水稲冷害研究チーム
2003年東北稲作動向
本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
なお,記事の収集については東北農業研究センター情報資料課児玉課長さんにご協力をいただいています.
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○9月1日(月) 不稔・登熟調査始まる 分析結果 4日ごろ判明 青森・県内水稲
冷害の影響で水稲の作柄不良が懸念される中、県は一日、もみに実が入らない不稔(ふねん)や登熟の状況について一回目の調査を行った。県内十四地域の農業改良普及センターによる毎年九月一日と十六日の水稲調査は、例年なら登熟だけが対象。今年は水稲が低温に最も弱い七月下旬から八月にかけての不順天候で不稔の発生が予想されているため、調査項目に付け加えた。十和田市の県生育観測田では、十和田地域農業改良普及センター職員がつがるロマン、ゆめあかり、むつほまれの三品種の穂数などを調べ、それぞれ平均穂数に近い二株をサンプルとして抜き取った。同センター職員は「この観測田は出穂が一週間遅れた上、不順天候の影響で開花せがずれ込んだため、登熟が進んでいない」と話していた。各センター管内の不稔調査の結果は、二日に県庁で開く県農作物不順天候対策連絡会議で報告される。登熟調査は穂を乾燥させた後、塩水選によって判定するため、分析結果が出るのは四日ごろになる。稲の出穂・開花が大幅に遅れた地域は今回の調査で不年の状況が判定できないことから、五日に再度調査する。
(東奥日報)
○9月2日(火) 冷夏 記録的 10年に一度の低温 6〜8月気象庁まとめ
今年の夏は低温、日照不足、多雨と例年になく冷え込んだ。気象庁は一日、こうした夏の天候(六〜八月)について、平均気温の低さが北日本で戦後五番目、東日本で戦後十番目のタイ記録となる「一九九三年以来の冷夏」と総括した。冷夏の影響で、セミの初鳴きが遅れたほか、ススキの開花は早まったという。同庁によると、六〜八月の平均気温は九州南部などを除き全国的に平年を下回った。特に冷え込みが目立ったのは北日本で、平年比マイナス一・二度と「十年に一度の涼しさ」(同庁)だった。東北地方に限ると戦後三番目の冷夏で、特に八戸(青森)では平年を二度下回った。東日本も平年を〇・六度下回り、東京は平年より〇・八度低かった。日中の最高気温も上がらず、東京都では昨年六日あった最高気温三五度以上の日がゼロ。最高気温三〇度以上の「真夏日」も二十四日と、昨年の五十三日の半分以下だった。日照不足も深刻だった。日照時間の三カ月合計は、平年の五五%、二百四十八・六時間しかなかった宮古(岩手)や盛岡など十地点で過去最短を記録。平年の七割を切る地域も多く、東京都心は平年の六三%の二百八十二・一時間と九一年の観測開始以来二番目の少なさ。大阪も平年の七九%だった。大雨も今夏の大きな特徴で、静岡は三カ月合計の降水量が平年の二倍以上、八月は八三四・五ミリと平年比三四〇%を記録。下関(山口)も三カ月合計で平年比一九四%となった。冷夏列島で唯一暑かったのが南西諸島。平均気温、日照時間ともに平年を上回った。西表島(沖縄)は三カ月平均気温が史上三番目に高かった。
(日本経済新聞)
○9月2日(火) 復古米の地酒知名度アップ ホームページで公開 山形スローフード協会
山形スローフード協会が、県内で製造が盛んになってきた復古米を原料にした地酒のデータベース作り、協会ホームページで公開を始めた。収量の少なさといった理由で、一度は栽培されなくなったものの、味の良さから最近見直されている「亀の尾」や「さわのはな」など、五種類の酒造米を原料にした日本酒を一覧にしている。効率化や市場性などの理由で姿を消してしまいつつある貴重な食材を保存しようと国際スローフード協会が本年度展開している「味の箱舟プロジェクト」に向けた取り組み。同協会が近く提出するリストにも日本酒とコメを取り込む予定で、PRの一つとしてデータベースを公開した。取り上げた復古米は、亀の尾、さわのはな、豊国、改良信交(かいりょうしんこう)、京の華の五種類。それぞれを原料に造った二十三種の酒を値段、商品概要、製造元とともに紹介している。事務局を務めるワンストップ・コヤマ(山形市)の小山博道社長は「復古米の酒については意外と知名度が低く、消費者ばかりでなく酒販店にとっても有効な情報となるはず」と話している。データベースは協会のホームページから。アドレスはhttp://www.slowfood−yamagata.jp/
(山形新聞)
○9月2日(火) 山間部で大規模不稔 適期刈り取りに注意を 異常気象対策鹿角地方会議
低温と日照不足による出納などの被害対策を協議する県農作物異常気象対策鹿角地域振興局で開かれた。鹿角市、小坂町を合わせた同地域全体の平均不稔(ふねん)率は31・1%、中でも小坂町は40・9%と、山間部を中心に、大規模な障害不稔が発生していることが報告された。鹿角地域ではJAかづの、鹿角市が既に対策本部を立ち上げている。小坂町でも同日、対策本部を設置した。会議では、先月二十八日、鹿角市三十九、小坂町十二の計五十一カ所で行った不稔調査の結果を報告。不稔率は鹿角市28・4%、小坂町40・9%で、平均は31・1%。品種別では、あきたこまちが二割強。調査地点は少ないものの、山間地に多い早稲種のでわひかりは六割となった。対策として、農家に適期刈り取りに細心の注意を払うよう指導していくことを決めた。積算日照時間などから、同地域の刈り取り期は十月四日前後と、平年より十日前後遅れる見込み。ただ、同対策本部は「現状では、同じ圃場でも適期にばらつき出る可能性がある」としている。
(秋田魁新報)
○9月2日(火) 稲の作柄 「低温の影響ない」 秋田・柳田本荘市長行政報告
柳田市長は行政報告で「市異常気象対策会議を開いて、今後の低温と日照不足による稲の不稔(ふねん)対策を話し合った。生育状況は、平均出穂時期が1−3日遅れ、登熟も5−7日遅れているが、現時点では作柄に大きな影響はないと見込んでいる」と述べた。
(秋田魁新報)
○9月2日(火) 不稔一部で50%超す 品種でばらつき 県内水稲調査
県が一日に行った水稲の不稔(ふねん)調査で、ヤマセ地帯の一部地区では不稔発生が50%を超す品種があるなど深刻な状況が分かった。同じ地区でも、品種によって不稔割合に開きがあり、関係者は「7月下旬の連日の低温と穂ばらみ期が重なった水稲が被害を受けた」と分析する。県内各地の不稔状況は、二日の県農作物不順天候対策連絡協議会で報告される。水稲は、穂が成長肥大する穂ばらみ期が低温に最も弱い。この時期に低温だと、花粉の形成などに影響を受け、もみ数や稔実歩合の低下につながる。特に平均気温二〇度以下、最低気温一七度以下の日が続くと障害不稔が起きやすくなるとされ、県など関係機関は、水田を深水にして幼穂の保温に努めるよう指導していた。ヤマセによる低温・日照不足の影響で、今年の水稲の生育は地域間や品種間で大きな差が出ている。生育の早い品種は七月下旬に穂ばらみ期に達したが、そのころの県内は一部地区を除いて平均気温が連日二〇度を下回ったほか、最低気温が一〇度を下回る日もあるなど、気温が平年を大きく下回った。関係者は「穂ばらみ期に低温だったため、品種によっては花粉が十分形成されないなど、障害不稔につながったのではないか」と分析している。
(東奥日報)
○9月2日(火) 冷害対策本部を設置 青森・上北町と十和田湖町 福地は不順天候本部
十和田湖町、上北町は、一日、それぞれ渡部毅町長、竹内亮一町長を本部長とする農作物冷害被害対策本部を設置した。福地村も同日、夏坂秀一村長を本部長とする農作物不順天候対策本部を設置した。十和田湖町は八月十八日に不順天候対策本部を設置したが、その後も低温と日照不足が続いたため冷害対策本部に切り替えた。町、農協などの関係者で構成し@水稲の不稔(ふねん)被害確認と種もみ確保A長芋など野菜の種子確保などに力を入れる。上北町は七月三十一日に設置した不順天候対策協議会を切り替えた。同町の水稲の出穂最盛期は八月十八日で平年より九日遅れており、白ふの発生も目立つ。福地村も水稲の生育が遅れ、長芋の肥大が進んでいない。
(東奥日報)
○9月2日(火) 異常気象で対策本部 きょう設置 岩手県、農作物被害を受け
低温、日照不足でもみに実が入らない不稔障害の発生などを受け、県は二日、農作物異常気象災害対策本部を立ち上げる。災害対策本部の設置は作況指数(平年値一〇〇)「三〇」の大凶作となった一九九三年以来、十年ぶり。八月二十九日まで県内全域で行われた稔実調査の結果や、東北農政局盛岡統計・情報センターが同月二十七日に県全域が「著しい不良」(十五日現在)と公表したことなどを受けて、本年の不作は確実と判断、設置に踏み切る。災害対策本部では庁内の情報共有と、各部局間で合意形成を図りながら今後の対策を検討。県はこれまで、常設の農作物等気象災害対策本部が七月二十二日に警戒態勢を発令。深水管理の徹底など予防策について指導している。
(岩手日報)
○9月2日(火) 稔実歩合は最高で69% 村内の生育状況を視察 岩手・滝沢村の議員
滝沢村議会の無党派議員、川原清、武田猛見、桜井博義の3氏は1日、低温や日照不足など異常気象災害に伴う農作物の被害状況について調査、現地で視察をした。水稲の稔実歩合は作況指数100だった昨年の調査結果が80・7〜97・3%だったのに対し、今年は低いところで17・6%、最高で69・6%。標高130〜140メートルの大沢、篠木地区では穂が垂れず、稔実歩合も3分の1程度になりそうだという。標高230メートルの小岩井地区はほとんど穂が垂れず直立した状態で、茎や葉が濃い緑色になっていた。
(盛岡タイムス)
○9月3日(水) 水稲不ねん多発 岩手2割超す
岩手県の調査結果によると、特にやませが吹いた太平洋側で被害が大きいことが分かった。不ねん歩合は作付面積の60%を占める県南部の北上川下流地帯で二割、同25%の北上川上流地帯は四割、下閉伊・東南部が各五割、北部が六割に達した。会見で増田寛也知事は「主産地の不ねん程度が上がっている。被害が決定的になった」と強調し、同日、農作物異常気象災害対策本部を設置した。本部をつくったのは一九九三年の大冷害以来、十年ぶり。同県は八月下旬、「ひとめぼれ」「あきたこまち」など主要晶種を対象にねん実調査をした。品種別不ねん歩合は、作付けの55%を占める「ひとめぼれ」が二割、「あきたこまち」(同26%)四割、「いわてっこ」(同4%)四割、「かけはし」(同4%)六割だった。
(日本農業新聞)
○9月3日(水) 災害対策本部が初会合 被災農家の救済検討 岩手県
岩手県は二日、水稲のねん実調査結果から減収は確実だとして農作物異常気象災害対策本部を設け、県庁内で初会合を開いた。今後の技術対策では、地域やほ場によって生育にばらつきが多いため、落水時期や適期刈り取りの指導と病害虫防除徹底を図ることにした。また、被災農家の救済対策の検討に入った。対策本部設置は、一九九三年の大冷害以来、十年ぶり六回目。水稲以外では大豆の開花期が一週闇遅れ、さやの数も少ない傾向だ。野菜ではキュウリ、トマトの七月出荷量が前年より大きく落ち込んでいる。リンゴの果実肥大はほぼ平年並みだが、沿岸部の一部で肥大が遅れ、平年を下回る地域もあることが報告された。
(日本農業新聞)
○9月3日(水) 冷害対策本部を設置 青森県野辺地・下田
野辺地町は二日、町農作物不順天候対策本部の会議を開き、同日付で同本部を冷害対策本部に切り替えることを決めた。引き続き技術指導を徹底するほか、種もみや種子確保など農家への救済対策を講じる。町内の水稲は開花がごく一部にとどまり、登熟や不稔(ねん)を把握できる状態に達せず、収穫の見通しが立っていない。また下田も同日、農作物冷害対策本部を設置した。不順天候により農業所得の減収が避けられないため二十七日に設置した不順天候対策本部から切り替えた。今後は、町独自に水稲の登熟調査を実施し被害状況を把握するとともに種もみや長芋の種確保など農家の救済策を検討する。一日現在の同町の水稲稔(ねん)実歩合は、ゆめあかりで47.1%にとどまっている。
(東奥日報)
○9月3日(水) 冷害対策に4億円 仙台市が追加補正
仙台市は二日、長引く天候不順の影響で水稲など農作物の作柄悪化が予想されるとして、総額四億四千八百万円に上る農作物災害対策の補正予算案を同日開会した九月定例議会に提出することを決めた。同様の補正予算を組むのは一九九三年の大冷害以来。八日に予算案を提出する。補正予算の内訳は、農協が農家に貸し付ける原資確保のための預託金三億五千万円、農家の利子補給四百万円、来年作付けする水稲の種子確保や規格外米集荷対策などの災害対策事業費に九千四百万円。また、穂いもち防除対策として当初予算の予算費から千八百万円を充当した。仙台市農業振興課は「被害事態が判明するのはこれからだが、現状で考えられる限りの対策を講じた」と話している。
(河北新報)
○9月3日(水) 安達、東和町長も視察 水稲やリンゴの生育など 福島県
安達町の菅原伝良町長と東和町の武藤敏治町長もそれぞれ、町内の農作物生育状況を視察した。菅原安達町長は一日、町内七カ所を視察した。県安達農業改良普及所とJAみちのく安達油井グリーンセンターの担当者、菅原光雄町農政課長らが同行した。このうち、町内で最も標高が高い渋川字大面では、もち米にいもち病が発生していることや、実がはいっていない穂があるのを確認した。生産者によると、生育の遅れは十日以上という。武藤東和町長は八月二十九日に町内九カ所を視察。紺野節助役らが同行し、出穂が確認できないほ場やいもち病の発生状況を確認した。リンゴやトマトなどの青果物も異常気象の影響で生育が悪化しているため、町は早急に対策を講じる。安達町は八月七日に対策本部、東和町は春先の凍霜害時から通年対策本部を設置している。
(福島民報)
○9月3日(水) 「ヤマセに負けないコメ作り目指そう」 実践記録を自費出版 十和田・米田さん
ヤマセに負けないコメ作りを目指そう。十和田市深持で農業を営む米田高雄さんがこのほど、自身の経験を基にした稲作の実践記録「寒冷地なるほどイネづくり」を自費出版した。十五歳から農業を続けてきた米田さんは「ヤマセ常襲地帯の十和田は毎年の稲作が試行錯誤だが、個々の農家では成功例・失敗例を記録、分析する習慣がない。ヤマセを克服するため農家が知恵を出し合い、地域に合った技術を確立する必要性を感じた」と、出版を思い立った理由を語る。著書では、寒冷地でも安定した収穫を得ようと米田さんが取り組んできた栽培技術を紹介。薄まきによる丈夫な苗づくりや、多収穫が期待できる「秋まさり型」の栽培方法など、一九九三年の大冷害時の反省から学んだ栽培のポイントも写真やイラスト付きで細かく掲載している。米田さんは「今年は十年前の大冷害を思い出させるような不順天候が続いている。私の実践記録を、ヤマセ地帯で試行錯誤する農家に役立ててもらえればうれしい」と話している。「寒冷地なるほどイネづくり」はA5判、百ページで価格は千四百二十八円(税別)。問い合わせは米田さん(0176-23-3956)へ。
(東奥日報)
○9月3日(水) いもち病防除剤購入費用補助 福島県いわき市
低温と日照不足による水稲のいもち病の拡大が懸念される中、いわき市はいもち病を防除する薬剤購入費を補助する緊急対策事業に乗り出す。二日、四谷啓助市長が記者会見し、明らかにした。営農集団または農協と共同で防除を実施した農業者が対象で、葉いもち病は七月二十五日から八月三十一日まで、穂いもち病は七月二十五日から九月三十日までに購入した薬剤費のうち、一回の散布に要した薬剤費について三分の二以内で補助する。市は市の補助分と自己負担分を合わせて四千七百万円の事業費を見込んでいる。市の補助分は一般会計予算の予備費から充当する。
(福島民報)
○9月3日(水) 県「状況、非常に深刻」 県南の一部70%超 青森県内水稲不稔調査
県内の水稲に不稔(ふねん)が発生した割合(不稔歩合)は県南地方の一部地区で70%を超え、津軽地方も一部で30%を超すなど、主要3品種とも県内ほぼ全域で平年値を大きく上回ることが二日、県の調査で分かった。特にヤマセの影響が大きい上十三、下北、三八、東青で、七月下旬の穂ばらみ期に低温の直撃を受けた品種に深刻な影響が出ている。 不稔調査は各地域農業改良普及センターが県内百八十七カ所の生育観測田で一日に実施。それによると、不稔歩合は十和田農改センター管内で特に高く、十和田湖町の観測田はむつほまれ78%、ゆめあかり71%に上り、つがるロマンは36%だった。ゆめあかりは新郷村68%、福地村56%、五戸町50%と高かったが、三戸町は20%だった。県内三十一カ所の県生育観測田の調査結果を地域別にみると、上十三のむつほまれが70%、ゆめあかりが65%に上るなど、平年の不稔歩合(津軽5%、県南・下北7%)を大幅に上回った。十和田地域の不稔歩合が高い要因について、県農林総合研究センターは@水稲が低温に最も弱い時期と七月下旬の異常低温が重なり、花粉を十分に作れない障害不稔を引き起こしたA出穂・開花期も低温が続き、開花や受粉ができなかったとの見方を示した。十和田市の最低気温は七月二十七日が一〇・五度、二十八日が九・六度と極端に低かった。
(東奥日報)
○9月3日(水) 不稔率など報告 対策強化を確認 宮城・角田市
角田市は二日、市農業振興公社で市農作物災害対策本部会議を開いた。穂いもち、不稔(ふねん)もみの発生状況が報告され、防除、適期の刈り取りなど今後の指導を強める方針を確認した。市が八月二十七日に実施した水稲の生育調査結果が報告され、ひとめぼれを対象にした市内七カ所のサンプル調査で不稔率は18・5〜53・2パーセントとなり、全体でも38・1パーセントと、平年の7パーセント程度を大きく上回る結果となった。また、市の調査でも穂いもちが市内全域で確認されており、特に、藤田、小山地区、阿武隈川西部の平坦部で発生が広がっている状況が説明された。対策本部では今後、適期の稲刈りを呼び掛ける広報に力を入れるとともに、十一日に穂いもち、コメの登熟調査を実施する方針。
(福島民報)
○9月3日(水) 不稔歩合北部60% 下閉伊、東南部は50% 県の水稲調査
県は二日、低温・日照不足を受けて八月二十二〜二十九日実施した水稲の稔実調査結果を発表した。もみが結実していない「不稔歩合」は、主力産地の北上川下流では約20%にとどまっているが、北上川上流は約40%、下閉伊と東南部は約50%、北部は約60%にも上がっている。県全体の品種別不稔歩合は、低温耐性「極強」のひとめぼれ約20%、「中」のあきたこまち約40%、「強」のかけはし約60%、「極強」のいわってっこ約40%となっている。県内では、低温耐性品種の作付けが進んでいるが、耐性を超える低温が襲ったとみられる。特に幼穂形成期や減数分裂期を他品種に比べて早く迎えたかけはしの被害が大きかった。調査はひとめぼれ、あきたこまち、かけはし、いわてっこの四品種を対象に県内二百四十二カ所の圃場で実施した。調査の時期が早く、東南部のひとめぼれが開花したばかりなど、目標の90%近くしか見極められなかったといい、今月中に再び登熟調査することを決めた。
(岩手日報)
○9月4日(木) 不作懸念で緊急対応 在庫全量19万トン放出 02年産米
農水省は三日、販売を凍結していた二〇〇二年産の政府米九万トンの放出と、JA全農などが保有する自主流通米の調整保管米十万トンの販売を認めることを決めた。放出合計は十九万トンで、〇二年産在庫米の全量に当たる。気象異変に伴い、新米の出荷遅れや不作懸念などから相場が高騰している。これに対応し、端境期の米の供給量を大幅に増やす緊急措置だ。
(日本農業新聞)
○9月4日(木) 稲不ねん 県南5割 青森
青森県は、水稲の不ねん状況の調査結果を三日までにまとめた。不ねん歩合は、やませの影饗を強く受けた太平洋側の県南地方で特に高く、主力品種の「むつほまれ」59.2%、「ゆめあかり」50.6%、「つがるロマン」23.3%と、平年値の5〜7%を大きく上回り、非常に厳しい状況となっている。一方、津軽地方の不ねん歩合は「つがるロマン」12%、「ゆめあかり」18.2%、「むつほまれ」27.2%。同県では、被災農家への万全な救済対策に向け、週内にも対策本部を設置する予定だ。不ねん調査は、県内三十一カ所の生育観測ほで一日までに実施した。県全体の不ねん歩合は「むつほまれ」39.2%、「ゆめあかり」34.2%、「つがるロマン」14.8%となっている。
(日本農業新聞)
○9月4日(木) 垂れぬ穂 募る不安 県内一斉に障害不稔調査 宮城県
低温と日照不足でコメの冷害への懸念が広がる中、県農作物異常気象災害対策本部(本部長・柿崎征英副知事)は三日、八月十四日以前に出穂した比較的生育が早い圃場を対象に、県内一斉の障害不稔(ふねん)調査を実施した。県本吉地域農業改良普及センターでは、気仙沼市、本吉町など一市四町の水田五カ所で調査した。その結果、不稔の割合は一―三割程度とみられる。同センターによると、気仙沼・本吉地方は「ひとめぼれ」と「まなむすめ」が主力品種。平均出穂期は八月二十三日で、県全体の平均より十日ほど遅れた。このため、「七月下旬の低温と日照不足が、直接不稔に結びつかなかった可能性はある」と調査担当者は話す。ただ、成長の遅れが、今後の天候次第で遅延型不稔に結びつく恐れはあるという。県南地域では、県大河原地域農業改良普及センターが白石市や柴田町など七カ所で調査を実施。白石市西部の小原地区では、山間地をはじめ冷涼な地域で普及している「まなむすめ」の圃場で、四人の職員が穂を空にかざして実の入り具合を見た。一週間前は実入りがほとんど確認できなかったというが、調査担当者は「稲穂が垂れていない割には、実が入っている。心配したよりは持ちこたえている印象だ」と語った。この日採取された穂は、光にすかして不稔割合を調べ、県全体の被害状況として五日に公表する。
(河北新報)
○9月4日(木) 県、きょう対策本部 知事、視察後に設置 青森県
県内の水稲の不稔(ふねん)発生割合(不稔歩合)が極めて高い問題で、三村申吾知事は3日、「特に県南は憂慮すべき状況だ」と述べ、深刻な影響が出ている上十三、三八地域を四日に視察した上で対策本部を設置する考えを示した。関係団体とも連携しながら、被害農家への対応に乗り出す。対策本部は本県作況指数「二八」の大冷害だった一九九三年以来となる。一日に県内全域で実施した不稔調査結果などについて秋谷進農林水産部長から報告を受けた後、記者団に語った。県の調査によると、水稲の不稔歩合(県生育観測田三十一カ所のち調査)は、県平均でむつほまれ39%、ゆめあかり35%、つがるロマン15%と平年値を大きく上回った。特に上十三はむつほまれ70%、ゆめあかり65%、三八はむつほまれ54%、ゆめあかり49%と深刻な状況が浮き彫りとなった。知事は四日、十和田市、六戸町、八戸市を視察。県庁に戻った後、関係部長らと最終打ち合わせをした上で、対策本部を発足させる予定だ。
(東奥日報)
○9月4日(木) 不順天候めぐり県内市町村 対策本部 相次ぎ設置 青森県
