水稲冷害研究チーム
2005年東北稲作動向
本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
なお,記事の収集については東北農業研究センター情報資料課児玉課長さんにご協力をいただいています.
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○1月5日(水) 記録ずくめ 酷暑、台風 気象庁が04年天候まとめ
気象庁は4日、2004年の天候をまとめた。1年を通じて気温が高く、東日本では1946年の統計開始以来、最も暑い年となった。また、台風は10個上陸。全国25地点で年平均気温の最高値を更新したり集中豪雨が多く発生したりするなど、記録ずくめの年だった。6〜10月は太平洋高気圧が大きく北へ張り出して勢力が強かったため、全国的な酷暑となった。12月の平均気温も北海道を除いて全国的に平年を上回り、大阪、鹿児島など20地点で月平均気温の最高値を更新した。年平均気温も全国的に平年を大きく上回り、全地点の9割が過去最高か2位の記録に。年降水量は、北海道を除いて平年を上回った。愛媛・宇和島では平年比39%増(2305ミリ)、兵庫・洲本では同59%増(2323ミリ)の大雨が降った。年日照時間は北日本を除いて平年を上回った地点が多かった。
(日本農業新聞)
○1月6日(木) 季節限定の純米酒好評 山形
搾りたての新酒をどうぞ―。季節限定の純米吟醸酒「稲露(いなつゆ)」が好評だ。みずみずしい芳醇(ほうじゅん)な甘口タイプで、贈答用としても人気を集めている。「稲露」は、山形県が独自で開発した減農薬減化学肥料栽培米の「出羽燦々(でわさんさん)」を50%まで精米、米こうじと水だけで造り上げた。仕込まれる原料米は1995年の発売以来、毎年JA金山の農家が栽培。「稲露」の価格は、720ミリリットル1本、1650円。JA全農山形県本部が企画。醸造元は天童市の出羽桜酒造梶B販売に関する問い合わせは、JA金山購買部生活課、(電)0233(52)2012。
(日本農業新聞)
○1月7日(金) 米の在庫が減少 FAO食料需給見通し 穀物生産は史上最高
国連食糧農業機関(FAO)は6日までに、2004/05年度の世界の食料需給見通しを発表した。穀物生産は史上最高の20億4000万トンとなり、過去20年で最低水準だった穀物在庫は5年ぶりに増加に転じる見込み。米は中国を中心に生産が増えるがタイ、インドなどの輸出大国が不作で、貿易量、在庫量ともに減少。輸出価格は2割高騰するとみている。トウモロコシなど粗粒穀物の生産量予測は10億1000万トンで、前年度比9%増える。米国でのトウモロコシの大豊作、中国での生産拡大などが理由。小麦は欧州での単収増などで11%増の6億2000万トンの見込み。米(精米)は5%増の4億トンが見込まれる。中国、ベトナム、フィリピンなどは豊作だが、タイやインド、バングラデシュ、ミャンマー、マレーシアなどは不作が見込まれる。穀物消費量は、飼料用の需要が6億2000万トンで4%増の大きな伸びとなる。このため、消費量全体では2%増の20億トンが見込まれる。穀物在庫は全体で、4億4000万トンで、3000万トン増える。小麦、粗粒穀物は増えるが、米は減少が続く。生産量に対する米在庫率は24%で、2000/01年度の37%と比べると激減する。
(日本農業新聞)
○1月7日(金) 乾田 直播 本格実用へ前進 宮城・JA古川
稲作生産コストの削減と環境保全型稲作を目指し、乾田直播(ちょくは)栽培に取り組んでいるJA古川は、2004年産米の10アール収量が400キロ近い結果となり、05年は本格的な実用化に向けた作付面積の拡大を図る方向だ。同JAは、02年からJA全農と三菱農機が開発した不耕起直播機(MJS180−6型)を使い、乾田での直播栽培実験をスタート。04年は3カ所のモデル圃場(ほじょう)を設置し、異なった栽培体系で調査を行っている。冷害だった03年には、360キロと平均収量に近い結果となった。昨年末に同JA中央支店で開いた総合検討会には、栽培実験に取り組んだ生産者ら関係者32人が参加。04年の実験内容と今後の課題を検討した。実験を行った生産者らからは、直播直後のフラッシング(水管理)による湿害とスズメなどによる鳥害対策や施肥体系の再検討などが協議された。同JA担当者は「モデル圃場の収量は10アール当たり、400キロ程度と平年の移植栽培の収量に近い結果となっている。除草コストの課題が残るが、05年はさらに作付面積も増え、実用化に向け大きな弾みとなる」と期待を語った。
(日本農業新聞)
○1月8日(土) 「朝めし米」新発売 パールライス山形
