ふ」と呼ばれる現象が見つかった。白ふが多く出ると、減収につながる。昨年も少しあったが、この水田に関しては今年はちょっと多い」。農改センター職員は戸惑いの表情を浮かべた。
(東奥日報)
○8月14日(木) 県が穂いもち病警報 中通り、阿武隈山系など 福島県
県は十三日、中通り、阿武隈山系、浜通りの山沿いに穂いもち病予察警報を出した。気象状況がいもち病の多発年と類似しており、出穂期を控えた農家に散布剤による防除の徹底を呼び掛けている。県内の向こう一カ月間の天気がぐずつくことが多くなると予想され、いもち病に感染しやすい環境が続く可能性がある。県の今月上旬の調査では、いもち病の発生したほ場の増加率がここ五年で最も高く、特に中通りと阿武隈山系で急増していることから警報を出した。警報発令は平成七年以来八年ぶり。いもち病の発生の可能性が高くなる出穂予想時期は、中通りで例年より八日遅い二十一日、会津地方は六日遅い十五日、浜通りは十一日遅い二十三日となっている。県は発生の見られるほ場で、直ちに散布剤による防除を行うよう農家に呼び掛けている。
(福島民報)
○8月14日(木) 10月まで月2回 指し値上限、11月までなし 03年産自主米入札
自主流通米価格形成センターは十三日までに、二〇〇三年産自主米入札の当面の日程を明らかにした。八〜十月は月二回で、十一月以降は月一回。年間では前年産と同じ十五回の予定。取引ルートも大きな変更はない。産地が提示できる希望落札価格は通常、上限が設定されるが、十一月末までは産地が自由に設定できる特例措置を引き続き継続する。希望落札価格は、産地がこれ以下では売らないとする指し値。産地銘柄ごとに、前年産の最終三回の平均落札価格を指し値の上限とし、これを超える指し値を禁じている。〇三年産も前年産と同様に、この規制を十一月末の第七回入札まで適用せず、十二月の第八回入札以降から適用する。十月まで月二回の入札としたのは、出来秋の需給動向や、品質評価を的確に価格形成に反映させるため。第二回入札は八月二十六日に行う。
(日本農業新聞)
○8月14日(木) 自主米販売83%終了/「あきたこまち」が好転/02年産
米の需給・価格情報に関する委員会(JA全中、JA全農、全集連主催)は十三日までに、二〇〇二年産自主米の販売状況を明らかにした。六月末現在の累計販売量は二百九十七万トンで、前年産に比べ8%多い。販売計画数量三百五十八万トンのうち、83%が販売を終えたことになる。銘柄別では、苦戦していた「あきたこまち」の売れ行きが回復してきた。精米表示の監視強化などで、卸の間に品種や産地の証明を受けた自主米を確保する動きが強く、中でも「コシヒカリ」など認知度の高い銘柄に需要が集中する傾向が依然として続いている。五月末で前年産に比べ12%少なかった「あきたこまち」は、今回は同8%増とばん回した。「コシヒカリ」や「ひとめぼれ」の相場が上昇したため、「あきたこまち」へ回帰する動きが出てきた。産地別には、岩手産が同15%増、秋田産が同7%増となった。「ひとめぼれ」は五月末時点で同35%多かったが、高値相場を敬遠する動きもあり、今回は同27%増と売れ行きがやや鈍った。「コシヒカリ」は全体で同22%増。目立つ動きでは、五月末時点で前年並みだった栃木「コシヒカリ」が同23%増、同4%増だった長野「コシヒカリ」が同23%増となった。
(日本農業新聞)
○8月15日(金) 18日「いわて米の日」もち818個を配りPR JR盛岡駅新幹線コンコース
県やJA県中央会などで組織する、いわて純情米需要拡大推進協議会は、十八日午前十一時から午後二時まで、JR盛岡駅二階新幹線改札内コンコースで「いわて米の日"2003イベント"」を開く。会場では、いわて純情米の米袋展示によるPRのほか、県オリジナル水稲品種「いわてっこ」の試供品三百袋(一キロ入り)や同じくオリジナルもち品種「もち美人」でついた紅白のもちが、八月十八日にちなんで八百十八個が配られる。
(日本農業新聞)
○8月15日(金) 「安心米」基本は土づくり 完熟たい肥10アール1トン施用 角田市の生産組合協議会
JAみやぎ仙南「角田市ふるさと安心米生産組合協議会」の安全・安心・うまい米をモットーとした取り組みが、みやぎ生協や消費者から高い評価を受けている。三十集団、千人の栽培農家が八百ヘクタールで減農薬・減化学肥料栽培米づくりを推進、年間十一万袋(一袋三十キロ)の産直米を生産している。「ふるさと安心米」栽培の基本は活力ある土づくり。同JA角田地区有機農業センターで製造する「JA有機肥料」の利用など、原則として十アール当たり一トン以上の完熟たい肥の施用のほか、微量要素を補う狙いの土づくり肥料「混合りん肥」を同百キロの散布をメンバーに義務づけている。十五年前から栽培履歴(日誌)の記帳と確認を励行しており、今後もJAと栽培者が一体となってこだわり米づくりを追求していく構えだ。
(日本農業新聞)
○8月15日(金) いもち病回避に全力 盆休み返上でほ場巡回 JA仙台
JA仙台営農センター管内の水稲が出穂時期を迎え、同センターの営農担当者は十四日、盆休み返上でほ場を巡回し、いもち病の予防・防除などに万全を期すよう、農家への指導を強めている。同センターの庄子亨調査役は「全体的には予防防除が効果を発揮しているが、日照不足で稲穂が軟弱なため、穂いもちに感染しやすい状態は続く」とし、早期発見と早期防除を協調する。同JA管内では、盆明けの十八日ごろまでに全体の95%ぐらいが、穂ぞろい期に入りそうだ。庄子調査役は「今後の天候次第。最後まであきらめずに、病気を極力付けない努力や根腐れしないような水管理で、収量を高めてほしい」と生産農家に対し、最新の栽培管理を求めている。
(日本農業新聞)
○8月15日(金) 「ふくみらい」当たるョ 福島米消費拡大推進協がフェア 福島市のデパートで
福島市のデパート「中合福島店」で十四日、「知れば知るほど! 健康ウィーク」が始まった。会場には、県立医大病院の長谷川有史医学博土の「なんでも健康相談」をはじめ、健康食品や低周波治療機器体験、「ふくみらい」試食など、健康増進に役立つ十四コーナーが設けられている。福島米消費拡大推進協議会の「ふくみらいフェアー」コーナーでは、先着三百人に「ふくみらい無菌パックごはん」プレゼントや一袋五キロ詰めの「ふくみらい」が当たるお楽しみ抽選会を開催。試食会もあり、親子連れや盆の帰省客らが大勢詰め掛けた。
(日本農業新聞)
○8月15日(金) やっと出穂、でも先行きは… 麦作控え時間との闘い 宮城県JAいしのまき管内
「はたしてこの秋、無事に収穫できるかどうか」。平年より十日も遅く、やっと水稲出穂ピークを迎えた東北地方。宮城県有数の良質米地帯・JAいしのまき管内の農家は、うらめしい表情で空を見上げる。低温・日照不足に追い打ちをかけるようにやってきた大地震、台風……。自然災害が次々と、田んぼを襲う。だが何があっても、後に続く麦の種まき時期はずらせない。稲作農家が、ぎりぎりのところで天気と闘っている。
JAは七月十九日に異常気象対策本部を立ち上げ、水管理やいもち病対策などを呼び掛けてきた。防災無線やラジオ局を通じ、できる限りの情報を流した。最も低温に弱い減数分裂期には、「平成の大冷害」となった一九九三年の教訓を生かして深水管理を徹底。追肥もしないように決めた。七月二十六日の大地震以降、農家は復旧作業と水稲管理の両方をこなさなければならなくなっている。気象庁によると、北日本の低温はしばらく解消しそうにない。出穂してから収穫までに必要とされる九〇〇〜一〇〇〇度の積算温度が得られるのはいつなのか。麦類の種まきは十月下旬。それがタイムリミットだ。
(日本農業新聞)
○8月15日(金) 農家震わす93年の悪夢 冷害への不安 東北覆う 耐冷性にいちるの望み
長引く低温と日照不足によって、東北の太平洋側を中心に冷害の可能性が強まってきた。「百年に一度」の大冷害になった一九九三年と気象条件が似ており、各県の自治体や農協は対策本部を設置し、低温対策などの徹底を呼び掛けている。最終的な作柄を左右するのは、ここ一〜二週間の天候。生産現場は真夏の日差しを待ち望んでいるが、「秋の気配」も漂い始め、農家の危機感をエスカレートさせている。「これ見てよ。穂の先が白くなっているでしょう。」。二戸市似鳥の稲作農家田口正二さんは、一向に生育の進まない稲を前にため息をついた。穂先が白いのは、幼穂(ようすい)形成期の低温の影響で発生する「白ふ」と呼ばれる症状。二戸市の七月の平均気温は一七・七度で、九三年(一七・八度)と同じ。日照時間に至っては三五・五時間しかなく、九三年(六六・七時間)の半分程度だ。岩手県平均の作況指数が三〇だった九三年、県北地域はわずか三だった。三沢市では十日現在、出穂期に達した水田面積がゼロ。深く水を張った田に青々とした稲が広がる。行政は生産者に広がる不安打ち消しに懸命だ。青森県の秋谷進・農林水産部長は「水管理の徹底で、(低温に最も弱い七月下旬の)穂ばらみ期はうまく乗り越えた。まだあきらめてはいけない」と訴える。「現在の品種は耐冷性に優れている。九三年とは違う」と秋谷部長。県内の作付面積の約四割を占める「つがるロマン」(九七年デビュー)と約三割の「ゆめあかり」(九九年デビュー)の底力にすがる。宮城、岩手両県の主力品種「ひとめぼれ」もことし、真価を試される。低温に弱く、凶作を深刻化させたササニシキの後継として登場し、宮城県内の作付けシェアは七割を超えた。宮城県農協中央会の幹部は「県平均の作況指数が九〇前後ということはあっても、九三年(作況指数三七)のようなことはない」と漏らす。
(東奥日報)
○8月15日(金) 列島から夏逃げる 東北ほぼ全域に低温注意報 宮城・女川18・7度 仙台では21・1度
日本列島は十四日、前線の影響でほぼ全国的に曇りや雨となった。日中でも気温が上がらず、東京都心が平年より八・二度低い二二・八度と、沖縄など南西諸島を除く各地で、十月上旬から中旬並みの肌寒さとなった。オホーツク海高気圧から冷たい空気が流れ込んだ上、日照がなかったためで、夏らしい暑さが戻ってくるのは週末以降になりそうだ。気象庁の観測によると、主な都市の最高気温は札幌と大阪で二五・二度と辛うじて二五度以上の「夏日」となったが、仙台二一・一度、名古屋二四・三度、広島二三・六度、福岡二二・七度といずれも二五度を下回り、平年より九・一〜六・九度も低かった。東北でも宮城県女川町江ノ島一八・七度。むつ一九・七度、白河一九・八度、岩手県川井村区界二〇・一度、福島二一・八度など、平年より八〜七度低かった所が相次ぎ、山形県庄内地方などごく一部を除いて、ほぼ全域に低温注意報が出された。気象庁によると、十五日も前線は日本列島の南岸沿いに停滞する見込みで、東京都心の最高気温も二五度程度にとどまる見通し。
(東奥日報)
○8月16日(土) 今年産初検査 1等米は75% 農水省
農水省は十五日、二〇〇三年産米の初めての検査結果を発表した。七月末現在の水稲うるち玄米の一等比率は75%で、過去五年間で最高だった。一方、検査数量は約二万六千トンで、前年同期に比べて四千八百トン少なかった。検査は、高知、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄の五県で行った。二等以下に格付けした理由の半数は、カメムシ類による着色粒が多く混入したことだった。
(日本農業新聞)
○8月16日(土) 水稲病害虫で警報・注意報 防除徹底呼び掛け 6県で15件
東北管内で水稲の病害虫発生に関する警報・注意報の発令が相次いでいる。六県総計で十五件(十五日現在)を数え、過去五年間では二〇〇一年の二十件、二〇〇〇年の十六件に次ぐ多さだ。各県の病害虫防除所では、防除の徹底などを呼び掛けている。これまでに穂いもちの警報を出しているのは宮城、福島の両県。宮城は一九九三年、福島県は九五年以来の発令だ。宮城県では、穂いもちの伝染源となる葉いもちの発生が平年と比べて非常に多く、低温・日照不足で水稲が軟弱に育ち、穂いもちが多発する恐れがある。福島県病害虫防除所では「出穂が遅れることで葉いもちの期間が長くなり、今後、穂いもちが増える危険性が高い」と、注意を呼び掛ける。カメムシでは宮城、山形の両県で今年すでに、注意報が二度出ている。「出穂が不ぞろいになって、カメムシが加害できる期間が長くなる」(山形県病害虫防除所)。岩手県は二〇〇〇年から毎年、注意報を発令している。県南部の平野部で多かったアカスジカスミカメの生息範囲が広がり、県北部の山間部でも増えている。
(日本農業新聞)
○8月16日(土) 大豆にアブラムシが多発 山形
県病害虫防除所は十四日、大豆にジャガイモヒゲナガアブラムシが多発しているとして県内全域に農作物有害動植物発生注意報を発令した。八月前半の調査で、同アブラムシの発生が広範囲で確認され、寄生密度が急激に高まっているほ場がみられる、発生の多いところでは一小葉当たりの寄生密度が数十頭に達し、落葉し始めているところがある、十一日の県予察ほ場での吸汁痕(黄色斑点)の発生葉率は66%と過去二年(昨年8%、一昨年6%)と比べて高いなどが理由。今後も同アブラムシが増殖しやすい温度が続き、寄生密度が高まると予想。速やかな防除を呼び掛けた。
(日本農業新聞)
○8月16日(土) 水稲出穂依然遅れ 青森県が第3回調査
低温と日照不足で水稲の出穂遅れが目立つ中、県は十五日、県内四地域農業改良普及センターごとに三回目の出穂状況調査を行った。十八日に結果を公表する予定。青森県地域農業改良普及センターは東青地方を巡回。ヤマセの影響を受ける上磯地域の蟹田町下小国や青森市内真部の生育観測圃(ほ)では、ゆめあかりなどが出穂期に達しておらず、生育が一週間から十日ほど遅れていることが分かった。同センター職員は「天気が良ければ間もなく穂が出る。一九八六年と九六年も出穂は遅れたが、平年並みの収量を確保できた。まだこれからだ」と話していた。同日の調査では、ヤマセ地帯の三沢市でも依然として七〜八日程度の遅れが出ていることが確認された。
(東奥日報)
○8月16日(土) むつなど訪れ 生育状況調査 青森県
長谷川義彦出納長は十五日、むつ市、東通村、川内町と横浜町を訪れ、水稲の生育状況を調査した。横浜町有畑地区の県水稲観測ほでは野辺地地域農業改良普及センターの担当者が管内の出穂状況などを説明。田んぼを見回った長谷川出納長は「出穂遅れが心配だが、来週から気温が平年並みに戻るとの予報もあり、深水や病害虫予防など、あきらめず生育管理を徹底してほしい」と述べた。杉山憲男町長は「好天を待ちわびているが、思うように天気が回復しない。十八日か、十九日には対策本部の設置も考えている。県の支援をお願いしたい」と述べた。同センターによると横浜町の水稲は大半が「ゆめあかり」で、十五日現在、出穂はわずかに二・八%と平年の七四・一%を大幅に下回り、「出穂始め」にも達しない状況が続いている。
(東奥日報)
○8月16日(土) 19日まで低温・日照不足 東北
仙台管区気象台は十五日、今夏九回目の「低温と日照不足に関する気象情報」を出した。東北地方は十九日ごろまで低温と日照の少ない状態が続くとして、農作物の管理に十分注意するよう呼び掛けている。気象情報とともに発表された一カ月予報によると、東北の低温と日照不足はオホーツク海高気圧からの冷たく湿った東寄りの風や前線の影響。ただ、二十日ごろからは太平洋高気圧に覆われ、おおむね晴れて気温も上がりそうだという。管区気象台によると、六月二十四日から八月十四日までの間、各地の最高気温の平均は八戸とむつでそれぞれ四・三度低く、仙台でも三・五度低かった。日照時間も宮古で平年の28パーセント、仙台は38パーセントだった。
(河北新報)
○8月16日(土) 再び低温、日照不足 警戒を呼び掛け 盛岡気象台
盛岡地方気象台は十五日、低温と日照不足に関する気象情報を発表。八月に入ってやや回復傾向にあった天気がここ数日は再び悪化し、日照不足や低温の状態が続くとして警戒を呼び掛けた。同気象台によると、オホーツク海高気圧や低気圧の影響で、ここ数日間は最高気温が平年より5度前後低い状態が続くという。朝晩を中心に濃い霧が発生し、見通しの悪い所があるとして、農作物の管理に注意を呼び掛けている。六月末から七月中にかけての記録的な低温や日照不足は、八月に入ってオホーツク海高気圧が一時的に弱まったために回復傾向にあったが、再び元に戻った形だ。同日の県内は、冷たく湿った風が吹き込んだため曇りや雨となり、最も気温が上がった北上、江刺、紫波で平年を7、8度下回る20・5度と肌寒い一日だった。
(岩手日報)
○8月17日(日) 冷夏 大気に異変 「世界的異常気象の一環」 気象庁
全国的に梅雨明けが遅れ、北日本を中心に低温や日照不足に見舞われたのは、フィリピン付近の太平洋にある大気の対流活動の活発な海域が平年より南にずれたことや、北半球の偏西風が大きく蛇行していることが原因とみられることが十六日、気象庁の観測などで分かった。欧州では日本とは逆に、偏西風の蛇行が異常高温を招いており、気象庁は「日本の低温と日照不足も世界的異常気象の一環といえるのではないか」としており、このままの状態が続くと一九九三年以来の「冷夏」となる恐れもある。気象庁気候・海洋気象部によると、日本付近では、太平洋高気圧が日本上空に張り出し、冷たいオホーツク海高気圧との境目に当たる梅雨前線を北に押し上げることで、梅雨が明ける。ところが、今年は太平洋高気圧の張り出しが弱く梅雨前線が停滞。オホーツク海高気圧から冷たく湿った空気が流れ込み、北日本の七月の平均気温は平年比マイナス二・九度、日照時間も一部で平年の40パーセント以下にまで落ち込んだ。原因を分析したところ、フィリピン付近の太平洋にある大気の対流活動が活発な海域が、赤道近くまで大幅に南下していたことが分かった。対流活動域では強い上昇気流が生じ、その流れが下降してくる北側の海域で太平洋高気圧の勢力が強まるが、今年は活動域そのものが南にずれたため、太平洋高気圧が北に張り出さなかったという。これに加え、日本付近を流れる偏西風が大きく南北に蛇行。その「くぼみ」にオホーツク海高気圧が抱え込まれ、強い勢力を維持したまま居座った。偏西風は欧州でも蛇行しているが、日本とは異なり、南の高気圧がフランスやスカンディナビア半島にかけて張り出すのを誘い込んでおり、パリでは八月十二日に最高気温四〇・〇度を記録、熱中症により多数の死者が出ている。気候・海洋気象部は「偏西風の蛇行域に高気圧が居座るのはブロッキング現象と呼ばれる。その原因には謎が多く、長期的な気候変動とともに分析を進めたい」と話している。
