水稲冷害研究チーム

2004年東北稲作動向



 本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
 稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
 なお,記事の収集については東北農業研究センター情報資料課児玉課長さんにご協力をいただいています.


12月

上旬へ 中旬へ 下旬へ
 
−−−−−−−−−   上旬   −−−−−−−−−


○12月1日(水) 04年産大豆 15%減の12万6000トン 下方修正も
 2004年産大豆の不作が確実な情勢だ。大豆の需給・価格情報に関する委員会(JA全中、JA全農、全集連主催)は30日、全農と全集連の集荷見込み数量が、不作だった03年産を15%下回る12万6000トンになることを明らかにした。同委員会では「この数字も難しくなる懸念がある」と、さらに集荷量が減る可能性を示した。11月の初入札では落札平均価格が60キロ1万3000円台の高値でスタートしており、高値が続けば豆腐メーカーなどの国産大豆離れがさらに進む恐れもある。大豆収穫は、東海の一部を除いて全国的にほぼ終了した。相次いだ台風、長雨の影響で東北の日本海側、九州などの作柄が悪化している。同委員会のまとめでは、北海道はほぼ順調だが、秋田や山形・庄内が前年に比べ6、7割の減収、新潟、富山、石川はほぼ半作と軒並み不作となった。大産地の九州も福岡、熊本が同3〜3・5割減、佐賀は2割減。順調とされていた関東もかびや汚損粒の発生で、品質が悪化している。全農と全集連を合わせた04年産の集荷見込み数量は、03年産の集荷実績である14万8822トンを15%下回る見込み。品質が悪い地域もあり、今後、調整段階で出荷できないケースも出るとみられ、さらに集荷量が減る可能性も指摘している。
(日本農業新聞)

○12月1日(水) 農薬取締法で農水、環境小委 米ぬかなど除外
 農水省と環境省の特定農薬に関する小委員会が30日、東京都内で開かれ、米ぬかなど、これまで指定が保留されていた資材について、新しい判断を示した。水田での除草効果を狙って使われる米ぬかや液状の活性炭は、農薬でも特定農薬でもないとする案を示し、農薬取締法の規制の対象外になる見通し。一方、有機農業で害虫防除に使用されている除虫菊粉末や抽出物は、特定農薬ではなく、農薬としての登録を促す考えを示した。米ぬかは直接雑草に作用せず、水田土壌の微生物に働き掛けるなどで酸欠状態をつくり雑草の発生を抑えるとしている。液状の活性炭も、物理的に光を遮って雑草の発生を抑えるととらえた。どちらも化学的に雑草に働くわけでないことから、薬剤ではないとした。
(日本農業新聞)

○12月1日(水) 県職員4人減給 秋田県の酒米種子混入問題
 秋田県が生産した原原種「ひとめぼれ」の種子に、酒造好適米の種子が混入していた問題で同県は30日、生産農家への損失補償などを招いたなどとして、県農業試験場関係職員4人を減給の懲戒処分、農林水産部長ら7人を訓告とした。今年7月、「ひとめぼれ」原種を用いた指定採種圃場(ほじょう)、一部農家圃場で異形株を確認。調査の結果、2001年に原原種の生産段階で、2000年に作付けした「吟の精」のこぼれもみが混入した可能性が高いと判断した。
(日本農業新聞)

○12月2日(木) 米作況98確定 2年連続の不作
 農水省は1日、2004年産水稲の収穫量を872万トンと発表した。全国の最終作況指数は98。相次ぐ台風の来襲で2年連続の不作となった。収穫量は冷害による大凶作の年も含めて戦後4番目に低い。前回の収穫量予想より6000トン下方修正した。10月下旬の台風23号が西日本の遅場地帯に被害を及ぼしたためだ。前回より作況指数が悪化したのは、岡山94(1ポイント減)、大分86(2ポイント減)、長崎91(1ポイント減)、沖縄90(5ポイント減)の4県。今年産米は8月時点で豊作基調とみられたが、同月下旬以降、2カ月間に5個の台風が来襲し一転した。全国作況指数は9月調査で101、10月調査で98と落ちた。都道府県の間で作況指数にばらつきが大きかったのが特徴で、最高が宮城の108、最低が熊本の77。東北の日本海側、新潟、中国、四国、九州で100を割り込む一方、関東、東海、東北の太平洋側などで100を上回った。水稲被害量は97万600トン。8割近くが台風や長雨などの気象被害だった。同省は「これほどの作況指数の急落は調査を始めて以来初めて。北陸や東北の日本海側での潮風害もこれまで考えられなかった」(統計部)としている。同省は被害対策として、大量に発生した規格外米の一部に米価下落の補てん策である稲作所得基盤確保対策(稲得)を適用する特例を講じる。対象となるのは、地帯別作況指数が94以下となる17道県・40地帯。
(日本農業新聞)

○12月2日(木) 1等比率 72・3% 04年産米
 農水省は1日までに、2004年産米の検査結果をまとめた。11月15日現在、全国の1等米比率は72・3%で、前回調査(10月末現在)に比べ、0・6ポイント下げた。規格外米の比率は2%で同比0・3ポイント増。台風被害が深刻な西日本で、検査が進んだためとめられる。検査数量は377万1000トンで、ほぼ一昨年同期並みとなった。規格外の発生量が多かったのは、北海道3万4500トン、新潟7700トン、山口6900トン、熊本4700トン。銘柄別の1等比率をみると、「コシヒカリ」は新潟産48%、富山産は68%。台風被害の少なかった福島や茨城、栃木産はそれぞれ90%前後だった。一方、「ヒノヒカリ」は大分産を除く九州各地で1等が3割を割り込んだ。
(日本農業新聞)

○12月2日(木) 水稲作況98で確定 10アール収量は546キロ
 東北農政局が1日発表した東北管内の2004年産水稲の収穫量は、冷害だった前年産と比べ26%(49万6000トン)多い239万9000トンとなった。東北全体の作況指数98とともに、県・地帯別も前回発表(10月15日現在)と同じだった。水稲の被害率全体は平年比を0・7ポイント下回り10・4%だったが、風水害による被害率は4・4%と平年を3・2ポイント上回った。東北全体の水稲作況指数が101だった02年産と比べると、収穫量は2万5000トン少ない程度。10アール収量は対前年比23%増の546キロ、02年産比では2%減った。県別の収穫量は、青森31万5200トン(前年比96%増)、岩手32万8000トン(同45%増)、宮城44万7500トン(同59%増)、福島45万5700トン(同21%増)と大幅増。しかし、秋田は45万6300トン(同5%減)と台風による潮風害の影響で落ち込み、山形も台風害で39万6600トン(同5%増)にとどまった。

2004年産水稲の収穫量
 作況指数収穫量(t)
東北982,399,000
青森101315,200
岩手102328,000
宮城108447,500
秋田85456,300
山形95396,600
福島104455,700
(日本農業新聞)

○12月2日(木) 1等は83・7%/東北の11月15日現在 今年産米の検査結果
 東北農政局は、11月15日現在の2004年産米の検査結果を1日までに公表した。水稲うるち玄米の検査数量は東北6県合わせて133万8444トンで、前年同期の97万4091トンを37・4%上回っている。1等米比率は83・7%で前年同期より4・1ポイント高い。県別の検査状況は表の通り。1等米比率が前年同期を7ポイント下回っている秋田は、2等以下に格付けされた主な理由が充実度の不足、心白、腹白粒の順で多い。

2004年産米の検査状況(11月15日現在)
水稲うるち玄米、単位(t、%)
 検査数量1等2等3等
青森2004年175,18883.615.40.9
2003年87,46353.632.18.5
岩手2004年162,53789.19.41.4
2003年97,81687.79.72.0
宮城2004年244,78380.018.31.6
2003年125,48159.334.75.2
秋田2004年297,90178.415.35.0
2003年299,24385.412.71.3
山形2004年226,56084.712.02.6
2003年202,27585.912.41.2
福島2004年231,47489.59.80.6
2003年162,15785.812.21.5
(日本農業新聞)

○12月2日(木) 11月、高温タイ記録 北・東日本 37地点で更新
 気象庁は1日、11月の天候をまとめ発表した。平均気温は北日本で2・7度、東日本では2・2度、平年を上回り、1946年の統計開始以来の1位タイ記録となった。北・東日本は、37地点で月平均気温の最高値を更新。東・西日本の太平洋側は、低気圧の影響で大雨となった。11月は冬型の気圧配置が長続きせず、高気圧に覆われる地域が多かった。平年の平均気温より3度以上高くて記録を更新したのは、江差(北海道)、青森(青森)、新庄(山形)など北海道と東北地方の一部。西日本も高温傾向だった。日照時間は北海道の一部を除き、平年を上回った。大分市の平年比146%、松山市の同137%など、各地で月間の記録を塗り替えた。降水量は、北日本の一部と東・西日本の太平洋側で平年を上回った。静岡・浜松では平年の243%となる272ミリの大雨となった。
(日本農業新聞)