パールライス山形は8日から「朝めし米」を新発売する。「朝めし米」は、食味ランク「特A」を10年連続して受賞している「山形はえぬき」と「山形コシヒカリ」の双方の特徴を生かした。稲村和之同社長専務は、「社員や食品産業関係者の協力で、調合の割合を工夫して何回も炊飯、試食しながら、うまさと粘り、歯応えを追求して、山形はえぬき60%、山形コシヒカリ40%が最もおいしい組み合わせになった」などと話していた。米袋は、作家・嵐山光三郎さんのデザイン。雄大な山並みを背景に黄金色の稲穂に、どっかとあぐらを組んだ少年がご飯を食べる素朴な農村風景。「山形県は米作りに最適な気候風土、農家が心を込めて作った朝めし米にはパワフルなうまみがあり、食べれば活力が生まれる。朝めし米を食べて元気を出そう」とメッセージを寄せている。「朝めし米」は5キロ入り2500円。8日から県内のスーパーや生協、小売店、JAの店舗で販売する。
(日本農業新聞)
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○1月11日(火) 県産ブレンド米普及へ 低価格で業務用拡大 宮城
宮城県は来月から、同県産米を原料に独自開発したブレンド米の本格的な普及を進める。低価格志向に対応した商品で、一般家庭用と業務用の2種類。同県は米どころでありながら、他県産米も流通しており、値ごろ感のあるブレンド米を愛用してもらうことで失地回復≠目指す。県が県内産でブレンド米を開発・普及する例は全国的にも珍しい。統一名称は「みやぎっ娘(こ)」(商品登録申請中)。2月に試食会や説明会を開き県内の米卸、小売店、ホテル、旅館業者に利用を働き掛ける。昨年9月に開発した。「ひとめぼれ」「ササニシキ」という2大人気銘柄を持つ同県だが、「県産米の県内消費量は減少傾向で、特に低価格を求める業務用では他県産の流入が著しい」(農産園芸課)との問題意識から、味に加え価格面を重視した。ブレンド内容は、家庭用が「ひとめぼれ」(50%)と「まなむすめ」(50%)、業務用は「まなむすめ」(80%)と「たきたて」(20%)。27種の組み合わせから選び抜き、業務用に好まれる炊き増し効果や、「さめておいしい」特性も持たせたという。商品化に向け今月中にJA全農みやぎや県内米卸の協力で専用パッケージを作成。来月、県内米卸と米穀店、スーパー、約300社のホテルや旅館への説明会を開き利用を働き掛ける。モデル店を設けPRも支援する。プロ野球に新規参入した東北楽天ゴールデンイーグルスの本拠地・宮城球場での「みやぎっ娘」を使ったおにぎり・弁当販売も検討している。県は「地道な活動となるが、業務用で宮城米のシェアを広げるのがまずは主眼。ホテルや旅館に使ってもらえば宣伝にもなり、宮城の米のおいしさを観光客にもアピールできる」(農産園芸課)と期待している。
(日本農業新聞)
○1月11日(火) 今年は気象変化が多い まちの予報士′注ン 山形市の小林さん
「酉(とり)年は天候不順、農作業には万全の注意を」と元JAマンで長年、気象予報を研究する山形市南館の小林義彦さんが今年の気象を予測した。小林さんの気象予測は、わが国の稲作を定着させた杉山善助氏の農法を父子2代にわたって受け継いだ理論。「気象は60年周期で繰り返す」というもので、これに山形気象台の100年のデータを参考に1年を6つの「気」に分け、2カ月ごとに気象の変化を予測している。今年の春は平年並みだが、遅いぼた雪がある。関東でも降雪がありそう。霜も多く「寒雷鎌(かま)いらず」のことわざがあり、天候不順の年となりそう。夏は入梅が早い。冷雨、炎天、雷雨などある。台風も早く襲来、警戒が必要。寒気、降雪は遅い。小春日和もあり、草木の花咲くニュースも多くなると予測する。いずれにしても気象変化の多い年なので、天気予報に注意して農作業に対応しなければならない―と指摘する。この予測は「農家行事と日誌」と題した日記風の冊子にまとめて印刷、発行した。小林さんの予測は77回目。70%台の的中率で、講演依頼などJAや生産団体から引っ張りだこ。問い合わせは、(電)023(644)5908の小林さんへ。
(日本農業新聞)
○1月12日(水) 水稲の種子消毒 すべて温湯処理に 宮城・JA栗っこ
JA栗っこは今年から、水稲の種子消毒をすべて温湯処理に切り替える。薬剤処理を廃止し減農薬栽培に弾みをつけると同時に、農家の労力や費用負担を減らす狙いだ。栗原郡内約1万ヘクタール分を供給するが、これだけ広域的な実施は、全国でも例がないという。7日に、栗原郡農作物防疫協議会から温湯浸漬(しんせき=消毒)機5台が、JAに引き渡された。農業倉庫を改装した作業場に、消毒用の水槽などの機材が設置され、運営はJAが行う。作業は播種組合に委託し、今月17日から温湯消毒処理作業が始まる。1日約8トンの消毒が可能、2カ月間で約400トンを処理する。
(日本農業新聞)
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reigai@ml.affrc.go.jp