(河北新報)
○8月18日(月) 出穂79%(15日現在) 盛期は4日遅れ 岩手県内水稲
県が十八日発表した県内水稲の十五日現在の出穂状況は79%で、前回調査(十一日)より49ポイント上昇した。出穂50%となる盛期は十二日で平年より四日の遅れ。県は出穂90%の周期を同じく四日遅れの十六日と見込んでいる。地域別の出穂状況は北上川上流88%、同下流78%、東南部72%、北部63%、下閉伊45%。盛期は北上川上流が十日、同下流が十二日。東南部と北部が十三日だった。下閉伊はいまだに盛期を迎えておらず、県は十六日と予想している。盛岡地方気象台によると、盛岡の十一〜十五日の平均気温は20・5度と平年比マイナス3・1度。最高気温は十一日が25・1度。日照時間は8・2時間と平年より18・9時間も足りなかった。このため、出穂しても開花しない恐れも出ているが、県は「十三日の県内の最高気温が開花の目安となる25度を超えており、影響は少ない」とみている。一方、幼穂形成期や減数分裂期に低温が当たった影響や七月の低温による追肥の抑制で、穂数が平年に比べて少なくなったり、もみが退化する白ふが目立っているなど弊害が既に出始めており、質・量ともに平年を下回る状況は避けられない。県農業普及技術課の小岩寛課長は「生育の遅れは安全圏だが、長期の低温による減収の割合は稔実調査してみないと分からない」としている。
(日本農業新聞)
○8月18日(月) 水稲出穂 青森県平均71%に 下北、県南など依然低く 15日現在
県農業生産対策推進本部は十八日午前、県内の十五日現在の水稲出穂状況を公表した。出穂期(水田の40〜50%が出穂)に達した水田面積は県全体で71%と前回十日時点の調査より36ポイント増えたが、平年の97%を26ポイント下回った。津軽地方の中弘と西の両地域では出穂終わり(出穂期面積が95%に達した日)に達したものの、ヤマセによる低温と日照不足の影響で県南地方や東青地域では平年を大きく下回り、地域間で格差が広がっている。地域別では中弘98%、西96%、南黒94%、北五88%と、東青を除く津軽地方では出穂最盛期(出穂面積が50%に達した日)を過ぎ、ほぼすべての水田で出穂期に達しつつある。県南地方も三八が66%と前回調査より53ポイント増え、出穂最盛期を過ぎた。しかし東青35%、上十三33%、下北むつ9%と、これら三地域では依然として平年を60ポイント前後下回っている。県全体の出穂最盛期は十三日で、平年より七日遅かった。同本部は出穂終わりも平年より七日遅い十九日を予想しているが、「今後の天候次第ではずれる可能性もある」とみている。出穂終わりが十八日と遅かった一九九六年も最終的に平年収量を上回った実績があり、同本部は引き続き、開花期が終了するまでのきめ細かな水管理、いもち病防除の徹底を呼び掛けている。
15日現在の水稲出穂状況(%)
| 地域 | 本年 | 平年 | 前年 |
| 東青 | 35 | 93 | 92 |
| 西 | 96 | 100 | 100 |
| 中弘 | 98 | 100 | 100 |
| 南黒 | 94 | 100 | 100 |
| 北五 | 88 | 99 | 100 |
| 上十三 | 33 | 92 | 98 |
| 下北むつ | 9 | 73 | 77 |
| 三八 | 66 | 98 | 99 |
| 県平均 | 71 | 97 | 99 |
(東奥日報)
○8月18日(月) 「有機」の新規認定激減 手数料負担で敬遠か 農水省まとめ
農薬や化学肥料に頼らずに栽培したコメや野菜などを「有機農産物」と表示するのに必要な、日本農林規格(JAS)法に基づく認定を受ける農業者数が、今年になって毎月数件にまで激減していることが十八日、農水省のまとめで分かった。以前から有機農業に取り組んできた人が一通り認定を受けたのに加え、多額の手数料がかかる割には有機農産物が高く売れないため農業者が敬遠し始めているとみられ、関係者は「コストを国が負担するなどの対策が必要」と指摘している。有機農産物をめぐっては一九九九年のJAS法改正で@指定された農薬や化学肥料以外は使わないA種まきや植え付けの時点からさかのぼり、二年以上禁止農薬などを使用していない田畑で栽培B生産から出荷までの行程を記録―などの統一基準を初めて決定。認定制度は二〇〇〇年からスタートし、各農家は農水省が委嘱する民間非営利団体(NPO)などの第三者機関から「生産行程管理者」の認定を受けた場合だけ「有機農産物」と表示して販売できるようになった。農水省のまとめでは、これまでに認定を受けた農業者は千七百九件。昨年までは一カ月当たり数十件、多いときには百五十件以上の認定があったが、今年に入り三−八件(一−三月)と大幅に落ち込んでいる。四月以降の件数は集計中。農水省の担当者は「シンポジウムや講習会を通じ、新たに参入も考えている農業者にも認定制度の利用を呼びかけたい」と話している。
(秋田魁新報)
○8月19日(火) 「被害を最小限に」 岩手県中央会が生育調査
低温・日照不足などによる農作物への被害が懸念されていることからJA岩手県中央会は十八日から、県内各地の農作物生育調査に乗り出した。北東北は梅雨明け宣言のないまま寒すぎた夏を過ぎ秋を迎えている。水稲をはじめ農作物への被害は必至なことから同調査を実施したもの。県内を三ブロックに分け二十二日までの五日間各JAを訪れ、現状報告を受けた上で今後の対策に万全を期すとした。同JAによると、七月後半の最低・平均気温がともに低く、八月初旬の好天で生育がやや回復したものの、管内の水稲の出穂はおおむね四、五日遅れており、有効茎数は確保されているものの着粒数が少なく、白ふが見られるという。鈴木粗台長は「とにかく被害を最小限に止めたい。JAも農家も手は尽くしているが、ぜひ中央会でも何らかの対策を講じてほしい」と要望した。
(日本農業新聞)
○8月19日(火) 東北各県の水稲出穂遅れ 青森、岩手で著しく
東北各県が水稲の出穂状況を十八日までにまとめたところによると、青森、岩手で遅れが目立っている。特に、岩手県では「地域や品種によって違いはあるが、県全体での被害が避けられない」とみており、中でも県北部や沿岸北部地域の被害が大きいと推測している。青森県の最盛期(出穂率50%)は十三日で、平年より七日遅れだった。出穂期面積は十五日現在、県全体の71%で、平年と比べると26ポイント低い。下北・むつ、上十三、東青で特に遅れている。岩手県では十五日現在で全県の79%が出穂し、終期(出穏率90%)は平年より四日遅い十六日ごろの見込み。二十二日からねん実調査を行い、被害程度を判断する。
秋田県の出穂進ちょく状況はほぼ平年並みで、ほぼ100%に達しているもよう。始期(出穂率5%)が平年より七日遅れていた宮城県は、県南部および平野部を中心に、出穂は順調に推移している。山形県の出穂済み面積(十五日現在)は84.2%。「十二日から低温が続き、進み具合が緩慢になっている」(県農業技術課)。県は今後の要点として、いもち病とカメムシの防除、登熟を向上させるための間断かん水の徹底を指導している。福島県で出穂状況を調べている県農業試験場では、会津「コシヒカリ」で十五日の出穂を予想していたが、一三日以降の低温で若干遅れている。
(日本農業新聞)
○8月19日(火) 小麦1等比率67% 前年同期下回る 03年産麦検査
農水省は十八日、二〇〇三年産麦の検査結果(七月末現在)を発表した。都道府県中心の今回の結果では、普通小麦の一等比率が67・3%で、前年同期比を15・2ポイント下回った。生育期の低温や登熟期の雨などが影響した。同様の理由で収穫も遅れ、検査数量は、前年同期より一割以上少ない二十三万七千四百トンだった。普通小麦の二等比率は26・1%(前年同期比12・8ポイント増)、規格外が6・6%(同2・4ポイント増)だった。一方、普通小粒大麦と普通大粒大麦、普通はだか麦はいずれも一等比率が前年同期を上回り、二等比率が下回った。ビール大麦は、前年同期並みの等級比率だった。普通小麦の検査数量が一万トン以上の県の一等比率は、茨城が23・6%、群馬が91・5%、埼玉が75・2%、愛知が68・3%、滋賀が12・0%、福岡が76・7%、佐賀が92・1%だった。
2003年産麦の検査結果(7月末現在)
| 区分 | 検査数量(トン) | 等級比率(%) |
| 1等 | 2等 | 等外上 | 規格外 |
| 普通小麦 | 237,402 | 67.3 | 26.1 | | 6.6 |
| 普通小粒大麦 | 45,719 | 59.1 | 30.4 | | 10.5 |
| 普通大粒大麦 | 45,124 | 68.0 | 10.0 | | 22.0 |
| 普通はだか麦 | 18,021 | 33.3 | 56.6 | | 10.1 |
| ビール大麦 | 46,917 | 0.0 | 88.6 | 11.4 | |
| 飼料用大麦 | | |
| 種子用麦 | 3,112 |
| 合計 | 396,295 |
(日本農業新聞)
○8月19日(火) 世界で異常気象 穀物減収 山林火災も
日本が低温・日照不足に見舞われる一方、欧州、北米、中国南部などでは記録的な高温・少雨が続いている。農作物被害や山林火災も多発、気象庁は「三十年に一度の異常気象」と分析しており、気象異変は世界的な広がりを見せている。気象庁によると、欧州では六月以降、広い範囲で高温が続いている。これは南側の高気圧が平年よりも北へ張り出す一方、偏西風の蛇行で北側の高気圧が停滞。二つの高気圧が欧州全体を覆ったためだ。北米や中国南部の異常高温・少雨も南側の高気圧が平年に比べ勢力を強めているのが原因だ。南半球のオーストラリアは高温で、中部では六〜十二日の週間降水量が平年の五〜十一倍となった。欧州では熱波による干ばつが深刻化し、農業被害が報告されている。欧州連合農業団体連合会(COPA)などの発表によると、先月末時点で欧州の大半の国が小麦、大麦、トウモロコシなど穀物の減収を見込んでいる状況だ。穀物はドイツが前年比11%減と大幅な減収を予想。オーストラリアは同15%減と大幅な減収を警戒している。同じく減収が避けられない見通しのフランスは、飼料が確保できないこともあり、国内の半数以上の県が国に特別の災害援助を求めている。イタリアでも、水不足の影響は深刻化。今夏は平均で39%の減収を予想する。中国のチャイナデイリー(十五日付英文電子版)によると、湖北省では七月二十二日以来、熱波が居座り、干ばつが深刻化している。八日までに作物被害は百二十六万ヘクタールに達した。同省内では少なくても三百万人が影響を受けているという。オーストラリア政府によると、同国では昨年の干ばつで小麦などの穀物が六割減になるなど大きな打撃を受けたが、二年連続の異常な干ばつに対応し、連邦政府が追加的な支援措置を打ち出している。
(日本農業新聞)
○8月19日(火) 農作物異常気象対策本部を設置 山形・白鷹町
白鷹町は十八日、低温や日照不足による農作物への影響が懸念されることから、町農作物等異常気象対策本部を設置した。対策本部は、町農業委員会や山形おきたま農協など関係者で組織。水稲をはじめ、野菜、果実の生育調査や被害状況を把握し、いもち病などの病害虫対策、生育管理技術の指導を行う。町農林課に相談窓口も設けた。同町は先月二十八日、町農作物等異常気象対策会議を開催。先月三十一日と今月十二日、町内全域で水稲の生育状況を調べた。北部の山間地の鷹山地区を中心に、不稔(ふねん)につながる可能性のある生育障害を確認した。対策本部の設置は、一九九五年以来となる。
(山形新聞)
○8月20日(水) いもち警報4県に拡大 注意報は20都府県
水稲のいもち病注意報・警報が拡大している。十九日現在で、いもち病の警報・注意報を発令したのは二十四都道府県に拡大した。福島と鳥取が注意報を警報に切り替えた。注意報・警報の発令数は、作柄が「やや不良」となった一九九八年に近づいている。出穂期を迎え、農業関係機関では防除の徹底を呼び掛けている。警報を出したのは、福井、宮城、福島、烏取の四県で、一週間前に比べ倍増した。いもち病の被害拡大が懸念される東北地方。東北農業研究センターは「同じほ場でも出穂時期がばらついてる地域もあり、防除管理に一層の注意が必要」と指摘。青森南部や岩手北部は、「気温が低過ぎて病気が発生しにくくなっている」という。カメムシの被害拡大も予想される。いもち病、カメムシ被害が広がり、作柄、品質低下が懸念される。カメムシの警報・注意報は十九日現在で、十五道府県で発令されている。今週末から天候が回復する可能性が高いため、農水省は「カメムシは暖かくなると被害が出やすいので注意が必要」と呼びかけている。
(日本農業新聞)
○8月20日(水) 寒い夏 上 予報の「常識」覆す
米をはじめ農作物に大きな被害をもたらしつつある低温・日照不足。列島全体が「冷夏」となる可能性が濃厚となり、農家の脳裏には、一九九三年の大冷害の悪夢がよぎる。気象異変はなぜ起きたのか。生産現場はどう対処していけばいいのか。「寒い夏」を追った。
「ここまで深刻なのは初めてだ。予報がはずれていると言われても仕方ない」東京・大手町の気象庁。全国にお天気情報を発信する予報官たちの表情に動揺が走っている。一週間前の予報では、南の暖かい太平洋高気圧が強まり、先週末から北日本に寒さをもたらしているオホーツク海高気圧の活動も、一過性で解消していくとみていた。しかし西日本を除くと、ぐずついた天候が続き、八月に入り回復傾向をたどっていた平均気温も、上旬末以降、再び下降線をたどっている。同庁は、六〜八月の平均気温が平年に比べ、北日本で○・六度、東日本で○・五度、西日本は○・二度以上下回ると「冷夏」と呼んでいる。今年は直近の十八日までの平均が北日本で同マイナス一・二度など、この基準を軒並み大きく下回っている。北日本では、大冷害となった九三年に迫る水準だ。六月下旬から始まった日本列島の低温・日照不足は、梅雨前線を挟む南北二つの高気圧に「異変」が起きたためとみられている。オホーツク海高気圧を長期間居座わり、東北地方に冷たいヤマセをもたらした。南の太平洋高気圧の勢力が弱いことも災いした。梅雨前線を北へ押し上げきれず、南西諸島を除き梅雨明けが遅れ、東北北部はとうとう梅雨明けに至らなかった。同庁の予報官たちは、上空五五〇〇メートルの高層天気図を最も頼りになる判断材料として、一週間から数カ月先の天気見通しを分析している。十九日現在、パソコン画面に映し出される画像には、確かに夏へ向かう傾向が読み取れる。しかし、実際の気象状況は大きく違うのが実態だ。気象情報課の高野清治予報官は「なぜこれだけ長期間、かい離が続くのか経験がなく原因がわからない。今後、検証を徹底したい」と強調している。
(日本農業新聞)
○8月20日(水) 山間部、収量半減も 水稲に不稔の報告 山形・山形市で対策会議
山形市農作物等低温・日照不足による対策会議が十九日開かれた。山間部の水稲に不稔(ふねん)の状態がみられ、収量も例年の五割以下になる可能性があることが報告されるなど、低温と日照不足が影響していることが分かった。会議には、県村山総合支庁や山形市、市内各農業団体の関係者が出席。山形農協から、水稲の生育状況について、山間部では穂の先が白くなり、実が生育しない不稔の状態がみられ、収量が半減するとの見通しが示された。平野部では、今後の天候が回復すれば、収量は例年並みが期待できるという。それぞれの関係機関が、早急に不稔状況を調べ被害を把握するとともに、農協を通じて深水管理や防除を徹底するよう呼び掛けていく。また、今後の天候状態をみながら、今月末にも対策会議を開催し、水稲などの被害状況をまとめ、対策本部設置も検討することにした。
(山形新聞)
○8月20日(水) 山形・藤島町も対策本部
藤島町の農業振興対策本部会議が十九日、町役場で開かれ、低温と日照不足による農作物への影響が懸念されることから、同日付で町農作物等異常気象対策本部を設置することを決めた。対策本部が同町に設けられるのは、一九九九年以来四年ぶり。会議では庄内たがわ農協と県庄内農業改良普及センターの担当者らが、町内での農作物被害の状況を説明。水稲の出穂が例年より一週間ほど遅く、中山間地帯での遅れが顕著になっていることなどが報告された。対策本部では今後、車やチラシで水稲の深めの水管理や、多発傾向にあるカメムシ対策として、水田周辺の草刈り自粛期間を延長するように呼び掛ける一方、被害の実態を調べるために不稔(ふねん)調査を行う予定。また、被害の状況によってはカメムシの追加防除を検討していく。
(山形新聞)
○8月20日(水) 水稲の生育5〜12日遅れ 病害防除など指導を強化 福島県、10年ぶり冷害対策本部