○12月3日(金) 農業特区23件認定 減農薬米酒造り、棚田放牧… 農水省
 農水省は2日、政府が地域限定で規制を緩和する構造改革特区で、農水省関係の23件が新たに認定されると発表した。うち建設業者など農業生産法人以外の農業経営を認める特区が14件と最も多かった。8日に正式に決まる。特区認定は6回目。酒造りを中核に据えた特区が2件あった。愛媛県新居浜市の「大島白いも特区」は、後継者不足で消滅寸前の特産・白芋生産に特定非営利活動法人(NPO法人)が参入し、白芋焼酎など特産品生産の安定化を目指す。宮城県松山町の「醸華邑(じょうかむら)構想・水田農業活性化特区」は、地元の酒造メーカーが環境保全型農業に挑戦。減農薬米の生産から清酒の醸造までを手掛ける。山口県油谷町の「山口油谷水田放牧特区」は、棚田に肉用牛を放牧する「山口型放牧」に建設業者が参入する。計画の変更も3件あった。外食チェーンのワタミフードサービスが有機野菜生産に乗り出した千葉県の特区は、範囲を拡大。従来の山武町のほかに白浜町を加えた。
(日本農業新聞)

○12月3日(金) 売り切るもち米団地確立へ 減減栽培の拡大も確認 JAいわて中央で生産者大会
 JAいわて中央もち米生産部会はこのほど、紫波町の同JAで生産者大会を開いた。今年度の栽培経過を振り返ったほか、売り切るもち米団地の確立に向け取り組むことを確認した。大会には、各支部の代表ら200人が出席。浦田輝夫もち米部会長が「売り切る産地、常に一定量を出荷する産地、相場に左右されない産地、相手に利益を与える産地にしたい。来年から480トンの特栽米に取り組むが、栽培技術を確立し安定生産を目指したい」と意欲を表した。また、全農東日本米穀販売センターの絹川登志雄材料課長が「もち米の需給動向と今後の課題」と題し講演。今年産の同JA産については既に完売したことなどを報告した。同JAでは、「ヒメノモチ」「もち美人」「こがねもち」の3品種を作付けている。11月22日現在のもち米の出荷量は1万542トン。計画対比では99%と高い実績だ。来年度は安定生産を図るため、全域で減農薬・減化学肥料栽培の特別栽培米の試験栽培に部会役員が取り組むとした。
(日本農業新聞)

○12月5日(日) 米在庫 再び増加 10月末は平年の倍 卸、03年度産処理に苦慮
 米の在庫数量が増えている。今春以降、下降線をたどり出したが、10月末は一転して60万トンと平年の2倍に膨れた。不作による異例の高値で販売が低調だった2003年産古米が、相当部分を占めているとみられる。従来、米卸などの月末流通在庫数量は、月間の国内流通量の半分に相当する30万トン前後の範囲に収まってきた。それが昨年の10月以降、変化している。不作による供給不足から米卸が前倒しで数量確保に走り、各月50万〜80万トンに上昇した。増加の一因は03年産旧自主流通米。米卸が、JA全農・全集連と売買契約しながら、買い取っていなかった旧自主流通米約30万トンが購入期限の10月末、米卸に移ったのだ。03年産は異例の値上がりと、大量に出回った安価な政府米古米などの影響で販売が鈍り、買い取りを先延ばししていた。大量の持ち越し在庫の影響はすでに表れている。一般に在庫過多は、需要を弱め、価格の引き下げ材料となる。全国米穀取引・価格形成センターが行っている04年産入札取引の落札平均価格は、各回60キロ1万6000円前後と過去最低水準にとどまる。
(日本農業新聞)

○12月5日(日) どぶろくでまち興し 観光の目玉に 特区認定された山形・飯豊町
 飯豊町が「東洋のアルカディア郷再生特区」として、自家製の酒を民宿などで振る舞うことができる「どぶろく特区」に認定され、出来上がったどぶろくの試飲会がこのほど、同町中津川の「白川荘」で開かれた。伊藤直吉実行委員長が「どぶろくを冬の飯豊の目玉商品にしたい。県内外の多くの人に飲んでほしい」と抱負を語った。会場では、今年3月の特区認定を受け、10月に酒造免許を取得した「緑ふるさと公社」「いいで旅館」(山口重彦社長)が醸造した2種類のどぶろくを試飲。それぞれに「飲み口が良くまろやか」「酸味があってすっきり」などの特徴が聞かれた。どぶろくは、来年の5月まで「白川荘」「ホテルフォレストいいで」「いいで旅館」で1合400円で提供される。また、どぶろくに関連した商品として町特産品等開発研究審議会などが開発した「まんじゅう」や「ケーキ」などの試食も行われた。関連商品は「道の駅いいで」や町内の観光施設などで販売される。
(日本農業新聞)

○12月5日(日) 「もちモチ酒」初搾り 10日の販売開始に自信 JAいわて中央
 今年産もち米を使ったJAいわて中央の「もちモチ酒」の初搾りが2日、紫波町の月の輪酒造店で行われた。試飲した同JAの長澤壽一組合長は「より味が重厚となっている。おいしくできた」と、10日からの販売開始に自信を深めた。同JAはJA別のもち米生産量全国一。特徴ある商品を開発しようと今年1月、もち米清酒の製造を同酒造店に依頼した。もち米での製造は難しく、昔ながらの手作業でようやく完成。3月の販売開始では、5000本が1週間で完売した。11月12日の仕込みは第2弾。紫波町産の「ヒメノモチ」と減農薬・減化学肥料の特別栽培米「もち美人」が使われた。横沢大造店主は「暖かい日が続き苦労したが発酵は順調。飲みやすく、もち米特有の穀味が生かされ最高の出来。少量をおいしく飲みたい人に勧めたい」と太鼓判だ。搾りたての生原酒の販売を10日から、同JAのサン・フレッシュ各店で行う。限定1000本で、720ミリリットル入り1800円。従来タイプは来月中旬からの販売で、月の輪酒造店でも「もちっ娘(こ)」の名称で販売する。
(日本農業新聞)

○12月5日(日) 次代の水田 共生が旗印/広がる冬期湛水/宮城でシンポ/環境が付加価値に
 地域を挙げて収穫後の水田に水を張る「冬期湛水(たんすい)水田」を推進する宮城県田尻町で4日、2日間の日程で「環境創造型農業シンポジウム」が始まった。同町などの主催で、初日は行政・農業関係者ら約200人が参加。普及・発展に向けての課題や渡り鳥などと共生する水田農業のあり方などを探った。冬場にマガンが数万羽飛来する同町は昨年末から、全国最大規模の約20ヘクタールで「冬期湛水・不耕起栽培」に取り組む。水田利用で飛来地を広げる渡り鳥の保護と、湛水効果を生かした無農薬栽培などの農業振興を結びつけている。今回のシンポジウムでは、湛水による雑草の抑制効果や生物多様性による害虫防除の可能性などが報告された。同町農政商工課の西澤誠弘課長は「米政策の改革では、自然と農業の共生による付加価値の高い米作りが求められる。実践農家を環境の担い手と位置付け、環境直接支払いの可能性も議論してほしい」と述べた。東京大学の鷲谷いづみ教授は「複合生態系を再生する、環境水田」と題して基調講演。カエルやタガメなどを例に、圃場(ほじょう)整備による乾田化や耕作放棄などで生息環境が脅かされる動植物が増えていると指摘。「水田は、健全な生態系を維持し環境を保全するための核であるという位置付けが大切だ」と訴えた。兵庫県豊岡市の中貝宗治市長は、コウノトリと共生する地域づくりについて講演した。コウノトリは人工飼育で100羽余りにまで増殖。休耕田を使ったビオトープ(多様な生物のすむ空間)水田や冬期湛水・中干し延期水田など環境配慮型の水田も約13ヘクタール設けられた。コウノトリは来年度から試験的に野外に放され、それらの環境を利用する見込みだ。同シンポは5日、冬期湛水水田の農業技術や政策、環境教育の手法などについて4分科会に分かれ、話し合う。
(日本農業新聞)

○12月5日(日) 「ふゆみずたんぼ」商標に 登録を申請 宮城・田尻町
 宮城県田尻町が、「ふゆみずたんぼ」の商標登録を特許庁に申請している。この田んぼで栽培した米や加工品を統一ブランドで売り出そうという試みだ。今年産米から、「ふゆみずたんぼ米」として全国に流通させる。冬期湛水は、町農政商工課が呼び掛けて昨年冬から取り組み始めた。田起こしもせず、11〜3月の冬場も田に3〜5センチの水を張る。個々の農家では水管理が難しいため、町が事業主体となって集団化で取り組む。無農薬・無化学肥料で水稲を栽培して冬期湛水をした場合、町は10アール当たり1万円を「産地づくり交付金」から取り組み農家に交付する。商標登録は7月、第三セクターの田尻穂波公社が申請した。今年産米は、20ヘクタールのうち10ヘクタールで無農薬・無化学肥料栽培した約45トンを「ふゆみずたんぼ米」として販売する。町は「田尻米のイメージアップとブランド化を目指したい」(農政商工課)と話している。
(日本農業新聞)