不順天候の影響で県内農作物の生育の遅れが懸念される中、県内各地の市町村で三日、不順天候対策本部や冷害対策本部の設置が相次いだ。三日までに対策本部を設置した市町村は二十七に上る。
【八戸】市農業生産推進会議を切り替え、農作物不順天候対策本部を設置した。八戸地域農業改良普及センターなどによると、同市の水稲の出穂最盛期は平年より八日遅く、ヤマセの影響を受ける市川地区では幼穂形成期は七日、出穂期は十二日遅れた。稔(ねん)実率は28.4%と低いが、未開花数が26%以上あり、今後の天候しだいで高まる可能性が高いという。
【蟹田】七月二十九日に設置した町不順天候対策連絡会議から切り替え、町農作物冷害対策本部を設置した。町内の水稲調査結果を踏まえ、生育状況や被害状況に応じて、病害虫対策や水管理などの農家指導や、被害農家の支援に取り組む。町内水田の現地確認を行い、被害状況を詳しく把握するとともに、落水期の延長による稔実の確保、刈り取り乾燥、種もみの確保などに当たるとした。
【天間林】八月二十八日に設置された不順天候対策本部を切り替え、冷害対策本部を設置した。小又村長は「県の調査からも分かるように事態は深刻だ。農家の救済策を一刻も早く進めていきたい」と話した。また同日、村議十五人が村内の水田や長芋畑を視察し生育状況を確認した。
【三戸】町農作物不順天候対策本部を設置。町や県出先機関、農協などの関係者十人で組織、事務局を町ふるさと農村課に置く。町役場で行われた初会合では、同町が一日、独自に水稲を調査した結果、平均で約五割が不稔だったことを報告した。
【倉石】低温と日照不足による水稲や畑作物被害に対処するため、久保晴一村長を本部長とする村農作物不順天候対策本部を設置した。同村の水稲は、一日の五戸地方広域営農協議会の調査で、ゆめあかりの不稔歩合は六割に上る。特産の長芋の芋重は平年の半分程度。
(東奥日報)
○9月4日(木) 当面の技術対策確認 東青農業生産本部 青森県
東青農業生産対策推進本部は三日、県庁で農作物不順天候対策連絡会議を開き、水稲を中心とした管内農作物の生育状況などを報告し、当面の技術対策などを確認した。この会議には管内市町村の農業担当者や農協などの関係団体などから約三十人が出席。青森地域農業改良普及センターが、管内の水稲の出穂盛期が平年に比べ八―十二日遅く、受精か不稔(ふねん)か判定不能なものがまだ多い現状を報告した。当面は、開花期の水田は深水管理を、登熟期の水田については気温一五度以下の日は深水、高温の日は二―三センチ程度の浅水にするなどの技術対策を申し合わせた。
(東奥日報)
○9月4日(木) 低温影響、「主力」にじわり はえぬき登熟 大幅遅れ あきたこまち 最上の不稔、5割超 山形県まとめ
長引く低温と日照不足に伴い、県内の水稲主力品種「はえぬき」の登熟が今シーズン、大幅に遅れていることが三日、県農林水産部のまとめで分かった。天候がこのまま推移すると、品種と収量の低下が懸念される。最上の「あきたこまち」は、不稔(ふねん)歩合が五割を超えていることも判明した。県農作物気象災害対策班の第二回会合が同日、山形市の県自治会館で開かれ、農業技術課が登熟と不稔の調査結果を初めて報告。説明によると、「はえぬき」の登熟歩合は八月二十九日現在、県平均で6.5%で、平年の49.9%に比べ大幅に遅れている。県内八カ所にある農業普及課ごとの登熟データは▽村山5.7%▽西村山0.1%▽北村山4.0%▽最上0%▽置賜5.2%▽西置賜20.9%▽庄内76%▽酒田8.3%で、最も低温の影響を受けやすい最上は、登熟がまったく進んでいない。主に山間部と中山間地で作付けされる「あきたこまち」は二十九日現在、県平均の不稔歩合が24.6%で、七月下旬の低温が影響し、ほぼ四分の一が実らなかった。農業普及課ごとの不稔歩合は▽西村山17.0%▽北村山11.6%▽最上52.3%▽西置賜17.4%で、最上の大幅な収量ダウンが確実的な状況。平地の「はえぬき」は、不稔歩合が6.9%。平年の3.1%を上回っているが、豊作の年でも3〜6%程度は発生するといい、収量を左右するレベルではない。「はえぬき」の登熟遅れについて、農業技術課は「粒の大きさが小さくなり、くず米が多発する可能性がある」と指摘。一方で「今後の日照と適正な管理で回復知る可能性がある」として、間断かん水で根の活力を維持し、登熟を促進するよう呼び掛けている。
(山形新聞)
○9月4日(木) 冷害に負けた 天気予報 ここ6日間は3勝3敗 「前線の動き複雑」 盛岡地方気象台
三日の県内は朝方やや強い雨となったものの、次第に青空が広がり好天となった。しかし、前日の県内の天気予報は「雨夕方から曇り」で午前中の降水確率は70〜80%だった。今年は翌日予報だけでなく、長期予報の的中確率もさっぱりで、気象庁や盛岡気象台などには苦情の電話も多いという。「今年の天気予報はあてにならない」という声に予報官らは「冷夏予報は難しい」と説明している。仙台管区気象台によると、三日の県内の予報が外れた原因は「福島県南部にあった前線の勢力が予想よりも弱く、前線が南下したため」と説明。今年の夏は例年に比べ、前線の動きが読みにくかったようだ。気象庁が七月に発表した週間天気予報の全国平均的中率は59%。東北地方も59%と60%を割る低水準にとどまった。同気象台が七月二五日に発表した東北地方の八月の一カ月予報は「前線や低気圧の影響で天候がぐずつく時期があるが、太平洋高気圧に覆われ、晴れて暑い日もある。気温、降水量は平年並み」だった。仙台管区気象台は東北地方の予報精度の低さについて「オホーツク海高気圧と太平洋高気圧の勢力争いがはっきりしないことなどが考えられるが、さまざまな要素がからんでおり、要因は特定できない。いずれ記録的な低温と日照不足となるような冷夏の天気予報は難しい」としている。
(岩手日報)
○9月4日(木) 記録的な日照不足 気温も全域で低め 県内8月の気象統計
盛岡地方気象台は三日、県内の八月の気象統計をまとめた。前線や低気圧の影響を受け、曇りや雨の日が多く記録的な日照不足となり、オホーツク海高気圧からの冷たく湿った東寄りの風の影響などで各地とも低温となった。平均気温は盛岡が21.8度(平年比1.4度低)、宮古20.3度(同1.9度低)、大船渡21.6度(同1.4度低)。全域で、平年より低めに推移した。降水量は盛岡250.5ミリ(平年比141%)、宮古148.5ミリ(同82%)、大船渡174.0ミリ(同88%)。内陸部で多かった。日照時間は盛岡七十七・五時間(平年比49%)、宮古八十四・四時間(同51%)、大船渡八十四・六時間(同52%)。大船渡でこれまでの八月の最少日照時間八十七・〇時間(二〇〇一年)を更新するなど、全域でかなり少なかった。平年の盛岡の七月、八月の真夏日(30度以上)は十六・六日。今年は七月はゼロ、八月もわずか三日だけだった。
(岩手日報)
○9月5日(金) 穂いもち防げ 農薬を無料配布 JA仙台
JA仙台は四日、穂いもちの拡大を防ぎ、米の品質保持に万全を期そうと、穂いもち防除の農薬を八千三百戸の組合員に無料配布し、防除の徹底を呼び掛けた。JAでは「管内全域で全戸参加の協定防除を確実に行い、米の品質確保につなげたい」と強調している。気象異変に伴い、農家への病虫害防除の農薬無料配布は全国に先駆けた取り組みだ。今回の緊急対策は、稲の収穫期を目前に控え、低温・長雨・日照不足の影響で、稲全体が軟弱傾向に育ち、病気に感染しやすい状況が続いていることから踏み切った。薬剤は、治療剤と予防剤が組み合わされた水稲用殺菌剤「ブラシン粉剤DL」。巨蜻艪ュみあい運輸に配達を依頼し、各実行組合組織を経由して約五万二千袋(一袋三キロ)を配った。
(日本農業新聞)
○9月5日(金) 青森に対策本部 異常気象で10年ぶり
青森県は四日、三村申吾知事を本部長とする「青森県農作物異常気象災害対策本部」を設置し初会議を開いた。三村知事は同日、八戸市、十和田市など県南部を視察。水稲の障害不ねん多発など農作物への影響が大きいことから、十年ぶりに対策本部の設置となった。会議では、農作物の生育状況が報告された。水稲の障害不ねんのほか、ナガイモの芋重が平年の40%前後と肥大が遅れている。根菜類、果菜類の生育、大豆の開花期なども遅れている。三村知事は会見で「今後、支援対策を総合的に実施していかなければならない」と語った。
(日本農業新聞)
○9月5日(金) 冷害地域支援へ対策本部を設置 青森県
青森県は四日、太平洋側を中心にコメなど農作物の作柄が大幅に悪化しているため、十年ぶりに知事を本部長とする「農作物異常気象災害対策本部」を設置した。今年、同様の本部を設置したのは東北地方で五県目。青森県内は六月二十六日から四十四日にわたって低温注意報が発令された。このため稲に実の入らない不ねんは、最も被害が深刻な上十三地域で五十八%にのぼっている。野菜や畑作ではナガイモや大豆、トマトなどの生育が大幅に遅れている。対策本部は農業共済基金の早期支払いや金融機関への農家の支払い緩和要請、国への激甚災害法指定要請などの対策を検討。三村知事は「対策は農家が来年の生産に意欲を持って取り組めるようなものにしたい」と述べた。
(日本経済新聞)
○9月5日(金) 農家訪れ収量品質など調査 岩手・江刺市長とJA組合長が視察
低温や日照不足で、岩手県内の水稲作柄が「著しい不良」と発表されたことを受け、農作物の収量や品質への影響を調査するため、江刺市の相原正明市長とJA江刺市の今野清一組合長は二日、市内四カ所の農家を訪れ、江刺農業を支える米、牛、野菜、リンゴの現地視察を行った。稲作と繁殖牛を手掛ける同市藤里の及川健さんのほ場では、生育状況を視察、飼料作物の確保状況などの説明を受けた。及川さんは「悪天候が続き、草地がぬかるんで乾牧草の確保が難しい。頭数を減らしていくことも考えなければならなくなるし、米も収量が減るのは確実。安心して農業を続けられる対策を」と訴えた。相原市長は「農家への影響は深刻だ。異常気象への対策が早急に必要。利子補給や税減免なども視野に入れ、総合的に農家を支援したい」と語り、今野組合長も「市との話し合いを早期に進め、竿交代策を講じたい」と、市とJAが連携した早急の総合対策を誓っていた。
(日本農業新聞)
○9月5日(金) 斑点米カメムシ防除の徹底を 割れもみで被害心配
長引いた低温・日照不足の影響で水稲のもみが小さかったり薄かったりするため、「割れ」や斑点米カメムシの被害増が心配されている。四日現在、警報・注意報を発令している県は十六道府県。指導機関は「乳熟期から黄熟期に二回の徹底防除を」と呼び掛けている。今年の発生量は、全国的に見ると「平年並みか、やや多い状況」(農水省)。それでも警報や注意報の発令が相次いだ背景には、気象異変がある。東北地方で多発しているカスミカメムシ類はくちが弱く、「平年なら、もみを貫通することは少ない」(東北農業研究センター)が、今年は別だ。稲全体が弱く、登熟が進んで割れもみが発生すると、成虫よりも吸う力が弱い幼虫でも割れ目から吸汁できる。粒が小さく、もみに厚みがないことも吸汁を容易にする要因だ。このため農業生物資源研究所規格調整部の平井一男研究企画官は「冷夏による稲全体への影響が、斑点米カメムシの注目度を高めたといえる」と分析する。被害を食い止めようと、秋田県は防除時期を平年より十日から二週間遅らせている。一回目の防除では乳熟期の成虫を狙い、さらに十日から二週間後の糊熟期から黄熟期にかけて、ふ化直後の幼虫防除を徹底する。県病害虫防除所は「先週がピークだったが、現時点の発生量はかなり減っている」と話す。
(日本農業新聞)
○9月5日(金) 農水副大臣招き冷害対策を要請 栗っこ農協築館で集会 宮城県
天候不順による冷害が懸念されるため、栗っこ農協は四日、太田豊秋農水副大臣(低温・日照不足対策本部長)を招き、築館町の同農協築館支店で「農作物異常気象災害対策要請集会」を開いた。集会には農家や栗原郡十町村の首長ら約百十人が参加した。菅原組合長は「全くコメが実らない圃場も見られ、農家の減収は避けられない」などとあいさつ。激甚災害の早期指定や融資対策などを求めた要請書を手渡した。太田副大臣は「コメ作況が『著しい不良』となった北海道と東北の太平洋側の地域は、一つのブロックとして激甚災害指定になるよう努力する」などと強調した。
(河北新報)
○9月5日(金) 農作物災害を警戒 町が対策本部設置 宮城県若柳
若柳町は四日、菅原郁夫町長を本部長とする「町農作物災害対策本部」を設置した。七月二十九日に設置した「町農作物異常気象対策本部」を格上げした。同町が農作物に関する災害対策本部を設置するのは一九九三年以来、二度目。同災害対策本部は早速、町単独事業として「町いもち病緊急追加防除助成事業」の実施費用として四百三十万円の補正予算を組むことを決めた。町議会九月定例会に提案する。
(河北新報)
○9月5日(金) 山間部で登熟の遅れ 「いもちが散見」と報告 農作物異常気象対策由利本部指導班会議 秋田県
冷害による水稲などの被害対策を検討する農作物異常気象対策由利地方本部対策指導班会議が四日、本庄市の県由利地域振興局で開かれた。山間部を中心に登熟の遅れと、いもちの発生が散見されるほか、不稔が懸念されることが報告された。同振興局が先月二十日に八カ所で行った生育状況調査によると、主力品種のひとめぼれ、あきたこまちの一平方メートル当たりの着粒数は平年の九割程度。日照不足が登熟の遅れに影響していることも指摘された。作柄は今後の天候次第で回復が期待できるものの、山間部では平年をやや下回る見込み。今後の対策としては、落水時期を遅らせて登熟を促進させるほか、薬剤の使用基準を順守した上で、穂いもち、カメムシ防除の徹底が必要とした。刈り取り適期は積算気温や積算日照などから、平年よりやや遅れて今月下旬になる見込み。同振興局では「日照不足から、例年より多めの積算気温が刈り取り適期となる可能性もある。実際に水田を見回って時期を判断してほしい」としている。
(秋田魁新報)
○9月5日(金) 階上町なども設置 不順天候冷害対策本部 青森県
低温と日照不足で水稲など農作物の生育に影響が出ている中、四日、新たに階上町が農作物不順天候対策本部を設置、県内で対策本部を設置した市町村は二十八となった。六戸と東通村はそれぞれ不順天候対策本部を冷害対策本部に切り替えた。
【階上】上山博一町長を本部長とする農作物不順天候対策本部を設置した。生育状況を調査しながら、登熟促進のための水管理など、農家への技術指導を続けていく。同町の水稲は一日現在、草丈や粒数が平年を下回っており、稔(ねん)実歩合は40%前後。野菜では大豆や長芋に生育の遅れが見られる。
【六戸】不順天候対策本部を冷害対策本部に切り替えた。三沢地域農業改良普及センターなどによると、町内水田の出穂最盛期は平年より八日遅く、葉いもちの発生も目立っている。吉田町長は「作柄を少しでも改善できるよう対策を周知させたい」と話した。
【東通】村不順天候対策本部を村農作物冷害対策本部に切り替えた。生育状況に応じて、適切な農家指導と被害農家の支援に取り組む。村内水田の現地確認を行い、被害状況を詳しく把握するとともに、落水期の延長による稔実の確保、刈り取り乾燥、種もみの確保などに当たる。
(東奥日報)
○9月5日(金) 冷たい風 稲穂棒立ち いもち病 カメムシ 防除の意欲薄く 山形県最上地方・尾花沢現地調査ルポ
直立した穂、透き通ったもみ。長引く低温と日照不足が、水稲の生育に深刻な影響を与えている。大冷害だった一九九三年ほどではないが、各品種とも例外なく登熟が遅れており、県内はこれから遅延型冷害に見舞われる恐れがある。県農協中央会の異常気象対策本部が四日、最上地方と尾花沢市で行った現地調査に同行した。舟形町長沢。8月20日の調査で、不稔(ふねん)率が48.4%と診断された「あきたこまち」の水田。最上町農協が八月二十八日に実施した調査によると、不稔粒の発生は平均で48.4%だった。尾花沢市市野々。八月十五日に出穂したという「はなの舞」の圃場は、みちのく村山農協の調べで不稔率が74.3%に達した。実に四分の三のもみが空。幼穂形成期の極端な低温で、もみがほとんど発育せず、先端が白くなる「白ふ」が目立つ。
(山形新聞)
○9月5日(金) 水稲の不稔 平均30パーセント ひとめぼれは26パーセント 宮城県
宮城県は五日、三日に実施した本年産水稲の不稔(ふねん)調査結果を発表した。総もみ数に占める不稔粒の割合は全調査地点の平均で30パーセント、最高は83.7パーセントに達した。7月下旬の異常低温に減数分裂期が重なったためとみられる。平年の不稔割合は5〜10パーセントで、一九九三年以来の冷害は確実となった。調査は、県内の水稲の出穂最盛期とみられる八月十四日までに出穂した比較的生育の早い百十三カ所を対象に実施し、出穂時期別、品種別でまとめた。その結果、出穂時期別で不稔割合(平均)が最も高いのは、八月八日の62.7パーセント。西部丘陵では83.7パーセントに達した水田もあった。九日は38.9パーセント、十二日は16.9パーセントと出穂時期が遅れるに従って、不稔割合は低い。品種別の不稔割合は表の通り。主力品種のひとめぼれは平均26.3パーセント、ササニシキが31.5パーセントで、耐冷性の差が出た形だ。中三間地域で栽培されている、こころまちは69.9パーセントと高かった。地域別の調査結果は公表していないが、県南部と仙台湾沿岸で不稔割合の程度が高いという。県は十日にも、八月十五日以降に出穂した圃場で同様の調査を実施する。出穂時期が遅いほど不稔割合は低くなるため、主産地の北部平たんの不稔割合は今回の調査より低くなる可能性が高いとみられる。大冷害だった九三年の同時期の調査では、ひとめぼれの不稔割合の平均は41パーセント、ササニシキは62パーセントに達しており、本年産は九三年のような深刻な被害は回避できる見込み。気象の推移は、作況指数が七五だった八八年に酷似しているという。県農作物異常気象対策本部は今後、品質確保のため適期刈り取りの徹底などを呼び掛けていく。
◇宮城県南の水稲品種別不稔状況
| 品種 | 調査地点数 | 不稔歩合(パーセント) |
| 平均 | 最高 | 最低 |
| ひとめぼれ | 62 | 26.3 | 67.7 | 6.8 |
| ササニシキ | 43 | 31.5 | 81.2 | 11.2 |
| まなむすめ | 4 | 36.7 | 47.9 | 22.9 |
| こころまち | 3 | 69.9 | 83.7 | 58.3 |
(河北新報)
○9月5日(金) 天高く…実り祈る秋 福島で稲の消毒作業
久々の青空が広がった福島市郊外の水田で四日、心配される穂いもち病を防ごうと、懸命の消毒作業が行われた。成川地区の加藤孝夫さんはひとめぼれとコシヒカリ合わせて十八ヘクタールを作付しているが、低温と長雨のため生育は約二週間遅れているという。いち早く消毒作業に入りたかったが、雨の日は消毒液が流され効果がないため、ヤキモキしながら晴れの日を待っていた。この日は朝から水田に出て噴射機で消毒液を散布したが、終わったのは三・五ヘクタールだけ。五日も早朝から作業に取り組む。
(福島民報)
○9月6日(土) 水稲不ねん3割 平年大きく上回る 宮城
宮城県は五日、四日までに行った水稲の早期出穂分の不ねん調査の結果を発表した。不ねん歩合は「ひとめぼれ」で26.3%、「ササニシキ」で31.5%と、平年の5〜10%を大きく上回っている。県は「予想された結果だが厳しい」と受け止め、十、十一日に行われる次回の調査結果を見た上で、対応策を検討する。今回の調査は八月十四日までに出穂期に達した百十三地点で行った。不ねん割合は、八月十日までに出穂したもので高い傾向が見られ、県南部地域の割合が高くなっている。ただ、大冷害だった一九九三年に比べると「ひとめぼれ」「ササニシキ」とも下回っている。
(日本農業新聞)
○9月6日(土) 宮城の不ねん率平均で3割に 県が水稲調査
宮城県が三−四日に実施した水稲調査で、稲穂に実が入らない「不ねん」に陥ったイネが平均三〇%に達した。耐冷性が強いといわれる主力の「ひとめぼれ」で二六.三%、「ササニシキ」は三一.五%に達した。百十三カ所で八月十四日までに出穂したイネを調べた。品種別の不年割合は「まなむすめ」が三六.七%、「こころまち」が六九.九%だった。
(日本経済新聞)
○9月6日(土) 被災農家救済に万全を 気象対策で初の合同会議 岩手県
岩手県は、異常気象による農作物への影響が決定的となったとして五日、盛岡市の県合同庁舎で第一回農作物異常気象災害対策合同会議を開き、今後の対策を協議した。会議には、国や県、農業団体関係者約五十人のほか、消費者団体の代表も初めて参加。これまでの気象経過や生育状況から、災害は免れないとし、早急に被災農家の救済対策や消費者への情報提供などを総合的に検討することになった。
(日本農業新聞)
○9月6日(土) 冷害で農家金融支援 農水省検討 年内に共済金低利の融資も
農水省は冷夏でコメが十年ぶりの不作になるなど農産物被害が深刻なため、農家に対する金融支援に乗り出す。不作時に備えた保険の農業共済金を農家に早期に支払うほか、農協が低利融資できるよう天災融資法などの発動も検討する。十月下旬に公表するコメの作況指数を見たうえで、具体的な支援額を詰めるが、一九九三年以来の大規模な支援になる。農水省はこのほど、農業共済金を年内に支払うことができるよう、支払窓口の農業共済組合連合会や同連合会を所管する都道府県に要請した。収穫期に収入が当初見込みより減少する農家が資金繰りに困らないようにするためだ。農協が現行より低利で最大二百五十万円を融資できるよう、天災融資法や激甚災害法を発動する検討にも入った。農林漁業金融公庫を通じた農家への低利融資枠も拡大する考えだ。政府は冷害でコメ不足が生じた九三年、農業共済組合を通じて約四千六百億円の農業共済金を支給。このほか約三千億円の低利融資も実施した。
(日本経済新聞)
○9月6日(土) 水稲種子 追加購入へ 秋田などから600トン 県対策会議・岩手
農作物異常気象災害対策合同会議は五日、盛岡市で開かれ、農家に来年度供給する水稲の種子が不足する懸念があるため、秋田県などから最大600トン追加購入する見通しが報告された。報告は、江刺市の県農産物改良種苗センターの江森重夫常務が行った。同センターによると、県内の来年度種子の栽培には、岩手と紫波、花巻、北上、江刺、水沢の六市町の農家四百二十二戸が500ヘクタールで取り組んでいるが、八月下旬に実施した県の稔実調査の結果、来年度必要な種子量約2150トンすべては賄えないと判断したという。今後の登熟具合などもあり、十月まで待たないと不足量は確定できないが、特にかけはし、いわてっこ、あきたこまちが深刻という。県内の農協を通じて種子を分けてもらうほか、あきたこまちの一部についても秋田県の種苗センターを通じて、不足分を補う計画だ。購入量600トンは作況指数「三〇」となった一九九三年の800トンよりは少ない。江森常務は「関係機関・団体の協力を得て全量を確保したい」としている。
(岩手日報)
○9月6日(土) 穂いもち平年の2.8倍 古川地区は9.7倍 県、農薬代一部助成へ・宮城