低温・日照不足で水稲などの農作物に生育遅れが出ている現状を受け、県は十九日、農林水産部内に農作物等不順天候対策本部を設置した。深刻な冷害となった平成五年以来、十年ぶりの設置で、穂いもち病防除や水管理などの技術指導を強化し、被害防止に努める。県によると、十八日現在の水稲の方部別生育状況は、中通りが七〜十日程度、会津が五〜八日程度、浜通りが十〜十二日程度遅れている。品種別の生育状況は【別表】の通り。ひとめぼれは平年で八月初旬に出穂期を迎えるが、今年は中通りが一〜七日、会津が一〜五日、浜通りは六〜十日の遅れが出た。コシヒカリは平年で八月十一日から十二日が出穂期だが、今年は三方部とも遅れている。現状では中通りが平年より六〜十日、会津が六〜九日、浜通りが九〜十三日遅い今月二十日前後となる見込み。県は十九日、県庁で第二回低温と日照不足に伴う対策連絡会議を開き、対策本部の設置を決めた。本庁に対策本部を設置するとともに、県内の七農林事務所に地方対策本部を設ける。県循環型農業グループによると、水稲の作況指数が県全体で「六一」と著しい不良だった平成五年は、今年より二週間近く早い八月六日に対策本部を設置した。今年は八月下旬から九月にかけて平年並みの登熟温度を確保できれば、平年にほぼ近い作柄に回復できる見通しという。
県内の水稲の生育状況
| 地域 | 品種 | 出穂期 | 穂ぞろいおよび開花の状況 | 現在の生育段階 |
| 今年 | 平年 |
| 中通り平たん部 | ひとめぼれ | 8/6〜12 | 8/5 | やや不良〜不良 | 穂ぞろい期 |
| コシヒカリ | (8/18〜22) | 8/12 | − | 穂ばらみ期 |
| 会津平たん部 | ひとめぼれ | 8/4〜8 | 8/3 | 平年並み〜やや不良 | 傾穂期 |
| コシヒカリ | (8/17〜20) | 8/11 | − | 出穂始め |
| 浜通り平たん部 | ひとめぼれ | 8/8〜12 | 8/2 | 不良 | 穂ぞろい期 |
| コシヒカリ | (8/20〜24) | 8/11 | − | 穂ばらみ期 |
| 山沿い山間地 | まいひめ | 8/5〜10 | 8/2 | やや不良 | 傾穂始め |
| あきたこまち | 8/8〜13 | 8/7 | やや不良 | 穂ぞろい期 |
| ひとめぼれ | (8/15〜22) | 8/11 | やや不良 | 出穂期〜穂ぞろい期 |
※出穂期のカッコは見込み
(福島民報)
○8月20日(水) 低温と長雨 冷害警戒、いもち病防除 宮城・35市町村が対策本部
低温と長雨による日照不足で水稲の生育が遅れている中、県内市町村の半数の三十五市町村が十九日までに異常気象対策本部を設置した。県内では出穂が平年に比べ一週間ほど遅れている上、葉いもち病が急増するなど冷害への懸念が強まっており、各市町村の対策本部は「当面、いもち病の防除に力を入れ、収穫量への影響が出ないよう努めたい」としている。市町村の対策本部は、県が七月十八日に県農作物異常気象対策会議を発足させた後、設置の動きが本格化した。県の七地方機関別でみると、対策本部を設置した市町村数は、仙台地方が仙台、多賀城、松島など八で、築館、迫両地方もそれぞれ八だった。ほかは大河原地方が五、古川地方が四、気仙沼地方は二。石巻地方はゼロだった。県の対策会議は低温と日照不足が続く中、深水(ふかみず)管理などの栽培技術情報を生産現場に伝えてきたが、市町村は「農家の指導には関係部局や農協とのきめ細かな連携が必要」(仙台市農政企画課)として、独自に対策本部を設置している。県病害虫防除所によると、県内で葉いもちが発生している水田の割合は平年の約二倍に当たる55・6%(七月末現在)。特に穂に近い上位葉での発生が多く、穂いもちの多発が心配されるため、七月三十一日に穂いもち警報を発令し、防除の徹底を呼び掛けている。
(河北新報)
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○8月21日(木) 寒い夏 ○中 減収必至 募る不安
東北の稲が、長引く低温と日照不足にじっと耐えている。平年より大幅に遅れて出穂したもみも、申し訳程度にしか開かず、農家はうらめしげに空を仰ぎ、稲と共に天候回復を辛抱強く待っている。九年連続して「特A」評価を受けている良質米地帯のJAいわて南管内。二十日の一関市の最高気温は二二・七度と九月中旬並み。盛岡地方気象台は一週間連続で低温注意報を発令した。一関市上大槻街の千葉孝夫さんは「出穂は五日遅れ。穂は短く、全体の着粒数が少ない。もち品種の出穂はまだ確認できず、心配だ」と、祈るような表情で水田に目をやる。「これまでの低温で一割減収は免れない。二十五日までに出穂しないほ場の稲は、まったく実りが期待できなくなる」。同JA営農部の吉野孝亮米穀課長が長引く低温に不安を募らせる。吉野課長は「こういう年は、不ねんにならずに残ったもみも影響する」と懸念する。養分をどんどん吸収し、もみ割れ、着色粒が多発し、品質低下に直結するからだ。二十五日には、管内全域で不ねんもみ調査を人海戦術で行う。落水のタイミングに加え、まだらで長引く出穂は、刈り取り適期の判断も難しくさせるのは必至だ。古川地域農業改良普及センターによると、出穂が早かったほ場を中心に、白ふが目立つという。我妻謙介技師は「冷害年だった一九九三年とは品種が変わり、深水管理が励行されているので、今後の天候に期待をかけたい」という。出穂が九日遅れていた青森県十和田市。市では十八日、農作物不順天候対策本部を九三年以来いち早く立ち上げた。二十日は天候が回復し、出穂が八割ほど進んだ。同市では「まだ見込みはある。農家のあきらめムードを払しょくしたい」(農林課)と強調している。標高四〇〇メートルを超す福島県飯舘村では、出穂が平年より十日以上遅れている。JAそうま飯舘総合支店稲作研究会の山田長清会長は「これまでに半分ほどが出穂したが、低温でほとんどが開花していない。開花・受粉すればまだ望みはあるが、今月いっばいが限度だ」と、天候回復を願う。七月にヤマセが吹いた北海道太平洋側の稲作地帯では、不作が確定的になっている。さらに、これまで生育が比較的順調だった内陸部の米主産地の空知、上川地方でも、低温・日照不足の影響が深刻だ。上川中央地区農業改良普及センターは簡易なねん実調査を行ったが、「きら397の不ねんが三割もあった。これは平年の二倍にもなる」と心配している。空知地方は南北で生育に差があるが、比較的順調だった北部でも、「穂ばらみ期に最低気温が一五度を下回る日が続いたため、不ねんを心配している」(空知北部地区農業改良普及センター)状況だ。南部は生育遅れが深刻で、空知南西部農業改皮普及センター管内は十日も遅れている。「雄しべのやくも短く、これまでの低温で、花粉が作られていない可能性がある」と危機感を募らせる。
(日本農業新聞)
○8月21日(木) 低温米倉庫が完成 県内初、自動ラック式 JAみやぎ亘理
JAみやぎ亘理は二十日、山元町高瀬地区に建設していた米麦流通合理化施設の落成式を、同所で開いた。県内初の自動ラック方式の低温米貯蔵施設で、均質化装置を備える。一トンのフレコン(フレキシブルコンテナ)を使って、玄米三千トンを保管。売れる米作りの切り札として、大きな期待がかかる。自動ラック方式とは玄米をフレコンに入れて、ラック(収納架)に品質別などで保管するもの。集荷の簡素化に加え、こだわり米など地域の取り組みに応じた分別集荷のほか、多様な消費者・実需者二ーズに合わせたばら出荷などに威カを発揮する。同方式の米倉庫は東北地方では三基目。
(日本農業新聞)
○8月21日(木) 低温・日照不足で対策本部を設置 福島県と農業団体
低温・日照不足を受けて、福島県と同県の農業団体は十九日、相次いで対策本部を立ち上げた。冷害に対応した対策本部の設置は、ともに一九九三年以来十年ぶり。県の「福島県農作物等不順天候対策本部」は、農林水産部内に設置。稲作で急がれる対応として、@穂いもち防除A水管理(間断かんがい)の徹底を挙げている。県内の農業関係十三団体でつくる県農業団体災害対策本部(常設)は、十九日の幹事会で「福島県農業団体低温・日照不足対策本部」を設置した。
(日本農業新聞)
○8月21日(木) カメムシ多発の恐れ 低温で割れもみ発生懸念 秋田県病害虫防除所注意報
県病害虫防除所は二十日、斑点※被害の原因となるカメムシ類の防除徹底を呼び掛ける注意報(第五号)を出した。八月十八〜十九日に行ったすくい取り調査では、調査地点五十八カ所のうち二十一カ所でカメムシを確認、過去最高の発生地点率(31%)となった。一カ所当たりの発生数は県北地区(〇・二〇匹)で平年並み、中央地区(〇・七〇匹)と県南地区(〇・四二匹)はやや多めだった。今年は低温の影響で割れもみの発生が懸念され、カメムシ被害を受けやすくなる可能性が高い。防除対策としては▽傾穂始期の薬剤散布から十四日後に二度目の散布を徹底する▽前年に多発した圃場や雑草地、牧草地に近い圃場は、二度目の防除から七日後に追加防除する▽二度目の散布を八月二十日までに終えた圃場も、七−十日後に追加防除する▽草刈りは収穫二週間前までの実施を避け、やむを得ない場合は薬剤散布に合わせて実施する−など。
問い合わせは同防除所 電話018・860・3420
(秋田魁新報)
○8月21日(木) 対策本部を設置 福島県いわき農林事務所
低温・日照不足による農作物への被害が懸念される中、県いわき農林事務所は二十日「いわき地方農作物等不順天候対策本部」を設置した。
(福島民報)
○8月21日(木) 福島・いわき市も
いわき市も二十日、対策本部を設置、二十一日には合同で農作物の生育状況や病害虫被害などに関する現地調査を行う。現地調査を踏まえ、二十二日に対策会議を開く。
(福島民報)
○8月21日(木) 福島・福島市はきょう、10年ぶり設置
福島市は二十一日、低温や日照不足などによって農作物への影響が懸念されることから異常気象対策本部を設置する。異常気象で同市が対策本部を設けるのは平成五年以来十年ぶり。対策本部は県、JAなどと連絡を取り各農家に対する技術指導を強化する。農作物への被害を防ぐために万全の対策を取る。
(福島民報)
○8月21日(木) 福島・常葉、都路でも
低温、日照不足で水稲などの生育に影響が出ていることから、常葉町と都路村は二十日、冷害対策本部を設置した。このうち都路村は現地調査を実施した。村内の水稲作付面積で23%を占める早生(わせ)種のたかねみのりが出穂しているにもかかわらず、低温と日照不足のため受粉出来ず実らない「不稔」の恐れが強まっているという。
(福島民報)
○8月21日(木) 東青、三沢で出穂最盛期 青森県が4回目調査
県は二十日、今年四回目の水稲出穂調査を県内各地域の農業改良普及センターごとに行った。長引く低温と日照不足の影響で、出穂期(水田の40−50%が出穂)に達していない地区は残っているものの、東青や三沢地域などで出穂最盛期(出穂期面積50%)に達した。調査結果は二十一日に公表する予定。野辺地地域農改センターは、三班に分かれて管内四町村を巡回した。横浜町有畑地区の生育観測圃(ほ)では、むつほまれが平年より九日遅くこの日に出穂期に達し、ゆめあかりも十九日に達したことが分かった。同センター管内の出穂最盛期(出穂期面積50%)は二十二日と見込まれている。青森地域農改センターは、東青管内で出穂最盛期に達したことを確認。前回十五日の調査で出穂始め(出穂期面積5%)に達していなかった二町村も今回調査で出穂始めを過ぎたことが分かった。
(東奥日報)
○8月21日(木) 青森・六戸、百戸の2町が不順天候対策本部
六戸、百戸の両町は二十日を本部長とする不順天候対策本部を設置した。長引く低温、日照不足に伴う農作物の生育・被害状況の把握や、生産者への技術指導の徹底など、収穫確保に向けた取り組みを強化する。水稲の出穂状況は、六戸が十五日現在で出穂面積四百六十ヘクタールと水田面積全体の約25%にとどまっており、平年より八、九日の生育遅れ。百戸町は二十日現在で出穂面積が約20%。出穂最盛期は平年より十日遅れの二十二日ごろとなる見込みだ。
(東奥日報)
○8月21日(木) 稲穂発育、著しい遅れ 福島・川俣
冷夏で水稲の生育が不順なことから川俣町農作物災害対策本部は十九日、特に深刻な山木屋地区の水田の現地調査を行った。調査を行ったのは同地区甲2区の鴨原孝さんほか三軒の農家の水田。県北農林事務所農業普及部の担当者が同地区の稲の生育状況などを現場で説明し、参加者が実際に稲穂を手に取るなどして調査を行った。それによると、穂の発育が著しく遅れ、現在までに花が咲いていない状況を確認。しかし、花粉の状態にもよるが受粉は行われるものとみられ、ここ数日で気温が上がれば、ある程度の回復が期待されるという。山木屋地区では十二日以降、平均気温が二〇度以上になった日はなく、いもち病や白ふといった稲の病気が発生し、生育不順と併せ深刻な状態となっている。同本部では、調査結果を分析し、関係機関と連絡を密にし、農家に天候など稲の管理に必要な情報などを提供していきたいとしている。
(福島民報)
○8月21日(木) 対策次第でまだ希望 山形・尾花沢市で高橋知事 天候不順の影響視察
低温と日照不足が続き、農作物への影響が懸念される中、高橋和雄知事が二十日、尾花沢市上原田の作況調査用の圃場を訪れ、栽培農家などから詳しい説明を受けた。視察した圃場(約九十アール)は中山間地にあり、近くの高橋武男さんが管理している。栽培している品種は「あきたこまち」。ことしの出穂の状況は、先月下旬の低温、日照不足が響き、平年より五日遅れの今月十二日。また、穂の先が白くなる白(はく)ふの発生も確認されたという。「生育が遅れているため、現在の不稔(ふねん)障害はまだそれほどでもない。しかし、これから天候が回復したとしても、平年の八割以下の収量」と高橋さん。説明を受けた高橋知事は「もっと悪いと思っていたが、これからの対策によっては、まだ希望があるようだ。もう一度、各市町村を通じて状況を把握する一方、流通対策なども講じる必要がある」と話していた。
(山形新聞)
○8月21日(木) 最上地方 遅れ際立つ 水稲生育概況 山形県
低温と日照不足が長引き、農作物の生育に与える影響が懸念されている問題で、県農林水産部は二十日の県議会運営委員会で、水稲の生育概況を報告した。県内の出穂盛期は八月十日で、平年より五日遅れ。十五日現在で出穂期に達した水田面積の割合は84・2%で、四ブロックごとの数字は村山91・4%、最上68・9%、置賜81・8%、庄内86・7%。中山間地域を多く抱える最上の遅れが際立った。冷夏に見舞われた一九九三年との比較で、山形市の八月上旬の平均気温は今シーズンの方が五・七度高いほか、日照時間が多いとして、本間正己部長は「九三年ほど深刻ではないが、これからの天候を注視する必要がある」との見解を示した。九三年の出穂盛期は今シーズンよりさらに九日遅い八月十九日だった。
「やまがたこだわり安心米推進運動本部」は二十二日、低温の影響を分析するため、技術対策会議を開く予定。最上町は二十日、低温と日照不足による農作物への影響が懸念されることから、町農作物異常気象対策本部を設置、第一回本部会議を町役場で開いた。対策本部設置は、一九九五年以来、八年ぶり。会議では、町の担当者が町内の水稲の生育状況や被害状況、町独自で行った出穂・不稔調査のデータなどを説明。その中で、全品種とも四〜十日ほど出穂が遅れており、不稔や遅延型障害の発生が懸念されていることなどが報告された。ただ、もみ数などは例年並みで、気温が回復すれば収量は極端に落ち込まないとみられていることから、出穂に合わせた病害虫防除、水管理の徹底を指導していくことを確認した。また、被害状況を把握するため、二十八、二十九日の両日、再び不稔調査を行うことにした。対策本部は、農協や農業委員会、農業共済組合、土地改良区、町議会などの関係者らで組織。町では、先月二十三日に低温対策指導班を設置し、水管理やイモチ病防除などの広報を行ってきた。一方、真室川町も同日、町農作物異常気象対策本部を設置した。
低温によるコメなどの被害が心配されるため、天童市は二十日、市農作物異常気象対策本部を設置した。対策本部は、市と市農協など関係機関で構成。当面は稲作農家に対し、@水田の揚水機関を例年より十日ほど延長し、九月十五日ごろまでとするAカメムシの防除を通常の年二回から三回に増やし、今月二十三日ごろから三回目の防除を行う―などを呼び掛ける。同市内のコメ生育状況は、「はえぬき」の出穂期が去年より六日遅い今月十一日。田麦野地区では主力の「あきたこまち」の低温障害が懸念されている。二十日午後、市農協で対策本部会議を開き、指導事項などを確認した。
尾花沢市は二十日、市農作物異常気象対策本部を設置した。対策本部の設置は一九九五年以来。対策本部は、行政やみちのく村山農協、山形中央農業共催組合などの関係機関で組織。水稲をはじめとする農作物の被害状況の把握、栽培技術指導などを行う。同市は先月二十五日、市営農指導連絡協議会に農作物異常気象対策本部指導班を組織し、広報活動や圃場調査などを行ってきた。その結果、白ふの発生が確認されたほか、不稔歩合の高さが懸念されるため、対策本部を設置することにした。
(山形新聞)
○8月21日(木) 27日水田巡回 山形・さがえ西村山
さがえ西村山農作物異常気象対策本部の第二回会議が二十日、寒河江市のさがえ西村山農協本所で開かれた。県、各市町などから約三十人が出席して対策を協議、二十七日に管内の水田の巡回を行うことを決めた。管内の水稲は、はえぬきの出穂が平年より六日遅い今月七日、平年は同十日ごろのコシヒカリが現在出穂始期など、遅れている。このため、農家に深水管理の徹底を呼び掛けるとともに、土地改良区には、例年だと九月五日ごろの落水を遅らせるよう依頼した。このほか、技術対策について全戸に資料を配布する。