○12月6日(月) 世界の米 価格上昇 原因は供給不足 米国農務省04年米白書
 米国農務省は先週、2004年産版の米白書を発表した。国際米価格は2000年から03年にかけて低迷していたが、その後の米需給の逼迫(ひっぱく)を受けて、国際価格が上昇したと指摘。05年の国際米貿易量も前年を4%下回る見通しだ。04/05年の世界の生産量は3億9830万トンで、前年を2%上回る見通し。しかし、消費量は4億1240万トンで、需給ギャップは残ることが確実。このため世界の米在庫は4年連続減少し、期末在庫率は17・3%と1年前の20・7%から3ポイント以上落ち込む見込みだ。米国農務省が今回発表したのは白書の要旨で、数週間以内に詳しい統計なども公表される。概要は次の通り。世界の米取引価格は8月の04/05市場年度になって以来、7%上昇し、3月以来の最高となった。タイの100%グレードB米は、04年11月半ばに1トン当たり262ドル(1ドルは約103円)につけ、1カ月で12〜15ドル上昇、6月から26ドルの上昇となった。価格上昇はアジアの供給不足とタイの生産者籾(もみ)米買い入れ価格の引き上げが理由だ。ベトナム米の相場も、供給不足と輸出契約の完全履行のために、最近上昇している。2000年以来低迷していた米価格は、世界的な輸出余力逼迫のために10月半ばに上昇を始めた。04/05年の世界米生産は精米ベースで3億9830万トンと予想され、前年度より2%増えるが、1999/2000年の4億870万トンを3%下回る。中国が最大の生産拡大国。それでも世界全体の供給は3%減少が予想され、3年連続の減少となる。予想収穫面積は1億4970万ヘクタールで前年度と変わらないが、1999/2000年の記録を550万ヘクタール下回る。中国の増加は南アジアと南米の減少で相殺される。1ヘクタール当たりの平均籾米収量は前年度を2%上回る3・96トンの最高記録になるが、1999/2000年以来の収量増加は無視できないほどに小さい。主要輸出国の生産は、中国、米国、パキスタンで増加するが、タイ、ベトナム、インドで減少する。アジアの主要輸入国の中で生産増加が予想されるのは、記録的増産が予想されるフィリピンだけ。アジア以外の主要輸入国ではナイジェリアとイランで記録的増産が見込まれる。世界の米消費は前年度を、わずかに下回る4億1240万トンと予想される。インドで最大の減少。日本、韓国、台湾でも若干減少、所得向上による食生活多様化に伴う長期的減少傾向が続く。対照的に、中国、フィリピン、バングラデシュ、タイ、ベトナム、ブラジルを含む中南米、アフリカでは記録的消費となる。04/05年度には消費が生産を1410万トン上回り、期末在庫は17%ほど減少して7140万トンになる。期末在庫の減少は4年連続で、1983/84年以来の最低。最大の減少国は中国。中国の期末在庫減少は99/2000年以来続いており、この20年間で最低となる。05年の世界米貿易は4%減少、3年連続の減少となる。2000年以来の最低で、02年の2780万トンを12%下回ることになる。輸入については、インドネシア、ナイジェリア、トルコで増加するが、中国、フィリピン、サウジアラビア、南アフリカでそれ以上に減少する。輸出については、主要輸出国の中で増加が予想されるのは米国とパキスタンだけで、タイは大きく減少、インド、ベトナムの輸出も減る。中規模輸出国では、アルゼンチン、オーストラリア、ミャンマー、ウルグアイの輸出が増加すると予想される。
(日本農業新聞)

○12月8日(水) 05年産米の生産目標数量 重点化枠を設定 岩手県
 岩手県とJA県中央会は7日会議を開き、2005年産米の市町村別生産目標数量を通知した。会議には、県や、市町村、JAの担当者約250人が出席。今回から同目標数量に一定割合の重点化枠を設け、重点(傾斜)配分によって26市町村が04年産より減少、売れる米作りに向けた産地化を目指した。全国的な米の需要が低迷する中、岩手県の生産目標数量は、前年より1760トン(0・6%)増の31万180トンだった。配分は飯米数量、生産目標比例数量、重点化配分数量の3つに区分し、市町村ごとに算定した。重点化の要素は、@1等米比率A収量の安定度B大区画水田面積C特別栽培米面積D3ヘクタール以上農家水稲作付面積E適品種比率とし、今回はEを除く5要素で算出。全体に占める割合は3・2%だが今後、段階的に5%まで引き上げるとした。
(日本農業新聞)

○12月8日(水) 水田の機能見直そう 仙台市でシンポ
 「水田の持つ多面的機能を考えるシンポジウム」が7日、仙台市で開かれた。田んぼの働きを見直そうをテーマに、各地で行われる多面的機能の維持・保全活動など先進事例の報告があった。国際コメ年の取り組みの一環として東北農政局が主催し、行政関係者ら約200人が参加した。宮城県農業短期大学の加藤徹教授が、農業農村の持つ多面的機能について基調講演した。経済評価の問題点などを指摘した上で、冬期湛水水田などを例に東北における水田の多面的機能の増進などに期待を述べた。パネル討論では宮城県古川地方振興事務所、山形県寒河江川土地改良区などから発表があった。岩手県胆沢町は、全国に先駆けて土地改良事業と生態系などの環境との調和をテーマに国営農地再編整備事業を実施。区画整理やため池の保全など「水と緑のネットワーク」の構築を進める。同町の担当者は「生産性の向上と生態系の維持との間で利害の不一致が残る中で、環境と調和した農村景観に対する価値を再発見してもらうことが大事」などと述べた。
(日本農業新聞)

○12月9日(木) 「5割」で作付け危機 地震被害の6市町村 新潟県
 新潟県中越地震で被害が大きかった六市町村の約九十集落にある水田など約千五百ヘクタールのうち、ほぼ半分に当たる約七百四十ヘクタールは、放置すると来春の作付けができない状態になっていることが八日、県の調査で分かった。県のプロジェクトチームが十一月下旬から山古志村や川口町、小千谷市など六市町村の水田や畑を調査。崩落やひび割れ、土砂に埋まるなどの被害のほか、用水や農道などの損壊も一区画ごとに判定し、詳細な図面を作成した。今月中旬から集落ごとに調査結果を示し、復旧対策を説明した上で、来春の営農の意向を農家から聴く方針。大規模な復旧工事が必要な場所から重機を使えば一人で復旧できる水田まで被害に差があり、同じ集落でも営農の判断が分かれる可能性がある。県は営農の意向を示した農家には@工事の影響で作付け時期が遅れる場合の技術指導A農業用機械や機具の貸し出しなど、個別の支援を本格化させる。二〇〇五年産米の生産目標数量は、新潟県全体で約五十九万二千八百トンで、今月末をめどに市町村への割り当てが決まる見通し。実績に基づいて山古志村などにも配分されるが、耕作できない場合は、ほかの市町村との間で生産調整を行うことになりそうだ。
(秋田魁新報)

○12月10日(金) 共生する農業を理解 国会議員と環境省課長ら 宮城・田尻町
 湿地を守る活動をしている国会議員や環境省職員が9日、宮城県田尻町の蕪栗沼(かぶくりぬま)と周辺にある冬期湛水(たんすい)水田を現地視察した。鳥の生息地として湿地の重要性を確認するとともに、自然環境と共生する農業分野の取り組みに理解や関心を深めていた。訪れたのは、「ラムサール条約登録湿地を増やす議員の会」の清水嘉与子会長ら国会議員4人のほか、環境省の担当課長ら約15人。蕪栗沼は面積約150ヘクタールで、ロシアなどから渡ってくるマガン4万5000羽などが越冬する重要な湿地。環境省東北地区自然保護事務所によると、来年のラムサール条約第9回締約国会議で同沼を登録申請する意向。同日は午前6時から同沼でマガンの飛び立ちを見学した後、同町伸萠地区で約20ヘクタール行われる冬期湛水水田を訪れた。冬の田んぼに水を張り、鳥の生息地を拡大し、湛水・不耕起による無農薬無化学肥料栽培を実践する。同県田尻高校の岩渕成紀教授が、湛水水田で生物の多様性がはぐくまれる点などを説明した。同町の堀江敏正町長は「地域住民の理解を第一に、農業と環境保全を共生できる登録にしたい」と期待する。
(日本農業新聞)

 
−−−−−−−−−   中旬   −−−−−−−−−


○12月14日(火) 政府備蓄米 買い入れ6割止まり 天候響き応札少なく
 農水省は13日、備蓄用政府米買い入れで初めて行った入札取引(10日実施)の結果を公表した。2004年産米を対象に行ったもので、同省が事前に提示していた買い入れ希望数量25万トンに対し、売り手から17万2000トンの申し込みがあり、そのうち16万トンが成約、買い入れは6割にとどまった。台風などによる減収被害などで応札が少なかった。成約価格は03年産の政府買い入れ平均価格を上回った。政府備蓄米は従来、一定価格で産地から買い取ってきたが、市場価格と開きがあるとの指摘を受け、今回から入札取引を導入。政府備蓄米在庫は現在、60万トン弱と、適正水準とされる100万トンを下回っており。今回は25万トンを対象に行った。同省は、予定の25万トンに届かなかったことから16日と年明けに再度、入札を行う。入札にはJA全農など18業者が参加した。全銘柄の平均成約価格は60キロ1万4081円(税別)となった。単純比較はできないが、03年産の政府買い入れ価格(1〜5類、1〜3等平均、税別)の1万3162円と比べて、7・0%高かった。2種類あった取引別に価格を見ると、有名銘柄を指定した取引(成約数量15万2000トン)は1万4143円、それ以外の取引(同8000トン)は1万2888円だった。
(日本農業新聞)

