水稲冷害研究チーム
2004年東北稲作動向
本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
なお,記事の収集については東北農業研究センター情報資料課児玉課長さんにご協力をいただいています.
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○11月2日(火) うまい米作りに一丸 低たんぱく対策徹底 JAみやぎ亘理
宮城県のJAみやぎ亘理は、独自の元肥を普及拡大するなど、低たんぱく米生産対策を徹底してる。同JAの水稲面積は約3000ヘクタールで、「ひとめぼれ」がほぼ100%。今年産の生育は7月以降の高温・多照など天候に恵まれ、10アール当たり収量は平均10俵(1俵60キロ)程度に迫り、1等米比率は80%を超え、平年並みを確保。低たんぱく米生産目標を掲げる同JAが、昨年から普及し始めたのが元肥「わたり1号」。窒素分が全体の14%で、緩効性成分が多い。2年目の今年、「わたり1号」の販売量は全体の3分の1まで拡大。同JA米穀畜産課の三品雅人課長は「栽培方法を統一でき、追肥方法も指導しやすい」と話す。さらに、田植え時期を平年より1週間程度遅らせるように指導。同JAは「低たんぱく米」を含有率7・0%以下に設定するが、今年産はサンプル調査などで6・2%以下が多くを占めるという。今年から、たんぱく含有量と食味値の全戸調査を始め、土づくりを第一に栽培面の統一を目指す。
(日本農業新聞)
○11月2日(火) 降水量32地点で最高 台風の上陸も記録的 10月の天気
気象庁は1日、10月の天気を発表した。台風22号、23号の2個上陸は10月としては過去最多だった1955年と並ぶタイ記録となった。相次ぐ台風の上陸や秋雨前線の影響で、東京など32地点で10月の降水量は過去最高となった。降水量は、東北地方南部から東海地方にかけてと西日本の一部で平年の3倍以上となった。特に静岡では平年の5・6倍、甲府で5・4倍、東京で4・8倍。東京、長野、大阪など32地点で10月降水量の最大値を更新した。一方、北海道の降水量は平年を大きく下回り、同40%以下のところがあった。台風2個の上陸で今年の上陸数は10個となり、51年の統計開始以来の最多。南西諸島への台風の接近も10月の3個と最多を記録。今年の接近数は14個で、同じく最多となった。
(日本農業新聞)
○11月3日(水) 1等は85・4% 今年産米の検査結果 10月15日現在
東北農政局は2日までに、今年産米の検査結果(10月15日現在)を発表した。東北全体の水稲うるち玄米の1等比率は、85・4%となった。検査数量は92万7968トンで昨年の41万4296トンを大幅に上回っている。2等以下に格付けした主な理由は、充実不足、心白・腹白粒、カメムシ類が原因の着色粒、胴割れ粒の混入過多が影響した。
2004年産米の検査状況(10月15日現在)
(単位:トン、%)
| 検査数量 | 1等 | 2等 | 3等 |
| 青森 | 2004年 | 156433 | 85.0 | 14.2 | 0.7 |
| 2003年 | 42567 | 66.1 | 31.5 | 2.3 |
| 岩手 | 2004年 | 69276 | 92.5 | 6.8 | 0.7 |
| 2003年 | 19762 | 91.4 | 7.5 | 1.0 |
| 宮城 | 2004年 | 181418 | 83.1 | 15.8 | 1.1 |
| 2003年 | 42095 | 60.1 | 35.0 | 4.9 |
| 秋田 | 2004年 | 225452 | 81.2 | 14.2 | 4.4 |
| 2003年 | 166309 | 88.5 | 10.7 | 0.7 |
| 山形 | 2004年 | 161917 | 85.7 | 11.7 | 2.4 |
| 2003年 | 90120 | 86.8 | 12.3 | 0.7 |
| 福島 | 2004年 | 133474 | 92.5 | 7.1 | 0.4 |
| 2003年 | 53900 | 88.5 | 10.5 | 0.9 |
(日本農業新聞)
○11月4日(木) 大豆収量大幅ダウン 去年の4割程度 酒田・飽海