(山形新聞)
○8月21日(木) 青森県内水稲出穂90%に 20日現在 下北 依然遅れ目立つ
県農業生産対策推進本部は二十一日午前、県内の二十日現在の水稲出穂状況を公表した。出穂期(水田の40〜50%が出穂)に達した水田面積は県全体で90%と平年の100%を10ポイント下回った。東青を除く津軽地方はほぼすべての水田で出穂期に達し、ヤマセによる低温と日照不足の影響で出穂が遅れていた東青と上十三も、出穂盛期(出穂期面積50%)を過ぎた。その一方、下北むつは依然として遅れが目立つ。地域別では西、中弘、南黒で100%に、北五も98%と出穂終わり(出穂期面積95%)に達した。県南地方も出穂期面積は増えて三八86%、上十三76%と前回十五日時点の調査よりそれぞれ20ポイント、43ポイント伸ばした。東青も32ポイント増えて67%となり、出穂最盛期を過ぎた。下北むつは前回より26ポイント増えたが35%にとどまり、平年を65ポイント下回った。同本部は前回調査時点で県全体の出穂終わりが十九日になると見込んでいたが、その後の不順天候の影響でずれ込んだ。ただ下北や三八上北、津軽の一部に出ていた低温注意報が二十一日前に解除され、同本部は天候回復で出穂も一気に進み、間もなく出穂終わりを迎えるとみる。大冷害に見舞われた一九九三年の二十日現在は県全体で5%にとどまっていた。
20日現在の水稲出穂状況(%)
| 地域 | 本年 | 平年 | 1993年 |
| 東青 | 67 | 100 | 0 |
| 西 | 100 | 100 | 12 |
| 中弘 | 100 | 100 | 13 |
| 南黒 | 100 | 100 | 4 |
| 北五 | 98 | 100 | 4 |
| 上十三 | 76 | 100 | 0 |
| 下北むつ | 35 | 100 | 0 |
| 三八 | 86 | 100 | 3 |
| 県平均 | 90 | 100 | 5 |
(小数点第1位以下を四捨五入)
(東奥日報)
○8月22日(金) 遅延障害を懸念 早期米2、3割減 ■本誌調査■
天候不順が続く中で、水稲の作柄に「黄信号」がともりだした。生育遅れが拡大し遅延型障害が懸念されるほか、早期米の作柄も平年に比べ二、三割減収を見込む産地が多い。日本農業新聞の調べで二十一日分かった。いもち病の警報が五県に増え、品質低下につながる病虫害も目立ってきた。気象異変に対応した低温対策本部や緊急対策会議設置は、東日本を中心に六県となった。今週新たに対策本部存設置したのは、北海道、宮城、福島、群馬の四道県。北海道は、JAグループも台風10号と低温対策を台わせた異常気象災害対策本部も設けた。北海道太平洋側で不作が確定的となっているほか、主産地・上川地方では、「きらら397」の不ねん割合が三割と平年の二倍。東北は、出穂が軒並み遅れ、青森、宮城、福島では平年に比べ七〜十日遅い。低温が深刻な宮城では、二十日現在で、まだ穂ぞろい期に達してない状況だ。関東でも、茨城、栃木で同様の傾向で、生育遅れが拡大している。栃木県北では、大冷害となった一九九三年以来の遅延型障害が懸念されている。収穫が始まった早期米は、長雨、日照不足から、宮崎、鹿児島や千葉の一部で収量が平年を二、三割下回る。品質も、現在一等米が多いが、今後は下位等級が多くなるとみられる。
(日本農業新聞)
○8月22日(金) 水田農業ビジョンづくり加速 担い手リスト作成 岩手県
国が昨年末に示した米改革大綱を受け、岩手県は四月から水田農業改革運動を展開、全集落で水田農業ビジョンづくりへ話し合いを促している。同県のまとめによると地域リーダーを対象にした説明会は全集落で終え、県内の半分に当たる千の集落で全農家が出席した話し合いが始まった。農業の青写真づくりとともに、新しい集落像を描く取り組みも出てきた。
(日本農業新聞)
○8月22日(金) 県北の生産者を激励 JA岩手県中央会長が視察
低温・日照不足が続く中、JA岩手県中央会の瀬川理右ェ門会長は二十一日、冷害が懸念される県北地域の久慈市や二戸市などを訪れ、現地で水稲ほ場やホウレンソウハウスを視察、生産者を激励した。瀬川会長は「天候不順は天災だが、技術指導を徹底し、あきらめずに頑張ってほしい。JAグループも全力を挙げて支援していく」と語り、行政と一体となった取り組みを促した。同JAの調査によると、水稲は七〜十日ほどの遅れで、地域によっては十四日程度の遅れが出ているという。ホウレンソウは、葉の色が薄く軟弱徒長気味で一株重が軽い。牧草の二番草収穫作業が天候不順で遅れ、デントコーンも草丈・葉数とも60〜70%と低温・日照不足の影響は大きい。
(日本農業新聞)
○8月22日(金) 予報なぜ外れる? 原因は「ブロッキング高気圧」 気象予報士に聞く
週明けから夏らしい天気が続くと発表していた先週までの天気予報が外れ、好天を待ち望んでいた稲作農家をがっかりさせている。なぜこれほど天気予報が外れるのか―。今後の気象見通しと併せて東北放送報道部の気象予報士・齋藤恭紀氏(三四)に聞いた。予報が外れたのは、天気の東進を妨げぐずついた天気をもたらす「ブロッキング高気圧」の発生によってオホーツク海高気圧が長く居座ったことが原因。通常なら、西で今日雨模様なら、明日は東で同様な天気になるということが多いが、「ブロッキング高気圧」でこの流れが滞るわけだ。「ブロッキング高気圧」の発生は、地球規模で吹く偏西風の大きな蛇行に起因している。「例えば、遠い西シベリア付近で少しでも動きが変わると、ほかでも蛇行の状況が変わる」ことが、よけいに予報的中を難しくさせた。
(日本農業新聞)
○8月22日(金) 水稲出穂9割超す 平年より5〜10日遅れ 青森、岩手
青森、岩手、宮城の各県は二十一日、水稲の出穂状況(二十日現在)を発表した。出穂面積は九割を超えたが、平年より五〜十一日遅れとなっている。山形県は出穂後の生育状況調査した。
青森県
県全体の90%が出穂期に達した。出穂終わり(出穂率95%)は、平年より九、十日遅れの二十一、二十二日を見込む。津軽地方の西、中弘、南黒、北五地域で出穂終わりになった一方、やませの影響を受ける県南地方や東青地域の出穂期面積は、下北むつ35%、東青67%、上十三76%、三八86%と低迷している。
岩手県
県全体の96%が出穂した。終期(同90%)は平年より五日遅い十七日ころとなった。冷害年の一九九三年の終期は二十九日だった。沿岸北部の出穂遅れが目立ち、終期は八日程度遅れとなっている。
宮城県
出穂済み面積は七万四千九百九十ヘクタールで、県全体の94.2%。穂ぞろい期(同95%)は平年より十一日遅れの二十一日を見込む。県では穂いもちやカメムシ防除に加えて、出穂が遅れているため早期落水とならないよう、出穂後二十五日ころまで間断かん水を行うよう呼び掛けている。
山形
終期(同95%)が平年より8日遅れの十九日だった。平たん部の「コシヒカリ」が遅れている。県は十九日、県内八カ所の生育診断ほで「はえぬき」の生育診断を行った。穂数が平年比104%、一穂もみ数が98%、総もみ数は102%だった。県では「穂数ともみ数は確保されている。登熟は今後の気象いかんにかかってる」(農業技術課)としている。
(日本農業新聞)
○8月22日(金) 斑点米多発の恐れ 秋田で注意報
秋田県病害虫防除所は二十一日までに、農作物の病害虫の注意報を相次いで出した。斑点米多発の恐れに関する注意報第五号では、カメムシ類(アカヒゲホソミドリカスミカメ)の水田侵入量が平年より多く、危険な状態になっていることから、防除を必ず実施するよう求めている。十八〜十九日に行った巡回調査の結果、カメムシのすくい取り頭数は、多発した一九九九年に次ぐ発生量で平年よりやや多く、すくい取り地点率は過去最高となった。防除対策として、傾穂始期(出穂十日後)の殺虫剤散布から、十四日後の散布を必ず実施するほか、前年多発したほ場などでは黄熟期(同三十日後)に追加防除を行う。
(日本農業新聞)
○8月22日(金) 「稲に実が詰まっていない」 JAみやぎ仙南水田現地視察
JAみやぎ仙南は十九日、臨時の営農生活部門委員会を開き、管内の水田の現地調査を行った。稲の生育状況をチェックした結果、実が詰まっていない稲が多数見受けられ、深刻な状態であった。同JAではこれまでに、異常低温対策本部を設置しているが、この深刻な事態を受けて、佐藤宏組合長は「最悪な事態も想定しなければならない。これからの状況次第では、農業災害対策本部への切り替えも考えていかなければならない」と述べ、なお一層の情報収集の強化と、これからの対策に向けて迅速に対応していくことを確認した。
(日本農業新聞)
○8月22日(金) 宮城県が農作物対策本部 農協も加え総合的に対応 きょう初会合
低温と日照不足が続き、農作物被害が懸念されることから、県は二十一日、県農作物異常気象対策本部を設置した。二十二日第一回会議を開く。対策本部には農業団体や市長会、町村会の代表らも加わり、総合的な対策に取り組む。本部設置は作況が「三七」の大凶作だった一九九三年以来となる。農作物の生育調査や技術、営農の指導、被害状況調査などに関して、県の方針を決める。またきめ細かな対応を取るため、産業振興事務所単位に地方対策本部を置く。県は、今月末に国が発表する作況指数に加え、九月三、四日と十、十一日の二度、独自で実施する水稲不稔発生状況調査で、水稲の作柄を把握し、対策を検討する。県産業経済部によると、県内の葉いもちの発生面積は十九日現在、一万九千三十五ヘクタールで平年の103パーセントにとどまっている。このうち被害面積は二千三百六十五ヘクタールで、九三年を除く平年比では138パーセント。葉の上部での発生率が高いことから、今後、穂への感染も予想され、いもちの防除の徹底を呼び掛けている。また、もみ数は平年並みを確保しているが、七月中旬の低温により一部の穂で「白ふ」も見られ、障害不稔の懸念も高まっている。
(河北新報)
○8月22日(金) 岩手県内水稲、出穂96% 平年より5日遅れ 20日現在
県が二十一日発表した県内水稲の出穂状況(二十日現在)は96%で、前回調査(十五日)より17ポイント上昇した。90%出穂の盛期は県全体で十七日の見込みで、平年より五日遅れ。登熟可能な出穂晩限の二十日前後に間に合いそうだが、地域によってはさらに連れ込みそうで、収量減少は避けられないとみられる。地域別の出穂盛期は、県の作付面積約6万ヘクタールの25・7%を占める北上川上流が十五日(平年比三日遅れ)、61・4%を占める同下流が十六日(同四日遅れ)だった。しかし、1・5%を占める下閉伊と5・9%を占める北部は二十一日(同八日遅れ)、5・5%を占める東南部は二十日(同六日遅れ)と推定。七月の低温による障害不稔に加え、今後の登熟不良などの影響が懸念される。盛岡地方気象台によると、十三〜十七日間の平均気温(盛岡)は十五日の18・2度を最低にいずれも平年を下回ったほか、五日間の日照時間の合計も十五・六時間と平年より九時間少なかった。このため、県はもみが結実しているかを見極める稔実調査の日程を、当初の二十五日までから二十九日までに延長する。減収は必至の情勢だが、二十日現在の出穂状況を作況指数三〇の大凶作となった一九九三年と比較すると、ことしの方が82ポイントも高い。耐冷品種の作付け転換もあり、九三年ほどの不作には至らないとみられる。県農業研究センターの佐々木力上席専門技術員は「三地域の遅れについては影響が出るところもありそうだが、二十一日からの天候回復で多くは何とか登熟に間に合いそうだ」と分析している。
◇県内水稲の20日現在出穂比較(%)
| 1993年 | 2003年 |
| 県南部 | 20 | 北上川上流 | 100 |
| 県中部 | 13 | 北上川下流 | 97 |
| 県北部 | 1 | 東南部 | 87 |
| 沿岸北部 | 0 | 下閉伊 | 83 |
| | | 北部 | 80 |
| 県全体 | 14 | 県全体 | 96 |
(岩手日報)
○8月22日(金) 稲の生育状況を視察 岩手・大野村長と村議会
大野村の佐々木祥吉村長と村議会(十四人)は二十一日、村役場近くの水田で、稲の生育状況を視察し、日照不足による影響などを確認した。久慈農業改良藤生センターの職員が、村役場で実情報告。同村阿子木のかけはしの出穂期が平年より十二日遅れの今月十五日にずれこみ、低温でもみが退化する「白ふ」が、十穂に一穂の割合でみられると説明した。参加者は、かけはしといわてっこが作付けされた水田で、農家や村の担当職員を交えて草丈や茎数などを視察。「被害対策を早急にとる必要がある」などの声が相次いだ。村は今後、農作物管理に関する情報提供を引き続き行い、県が二十二日から実施する水稲の一斉生育調査を踏まえ、庁内の対策組織立ち上げも含め対応を検討する。
(岩手日報)
○8月22日(金) 管内ほぼ全域で稲の「白ふ」確認 天候不順で連絡会議 青森・三戸地方
三戸地方農作物不順天候対策連絡会議は二十一日、八戸市で会合を開いた。水稲は管内のほぼ全域で、穂の先端に、もみが退化してできる「白ふ」が見られることを確認した。同事務所によると、水稲の出穂最盛期は八戸地域が十四日、三戸地域が十三日で、両地域とも平年より七日遅かった。出穂面積は二十日現在で86%、ほぼ全域で葉いもちが確認され、一部では穂いもちも発生している。このため、最高気温が二五度以下の日は十センチ程度の深水にするなど適切な水管理のほか、穂ぞろい期の穂いもち防除などの対策を徹底することを確認した。
(東奥日報)
○8月22日(金) コメ低温被害時の共済金手続き確認 青森・十和田市
十和田市の農作物不順天候対策本部は二十一日、コメの低温被害が明らかになった場合の共済金申請手続きについて確認した。南部地域農業共済組合によると、市内ではコメ農家の九割に当たる二千七百五十六戸が水稲共済に加入している。同組合は、十年前の冷害時よりも手続きの日程を早め、九月二十日ごろには農家から被害申告届を受け付ける予定だという。市内コメ農家への共済金は合計約三十四億四千万円を上限とし、十月ごろの被害実態調査を踏まえて額を決める対策本部は会議後、市内の水田やネギ、長芋の生産現場を視察。今後の天候によってまだ種植えよう確保が見込めることから、水管理と病害防除を徹底するよう指導した。
(東奥日報)
○8月22日(金) 対策本部への移行 登熟状況見て判断 青森県農水部長が見解
秋谷進農林水産部長は二十一日の県議会農林水産常任委員会で、低温と日照不足を受けて七月二十五日に設置した農作物不順天候連絡会議の対策本部移行について、今後の水稲の登熟状況を見極めた上で判断するとの考えを示した。県は九月一日と十六日に登熟調査を予定している。
(東奥日報)
○8月22日(金) 今年で完売 九月入札行わず 大豆
大豆情報委員会は二十一日までに、二〇〇二年産大豆の九月入札を行わないことを確認した。全農などが集荷した十八万六千トンのうち、すでに十八万三千を販売。八月の入札で残り三千トンが売り切れる見通しとなったためだ。〇二年産は、国産大豆への評価の高まりと、加工業者など実需者の在庫が少ないことを反映し、販売進度が例年以上に速かった。七月末の時点で販売数量は前年同期に比べて17%多く、〇一年産全体の販売実績も上回った。七月の入札では、平均落札価格が六十キロ当たり五千二百七十七円と、前年同期に比べて二割高と高騰。こうした中、同委員会は「八月最後の入札が行われる二十七日までに残りの三千トンを売り切る」ことを確認した。
(日本農業新聞)
○8月22日(金) 10年ぶり 農作物対策本部 冷害の被害最小限に 福島・福島市
福島市は二十一日、冷害に見舞われた平成五年以来十年ぶりとなる農作物異常気象対策本部を設置した。低温や日照不足などによって農作物への影響が懸念されているだけに、対策本部は関係機関と連携を取りながら警戒を強める。農作物異常気象対策本部は@情報の収集と広報A技術指導対策B関係機関との連絡調整の三点に全力を挙げる。先月から不順な天候が続いていることから市は県、全農県本部、JAなどと連絡調整会議をすでに設置しており農家への技術指導を徹底している。対策本部を設けることによって被害を最小限に食い止めるのが狙いだ。落合省農政部長は「今夏は不順な天候が続いている。市としても情報収集などに全力を挙げたい」と話している。
(福島民報)
○8月22日(金) 懸念される水稲の不稔 全体の約23% JAあきた北対策会議
第三回JAあきた北管内農作物異常気象対策会議が二十一日、大館市で開かれた。同JAと同市、比内町、田代町、県北秋田地域振興局農林部から担当職員計十二人が出席。各市町で今月十八日と十九日に行った水稲の不稔(ふねん)調査の結果、全体の22・7%で不稔が懸念されていることが報告された。同調査は三市町合わせて四十六地点で実施。大館市では21・0%、比内町では26・2%、田代町では21・2%で不稔が懸念されている。同振興局が今月五日時点でまとめた定点調査によると、大館市・北秋田郡の一平方メートル当たりの着粒数(あきたこまち)は前年より9%多い三万二千七百三十五粒とほぼ平年並みとなっている。同JAは「今後の天候と、水や病害虫の管理次第では5〜10ポイントほど回復する可能性がある」としている。会議では来月八日から十日にかけて再び不稔調査を実施することを決めた。
(秋田魁新報)
○8月22日(金) 県内4番目の対策本部設置 JA秋田しんせい