○12月14日(火) 次代の米づくり探る 木籐古氏に農民文化賞 岩手でシンポ
 岩手農民大学と岩手県農村文化懇談会の第18回米と日本民族の未来を見つめるシンポジウムが12日盛岡市で行われ、国際コメ年の意義を訴えた。パネルディスカッションでは組織形態の違う3農家が、現状と課題を語った。また第14回農民文化賞は、山形村で山村生活体験施設・バッタリー村で都市住民らに自然学を伝える村長の木籐古徳一郎さんに贈られた。「これからの米づくり」のパネルディスカッションは、横山英信岩手大学人文社会科学部教授をコーディネーターに、3農家がパネリスト。胆沢町の任意組織・屋白集落営農組合事務局長の千葉勉さんは、低コスト経営を念頭に「話し合いをベースにした、集落全員が担い手」と位置付ける集落づくりを提案。江刺市の農事組合法人・石関生産組合の菊池堅太郎組合長は、水稲受託作業を主力に「プール育苗施設を活用した養液トマト栽培など合理的経営」での増収計画を報告。玉山村の有限会社・夢農業たかはしの高橋静男社長は、離農者が多い今こそ農業のチャンスととらえ、「農地の95%が借地経営だが、補助金や研修生などを利用し、次代の流れを読んだ夢のある農業の実践」を披露した。
(日本農業新聞)

○12月14日(火) おいしさ表す食味値を明記 地元向け販売を開始 青森・下田町農協が有機栽培米に
 下田町農協は、地元農家が有機・減農薬栽培した本年産米においしさを表す食味値を明記し「しもだのお米」として地元消費者を中心に販売を始めた。十三日、同農協木ノ下店の施設で新しい精米機の稼働式が行われた。売れるコメ作りが一層求められる時代に対応した同農協独自の取り組み。有機・減農薬の基準を設けて栽培したコメを契約農家から直接買い取り、精米段階で被害粒や着色米を除き厳選。食味計で、タンパク質の割合などからおいしさを数値化する。食味値は導入した機械で標準とされる七〇以上を目指し以下のものは価格を下げる。コメ袋には生産者の名前や顔とともに食味値を表示したレッテルを張る。希望者には生産履歴情報も提供する。同農協の直売所などで販売するほか、配達もする。価格(配達手数料別)は「ゆめあかり」「つがるロマン」が二キロ八百四十円、五キロ千七百九十円、十キロ三千三百円、「あきたこまち」二キロ八百六十円、五キロ千八百四十円、十キロ三千五百円。問い合わせは同農協営農相談室(電話0178−50−0180)へ。
(東奥日報)

○12月15日(水) 米の乳白粒、胴割れ防げ 高温対策で遅植え重視 北陸4県稲作会議
 北陸農政局が14日、金沢市内で開いた稲作関係の会議で、北陸4県の稲作担当者が来年産米の品質向上対策を明らかにした。今年産米でフェーン現象による高温障害を出していることもあり、各県とも高温対策や稲体の活力低下対策を盛り込んだ。今年産米は台風による強風被害のほか、登熟期にフェーン現象による高温に遭い、乳白粒が多発したところもあった。出穂期が早い稲では品質が悪く、乳白のほか、胴割れも多かった。各県とも早すぎる田植えを問題視。来年は「5月14、15日の週末に田植えを引っ張る」(富山県)、「4月の連休にはしない」(石川県)など、品質向上対策として田植えの遅延を重視している。フェーン現象時の通水不足も反映し、対策として間断通水の頻度を上げ、田面の適正水分を保つようにする。気象災害に備えるため、「こしいぶきなどの早稲種拡大」(新潟県)など、「コシヒカリ」偏重も改める。富山県では高温期の登熟対策として入れた「てんたかく」は一等米比率が83・2%になり、「コシヒカリ」の67・6%を大きく上回った。「斑点米がなければ、もう少し実力が出せた」と、「てんたかく」に期待する。各県とも近年の品質低下、収量低下の原因として稲体の活力低下を問題にしており、「疲れにくい稲」作りに力を入れている。薄まきや適正施肥、土づくりなどが主な対策だ。特に、近年の品質低下は施肥不足や耕土の浅さによる稲の疲れも指摘され、深耕と後期の栄養確保、ケイ酸資材などによる土づくりは、各県とも重視している。
(日本農業新聞)

○12月15日(水) 1等米は83% 11月末の検査結果
 東北農政局は14日、2004年産米の検査結果(11月末現在)を公表した。東北6県合計でみると、水稲うるち玄米の検査数量は139万2621トンで、前年同期より38万3897トン(38・1%)多い。1等米の比率は83・2%で、前年同期を3・9ポイント上回る。各県の検査状況は表の通り。水稲もち玄米の検査数量は6県合計で3万4591トンで、前年同期より1万7966トン(108・1%)多い。1等米の比率は59%。

2004年産米の検査状況(11月末現在)
(水稲うるち玄米。単位:t 、%)
 検査数量1等2等3等
青森 2004年179,91483.515.21.0
2003年90,01653.432.08.5
岩手2004年171,95288.79.71.5
2003年102,81987.110.02.2
宮城2004年250,99479.518.71.7
2003年130,37658.835.05.3
秋田2004年303,42377.615.45.4
2003年305,36085.212.81.4
山形2004年242,11284.312.02.8
2003年209,07685.612.51.3
福島2004年244,22688.910.30.7
2003年171,39785.412.41.5
(日本農業新聞)

○12月15日(水) 一等米比率77・6% 塩害影響 秋田県内16年産
 東北農政局秋田農政事務所は十四日、県内十六年産米の検査結果をまとめた。水稲うるち玄米の検査数量は、前年同期とほぼ同じ三十万三千四百二十三トン。一等米比率は77・6%で、前年同期を7・6ポイント下回った。検査数量は約一万五千トン残っているが、結果発表は今回が最後。中央部が台風の塩害を受けたことが響き、全県平均の一等米比率は二年ぶりに80%台を割り込んだ。全国平均の一等米比率は71・8%。東北の平均は83・2%で、本県は六県中最下位だった。県内の地域別一等米比率は▽横手平鹿91・9%▽湯沢雄勝91・4%▽大曲仙北91・3%▽大館北秋鹿角89・6%▽能代山本83・6%▽本荘由利65・8%▽秋田河辺65・4%▽男鹿南秋19・4%の順。品種別では▽あきたこまち81・2%▽めんこいな61・5%▽ひとめぼれ49・5%だった。全県の二等米比率は15・4%、三等米比率は5・4%、規格外米比率は1・7%。男鹿南秋と同様に塩害を受けた本荘由利は、規格外米比率が11・1%に上がった。二等以下に格付けされた理由は、充実度の不足51・2%、心白・腹白粒19・3%となっている。
(秋田魁新報)

○12月16日(木) コープネットと調印 生協向けに指定産地取引契約 宮城の3JAと全農みやぎ
 宮城県内の3JAと全農みやぎ、首都圏の生協コープネット事業連合などは15日、仙台市内で米のコープネット指定産地銘柄取引契約を締結する調印を行った。コープネットの生協組合員に、安全で安心できる米を安定供給しようとするもの。産地と生協サイドが情報交換することで、売れる米作りに向けた取り組みを充実することができる。調印式に出席したのは指定産地協議会の栗っこ、古川、いしのまきの3JA、JA全農宮城、コープネット事業連合、米卸会社の木徳神糧の関係者ら。それぞれの団体が責任を明確にし、協力することで消費者に求められる米を安定供給する。トレーサビリティー(生産・流通履歴を追求する仕組み)と品質基準を守った米作りを進めるためJAでは栽培や品質の基準に基づいた栽培指導と集荷が必要になる。また、生産者に流通や消費地での情報を伝え、産地として生き残れる環境づくりを目指していく。契約期間は3年間。
(日本農業新聞)

○12月16日(木) 根雪の前に小麦種まき JAいわて中央
 JAいわて中央は今年から、根雪前に小麦の種をまく冬期播種(はしゅ)に取り組んでいる。15日には、矢巾町北郡山の圃場(ほじょう)で現地検討会を開いた。同JA管内は岩手県内一の小麦作付けがあり、播種時期の拡大や他作目との組み合わせができる新技術に、期待が高まっている。検討会は、岩手県農業研究センターや行政、JA、農家などでつくるプロジェクトが主催した。生産者ら40人が見守る中、「ナンブコムギ」10アール当たり15キロをドリルまきし、同時に側条施肥をした。冬期播種は作業が12月中旬となるため、水稲の刈り取り作業とかち合わない。特に、今年の秋は降雨が続き播種適期が少なかったため、小麦栽培では有効な技術となる。出芽は春先となるため麦踏み作業が省略でき、近年多発している縞萎縮(しまいしゅく)病の発生を防げる。野菜の後作に小麦を作付けることも可能だ。10月初めにまく慣行栽培に比べ、収穫は1週間ほど遅れる程度だという。同JA管内の今年度の小麦作付面積は約1200ヘクタール。冬期播種は約15ヘクタールが見込まれる。
(日本農業新聞)

○12月17日(金) 1等71・8% 11月末の米検査
 農水省は16日までに、11月末現在の2004年産米の検査結果を発表した。水稲うるち玄米の検査数量は約393万トン、1等比率は71・8%だった。1等比率は地域差が大きく、台風の影響を受けた九州、中国、四国地方で低かった。作柄の良い東北や関東地方で品質が良好だったため、全体では平年並みの1等比率になった。2等以下に格付けされたのは、高温障害による心白・腹白、台風で発芽粒が発生して整粒不足になったことが主な理由。
(日本農業新聞)

○12月17日(金) 麦は70%に 11月末現在
 農水省は16日までに、11月末現在の2004年産麦の検査結果を公表した。検査数量は約110万トンで、前年とほぼ同量だった。普通小麦の検査数量は前年とほぼ同じ約90万トン。1等比率は70%で、前年同期を10ポイント上回った。
(日本農業新聞)