県内の本年産水稲の穂いもちの被害面積が平年の約二・八倍に達していることが五日、県病害虫防除所などの調べで分かった。低温と日照不足、長雨がカビの一種である穂いもちがまん延する条件に重なったのが要因で、被害は古川、築館地方を中心に全域に広がっている。出穂の遅れた水田では、さらに増加する恐れがある。このため、県は穂いもち追加防除対策として、農薬購入の一部を市町村に助成する事業を実施する方針を決めた。県病害虫防除所が四日、県内一斉に調査を実施した。それによると、発生面積は一万四千二百七十ヘクタール。被害の程度別では、最も深刻な「甚」は百二十ヘクタール、「多」は八百三十五ヘクタール、「中」は三百十五ヘクタール、「少」は一万三百ヘクタールだった。このうち、収量に影響があるとされる甚、多、中を合わせた被害面積は三千九百七十ヘクタールになった。大冷害だった一九九三年の最終的被害面積(一万二千五百五十三ヘクタール)と比較すると、まだ三分の一にとどまっているが、平年比二・八倍になっている。県産業振興事務所ごとの穂いもち被害面積は表の通り。県病害虫防除所は、被害が拡大した要因として@七、八月の低温がいもちの増殖に適温だったA低温で穂の抵抗力が弱まった─ことなどを挙げている。こうした状況を受けて、県が実施する方針の防除対策事業は、七月三十一日に発令された「穂いもち警報」の後に取り組まれた追加防除面積が対象。防除を担当した農協などに補助をした市町村に対し、費用の一部を助成する。
総事業費は二億七千万円(県補助分は九千万円)になる見込み。三日現在で追加防除の予算化を決定、あるいは検討しているのは、古川市、仙台市など十四市町村で、防除対象面積は合計二万六千ヘクタールに上っている。
県産業振興事務所ごとの穂いもち被害面積
| 地域 | 被害面積(ヘクタール) | 平年比(倍) |
| 大河原 | 640 | 2.0 |
| 仙台 | 805 | 1.3 |
| 古川 | 1230 | 9.7 |
| 築館 | 683 | 3.7 |
| 迫・気仙沼 | 432 | 3.7 |
| 石巻 | 180 | 4.9 |
| 県全体 | 3970 | 2.8 |
(河北新報)
○9月6日(土) コメ不作 品薄ササニシキ "確保競争"激化
冷夏の影響から十年ぶりと言われる不作見通しの中、宮城県では稲穂が実らない不稔の割合が平均で30%、銘柄米のササニシキでは最高81%に達していることが五日、分かった。岩手、青森両県でも地域によっては六割程度が不稔となっており、業者の新米確保競争も激しくなってきている。宮城県が五日まとめた緊急調査によると、銘柄米では、ササニシキの最高値と同じ県南部で、ひとめぼれが67%に達した場所があった。ササニシキ平均では31%で、一九九三年不作時の62%よりは下回っている。青森県では今月一日の調査で「やませ」の影響が大きな十和田市など県東部で58%と不稔率が高かった。岩手県でも先月下旬の調査で、久慈市など県北部で不稔が六割、比較的良好な一関市など県南部でも約二割に達した。三県とも八月二十七日発表の作柄概況で「著しい不良」だった。東北地方でのコメ収量落ち込みは必至だが、宮城県南方町でササニシキの産直販売をしている農業法人社長、後藤政浩さんの元には、東京や関西、九州の大手百貨店、スーパー、高齢者施設からの注文が相次いでいる。注文件数は三、四割増しだという。また、東京の大手寿司(すし)チェーンは「本場の宮城・古川産ササニシキにこだわってきた。値段は高くても何とかならないか」と気をもんでいる。
(読売新聞)
○9月6日(土) 世界的異常気象が影響 穀物在庫 減少の恐れ 農水省、需要動向を注視
低温と日照不足から日本でコメの不作懸念が広がる中、世界でも異常気象のため小麦や大豆などの生産が悪化する恐れが出ている。農水省は、主要穀物の在庫の減少に対し「今後の需給動向を注視する必要がある」(総合食料局)と、警戒を強めている。同省が五日までにまとめた食料供給予測によると、世界の小麦の今年四月末の在庫量(予想)は約一億三千百万トンで、二〇〇二年三月末(見込み)と比べて約三千四百万トン減少。欧州で大きく在庫が減り、今夏はフランス、ドイツ、スペインを中心に高温が続いているため収穫の減少が懸念されている。ただ米国、カナダ、オーストラリアでは生産が回復しており、農水省は「日本への供給は安定的に確保できる」(同)と判断している。トウモロコシの今年四月末の在庫量は約七千九百万トンで、約千九百万トン減の予想。四年前と比べると半分以下の水準に低下している。特に中国の生産・在庫の減少が著しい。中国からの輸入量は全体の3%程度で、米国は過去最高水準の豊作のため輸入への影響は限定的だが、商社筋の話では米国の高温乾燥が収穫に影響する、と懸念する向きもある。コメの在庫も減少傾向が続いている。日本の場合、国内の民間在庫や政府備蓄米も十分あるため、農水省は「コメの安定供給に支障はないが、生育状況を注視する必要がある」としている。大豆の今年四月末の在庫量は約三千九百万トンで、約四百万トン増加すると予想している。しかし、日本への輸出が多い米国の中西部で八月から高温・乾燥が続いており、作柄への影響が懸念されている。主要四穀物のうち大豆を除くと、在庫の減少傾向が続いている。八月に来日した米国アースポリシー研究所のレスター・ブラウン所長は、東京で講演し「特に中国では価格支持政策を見直したため、穀物在庫が劇的に減った」と分析。「地球の温暖化と地下水の不足で、世界の穀物の在庫は過去約三十年間で最低の水準に低下している」と指摘し、中長期的な穀物不足に警鐘を鳴らしている。
(岩手日報)
○9月6日(土) 冷害対策本部 十和田市なども設置
冷害の影響で水稲生育などに深刻な影響が出ているため、十和田市と市浦村は五日、不順天候への対策組織を冷害対策本部に切り替え、平舘村は新たに不順天候対策本部を設置した。十和田市は不順天候対策本部を農作物冷害対策本部に改めた。県十和田地域農業改良センターによると、同市周辺では、特に出穂の早いゆめあかりで不稔(ふねん)障害の発生が五〜六割に達し、内陸部の影響が大きいという。市浦村は不順天候対策連絡協議会を冷害対策本部に移行させた。村内では三日の時点で、20%弱の水稲に不稔が発生していたが、五日に調査した結果「同じ地域でも生育にばらつきが大きく、品種によっても被害が異なる上、今後の天候回復が望めない」という判断から、移行を決めた。また平舘村は村農作物不順天候対策本部を設置した。生育・被害状況に応じて農家に適切な技術指導を行うとともに、被害農家の支援に取り組む。このほか十和田市農協も同日農作物冷害対策本部を設置した。
(東奥日報)
○9月6日(土) 最上・新庄の不稔視察 高橋知事 山形県
長引く低温と日照不足が水稲の生育に深刻な影響を与えている中、高橋和雄知事と岸宏一総務政務官が五日、最上町と新庄市の計三カ所の水田を現地視察に訪れた。最上町山間部に位置し、かなりの被害が予想される堺田地区の水田の三日現在の状況は、出穂が三〜八日ほど遅れ、不稔(ふねん)率は「ゆめさやか」で約80%、「あきたこまち」は約45%、「はなの舞」は約39%と深刻で、登熟への影響も懸念されている。ほとんどのもみに実が入らない状況を確認した高橋知事は「全くひどいという印象。まずは共済制度を利用し、きちんと査定してもらうよう指導していくのが第一だが、出荷できない水稲は飼料用などとして有効利用していく仕組みも緊急課題として考えていく必要がある」と語った。その後、同町月楯地区と新庄市関屋地区の、平坦部の中でも特に条件がいいといわれる水田を視察。それでも「あきたこまち」の不稔率は月楯で約48%、関屋では約10%という状況に、知事は「県内でも最上は特に悪いようだ。しかし、最後まであきらめずベストを尽くしてほしい」と話していた。
(山形新聞)
○9月6日(土) 不稔率 全体に高め ダム取水期間延長 尾花沢市対策本部
尾花沢市農作物異常気象対策本部の第一回会議が五日、同市役所で開かれ、水稲生育調査の結果が報告されたほか、間断かん水を徹底するために、新鶴子ダムの取水期間を二十一日まで延長するなどの対策を話し合った。四日に行った水稲生育調査によると、調査によると、不稔歩合は全体的に高く、中でも中山間、山間部は平均して二割程度となり、不稔率の高さが懸念されている状況。登熟を促進させるために、出穂の遅れに合わせ、当初七日までの予定だった新鶴子ダムからの取水を二十一日まで延長するなどして、間断かん水と防除対策の徹底を促すことにした。今後は登熟調査を行うほか、適期刈り取りなどを訴えるチラシの発行などを展開していく。
(山形新聞)
○9月6日(土) "まだら冷害"の様相 水稲不稔 地域・品種でばらつき 宮城
県が五日発表した水稲不稔(ふねん)調査によると、総もみ数に占める不稔粒の割合は平均で30%となった。一九九三年ほどひどくはないが、地域や品種構成によって被害の度合いが異なる"まだら冷害"の様相が濃厚になってきた。県内百十三カ所で実施した調査では、不稔割合(平均)が最も高かったのは八月八日出穂の62・7パーセントで、その後、出穂が遅くなるにつれて不稔割合が低下していることが分かった。品種別では、ササニシキの不稔割合が31・5パーセントに対して、ひとめぼれは26・3パーセントと低く、「極強」とされる耐冷性が現れた形。地域別の結果は公表していないが、仙南や亘理、石巻地方では、不稔割合がひとめぼれで五〜六割、ササニシキで八割超に達した地域もある。一方、今回の調査は八月十四日までに出穂した水田を対象としたが、八月十五日以降に出穂のピークを迎えた北部平たん地域などでは、十日に同様の調査を行う予定。「花粉が形成される減数分裂期に七月下旬の異常低温が重なった地域は不稔割合が高いが、出穂が比較的遅かった主産地の大崎地方などは被害が少なくて済む可能性もある」(県農産園芸課)と期待する。ササニシキ二・四ヘクタールを栽培する古川市内の農家は田植えの時期を五月二十日に遅らせる晩期栽培に取り組んだため、冷害に弱いとされるササニシキでも、ほかの農家よりは障害不稔が少ないという。「八月初めに減数分裂期を迎えたため、七月下旬の異常低温の影響はある程度回避できた。今後の天候に期待したい」と話している。
◇宮城県内の水稲品種別不稔状況
| 品種 | 調査地点数 | 不稔歩合(パーセント) |
| 平均 | 最高 | 最低 |
| ひとめぼれ | 62 | 26.3 | 67.7 | 6.8 |
| ササニシキ | 43 | 31.5 | 81.2 | 111.2 |
| まなむすめ | 4 | 36.7 | 47.9 | 22.9 |
| こころまち | 3 | 69.9 | 83.7 | 58.3 |
(河北新報)
○9月8日(月) 鈴木環境相が県内水稲視察 日照不足の影響把握 岩手
鈴木俊一環境相は七日、低温と日照不足の影響が心配される滝沢村と玉山村の水田を視察した。視察したのは滝沢村篠木の斉藤憲太郎さんの「あきたこまち」と、玉山村柴沢の坂本正美さんの「あきたこまち」と「いわてっこ」。両村の担当課長と新岩手農協の田沼征彦組合長らが説明した。説明を受けた鈴木環境相は「十年ぶりの異常気象で心配していたが、事の重大さをあらためて実感した。第一次産業は地方経済の柱なので、与える影響は大きい。いざとなったら農業共済を滞りなく支払うことも大切」と述べた。
(岩手日報)
○9月8日(月) 農作物冷害の現状調査 福島・保原町対策本部
保原町農作物異常気象対策本部は三日、町内の水田や果樹畑の現地調査を実施した。仁志田昇司町長をはじめ町議会やJA伊達みらい、県北農林事務所伊達農業普及所などの関係者ら合わせて十五人が参加。富成地区の水田で水稲の生育状況を視察したほか、大田地区のモモ畑とブドウ畑で生産者から現状について説明を受けた。水稲は生育が遅れてあり、ごく一部に不稔で白くなっている株があった。モモは落果がひどく品質の低下も著しいという。仁志田町長は「今後必要な対応をしていきたい」と話していた。
(福島民報)
○9月8日(月) 冷害乗り越え出来秋到来 青森・岩崎で稲刈り始まる
冷害が心配される県内だが、岩崎村松神の水田で八日、実りの秋到来を告げる稲刈りが始まった。同村の作柄概況は平年並み。農業七戸俊夫さんは「昨年と同じ日の刈り取り始めになった。冷たい夏の影響は多少あるが、まずまずのコメができた」と話し、黄金色に色づいた稲穂に囲まれ、出来秋の喜びをかみしめるように収穫作業に精を出していた。七戸さんが刈り取りしたのは、五月六日に田植えをしたつがるロマン四アール。七月下旬に出穂が確認され、その後も順調に生育してきた。ゆめあかりは取水部分で低い水温の影響を受けて不稔(ふねん)が見られるという。日本海に面した同村は背後に白神山地がそびえ冷たいヤマセがほとんど当たらない。鰺ヶ沢地域農業改良普及センターによると「岩崎村で作付けしている品種はつがるロマンがほとんどで、低温からくる不稔、減収は心配ない。村内の刈り取りピークは例年通り十四日から二十日ごろになりそうだ」という。
(東奥日報)
○9月8日(月) 海水温 周期的に変化 東北地方沖 12〜25年で
米コロンビア大のイブ・トゥール博士とカリフォルニア大スクリプス海洋研究所のウォレン・ホワイト博士らの研究チームは、エルニーニョ現象の周期変動を詳細に調べるため、赤道を挟んで北緯六〇度から南緯三〇度の範囲を調査。米海洋大気局などが設置したブイのデータや、独自の海中観測装置などにより収集したデータを合わせ、一九〇〇年から百年間の海水面や海中の水温、気圧を解析した。その結果、太平洋の海面の温度変化からエルニーニョの影響を取り除くと、北緯四〇度付近に特徴的な周期変動があることが判明。東北地方の沖合から、ハワイ北方にかけた海域の海面温度が、平均より約〇・五度高い時期と、約〇・五度低い時期が交互に出現していた。現在、日本付近の海面は暖かいが、これは一九九八年から始まった周期。トゥール博士の予測によると、二〇〇五年まで暖かい時期が続いた後、ハワイ北方から徐々に冷たい海面が最も広くなるという。一方、赤道域では日付変更線付近から南米ペルー沿岸にかけて海面の水温が高くなるエルニーニョが、大気の変動と共に強まったり弱まったたりする「エルニーニョ南方震動(ENSO)」という変動が知られている。ENSOは三〜七年周期と考えられていたが、今回の解析で、これまで考えられていたより広い海域に及ぶ九〜十二年の長周期の変動があった。逆に赤道域に限ると二〜三年の短い変動が観測され、これらの変動の組み合わせがENSOであることが分かったという。トゥール博士は「エルニーニョ南方震動は世界の気候に大きな影響を及ぼす。正確に理解することが、気候の予測には重要だ」と指摘している。
(東奥日報)
○9月9日(火) 宮城県が災害対策本部
宮城県は八日、浅野史郎知事を本部長とする異常気象災害対策本部を設置、初会合を開いた。これまでの水稲不ねん調査やいもち病の発生調査で、予想よりもかなり厳しい結果になった(浅野知事)ため、異常気象対策本部とは別に設置したもの。知事を本部長とする対策本部を設置するのは一九九三年の大冷害以来十年ぶり。八日の会議では、不ねん状況やいもち病発生状況の確認した。県はすでに水稲病害虫防除対策事業として、穂いもち防除のために行った追加防除費の一部を市町村に助成することを決めている。これは穂いもち警報を発令した七月三十一日以降に追加防除を行ったものを対象にする。このほか、農業災害対策資金利子補給や種子もみ確保対策なども今後の状況をみた上で行うかどうか判断する。
(日本農業新聞)
○9月9日(火) 品質確保に懸命 深刻な不稔状況 農家の支援策も検討 宮城・JAみどりの
水稲の不稔(ふねん)、いもち病の多発など、低温・日照不足が深刻な宮城県。米どころの供給責任を果たそうと、産地は対応に追われる。JAみどりのは八日、六町の営農センタ一ごとに水稲の「沈下粒数歩合調査」を繰り広げた。不稔調査を続けるほ場でサンプルの株を採取。脱粒させた全もみと、真水に浮く不稔もみを数え上げ、歩合を割り出す。四品種、六サンプルを調査。酒造好適米「美山錦」などの深刻な不稔状況が、あらためて浮き彫りになった。先行して二、三日に行った不稔調査では、JA管内全体の不稔歩合は「ひとめぼれ」で23.8%、「ササニシキ」は37.4%に達した。減収が必至の情勢となる中、収穫にこぎつけられる米を品質良く仕上げることが、至上命題となってきた。JAでは、町の防災無線、JAの広報車などで管理の徹底を呼び掛けてきた。三十日と今月四日には、軽飛行機をチャーターして、いもち防除の徹底を訴えた。冷害対策本部は、十日に会合を開く。八日の沈下粒数歩合調査の結果も踏まえ、今後の対策を練る。
(日本農業新聞)
○9月9日(火) 鈴木環境相が水稲視察 「国も救済対策に万全期す」 岩手
鈴木俊一環境相は七日、岩手県滝沢村と玉山村を訪れ、異常気象による水稲の被害状況を視察した。ほ場では行政やJA関係者、生産者ら約五十人が見守る中、関係者の説明を受け、国も救済対策に万全を期すと約し、生産者を激励した。JA新いわての田沼征彦組合長が生育経過と被害状況を説明し、農家の救済対策を強く要請した。生産者の斉藤さんは「場所により格差がある、山際の水田は二割程度しか収穫は見込めない」と実情を訴えた。鈴木環境相は「重大さを実感した。経済に与える影響も大きい。災害共済金の円滑な支払いや融資対策など、視察の状況を踏まえ国として対策を組みたい」と述べた。
(日本農業新聞)
○9月9日(火) いもち病防除へ 管理徹底呼び掛け JAいわて南夏期営農相談会
米の収穫時期を迎えJAいわて南は四日から、管内の百七十五会場で夏期営農相談会を開いている。今年の稲は、低温と日照不足で地域や品種によるぱらつきはあるものの全体的に六〜七日の遅れだ。特に低温時の深水管理を徹底したかどうかで登熟度合いが違い、刈り取り適期の判断が難しい。登熟を高めるための間断かんがいや除草、いもち病防除など今後の管理徹底を呼び掛けた。同JAの吉野孝亮米穀課長は「一九九三年の冷害ほどではない。これからの管理をしっかりすることで収量は上げられる」とし「米卸業者も安全・安心重視の減農薬栽培米への期待は大きいが、九三年の米騒動のこともあり、量を確保することが先決と言っている。いもち病などによる減収を回避するため、散布量や期間を守り適正使用で対応してほしい」と話した。
(日本農業新聞)
○9月9日(火) 「新米」表示検査へ 不作に伴う偽装けん制 農水省
農水省は八日、新米の出荷が九月下旬から本格化するのに合わせて、スーパーなどで売られる新米の表示が適正かどうか、今月中にも集中的に検査する方針を明らかにした。冷夏による不作の影響で、生産年や品種を偽ったコメが多く出回ることが懸念されるため。偽装を企てる業者をけん制する狙いもある。新米を対象に集中的に検査を行う例はあまりないという。検査は、同省職員が、全国のスーパー、米店、コメ卸業者などに出向き、販売されている新米の袋の表示内容が適正かどうか、聞き取りや伝票照合で行う。一部の新米については、DNA検査で品種を調べ、表示と合致するか確認する。特に品薄になると予想されるコシヒカリやあきたこまちなど人気品種に重点を置く方針。また、新米か古米かを調べる「新鮮度検査」も併せて実施する。悪質な偽装表示の場合は、日本農林規格(JAS)法に基づき業者名を公表する方針だ。同省は「今年は不作なので、人気品種や新米に見せ掛ける偽装が起こりやすい環境にある。集中検査で偽装を許さない姿勢を示す」(消費・安全局)としている。
(河北新報)
○9月9日(火) 年内に共済金支払い コメ不作の不安解消へ 農水省
農水省は八日、稲作農家に対する経営支援を本格的に検討する方針を固めた。大凶作となった一九九三年以来のコメ不作が北海道、東北地方北部を中心としてほぼ確実となっているためで、積極的な支援市政を示すことで農家の不安を払しょくしたい考えだ。農業共済金の年内支払いと、農家への低利融資制度の活用が柱となる見通しだ。九月下旬に発表される作況指数を受けて、十月初旬にも支援策の骨格をまとめる。農水省は既に、農家が災害を受けた時に支払われる農業共済金が年内に支払われるための準備を進めるよう、農業共済組合や所管する都道府県に対し要請している。共済金の支払いのためには収穫直前に耕地を調べるため、迅速な損害評価ができるよう体制を整える。このほか、農協などが低利で融資できる天災融資法や激甚災害法の発動も検討する。九三年の大凶作では、水稲だけで約四千四百億円の共済金が支払われ約三百七十億円の低利融資も実施された。農業共済金への追加出資や、転作面積の緩和などの対策も打ち出されている。
(秋田魁新報)
○9月10日(水) 災害対策本部を設置 被災農家救援 JAグループ青森
JAグループ青森は九日、JA青森異常気象災害対策本部会議を開き、低温と日照不足により水稲をはじめ農作物への影響が顕著となったため、JA青森中央会種市一正会長を本部長とする「JA青森異常気象災害対策本部」を設置し、被災農家の救援など有効適切な対策を講ずることを決めた。対策本部の設置は一九九三年の大冷害以来十年ぶり。JAグループは、これまでJA不順天候対策運絡会議を設置し、天侯の回復を期待しながら、JAを通じて営農指導の強化を図ってきた。しかし、七月下旬の低温で水稲は、全県的に高い不ねん率や大幅な登熟遅れをもたらし、畑作ではナガイモなどの生育遅れが顕著となった。本部長の種市会長は「農産物の生育状況は深刻であり、天候回復に期待する段階ではない」と対策本部設置について説明。「今後は営農指導の徹底を図るとともに、種子もみの確保、農業共済金の早期支払いなど支援対策に万全を期したい」と強調した。
(日本農業新聞)
○9月10日(水) 新品種の名称を発表 大豆「すずさやか」・水稲「ちゅらひかり」 東北農研センター
東北農業研究センターは九日までに、特性が優良な農作物として五日付で命名した新品種の名称を発表した。開発されたのは水稲と大豆が一品種ずつ。水稲品種は、同センター稲育種研究室(大曲市)が開発した「ちゅらひかり」(系統名・奥羽366号)。食味の良い「ひとめぼれ」、いもちに強い「奥羽338号」を交配した。いもちに強いため減農薬米などの無防除栽培に適している。栽培適地は東北中南部以南で、沖縄県が新品種として採用する。大豆の新品種は、同センター大豆育種研究室(秋田県西仙北町)が開発した「すずさやか」(系統名東北135号)。大豆特有の青臭みを生じさせる三種の酵素リポキシゲナーゼを完全に除去したことが特徴。栽培適地は東北中南部で、秋田県が奨励品種として採用する予定。
(河北新報)
○9月10日(水) 冷害「経営支援も検討」 知事、大和と大衡を視察 宮城
冷害が確実になった本県産水稲の実態を把握するため、県異常気象災害対策本部を務める浅野史郎知事は九日、大和と大衡の水田を視察し、主力品種のひとめぼれの生育状況や病害発生状況を調査した。大和町吉田大窪地区の水田は、不稔(ふねん)率が30パーセントを超えたほか、穂いもちも発生。浅野元町長は、天災融資法の適用や農業共済制度による共済金の早期支払い実現などを記した要望書を浅野知事に手渡した。大衡村大瓜地区では、穂いもちが多発し、視察を受けた農家は「全滅に近く、収穫が見込めない状態だ」と指摘した。跡部昌洋村長は、来年産の種もみの確保や農家経営の安定化策についても浅野知事に求めた。浅野知事は「当面は穂いもち被害の防除対策を続けるが、経営上の支援策も検討したい。来年産の種もみは、県内でのやり繰りで間に合うよう努力する」などと述べた。