JA秋田しんせい(本所・本庄市)は二十一日異常気象対策本部を設置した。低温と日照不足の影響で、水稲に障害不稔(ふねん)が懸念されることや、カメムシ、いもちの多発が警戒されることによる。県内で対策本部を設置したのは四番目。同本部によると、最低気温が十七度を下回ると障害不稔になりやすいとされているが、七月中に最低気温が十七度以下だったのは十二日間。水稲が花粉を形成する減数分裂期にあたる二十五日前後に低温が続いた。JAが二十日に管内全体の約二割にあたる約二千ヘクタールで、白ふが確認されたほか、不稔が懸念されており、特に山間部で被害が目立っている。
(秋田魁新報)
○8月22日(金) 農作物管理 抜かりなく 新たに5町村に対策本部 山形県内
低温と日照不足による農作物への影響が懸念されることから、最上地域の各市町村や農業団体の関係者などで組織する最上地域異常気象対策指導班は二十一日、緊急技術対策会議を新庄市の県最上総合支所で開いた。管内の出穂は平年より六日ほど遅れているほか、穂ぞろいまでに、平年より五〜七日ほど長くかかっており、登熟のばらつきが心配されている。また、もみの先端が白く退化する「白ふ」の発生は早稲種を中心に15〜25%、障害不稔の発生は、はなの舞で15〜20%、あきたこまちで10〜30%ほど確認されているが、正確な状況を把握するには、あと十日ほどかかるという。一方、穂数や総もみ数は平年並みか、それよりやや多く、今後の天候が回復すれば、不稔歩合が高くなっても収穫にはさほど影響が出ないとの見通しも示された。ただ、一両日中に、穂いもち注意報が発令される可能性が高く、穂いもち防除やカメムシ対策の徹底、出穂後三十日間は「間断かん水」を励行するなどの水管理をしっかり行うよう呼び掛けていくことを確認した。管内では、金山町が同日、町農作物異常気象対策本部を設置した。
温海町は二十一日、低温による農作物への影響が懸念されることから、町農作物異常気象対策本部を設けた。対策本部設置は一九九三年以来。主に中山間部の水稲の生育状況の把握、栽培技術の指導などを行う。九月五日には、町が農業委員会と現地視察する。一方、朝日村でも同日、村農作物異常気象対策本部を設置した。きょう二十二日に初会合を開き、生育の遅れの状態を把握し、いもち病やカメムシの防除など、生産者への周知徹底を図る。
低温と日照不足による農作物への悪影響が懸念されるため、朝日町は二十一日、農作物異常気象対策本部を設置した。情報収集に努め、連携をとりながら農家の指導に当たる。二十六日に第一回会議を開き、具体的対策を決める。対策本部設置は一九九三年以来、十年ぶり。
飯豊町は二十一日、町農作物異常気象対策本部を設置した。町内で生育状況を調査した結果、山間部だけでなく、平野部でも水稲の生育の遅れを確認した。二十七日にも、再度、全域で調査を行った上、二十九日にも対策本部会議を開き、今後の具体的な対応を話し合う予定。設置は一九九三年以来。
(山形新聞)
○8月22日(金) 県が農作物対策班 25日にも設置 山形県
県内で低温、日照不足が長引き、農作物への影響が懸念されている問題を受け、県農林水産部は二十一日の県議会農林水産常任委員会で、近く「県農作物気象災害対策班」を設置する考えを示した。二十五日に関係機関による技術対策会議を開催して水稲の生育状況について情報を収集、早ければ同日中に設置する。同部による気象災害対策班の設置は、県内が豪雪に見舞われた二〇〇一年一月以来。二十五日の対策会議には、同部関係課のほか、各総合支庁農業普及課、全農山形・庄内両本部、山形地方気象台などの担当者が出席し、生育が遅れている水稲について▽出穂後の平均気温▽出穂遅延面積▽作柄診断圃のもみ数を分析し、班を設置するとみられる。冷夏による影響がさらに深刻化すれば、ほかの部署と連携し、「県農作物気象災害対策本部」を設置する。仮に対策本部を設置すれば、大冷害に見舞われた一九九三年以来十年ぶりとなるが、九月上旬までの登熟状況を踏まえて判断する。この日の同委員会で、対策本部について考えを問われた笠原憲治農政企画課長は「関係機関とともに、これまでは必要な技術対策を進めてきた。二十五日に対策会議を招集し、早ければ同日中に班を編成する。九月上旬になると水稲の詳しい被害状況を把握できるので、その結果を基に本部設置を検討する」と答弁した。水稲の生育状況について、神保恵志郎農業技術課長は「九三年は十月上旬まで低温と日照不足が続いたが、今シーズンは特に山間部で水田の深水管理を徹底してあり、今のところ九三年ほどにはならないとみている。いもち病は現段階で少ないが、曇天が続くと拡大の恐れがあり、防除を徹底していく」と述べた。
(山形新聞)
○8月23日(土) 米品質低下回避を 異常気象対策本部が初会合 宮城県
宮城県農作物異常気象対策本部は二十二日、第一回会議を県庁内で開いた。低温・日照不足による農作物の収量・品質低下などに対応するため、関係機関が連携して今後、生育状況の把握や病害虫防除の徹底などに、全力を挙げることを申し合わせた。柿崎征英本部長(県副知事)は「水稲の出穂が大幅に遅れ、受精障害の恐れがある。大豆や露地野菜も、湿害で生育障害が顕著だ。被害状況の把握や支援対策を検討し、農家経済の安定に万全を期したい」と述べた。仙台管区気象台が今後の予報について、前線の影響を受けて、来週になると天気がぐずつくとした。古川農業試験場から水稲の生育状況について報告があった。田植え時期の違いで、減数分裂期に低温に遭遇した程度に差があるとした。五月の連休など田植えが早かったものほど、減数分裂期に低温に当たった。一方、五月二十日ころに田植えした晩期栽培は、その効果が発揮された。大堀哲副本部長(JA宮城中央会長)は「かなりの不ねん障害が出ている」とした上で、「収量低下は免れなくとも、産地間競争の中で、米の品質まで落としたくない」と述べ、穂いもちやカメムシ防除対策に、県を挙げて取り組むよう働き掛けた。同対策本部では、農作物の生育状況の調査を九月十日現在で取りまとめるほか、不ねん調査を九月四日と十一日前後に実施する。
(日本農業新聞)
○8月23日(土) いわて南産米に期待 スーパー、卸業者がJA担当者と意見交換 岩手県
今年産米の作柄状況を把握しようと、JAいわて南と取引のある米卸業者が十九日、一関市の同JAを訪れた。低温・日照不足などで米の量・質のどう影響するか、今年産米の取り扱い、来年度産米の取り組みなどについて、JA担当者らと活発な意見が交わされた。今回訪れたのは潟Cトーヨーカ堂食品事業部、兜ィ産ライス企画部、全農パールライス東日本鰍フ三社の担当者。消費者のし好や動向を織り交ぜながら、今後の徹底管理で高品質米を供給して欲しいと買い手側の意向を話していた。
(日本農業新聞)
○8月23日(土) 発芽玄米製造工場が完成 来月から市場に本格参入 岩手・遠野
遠野市のドライタイプ発芽玄米生産加工業遠野ファイン・フーズの発芽玄米製造工場は二十二日、完成した。一週間の試験運転を経て、九月から遠野産米を使い月産約40トンで発芽玄米市場に本格参入する。稼働式は菊池社長ら会社関係者、取引先、本田俊秋市長ら約九十人が出席。菊池社長は「発芽玄米で遠野を全国的に発信できるよう頑張る」とあいさつした。同社は今年一月、同市の地場企業や誘致企業、県内企業が参画して設立。従来のドライタイプ発芽玄米の欠点であるひび割れなどを抑えた蒸煮・乾燥生産製造プラントを導入した。大手食品問屋や通販企業などの取引先を通じて全国に販路を確保。従業員十二人。初年度は年間500トン、約二億七千万円の売り上げを見込む。
(岩手日報)
○8月23日(土) 「梅雨明け」撤回の雲行き? 曇りがちで低温続きの夏 東北南部
東北南部で今月二日に発表された「梅雨明け」が撤回され、東北北部と同様に「特定しない」となる可能性が出てきた。発表後も「やませ」をもたらすオホーツク高気圧の勢力が衰えず、「真夏の青空」がほとんどなかったため、仙台管区気象台は九月上旬までに梅雨時期の確定作業を行うが、梅雨明けが特定されなければ、東北南部では一九九八年以来となる。仙台の七月下旬から八月下旬までの天候は梅雨明け発表の二日以降も太平洋側を中心に曇りや雨の日が多く、晴れた日は三、十、十三、二十二日の四日間だけだった。最高気温が三〇度を超えた真夏日も十日の一日だけ。逆に十四日から二十日にかけて平年を六−九度も下回った。東北北部の梅雨明け発表を見送った十一日、管区気象台は「八月に入り、太平洋高気圧が一時的に強まり、晴れて暑い日もあったが長続きしなかった」としたが、南部もほぼ同様の状況だ。梅雨明けの判断は予報などを基に行ったが、予想以上に太平洋高気圧の張り出しが弱く、オホーツク高気圧が強かった。このため管区気象台は「時期確定の際には、『特定しない』という判断も含めて検討することになる」としている。東北では九三年にも一度梅雨明けが発表されたが撤回され、九八年には発表そのものをしなかった。二〇〇一年にも東北北部では、一度発表された梅雨明けが撤回されている。
(河北新報)
○8月23日(土) 来月初めに不稔調査 農作物の被害把握目指す 宮城・県異常気象対策本部
低温と日照不足による農作物被害が確実となったのを受け、県農作物異常気象対策本部が二十二日、初会合を開き、九月初めにも県内一斉に水稲の不稔(ふねん)調査を行うなど、当面、正確な被害状況の把握に努めることを確認した。県の農業関連機関や仙台管区気象台、農業団体の代表ら約四十人が出席。柿崎本部長が「今年は一九九三年などの冷害年と極めて似た気象状況で、水稲の出穂が遅れている。的確な被害把握と支援策を考えていかなければならない」とあいさつした。続いて仙台管区気象台の担当者が、今年春からの県内の気温、日照時間の推移などを説明。県側は水稲の出穂が平年に比べ九日遅れていることを報告し、「特に花粉が形成される七月中旬から下旬に低温が続いたため今後、障害不稔が出る恐れがある」と指摘した。特に大河原、古川、築館の各農業改良普及センター管内では、葉いもちの発生面積も平年を大きく上回っており、「穂いもちへの移行が懸念される。防除の徹底が必要」と呼び掛けた。副本部長で県農協中央会の大堀哲会長は「農協グループの調査では、地域によっては既に障害不稔が出始め、事態はかなり新穀だ。品質に影響が出れば、コメ生産地として死活問題。一丸となって被害を最小限に食い止めよう」と訴えた。対策本部は九月四日、農業改良普及センターなどかが全県で水稲の不稔調査を、十日には生育調査をそれぞれ行うほか、農協グループを中心に水管理やいもち、カメムシ防除などに関する広報活動を進めていくことにしている。
(河北新報)
○8月23日(土) 大豆作付け前年並み 西日本の長雨響く 03年産
JA全中や全農などでつくる大豆情報委員会は二十二日までに、二〇〇三年産大豆の生産動向をまとめた。大豆の作付面積は全国で十四万九千六百ヘクタール、生産量は二十七万千トンと、前年並みの見込み。地域別の作付面積では東北が前年比で約千七百ヘクタール(4%)増え、関東や北陸でも微増したもののその他の地域では減少。特に、東海が九百五十ヘクタール(11%)減、近畿も八百六十ヘクタール(11%)減と、種まき時期に雨が多かった地域で、減少幅が大きかった。八月一日現在の生育状況も、冷夏の影響が大きい。種まき後〜開花期だった近畿、中西国、九州では、雨で種まきの作業に遅れが出たほか、一部に出芽障害や湿害が発生した。一方、東日本では、低温と日照不足で、生育に遅れが出ている。〇三年産大豆は前年産の大豆需要が堅調だっただけに、安定した量を確保できるかが、注目される。作柄は今後の天候にも左右されるだけに流動的な面が強い。
2003年産大豆の作付け予想
| | 02年産作付面積(ヘクタール) | 03年産予想作付面積(ヘクタール) | 03年産予想生産量(トン) |
| 全国 | 149,900 | 149,640 | 271,140 |
| 北海道 | 20,000 | 19,900 | 44,620 |
| 東北 | 38,300 | 40,020 | 66,760 |
| 関東 | 19,200 | 19,390 | 36,870 |
| 北陸 | 19,000 | 19,460 | 33,890 |
| 東海 | 8,970 | 8,020 | 11,480 |
| 近畿 | 8,210 | 7,350 | 11,640 |
| 中国四国 | 9,880 | 9,820 | 13,770 |
| 九州 | 26,300 | 25,680 | 52,110 |
03年産作付面積は、都道府県からの聞き取りなどに基づく推定値
(日本農業新聞)
○8月23日(土) 冷夏で農作物対策本部設置 生育状況や方策検討 福島県霊山町
日照不足と低温による農作物への影響が懸念されているのを受けて霊山町は二十一日、農作物異常気象対策本部を設置した。同日町役場で開いた対策会議で、町内の農作物の生育状況と今後の対策を検討した。伊達農業普及所やJAなどによると、町内の水稲の生育状況は最大で平年より十二日ほど遅れているという。また、平たん部と山間部の両方で、規模は小さいながらもいもち病の発生が確認されている。こうした状況に対して対策本部は今後、各農家に農作物の管理を徹底するよう指導し、注意を呼び掛けていくことにした。
(福島民報)
○8月23日(土) 農家へ指導、情報提供 JA新ふくしま
七月上旬からの低温と日照不足で農作物に深刻な影響が出ていることを受け、福島市のJA新ふくしまは二十一日、異常気象災害対策本部を設置した。今後は関係機関と連携し農家への指導徹底や情報提供などを行う。同JAによると異常気象の影響でこれまでのモモの出荷量は平年の約半分。被害は十億円を超える見込みだという。また、ナシの小玉化や水稲の出穂の遅れなど、その他の農作物の生育にも影響が出ている。同日開いた対策会議には同JAの役員をはじめ、県北農業共済組合などから約四十人が出席。農作物の生育や被害状況を把握し、農家への指導や情報提供を行うほか、県へ特別融資の要請をすることなどを確認した。
(福島民報)
○8月23日(土) 水管理の徹底、確認 稲作の技術対策会議 山形
高品質米の生産を目指し、県などで構成する「やまがたこだわり安心米推進運動本部」は二十二日、山形市の県自治会館で技術対策会議を開き、低温と日照不足が水稲の生育に与えている影響を分析、水管理を徹底し、登熟促進に努める方針を確認した。八月中旬の低温で登熟の遅れが懸念される圃場が目立つが、今後は間断かん水を励行して根の活力を維持し、登熟を促進するよう指導する。天候が回復して高温が続く場合は湛水(たんすい)状態を保って、水田と稲体の温度を下げることが必要になる。出穂が遅れたことに配慮し、土地改良区など関係機関と協議し、九月十五日ごろまで用水を確保するよう促す。今シーズンは刈り取り適期の判断が難しいとされ、一平方メートル当たりのもみ数、不稔(ふねん)歩合、出穂期、登熟期間の気温、登熟進度を総合的に判断して決定する。刈り取りに向けた技術対策は九月上旬に発表する。
(山形新聞)
○8月23日(土) 7市町村が対策本部 山形
低温と日照不足が農作物に与える影響が懸念される問題で、新庄、上山、小国など七市町村が二十二日、対策本部を設置した。このほか二町が指導班を組織。県によると、異常気象に伴い対策本部や班を設置したのは三十八市町村となった。
(山形新聞)
○8月23日(土) 県内に穂いもち注意報 山形
県病害虫防除所は二十二日、県内全域で稲の葉いもちが拡大し、穂いもちの発病が予想されるとして、「穂いもち注意報」を発表した。特に最上、置賜地域で適切な防除が必要。穂いもち注意報の発表は、一九九六年八月以来で七年ぶり。穂いもちを防ぐため、防除所は▽穂ぞろい期に穂いもち防除ができなかった場合は早急に実施する▽上位葉に病斑が多い場合は穂ぞろい期防除の七日後に追加防除するを挙げ、適切に対応するよう呼び掛けている。説明によると、今月十五日現在の葉いもち発生は少なかったが、最上と置賜で発生圃場率は高まった。さらに、県内全域で病斑が穂に近い上位葉に進展している。
(山形新聞)
○8月23日(土) チラシを配り管理呼び掛け 山形・南陽市
南陽市は二十二日、「低温・日照不足に伴う農作物管理」を呼び掛けたチラシを市内の全農家千七百戸に配布した。市気象災害対策指導班が二十一日、現地調査を行った結果、総じてもみ数が少し足りない状況にあった。このため水稲は登熟を高める水管理や、ブドウの枝の充実対応が必要としている。
(山形新聞)
○8月23日(土) 久々 日傘が似合う 山形32.4度 米沢31.6度 新庄31度
おおむね晴天が広がった二十二日、県内の内陸部では日中の最高気温が軒並み三〇度を超え、九〜十九日ぶりに「真夏日」となった。山形地方気象台によると、西日本の高気圧が張り出したことで内陸を中心に晴れ、日中の最高気温は山形三二・四度、酒田二九・七度、新庄三一度ちょうど、米沢三一・六度、尾花沢三〇・五度を記録。内陸は平年より二〜三度高く、山形で十二日ぶり、米沢が九日ぶり、尾花沢は十九日ぶりの「真夏日」になった。
(山形新聞)
○8月24日(日) 知事、水田を視察 冷夏の影響把握 福島・若松と猪苗代
低温・日照不足など天候不順による農作物への影響を把握するため、佐藤知事は二十三日、会津若松市湊町と猪苗代町西舘の水田を訪れ、現地調査した。七月の低温の影響で高冷地で不稔障害の発生がみられることから実施した。会津若松市ではまいひめ、猪苗代町ではあきたこまち、ひとめぼれの水田を視察。県会津農林事務所職員の説明を受けながら、稲を手にとり、実の入り具合を確かめていた。知事の現地調査は今後、南会津、県中、県北などでも行われる。
(福島民報)
○8月24日(日) あきたこまちの稔実歩合 紫波町で70% 岩手県農林水産部が県内視察