○12月17日(金) 05年産米の生産目標数量 実需者との関係優先 青森県
 2005年産米の市町村別の生産目標数量が16日発表された。米政策改革2年度目となる05年産米の生産目標数量は全国で851万トンと設定され、都道府県別の数量は11月、食料・農業農村政策審議会食料部会の審議を経て決定。青森県には04年産米より3630トン少ない29万3370トンが配分された。これを受け、青森県米生産流通対策検討委員会の検討を経て、実需者との結び付き数量を優先的にする配分など、「売れる米づくり」に向けた配分を青森県と協議・調整を行い配分した。
(日本農業新聞)

○12月17日(金) 際立つ温暖化 史上初、全月で過去平均超す 年間気温も2番目
 春の異常高温、真夏日の連続記録、暖冬と、記録ラッシュとなった今年、11月までの毎月の平均気温が平年を上回ったことが16日、気象庁のまとめで分かった。統計を始めた1898年以降初めて。年平均気温も2番目に高い気温を観測。世界の年平均気温も観測史上4番目に高い年となり、地球規模で温暖化が進んでいることが浮き彫りになった。国内の2004年の平均気温は、北海道・網走から沖縄・石垣島まで各地17地点の観測所のデータを基に算出。結果、今年の平均気温は、平年より0・99度高く、記録的な暖冬だった1990年に次いで高い値だった。世界の04年の平均気温は1200地点のデータを基に算出し、98年、02年、03年に続いて高かった。特に10・11月は0・63度、0・88度と高く、月平均としては観測史上最も高い記録となった。世界・日本ともにここ10年、高温となる年が続いている。同庁は「地球温暖化が要因」と指摘した上で、「日本の平均気温の変動が、世界の平均気温の変動より大きくなっている。偏西風の蛇行などが原因ではないか」(気候情報課)とみている。
(日本農業新聞)

○12月18日(土) 横ばい1万5584円 約2割が落札残 第7回米入札
 全国米穀取引・価格形成センターは17日、2004年産米の第7回入札取引を行った。全銘柄の平均落札価格は、ほぼ前回(11月)並みの60キロ1万5584円となった。政府は40万トンを計画する備蓄米買い入れの初入札で、まず04年産16万7000トンを買い上げたが、価格への影響はみられなかった。全国から約70銘柄、約5万1600トンが上場。全体の2割に当たる1万1000トンが売れ残った。3割の銘柄の価格は横ばい、7割は値下がりし、平均価格は、この時期の最安値を更新した。品薄感から前回急騰した福岡「夢つくし」は3・6%高の1万8263円と続伸、新潟・一般「コシヒカリ」の1万8838円に接近した。米の全国作況が平年作を下回る一方で、在庫が多い上、店頭販売が振るわず、米卸の応札は最小限にとどまった。販売進度を上げるため東北の産地を中心に、これ以下では売らないとする指し値(落札下限価格)を下げる動きが出て、今回の落札下落につながったとみられる。今回の平均価格は、不作の影響で高騰した03年産と比べると34%安く、02年産に比べると2・1%安い水準。
(日本農業新聞)

○12月18日(土) 政府備蓄米 落札残を再入札
 農水省は17日、政府備蓄米の買い入れの再入札(16日実施)結果を発表した。10日の初入札で不成約となった2004年産の7銘柄、1万7000トンを買い入れ希望数量として売り手側に再提示。8000トンの申し込みがあり、このうち7000トンが成約した。同省は今年度中に25万トンの買い入れを予定しており、前回(10日実施)と今回の入札の結果、16万7000トンの買い入れが決まった。平均成約価格は60キロ1万4071円で、初入札価格の1万4080円とほぼ同水準。応札したのはJA全農だけだった。三重「コシヒカリ」、埼玉産米は100%成約したが、京都産米や岡山産米は、全農の希望価格が、同省の買い入れ上限価格(非公表)を超え成約しなかった。同省は買い入れ計画に対し不足する残り8万3000トンについて20日から27日にかけ、入札参加資格を持つ27業者と随意契約を進める。それでも成約しない場合、2月に入札を行う予定。
(日本農業新聞)

○12月18日(土) 台風被害で品質低下 今年産大豆初検査 JAいわて南
 今年産大豆の初検査が16日、一関市のJAいわて南で行われた。同日は「ナンブシロメ」など227袋(1袋30キロ)が民間検査員によって検査され、すべて3等となった。今年の大豆は相次ぐ台風の影響で莢(さや)が傷つき、加えて秋の長雨で被害が拡大、全国的に品質低下が目立ち同JA管内の集荷量も前年を大きく下回った。同日は、民間検査員2人が、粒度、形質などを厳しく検査した。
(日本農業新聞)

○12月18日(土) 市町村の米生産目標数量 新たな要素設け配分 秋田県
 秋田県は16日、米政策推進協議会で、2005年産米の市町村配分方針を決め、県とJA秋田中央会は17日、それぞれ各市町村、JAに対し、生産目標数量を配分した。配分にあたっての算定は、「基本数量(前年目標数量基準)割」と「売れる米づくり割」の2要素とし、「売れる米づくり割」の割合を20%(昨年10%)に高めた。また、「売れる米づくり割」の要素として、昨年の@1等米比率A単収の安定度に加え、B担い手率C米生産履歴記帳の取り組み率を新たな算定要素としたことから、現状の売れる米づくりに向けた市町村段階の取り組み結果が一部反映された内容となった。今後は、農業者に対する市町村段階の配分作業となるが、来年度の対策が円滑に実施できるよう、速やかな検討・配分と、生産調整の確実な実施に向けた調整が重要となる。
(日本農業新聞)

○12月18日(土) 基準以上の検出なし 東北の今年産米カドミウム含有状況
 東北農政局は17日までに、2004年国内産米穀のカドミウム含有状況の調査結果について公表した。本年産の調査では、食品衛生法の基準である1・0ppm以上のカドミウムを含む米は検出されなかった。また、0・4ppm以上1・0ppm未満のカドミウムを含む米が、4県3町1村で5点検出された。0・4ppm以上1・0ppm未満のカドミウムを含む米は、食品衛生法上違反とはならないものの、消費者感情に配慮して、ほかの米と混ざらないよう仕分けされ、米穀出荷業者などの倉庫に保管され、市場に流通することはない。今後、工業用のりなどの非食品に処理されることにしている。同調査は青森、岩手、宮城、山形の4県で、重点調査または一般調査を計419点の04年産米について実施した。秋田県と福島県は独自に調査を実施している。
(日本農業新聞)

○12月18日(土) カドミの含有量基準超す米なし 04年産農水省調べ
 農水省は17日までに、2004年産米のカドミウム含有状況の調査結果を発表した。41都道府県の2281地点を調べた結果、食品衛生法の基準(1・0ppm)を超える米はなかった。0・4ppm以上1・0ppm未満の米は、10県11市町村の19点で検出された。過去3年間で0・4ppm以上の検出があった「重点調査」地域から10点、「一般調査」地域から9点。この米は全国米麦改良協会などが買い上げ、「非食用」として処理する。
(日本農業新聞)

○12月18日(土) 食の安全 町がお墨付き 有機農産物認証で差別化 山形・藤島
 今春、国が認める有機農産物の認証機関となった山形県藤島町で、地元農家が収穫した本年産米が初の認定を受け、産直などで出荷されている。自治体が地元農産物の安全性にお墨付きを与えるのは全国でも珍しく、町は「食の安全にこだわる消費者の信頼に応え、藤島ブランドを確立したい」と意気込んでいる。有機農産物の認証は、二〇〇一年の日本農林規格(JAS)法改正により、国が認めた第三者機関が行う。都道府県の外郭団体や民間企業、特定非営利活動法人(NPO法人)などが認証機関となる例が多いが、同町は今年三月、市町村では宮崎県綾町に次いで全国二番目となる認証機関に登録され、本年産農産物から認証事業に取り組んでいる。農産物の認証ランクは、化学肥料・農薬を一切使わない「有機」と、使用が通常の半分以下の「特別栽培」。特別栽培の中には、極力、使用を抑えた「藤島型特別栽培」を町が独自認証し、有機栽培拡大への誘導を図っている。認証に当たっては、町や農協職員らが生産工程などの検査を担当。学識経験者や関連団体も判定に加わり厳正を期す。初年度は、有機農産物として、同町の基幹作物のコメで三団体・個人(作付面積計一・六七ヘクタール)が認証を申請。特別栽培のナス、トマト、メロンなど七品目で申請した十五団体・個人とともに、いずれも認証基準をクリアした。
(河北新報)

○12月19日(日) 売れる米の秘策探れ 先進事例を検証 岩手・一関市でセミナー
 消費者の安全・安心志向、価格、流通事情を学び売れる米作りを目指そうと「一関地方売れる米作りセミナー」(一関農業改良普及センター主催)が15日、一関市で開かれた。200人を超す受講者は米作りの秘策に耳を傾けた。同セミナーは3回コースで、同日の第1回講座は「月間食糧ジャーナル」編集部長の鶴田裕さんを講師に「米流通の新たな動向」をテーマに、価格動向や生産販売戦略など実例を挙げて講演。鶴田さんは「山形JA米日本一売れる米作り」運動を例に、品質・食味、集荷結集率、固定需要先確保などすべて日本一を目標に生産者やJA、関係団体が一体となって取り組んでいることを評価。営農指導に重点を置いた取り組みが力の原点と話した。また、米をご飯として食べるだけでなく麺(めん)、パン、健康食品として利用すればまだまだ消費拡大は可能とした。岩手県産米の位置付けについて「生産履歴など安全・安心への対応は日本でもトップクラス」と評価した上で、異品種・異物混入防止、履歴記帳の徹底など今後もさらに高めてほしいと期待した。次回は1月27日に「売れる米の基本は土作り」、第3回は「米マーケティング活動の先進事例を学ぶ」と題し2月下旬に開かれる。
(日本農業新聞)