(河北新報)
○9月10日(水) 病害虫防除対策 農薬購入を助成 宮城・大和町議会が補正予算案可決
大和町議会は九日、水稲の病害虫防除対策事業として、町が開会中の九月定例議会に追加提案した農薬購入費約九百二十万円を助成するための補正予算案を可決した。県が急きょ実施を決めた助成措置に沿った。あさひな農協などで構成する黒川農作物病害虫防除推進協議会に、県と町が農薬購入費の三分の一ずつを助成する。九百二十万円は水田千六百ヘクタールに相当する。
(河北新報)
○9月10日(水) 93年以来10年ぶり 災害対策本部 宮城・古川市が設置
古川市は9日、市農作物異常気象災害対策本部を設置した。低温と日照不足による農作物被害が確実になったため。冷害で古川市が災害対策本部を設置するのは、1993年以来、10年ぶり。対策本部は農作物の被害状況の調査、農家に対する被害防止の指導などを担う。
(河北新報)
○9月10日(水) 古米もなかなか 「不足でも大丈夫」 岩手県消団連食べ比べ
県消費者団体連絡協議会は九日、盛岡市の岩手教育会館で二〇〇二年産米と古米のまざった複数原料米を食べ比べた。参加者は、複数原料米でもそれほど味に変わりがなく食べられることから、本年産米が不足しても冷静な消費者行動をとることなどを確認した。冷夏により米の収量が下がるとみられる中、古米との複数原料米を食べざるをえない状況から同協議会は、複数原料米でもおいしく食べられることを実際に食べ比べて確認しようと企画した。食べ比べたのは〇二年産米のあきたこまちと複数原料米のあきたこまちとひとめぼれの三種。複数原料米にはそれぞれ〇二年産米を40%、二〇〇〇年産米を20%まぜた。同協議会の会員団体の代表約二十五人が参加。炊きたての三種類の米のにおいを確かめたり色つやを見比べた後、味を比べた。一番おいしいと思った米を挙げたところ、〇二年産米に軍配が上がったが、複数原料米もそれほど味に変わりがないとの意見が多かった。同協議会は、食べ比べた結果をまとめ、純情米いわてや県に報告する。
(岩手日報)
○9月10日(水) 自家消費米も影響か 水田で現地調査 川俣農作物災害対策本部
川俣町の農作物災害対策本部は八日、現況把握のため同町の山木屋地区の水田を中心とした現地調査を行った。その結果、稲の実が固まっていないものが多いため、自家消費米の収穫にも影響を及ぼす恐れがあることが確認された。小綱木地区と山木屋地区の水田三カ所などを見て回った。現地調査後、町役場で会議を開き、今後、詳細に農作物の現状を把握し、対応を検討していくことを申し合わせた。
(福島民報)
○9月10日(水) 農家救済対策を策定 福島県、災害本部に切り替え
県は低温、日照不足に対応してきた「県農作物等不順天候対策本部」を、被害対策も含めた「県農作物異常気象災害対策本部」に切り替えた。九日に県庁で初会合を開き、災害対策プログラムを策定した。プログラムは水稲と果実のモモ、ナシ、野菜のキュウリ、ピーマン、ナスの六品目ごとに県が九月補正予算案に盛り込んだ基本的な回数を上回り使用した農薬や肥料の購入費補助をはじめ、今後の栽培・収穫、来年の生産に向けた田畑の管理、種子の確保などの技術対策を定めた。今後、農業団体や市町村と連携し、農家への指導と支援策の周知を徹底する。会議では、JA福島五連が県の農家経営安定資金などの利率を独自に0・2%引き下げる利子補給や追加防除などの農薬費の一部負担、各JAへの対策資金の援助などを計画していることが報告された。県農業共済組合連合会は災害による損害金の早期支払いに向けて準備を進めている。県の調査によると、今月三日現在で水稲の出穂は県内全域で100%に達した。しかし、コメの収穫に大きな影響を与える穂いもちが県内の作付面積の約5%の三千六百七十ヘクタールとなり、前回調査の先月二十七日より千四百四十ヘクタール拡大した。
(福島民報)
○9月10日(水) 農作物対策で知事に要請書 福島・JA福島五連
JA福島五連は九日、農作物の低温・日照不足対策に関する要請書を佐藤知事に提出した。要請書では、農業所得の減少について「さらなる生産意欲の減退に拍車が掛かることが極めて憂慮される」として、病害虫防除などの技術管理指導の徹底、天災融資法の早期発動、被災農家に対する作況調整などを求めた。十六年度の県農林予算編成に関する要請書も提出した。環境に配慮した米づくりやトレーサビリティー(履歴管理)システム構築への支援などを盛り込んだ。安田会長が佐藤知事に要請書を手渡した。佐藤知事は「農家の皆さんが勇気を持って生産に当たれるよう考えていく」と述べた。
(福島民報)
○9月10日(水) 不稔で救済検討 10年ぶり対策本部設置 県農協4連
六月下旬から続いた低温と日照不足の影響で水稲の不稔(ふねん)多発など農作物被害が深刻になったため、県農協四連は九日、「JA青森異常気象災害対策本部」を設置した。被害農家の救済に向けて適切な対応を検討する。冷害の対策本部設置は一九九三年以来十年ぶり。同日、青森市で第一回会議を開き、対策として@作物別生育状況の調整と被害状況の実態把握A農家への救援活動と該当農協への対策B農政活動・政策要請の実施などを挙げた。当面は、来年の再生産に向けた水稲の種もみ確保に全力を挙げる。今後は二十四日まで県内農協から要望事項を受け付け、二十六日に各農協の営農農政担当部課長会議、十月二日に第二回対策本部会議を予定、要望の取り扱いなどを協議する。種市本部長は「もはや栽培管理などでは到底おぼつかない状況。再生産のための低利融資など被害に遭った農家対策に万全を期したい」と述べた。
(東奥日報)
○9月10日(水) はえぬき登熟2割未満 最上の水稲、依然深刻 山形県気象災害対策本班緊急会議
県農林水産部は九日、山形市のあやこ会館で県農作物等異常気象災害対策班の緊急拡大連絡会議を開き、最も影響の大きい最上は五日現在、「はえぬき」の登熟歩合が二割に満たない状況。県が市町村、農協などと連携してまとめた最新の五日現在のデータで、「はえぬき」(平地)の登熟歩合は▽村山37・0%(前年同期79%)▽最上19・7%(同82%)▽置賜50・8%(同74%)▽庄内40・1%(同79%)で、置賜がようやく五割を超え、最上の遅れが際立った。実が入らないもみが目立つ中山間地の「あきたこまち」の場合、地域別の不稔(ふねん)歩合は▽村山26・6%▽最上29・8%▽置賜18・9%▽庄内6・0%―だった。平地の「はえぬき」は、不稔歩合が▽村山7・1%▽最上7・6%▽置賜8・1%▽庄内4・9%で、ほぼ平年並みかやや高い程度。県農林水産部は「六月までの好天で十分なもみ数が確保されており、収量を大きく左右するレベルではない」と話している。
(山形新聞)
○9月10日(水) 山形、山辺の水田を視察 山形県議会常任委
長引く低温と日照不足で、水稲の生育に影響が出ている問題を重視した県議会農林水産常任委員会は九日、山形市と山辺町の水田を視察、不稔(ふねん)と登熟の状況について県の詳しい説明を受けた。県議会事務局によると、同委員会による水田視察は、県内が大冷害に見舞われた一九九三年以来で十年ぶり。最初に訪れたのは山形市蔵王上野。標高約三百メートルの地点で「あきたこまち」が作付けされていたが、五日現在の不稔率が24・9%とほぼ四分の一の実が空の状態で、もみを手にした委員は「これはひどい」とうなっていた。委員七人はこの後、同市南石関の「はえぬき」、山辺町簗沢の「あきたこまち」を視察した。
(山形新聞)
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○9月11日(木) こだわりの本格米焼酎完成 酔わせます「えさし乙女」 JA江刺市
米の消費拡大を目的にJA江刺市が熊本県人吉市の峰の露酒造鰍ヨ製造委託していた本格焼酎が完成し、十二日にホテルニュー江刺新館イーズで試飲会が開かれる。この焼酎は「江刺金札米ひとめぼれ」100%の米麹(こうじ)で作られ、江刺金札米のうまみと香りが生きたすっきりとした味わいに仕上がった。蒸留ろ過に使われる木炭も江刺産の極上ナラ材を使用したこだわりの本格米焼酎。アルコール度数四〇(黒色瓶)が三百本、そのほかは二五度(白色瓶)。
(日本農業新聞)
○9月11日(木) 各銘柄とも上げ 03年産自主米仮渡金決まる JA全農あきた
JA全農あきたは十日、秋田市の県JAビルで全県JA組合長会議を開き、二〇〇三年産自主流通米の仮渡金を決めた。同県本部は、全国的な不作が懸念されるものの一九九三年と違い政府米の在庫が多くあることや、最終的な小売価格の大幅な上昇は考えにくい状況にあると分析。仮渡金の設定は、販売価格をべースに算定、各銘柄とも昨年より上がっている。一俵(六十キロ)当たりの仮渡金(かっこ内は昨年比の上げ幅)は、「あきたこまち」一等A一万七千五百円(二千円)、「ひとめぼれ」一等A一万六千四百円(千七百円)、由利地区の「ササニシキ」一万六千六百円(千七百円)、「はえぬき」一等A一万六千百円(千四百円)、「めんこいな」一等A一万五千二百円(千円)。等級間格差は二等が一等価格より千円マイナス、三等が一等より二千円マイナス。
(日本農業新聞)
○9月11日(木) 自主米仮渡し金 こまち2000円アップ 15年産一等米A 1万7500円に設定
JA全農あきたは十日、運営委員会を開き、十五年産自主流通米の仮渡し金を決めた。全国的に十五年産米の不作が見込まれ、他の集荷業者との競争が予想される事情を背景に、「あきたこまち」一等米Aは六十キロ当たり一万七千五百円と、前年に比べて二千円アップした。こまち一等米の仮渡し金が一万七千円以上になるのは平成八年以来、七年ぶりで、前年より二千円値上がりするのは五年の凶作以来、十年ぶり。本年度から食味値も等級審査の対象に加えた「一等米S」を新設し、「売れるコメづくり」を促進する新戦略を打ち出した。
(秋田魁新報)
○9月11日(木) 各県が態勢を強化 防除費助成や補正予算も
十年ぶりの冷害が深刻の度を増す中、各県が災害対策の態勢を強化している。宮城県で防除費の助成を決め、福島県では補正予算案を発表するなど、農家を救済するための具体的な取り粗みが始まってきた。東北の各県では、今月に入って、知事を本部長とする対策本部を設置するなど、それまでより格上げした態勢に切り替える例が相次ぐ。補正予算で対応する動きは、市町村段階でも出ている。福島県は九日の災害対策本部設置と合わせ、九月補正予算案を発表。低温・日照不足による農業災害対策に一億一干万円を計上し、水稲や青果物の病害虫防除や樹勢回復などに使う肥料、農薬の購入費を補助する。また、災害対策本部は九日策定した災害対策プログラムで、農薬などの購入費の別途補助や来年産まで見据えた技術対策を示している。宮城県では、稲の穂いもち対策で実施した追加防除費の一部を、市町村に助成することを決めた。また、米の品質確保に向け、用水の確保や適期刈り取りを指導していく。二〇〇四年産種もみ確保にも全力を挙げる。青森県では、当面は共済金の早期支払いに向け各共済粗合に調査を指示する。国に対しては状況に応じて天災融資法の発動を要請する。農家が離資を受けている場合は、償還条件緩和を各金融機関に要請していく。山形県は、例年に比べて水稲の登熟が緩慢に推移していることを重視、適期刈り取り、病害虫防除の徹底を確認。岩手県も関係部局で、対策を検討している。対策本部を常設している秋田県も各地方振興局を通して情報収集に当たっている。
(日本農業新聞)
○9月11日(木) 集落営農の未来像探る 花巻地方水田農業構造改革研修会
花巻地方水田農業構造改革研修会は八日、JAいわて花巻総合営農指導拠点センターで開かれた。農家組合長や担い手農業者ら約九百人が参加、米政策改革の推進や集落営農のあり方に理解を深めた。同JAの藤原徹組合長が「本格的に機能する水田ビジョンの取り組みを展開していきたい。今日の研修会でさらに理解を深め、今年の米政策の対応に取り組もう」と呼び掛けた。県農林水産部の小原利勝水田農業推進監が米政策改革大綱の概要を説明。岩手大学農学部の木村伸男教授が「花巻地方の集落が目指すべき営農の姿」と題し講演。同地方のデータを基に「農業に意欲を持ち、農家も自ら売ることに参画しよう」と訴えた。県農業会議指導部経営アドバイザーの上野昭成さんが集落営農の法人化、税理土の戸来正博さんが集落型経営体の税務について解説した。
(日本農業新聞)
○9月11日(木) 小麦収穫量は前年比7%減 東北農政局が03年産を発表
東北農政局がこのほど公表した二〇〇三年産麦の収穫量によると、作付面積が増えたものの生育期の断続的な降雨で小麦は前年比7%減、六条大麦は44%減った。小麦の作付面積は九千四百七十ヘクタール(前年比13%増)、収穫量は千四百トン減り一万九千トンだった。主力生産県の青森は五千三百十トン(同7%減)、岩手が六千六百三十トン(同15%減)、宮城四千六百四十トン(同4%減)。六条大麦は作付面積が千九百七十ヘクタール(同26%減)、収穫量は前年より四千百十トン少ない五千百九十トンとなった。主産地の宮城は千八百十ヘクタール(20%減)、四千七百八トン(同42%減)。湿害が発生し、登熟も不良だった。
(日本農業新聞)
○9月11日(木) 憂いの秋 茶色の稲穂 いもち広がる 仙台
天候不順が長引いた影響で、宮城県内では稲穂が茶色く変色した水田が目立っている。低温と日照不足などで、カビの一種である穂いもちが広がったためだ。海岸線に近い仙台市若林区荒浜地区の水田は、出穂直後の八月下旬から穂いもちに次々襲われ、茶色に変わってしまった。仙台農協によると、荒浜地区では冷たく湿気が多い海風が吹いて稲の抵抗力が落ちたのに加え、九月に入ってからの晴天で適度に気温が上がったため、穂いもちが増殖しやすい条件になったという。仙台市は穂いもち防除のため農協に補助金を支出、十日までに市内ほぼすべての水田で薬剤散布を終えた。しかし、農家からは「行政や農協にもっと早く対策を講じてほしかった。今ごろ薬剤を散布しても手遅れだ」という声も上がっている。
(河北新報)
○9月11日(木) 先月15日以降出穂の水稲 県北の不稔1―3割 宮城県、2回目調査
県は十日、二回目となる本年産水稲の不稔(ふねん)調査を実施した。今回は、八月十五日以降に出穂した圃場が対象で、県北部のコメどころである古川、築館、迫、小牛田の各地域農業改良普及センター管内の不稔割合は一〜三割程度になる見通し。県平均の不稔割合は集計中だが、三割だった第一回調査より低くなる可能性が高い。県は十二日、農作物異常気象対策本部を開き、適期刈り取りなど今後の技術対策を検討する。迫管内の不稔割合は、深水管理をしたひとめぼれで10%未満、深水管理をしなかったササニシキの圃場でも最高で25%程度だった。築館でも同じような結果が出ている。「三割程度のもみに実が入っていないようだ」(古川)「不稔の程度は、ひとめぼれで約二割、ササニシキで約三割程度」(小牛田)と見ている。このほか、仙台市若林区にある、八月十七日に出穂したササニシキの圃場を調べた普及センターの担当者は「一回目に調査した圃場よりも実は入っているようだ」と話した。気仙沼・本吉の担当者も同じ見方をしている。出穂が比較的早かった水田ほど不稔の発生率が高い傾向があり、深水管理ができた圃場ほど不稔の割合は低くなっている。ひとめぼれとササニシキの耐冷性の差も見られる。総じて、七月の異常低温と減数分裂期が重なった県南部などに比べ、県北部は深刻な不稔被害を回避したもようだ。県は集計した調査結果を十二日に開く対策本部で報告。農協などと連携し、圃場ごとの適期刈り取りの徹底を図ることにしている。
(河北新報)
○9月11日(木) 農水省幹部が水稲調査 宮城県角田
八月十五日現在の水稲の作柄概況で「著しい不良」となった宮城県のコメの生育状況を調査するため、農水省の坂野雅敏技術総括審議官が十日、角田市を訪れた。国は東北、北海道を対象に「低温・日照不足対策本部」を設定しており、今秋から調査に入っている。農水省幹部の現場調査は異例という。調査には、東北農政局、宮城県産業振興事務所、農業共済の職員ら約十人が同行。角田市内のコシヒカリ、ひとめぼれの水田各一カ所を訪問し、県職員らの説明を受けながら登熟状況などを視察した。坂野審議官は「品種の違いはもちろん、同一圃場でも生育の落差が大きい」と指摘。「刈り取り適期の把握が難しいが、乾燥などによる品質の向上、種もみの確保に向け、関係機関と指導、対応を強めていきたい」と話していた。
(河北新報)
○9月11日(木) 置賜の水田を視察 山形・金森副知事
出穂時期の低温、日照不足の影響で水稲の生育不良が懸念される中、金森義弘副知事は十日、南陽市など東南置賜地区の水田三カ所を視察、生産者から直接、生育状況や不安などを聞いた。一九九三年の大凶作よりも悪化する可能性があるとの生産者の声に、金森副知事は「農協など関係機関と検討し、さまざまな対応策を講じたい」と話した。現地視察したのは、標高四百メートル台の山間部にある南陽市小滝、置賜地区の中心部に位置する川西町堀金、有機栽培の県内先進地の高畠町和田の三カ所。県農林水産部によると、「あきたこまち」を生産する南陽市の水田では、62%の不稔(ふねん)率、白いもみのまま実ることがない「白ふ」の被害が大きく、川西町の「はえぬき」と「コシヒカリ」、高畠町の「コシヒカリ」も出穂時期の遅れと登熟への影響が懸念されている。
(山形新聞)
○9月12日(金) 理事ら水稲など生育調査 被害の大きさを確認 JAいわて中央
JAいわて中央は八日、常勤理事や営農販売・資材専門委員会の理事らが管内の水稲のほ場を巡何し生育状況を確認。「あきたこまち」「ひとめぽれ」「ヒメノモチ」のほ場九カ所を訪れた。不ねん割合は「ひとめぼれ」20%、「ヒメノモチ」30%程度だが、早生品種の「あきたこまち」は40%を超えるほ場もあった。また、今年から取り組んでいる減農薬・減化学肥料栽培のほ場では、慣行栽培との生育の差はなかった。
(日本農業新聞)
○9月12日(金) 良質米の名声守れ 穂いもち全戸一斉防除 JA仙台
「不ねん障害は、あきらめるしかない。だが、いもち病は人の手で防げる。まん延を食い止めなければならない」同JAの庄子喜豊組合長が、切迫した状況を語る。三日の理事会でJAが事業主体となった無償配布に踏み切った。いもち病対策で、同JAは粒剤二回の予防防除を基本にする。二回目は七月二十日ころから一週間。散布から四十日間で薬効が切れると、打つ手がない。追加防除も、収穫の二十一日前を過ぎるとできない決まりだ。期限が迫っていた。支店や実行組合に、四〜十日の一斉防除を徹底した。管内では、十年前の大凶作から八割近くを「ひとめぼれ」が占め、良質米の地位を固める。営農指導課の阿部正俊課長は「米は今、品質が良くて当たり前。主力のひとめぼれの名声を落とすわけにいかない。全戸の一斉防除は単に、いもち病対策だけではなかった」と説得する。追加防除に使った殺菌剤は「ブラシン粉剤DL」。いもち病に対して治療と予防の効果を兼ね備える上、変色米の防止に役立つ。穂いもちの拡大防止に加え、品質確保を見込んだ選択だった。
防除期間を過ぎ、秋作業の指導が控える。「刈り取り適期に個人差が出る。乾燥調製も十分に注意しないと。最後の最後まで気が抜けない」(阿部課長)状態が続く。
(日本農業新聞)
○9月12日(金) ダイコン開花? 青森・新郷村
例年ならば、この時期に開花するはずのないダイコンの花が青森県新郷村の滝沢和雄さんの畑で咲き、指導に当たっているJAしんせい五戸西部営農センターの福山陽一課長は「冷夏の影響を直接受けた」と見ている。滝沢さんの畑では、五十アールの一部分(約六アール)で、本数にすると約二千六百本程度が開花。開花したダイコンは、食味が悪く全く商品価値が無い。開花したダイコンは、六月末に種まき。通常ならば順調に生育するはずの時期に、低温(六月下旬の最低気温一四度以下)の影響を受け、気象条件がそろったこの時期に開花したと考えられる。
(日本農業新聞)
○9月12日(金) 米検査5割減 1等は73.9% 8月末現在
農水省は十一日、二〇〇三年産米の検査(八月末現在)で、水稲うるち玄米の一等比率が73.9%だったと発表した。過去五年間で二番目に高い。検査数量は約九万六干トンで、前年同期の49.7%にとどまった。過去五年間で最も少ない。特に北陸・関東以北は検査の出足が遅れている。新潟県の検査数量は五十トンで、前年同期の百分の一にも満たなかった。同省は「生育の後れが検査数量の減少に影響した」(総合食料局食料部)としている。
(日本農業新聞)
○9月12日(金) 仙台の水稲平均推定収量 「平年より16%減」 宮城県仙台市報告
仙台市は十二日、市内の水稲の平均推定収量をまとめ、市役所で開いた市農作物災害対策本部会議に報告した。十アール当たりの推定収量は、平年値(五百一キロ)を約16%下回る四百二十一キロだった。仙台市農政部によると、調査した八地点のうち、最も収量が見込めるのは岩切地区(宮城野区)の五百八十四キロ。最も少ないのは上愛子地区(青葉区)で、平年値の約三割の五百十七キロだった。出穂日が早いほど低温の影響を受けており、不稔(ふねん)率も高かったという。市は刈り取り期直前の九月下旬から十月上旬にかけてあらためて刈り取り調査を行い、さらに精度が高い収量予測を行う。調査は、市が毎年調査を行っている岩切、岡田(宮城野区)、七郷(若林区)、根白石二カ所(泉区)、秋保(太白区)、上愛子、新川(青葉区)の水田で、市内の平均出穂日から二十五日が経過した十日に一斉に行われた。会議に出席した農業者からは「平均で四百二十一キロというのはかなり高いという実感だ。穂いもちも広がっており、そんなに収穫できるはずがない」という意見も出された。
(河北新報)
○9月12日(金) 不稔調査結果 地域・品種でばらつき 刈り取り適期 判断困難 「もみの色、十分観察を」 宮城県
県が十一日発表した本年産水稲の不稔(ふねん)調査結果で、県平均の不稔割合は24.9パーセントと、収量減は確実となった。一方で、不稔の程度が地域や品種、圃場ごとに違い、穂の出方もばらつきが激しいことから、農業関係者は「今年は刈り取りの適期の見極めが難しい」と口をそろえる。品質確保を図る上で刈り取るタイミングが重要なだけに、県や農協は「もみの色が判断のポイント。十分観察し、時期を見逃さないでほしい」と呼び掛けている。県農産園芸課によると、例年の刈り取り適期は、出穂から四十〜四十五日、一日の平均気温の積算では千度とされる。だが、障害不稔のある穂は早めに登熟するため、「例年の目安よりも早く適期が来る可能性が高い」(同課)という。県産業振興事務所別の不稔状況は83.7パーセントから3.3パーセントまで、圃場ごとに大きな差が出た。地域別というよりは圃場ごとのばらつきが激しく、難しい刈り取り適期の判断を迫られそうだ。その上、穂のそろい方もバラバラなのが今年の特徴。「例年は一週間で穂が出そろうが、今年は半月から二十日間もかかった」。生育の早かった県南部では、今月二十日ごろから収穫作業が始まる見込み。