佐々木正勝県農林水産部長は二十三日、低温と日照不足の影響が懸念される水稲の生育状況把握のため、県内五カ所を視察した。視察したのは江刺市、紫波町、松尾村、軽米町、久慈市の水田。紫波町上上平沢のあきたこまちは、平年より二日遅れの今月八日に出穂期を迎えた。あきたこまちの稔実歩合が二十二日現在70・7%と報告され、低温障害が起きていることが確実となった。あきたこまちの低温耐性は「中」。盛岡農業改良普及センターによると、白ふはやや多い6・9%。心配されていた穂いもち病の発生はなかった。出穂90%の盛期が平年より四日遅れの十六日となった江刺市稲瀬のひとめぼれ(低温耐性・極強)の稔実調査はまだ行っていないが、白ふはほとんど見られず、稔実歩合も高そう。県農業研究センター県北研究所によると、軽米町山内のかけはし(低温耐性・強)は出穂80%の穂ぞろい期を十日遅れの十一日に迎えたが、それ以降の天候不順で二十日にようやく開花した状態。白ふは20%前後としている。稔実調査は二十五日から本格化、二十九日までをめどに県内各地で行う。
(岩手日報)
○8月24日(日) 低温と日照不足の東北地方 農家から心配の声
記録的な低温と日照不足が続く東北地方。仙台市では七月の平均気温が一八・四度と観測史上最低を記録、水稲の生育は平年より数日から十日前後遅れ「いもち病」などの病害が目立っている。品種改良が進んだものの、地域によって作況指数が五六(東北地方)となった一九九三年の大冷害の再来を心配する声も上がっている。山形市上山市の川合一衛さんは「平年なら日に日に垂れるはずの穂が立ったまま。収量は平年の三割程度かも。このままでは、このあたりでは自分の家で食べるコメすらとれない」と表情を曇らせた。秋田県大館市の虻川馨さんの水田も立ったままの穂が目立つ。「十年前よりはまし。あの時は垂れる穂がなかった。収量は今後の天気次第」と気をもむ毎日だ。太平洋岸に冷気と濃霧をもたらす北東風「やませ」も多発している。久慈市では九三年は六−八月に二十八回だったが、今年は七月末で二十四回吹いた。やませの常襲地帯、野田村の小野寺由雄さんの水田では出穂した穂の半分ほどに穂先が白くなって生育の止まる「白ふ」と呼ばれる現象が出た。宮城県では九三年当時は低温に弱い「ササニシキ」が作付面積の七割を占めたが、近年は低温に強い「ひとめぼれ」が七割以上に達している。東北農政局は「品種転換の効果で九三年のような凶作にはならないと思うが、これ以上天候不順が続けば、どのくらい被害が広がるか」としている。
(岩手日報)
○8月26日(火) 米不作が濃厚 北海道・東北「著しい不良」 8月15日現在作況
今年度水稲の八月十五日現在の作柄概況を二十五日、農水省がまとめた。東日本を中心とした十九道県の作柄は、北海道と青森、岩手、宮城の四道県が作況指数九〇以下の「著しい不良」となった。また、関東以西の二十七都府県の生育状況も「平年並み」の香川県を除いていずれも「やや不良」。同省が二十七日、公表する予定だ。早期栽培地域の作柄は、宮崎県と鹿児島県が作況指数九三の「不良」、高知県が同九五の「やや不良」、徳島県が同九六の「やや不良」、沖縄県が同九九の「平年並み」が見込まれる。早場地帯では「不良」が福島と三重の二県、「やや不良」が山形、新潟、富山、石川、福井、茨城、栃木、千葉、長野、滋賀、鳥取、島根の十二県。「平年並み」は秋田県だけ。作柄が悪いのは、七月中・下旬の著しい低温で不ねんもみの発生が見込まれることなどが原因。
(日本農業新聞)
○8月26日(火) 気象対策班を設置 山形
低温・日照不足で農作物への影響が懸念されている問題にかかわる県農林水産部主導の対策会議が二十五日開かれ、一定の品質確保にきめ細かな対応が欠かせないとして「県農作物等気象対策班」の設置を決めた。県ではいまのところ、気象、日照時間の比較数値から「冷害に見舞われた一九九三年ほどにはならない」とみているが、七月下旬と八月中旬の低温によって、稲の早生品種を中心に、障害型不ねん発生が多くなっているほか、出穂期が遅れたほ場で登熟の遅れが心配されるとしている。このため、農作物の安定生産確保などの上から対策班を発足させることにした。自治体、JA、関係機関・団体と連絡を密にしながら生育・被害状況の把握、技術指導の強化などに努める。同部の気象災害にかかわる対策班の設置は、豪雪に見舞われた二〇〇一年一月以来。さらに冷夏が深刻かするようなことがあれば「県農作物気象災害対策本部」への移行も検討するとしている。
(日本農業新聞)
○8月26日(火) 東北・太平洋側 水稲出穂4−12日遅れ 冷害への危機感一段と
低温と日照不足の影響で水稲の作柄が懸念されている東北地方の太平洋側では、作付面積のほど半分の稲から穂が出る出穂期が平年に比べ四〜十二日遅れていることが、青森、岩手、宮城、福島の各県の二十五日までの調査で分かった。冷害への危機感がじわじわと広がっている。四県の出穂状況は表の通り。やませ(偏西風)の影響を受け、七月中旬から八月始めにかけて異常な低温に見舞われた太平洋側や山間部での出穂遅れが深刻化している。特に福島県は「全県で五〜十二日間の生育遅れ」(農林水産部専門技術グループ)となり、浜通りでは開花不良や穂が弱くなって白くなる「白ふ」などが目立つ。青森県は「まだ回復の余地は十分にある」(県農林水産部)と話しているが、下北郡とむつ市では、出穂期に達した水田の割合(出穂率)が平年比65ポイント減の35パーセントにとどまった。岩手県は平年比で四日の出穂遅れ。出穂率は平均で96・〇パーセントになっているものの、県内五地域のうち東南部、下閉伊郡と県北部の三地域が80パーセント台だった。宮城県も全県の出穂率は94・2パーセントだったが、大河原地方で79・7パーセントに落ち込むなど、青森、岩手と同様に地域によって大きくばらついているのが特徴だ。宮城、福島両県では葉いもちの多発傾向もみられ、今後、穂いもちへの移行が心配される。両県は穂いもち病の警報を発令するなどして、適切な防除を呼び掛けている。民間調査会社・米穀データバンクの本年産水稲作柄予想(7月末現在)では、四十七都道府県のうち青森、岩手、宮城、福島と岐阜の五県が作況指数九〇以下の「著しい不良」とされた。農水省の八月十五日現在の水稲の作柄概況は二十七日に発表される。
太平洋側4県の水稲出穂状況(各県調べ)
| 出穂期 | 平年差 | 調査時点 |
| 青森 | 13日 | 7日遅れ | 20日 |
| 岩手 | 12日 | 4日遅れ | 20日 |
| 宮城 | 13日 | 9日遅れ | 20日 |
| 福島 | 4〜24日 | 5〜12日遅れ | 18日 |
(河北新報)
○8月26日(火) 秋田県産こまちの作況指数 「昨年並み」水準保つ 日照不足、登熟に遅れも
水稲の冷害が懸念されている中、本県の主流銘柄であるあきたこまちは、一平方メートル当たりのもみ数が作況指数「98」の昨年並みの水準を確保し、「全県では大きな減収にならない」(県水田総合利用課)見通しであることが二十五日、県などが発表した作況ニュース(第七号)で分かった。ただ、地域間格差が大きいほか、日照不足で登塾が進まず、不稔(ふねん)もみの発生もつかみ切れていないことなどから、県は刈り取り期まで気を緩めないよう栽培管理の徹底を呼び掛けている。全県の出穂期は今月六〜七日時点で平年より一、二日遅れた程度。十五日には98%の圃場で出穂盛期となった。二十日までに県内六十七カ所で行われた「あきたこまち」の定点調査では、収量予想の根拠となるもみ数が平年に比べて県北で8%、県中央で4%下回った。県南が2%上回ったため、県全体では3%にとどまり、昨年とほぼ同水準となった。八つの県地域振興局のデータによれば、もみ数が平年を上回ったのは平鹿で、10%の増加。北秋田、秋田、仙北、雄勝は1〜3%減だった。これに対し、山本は7%、曲利は11%、鹿角は22%それぞれ落ち込んだ。秋田地方気象台によると、八月一〜二十日の県内の日照時間は平年の五割前後。十五〜十七日にかけては、平均気温が四〜五度低かった。各地域とも出穂後、登熟のスピードが遅く、県は二十日の定点調査で不稔状況の特定を見合わせた。もみ数が少ない地域ほど、不稔もみの発生が懸念されるが、今後天候が回復すれば一粒当たりのもみの比重が増加するなど、収量アップにつながる余地は残されている。県は、落水時期を出穂後三十日以降に遅らせることや、間断かん水の徹底のほか、圃場による生育の差が大きいことから適期の刈り取りを呼び掛けていく。
(秋田魁新報)
○8月26日(火) 障害不稔の可能性 農家などによる不安募る 秋田・鹿角地域
低温と日照不足の影響が県内で最も顕著なのは鹿角地域。県が同地区の五カ所で行っている穂ぞろい期の定点調査では、あきたこまちの穂数が平年比84%(県平均99%)、もみ数は同78%(同97%)と際立って悪く、農家や農協、行政関係者らは不安を募らせている。県鹿角地域振興局農林企画課によると、同地域では六月下旬から七月中旬まで、太平洋側から流れ込む冷たい北東風「やませ」の影響を大きく受けた。低温と日照不足が続いたことで分けつが進まず、穂数が増えなかったとみている。七月下旬の減数分裂期にも低温が続き、稲の結実に不可欠な花粉の形成ができず、障害不稔に陥っている可能性もある。県や鹿角市、小坂町、JAなど関係機関は今月二十八日、同地域三十四カ所で不稔調査を実施する。この結果を受け、二十九日にも市農作物異常気象対策本部が設置される。生産現場では、冷害の影響を最小限にとどめようと懸命だ。
(秋田魁新報)
○8月27日(水) 増田知事が水稲視察 管理の徹底を呼び掛け 岩手・前沢町
低温・日照不足の影響をつかむため、岩手県の増田寛也知事は二十六日、前沢町で水稲の生育状況を視察した。県内では比較的生育が進んでいる様子を踏まえつつも、「最後まで管理の徹底を」と呼び掛けていた。増田知事は「全県で状況がだいぶ違う」と指摘。県内で水稲の生育がばらつくため、「これからの栽培管理が一番大事だ。落水、刈り取り時期などきめ細かな対応をしなければならない」とした。二十九日には県北を視察、実態の把握に努める。
(日本農業新聞)
○8月27日(水) 出穂状況99%に 県内水稲25日現在
県が二十六日発表した県内水稲の出穂状況(二十五日現在)は99%に達した。前回調査(二十日)と比べ3ポイント上昇。90%出穂の終期は十七日で平年より五日遅かった。地域別の出穂状況は北上川上流と同下流が100%、東南部と下閉伊が95%、北部が92%。終期は北上川上流が十五日、同下流が十六日。東南部と下閉伊、北部は登熟可能な出穂晩限である二十日前後に重なる二十一日と推定され、影響が心配される。県農業研究センター専門技術員室の佐々木力上席専門技術員は「地域によっては出穂遅延による登熟不良が懸念されるが、県全体で五日の遅れは安全圏。ただ、開花のばらつきで刈り取りの見極めが難しくなっている」としている。
(岩手日報)
○8月27日(水) 一部地区で不稔の懸念 山形・朝日町本部が会議
朝日町農作物異常気象対策本部の第一回会議が二十六日、町開発センターで開かれ、水稲や果樹農家に対して技術的対策を優先して指導していく方針を確認した。町の水稲生育調査によると、出穂は平年に比べて十日程度の遅れ。特に標高の高い上郷地区などの遅れが目立ち、「かなりひどい状況。不稔(ふねん)が懸念される」とした。水稲は登熟を促進させるための間断かん水の徹底などを町広報などを通じて農家に呼び掛ける。山間部で生育が進んでいないため来月二日、再度調べる。
(山形新聞)
○8月27日(水) 籾いもち平年の3倍 宮城県、防除徹底を呼び掛け
天候不順の影響で、水稲のいもちと斑点カメムシ類が多発しているのを受け、県病害虫防除所は二十六日、防除情報を発表した。それによると、県内では穂いもちの発生はまだ確認されていないが、穂いもちの伝染源になりやすい籾(もみ)いもちの発病穂率が平年の約三倍、上位二葉の葉いもち発病葉率が約二・五倍となっている。斑点カメムシ類は、県内七十六地点のすくい取り調査の結果、発生地点率は50・〇%で、過去十年間の平均22・7%を大きく上回った。一地点当たりのすくい取り数も昨年の一・五倍になった。県病害虫防除所は「上位葉と籾にいもちが多発していれば、粒剤による穂いもち防除を行っていても、傾穂期に追加防除が必要。斑点カメムシ類も必要があれば、傾穂期の七〜十日後、追加防除を行ってほしい」と防除の徹底を呼び掛けている。
(河北新報)
○8月27日(水) 自流米第2回入札 品薄感で高騰 前年比3割高
自主流通米価格形成センターは二十六日、二〇〇三年産自主流通米の第二回入札結果を発表した。上場された二銘柄(千葉、福井)の平均落札価格は、前年比27・9パーセント(四千三百三十円)高の一万九千八百五十三円(六十キロ)と、大幅に値上がりした。長雨や冷夏など、天候不順によるコメの作柄への悪影響が懸念されているため、市場関係者は「品薄感が強まっている」と話している。銘柄別では、千葉の「ふさおとめ」が32・2パーセント(四千八百一円)高の一万九千七百一円で落札されたほか、福井の「ハナエチゼン」も35・9パーセント(五千三百十三円)高の二万百十九円と、それぞれ高騰した。昨年の第二回入札には関東や北陸、西日本などから九銘柄の上場があったが、今年は価格上昇を見込んで入札参加を見送る動きが広がり、上場銘柄数も二銘柄にとどまったとみられる。民間調査会社の米穀データバンクは「出荷数量も少ない状況の中で、いろいろな銘柄を確保したい卸売業者が中心に落札している」と話している。
(河北新報)
○8月27日(水) 県、低利融資を検討 水稲の被害防止に全力 福島県
低温、日照不足による農作物の生育遅れを受けた県農作物天候不順対策本部会議が二十六日、県庁で開かれた。一方、水稲についても、いもち病防除の徹底で被害を最小限に抑える指導を強化する。水稲の出穂は二十日現在で県内の作付面積の50%を超えた。方部別では会津が95%、中通りが47%、浜通りが38%となっている。品種別ではコシヒカリの出穂が31%と遅れている。葉いもち病の発生は県内作付面積の25%に上り、中通りと浜通りで約30%、会津で4%となっている。県は穂いもち病を予防するため、県内全域で防除作業を強化する。また、出穂期が遅れたため、河川などから取水する期間を例年より十日長く九月中旬まで続けられるように関係機関と協議する。県は防除に使う農薬費の助成も検討し、農家に病害予防を呼び掛ける。
(福島民報)
○8月27日(水) 海面の寒暖 入れ替わり 東北沖合の太平洋北緯40度付近 12−25年の長期周期
東北地方の沖合に当たる太平洋の北緯四〇度付近で、暖かい海水と冷たい海水が十二〜二十五年の長い周期で入れ替わっていることを、米コロンビア大などの研究者らが観測で突き止めた。観測したのは米コロンビア大のイブ・トゥール博士とカリフォルニア大スクリスプ海洋研究所のウォレン・ホワイト博士ら。研究チームは、エルニーニョ現象の周期変動を詳細に調べるため、赤道を挟んで北緯六〇度から南緯三〇度の範囲を調査。米海洋大気局などが設置したブイのデータや、独自の海中観測装置などにより収集したデータを合わせ、一九〇〇年から百年間の海水面や海中の水温、気圧を解析した。その結果、太平洋の海面の温度変化からエルニーニョの影響を取り除くと、北緯四〇度付近に特徴的な周期変動があることが判明。東北地方の沖合から、ハワイ北方にかけた海域の海面温度が、平均より約〇・五度高い時期と、約〇・五度低い時期が交互に出現していた。現在、日本付近の海面は暖かいが、これは一九九八年から始まった周期。トゥール博士の予測によると、二〇〇五年まで暖かい時期が続いた後、ハワイ北方から徐々に冷たい海水が西に進行して広がり、一〇〜一二年ごろに日本沿岸までに到着、冷たい海面が最も広くなるという。一方、赤道域では日付変更線付近から南米ペルー沿岸にかけて海面の水温が高くなるエルニーニョが、大気の変動と共に強まったり弱まったりする「エルニーニョ南方振動(ENSO)」という変動が知られている。ENSOは三〜七年周期と考えられていたが、今回の解析で、これまで考えられていたより広い海域に及ぶ九〜十二年の長周期の変動があった。逆に赤道域に限ると二〜三年の短い変動が観測され、それらの変動の組み合わせがENSOであることが分かったという。トゥール博士は「エルニーニョ南方振動は世界の気候に大きな影響を及ぼす。正確に理解することが、気候の予測には重要だ」と指摘している。
(秋田魁新報)
○8月28日(木) 東北以北「回復は困難」 安定供給へ連絡会議 農水省
農水省は二十七日、今年産水稲の八月十五日現在の作柄状況を発表した。東日本を中心とした早場地帯十九同県の作柄は、北海道と青森、岩手、宮城の三県が「著しい不良」となった。他の県も秋田県を除いて「やや不良」か「不良」。同省は、早場地帯の作柄が今後「上がる(回復する)とは考えられない」(統計部)とみており、大冷害だった一九九三年以来の不作になることが濃厚となった。品薄感から、米相場は高騰している。早場地帯の作柄が悪いのは、七月中・下旬の低温による不ねんもみの発生などが原因。回復が難しい理由として同省は「もみ数が決まってしまった」ことを挙げ、今後の登熟不良を警戒する。早場地帯の作柄は、米を緊急輸入した九三年の八月十五日現在とほぼ同じ程度だ。ただ、同省は、「九三年は西日本の作柄も悪く、全体としてみれば状況は違う」と説明している。作柄を作況状況別に直すと「著しい不良」は九〇以下、「不良」は九一〜九四、「やや不良」は九五〜九八に当たる。
(日本農業新聞)
○8月28日(木) 低温・日照不足の影響強く 青森、岩手「著しい不良」 15日現在水稲作柄