 
−−−−−−−−−   下旬   −−−−−−−−−


○12月21日(火) 2年3作で経営安定 小麦の冬まき本格化 岩手・一関市の農事組合法人
 一関市舞川の農事組合法人アグリパーク舞川は2005年度から本格的に小麦の冬期播種(はしゅ)栽培に取り組む。同法人は小麦栽培に大豆栽培を組み入れ、2年3作で土地の有効利用による生産性の向上を図る。16日、同市舞川の北上川遊水池第3遊水池内圃場(ほじょう)で冬期播種指導会が開かれ、参加した20人は岩手県農業研究センター職員から施肥や播種時期、管理の注意点などの説明を受けた。小麦の冬期播種は、同センター園芸畑作部が開発した栽培方法で、根雪の前12月中に播種するのが特徴。これにより2年3作(9月下旬〜10月上旬に小麦を播き、翌年6月下旬に収穫。7月中旬に大豆を播き11月下旬に収穫。12月上旬に小麦の冬期播種、翌年7月中旬収穫)が可能だ。同日は、10条(全層施肥型)と8条(側条施肥型)の播種機を調整し、通常の秋まきより多めの1ヘクタール当たり150キロの「ナンブコムギ」をまいた。同法人の千葉勇代表理事は「播種時期をずらせば作業効率が上がる。大区画圃場を有効活用し農業経営を安定させるために新しい栽培技術を取り入れることは意義深い」と期待する。
(日本農業新聞)

○12月21日(火) 気象情報 営農対策 セットで提供 低温続きそうなら水田を深水に 気象庁、来年度から
 「3、4日後には最低気温が17度以下となる見込み。不稔(ふねん)の恐れがあるので深水管理の徹底を」。こんな気象情報が来年度、実現しそうだ。気象庁は20日、天気予報と技術対策をセットにした気象情報を提供し、農業被害をできるだけ減らすプランを発表した。農業気象情報には「霜注意報」などがあるが、新たに、主要作物の生育ステージごとの情報発信に取り組む。候補に挙がっている作物は米、茶、リンゴ、かんきつ類。それぞれの作物について、低温、高温、強風などの予報と技術対策を提供していく。例えば米の場合。出穂期に低温に遭うと不稔になるため数日前に低温注意報を出し、農家に早めの深水管理を呼び掛ける。リンゴでは、強風が吹き荒れる気象情報とともに、早期に収穫する対策を講じるように情報を提供する。農業気象情報をきめ細かく提供するのは、冷夏に猛暑、台風などの相次ぐ異常気象で農業災害が広がっているため。気象予報に対応する技術対策は、農水省などの協力を得て開発する。農業気象情報は全国50カ所の地方気象台から、各都道府県の農業部署に送られる。同庁は今後、最新の情報を農家に届けるために県のホームページで公表してもらったり、民間の気象会社にも提供したりして、JAや生産現場で積極的に利用してもらいたい考えだ。同庁産業気象課は「農家にどれくらい影響があるか考えずに予報を出してきた」と反省。今後は「農家がほしい時にほしい最新の情報を出していきたい」と話している。
(日本農業新聞)

○12月21日(火) 高温 東日本は戦後1位・台風 上陸数の記録更新 今年の天気
 今年は年間を通じ全国的に高温傾向で、東日本では年平均気温が1946年以降、歴代1位の高温となる見込みだ。気象庁が20日、「2004年の日本の天候」としてまとめ、発表した。猛暑に続く9月の残暑、11月の記録的な高温が影響している。また、10個の台風が上陸し、過去の記録6個を大幅に更新した。全国的な高温は今年春から顕著だった。3、4月は東、西日本を中心に高気圧に覆われ、平年気温を上回った。梅雨前線の活動は全般に不活発だったが、7月中旬に活発化したため、新潟・福島豪雨、福井豪雨が発生して大きな災害をもたらした。夏は太平洋高気圧の勢力が日本付近で強く、6月に全国32地点で月平均の記録を更新した。秋は9月の残暑が全国的に厳しかった。10月は台風や前線の影響を受けやすく、32地点で月降水量の記録を更新した。11月は記録的な高温となり、37地点で月平均気温を更新した。台風は今月20日現在までの発生数が29個と平年(26・7個)並みだった。しかし10個が上陸し、平年(2・6個)を大きく上回った。
(日本農業新聞)

○12月22日(水) 東北の塩害 内陸20キロにも到達 稲作検討会議
 今年8月の台風で水稲に潮風害を受けた東北地方の日本海側では、塩分が内陸部にも飛び、海岸から20キロも離れた水稲にも影響していたことが、21日に仙台市の東北農政局で開かれた稲作検討会議で報告された。東北農業研究センターと秋田、山形両県の農業研究機関、農業環境技術研究所(茨城県つくば市)が共同で潮風害の実態を解析し、被害地図を作るとともに、今後の防風林の適正配置についても検討していくことも明らかにした。東北地方の今年の水稲作況指数は98。しかし、台風による潮風害を受けた山形県の庄内地方では87、秋田県の日本海側に当たる県中央地方では69の大幅減収となった。強風で波も高く、強い風が内陸部にまで潮風を送り込んだ。この塩分が穂ぞろい後1週間程度の稲を襲った。台風後の雨が少なかったことから塩が稲に付着し、被害をもたらしたととらえている。「潮風は海岸部から20キロ程度の内陸部まで影響した」と秋田県。山形県でも海岸から10キロ以上入った地区で採種した稲穂から、海水の塩化ナトリウムを検出している。山形県の実験では、穂1本に1ミリグラム以上の塩分が付くと、収量が半分になることも分かった。東北農研センターなどでは、稲では葉枯れや白穂、穂の褐変など、大豆では葉の褐変や落葉の害が起き、大きな減収要因になっているとして、被害量と収量への影響を明らかにしていく。地図上に数キロ単位の網目をつくり、網目ごとの塩分沈下量や被害を明らかにする。今後の被害に備えて、シミュレーション実験もし、防風林設計に役立つようなデータを集める。また、潮風害を受けた作物の飼料化の可能性を検討する。
(日本農業新聞)

○12月22日(水) 輸入米入札 47%売れ残る 国内市場の需給緩和
 農水省が二十一日実施した輸入米の二〇〇四年度第四回売買同時入札(SBS)は入札対応の四万四千七百トン(一般米と砕精米)のうち四七%が売れ残った。国内市場の需給が緩和しており、商社、卸会社とも輸入品への買い意欲は乏しい。全銘柄の加重平均落札価格は一トン二十万四千七百三十六円で、前回(十一月十二日)比三・六%下落。五月の第一回入札に比べ一九%安い。売れ残り率は前回の二八%から拡大した。各銘柄とも不人気だったが、米国産うるち精米短粒種が前回比八・三%下げたのが目立った。需要期が過ぎたもち米も下落に転じた。市場には「国産価格の先行き不透明感が強く、国産の代替用途が主な輸入米は買いづらい」(卸業者)との声が出ていた。
(日本経済新聞)

○12月23日(木) 暖冬傾向続く 3カ月予報
 気象庁は22日、向こう3カ月の天気予報を発表した。この間の平均気温は、北日本で寒気が入りやすいため平年並みだが、東日本以西は気温は高めで推移する見込み。「春の訪れは早そう」(同庁)とみている。20日までの12月平均気温は、全国で1度以上平年を上回って暖冬傾向。しかし、同庁によると1月は寒気の入りが強く、12月に比べて北日本、東日本は平年並みの気温となる。西日本は高い状態が続く。天気は日本海側で平年同様に曇りや雪、雨の日が多く、北・東日本の太平洋側は晴れの日が多い。西日本の太平洋側はぐずつく日が多い。2月の気温は全国的に高い傾向。天気は東・西日本の日本海側で平年に比べ曇りや雪の日が少なく、太平洋側は平年並みに晴れる日が多い。3月の天気は数日の周期で変わり、気温は北日本で平年並みのほかは高い見込み。
(日本農業新聞)

○12月24日(金) 「郷の有機特別栽培米」振興へ 推進協議会を設立 宮城・JAあさひな
 JAあさひなは「郷の有機特別栽培米」の生産振興を図り、売れる米づくりに向けた環境にやさしい自然循環型農業の定着を目指そうと「JAあさひな郷の有機特別栽培米推進協議会」設立大会を20日開いた。米の産地競争が激しさを増す中、推進協議会を組織化したことで、同JAでは米販売戦略機能の一環として「安全・安心・良食味米」を掲げた「郷の有機特別栽培米」の作付け・千生産拡大とPR活動をJAと生産者が一体となり展開していくことを確認した。「郷の有機」は管内畜産農家からの牛糞堆肥(ぎゅうふんたいひ)をベースに野菜くず、米ぬか、木炭、海草、カニ殻などを混合した完熟発酵堆肥。同JAオーガニックプラントで製造されている。「郷の有機」を水田施用することで病気低減、土壌の透明性や保水性などの土壌改良が進み、安定生産と低たんぱくで、品質評価値の高い良食味米につながることが、同JAがこれまで設置してきた試験圃(ほ)の調査データで立証されていた。それらのことを受け、市場性の高い、売れる米づくりを進めようと同JAは今年度から本格的に独自栽培基準に基づく「郷の有機特別栽培米」の作付けを推進し、60戸の農家、92ヘクタールの栽培面積になった。「郷の有機特別栽培米」は完熟発酵堆肥「郷の有機」を10アール当たり500キロの施用を基準にした減農薬・減化学肥料栽培によるもの。元肥、追肥にはあさひな特別栽培専用肥料を施用し、栽培基準を示しているのは「ひとめぼれ」「ササニシキ」「コシヒカリ」「まなむすめ」の4品種。2005年度は温湯消毒法を導入する。
(日本農業新聞)