(河北新報)
○9月12日(金) 備蓄米も結構いける 端境期の不安解消に 盛岡で試食会
端境期のコメ不足が懸念される中、県農作物異常気象災害対策本部などは十一日、複数原料米(ブレンド米)の政府備蓄米「たくわえくん」など三種類のコメの試食会を開いた。同本部のほか、東北農政局岩手農政事務所、純情米いわて、いわて純情米需要拡大推進協議会の主催。盛岡市のいわて生協ベルフ仙北店とジョイススーパーセンターみたけ店で開催。買い物客は、二〇〇一年の県産ひとめぼれと一九九九年産の政府米二種(あきたこまち、ひとめぼれなど)のブレンド米、二〇〇〇―〇二年の県産ひとめぼれのブレンド米、〇二年の県産ひとめぼれ100%の三種類を食べ比べた。盛岡市の主婦、兼平奈津紀さんは「味の違いはほとんどない。100%にこだわる必要はなさそう」と安心していた。試食会は十二日午後五時から同七時まで、盛岡市のマックスバリュ盛岡駅前北店で開かれる。
(岩手日報)
○9月12日(金) 対策本部を設置 五所川原市
五所川原市は十一日、市や農業関係機関、団体からなる市農作物冷害対策本部を設置した。同市内の水稲の不稔(ふねん)割合は、一日の調査時点では「むつほまれ」約20%、「ゆめあかり」約15%、「つがるロマン」約10%だったが、その後の巡回の結果、市北部地区ではさらに不稔割合が高いほ場も見られた。同本部では今後、生産技術の徹底と併せて、農家の支援対策に力を入れることにしている。
(東奥日報)
○9月13日(土) 不稔、予想より少ない JAいわて南が2回目の調査
JAいわて南は十日、管内の水稲ほ場四十五カ所を対象に二回目の稔(ねん)実調査を行った。その結果、地域や品種による差はあるものの、標高の低い地域では当初心配されていた不稔はそれほど多くないことが分かった。前回調査時(八月二十五日)は全般的に生育が遅れていたため稔・不稔の判断が難しかった。その後登熟が進み、前回判断が難しかったもみが、今回の調査ではほとんど稔実していた。前回調査した一関市真滝のもち米ほ場では登熟も進み、稲穂も垂れ姶めていた。
(日本農業新聞)
○9月13日(土) 角田で刈取り
仙南地方のコメどころ角田市で十二日、市内トップを切って稲刈りが行われた。冷害の影響が心配される中、作業に当たった生産農家は「早期に植えたのは効果があったようだが、それでも収穫は例年の半分以下になりそう」と複雑な表情を浮かべていた。稲刈りを行ったのは、角田市稲置の農業松浦吉市さん。この日は、自宅から三キロほど離れた水田五十アールにコンバインを入れ、ひとめぼれを収穫した。コメの収穫期をずらそうと、例年、松浦さんは田植えを四月中旬に行っている。松浦さんは「いもち病に見舞われなかったのが良かった」と話す一方、「不稔(ふねん)障害が広がり、作柄は十年前の冷害時と同じような感触だ。これから刈るコシヒカリ、ササニシキもどうなるものか」と表情を曇らせた。
(河北新報)
○9月13日(土) 「収穫まで全力尽くして」 稲作農家訪れ激励 岩手県久慈市長やいわてくじ農協組合長
久慈市の山内隆文市長、いわてくじ農協の片座亮一組合長らは十一日、同市内の水田地帯三カ所を訪れ農業者を激励した。低温と日照不足で厳しい作況が確実視される中、収穫まで水管理、いもち病防除などに全力を尽くすよう訴えた。久慈地方振興局、久慈農業改良普及センターの担当者らも参加。同市の夏井町、大川目町、小久慈町の三地区を回った。山内市長は「当面の対策と収量確定後の対策の二本柱で検討中だ。現時点では皆さんの意欲が衰えないようにすることが大事。薬剤散布への援助もしたい」と説明した。同センターの小沢龍夫技術普及課長は「今年の特徴は品種、水田による生育のばらつき。登熟期の水管理、いもち病防除、適期刈り取りを徹底してほしい」と呼び掛けた。農業者からは「本当に出荷できる米になるのか」「米がとれないのに薬剤などに金をかけても仕方ない」など切実な声も上がった。同センターの調査によると、同市の出穂状況は終期(90%出穂)で平年比十七日遅れ、五日現在では97%。久慈地域では低温のため一部にもみが生育停止した白ふなどが見られ、いもち病の発生も増えてきているという。
(岩手日報)
○9月13日(土) 水稲の不稔率15% JAあきた北、管内調査
JAあきた北は十二日、管内の大館市、比内町、田代町と合同で今月八、九日の両日に行った水稲の不稔調査結果をまとめた。同調査は、三市町合わせて四十八カ所のサンプル(あきたこまち)を採取し実施。その結果、各市町の不稔率は大館市16.1%、比内町14.5%、田代町13.4%となり三市町の平均は約15%。前回調査(八月十八、十九日)では、三市町平均で約23%だったことから、約8%の「回復」となったもの、同JA営農部米穀課は「前回調査では、開花後の低温や日照不足などで、(不稔の)判別不可能な穂も計上したためで、状況が改善されたわけではない」としている。また同課では、出穂の遅れた圃場については不稔とともに、稔実不足や穂いもち病が重なる恐れもあるとし、適期刈り取りに重点を置き指導していく方針。
(秋田魁新報)
○9月13日(土) 稲刈り始まる 1週間遅れて収穫 山形県金山
金山町内の一部で十二日、稲刈り作業が始まった。品種は「はなの舞」やもち米で、晴れ間ののぞく水田にコンバインのエンジン音が響き渡り、秋の収穫シーズンの到来を告げた。同町山崎三枝の門間勝太郎さん方では、この日、もち米「ひめのもち」の水田にコンバインを入れ作業を開始。「去年より一週間遅れ」となった稲刈り作業の進み具合は天候不順を反映、ぬかるむ田んぼに機械操作も難航。実らない不稔(ふねん)粒も多く「去年は十アール当たり十俵ほどの収穫だったが、今年はよくて七俵だろう」と話しながら、家族三人で黙々と作業に打ち込んでいた。最上地方では、稲刈りの適期が例年より一週間から十日遅れで、県最上総合支庁は、主力品種の「はえぬき」は今月末から十月にかけてがピークになるとみている。
(山形新聞)
○9月13日(土) 農家支援策を検討へ 幹事会が初会合 県異常気象災害対策本部
県農作物異常気象災害対策本部の下部組織である幹事会が十二日、県庁で初会合を開き、本格的に始動した。幹事会は庁内の関係二十三の課・室などで構成、各課が連携しながら被害農家の支援を検討していくことを申し合わせた。初会合には、幹事ら約三十人が出席。秋谷部長のあいさつの後、事務局の農林水産政策課は県南・下北地方を中心とした水稲の不稔(ふねん)や登熟遅れの状況について「地域によっては作況指数八四の一九九八年と類似した状況。品質と収量の低下は免れそうもない」と説明した。今後、農作物の被害状況を把握しながら、県内市町村などからの要望や緊急性を踏まえ、具体的な農家支援対策や国への要望事項を検討する。八〇、八一、八八、九三年の冷害の際、県は水稲の翌年産種子の確保、稲わらの有効利用、農業者緊急就労、税の軽減、生活福祉資金の貸し付け、学校授業料等の免除などの各種対策を行っている。
(東奥日報)
○9月13日(土) 農水省生産局長 県観測田を視察 青森県八戸・市川地区
冷夏による水稲の不稔(ふねん)障害多発などを受け、農林水産省の白須敏朗生産局長は十二日、八戸市市川地区にある県の生育観測田を視察した。視察には東北農政局の林建之局長らが同行。県農林水産部の山本義弘次長が、これまでの気象経過や県が行った不稔調査の結果を説明し、八戸地域農業改良普及センターの横山明男所長が観測田の「ゆめあかり」などの生育状況を報告した。白須局長は草丈や登熟状況を丹念に調べ、「作況を見極め、県の対応や農家の声も踏まえながら、共済金など支援策を検討するなど適切に対応していきたい」と述べた。
(東奥日報)
○9月14日(日) 稲刈り適期逃すな 観察し対応素早く 福島・相双地方
福島県浜通り地方の中北部に位置する相双地方では、水稲の出穂期が平年より七〜十六日遅れ、低温による障害不ねんが多発している。刈り取りの適期を逃さない対応が、例年以上に必要だ。「コシヒカリ」では、穂いもちとカメムシを含めた同時防除の徹底が重要となっている。七月下旬の低温で、障害不ねんが平たん部の「ひとめぼれ」や山間部の「あきたこまち」を中心に多発。出穂期間が例年以上に長く、生育のばらつきも大きい。不ねんがどの程度出ているかで、収穫時期の判断が難しくなりそうだ。残ったもみに栄養素が集中するため、登熟が早まる可能性がある。福島県農業試験場相馬支場の大和田正幸支場長は「不ねんもみは黄化が進まず最後まで青い。『不ねんがない』と考えて例年通りの対応をすれば、刈り遅れになる」と、注意を呼び掛ける。
(日本農業新聞)
○9月14日(日) 「こんなに青いとは」 JA秋田中央会会長が水稲視察
菅原稔JA秋田中央会会長が十二日、鹿角市と小坂町の山間部の水田を訪れ、異常気象による水稲の被害状況を視察した。東北農政局作柄概況では秋田県北部は「やや不良」とあるが鹿角地方は別。鹿角市三十九、小坂町十二の計五十一カ所で行った不ねん調査では鹿角市28.8%、小坂町40.9%で平均は31.1%。品種では山間部で普及が図られた早生種の「でわひかり」が大打撃を受けた。稲の生育に重要な時期に低温と日照不足が続き、視察した山間部の鹿角市大湯・堀内地区と小坂町・野口地区の水田は実が入らず穂が直立したまま。JAかづのの山本喜三組合長をはじめJA関係者から生育経過と被害状況の説明を受けた菅原稔会長は「こんなに青いとは…」ともらし実情の重大さを実感していた。
(日本農業新聞)
○9月14日(日) 収量確保 望み託す いもち対策で緊急防除 宮城・米山
水稲の収量や品質に深刻な影響を与える穂いもちが多発傾向にあるのを受け、米山町で緊急の一斉防除が始まった。十二日から十四日まで三日間実施する。平年のいもち対策は六月ごろの薬剤散布一回で済むため、この時期の追加防除は異例だという。対象は原則として町内の全水田で、面積は計二千六十ヘクタール。町や農協で構成する町農作物病害虫防除協議会が千百万円を負担し、薬剤を無料配布した。収穫の二週間前を過ぎると薬剤使用が認められないため、最後の機会として実施した。米山町では町南部を中心に穂いもちが多発し、百ヘクタールはほぼ皆無作が見込まれている。穂いもちの症状が出ていない水田も大半が保菌状態にあるとみられ、追加防除は、今後の天候次第で被害が広がる恐れもあるとの判断に基づく。町内で無農薬栽培を手掛けている人もいるが、最終的な判断は生産者と農協に委ねた。減農薬に取り組む農家の一人は「天候不順でもともと実の入りが悪かったのに、穂いもちにやられたらたまらない」と、収量確保のために厳しい判断を下した理由を語った。
(河北新報)
○9月17日(水) 全量一等米でスタート 山形のトップ切り初検査 JA金山
JA金山は十六日、山形県内のトップを切って二〇〇三年産米の初検査を同JA倉庫で行った。低温・日照不足の影響が心配される中、うるち米が全量一等に格付けされ、幸先良いスタートとなった。稲刈り作業は十二日ころから始まった。「はなの舞」二百十二袋(一
袋三十キロ)、「あきたこまち」八十袋、「ヒメノモチ」二百九十四袋の台計五百八十六袋を集荷。町内でも、五月上旬に田植えした農家の米が検査を受けた。「はなの舞」「あきたこまち」が全量一等。もち米のこく一部に胴割れが見られ、二等となったが、検査初日は九割以上が一等米に格付けされ、生産者は胸をなでおろしていた。同JAでは、今後の適期刈り取りと乾燥調製に留意するよう呼び掛けている。
(日本農業新聞)
○9月17日(水) 「10年前よりひどい」 岩手県中央会長が被害水田巡回
JA岩手県農作物気象災害防止対策本部は十六日から、県内各地の稲作をはじめとした気象災害の被害状況を調べるため巡回を始めた。本部長の瀬川理右工門JA岩手県中央会会長は初日、JA新いわて管内などを視察し、厳しい現状を再確認した。瀬川会長は初日、玉山村の水田を視察し、「これはひどい、十年前よりもひどい。もみを手に取ってみると六〜七割が実っていない。今後、各連と協議して早急に可能な限りの対策をとりたい。農業共済連にも要請書を提出する」と激励した。続いてJA新いわての田召征彦組合長が「ねん実割合は玉山管内で七割前後となっている。八月半ばの日照不足が響いた。特に好摩地区では七月下旬に最低気温が一二度を記録した。特産のキュウリ、ピーマンや花などにも低温、日照不足の影響が出ている」と状況を説明した。同対策本部の巡回は二十四日まで行われ、瀬川会長、小笠原一行副会長がニコースに分かれて県内の全JAを視察する。
(日本農業新聞)
○9月17日(水) 積算温度まだ足りない 水稲遅れ、霜害心配 東北
八月下旬以降、平年並みの天候に回復してきた東北地方だが、水稲では出穂遅れや生育のぱらつき、積算温度不足などが目立ち、いまなお冷夏の影響を引きずっている。まもなく収穫時期。産地では、例年と事情の異なる刈り取り適期の見極めに気をもんでいる。出穂期を迎えた八月中旬、東北地方は強い寒気に包まれた。しかしその後は太平洋高気圧の勢力が強まり、徐々に回復してきた。仙台管区気象台によるとこれから一週間も晴れる日が多く、気温は平年並みに確保できる可能性が高い。問題は積算温度だ。青森県農林総合研究センター藤坂稲作研究部によると、同県の主力品種では、出穂翌日から刈り取り開始までの積算温度の目安は九六〇度。ところが今年の十和田市では八月十四日から九月十五日までの積算温度はまだ六四四度にとどまっている。不ねん割合が高まると、積算温度は少なくて済む。そのことを考慮し、一日の平均気温が今後、一七度前後で推移したとすると、同市の収穫時期は今月下旬から来月上旬になる見込みだ。今年の開花・受精は三〜五日もかかる稲が多い異常な年。同センターは「霜に当たらずに収穫できるかどうかの闘いだ」と警戒している。今年は一株ことの生育もばらつきが大きく、収穫遅れが品質低下につながる恐れもある。同センターは「平年の目安よりも早めに刈り取る判断も出てくる」と説明している。
(日本農業新聞)
○9月17日(水) 輝く黄金色 不稔発生でもひと安心 庄内、稲刈りスタート
全国有数の米どころの庄内地方で十六日、主力品種「はえぬき」の刈り取りがスタートした。夏の日照不足などで作柄への影響が心配される中、平野部の不稔(ふねん)粒の発生率は、平年よりやや多い程度にとどまり、関係者を一安心させている。庄内で最も早く稲刈りが始まったのは、櫛引町上山添の専業農家、菅原和行さんの水田。冷夏の影響で出穂や登熟が遅れ、去年より十一日遅い刈り取りとなった。それでも、この日は雲一つない秋空に恵まれ、黄金色に染まった水田地帯にコンバインのエンジン音を響かせ、"実りの秋"の到来に喜びを隠し切れない様子だった。全農庄内によると、庄内の今年の水稲は、平野部こそ不稔粒の発生が4〜6%(九月一日調査)と、平年よりやや多い発生にとどまっているが、中山間部では「あきたこまち」などに15%前後の不稔粒がみられる。登熟歩合も四日現在で50%以下と大幅に遅れ、「今後の天候にもよるが、登熟不良による減収は避けられない」という。庄内地方のはえぬきの刈り取り適期は、二十一日から来月六日前後までと予想され、全農庄内では引き続き、生産農家に対し、登熟を高めるための適切な水管理やカメムシ防除対策を呼び掛けている。
(山形新聞)
○9月17日(水) 水稲不作 激甚災害指定要請へ 宮城県・県議会、19日に
水稲を中心に低温と日照不足による農作物被害の深刻化が見込まれる中、宮城県異常気象災害対策本部は十七日、国に対し激甚災害法の指定と天災融資法の発動を急ぐよう要請する方針を固めた。浅野知事と渡辺和喜・同県議会議長が十九日に上京し、農水、総務両省に陳情する。被害農家への融資に対し国が金融機関に利子補償する天災融資制度は、平年に比べ、三割以上の減収となった場合に発動の対象となる。激甚災害法は、被害見込みが全国の農業所得推計額の1・5パーセントを超える場合に指定され、指定を受ければ天災融資制度の融資枠が拡大されるなどのメリットがある。宮城県内のコメなどの最終的な減収量はまだ確定できないが、県異常気象災害対策本部は@農水省が発表した八月十五日現在の作況で宮城県内が「著しい不良」となったA県の水稲不稔(ふねん)調査で障害不稔の割合が24.9パーセントに上がったB穂いもちの被害面積が平年比三・六倍に達していることなどから、国による救済が不可欠と判断。「被害規模が明らかになり次第、速やかに対応してもらう」(産業経済部)ために早い段階での要望を決めた。宮城県が冷害による激甚災害法指定と天災融資法の発動を国に求めるのは、戦後最悪の凶作となった一九九三年以来、十年ぶり。県は今後、作況が同じ「著しい不良」となった青森、岩手両県のとの連携も視野に、国に対する働き掛けを強めていきたい考えだ。
(河北新報)
○9月18日(木) 不ねん平均で22% 岩手県が水稲4品種を調査
岩手県は十七日、九月十日現在の水稲主要四品種の登熟(不ねん歩合)調査を発表した。県平均では22%だったが、地帯・品種別では北部「かけはし」が72%と最も高く、減数分裂期の七月下旬の低温が大きく響いた格好だ。調査は五地帯、百一カ所のほ場で行った。前回のねん実調査(八月二十二日〜二十九日)よりやや回復している。品種別では、県平均で「ひとめぼれ」14%、「あきたこまち」31%、「かけはし」55%、「いわてっこ」42%となっている。地区別では、北部60%、下閉伊39%、東南部33%、北上川上流26%、同下流17%と北部ほど高い。低温に強い品種「いわてっこ」は北部63%、下閉伊47%、東南部54%と高率が目立つが「減数分裂期の七月下旬に、平均気温が一七度を下回った」(県農林水産部)と、予想を上回る低温が続いたことが要因だ。
(日本農業新聞)
○9月18日(木) 的確な情報の周知に努力を 岩手県災害対策本部一関支部
岩手県農作物等異常気象災害対策本部の一関支部は十六日、一関市のJAいわて南本店で農作物等気象災害対策合同会議を開き、これまでの経過と十日に実施したねん実調査の結果を踏まえ、今後の方策を話し合った。ねん実調査では、平たん部では平年並みの5〜10%の不ねん率を示した。全体的に登熟が遅れているだけに、最終的な収量の落ち込みがどの程度になるか予断を許さないと報告があった。今後は刈り取り適期の目安を示した的確な情報の発行や、関係機関の巡回指導強化、相談機能の充実を図り、一等米生産と全量出荷にむせた取り組みを展開する。
(日本農業新聞)
○9月18日(木) 作柄「不良」の可能性 もみ数 予想外に少なく 15日現在・山形
夏場の低温と日照不足で、生育に影響が出ている今シーズンの県内水稲について、東北農政局山形統計・情報センターは十七日、近く公表する九月十五日現在の作柄が「不良」になる可能性があることを明らかにした。前回の八月十五日現在は「やや不良」だったが、予想以上にもみ数が少ないため。県農林水産部がこの日開催した県農作物異常気象災害対策会議に出席した同センターの担当者の説明によると、もみ数が少ないことに加え、一定程度以上の不稔(ふねん)粒と未熟粒の発生が見込まれるため、作況指数が九八〜九五の「やや不良」だった前回からダウンし、九四〜九一の「不良」になる恐れがあるという。九月十五日現在のデータは、一平方メートル当たり穂数が一〇四の「やや多い」、一穂当たりもみ数が九五の「やや少ない」で、一平方メートルの全もみ数は九九の「平年並み」。公表は二十六日ごろの予定で、「前回よりポイントが低下すると見込んであり、現在は内部で慎重に調査結果を分析している段階」(同センター生産流通消費統計課)という。対策会議で県が提示した資料によると、十二日現在の主力品種「はえぬき」の登熟歩合(平地)は▽村山72・8%(前年同期88%)▽最上58・6%(同83%)▽置賜71・7%(同83%)▽庄内71・1%(同85%)―で、農業技術課は「天候の回復で、ほぼ前年並みの登熟が見込まれる」としている。県はこの日、対策班を格上げし、農作物等気象災害対策会議を設置した。
(山形新聞)
○9月18日(木) 水稲種もみ 準種子で 青森県農産物改良協会
冷夏の影響で来年用の水稲種もみ確保が緊急課題となる中、県農産物改良協会は十七日までに、県内三カ所の指定採取ほ場以外に「準種子」ほ場を津軽地方の二農協管内で確保することを決めた。同農協は「来年用種子は確保できる見通しだ」と話している。異常気象で、一般の水田を指定する準種子により対応するのは一九九三年以来。同協会は木造町、平賀町、十和田市に指定採取ほ場を設け、本県奨励品種つがるロマン、ゆめあかり、むつほまれなどの種子(もち米を含む)を生産している。来年用として木造町で四百九十七トン、平賀町で六百三十一トン、十和田市で四百九十七トンの計千六百二十五トンを生産する計画だった。ところが低温と日照不足の影響で特に十和田市の指定採取ほ場では採種量の大幅な落ち込みが必至。このため同協会は、木造町を三百九十七トンに、十和田市を七十一トンにそれぞれ下方修正、比較的収量が見込まれる平賀町を七百七トンに上方修正した。これに加え、木造町農協、つがる農協(本店稲垣村)の両農協管内で準種子としてそれぞれ三百四トン、三百二十トンを確保することにした。水稲種子は同協会の指定採取ほ場で採種するものと、農家の自家採種に分かれ、ここ五年間の比率は八対二。不稔(ふねん)多発で県南地方の多くの自家採種農家が種子を追加注文するとみられるため、準種子は県南主力のゆめあかりが中心となる。
(東奥日報)
○9月18日(木) 宮城県異常気象災害対策本部 10項目の要望決定 あす農水・総務省に提出
県異常気象災害対策本部は十七日、県議会と協同で十九日に国に提出する要望書の内容をまとめた。要望書は、県内の水稲が障害不稔(ふねん)といもちの多発により、作柄が「著しい不良」となっていることを強調。その上で@申請の増加が見込まれる制度資金の貸付枠の確保A償還期限の延長など融資条件の緩和B農業共済の早期出金C優良種子の確保対策への助成など、激甚災害法の指定や天災融資法の発動と合わせて十項目について、国の支援を求める。要望は浅野史郎知事と渡部和喜・県議会議員が十九日、農水、総務両省などを訪問。農水省では亀井善之大臣か太田豊秋副大臣に要望書を提出する予定。
(河北新報)
○9月18日(木) 水稲作柄状況 いもち病が発生1〜3割減収も 秋田・田沢湖町
佐藤清雄町長は行政報告で水稲の作柄状況について「不稔の割合は10数%で、ほかにも登熟の遅れ、いもち病の発生がかなり見られ、平年の1〜3割の減収になると危ぶんでいる。今後の天候に期待するが、いもち病防除のための広報活動などに努めたい」などと述べた。
(秋田魁新報)
○9月18日(木) 「稲発酵粗飼料」 収穫、調製の実演会 福島・大玉