東北農政局は二十七日、二〇〇三年産水稲の作況概況(十五日現在)を発表した。東北管内の作柄は青森、岩手、宮城の三県で作況指数九〇以下の「著しい不良」、福島が九一〜九四の「不良」、山形は九五〜九八の「やや不良」と六月下旬以降の低温、日照不足の影響をもろに受けた形だ。異常気象の影響が少ない秋田県は九九〜一〇一の「平年並み」。東北農政局では「作柄は、今後天候が回復し多少上向くことはあっても、大きく回復するとは考えられない」としている。東北地方の初期生育は日本海側や岩手県内陸部で高温・多照で経過したため、旺盛となった。一時、低温・日照不足で緩慢となったほかの地域でも、六月中旬からの好天で生育が進んだ。しかし、六月下旬以降太平洋側を中心にやませの影響から低温で推移。特に幼穂形成期、減数分裂期、出穂開花期が低温・日照不足になったことから障害不ねんが発生。このため登熟は、青森、岩手、宮城の各県が「不良」、ほかの三県も「やや不良」となった。各県の出穂最盛期は宮城で平年より九日遅れの八月十三日、最も早い秋田でも三日遅れの八日となった。農政局では「耐冷品種のひとめぼれが増えたため、九三年ほどの被害にはならないだろう。穂いもち病の発生は心配されているが、まん延はしていない。引き続き適期防除に努めてほしい。」と呼び掛けている。
(日本農業新聞)
○8月28日(木) 水稲45カ所でねん実調査 JAいわて南
JAいわて南は二十五日、管内の一関市、花泉町、平泉町の水稲ほ場四十五カ所でねん実調査を行った。JAや農業改良普及センター、農業共済組合、市町の職員らがほ場に入り生育状況を調査した。 同JAは九月十日にも同調査を行う予定。
(日本農業新聞)
○8月28日(木) こまち入札価格高騰か 市場価格に影響必至 15年産米不作懸念
全国のコメ生産地で十五年産米の不作懸念が強まり、コメの市場価格に影響を与えるのは必至。本県産あきたこまちをはじめ、銘柄米の入札価格は秋口に高騰するのが確実で、その後収束するという見方もあるなど、コメ市場の動向が注目されている。民間調査会社米穀データバンク(東京)によると、十四年産米の卸業者間の売買価格は全般的に、各銘柄とも著しく上昇。本県産あきたこまちも、春先に一万六千円程度だったが、八月に入って急騰し、現在は二万二千円程度の高値という。十五年産早場米の入札価格も高値傾向にある。「急騰の主な要因は、早場米の生育が遅れ、端境期の品薄感が例年以上に大きいこと」と、同データバンクは分析する。量販店への安定供給を求められる卸売業者が赤字を被ってまでも集荷に動いているのが実情という。流通関係者の間では「新米の入札価格への影響はせいぜい十一月ごろまで。高値は長続きしない。新米が数多く出回れば、収束してくるだろう」という見方が強い。国の備蓄米も潤沢にあり、凶作だった平成五年のような供給不足には陥らない見通しだ。県産の新米を十月にも初上場するJA全農あきたは「最初の入札では、間違いなく高騰する。ただ、高値が年間を通して続くとは考えていない」と話す。その一方で、「最初に異常な高値が付くと、その後、消費者や卸売業者の『買い』が、値ごろ感のあるブレンド米や古米にシフトしてしまい、売れ残りが出る恐れもある」と警戒する。
(秋田魁新報)
○8月28日(木) 不稔28%に 秋田・JAかづのが対策本部設置
JAかづのは二十七日までに、独自に実施した水稲不稔調査の結果をまとめた。低温と日照不足に起因するとみられる不稔率は28%に上がり、同JAは異常気象対策本部を設置した。落水時期の見極めや病害虫防除の徹底などを呼び掛け、減収を抑えたいとしている。同JAは二十五日、管内三十五カ所を無作為抽出し、もみ中の実入り状況を調査。不稔率が高かったことを重視し、二十六日に理事会を開いて対策本部の設置を決め、当面は栽培管理指導をおこなう。鹿角地域ではきょう二十八日、関係機関が三十四カ所で合同不稔調査を実施する。二十九日には鹿角市が異常気象対策本部を立ち上げる予定。
(秋田魁新報)
○8月28日(木) 不稔を把握、指導確認 圃場巡回や対策会議 山形・新庄、村山、西村山
さがえ西村山農作物異常気象対策本部の圃場巡回が、二十七日行われた。管内一市四町の水田五カ所を回ったが、もみが空になる不稔(ふねん)の割合をより正確に把握するとして、来月三〜五日に再調査することを決めた。各市町単位で地域別、品種別に細かく調べる。村山農業改良普及センターのまとめでは、低温や日照不足による障害型の不稔が管内の中山間地域で目立つ。割合は二十五日現在で10−30%台が多い。平たん部は10%未満で平年並み。
新庄市農作物異常気象対策本部の第一回会議が二十七日、新庄市役所で開かれ、出穂の遅れに合わせた稲作管理の徹底などを確認した。今月二十日現在の最上管内の水稲生育状況や不稔状況などが説明されたほか、対策本部として市内の生育、不稔状況を把握することが報告された。また、新庄土地改良区からは、例年、八月末までとなっている最上川からの揚げ水を、来月七日ごろまで延長してもらうよう国土交通省と協議していることが報告された。
村山市農作物異常気象対策本部の対策会議が二十七日、市役所で開かれた。市が十九日に市内十七カ所で実施した水稲生育調査によると平野部で約七日、山の内では十〜十四日の遅れ。樽石、山の内、五十沢では低温障害がみられた。本部を設置した二十五日の調査では、かなり持ち直していたが、依然として厳しい状況という。会議では、情報収集と実態調査、適切な広報、技術指導などで被害を最小限に食い止める方針を確認した。
(山形新聞)
○8月28日(木) 農作物の被害 確認 知事、中通りを現地調査 福島県
低温、日照不足など天候不順による農作物の生育状況を把握するため、佐藤知事は二十七日、須賀川市や福島市、船引町、川俣町を訪れ、水田などを視察した。知事の農作物現地調査は二回目。
(福島民報)
○8月28日(木) 民主県連は県南視察 福島県
民主党県連などによる冷夏対策緊急農業視察は二十七日、鏡石町と長沼町、平田村の水田などで行われた。玄葉光一郎衆院議員、佐藤雄平、和田洋子良参院議員や県連関係者約十人が参加した。正木勝県須賀川農業改良普及所長らの案内で被害状況などを視察した。長沼町では、いもち病にかかった早稲種のひとめぼれの被害を確認。うっすら赤みを帯びた水田で、稲穂を手にとって実が入っていない不稔米を確認した。
(福島民報)
○8月28日(木) 冷害から農作物守れ 対策本部を設置 福島・梁川町
日照不足と長雨、低温による農作物への影響、被害を最小限にとどめるため、梁川町は二十一日、異常気象対策本部を設置した。これを受け、二十六日には担当者レベルの対策会議を町役場で開いた。会議には町農林課と県伊達農業改良普及所、JA伊達みらい梁川営農センターの技術指導担当職員らが出席、まず町内の水稲やキュウリ、モモ、ブドウ、カキなどの生育状況を視察した。このあと今後の対応を協議した。その結果、九月三日に町役場で対策本部会議を開いて、あらためて農作物の生育状況や病害虫の発生状況を確認し、必要な技術対策を検討することにした。町農林課によると、町内の水稲は出穂が例年より遅れているものの、平成五年の冷害ほど深刻な状況ではない。ただ今後、いもち病の多発が心配されることから、防除を開始したという。
(福島民報)
○8月28日(木) 水稲生育遅れ 県内農家に不安 青森
東北農政局青森統計情報センターが二十七日発表した水稲作柄概況によると、本県は大冷害だった一九九三年以来の不作となる恐れが強まってきた。穂ばらみ期前後の低温、出穂の大幅な遅れと、稲作農家の懸念材料は多い。不安を抱えながらも現場では、出来秋を期待して懸命の農作業が続いている。県野辺地地域農業改良普及センターの担当者は「出穂は遅れたが、白ふ(完全なもみの形にならず白く退化した状態)やいもち病が少ないのが救いだ」と話す。ただ二十七日も野辺地地方はヤマセで太陽が顔を出さなかったため「登熟が遅れないか気掛かりだ」と不安を隠せない。
(東奥日報)
○8月28日(木) 不順天候で対策本部 青森・田子
田子町は二十七日、不順天候対策本部を設置した。町や県出先機関、町農協などの二十六委員で構成。町役場で開いた初会合には約二十委員が出席。九月二日に町内六カ所の水田で水稲の不稔(ふねん)状況を調査することを決めた。町や農協から町内の農作物の生育状況について報告があった。
(東奥日報)
○8月28日(木) 不稔の割合19〜50パーセント台 宮城・仙台市が緊急調査
長引く天候不順で水稲の作柄の悪化が懸念される中、仙台市は二十七日、稲穂にコメ粒が形成されない「不稔(ふねん)障害」の発生状況に関する緊急調査を、同市内の水田五カ所で行った。その結果、最も深刻な水田では50パーセント以上に不稔の発生がみられ、不稔障害がじわじわと広がりつつあることが確認された。市農政部によると、最も不稔割合が高かったのは青葉区上愛子の水田で50・5パーセント。次いで若林区長喜城が33・4パーセントと高く、宮城野区蒲生28・4パーセント、同区岩切25・2パーセント、泉区福岡19・5パーセントの順だった。仙台市内では平年作の年でも5パーセント程度の稲に不稔障害が発生するが、今回の調査結果は最も不稔割合が低かった水田でも約20パーセントに上っており、出穂期を迎えた八月上旬ごろの低温や日照不足が特に影響しているとみられる。市農政部は「稲は現在登熟中の段階にあり、まだ子房の肥大が確認されていないもみが、今後天候が回復するなどすれば肥大する可能性もある」と水田管理の徹底を呼び掛けている。
(河北新報)
○8月28日(木) 米不足?農家は不安 記録的冷夏 発育不良、少ないもみ 岩手
農水省が二十七日、本県の米の作柄概況(八月十五日時点)を「著しい不良」と発表したことで、ここ数年は順調だった米の収量に今年は"黄信号"がともった。農業関係者は「一九九三年のような米不足になりはしないか」と心配している。「著しい不良」となったのは、記録的な冷夏が原因だ。宮古市の七月の日照時間が平年の17%にとどまるなど、県内では今夏、各地で日照時間、気温が平年を大きく下回った。このため米の発育・肥大が不良となり、稲穂に付くもみの数も少なくなっている。収穫の見通しについて、東北農政局は「今後の天候次第だが、平年並みまで戻すのは難しい」としている。ただ、九三年の不作を教訓に、県内では耐冷性の強い「ひとめぼれ」の作付けが進んだ。このため、平年値を100とし、九三年は30にとどまった作況指数は「今年はそこまで落ち込まないのでは」(農政局)と予測されている。一関、東磐井地方では、葉や穂が変色する「いもち病」の発生率が平年の二倍近くに達している。県一関農業改良普及センターが二十五日、稲の実り具合を調べたところ、実るかどうか判別できないものが大半を占めた。「発育の遅れで質の悪い米ばかりができる可能性もある」(同センター)という。また、沿岸部は日照不足に加え、海から吹き込む湿った「やませ」の影響で、二十五日現在、生育に十〜十三日の遅れが出ている。いもち病や、穂の先が白く変色する「白ふ」も発生しており、農家は薬剤散布などに追われている。
(読売新聞)
○8月29日(金) 今後の天候回復に期待 岩手県知事が水稲育成を視察
岩手県内の水稲が低温・日照不足で地域や品種による差はあるものの被害は避けられない状況の中、高橋洋介副知事は二十七日、一関市厳美渓町の佐藤寛一さんのほ場を視察、育成状況を確認し、生産者を激励した。副知事は、JAいわて南の鈴木哲郎組合長や佐藤さんから稲の育成状況についての説明を受けた。鈴木組合長は「このほ場は比較的良い方で、地域や品種による育成のばらつきがある」と話した。一九九三年の大冷害の年、農政部長だった副知事は「あの時は大変だった。その後品種改良が進み、冷害に強い米作りを進めている。ほ場を見て思ったほどひどくないと感じ安心した」と話し、ほ場に詰め掛けた稲作部会長らを前に「今後の天候に期待したい。県も対策に万全を期すので皆さんも最後まで努力してほしい」と激励した。この後、北上市と花巻市のほ場を視察した。
(日本農業新聞)
○8月29日 ふるい目1・8ミリに 農業共済の玄米選別調査
農水省は今年産米から、農業共済で収穫量を調べる際に玄米の選別に使う「ふるい目」を全国一律に〇・一ミリ広げ、一・八ミリに変えた。減収量算定の基準となる単位収量も、一・八ミリのふるい目で換算し、引き下げた。このため同省は、水稲共済を左右する減収量には影響しないとみている。ふるい目を変えたのは、産地間競争の激化で一・八ミリ以上のふるい目で玄米を選別する農家が九割以上に増え、実態に合わせるのが狙い農家の要望も強かった。
(日本農業新聞)
○8月29日 農作物被害 最小限に 市長が現地調査 福島・二本松
異常気象で農作物の生育が心配される中、二本松市異常気象対策本部長の三保恵一市長は二十七日、市内の農作物生育状況の現地調査を行った。三保市長と管野武産業部長らは佐藤勉JAみちのく伊達営農販売課長、須藤正次県農林事務所伊達農業普及所技術経営グループ課長の説明を受けながら、湯川・休石の水稲など市内十三カ所を見て回った。このうち、休石では、「今年のわせのひとめぼれは、花粉ができる時期に気温が十五度以下の日が二日あり、花粉自体が死んでしまった。収穫は平年の六、七割になる可能性がある。こしひかりの穂が付く時期も十日以上遅れている」などの説明を受けた。
(福島民報)
○8月29日 「はえぬき」は「やや不良」か 山形・米沢市議会に報告
米沢市議会の市政協議会が二十八日開かれ、市農林課が山形おきたま農協、農業委員などで組織する市農業指導者協議会に異常気象対策班を設置したことを報告、低温と日照不足に伴うコメ生育への影響を説明した。山間部では品種によって二、三割の収量減、主力品種「はえぬき」は今後天候が回復したとしても「やや不良」と推測している。市農林課によると、今月になって現地調査を二回実施。ことしは平年よりも出穂時期が十日ほど遅く、わせ種の「あきたこまち」「はなの舞」の被害が大きい。「あきたこまち」は穂が実らない不稔が多くみられ、「はえぬき」は低温で十分に受粉していないという。いもち病も散見される。不稔状況は、出穂が完全に終わる九月十日ごろに分かると説明。全体的に「やや不良」になるとの見通しを示した。生育にばらつきがあることから、稲刈り時期の判断が難しくなるとし、気象、生育状況を注視しながら対応を協議するとしている。
(山形新聞)
○8月29日 いもち防除に全力 収量減「食い止めたい」
福島県船引町。阿武隈高地の山間にある標高約四百二十メートルの水田は、生育遅れに葉いもちの発生が、追い打ちをかけている。福島県内では、葉いもちが作付面積の約25パーセント(二十日現在)で発生しており、中通りや浜通りで多発傾向をみせる。県は十三日、八年ぶりに穂いもち警報を発令して、農家に防除の徹底を呼び掛ける一方、農薬購入費助成を行うことも検討し始めた野地陽一・県農林水産部長は「水稲の生育は不良でも、水管理やいもちの防除に万全の対策を取れば、収量への影響は最小限に防げる」と強調する。しかし、戦後最悪の凶作となった一九九三年以来の不作が濃厚となった今、生産者の「やる気」を引き出すのは容易ではない。市独自で二十五日、いもちやカメムシ類の防除費の助成を始めた古川市。市内の農薬卸売会社社長は「作柄が明らかになるにつれ、農家の意欲が低下している。『実の入らない稲にこれ以上金はかけられない』という雰囲気だ」と、降ったりやんだりを繰り返す空を見上げて、肩をすくめる。助成するといっても、天候不順で稲は乾く間もなく、防除作業はなかなかはかどらない。市側も「農家の生産意欲が低下している上に、防除適期を逃せば、取り返しがつかない」(農業振興課)と焦りを募らせている。
角田市横倉地区。角田市ふるさと安心米生産組合協議会(組合員約千人)の高橋健一会長は「できれば農薬は使いたくなかったが、仕方ないんだ」と自分に言い聞かせる。同協議会のコメは、田植え後にいもち防除などを行わない減農薬、減化学肥料がセールスポイント。だが、今年は八月上旬、協議会として、いもち防除の徹底を決めた。今月上旬の調査で、市内三十七地点で葉いもちが確認され、薬剤散布は待ったなしの状態だった。最大の取引先になっているみやぎ生協には状況を説明し、了解を取り付けた。栽培方法について正直に説明することが、商品の信頼性を高めることにつながると考えたからだ。「安全・安心へのこだわりを捨てたわけではない。異常気象の中でも一定の品質と収量を確保するのが、本当の意味で消費者への責任を果たすことになる」と高橋さん。新米を松消費者の期待を背に、生産農家のいもちとの戦いが続く。
(河北新報)
○8月30日(土) こだわり米生産拡大へ 有機100%の独自肥料 「おばこロマン米の精」推奨
JA秋田おばこは、おいしい米づくりを目指し、JAオリジナル肥料の「おばこロマン」シリーズを推奨している。元肥重点専用肥料として「おばこロマン米の精」を今年産から本格的に普及、こだわり米生産に取り組んでいる。七月には農家六十人で米の精栽培研究会が発足、同研究会を先頭に普及、拡大を図っていく意向だ。おばこロマン米の精は、無洗米製造過程で出る米ぬかと国産大豆を原料にした有機100%の肥料だ。土中の微生物でゆっくりと分解され、稲に吸収されることから、食味が向上する。
(日本農業新聞)
○8月30日(土) 積算温度やきもき 予報は"残暑"だが
「収穫までの積算温度はどれだけ確保できるのか」。低温・日照不足の影響で冷害が色濃くなっている東北地方で、農家がはらはらしながら稲穂を見つめている。気象庁は冷夏から一転して厳しい残暑を見込んでいるが、不安は消えない。厳しい現実の生育ぶり目の当たりにして、ますます気候頼みの年になってきた。