○12月24日(金) どぶろく特区に農家レストラン 開店記念し新酒披露 山形・村山市
 「どぶろく特区」の農家レストランが22日、村山市にオープンした。自ら栽培した米で醸造したどぶろくは吟醸酒並みのこくのある味わい。試飲した市民は「観光の目玉なる」と期待を込めた。このレストランは同市の小玉さん夫婦が経営する「こだま工房」。どぶろく醸造の特区は、東北では岩手県遠野市、山形県飯豊市に次いで3番目。稲作専業の小玉さんは、山形県が開発した酒造好適米「出羽燦々」を栽培。県工業技術センターで腕を磨いた。認可の受けた12月はじめから仕込みに入った。自宅を開放したレストランは田んぼの中で見晴らしもいい。もちやダイコン料理、漬物など郁子さんの手料理を振る舞う。今シーズンは100リットルタンク2つに70リットルずつ140リットルを醸造。来客には18ミリリットル(1合)500円で提供する。「こだま工房」の問い合わせは、(電)0237(54)3906。
(日本農業新聞)

○12月24日(金) おいしさと手軽さうける おにぎり人気 仙台・百貨店のお米ぎゃらりぃ
 デパ地下のおにぎり≠ヘいかが。仙台市のさくら野百貨店地下1回食品売り場「ごちそう館」にある「みやぎお米ぎゃらりぃ」で販売する「おにぎり」が、おいしさと手軽さで人気だ。店がJR仙台駅近くのため、JRやバスを利用する人たちに親しまれている。店内は、20種類のおにぎりを用意。「ひとめぼれ」と「ササニシキ」「まなむすめ」を中心に宮城県内産にこだわる。売れ筋は「鮭(さけ)ほぐし」や「高菜」「明太子(めんたいこ)」など。1個100〜150円と値段も手ごろだ。「年末年始を前にJRを利用する帰省客に売り込んでいきたい」と同店長の赤井さんは販売に大忙しだ。
(日本農業新聞)

○12月24日(金) 水稲共済支払額4782万 冷害の前年より大幅減 04年産青森県内
 県農業共済組合連合会は、気象災害で水稲に一定の減収があった本県農家への共済金支払額をまとめた。二〇〇四年産は四千七百八十二万円で、一九九四年産以降では九九年、九四年、二〇〇〇年、九七年に次ぐ低さだった。共済金額の四百八十億円に対し、実際に支払われた額の割合を示す金額被害率は0・1%だった。組合別の支払額は津軽広域(東青、西北五)二千四百九十二万円、ひろさき広域(中弘南黒)三百三十七万円、南部地域(三八、上十三、下北)千九百五十三万円だった。昨年は冷害の影響で、水稲共済金の支払額が過去四番目に高い二百二十二億五千八百十三万円に上っていた。
(東奥日報)

○12月25日(土) 大豆 最高値を更新 60キロ1万4053円 12月入札
 日本特産農産物協会は24日、2004年産大豆の12月入札取引の結果を発表した。落札平均価格は11月の初入札に比べ6%高い60キロ1万4053円(税込み、前年同期比45%高)となり、2000年に新しい入札取引が始まって以来の最高値を更新した。台風、長雨の影響で集荷が遅れており、全体の上場数量は当初予定より少ない3742トンだった。集荷見込み数量を確保できないとの見方も強まっている。12月の入札は8日と22日の2回行われ、主要産地の銘柄が出そろってきた。普通大豆の上場数量は2876トンで、全量落札された。煮豆などに根強い需要がある北海道・大豆「大袖の舞」が1万8050円(前月上場なし)と全銘柄中最高値となった。主要銘柄では秋田・大粒「リュウホウ」が1万2100円(前月比10%高)、新潟・大粒「エンレイ」が1万3580円(同6%高)などと高値を付けている。主力の九州産も初上場し、福岡・中粒「フクユタカ」が1万3960円、佐賀・中粒「フクユタカ」が1万3620円だった。11月の入札取引後に開かれた大豆情報委員会は、04年産交付金大豆の集荷見込み数量を12万6000トンと発表。ただし、品質面などの問題から集荷量はさらに少なくなるとの見方が買い手側に強く、今回の価格の高騰につながったとみられる。
(日本農業新聞)

○12月25日(土) 増える登熟障害 温暖化の影響か 九州で稲作シンポ
 九州沖縄農業研究センターがこのほど、福岡県筑後市で開いた九州の稲作農業の展開を探るシンポジウムで、九州で「登熟期の高温で米に障害が相次いでいる」との報告があった。炊飯業者からも「米がのり状になり、うまく炊けない」と指摘されるなど、地球温暖化の影響が深刻になってきていることをうかがわせた。福岡県農業総合試験場農産部の松江勇次部長は近年、九州の広い範囲で、「普通期米の登熟期の日平均気温が26度以上に上がる日が多くなり、乳白米や背白米などの高温障害が増えている」と指摘。福岡産「ヒノヒカリ」の1等米比率は「過去6年間、3割以下に低迷している」と報告した。福岡県糸島地域の農家で福岡県稲作経営者協議会会長の井田磯弘さんは、登熟期の高温を避けるため、5年ほど前から田植えを7〜10日遅らせていると報告。特に「夢つくし」などの早稲品種の高温被害が大きいとし、高温に対応できる早稲品種の育種を求めた。弁当業者などに米飯を販売する炊飯業者、どんどんライス(筑後市)の福島朗専務は、乳白米などの白濁米を炊くとアルファ化しにくく、のり状になってふっくら炊けないため、品質分析を徹底しているとはなした。同センター水田研究部栽培生理研究室の森田敏室長は、高温傾向は地球温暖化だけが原因とは一概には言い切れないとしながらも、「如実に品質が落ちてきた」と指摘。「穂肥の窒素分の施肥方法を抑える栽培技術を開発したい」と述べた。
(日本農業新聞)

○12月25日(土) 食味値や生産者の顔掲示 こだわり米 独自販売 青森・JA下田町
 地元農家が生産した「こだわり米」を地元で消費してもらおうと、JA下田町は最新の精米施設を整備し、おいしさを表す食味値や生産者の顔写真を付した米の独自販売に踏み切った。これは、こだわり米生産農家から米を買い取り、白米に精米加工してJA自らマーケティング参入し、地産地消を広げるのが狙い。生産農家個々の顔で一つひとつ食味値を表示し、地元ならではの今摺(ず)り米で販売するもので、「どの銘柄を買っても同じ」というスーパーとの違いを打ち出した。今年度扱う銘柄は、4農家、1生産グループから買い取った「ゆめあかり」「つがるロマン」など計15トン。同JAでは光センサーで異物や着色粒を除去する色彩選別機や、アミロースや脂肪酸、たんぱく含量で総合的に米のおいしさを評価する食味計など一連の精米機器を導入した。農家とは栽培基準を取り決め@たんぱく質含有量7%以下A脂肪酸値12B食味値70〜80C整粒歩合80%―を目標値とした。食味値が下回った場合も明示し、価格を下げて対応するほか、生産履歴情報の提供を求められた場合もすぐに提示する。特に、堆厩(たいきゅう)肥やミネラル資材など一定量の有機の施用と農薬使用回数を通常より減らすことを義務付けるなど、おいしさにこだわった。常設の直売所では2キロ、5キロ、10キロの3種類を直接販売するが、予約注文者には期日に合わせ「今摺り米」で対応。また、町内に限り10キロ当たり100円の料金で配達も行う。
(日本農業新聞)

○12月27日(月) 伸びる水稲直まき 10・6%増の1万4538ヘクタール 農水省が速報値
 農水省は26日までに、今年の水稲直まき栽培面積(速報値)を公表した。全国の直まき栽培面積は前年より10・6%増えて1万4538ヘクタール・4年連続で2けたの伸びをみせた。「これまでは担い手中心の点的な取り組みだったが、今後は面的に広げたい」と農水省。JAなどに経営的なメリットを訴え、組織的な取り組みを増やす方針だ。水稲の直まき栽培は田植え機の普及で減少し、1993年には7200ヘクタールにまで減少した。しかし、コスト低減ができる技術として改良が加えられ、行政も支援。2001年には15年ぶりに1万ヘクタールを突破した。北陸、中四国、東北での取り組みが多いが、中でも北陸は前年の24・6%と大幅に伸びた。逆に関東、九州では減っている。「技術的にはかなりのところまで来ている」と同省。苗立ちの不安定さや倒伏対策については、ほぼ解消されたとの見方。しかし、カラスなどによる鳥害、スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)の食害対策などが課題として残されているととらえられている。移植栽培と組み合わせれば、作業量の集中が防げることから、同省では、共同乾燥施設の作業分散に効果をみせる点など、利点をアピールしていく方針。労働力配分を合理化したい集落営農などへの導入を、誘導していきたいとしている。
(日本農業新聞)