酒田・飽海地区で大豆の収穫が最盛期を迎えたが、相次ぐ台風の影響で、収量が大幅にダウンしている。潮風害などで葉が枯れて生育がストップし、結実しなかったためで、収量は去年の三割から四割程度にとどまり、大きさも小粒傾向にある。庄内みどり農協によると、八月の台風15号による潮風害で葉が枯れ、さらに16、18号の強風で葉が擦れて枯れ、生育が止まったのが原因。担当者は「ちょうど開花直後で実が入る時期。葉が枯れ落ちて生育不良になり、実を結ばなかった。草丈は通常六十〜七十センチだが、今年は三十〜四十センチほどしか伸びなかった」と説明する。「昨年は三千七百トンの収量があったが、今年は半分以下の千七百トンほどしか見込めない。十アール当たりの収穫も六十キロと、去年の半分以下。大きさは、去年の中粒に対し、ほとんどが小粒」とも。
(山形新聞)
○11月5日(金) 環境保全米をマンガでPR 市民への浸透目指す 仙台のNPO法人が小冊子
宮城県内のコメ生産者らでつくる特定非営利活動法人(NPO法人)「環境保全米ネットワーク」(仙台市)が、農薬や化学肥料に頼らない環境保全米について、マンガで紹介する小冊子を作った。環境保全米づくりを通して、地域の生態系が回復したことなどを分かりやすく伝えている。「なんだろう環境保全米」と題した小冊子はB6判六ページ。一九九六年に始まった栽培実験に焦点を当てた。当初は農薬削減に反対する声が相次ぐ中、環境を重視した試みに乗り出した結果、カエルやトンボが増えていった生産現場の姿を紹介。地域の生態系回復を目指すネットワークの運動の特徴を明快に示している。環境保全米づくりは県内を中心に広がり、会員は消費者も含めて百二十人余りになった。栽培面積も現在は約三百ヘクタールに達している。しかし、「一般の消費者への浸透はまだ不十分だ」として、ネットワークは小冊子を作って、広く市民に訴えることにしたという。作製した小冊子は三千部。環境保全米の運動に取り組む農協などのほか、一般の希望者にも配布する。連絡先は環境保全米ネットワーク022(261)7348。
(河北新報)
○11月8日(月) ヤマセ 温暖化進めば多発か
二〇〇三年、東北地方は、一九九三年以来の冷夏となった。北東風(ヤマセ)が太平洋側に吹き付け、大きな農業被害を起こした。冷害の元凶であるヤマセの予報は東北の予報官を長年悩ませてきた。予報のポイントはオホーツク海高気圧と梅雨前線の動向であるが、これらの中・長期予報にはまだ多くの課題が残されている。オホーツク海方面に高気圧が発生すると、冷たい海面水温によって下層に冷気が涵(かん)養される。冷気が梅雨前線に向かって吹き出すと、相対的に暖かい海面から盛んに蒸発が起こる。湿潤な空気は背の低い対流によって下層雲を発生させる。雲は赤外線を放射して冷却し、雲量はさらに増加する。下層雲と冷気が太平洋沿岸に吹き付け、低温と寡照をもたらす。山の力は偉大である。東斜面では、海からの湿潤な冷気が滑昇する。断熱冷却のため、下層雲はさらに厚くなる。他方、西斜面では、下降気流となって断熱昇温を起こし下層雲は消散する。ヤマセの年、秋に奥羽山脈を東から西へ横断すると、登りではイネが青いまま直立しているのに、下りでは黄金色の稲穂が重く垂れている。奥羽山脈は、冬には日本海側に大量の雪を降らせるが、夏には日本海側をヤマセから守っている。地球が温暖化したら東北の夏はどうなるのだろう?まだ研究段階で予断を許さないが、次のような仮説が立てられている。地球温暖化に伴い夏季のアジアモンスーンが強化される。その結果、梅雨前線は活発になり、ヤマセの発生頻度は増える。他方、温暖化に伴って海面水温が上昇する。その結果、ヤマセにならない場合はこれまで以上に暑くなる。すなわち冷涼な夏が増えるが、暑い夏はこれまで以上に暑くなるというわけだ。この仮説の妥当性はスーパーコンピューターによって検証しなければならない。
(岩崎俊樹:東北大大学院理学研究科地球物理学専攻教授)
(河北新報)
○11月10日(水) 魚沼産コシヒカリ 供給不安薄れる 水田被害「最大で数%」
新潟県中越地震で生産・出荷への影響が懸念された魚沼産コシヒカリの供給不安が徐々に薄れ始めている。地区内の農協がすべて、出荷を再開したほか、新潟県が水田の被害状況を確認したところ「来年の作付けに支障が出るとしても最大で数%」(農林水産部)であることがわかった。魚沼地区には九つの農協があり、最後まで出荷が止まっていた越後おぢや農協(小千谷市)も今週に入って一部で出荷を再開した。「倉庫などが被害を受けた地域も、コメへの被害は限定的なので供給に大きな支障は出ない」(全国農業協同組合連合会新潟県本部)という。また、魚沼地区は北部、中部、南部と大きく三つに分けられるが、棚田の崩壊や水田の液状化などの大きな被害が出たのは北部の一部山間地であることがわかった。仮に復旧が遅れたとしても、魚沼地区は現在、水田の三割前後を生産調整(減反)していることもあり、供給余力はある見通しだ。地震直後は地区内全農協の出荷が停止したほか、水田の損害状況がわからず、米価格センターの入札などに魚沼産コシヒカリへの思惑的な買いが入った。