収穫までの積算温度は主要品種で九〇〇〜一〇〇〇度。一日平均二〇度で移行すれば、出穂後五十日で収穫期を迎えるのが普通だ。ところがこの冷夏で、水田の様子は例年とすっかり事情が異なる。青森県農林総合研究センターによると今月半ばに出穂期を迎えた「ゆめあかり」の場合、今年は収穫期が十月上旬にずれ込む見込み。積算温度は例年の八〜九割(二十八日現在)しかなく、日照時間も約二十三時間と平年の三割だ。一日の平均気温が十八度を下回った日が出穂期に五日間もあるためで、同センターは「このまま低温が続けば登熟不良もある」と話す。
一方、宮城県の古川農業試験場は「もみ数が少ないケースが多く、積算温度を収穫の指標にすることはできない」と説明する。もみが平年の二割しかないない場合、積算温度は五〇〇度でも収穫が可能だが、ほ場や品種ごとに出穂時期や不ねんの状況が異なる。このため同農場は、現場にあった対応を求めている。
(日本農業新聞)
○8月30日(土) 県北の水稲心配 岩手県知事
増田寛也岩手県知事は二十九日、低温・日照不足の影響を大きく受けている県北部の水稲の生育状況を視察した。知事は「調査結果を分析し、対策を講じたい」と話した。この日は岩手町、西根町、軽米町を訪問。軽米町では農業改良普及センターから、「あきたこまち」と「かけはし」の二割で白ふが発生していると報告があった。開花した「いわてっこ」を前に、高家地区田植え組合の内澤清治代表が「十日ぐらい遅れている」と説明した。
(日本農業新聞)
○8月30日(土) 水稲出穂平均88%に 天候、一時的に回復 県内25日現在
二十九日に県庁で県農作物等不順天候対策本部員・地方本部長会議が開かれ、県内各地の農作物の生育状況が報告された。低温や日照不足の影響で生育が遅れている県内の水稲の出穂面積割合は、二十五日現在で88%まで進んだことが県の調査で分かった。会津は100%、中通りは90%に達し、二十七日に農水省が発表した作柄概況で「著しい不良」の浜通りは67%となった。農水省発表の十五日現在の出穂面積割合は、県平均が28%で、方部別では会津が44%、中通りが24%、浜通りが19%だった。調査後に天候が一時回復したことで、県内全域で出穂が進んだ。県が出穂状況をまとめた二十五日以降に寄せられた情報によると、浜通りは二十八日現在、相双地方でコシヒカリが80%程度となり、いわき市も海岸部で遅れがあるものの、80%を超えたとみられる。水稲の病害状況は、葉いもち病が中通りと浜通りで作付け面積の約35%で発生したのを確認した。また、収穫量に大きく影響する穂いもち病も中通りと浜通りでみられ、県全体では作付け面積の約3%に当たる二万二百三十ヘクタールに及んでいる。ただ、葉いもち病が発生した水田で防除作業を実施した結果、穂いもち病が防げたケースも出ている。このため、この日の会議で野地陽一農林水産部長は「葉いもち病が派生した農家もあきらめずに防除を実施してほしい。対策を尽くさないことが被害を拡大させる」と市町村やJAと連携し、防除作業を徹底するよう指示した。
(福島民報)
○8月30日(土) 冷夏乗り越え黄金色 早くも稲刈り 福島・坂下
冷夏による米の生育不良が心配されるなか、会津地方の米どころ会津坂下町の牛沢地区で二十九日、早くも稲刈りが行われた。農業法人の会津みずほ農場が、会津産米「瑞穂黄金(みずほこがね)」を刈り取った。平成五年の冷害時に「ひとめぼれ」の田でわずかに実った稲を増やした品種で、生育が早く冷害に強い。今年は冷夏の影響で例年に比べ刈り取りが一週間ほど遅れたものの「ひとめぼれ」よりも二十日程度早いという。収量は例年よりやや少ないとみられる。周囲の田がまだ青々としているのに対し、黄金色にこうべを垂れる稲穂を農家がコンバインで次々と刈り取った。この日は西会津町の農家でも「あきたこまち」の刈り取りが行われた。
(福島民報)
○8月30日(土) 農作物対策本部を設置 異常気象の影響報告 山形市
低温と日照不足により中山間地で農作物への影響が出ている山形市は二十九日、市農作物異常気象対策本部を設置し、状況報告や今後の対応策について協議した。各委員が異常気象による影響を説明した。中山間では稲作、果樹、野菜などに生育の遅れや、早熟、空洞化などが発生。特に蔵王上野では、わせ種の稲に被害があり、実入りが三−四割程度の水田もある。事務局側は「市内の平たん部に影響がないため、関係者の危機感にばらつきがある」などとし、来月一日に水稲、果樹の現地調査を行い、その後の幹事会で対応を話し合うことにした。また、生産者に穂いもち防除を促すと同時に、今後の支援策なども含め、防除費用の領収書を保管するよう呼び掛けた。
(山形新聞)
○8月30日(土) 水稲不稔率 平均48% 主力「こまち」は47% 山形・最上町
最上町農作物異常気象対策本部は二十九日、庁内五十三カ所で行った水稲の実入りを調べる不稔調査の結果を発表した。現時点で、全体の不稔率の平均は48・4%、主力の「あきたこまち」は47%に上がることが分かった。調査は、二十八日に町内の平たん地十四カ所、中山間地十七カ所、山間地二十二カ所を対象に行われた。このうち、全作付面積の約75%を占めるあきたこまちは、10・9−71・4%と大きな差があった。また、山間地で不稔率が低いものがある一方、平たん部でも数値が高いものもあり、圃場によって大きなばらつきがあった。穂先が白く退化する「白ふ」も、二割程度の地点でみられた。ただ、生育が遅れて調査不能の地点が八カ所あり、正確なデータは来月に入ってからでないと把握できないという。同本部は、来月五日と十五日に再度、不稔調査を行う。
(山形新聞)
○8月30日(土) 不順天候で緊急会議 取水期間を延長 青森・高瀬川水系連絡会
不順天候により水稲の生育が大幅に遅れ、今後も水田への用水供給が必要なため、高瀬川水系渇水情報連絡会は二十九日、十和田市の県上北地方農林水産事務所で緊急の利水調整会議を開催。国、県が管理する同水系の取水期間を最大九月二十五日まで延長することを決めた。上十三地域の水田では平年、八月から九月上旬で取水を終えるが、出穂が大幅に遅れた今年は、落水時期を延ばして登熟を確保する必要がある。このため管内十二の土地改良区からそれぞれ、取水期間を延長するよう要望が出ていた。国土交通省高瀬川河川事務所や県、流域市町村など三十人が出席した会議では、国交省・県の河川管理担当者がそれぞれ「河川流量には余裕があり、取水を続けても支障はない。緊急事態であり可能な限り協力したい」と延べ、取水期間を延長することで合意した。
(東奥日報)
○8月30日(土) 大幅な減収を懸念 冷害対策本部設置 青森・東北町
東北町は二十九日、町農作物冷害対策本部を設置した。四日の町不順天候対策本部の設置以来、事態がさらに深刻化し、大幅な減収や品質低下が懸念されることから冷害対策本部の設置は県内で初めて。東北町冷害対策本部は、水稲の出穂・開花遅れから今後、登熟に必要な積算温度の確保は困難として、農作物の被害状況を把握し、被害農家の救済対策などを行う。町では当初、水稲の生育遅れを五日程度とみていたものの、十〜十二日遅れとなった(二十八日現在)ほか、主力作物の長芋の芋重量が平年の半分以下(二十日現在)で、種芋となるムカゴの確保も懸念されている。
(東奥日報)
○8月30日(土) 不順天候で対策本部 青森・南部町
南部町は二十九日、町農作物不順天候対策本部を設置した。町や県、農協などの十五委員による連絡会議を同日開き、対策本部へ切り替えた。町は三十五農家からの聞き取り調査の結果、水稲の十アール当たり収量が前年比三分の一に落ち込むと予想していることなどを報告した。町は九月四日、町内五カ所の水田で不稔(ふねん)調査を行う。
(東奥日報)
○8月30日(土) 「農家救済検討を」 水稲現地調査の三沢市議ら 青森
三沢市議会産業建設常任委員会は二十九日、低温と日照不足の影響で厳しい作柄予測となっている市内の水田を現地調査した。委員からは「救済を真剣に考えるべき」と強い声が上がった。現地調査は浜三沢、淋代平両地にある三沢地域農業改良普及センターの生育観測圃(ほ)と折笠地区の水田の計三カ所を回った。同市の出穂状況は二十五日現在、70・2%。出穂最盛期は二十四日で、平年より十二日の遅れとなった。
(東奥日報)
○8月30日(土) 低温に強い品種紹介 県藤坂稲作研が参観デー
十和田市相坂の県農林総合研究センター藤坂稲作研究部(高城哲男部長)は二十九日、参観デーを開き、試験ほ場公開や研究成果の紹介などを行った。今年は不順天候が続いているだけに、栽培技術などを職員に尋ねるコメ生産者たちの姿が目立った。試験ほ場では職員が、低温に強く味がよい「ふ系189号」(県認定品種)の特性や、「ゆめあかり」「むつほまれ」の作況試験の様子を解説。生産者たちは特に登熟の推移について耳を傾けていた。研究部構内にある冷害研究資料館では、県南地区で過去に発生した凶作に関するデータを展示、来場者が見入っていた。参観デーではこのほか、あぜからの漏水防止や省力水管理をテーマにした講演会、農産加工品の実演販売、農業機械の展示、もちつきと試食なども行われた。
(東奥日報)
○8月30日(土) 水稲の不稔率28・4% 秋田・鹿角市、対策本部を設置
低温と日照不足による水稲の生育不良が深刻な鹿角市は二十九日、市農作物異常気象対策本部を設置した。市と県、JAなど関係機関が同日、同市役所で開いた会議で、もみの中に実が入らない不稔(ふねん)率は28・4%だったと報告。同対策本部事務局は「天候が回復しても大幅な回復は望めない」とみており、減収は確実な見通しとなった。水稲を抜き取って行った二十八日の不稔調査は、三十九カ所で実施。その結果、あきたこまちなど主力品種の不稔率は28・4%と高かった。市内地域別では十和田(31・5%)、八幡平(31・2%)と、中山間地ほど高い数値を示した。対策本部会議では調査結果に基づく今後の対応を協議。登熟の遅れが続く中、被害を最小限にとどめるため、落水期を先送りし、多発が懸念されるカメムシの駆除徹底と、刈り取り適期の見極めを指導する。北鹿農業共済組合は、相当数の被害申告を予想し、九月十六日から申告を受け付ける。鹿角地域では、九月一日に小坂町も異常気象対策協議会を開催。同日、県鹿角地域振興局も対策本部の第二回会合を開く。農作物異常気象対策本部を設置している県内市町村には大館市、鷹巣町、森吉町、大潟村、鳥海町、田沢湖町などがあり、鹿角市で十番目。
(秋田魁新報)
○8月31日(日) 稲もみ数緊急調査 全国一万カ所詳細に 農水省
農水省は、低温による水稲の不ねん発生状況を把握するため、各農政局を通じて全国的なもみ数調査に入った。低温・日照不足で出穂時期にばらつきが大きいため、作柄や品質への影響を品種や地域ごとに正確に把握する必要があると判断した。九月十五日現在でまとめる作柄概況調査に反映させる。こうした調査を全国規模で行うのは、極めて異例だ。調査は、無作為に抽出した全国約一万カ所のほ場で行う。同省によると、花粉を作る減数分裂期に低温が続いた地域などを中心に、障害不ねんの発生程度を調べる。登熟期に入ってからの天候不順ももみ数が少なくなる要因となるため、北日本で出穂・開花期を迎えた八月中旬以降の低温・日照不足の影響を含めて、地域別・品種別に状況を把握したい考えだ。収穫の早い地域では、坪刈りによる詳細な情報を集めるほか、試験研究機関が行っている不ねん歩合の実測データも参考にするなど、幅広く情報収集し、実態を浮き彫りにする。
(日本農業新聞)
○8月31日(日) 政府米申し込み急増 8月下期
農水省は三十日までに、八月下期の米穀卸からの政府米申し込み状況をまとめた。申し込み数量は約十四万八千トンで、七月の上期・下期の合計(一万トン)、八月上期(一万トン)に比べて急増した。申し込みの内訳は、二〇〇〇年産米が約十万六千トン、〇一年産米が約三万七千トンなどで、「コシヒカリ」「あきたこまち」「ひとめぼれ」の三銘柄で全体の95%を占めた。今年産米の生育遅れや不作傾向を受け、米穀卸が年産を問わず銘柄の確保に入ったのが原因とみられる。農水省では毎月、上期と下期の二回、一九九六年産米〜〇一年産米の申し込みを受けている。
(日本農業新聞)
○8月31日(日) 輸入米も倍率1.9倍 第2回SBS
農水省が二十九日行った今年度の輸入米第二回SBS(売買同時入札)は、契約予定数量の二万五千トンが全量落札され、主食用に回る一般米の平均売り渡し価格も一トン当たり二十八万千五百七十六円と五月の第一回入札を約30%上回った。不作で国産米の高値が見込まれることを受け、卸らは輸入米の手当てに走ったもようだ。契約予定数量に対する申し込み倍率も一.九倍に上り、第一回の〇.八倍を上回った。
(日本農業新聞)
○8月31日(日) 稲の様子HPで公開 生産履歴アピール JA岩手ふるさと
JA岩手ふるさとは、水稲の生育状況やほ場の様子、気温、湿度などがインターネットでリアルタイムに見られる動画配信システム「サイバー案山子(かかし)」の試験運用を始めた。ほ場に設置していたカメラはインターネットで居ながらに操作でき、ほ場の全景から稲穂の大写しまで観察できる。定時のデータを自動で保存する機能も備えており、トレーサビリティー(生産・流通履歴を追跡する仕組み)に結びつけたい考えだ。カメラは胆沢町内の「ひとめぼれ」ほ場に設置。インターネットによる可動式で、カメラは前後左右に首が振れ、ズーミングも可能。一時間ごとのデータを自動的に集める。同JAは「JA岩手ふるさと産」と表示する農畜産物の栽培基準や栽培・飼養履歴などの情報を先行してホームページ(HP)で公開しており、トレーサビリティーの一環としてこの「案山子」を設定した。JA岩手ふるさとのアドレスはhttp://www.jafurusato.or.jp
(日本農業新聞)
○8月31日(日) 実態把握と対応急務 日照時間、平年の3割 福島・安達地方で農作物緊急対策
冷夏で、水稲などの農作物への影響が深刻化している中で、二本松市を含めた安達地方の各市町村は緊急対策に乗り出した。二十八日には県県北農林事務所安達農業普及所が管内七市町村の担当者やJA関係者などを集め「第二回不順天候に関する対策会議」を開いた。ほとんどの市町村にそれぞれ対策本部が設置されており、被害の把握と対策に追われている。六月二十四日から七月三十一日までのアメダス二本松による気象経過は、平均気温との差が期間積算でマイナス一〇九・一度で、日照時間は約三割にしかなっていない。八月も八日間にわたって低温注意報が発令されるなど、低温、日照不足が続いている。今後の対策とし@サンプリングで現状を把握するA水稲は可能な限り収量を向上するための水管理、品質向上に向けた適期刈り取りの推進を図るB水稲、夏秋野菜農家の収量減、収入減対策として、今後栽培可能な秋冬野菜(葉物)の作付けを推進し、少しでも農家所得を確保するとしている。
(福島民報)
○8月31日(日) 冷害に強い もち米 味良く安定生産期待 宮城県古川市農試が新品種開発
宮城県古川農業試験場(古川)はこのほど、もち米品種「東北糯(もち)175号」を開発した。全国的に知られるもち米の「こがねもち」と食味はほぼ同じだが、より冷害に強く、収穫期に悪影響が出る穂の発芽が起こりにくいため、品質が安定している。九月上旬にも農水省から名称が発表される予定で、二〇〇五年度に一般農家にもみを配布する。宮城県は「品質の高いもち米を安定して生産できる全国ブランドになるだろう」と期待を寄せている。古川農試によると、「東北糯175号」の母はこがねもち、父は「東糯588」で、一九九三年から人工交配が行われ育成されてきた。今年三月に宮城県の奨励品種に指定され、現在は試験栽培中。こがねもちより十センチほど短いため、倒伏しにくい。東北中南部の平たん地での栽培に適している。穂の発芽性を七段階で評価すると、こがねもちは二番目に発芽しやすい「易」であるのに対し、東北糯175号は三番目に発芽しにくい「やや難」を実現した。耐冷性は「強」(こがねもちは「中」)で、冷害にも強い。食味は粘り、こしが強く、こがねもち並の「極良」。生もちタイプに適しているという。ただ、東北糯175号はこがねもちより玄米が小粒になりやすいなど、収量が低下する可能性があるという。このため、栽培の際は適した時期に追肥が必要だという。
(河北新報)
○8月31日(日) 天気予報ハズレすぎ!? 7月週間的中率、東北は59パーセント 気象庁は平謝り
この夏、気象庁が七月に発表した週間天気予報の全国平均的中率が、59パーセントにとどまったことが三十日分かった。気象庁は八月中旬に「夏らしい天気になる」と発表したものの、曇りや雨の日が続き、苦情の電話が殺到した。気象庁は「今年のような長梅雨の天候予測は難しい。申し訳ない」と恐縮。気象庁によると、七月の全国平均の的中率が過去十年間で60パーセントを割り込んだのは、九八年(59パーセント)と九九年(56パーセント)。深刻な冷害に見舞われた九三年も53パーセントと低かった。地域別の的中率は、九州北部の49パーセントが最も低く、次いで関東甲信越52パーセント、東海54パーセントなど、梅雨前線が停滞した地域を中心に低い結果となった。東北は全国平均と同じ59パーセントだった。一方、的中率が高かったのは、天気が比較的安定していた沖縄の78パーセント、北海道の74パーセントなど。梅雨前線が停滞すると、コンピューターでも解析しきれない局所的な雲の動きが出ることもあり、今年の九州北部は"予想外"の降雨で的中率が低くなったとみられる。
(河北新報)
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