○12月28日(火) 2年連続の不作 東日本の収穫量 悪天候響き12万2600トン 04年産大豆
 農水省は27日、2004年産大豆の北海道を含む東日本地域の収穫量を発表した。相次いだ台風や長雨の影響を受けて、不作だった03年産を、さらに24%下回る結果となった。国内生産の4割程度を占める西日本でも台風被害が出ており、2年連続の不作が確実。国産大豆の需給逼迫(ひっぱく)感から市場価格は高騰しており、今後も価格、需要への影響が出そうだ。04年産大豆の全国の栽培面積は13万6800ヘクタール(前年産比10%減)で、そのうち8万7500ヘクタールを占める東日本の収穫量を発表。台風や長雨で「登熟不良や腐敗粒が発生」(同省)し、10アール収量が、前年産比14%減の140キロに落ち込んだ。収穫量は、作付け減少と天候被害で、前年産を3万8300トン(24%)下回る12万2600トン。残り約5万ヘクタールを栽培する西日本も、主産地・九州などが減収の見込みで、同省は「全国の収穫量は、不作だった前年産を下回ることは確実」とみる。西日本の収穫量は来年2月に発表する予定。JA全農と全集連が集荷・販売する一般流通大豆(交付金対象大豆)の04年産集荷見込み数量は12万6000トン(15%減、10月末現在)にとどまる。
(日本農業新聞)

○12月28日(火) 目標収量を確保 /エコ栽培圃継続 福島・JAそうまと稲作部会が検討会
 JAそうま、同JA稲作部会は22日、2004年産米の生育経過とエコ栽培米の展示圃場(ほじょう)実績結果の検討会を開いた。同JAの今年産米の作柄は5月以降高温・多照で生育が経過、幼穂形成期以降天候に恵まれ登熟が良好となり水稲作況指数104の「やや良」となった。エコ栽培米展示圃場は同JA管内41カ所、設置者28人、収量は目標の単位収量を確保、千粒重は、平年に比べ高く、食味も高まり他産地米の品質、食味に近づいている。今後さまざまな気象と地理的条件での有機質入り肥料特性把握を中心に、エコ栽培展示圃の継続実施を申し合わせた。検討会終了後、舘川洋農学博士を講師に「特Aランクの米を生産するために」と題した講演が開かれた。同JAでは、今年度から、消費者に信頼される「環境に配慮した安全・安心な米づくり」に取り組むため、エコファーマー認定の米作りを勧めている。
(日本農業新聞)

○12月29日(水) 年内は18万トン 2月、落札銘柄に再配分 04年産米政府買い入れ
 農水省は28日、40万トンを計画する2004年産米の政府買い入れについて、年内の取引結果をまとめた。25万トンの提示に対し、入札と再入札、随意契約を合わせて18万トンを落札した。上場、非上場銘柄を合わせて21道県、42銘柄が買い入れ提示枠を売り切った。この結果を踏まえ、同省は来年2月に予定する2回目の入札では、これまで全量落札した銘柄に再配分する。同省は、10日の入札で16万トン、16日の再入札で7000トン、20〜27日までの随意契約で1万3000トンを落札。応札に対する落札率は97%だった。加重平均の落札価格は60キロ当たり1万4105円だった。随意契約では、秋田「あきたこまち」は落札残だった1万トンを売り切り、提示枠を満たした。04年産米は、台風被害で豊凶のばらつきが大きかったため、政府買い入れの応札に影響した。不作だった新潟「コシヒカリ」は1万8800トンの提示に対し、応札は102トン。中国、九州を中心に、応札がゼロの銘柄も20あった。同省は「台風被害を受けた県は出荷余力がなく、政府買い入れに回す新米がほとんどない」(総合食料局)とみる。来年2月の入札取引は、残った7万トンの買い入れ枠を全量落札した銘柄に振り分ける。落札残が出た銘柄や応札がなかった銘柄は、次回の買い入れ枠をなくすことになる。また、非上場銘柄で残った買い入れ枠(2万4600トン)は、上場銘柄に繰り入れられる。
(日本農業新聞)

○12月29日(水) 台風、長雨で28%減 東北6県の大豆収穫量
 東北農政局は、2004年産豆類の収穫量を28日までに発表した。東北6県の大豆の収穫量は合計4万3100トンで、前年産に比べて1万6400トン(28%)減少した。作付面積が3万6900ヘクタールで同4100ヘクタール(10%)減少したことに加えて、秋田県や山形県で台風による潮風害が発生したことなどが影響した。10アール当たり収量は117キロで同28キロ(19%)下回った。5月下旬後半以降の天候に恵まれ、生育が順調に進んだが、秋田県や山形県では開花後、台風15号による潮風害が発生した。収穫期の早い青森県や岩手県では11月以降断続的な降雨により、さやの乾燥が進まず、かびが発生するなどの品質低下が多く発生した。県別で見ると、収穫量は青森5200トン、岩手4150トン、宮城1万4400トン、秋田7370トン、山形7370トン、福島4570トン。10アール当たり収量は青森116キロ(前年産対比91%)、岩手104キロ(同89%)、宮城154キロ(113%)、秋田88キロ(同53%)、山形102キロ(同61%)、福島132キロ(同104%)。小豆(主産県計)の収穫量は2330トンで、前年産に比べて100トン(4%)減少した。作付面積が3040ヘクタールで同260ヘクタール(8%)減少したため。
(日本農業新聞)

○12月30日(木) コープネットと調印 良質な県産米を供給 全農秋田県本部
 全農秋田県本部は28日、秋田市内のホテルに関係者20人を集め、関東地区6つの生協で組織するコープネット事業連合との間に、秋田県産銘柄米の「指定産地銘柄取引数量契約」を結ぶ調印式を開いた。これはコープネット、米穀卸(木徳神糧、全農パールライス東日本)、JA(JA秋田みなみ、JA新あきた、JA秋田おばこ)、県本部の4者間で締結され、4者がそれぞれの責任を果たしながら協力し合うことで、コープネット基準米の安定供給、売れる米作りに貢献する趣旨の契約。期間は3年間。調印に先立ち、卸から4者それぞれの役割について確認する説明があった。JAは契約基準に基づく栽培指導と集荷、生産コストの削減、消費者との交流を進める。県本部は安定的な品質と数量確保、卸・JA間のパイプ役として複数JAの意思統一(使用農薬の統一など)を図る。卸は経営力・企画力・情報機能を存分に発揮し、製品製造業として安全な商品を作り契約目標の実現を目指す。コープネットは、消費地・消費者の要求・クレームなどの情報を的確につかみ、商品作りや販売方針に反映し、米の消費拡大に貢献する。今後、JA・県本部でつくる指定産地協議会で、コープネット品質管理基準達成のための勉強会や、栽培履歴・使用農薬統一に関する研究会などを開き、安全で高品質な秋田米の生産に努める。
 山形でも
 山形県内の3JAとJA全農山形、首都圏の生協コープネット事業連合などは29日、山形市で山形県はえぬきのコープネット指定産地銘柄取引契約の調印を行った。減農薬栽培の「はえぬき」を首都圏の消費者に安定供給するもの。売れる米づくり産地構築の弾みになる、と期待される。調印したのはてんどう、さがえ西村山、山形おきたまの3JAとJA全農山形、コープネット事業連合、米卸の木徳神糧、JA全農パールライス東日本の生産、流通、消費者団体。契約内容は、栽培・品質基準に基づいた減農薬米を安定的に供給するもの。期間は、2005年産米から3年間。減農薬米は、山形県農業振興機構の特別栽培米農産物認証要綱に基づいて栽培。名称も統一した精米袋を使用するなどコストの削減を図っている。
(日本農業新聞)

○12月30日(木) 古代米の日本酒 宿泊客に提供へ 「やよいのしずく」お披露目 秋田・小安温泉郷「元湯くらぶ」試飲会で好評
 皆瀬村・小安温泉郷の「元湯くらぶ」が湯沢市の酒造メーカーに依頼していた古代米(紫黒米)のにごり酒「やよいのしずく」が完成、二十八日夜、なじみの客を集め試飲会を開いた。赤ワインと同じ色素が入っており、色は薄紫。光の角度によっては淡いピンク色にも見え、おしゃれな酒に仕上がった。同くらぶでは宿泊客に限定して楽しんでもらう予定。古代米は同くらぶのおかみさんの佐藤美佐子さんが知人から種もみを譲り受けて栽培しもの。収穫した古代米はさまざまな料理に活用、宿泊客に提供していた。しかし、全量を使い切ることはなく、昨年一月、たまたま宿泊した酒造メーカーの関係者に、「残っている米を使って酒ができないか」と相談したことから酒造りが実現。作った「やよいのしずく」は一・八リットル入り二百本、七二〇ミリリットル入り千三百本、三〇〇ミリリットル入り二千本。弥生時代の古代米だからと三女の美里さんがネーミングした。甘口で濃厚なのが特徴で、紫黒米に含まれる天然色素のアントシアニンは健康面に優れ、中国では古くから薬膳料理にも使われていたという。美佐子さんは「来月中旬以降になると思うが、宿泊客に食事の際に提供して楽しんでもらいたい」と話している。問い合わせは同くらぶ電話0183・47・5151
(秋田魁新報)


 
GotoHome Prev Next Return Opinion
 

reigai@ml.affrc.go.jp