平成十六年度から始まる新たな米政策に対応した稲作転用の有効手段の一つとして注目を集める「稲発酵粗飼料(稲ホールクロップサイレージ)」の収穫調製実演会は十二日、大玉村の水田で開かれた。県北農林事務所の主催。県北地方の稲作、畜産農家など約百人が参加した。稲発酵粗飼料とは主に牛の飼料となるもので、通常通りに栽培した稲を一カ月ほど早めに収穫、空気を遮断した状態で約二ヶ月間放置して発酵させると良質な飼料が出来る。発酵粗飼料は、稲作農家にとっては通常の食用米栽培よりは収益が落ちるが、栽培方法などがほとんど変わらないため、他の農作物に転換するよりも取り組みやすい利点がある。また畜産農家にとっては、これまでの牧草を栽培、収穫するよりも安上がりになる。実演会では県北農林事務所職員らが発酵粗飼料の栽培方法や概要について説明したあと、福島クボタの協力により、専用の収穫機と刈り取った稲をまとめてロール状にこん包するラップマシーンを使っての作業が実演された。
(福島民報)
○9月18日(木) 稲を丸ごと飼料に利用 青森・弘前の展示ほ場で収穫
稲を、茎、葉、穂ごと収穫、飼料として利用する「ホールクロップサイレージ」用稲の刈り取りが十七日、弘前市高杉長谷野の水田で行われた。ホールクロップサイレージは、水田の高度利用や、飼料自給率向上などを狙いに、国が助成し、作付けを推進している。この日は展示ほ場として、三浦克美さんが栽培したむつほまれと飼料用の「ふ系飼206号」合わせて三・一ヘクタールを収穫した。農機具メーカー二社がそれぞれ専用の収穫機と、稲をフィルムで包装する「ラップマシーン」と呼ばれる二台の農機を持ち込み実演した。収穫後に乳酸発酵させるため、一般の稲より十日から二十日ほど早く、水分をやや多めに含んだ状態の時期に刈り取る。飼料は、事前に契約した東北町の牛の畜産農家で利用される。
(東奥日報)
○9月19日(金) 水稲不ねんでほ場巡回 共済金年内支払いを JA新いわて対策本部
JA新いわて異常気象災害対策本部は十六日、管内の水稲不ねん実態視察を行うとともに、農業共済組合に対し、円滑な損害評価と災害共済金の年内支払いを要請した。「あきたこまち」「いわてっこ」「かけはし」などのほ場八カ所を巡回、各ほ場で稲穂を手に取り実り具合を確認した。実の入らない不ねんもみの多さにあらためて冷害の深刻さを実感した。
同JA稲作部会の中川勉部会長は「この先、実の入った稲がしっかり登熟してほしい。経営支援策も考えてほしい」と、切実な思いを語っていた。視察の後、本部長を務める田沼征彦同JA組合長らは、盛岡地域農業共済組合を訪れて、高橋達雄粗合長へ円滑な損害評価と災害共済金の年内支払いの要請書を手渡した。
(日本農業新聞)
○9月19日(金) 稲生育15日遅れ 登熟促進へ懸命の管理 青森県南
青森県南地方で低温・日照不足が深刻だ。稲は生育が十五日ほど遅れ、打つ手が限られてきた中で、今後の好天に望みを託す。JA十和田市稲作委員会の前川原義貞委員長(六四)は、水稲六ヘクタールを栽培する。今年は、八月も曇りや雨が多く、受精できない稲も目立つ。「八月後半は天気が回復するという予報通りだったら、それなりの収穫は見込めたが二十日以降もぐずついた」と前川原さんは悔しがる。収穫は例年より二週間ほど遅れ、来月十日ごろになりそうだ。「出荷できるかどうかは、これからの天候次第」と前川原さんは好天にかすかな望みを抱く。いつもならコンバイン作業に備えて落水ているが、今年は最後まで水を張って登熟を促し、少しでも多くの実りを切に願う。JA十和田市は五日に冷害対策本部を立ち上げた。同JAの国分弘志農業振興課長は「一九九三年の大冷害よりは被害は少なそうだが、人によっては(九三年と)同じ状況の人もいる」と話す。同JAは今後、適期刈り取りの指導と、〇四年産米の種もみ確保に全力で当たるとともに、共済金の早期支払いなど資金面の優遇措置を求めていく。
(日本農業新聞)
○9月19日(金) 生育状況を調査 県内37JA巡回 JA青森異常気象災害対策本部
JA青森異常気象災害対策本部は、九日に行われた一回目の会議を踏まえ、十七日から二十四日まで県内三十七JAを巡回、農作物の生育調査を行う。巡回は、作目別の生育状況や被害状況の実態把握に努め、国や県またJAグループヘの要望事項を聞き取る。今後、巡回結果を取りまとめるとともに、二十六日に営農農政担当部課長会議、二十九日に対策本部幹事会、十月二日には二回目の対策本部会議を開きながら、さまざまな対策を検討・協議していく。
(日本農業新聞)
○9月19日(金) こまち全量「二等米」 1農家分新米検査 能代市
この秋収穫したばかりの新米の検査が十八日、県内で初めて能代市内で行われた。この日は全量二等米の判定だったが、立ち会った東北農政局秋田農政事務所は「適期の刈り取りと、適切な乾燥調製で品質低下を防いでほしい」と指摘。来週からは男鹿南秋や仙北の一部でも新米検査が始まる予定で、ピークは来週中旬になる見通しだ。検査対象となったのは、能代市の農家一戸が今月十一日から収穫した二・七トンのあきたこまち。農作業が短期間に集中するのを避けようと、四月中に田植えが行われたことから、刈り取り開始時期も周辺の圃場に比べて二−三週間早かった。検査は民間検査員が担当し、出荷された袋(三十キロ入り)から二十グラムずつ抜き取り、光沢や大きさ、胴割れ病害虫の湯有無などをチェックした。その結果、形のバランスが取れた整粒の割合が62%で、一等米の基準(70%)をクリアできなかった。同事務所は「栽培期間は確保されたようだが、出穂後に続いた日照不足が影響し、やせ細った粒が多くなった」と分析。
(秋田魁新報)
○9月19日(金) 農作物管理を徹底 山形・米沢市が対策本部設置
出穂時期の低温、日照不足の影響で水稲の生育不良が懸念される中、米沢市は十八日、市農業指導者協議会に設置していた異常気象対策班を格上げし、対策本部を設置した。市農林課によると、稲が実らない「不稔(ふねん)」は「あきたこまち」で多く発生。不稔率は今月五日現在で平野部16%、中山間部19%、山間部24%など。さらに、作付面積は小さいものの、山間部の「はなの舞」は50%に上る。一方、平野部の登熟率は「はえぬき」が51%、「あきたこまち」が68%、「コシヒカリ」が11・3%。中山間部では「あきたこまち」が52%。対策本部は市と県、山形おきたま農協など関係五団体で構成。いもち病やカメムシ被害も例年以上に広範囲だといい、すべての農業従事者に農作物管理の注意を呼び掛けるチラシを配布したほか、今後の対策などを検討する。
(山形新聞)
○9月19日(金) 「JAこまち」が異常気象対策本部 不稔など収量減危ぐ 秋田県
JAこまちは十八日異常気象対策本部を設置、初会合を開いた。去る八日の県との合同管内水稲巡回によると、低温と日照不足の影響で、山間高冷地では不稔粒が多く、平たん部では葉いもちが近年になく多発しているほか、稲こうじ病も散見され、収量減が危ぐされている。今後の対応としては▽適期刈り取りの指導徹底▽胴割れ米を防ぐ乾燥方法の徹底▽資金対応のための要請活動推進▽行政と連携した支援体制などに取り組んでいくことを決めた。
(秋田魁新報朝)
○9月19日(金) 黄化度で刈り取りを 秋田県
県水田総合利用課と東北農政局秋田統計・情報センターは十八日、イネの適期刈り取りに関する作況ニュース(号外)を発表した。それによると、「穂の九割のもみが、黄色に変色した圃場」を刈り取り期とした。今季は、出穂後三十日間の積算日照時間が全県的に不足し、鹿角地域と、県南全域で平年の40〜60%で推移している。積算温度による判断方法と、積算日照時間による判断方法では、十−二十日程度の開きが出る。このため、従来の積算温度だけでなく、日照時間も考慮した上で、最終的には「もみの黄化度」によって適期を判断するよう呼び掛けている。あきたこまちの登熟は、霜が降りるまでの間、一日の平均気温が十五度、最低気温が十度以下になる状況が続くまで進む。県は各地域振興局を通じて、農家全戸に配布済みの「刈り取り適期判定シート」の活用も指摘している。
(秋田魁新報)
○9月20日(土) 水稲不ねん深刻 空知(北海道)、八戸(青森)で5割
農水省は十九日、九月九日から四日間、北海道、東北地方で行った水稲生育調査の概要を明らかにした=表参照。不ねん率は、品種やほ場で差があるものの、総じて平年より高めに推移している。特に、北海道・空知地域と青森県八戸市では五割程度にも上り、七月以降の低温障害の深刻さを物語っている。北海道では、品種・ほ場ごとに不ねんの差が大きいのが特徴だ。旭川市周辺の上川中央地域では「きらら397」が三か〜四割、「ほしのゆめ」が一〜三割。また、深川市などの空知地区では「きらら397」が三〜六割、「ほしのゆめ」が二〜二割だった。八戸市では、出穂が平年に比べ十一日も遅れ、不ねんは五割にも及んでいる。生育の早い「ゆめあかり」などでやや多い傾向だ。宮城県南部では、出穂の早いほ場で不ねんが多い。「ひとめぼれ」で一〜五割程度とばらつきがある。いもち病の発生も平年より多い。全体的に、耐冷性の強い品種や出穂の遅いほ場では不ねんが少ない傾向を示している。また、出穂は平年並み(北海道上川中央地域)から最大十三日遅れ(福島県浜通り)だった。
(日本農業新聞)
○9月20日(土) 水稲、災害対策支援を 宮城県知事が農相に要請
冷夏で水稲への打撃が懸念される宮城県の浅野史郎知事は十九日、農水省に亀井善之農相を訪れ、農業災害対策への支援を要望した。農相は「配慮したい」と述べ、農家の経営を安定させ、被害を最小限にとどめる姿勢をみせた。浅野知事は、七月上旬から続いた日照不足、低温で、県内全域で穂いもちが異常発生し、登熟が十分でないことなど米の被害状況を説明。農業共済の早期支払いや農林漁業金融公庫資金の貸付枠の確保の必要性を訴えた。
(日本農業新聞)
○9月20日(土) 02年産政府備蓄米の成約 8割の6万8千トン
農水省は十九日、米の端境期の安定供給対策として八月末に緊急放出を決めた二〇〇二年産政府備蓄米約九万トンの成約結果を発表した。米卸に対し、七十三産地銘柄、合計八万五千七百九十トンを提示した結果、八割に当たる六万八千四百トンに買い手が付いた。出した。第一次放出では三万千五百トンが売れ、今回の成約分を合わせると、政府備蓄米約十万トンが、品薄状態の市場に出回ることになる。売れ残った分については「今年産の作柄状況や需要を踏まえながら、追加販売が必要か検討していく」(同省)という。今回の放出分は、「コシヒカリ」など銘柄米に卸の注文が集申。宮城「ササニシキ」七干三百トン、茨城「コシヒカリ」四千四百トン、栃木「コシヒカリ」三千百トンなどが完売した。最も成約数量が多かったのは北海道「きらら397」で一万四千八百トンが全量成約された。青森「むつほまれ」、滋賀「日本晴」、岡山「アケポノ」などの売れ残りが多かった。
(日本農業新聞)
○9月20日(土) 政府米引き取り延長 02年産、年末まで
農水省は十九日、政府米の米穀卸売業者に対する引き取り期限を一部延長することを決めた。期限を延長するのは、@今月に販売契約した二〇〇二年産A今月下旬以降に販売契約する〇一年産以前の古米。十月末の引き取り期限を、十二月二十六日まで延長する。政府米をブレンド原料として、継続的に使いやすくするのが狙いだ。JA全農も〇一年産自主流通米の販売残の引き取り期限を年末に延長しており、足並みをそろえた。新米の不作懸念で八月から政府米の申し込みが急増し、十月までの政府米の累計販売契約数量は四十万トン程度に達する見込みだ。
(日本農業新聞)
○9月20日(土) お米の偽表示許さぬ 24日から取り締まり 農水省
農水省は十九日、米卸やスーパーなど米販売業者を対象に、米の偽表示を取り締まる全国一斉調査を九月二十四日〜十二月中旬まで行うと発表した。冷夏の影響で新米が品薄状況にある上、相場が高騰しており、偽表示が横行する恐れがあると判断。DNA分析器や鮮度測定技術を活用し、品種名の不正表示や、古米を「新米」と偽る偽表示を都道府県と連携して取り締まる。調査対象は小売店三千店、米卸二百社など大掛かりなものとなる。
(日本農業新聞)
○9月20日(土) 偽ブランド米の流通防げ 新米表示で実態調査 農水省、冷夏で監視強化
二〇〇三年産新米の出荷本格化に合わせ、農水省は二十四日から、スーパーなどが販売する新米の品質表示が適正化どうかの実態調査に乗り出す。冷夏による不作の影響で生産年や品種を偽ったコメが出回る懸念があるため、不正表示をけん制するのが狙い。全国の量販店千店と専門店二千店を対象に、玄米と精米の品質表示や仕入れ時期、主要銘柄の表示根拠などを点検。さらに米穀卸業者二百社を対象に主要銘柄の出荷先や出荷量などを、聞き取りや伝票で確認する。調査は各地での新米の出回り状況に応じて十二月中旬まで実施。同省は「悪質な偽表示が発覚した場合、日本農林規格(JAS)法に基づき立ち入り検査し、業者名を公表するなどの行政措置をとる」(食品表示・規格監視室)としている。
(日本経済新聞)
○9月20日(土) 偽装米見逃しません 古米判別法を開発 山形県企業振興公社
米の偽装表示が相次ぐ中、山形県企業振興公社の生物ラジカル研究所が化学発光による古米の判別方法を開発した。冷害による米の不作で古米の市場投入も検討されており、新米に偽装した古米混入などの問題が起きることが懸念されている。こうした事態に、不正を判別する有力な「武器」になりそうだ。実用化が有望なのは「化学発光イメージング法」。酵素に反応して光る薬品「ルミノール」を活用。新鮮な酵素ほど強く光るため、光の強さを分析すれば、刈り取り後の時間経過が分かる。もうひとつは「蛍光イメ-ジング法L。酸化した成分に当てると赤く光る紫外線の性質を利用。古い米ほど酸化が進んでいるため、赤い部分の分布を調べれば鮮度が分かる。精度が高いのは「化学発光法」だが、反応の光量が○・一マイクロルクスと微量なため、測定に高感度カメラなど高価な機材が必要でコストがかかるのが難点。一方、「蛍光法」は精度は落ちるものの、肉眼で識別することができる。これらの判別方法を開発した同研究所の野田博行主幹研究員は「偽装表示の犯人捜しにも使えるが、できれば新鮮な米のアピールなど前向きな使い方をしてほしい」と話している。
(日本農業新聞)
○9月20日(土) JAこまち異常気象対策本部を設置 秋田
JAこまちは十八日、低温と日照不足で水稲をはじめとする農作物への影響が顕著となったため、岩井川光雄同JA組合長を本部長に、県、湯沢雄勝地区の各市町村、共済組合、生産者、JA役職員を構成員とした「JAこまち異常気象対策本部」を設置し、初会議を開いた。生産農家へ適期刈り取り・乾燥方法など的確な指導と対策、情報伝達、資金支援・関係機関への要請活動の推進などを決めた。梅雨入りから天候不順が続き、青果物の収穫量が減少し、販売単価の低迷している。稲作では平たん部で穂首いもちなどが、発生、山間地は障害型・遅延型冷害のほか、稲こうじ病がみられるなど深刻な状況にある。
(日本農業新聞)
○9月20日(土) 八戸市が異常気象対策本部 青森県調査で不稔6割
八戸市は十九日、市農作物異常気象災害対策本部を設置した。農作物不順天候対策本部を切り替え具体的な被災農家救済へ対策を検討する。同市は六月下旬からヤマセによる低温と日照不足の影響で、水稲をはじめ農作物の生育が平年より遅れ、青森県が今月一日に実施した登熟・不稔(ふねん)調査で不稔歩合が六割に達した。未開花も見受けられることなどから不順天候対策本部を設け、農家への生産指導など行っていた。しかし天候の回復が見られず水稲の不稔障害が出ていることから対策を強化するため災害対策本部に切り替えた。災害対策本部の設置は一九九三年以来。今後農業共済金の年内支払いや種子確保などについて、県や関係機関へ順次要請していく。
(岩手日報)
○9月20日(土) 水稲不ねんで宮城県適期刈り取りを指導 農家や生産法人に
宮城県は十九日、水稲を栽培する農家や生産法人に対して適期刈り取りの集中指導活動を始めた。七月以降の低温と日照不足で穂に実が入らない「不ねん」や登熱不良の稲が増え、品質低下が懸念されている。通常刈り取り基準としている出穂からの積算平均気温にこだわらず、成長に応じて刈り取るよう求める。刈り取りが遅くもみが成長し過ぎると割れる反面、刈り取りが早過ぎると未熟な粒の比率が多くなる。県は農協や市町村と連携、広報車やパンフレットも使って二十一日まで集中指導する。
(日本経済新聞)
○9月20日(土) 大豆作付け転作で1%増 03年産
農水省は十九日、二〇〇三年産大豆や小豆などの作付け面積を公表した。大豆の作付け面積は十五万千九百ヘクタールで前年並み。インゲンは一万二千八百ヘクタール、ラッカセイは九千五百三十ヘクタールで、前年に比べてそれぞれ千九百ヘクタール(13%)、四百二十ヘクタール(4%)減った。同時に発表した北海道産小豆の予想収穫量は、前年産より五千五百トン(10%)減り、四万八千七百トンとなる見通し。
(日本農業新聞)
○9月20日(土) 地場産で発芽玄米 JA施設改装し製造開始 遠野
遠野市に発芽玄米製造工場の整備を進めていた渇当ファイン・フーズの製造プラントが完成し、九月上旬から遠野産米を活用した発芽玄米の製造を開始した。九月から遠野産米の「かけはし」と「いわてっこ」を使って発芽玄米を製造。大手菓子問屋や通販会社を通じて、全国に売り出した。同社では、ドライタイプを製造し、今年度は月産五十トン、年産五百トンの製造販売を目標に掲げた。
(日本農業新聞)
○9月20日(土) 不稔割合は13・8% 93年冷害を大きく下回る 福島
福島県は十九日、県内水稲の不稔(ふねん)調査の結果をまとめた。総もみ数に占める不稔粒の割合は全県で13・8パーセントで、一九九三年の冷害時の34・7パーセントを大きく下回った。穂いもちの発生も同年の約三分の一にとどまっている。九月は好天が続いていることから、県は「十年前のような状況は回避できる可能性が高い」としている。品種別では、県内作付けの六割弱を占めるコシヒカリが8・1パーセントと低い一方、出穂前に低温と日照不足を受けた、たかねみのりが46・4パーセント、まいひめは45・0パーセントだった。他の品種は、あきたこまち23・8パーセント、ふくみらい21・0パーセント、ひとめぼれ17・0パーセント、地域別では阿武隈地域や会津山間部、浜通り北部などで不稔割合が高かった。不稔は平年でも5パーセント程度発生する。穂いもちは作付面積の12パーセントで発生したが、九三年冷害時の33・8パーセントを大きく下回った。品種別では、ひとめぼれの発生が多かった。県内は九月に入り好天が続き登熟が進んでいるが、県は刈り取り適期の指導などを徹底する方針。調査は八月下旬と中旬に、県内五百七十九地点で実施した。
(河北新報)
○9月20日(土) 水稲の作柄回復 平年並み収量確保は困難 福島県対策会議
県農作物異常気象災害対策本部会議は十九日、県庁で開かれ、不作が心配される県内の水稲の作柄が、最近の好天で回復していると報告した。しかし、平年並みの収量確保は難しく、今後も農家に病害虫防除や適期の刈り取りを指導することを確認した。県の十七日までの調査では、稲が実らない不稔の割合(平年5%程度)は県平均で13・8%で、大凶作だった平成五年の同時期の40・2%を下回っている。穂いもち病の発生率も12・4%で五年同時期の33・8%より少ない。さらに、気温の高い日が続き、子実の生育(登熟)に必要な温度が確保されている。農水省が県平均で「不良(作況指数91〜94)」と発表した八月十五日現在の作柄では、登熟が「やや不良」と見込まれていた。対策本部会議で県の担当者は登熟が進んでおり、穂いもち病が広まらない限り「収量は平年並みに近づく」との見通しを示した。ただ、地域や品種によって生育状況が異なり、被害の甚大な地点があるため今後も現場の実態に見合った対策を講じていく。収量確保に向けては、穂いもち病防除を継続するほか、モミが黄色になる割合が全体の85%になった時点での刈り取りなどを呼び掛けていく。
(福島民報)
○9月20日(土) 異常気象から農作物守れ 岩手・大船渡で対策会議
大船渡市の農作物異常気象災害対策本部の初会議は十八日、大船渡市役所で開かれた。農作物の生育状況や今後の対策について意見を交換した。大船渡市農協の藤原栄喜組合長、大船渡農業改良普及センターの高橋栄蔵所長ら農業関係者で構成する委員ら約二十人が出席。甘竹本部長は「田畑にかなりの被害が出るとみられる。十年前の凶作ほどではないが油断せず万全の対策を講じていきたい」とあいさつした。事務局が気温や日照時間、降水量のデータを明示。米の生育の遅れを指摘したほか、ピーマンやキュウリ、トマトなど生育の遅れや不ぞろいなど低温と日照不足の影響を報告した。米については不稔(ふねん)歩合や地域によって刈り取り時期を判断するなど、それぞれの品目ごとの栽培管理や収穫の時期など対策が示された。
(岩手日報)
○9月20日(土) 幹部自ら現地調査 安定供給には自信 農水省
農水省は七月に省内に局長級以上の幹部による「低温・日照不足対策本部」を設置、情報収集に努めてきた。今回の調査は、その本部が異例の形で実施したもので、八月十五日調査の作柄概況で「平年並み」だった秋田県を除く東北五県と北海道を、白須生産局長ら幹部三人が手分けして現地調査した。それだけコメの不作は深刻で、省内の懸念の深さを映し出しているともいえる。農水省は「在庫は十分にある」とコメ不足への不安解消に躍起だ。価格面でも「新米の品薄感や先高感から思惑的に業者間の相場が上がる恐れがあるが、店頭価格への転嫁は難しいのではないか」(食糧部)と強調するが、コメの卸売価格は急上昇する銘柄も出始め小売価格も一部で上昇しつつある。
(福島民報)
○9月20日(土) コメ不作見通しに製菓、酒造会社 原料価格高騰を懸念 加工用米政策求める声も
天候不順によるコメの不作懸念に対し、せんべいや日本酒などコメを原料に使うメーカーは過去の凶作を教訓に在庫積み増しなどで対応しているものの「コメ不足が深刻化すれば価格が高騰する」との不安が関係者の間に広がっている。米菓首位の亀田製菓(新潟県亀田町)は「製品によっては本年度の需要を賄えるよう在庫を増やしており、量的にはそれほど心配していない」と説明する。せんべいやみそ、日本酒などには、品質は主食用とはほぼ同等で加工向けに限定した安価の「加工用米」が多く使われている。十年前の一九九三年は長雨や日照不足で戦後最悪という凶作に見舞われコメの自給体制が事実上、崩壊。タイ米など外国産米が緊急輸入されたが、せんべいなどへは加工しにくい品種だったため「味が微妙に違う」と消費者から苦情が相次いだ会社もあったという。だが現在は加工に適した品種も輸入されるようになり「各メーカーとも当面は減産に追い込まれる状況にはなさそう」(製菓会社)。しかし不作がこのまま続けば価格高騰は必至。白鶴酒造(神戸市)は「うちは国産米を使うため、足りない場合は国内調達せざるを得ず、コスト高になってしまう」と心配する。日本酒が近年、輸入ワインや発泡酒などに押されているのは原料のコメが高いことも原因だといわれ、関係者は価格競争でさらに劣勢に立たされることを警戒する。業界団体の日本酒造組合中央会は「国のコメ政策は主食用の保護が中心。外国産品との競争力を確保するためには、しっかりとした加工用のコメ政策も必要」と強調している。
(東奥日報)
○9月20日(土) 異常気象災害本部を設置 青森・八戸市が組織替え
冷夏の影響で水稲などを中心に農作物に深刻な被害が出ているため、八戸市と田子町は十九日、それぞれ不順天候対策本部の会議を開き、異常気象災害対策本部と農産物冷害対策本部に切り替えた。また、木造町と稲垣村は農作物異常低温対策本部を設置した。八戸市異常気象災害対策本部の初会合では、農家への救済措置として、天災融資法、激甚災害法の発動や農業共済金の年内支払い、制度資金の償還条件の緩和などを国や県などに要請することを確認した。田子町農産物冷害対策本部の会議では、飼料用稲わらの確保や各制度資金の活用、共済金の公平な適用、種もみの確保を求める声が出席者から出された。木造町と稲垣村の対策本部は、被害農家に対し技術指導や経営対策を講じる。
(東奥日報)
○9月20日(土) 刈り取り適期 巡回指導 登米郡では旗で表示 宮城県異常気象対策本部
障害不稔(ふねん)で本年産水稲の刈り取り適期の見極めが難しくなっているのを受け、県農作物異常気象対策本部は十九日、大規模農家や農業法人といった主要農家を個別に巡回し、刈り取り時期の指導に乗り出した。県迫地域農業改良普及センターとみやぎ登米農協は、収穫時期の目安を登米郡内の水田に表示し、近隣農家の参考にしてもらう試みを始める。巡回指導は地域農業改良普及センターが担当。市町村や農協と連携し、具体的な刈り取り時期について指導する。実施機関は十九日から三日間。広報車も走らせ、「圃場ごとにもみの色を確認し、刈り取り時期が遅れないよう注意してほしい」などと農家に呼び掛ける。低温や穂いもちの影響で実の入りが悪い穂は、通常よりも早く実が熟してしまう。このため、不稔割合が高いほど前倒しする必要がある。みやぎ登米農協などが実施する刈り取り適期の表示は、登米郡八町が対象。目安となる田を二十〜三十カ所ずつ選定し、二十四日ごろに田の脇に日付を入れた旗を立てる。こうした試みは迫町や南方町では毎年行われているが、冷害を受け、登米郡八町に拡大する。みやぎ登米農協の阿部長寿組合長は「なるべく遅く刈り取り、収量を増やしたいのが農家の心情。登米ブランドの品質を守るため、ぎりぎりまで日照を期待しつつ、最良の適期を見極めたい」と話している。一方、県農業共済組合連合会は職員による特別評価チームを編成し、生産者の要請に基づき、二十日から損害評価を実施する。
(河北新報)
○9月20日(土) 「思った以上に深刻」 大崎地方の水田視察 県議会産業経済委
本年産水稲の不作が確実になったのを受け、県議会産業経済委員会の皆川章太郎委員長らは十九日、小牛田町など大崎地方の水田の生育状況を視察した。一行は古川、小牛田、岩出山、色麻の四市町村の水田を視察。自治体担当者や農業改良普及センターの職員らが説明に当たった。このうち小牛田町では北浦地区の水田を視察した。同町は八月二十七日、農作物異常気象災害対策本部を設置。今月初めに町内十三カ所で実施した調査では平均二六・九パーセントの不稔(ふねん)割合が示されている。県議らは実際に穂を手にとって調べ、不稔のほかにいもちも広がっている現状を確認した。視察に合わせ、小牛田町は被害農家の支援と経営の安定確保など六点を求める要望書を皆川委員長に渡した。皆川委員長は「思ったより被害が深刻だと感じた。できる限りの対策を講じたい」と話していた。
(河北新報)
○9月20日(土) 山間部で不稔60% 山形県川西町対策本部が調査
六月下旬の低温と日照不足で水稲の生育不良が懸念される中、川西町農作物等異常気象対策本部と町議らが十八日、町内の水田九カ所を視察、作柄状況などを確認した。現地視察したのは、町内全域で、標高二一五メートルの平たん地から三四〇メートルの中山間地まで計九カ所。町農林課によると、不稔(ふねん)率は、平たん地では「あきたこまち」が高く、三五〇メートルぐらいの中山間地では、「はなの舞」「あきたこまち」がともに30%以上。山間部では、不稔率60%とという個所もある。白いもみのまま実ることがない「白ふ」の被害も大きく、いもち病も今後の気象状況の推移で増加が懸念されるという。同対策本部では、例年に比べて水稲の登熟が緩やかであることを重視、適期刈り取りの推進などを呼び掛けていく。
(山形新聞)
○9月20日(土) はえぬき 回復傾向 コシヒカリは登熟進まず 山形・酒田市対策本部
酒田市農作物異常気象対策本部のメンバーが十九日、市内の水田を視察し、水稲の生育状況などについて情報交換した。はえぬき、ひとめぼれは生育の回復が見られるが、コシヒカリは登熟が進まず不作が懸念されている。同本部によると、十一日現在のはえぬきの登熟歩合は、中平田地区の水田で85・0%、上田地区で83・7%などとなっており、当初予想されたほどの悪影響は見られないが、新堀地区で52・0%にとどまるなど地域差がある。ひとめぼれは、中平田地区で平年比マイナス2・4ポイントまで回復しているが、コシヒカリは登熟遅れが目立ち、地域差はあるもののマイナス8・9%から26・0%といずれも低調になっている。同じ水田でも登熟にばらつきがあり、今後の好天に期待して刈り取りを遅らせると、先に登熟したものの品質が低下する恐れがあるため、同本部は適期刈り取りの徹底を呼び掛けることにしている。
(山形新聞)
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○9月23日(火) トップ切り、もち米検査 1等わずか26% JAいわて中央
県内のトップを切り、今年産もち米の初検査が二十二日、JAいわて中央赤石支所で行われた。冷害で品質低下が懸念されていたが、一等米比率は、わずか26%と近年では最低の結果となった。二人の民問検査員が、生産者が持ち込んだ「ヒメノモチ」千四十一袋(三十キロ入り)の水分や被害粒などをチェックし格付けを行った。検査結果は、一等米が二百七十袋、二等米が七百七十一袋で主な落等原因は整粒不足であった。同JAもち米生産部会の浦田輝夫部会長は「われわれ生産者は安全・安心で品質の良い物を消費者に届けなければならない。今年はほ場によって登熟のばらつきがあるが、いかに適期刈り取りで品質の良いものを出荷するかだ。産地として安定供給するためにも一粒でも多くJAに出荷してほしい」と呼び掛けている。
(日本農業新聞)
○9月23日(火) A地区「ひとめ」1万6000円 全銘柄で上回る JA全農いわて仮渡金
JA全農いわては二十二日、岩手県盛岡市大通りの県産業会館で米穀対策委員会と米穀事業研究会を開き、今年産自主流通米の仮渡金を設定、信頼される産地に向け全量集荷に取り組むことを申し合わせた。仮渡金は、需給情勢や作柄の見通しなどを踏まえ、A地区「ひとめぼれ」が前年産を千七百円上回る一万六千円(一等・六十キロ)となるなど全銘柄で上回った。銘柄別仮渡金は次の通り(一等・六十キロ)。◇うるち△ひとめぼれ(A地区)一万六千円▽あきたこまち(全地区)一万六千円▽ササニシキ(A地区)一万五千五百円▽いわてっこ(全地区)一万四千三百円(同)▽かけはし一万三千八百円(同)。◇もち▽こがねもち一万九千円(A地区)▽ヒメノモチ一万八千円(全地区)。◇酒造好適米▽吟ぎんが一万六千七百円(全地区)▽ぎんおとめ一万五千七百円(全地区)。地区別格差は前年産と同額で、等級間格差は二等が一等価格からマイナス千円、三等はマイナスニ千円。
(日本農業新聞)
○9月23日(火) もち米2等級が大半 収量は例年の半分 岩手・紫波町で農協が初検査
本年産もち米の初検査は二十二日、紫波町の岩手中央農協で行われた。農家十戸が「ヒメノモチ」約31・2トンを持ち込み、検査員が検査した結果、一等米は26%(8・1トン)、二等米は74%(23・1トン)だった。初検査は、昨年より九日遅れ。検査員は袋から玄米を抜き取り、仕切りのある木枠で粒の大きさや色、水分含有率などを調べた。検査員の西在家武二さんは「精粒歩合が整わず、着色米が多くみられた」と二等が多かった要因を語る。同農協営農販売部の阿部久一米穀課長は「冷害による不稔(ふねん)割合は30%といわれたが、収量は例年の半分になるかならないかで収穫した農家はがっかりしている」と声を落としていた。同農協の今年の作付面積は2100ヘクタールで、県内の84%を占め、農協単位では全国一位。昨年までの過去三年間は全量一等だった。
(岩手日報)
○9月23日(火) 冷夏の懸念まだありますが… 「全量一等」にホッ 山形・庄内米初検査
今年収穫された庄内米の初検査が二十二日、鶴岡市の全農倉庫で行われた。冷夏の影響で新米の品質低下が懸念される中、検査を受けた「はえぬき」は全量一等米となり、上々のスタートを切った。全農庄内では今後、高品質米の出荷を目指し、生産農家に適期刈り取りを呼び掛けていく。検査を受けたのは、櫛引町内で十六日に刈り取られた「はえぬき」三十キロ入り百二十六袋。冷夏の影響で、庄内米の初検査は去年より十三日遅れた。この日は、仙台食糧事務所山形事務所の検査官が、袋からサンプルを抜き取り、整粒歩合、形質、乾燥具合などの項目をチェックした。同事務所によると「今夏の天候不順の影響で出穂期にばらつきがみられたため、全般的に粒が小さく、透明感に欠けるものもみられた」という。それでも検査サンプルの整粒歩合は76%と一等米の基準をクリア。懸念された未熟米は見られず、検査官が袋に一等米の判を押し終えると、ほっと胸をなで下ろす農協関係者の姿も。この日検査を受けた新米は、二十四日に酒田市の山居倉庫から初出荷される。全農庄内では、主力品種「はえぬき」の出荷ピークを十月上旬と見込んでいる。
(山形新聞)
○9月24日(水) 稲刈り時期悩む現場 もみの黄化状態で判断 指導機関
宮城県では県内全域で不ねんが発生。不ねん歩舎が高いほど健全粒数が少なく、登熟が早まることから、収量を重要視するあまり、品質や食味の低下を招く刈り遅れには注意が必要だ。県古川地域農業改良普及センター管内では、今週末から収穫が始まりそうだ。同センターの内海章技術主査は「不ねんもみをカウントせずに、あくまでも実の入ったもみの黄化状態を判断基準にしてほしい」という。収穫適期の目安として、@もみの黄化状態が九割以上Aもみ水分が22〜23%まで低下を挙げ、「不ねん歩合にばらつきがあるため、ほ場格差が大きい。自分のほ場の状態をよく観察して、黄化状態と水分を確認して、刈り取りができるか判断してほしい」と呼び掛ける。同管内では十月第一、二週が収穫最盛期になりそうだ。「不ねんでもみ数が減り、刈り取り適期の幅が短くなりそうだ」と心配するのは、岩手県のJAいわて南水稲部会協議会の千葉孝夫会長。刈り取り適期の期間は平年は九日間あるが、今年は五日間に縮まるとみており、「水田一枚一枚でも水口部や日陰部分だけが青かったり、生育のばらつきは大きい。適期の見極めが大変だ」。「ひとめぼれ」の収穫始めは、平年より一、二週間遅れの十月四、五日ころになりそうだ。
(日本農業新聞)
○9月25日(木) 南東北は難しい水稲適期収穫 西日本は高温障害は回避
冷夏で水稲の生育が大幅に遅れた南東北の各県で、刈り取り時期の設定が課題となっている。一ほ場内でも登熟にばらつきがあり、品質と収量確保のバランスの見極めが難しいためだ。高温障害が懸念された西日本の四国や九州は、今月半ば以降夜温が下がり、被害は少なそう。大豆は中国、四国、九州などでハスモンヨトウが多発、関係機関は防除徹底を呼び掛けている。二十四日までの日本農業新聞の調べで分かった。
不ねんの品種別割合では岩手(九月十日現在)が、「ひとめぼれ」14%、「あきたこまち」31%、「かけはし」55%となっている。北部の「かけはし」は七割を超す。福島(同十七日現在)は「たかねみのり」46%、「まいひめ」45%「あきたこまち」24%。「コシヒカリ」は8%にとどまった。北海道は不ねん率が平均30%の見込みだが、地域差が大きく、主産地の一つの空知は50%程度と高い。このほかの県は、高冷地で不ねんが見られるが、割合は高くない。いもち病で警報を発令した福井は、平年より被害が多くなっている。
(日本農業新聞)
○9月25日(木) 早めの作業呼び掛け 県が水稲適期刈り取りパトロール 山形県
高品質、良食味のコメづくりを目指し、県などで構成する「やまがたこだわり安心米推進運動本部」は二十四日、水稲の適期刈り取り推進パトロールを行った。今シーズンは低温と日照不足の影響で登熟のばらつきが目立つため、例年にも増して早めの作業を呼び掛けた。上山市関根では、二十七日に刈り取る予定の「はえぬき」が適期を迎えていた。乳熟期のもみが混じり、葉色にむらがあったが、こうしたケースについて献納業技術課は「刈り遅れると着色粒と胴割れが多く発生する恐れがある」として、早めに刈り取るよう指導している。現地に集まった関係者を前に、同本部事務局長の田中順一・県生産流通課生産振興主幹は「冷夏だったからこそいいコメを生産して産地の評価をますます高める好機」とあいさつし、最後まで気を抜かずに技術対策を徹底することを要請した。県は通常の積算気温に加えて▽葉の黄化程度▽枝梗(しこう)の黄化程度▽青もみ歩合などを総合的に判断して刈り取り時期を決定するよう強調。「はえぬき」は今週末に作業が本格化するとみられる。本部のメンバーはこの後、山形市、中山町、天童市の圃場を巡回した。
(山形新聞)
○9月25日(木) 冷害申告98〜99パーセントか 評価作業が本格化 農業共済
本年水稲の障害不稔(ふねん)の損害を確定するため、亘理名取地方、県南、栗原の各農業共済組合は二十四日、損害評価を本格的に始めた。残り五組合も二十七日までに評価作業に着手し、県全体では、十月十日ごろには終了する見通し。県内の五十七万一千筆の圃場のうち、被害申告は98〜99パーセントに達する見込みで、農家代表などが務める評価員からは「予想以上に被害は深刻だ」との声も漏れている。名取、岩沼、亘理、山元の二市二町を管轄する亘理名取地方農業共済組合は、約三百人の評価員が三、四人ずつのグループをつくり、各圃場を評価。管内の四万千九百三十六筆のうち、被害申告があったのは約四万千三百五十筆で98.6パーセントに達している。この日、作業に取り掛かった評価員は「田んぼを見るのはつらく、がっかりする。田んぼによってばらつきがあり、評価するのは大変だ」と話した。ある農家は「五月の連休中と早い時期に田植えをしたので出来は悪い。ひどい所では八割減になるかもしれない」と表情を曇らせる。二十七日までには県内のすべての農業共済組合で評価作業が本格化するが、障害不稔のもみは登熟が早くなることから、栗原は二十五日から二十四日に、石巻地方は二十七日から二十五日に損害評価の日程を前倒しした。各組合では、要望のあった農家には個別に評価も実施している。各農業共済組合、県農業共済組合連合会ごとに損害評価額を取りまとめ、最終的に国が損害額を認可する。
(河北新報)
○9月25日(木) 農作物の冷害実態確認 川俣など現地視察 福島県議会農林水産常任委
県議会農林水産常任委員会は二十四日、低温と日照不足による農作物の被害状況調査のため、川俣町や原町市、大熊町、都路村、二本松市を訪れ水稲、果樹、野菜の生育状況を現地視察した。佐藤憲保委員長をはじめ委員九人が参加した。川俣町では、山木屋地区の菅野洋綱さんが生産している「まいひめ」の水田を観察した。同地区では、いもち病が発生するなどして成熟することが極めて困難な状況となっている。委員らは、菅野さんや穴沢健夫県北農林事務所長から稲の状況の説明を受け被害の実態を確認していた。佐藤委員長は「予想以上にひどい。来年に向け、生産者が意欲を持って取り組んでいける対策を示したい」と語った。
(福島民報)
○9月26日(金) 東北「著しい不良」 15日現在
農水省が九月十五日現在で調べた二〇〇三年産水稲の作況概況が二十五日、明らかになった。七月中・下旬の著しい低温の影響で北海道と東北の太平洋側地域で不ねんが多発し、作況指数は全国平均で九二の「不良」を見込んでいる。二十六日に公表する。収穫量は、米の年間需要量を約六十四万トン下回る八百四万九千トンにとどまる見通し。ただ、政府在庫が現時点で約百二十万トン程度あることから、同省では一九九三年産のような米不足の心配はないとしている。都道府県別の作柄概況は、「平年並み」が沖縄県だけで、「やや不良」が三十三都府県、「不良」が九県、「著しい不良」が四道県に上った。作況指数は、低温・日照不足が目立った北海道が八一の「著しい不良」。東北は青森七一、岩手七七、宮城七八が「著しい不良」。福島は九二、山形は九四の「不良」。秋田は九六の「やや不良」。東北全体では八六の「著しい不良」になる見込みだ。全国の作況が九四以下の「不良」となるのは、大凶作の九三年産(著しい不良)を含めて戦後計七回しかない。いもち病などの病害虫の被害状況によっては、作柄が今後悪化する可能性もある。
(日本農業新聞)
○9月26日(金) 北日本以外は暖冬 寒候期予報
気象庁は二十五日、十月〜来年二月までの寒候期予報を発表した。北日本を除き暖冬になる見通し。同庁は「北日本は寒気の影響を受ける時期がある。東日本以西は、気温がやや高めの冬になる」と予測している。冬型の気圧配置は長続きせず、低気圧の影響を受けやすい。このため、東・西日本の太平洋側の天気がくずれやすい。気温は南ほど暖かくなりそうで、北日本は平年並み、東・西日本でやや高く、南西諸島で高い。降水量は東・西日本の太平洋則はやや多く、そのほかの地域は平年並み。日本海側の降雪量は、北日本で平年並み、東日本でやや少なく、西日本で少ない。
(日本農業新聞)
○9月26日(金) 共済早期支払いへ評価員奮闘 生育ばらつき公平さで苦労
水稲の不作が確実な宮城県内で、農家経済を支える農業共済の早期支払いに向けて、損害評価が始まった。実際にほ場で稲穂を調べる検見調査は、刈り取り前に行わなければならない。例年より遅れて稲刈り時期が迫り、限られた日数の中で評価員の奮闘が続く。小規模の損害評価は例年でもあるが、地域全体に及ぶのは一九九三年の大冷害、九四年の集中豪雨以来だ。ベテラン評価員の一人は、調査の手を休めて「九三年は田んぼ全体がだめだった。今年は同じ田でも生育にばらつきが見られ、評価に苦労するかもしれない」と、つぶやいた。評価員は、集落ごとに栽培経験の豊かな生産者が選ばれる。地域全体の評価に狂いが出ないように、調査日ごとに毎朝必ず「目憤らし圃(ほ)」で研修、万全の体制で臨む。適正な共済金の支払いには、感情を入れない公正な評価が不可欠だ。ある評価員は「農家と国・県の間に立って平等に評価するのは大変なこと」と、使命感を持って調査に当たる。損害調査は、評価員三〜四人で一つの班を編成、被害申告のあった水田を歩いて回る。周辺部だけでなく、田の中心部まで入り込み、入念に調べる。結果は「野帳」と呼ばれる被害申告用紙に記入、その日のうちに共済組合に提出する。
(日本農業新聞)
○9月26日(金) うまい米の安定供給へ JAいわて南が出荷組合長会議
今年産米は低温や日照不足、いもち病などで作柄・収量ともに心配されているが、生産者一丸となって、うまい米・売れる米の安定供給を図ろうと、JAいわて南はこのほど、今年産米出荷組合長会議を開いた。同JAでは整粒歩一合80%以上、食味値八十点以上、登熟歩合85%をそれぞれ確保、一・九ミリ網目の徹底で一等米比率95%達成、種子更新率100%の確保、カントリー・ライスセンターの100%利用、良質たい肥十アール当たり千二百キロ以上の適量施用を推進中だ。
(日本農業新聞)
○9月26日(金) 集荷対策を協議 JA黒石市が対策委
JA黒石市は二十二日、同JAで米穀対策委員会を開いた。同JA営農指導課の高木学指導員は、管内の生育状況を「七月下旬の穂ばらみ期の低温による不ねんは、水田によって差がある。登熟状況は九月一日の調査では平均11.5%だったが、十六日の調査では75.2%と急激に進み、平年並みとなっている」と報告した。「つがるロマン」の刈り取り適期は、登熟スピードが早まり、十月一〜十五日が適期と予想した。また、今年は水田によって登熟の差が見られるため、もみの黄化程度をよく見て刈り取ることが必要−と各委員に注意を促した。
(日本農業新聞)
○9月26日(金) 稲の適期刈り取りを 現地講習会で指導 八戸
八戸市農業振興課、八戸地域農業改良普及センターは二十四日、同市内十一カ所で水稲現地講習会を開き、不順天候の影響で不稔(ふねん)割合が高いことなどから、適期刈り取りに努めることを指導した。同市川轟木谷地地区の水田では、農改普及センターの土嶺康憲さんと市農業振興課の見付和昭さんが、九月十六日現在の調査で、同地区の登熟が大幅に遅れ、不稔割合が12.3%であることを説明。不稔割合と積算気温、もみの状態を確認しながら適期に刈り取り、良品の確保に努めるよう呼びかけた。講習会に参加した同地区の浜定実さんは「同じ市川地区でも内陸は平年の五割から四割の収量が見込めるが、海岸寄りは三割ほどしか見込めないなど地域で違いがある。適期に刈り取り、平年の三割ほどの収量は確保したい」と話していた。
(東奥日報)
○9月27日(土) 秋田「やや不良」 不ねん、いもちも発生 15日現在
東北農政局は二十六日、今年産水稲の作柄概況(九月十五日現在)を発表した。東北全体では十アール当たり収量が四百七十九キロ(前年比86%)で作況指数八六の「著しい不良」が見込まれる。特に太平洋側の青森、岩手、宮城では七〇台と低迷している。一穂もみ数の減少や障害不ねんもみが発生し、粒の肥大・充実が低下。いもち病が広範に発生し、登熟抑制などの被害が見られる。各県の十アール当たり収量は青森四百十五キロ(前年比73%)、岩手四百七キロ(77%)、宮城四百八キロ(76%)、秋田五百五十ニキロ(98%)、山形五百六十キロ(93%)、福島四百九十キ□(89%)。出穂最盛期は、各県で平年より三〜十二日遅れた。障害不ねんやいもち病の発生でねん実、粒の肥大が抑制され、登熟は不良〜やや不良を見込む。不ねん歩合(県平均値)は青森29%、宮城24%、岩手16%、福島13%、山形9%、秋田7%。
(日本農業新聞)
○9月27日(土) 作況、地域間格差大きく
東北農政局が二十六日発表した東北六県の水稲の作況指数は、秋田県南部と福島県会津地方が九八となる一方、青森県南部・下北地方が三三となるなど、地域問の格差が大きかった。気象条件のほか、田植え期や管理方法などの違いが作柄に影響した。県別の作況は青森、岩手、宮城の三県が「著しい不良」、福島と山形が「不良」、秋田が「やや不良」。実の入らない不ねん率も、青森県の二九%、宮城県の二四%など、東北全県で過去五年の平均値を上回った。耐冷性に優れた品種の作付けが増えているが、青森県では耐冷性が強い「ゆめあかり」の不ねん率(三九%)が中程度の「むつほまれ」(三〇%)を上回るなど、耐冷性よりも花粉が形成される減数分裂の時期が作柄の明暗を分けた。農政局は「ゴールデンウイークのころに田植えをした稲で減数分裂期と低温の時期が重なり、被害が大きかった」という。いもち病など病害虫の発生は九月一五日以降も広がっており、農政局は「気象次第で作況指数はさらに下がることが予想される」とみている。
(日本経済新聞)
○9月27日(土) 災害対策本部を設置 東北農政局
東北農政局は二十六日、林建之農政局長を本部長に、局次長、各部部長らで構成する「東北農政局災害対策本部」を設置した。六月以降の低温・日照不足など異常気象等による農業被害に対して、災害対策の的確かつ円滑な実施を図る。具体的には種子の確保など、作柄低下に対する取り組みや、適期刈り取りなど技術指導などを徹底する。
(日本農業新聞)
○9月27日(土) 全農、コメ集荷に懸念 相次ぎ仮渡し金引き上げ
農林水産省が二十六日発表した東北地方の水稲の九月十五日現在の作柄は、作況指数(平年=一〇〇)が八六の「著しい不良」となった。太平洋側の青森、岩手、宮城の三県は八○を下回り特に深刻。冷害による不作は避けられない状況で、最大の集荷団体である全農の各県本部が生産者への仮渡し金を引き上げるなど、集荷量の確保に躍起になっている。
全農岩手は、代表的な銘柄である県南産「ひとめぼれ」の六十キログラム当たり仮渡し金を一万六千円と、前年より千七百円引き上げた。同じく不作だった一九九八年以来の高値。全農宮城も一万六千円と、前年実績より「ひとめぼれ」で千七百円、「ササニシキ」で千三百円引き上げる。全農青森も仮渡し金を引き上げる方向で検討している。仮渡し金引き上げは、比較的作柄の良い、各県も同様だ。全農秋田は「あきたこまち」で二干円引き上げの一万六千八百円とした。二千円の引き上げ幅は九三年の不作以来。全農山形は「はえぬき」を前年比二千七百円高の一万五千五百円に設定。全農福島も、中通り産「コシヒカリ」で同千七百円引き上げた。冷害の影響が少なかった秋田は投機的な売買をする小口の集荷業者から注目されており、「六十キログラム当たり二万円以上の提示を受けた農家もある」という。山形でも宮城や東京の業者が直接農家に出荷を打診する動きが確認されている。今後の気候や病害次第で作況がさらに悪化する可能性があるうえ、不作の年は農家が自家保有米を増やすため、集荷は目標を大幅に下回ることが確実。作柄の悪い地域では「計画の半分程度しか集まらない」との見方もある。
(日本経済新聞)
○9月27日(土) 地域水田農業ビジョン策定へ 青森中央会など市町村・JA会議
青森農政事務所とJA青森中央会は二十六日、青森県農協会館で米政策改革に係る市町村・JA合同会議を開いた。同会議は、米政策改革関係予算の二〇〇四年度概算要求内容が明らかになったことを受け、各市町村における地域水田農業ビジョンの策定・実践への早急な取り取り組みを促すことを目的に開かれたもので、米政策改革関連施策の産地づくり対策、稲作所得基盤確保対策、集荷円滑化対策、担い手経営安定対策の仕組みについて具体的に東北農政局職員が説明した。各JAは今回の会議内容を踏まえ、来年三月末までに地域ビジョンを策定していく。
(日本農業新聞)
○9月27日(土) 稲刈り楽しいな 岩手・矢巾町の徳田小学校
岩手県矢巾町徳田小学校は二六日、五年生が校舎南側の田んぼで稲刈りを体験。青空の下、かまを手に黄金色に色付いた稲穂を丁寧に刈り取り、収穫の秋を楽しんだ。刈り取ったのは「ヒメノモチ」約五アールで、五月に児童が田植えを行い生育の観察や草取り作業を続けてきた。前日の雨で田んぼはぬかるみができ、児童は四苦八苦。歓声を上げながら役三十分ほどで刈り取りを終えた。同校では総合学習の一環として、米作りを自分たちの手で体験することを目標に稲作体験を行っている。
(日本農業新聞)
○9月27日(土) 新米の高値取引続く コメ不作で品薄感
本年産米の不作が確定的となる中、コメ市場では新米の高値取引が続いている。新米の出遅れによる品薄感から、中には前年より一・五倍以上も高騰した銘柄もある。ただ、不作とはいえ九月十五日現在の作況(全国)が九二で、「著しい不良」(指数九〇以下)にはならない上、在庫があり量的な不安がないことなどから、今後、価格は徐々に沈静化するのではないか、との見方が広がっている。自主流通米価格形成センター(東京)が十二日に実施した第三回入札では、一九九〇年にセンターが設立されてからの最高値を更新する銘柄が続出した。上場されたのは前年同期より八銘柄少ない九銘柄。六十キロ当たりで千葉産コシヒカリが二万四千八百七十七円、茨城産あきたこまちが二万三千九百七十四円と、ともに前年同期を50パーセント以上も上回った。九銘柄の平均落札価格も二万三千六百六十二円と、前年より40パーセント以上も高かった。「各産地銘柄が出そろうまで高値傾向は続く。ほとんどが十月に出る東北のコメも初上場時には高値を付けるだろう」と、民間調査会社、米穀データバンクの西口利治社長は話す。この高値は店頭価格に反映される。実際、東京都内のスーパーでは、茨城産コシヒカリが五キロで二千九百八十円と、前年より約千円も跳ね上がっている。
(河北新報)
○9月27日(土) 庄内産米3割高 自主米入札
本年産自主流通米の第四回入札が二十六日、自主流通米価格形成センター(東京)であり、東北の新米として山形・庄内産の三銘柄が初上場され、いずれも前年同期を約30パーセント上回る二万円台(六十キロ)で落札された。庄内産米の平均落札価格は、ササニシキが二万九百七十九円、ひとめぼれが二万七百九十三円で、主力銘柄のはえぬきは二万六百七十三円。前年同期に比べ、それぞれ29パーセント、33パーセント、32パーセント高かった。例年、この時期には東北の新米の多くが初上場されるが、今年は冷害による収穫の遅れから山形県庄内産の三銘柄だけとなった。
(河北新報)
○9月27日(土) コメ4割高も一服感 高値警戒感広がる 自主流通米入札
自主流通米価格形成センターは二十六日、二〇〇三年産自主流通米の第四回入札結果を発表した。三十六銘柄(六万六千二百トン)が上場され、平均落札価格(六十キロ当たり)は、前年比41・0%高の二万二千八百十円となった。十二日に実施された第三回入札も九銘柄で、44・8%という急騰ぶりを示していた。今回も四割高となったものの、全量が落札される傾向が続いた〇三年産米入札は、四銘柄で六千トンの落札残が出るなどややブレーキがかかった格好だ。コメ不足を見込んだ卸業者の新米確保の動きにはやや一服感が出てきた。個別には、最高級ブランド米として価格の動向に注目が集まった新潟魚沼産のコシヒカリが21・1%高の三万千五百五円で、今回の上場銘柄では唯一、三万円台の大台に乗せた。新潟産コシヒカリ(一般)は34・5%高の二万五千百四十六円だった。四割超と急騰したのもコシヒカリの二銘柄で、山口産が40・9%高、千葉産が40・2%高だった。市場関係者は「新潟産のコシヒカリが、二、三割高にとどまったことで、ほかの銘柄の価格も頭打ちの状態となってきている。高値警戒感が出てきた」と話している。
(岩手日報)
○9月27日(土) 来年産種もみ 確保 予断許さず 県、主食用の転用検討も 宮城
本年産水稲の十年ぶりの不作が確定的となり、来年産の種もみ確保が焦点の一つになっている。県指定の採種圃場では比較的、生育は良好で、当初の生産計画の二千三百トンは「何とか確保できる」(県農産園芸課)見通し。ただ、冷害を見越した種もみの追加注文も目立ち、需要分の確保が難しい場合、主食用もみの転用なども検討する方針だ。県内水稲の種子更新率は約73パーセント。本年度は、古川市、岩出山町、加美町、一迫町、金成町の農家と契約を結び、二千三百トンを生産する計画になっている。県によると、採種用の水田はササニシキについては田植えを遅らせる晩期栽培を実施しているほか、ひとめぼれなど他品種についても深水管理など栽培管理を徹底しているため、ほかの水田に比べ収量は多い見込み。ただ、みやぎ原種苗センター(岩沼市)には、追加注文が既に数百トンあり、今後も増える可能性がある。「最終的にどの程度確保しなければないか、収穫が終わるまで予断を許さない状況」(県農産園芸課)という。原種苗センターでは農家と約十アール当たり四百七十キロの納入を契約している。農家がそれ以上収穫した場合は契約を超える分も種もみとして取り扱う方針だ。
(河北新報)
○9月27日(土) 実らぬ秋 県内産米 不作確実、山間地が深刻 福島県
この夏の低温と日照不足で県内産米の十年ぶりの不作が確実となった。会津地方では比較的被害が少なく、全国的には戦後最悪となった平成五年ほどの凶作にはならない見通しだが、阿武隈山系の参観高冷地などでは収穫がほとんど見込めない地域もある。阿武隈山系の南端、標高四百五十メートルを超える鮫川村は村内の作況指数を「51」前後と予想、「標高が高い地域では収穫が皆無のところもあるのでは」とみている。川俣町の山木屋地区の一部では不稔の発生率が94%にも及んでいる。JA川俣飯野の試算では、川俣、飯野両町の水稲被害額は四億円を超えている。
(福島民報)
○9月27日(土) 寒冷地稲作の確立急務 作況指数全国最低 青森
本県の水稲作況指数が全国最低だった一九九三年からちょうど十年。本県は、再び全国最下位という厳しい現実に直面した。異常低温にも対応できる稲作技術の開発と、良食味で耐冷性の強い品種の導入が急務であることを、あらためて思い知らされることになった。夏季冷涼な気候の中で本県稲作は、他県に比べ農薬散布回数を抑えられるメリットがある半面、常に冷害との戦いを強いられてきた。現在の主力品種つがるロマン、ゆめあかりは十年前の主力むつほまれに比べ、食味の向上とともに耐冷性もアップした。両品種ともデビュー以来、今年のような本格的な不順天候は初めて。耐冷性が試される形となったが、不稔(ふねん)の多発を防げなかった。県は「作付け品種の限界を超えた異常低温だった」と分析する。しかし、需要に応じたコメ作りを掲げる国のコメ政策改革が来年度から始まり、産地間競争が激化するのは必至だ。「冷害だからといってコメを供給できなくなると、長年築き上げた販売先を失う」と関係者は危機感を強める。県などの関係機関が今年のように不順天候でも安定的にコメを生産できる寒冷地稲作を確立できるかどうか。本県稲作は生き残りを懸けた大きな転換点に立たされている。
(東奥日報)
○9月27日(土) 津軽は遅れ取り戻す 下北、上十三 依然厳しく 県の水稲登熟調査結果
県は二十六日、県内水稲の十六日現在の登熟と不稔(ふねん)に関する調査結果を発表した。充実したもみの割合を表す登熟歩合は、東青を除く津軽地方でかなり遅れを取り戻したが、それ以外の地域では出穂の大幅な遅れやその後の低温・日照不足の影響で、依然として平年を大幅に下回っている。前回一日現在の調査で県内全域にわたって平年を下回っていた登熟歩合は、今回は中弘南黒が平年を3ポイント上回る83%となるなど、津軽地方で平年並みか平年をやや下回る状況まで改善した。一方、前回調査でまったく登熟が進んでいなかった下北は7%、上十三は17%となったが、平年をそれぞれ51ポイント、67ポイント下回り、厳しい状況が続いている。全県平均の品種ごとの不稔発生割合はつがるロマン13%、ゆめあかり33%、むつほまれ32%だった。地域別では三八43%、上十三41%、下北38%、東青37%とヤマセ地帯で高く、津軽は北五17%、西16%、中弘南黒13%となっている。県は、水田ごとに登熟や不稔の状況をよく見て刈り遅れないよう農家に注意を呼び掛けている。
県内水稲の16日現在の登熟歩合と不稔歩合
| 地域 | 品種名 | 登熟歩合(%) | 不稔歩合(%) |
| 本年 | 平年 | 本年 |
| 東青 | むつほまれ | 25.4 | 64.1 | 38.3 |
| ゆめあかり | 30.4 | 74.0 | 37.7 |
| つがるロマン | 65.5 | 76.2 | 24.7 |
| 地域平均 | 33.3 | 70.1 | |
| 西 | むつほまれ | 64.2 | 79.7 | 24.0 |
| ゆめあかり | 68.7 | 84.1 | 18.6 |
| つがるロマン | 72.1 | 80.4 | 12.5 |
| 地域平均 | 68.1 | 81.5 | |
| 中弘南黒 | つがるロマン | 83.1 | 79.9 | 11.8 |
| 北五 | むつほまれ | 62.7 | 79.3 | 20.8 |
| ゆめあかり | 72.2 | 84.2 | 14.0 |
| つがるロマン | 75.0 | 79.4 | 15.7 |
| 地域平均 | 69.5 | 81.1 | |
| 上十三 | むつほまれ | 11.2 | 58.4 | 39.4 |
| ゆめあかり | 18.5 | 75.4 | 44.2 |
| つがるロマン | 32.0 | 75.7 | 28.2 |
| 地域平均 | 17.0 | 88.0 | |
| 下北 | かけはし | 6.7 | 78.3 | 34.5 |
| ゆめあかり | 7.6 | 70.6 | 42.4 |
| 地域平均 | 7.2 | 74.5 | |
| 三八 | むつほまれ | 25.1 | 65.5 | 45.6 |
| ゆめあかり | 26.8 | 78.5 | 52.1 |
| つがるロマン | 46.7 | 86.5 | 13.7 |
| 地域平均 | 29.4 | 74.4 | |
※登熟歩合の調査地点は県内31地区の県生育観測田。不稔歩合のサンプル数は252点
(東奥日報)
○9月27日(土) 不稔、登熟遅れ確認 津軽地方で水稲調査 青森県知事
三村申吾知事は二十七日、蓬田、五所川原、金木、中里、市浦の各市町村を回り、水稲の生育状況を調査した。蓬田村中沢地区の水田には、農家ら関係者約五十人が集まった。稲穂を手に取り、もみに実が入らない不稔(ふねん)や登熟の大幅な遅れを確認した知事は「共済金の早期支払いや、激甚災害法指定など各種対策を急いでいかなければならないと感じた。厳しいヤマセに対して、皆さんと一緒に戦っていかなければならない」と述べた。また県青森地域農業改良普及センターは、地域や水田で登熟の進みに大きな差が見られることから、農家に適期刈り取りを呼び掛けた。
(東奥日報)
○9月28日(日) 04年10月末の米在庫 100万トン見込む 農水省
農水省は二十七日、二〇〇四米穀年度末(来年十月末)の在庫見通しを明らかにした。持ち越し米在庫数量は百万トン程度と見込み、政府備蓄米のほぼ適正在庫水準になる。〇四年産の生産調整規模は十一月に政府・農業団体が決めるが、JA全中は米不作を踏まえ、現行据え置きを主張している。最終調整は現行の百六万ヘクタールと当初計画の百十万ヘクタールの二案を軸に進みそうだ。
(日本農業新聞)
○9月28日(日) 「こまち」初検査 1等米比率は92% JA秋田おばこ
JA秋田おばこで二十五日、米の初検査が行われた。昨年、同JAの初検査は十九日に行われており、生育具合と同様一週間ほどの遅れとなっている。集荷されたのは全量「あきたこまち」で、協和支所が七百二十俵(一俵六十キロ)、西仙北支所が千八百八十四俵で一等米比率は92%だった。格付けの理由胴割れ米、斑点米カメムシなどが挙げられた。光沢など品質は大変良いが、粒が平年に比べやや細身だった。
(日本農業新聞)
○9月28日(日) 稲穂軽く 心は重く 不作県内、稲刈り始まる 岩手県
晴れ間も見えた二十七日、滝沢村では稲刈りが始まった。今年は異常気象で不作が確定し、作業する農家の人たちの表情も厳しい。1・5ヘクタールであきたこまちを作付けした滝沢村大沢の農業大坪守さんの圃場では、コンバインで50アール分を刈り取った。「収量は半分いけばいい方。いまだに穂が立っているのも多い」と大坪さん。同村で収穫されたコメの一部は、農家に来年度供給する種子に回される。異常気象で種子不足が懸念され、県農産物改良種苗センター(江刺市)が急きょ要請した。県農業研究センター(北上市)によると、刈り取り時期は平年より一週間程度遅く、ピークは十月二週目になりそうという。
(岩手日報)
○9月28日(日) 稲ぐい掛け てきぱき 長井大会・山形
刈り取った稲を乾燥させる昔ながらの農法、稲ぐい作業の技術を競う「稲ぐい掛け選手権大会」が二十七日、長井市伊佐沢地区の水田で行われた。若者からお年寄りまでの参加者が、腕前を披露した。二人一組のチームが、三本のくいに四十二束ずつの稲穂を掛けていき、スピードや正確さ、仕上がりのきれいさを地元のベテラン農家が判定するルール。市内外から約二十組が参加した。朝の雨で田んぼがぬかるみ、参加者は、競技場所に着くまで一苦労。足を取られながらも、スタートの合図とともに、せっせと稲穂を積み上げていった。農業の機械化が進み、あまり見かけなくなった稲ぐいのある田園風景を大事にしようと、地元の若者らでつくる実行委員会が企画。県青少年夢と創造へのアイデアコンテストで認定を受け、始めて開かれた。
(山形新聞)
○9月29日(月) 県産米を初検査 7割が1等格付け 深浦町農協・青森
不順天候の影響で冷害の深刻さが増す中、二〇〇三年産米の県内初検査が二十九日、深浦町農協で行われた。同町追良瀬の九人が生産した「つがるロマン」約一万七千四百キロのうち七割が一等に格付けされ、関係者は「まずまずの結果」とほっとした表情を見せていた。五月十三日に田植えし、八月六日に出穂、九月二十二日に刈り取った受検米の検査結果は、五百七十九袋のうち六人の四百二袋が一等、三人の百七十七袋が二等だった。検査に当たった農作物検査員の坂本高昭さんは「四百二袋は粒の張りも良い。残りは残念ながら茶米や部分着色が混入していた」と講評した。同町は風合瀬以北でやませの影響を受けたが、今回の追良瀬地区は比較的作柄の良い地区。
(東奥日報)
○9月29日(月) 稲刈り 一気に加速 県内・秋田
低温、日照不足の影響で全国的なコメの不作が確実視される中、県内の稲刈りもやっと本格化し、秋晴れに恵まれた二十八日の県央、県南の平野部などで、収穫に精を出す農家の姿が見られた。県水田総合利用課によると、二十五日時点で稲刈りを終えた県内の圃場は5%弱。平年より三、四日遅れのペースだが、月末になり一気に加速している。ただ、平野部と山間部の生育差が大きく、山間部での稲刈り開始は来月にずれ込む見込み。
(秋田魁新報)
○9月29日(月) 手塩にかけた酒米収穫 不作も新酒に期待 二戸・岩手
二戸市内の民間団体や企業を中心に組織する穀彩王国ミレットフェア実行委員会は二十七日、同市金田一の金田一コミュニティーセンターと近くの水田を会場に「酒米・ぎんおとめ稲刈り体験と小昼、そば打ちの集い」を開いた。イベントは酒米の田植えから稲刈り、収穫した米で作るオリジナル酒の仕込み、完成した酒を味わうまでを体験できる通年企画。稲刈りは県内外の観光客や水田の管理を担当した地元精査者ら約六十人が、水田3アールの一部の稲を一時間ほどかけて手刈りした。今夏の低温と日照不足の影響で七割が不稔(ふねん)障害で例年にない凶作となった。作業に汗を流した後は水田脇で、郷土料理の小昼を味わった。そば打ち体験会も開かれ、雑穀の里二戸の食文化を満喫した。
(岩手日報)
○9月30日(火) 水稲不作で要望書 NOSAI早期支払いを 岩手県北部11市町村
岩手県北部十一市町村の総代代表六人は二十九日、水稲被害の正当な評価と早期支払いなどを求めた総代百三十人分の要望書を岩手北部農業共済組合(NOSAI岩手北部)に提出した。やませ常襲地帯で中山間地が多い同地方の水稲作況指数(九月十五日現在)は五二の「著しい不良」。今年はさらに品種、場所、田植え時期によりばらつきが見られ、中には壊滅的な田んぼもあるという。
(日本農業新聞)
○9月30日(火) 青森トップ切り米検査 JA深浦
青森農政事務所は二十九日、JA深浦で県内トップを切り、二〇〇三年産米の初検査が行われた。今年産の初検査は、低温・日照不足の影響から、昨年より四日、平年比で十二日遅れの検査となった。初検査を受けたのは管内の八人の「つがるロマン」五百七十九袋(一袋三十キロ)。五月十三日に田植えを行い、九月二十二日に刈り取り火力乾燥したもの。同JAの農産物検査員二人による検査の結果、。一等米に格付けされたのは六人の四百二袋で、全体の69.4%、二等米は三人の百七十七袋で30.6%という結果に終わった。
(日本農業新聞)
○9月30日(火) 種子代金の半額助成 7項目の災害対策決定 JAいわて花巻
岩手県のJAいわて花巻は二十五日理事会を開き、低温・日照不足など異常気象による農作物の災害対策事業を協議した。同JAでは農家救済を最優先に考え、米の品質確保や優良種子の確保対策など七項目の対策に取り組むとともに十月下旬に予定していた農業まつりの中止を決めた。同対策事業のうち優良種子の確保については、同地方の主力品種「あきたこまち」の減収が見込まれるため、種子代金の二分の一を生産農家に助成するとした。また、花巻米の供給量確保に向け、集落への推進費助成などで全量集荷に取り組むとともに、均質性確保と施設の効率的な稼働を図るため、カントリーエレベーターの利用拡大助成を行うなどとした。
(日本農業新聞)
○9月30日(火) 水稲の適期刈り取り 品質維持へ研修会 県、指導徹底呼び掛け・青森
県内の本年産水稲は、地域や品種によって不稔(ふねん)発生割合や登熟の進み具合に差があるため、刈り取り適期の見極めが難しくなっている。適期に収穫しないと品質低下につながるため、県は二十九日、青森県の県水産ビルで各普及センターなど関係機関や市町村を対象に研修会を開き、適期刈り取りに向け指導に万全を期すことを申し合わせた。県によると、刈り取り適期の目安とされる出穂後の積算気温九六〇度到達日は、九月二十四日以降の平均気温が平年並みで推移した場合、西海岸地域・津軽平野が二十四〜十月二日ごろ、津軽半島北部が同十一〜二十三日ごろ。県南は上北内陸部・三八地域が同二〜十五日ごろ、上北北部が同十八〜二十四日ごろ、下北半島が同十八〜二十二日ごろ。しかし冷夏の影響で不稔もみ発生が多いことや一穂もみ数の減少などから、県側は「実際の刈り取り適期は、九六〇度到達日より早まると予想される」と説明。地域間や品種間の差が大きく、水田ごとにもばらつきがあるため、もみ数の多少や障害不稔の程度などから刈り取り時期を判断、品質低下防止に努めるよう指導の徹底を呼び掛けた。
(東奥日報)
○9月30日(火) 水稲被害98億円 天候不順で 福島
今夏の天候不順による県内の水稲の被害はわせ、中手種だけでも推計で約九十八億円に上ることが、県の調査で分かった。本県の主要品種であるひとめぼれやコシヒカリなどは含まれていないが、子実の実らない不稔の発生率は平年より高くなっており、最終的な被害額はさらに増えるとみられる。ただ、県は戦後最悪の凶作となった平成五年の被害額七百三十六億円より下回るとみている。県内の各市町村が今月二十四日時点で生育状況などから被害額を推計、結果を県がまとめた。県は地域別の被害額について集計していないが、わせ種の作付けが多い阿武隈地域や会津山間部の被害が大きいとみられる。
(福島民報)
○9月30日(火) 適期刈り取り徹底 庄内地区緊急会議 山形県
庄内地区で稲の刈り取り作業が本格化している中、本年産米緊急対策会議が二十九日、酒田市の全農庄内本部で開かれ、良質米生産のために適期刈り取りの徹底を呼び掛けることなどを確認した。農政事務所や各農協などの報告によると、本年産米は、低温の影響で例年より粒が小さく、細身の傾向。九月下旬の好天で乾燥が進んでおり、「胴割れ」への注意が必要という。ほとんどの種が刈り取り適期に入っており、今後の登熟を期待して査証を遅らせると、逆に品質低下につながる恐れがある。会議では、こうした事情を考慮し▽適期刈り取りの徹底▽適切な乾燥を農家に呼び掛けることにした。
(山形新聞)
reigai@ml.affrc.go.jp