(日本経済新聞)
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○11月11日(木) エルニーニョ発生「今冬まずない」 気象庁
日本が冷夏や暖冬になる恐れが強まるとされるエルニーニョ現象について気象庁は十日、「今冬(十二月〜来年二月)に発生することはないだろう」と発表した。気象庁の観測によると、監視を続ける太平洋東部の海域では十月の海面水温が平年を〇・五度上回り高くなりつつある状態だが、エルニーニョ現象の発生時に弱まる太平洋上の貿易風などは平年並みのままという。このためこの日発表のエルニーニョ監視速報は、予測対象である今年十一月から来年五月までに発生する可能性は「高くない」と予測。「今後の推移によっては来春発生することはありうる」とする一方、「当面は急速な状況の変化は考えられず、今冬に発生することはないだろう」(気候情報課)とコメントした。
(日本経済新聞)
○11月11日(木) 新潟中越地震 「魚沼産」ピンチ コシヒカリの水田・インフラ被害
新潟県中越地震で、高級ブランド米「魚沼産コシヒカリ」の水田が被害を受け、地域によっては来春の作付面積が9割近く減少することが分かった。魚沼産コシヒカリは、小千谷市や十日町市など新潟県東南部で生産される。関係市町村や地元農協の調べでは、同地域の作付け用水田約1万3500ヘクタールのうち、約6%の800ヘクタールが地割れや土砂流入などの被害を受けた。この中で、最も被害が大きいのは川口町で、作付面積の85%の300ヘクタールが被災。また、16市町村の中で最も収穫量が多い小千谷市で20%(400ヘクタール)、旧堀之内町(現魚沼市)でも20%(75ヘクタール)の被害を受け、耕作ができない状況になっている。水田が無事でも、農業用水路、農業道路といった水田維持のためのインフラも相当被害があるとみられている。新潟大の有田博之教授(農業工学)は「復旧には大がかりな土地改良が必要で短期では無理。多くの水田が来春の作付けには間に合わないだろう」と話す。一方、水田が被災したことで、耕作放棄に拍車がかかるとの声も出ており、平泉光一・同大助教授(農業経済学)は「作り手の大半は高齢者で後継者難のため、地震の影響で耕作放棄が増えるのは避けられない。『魚沼産』自体が危機的状況にある」と指摘する。
(毎日新聞)
○11月12日(金) 相次ぐ気象災害 基盤整備や作期分散で対応を 日本大学文理学部地球システム科学科教授 山川(やまかわ)修治(しゅうじ)
本年は夏以来、例年では考えられない自然の猛威「異常気象」に再三見舞われた。特に台風の上陸は10個を数え、51年以来の最多記録6個(90年、93年)を大幅に更新する結果となった。上陸地点は西日本に偏っており、九州・四国に上陸・通過・接近したものは九つにも及ぶ。洪水・土砂災害などの被害地域は主に西日本から北日本の日本海側にかけて広がった。各台風の被害状況を振り返ると、8月中旬、対馬海峡から日本海を通り青森県へ進んだ台風15号では「塩害台風」ともいえる被害を北陸・東北地方の日本海側各地にもたらし、山越えフェーン現象も絡む少雨がさらに塩風害を拡大した。また9月上旬、長崎に上陸、日本海沿岸を進んだ台風18号は九州北西部や東北地方の日本海側の各地に塩風害を引き起こし、変色粒の多発などの品質低下をもたらすなど大きな水稲被害につながった。一方、全国で最悪のコメ作況指数77(10月15日現在)となった熊本県では18号と21号(9月末)の暴風による倒伏被害が甚大となった。18号では津軽リンゴをはじめ果実の落下も膨大な数に達し、91年の台風19号「リンゴ台風」の再現となってしまった。さらに10個目の上陸台風となった23号は超大型であったため、「危険半円」(進行方向に向かい右半分、東側半円)でない進行方向西側の日本海側各地でも暴風雨となり、京都府・兵庫県北部の河川を氾濫(はんらん)させた。非常に強い台風多発の主な原因としては、@日本南方、フィリピン東方の海面水温が1〜2度上昇、A同域上層の寒気団により維持された不安定状態、Bそれらに伴う活発な上昇気流が挙げられる。さらに、それら台風の日本上陸数が異常に多かったのは、@北太平洋高気圧の西縁部、上層チベット高気圧の東縁部がともに西日本付近にあり、その狭間が台風の通り道となったこと、Aジェット気流の南縁部の日本列島上を台風が北東進しやすかったことによる。
来年の天候については今の段階ではまだ不確実性要素が大きい。ただ、成層圏の状況など過去の統計を加味すると、北冷ぎみの天候不順の要素が垣間みられることがいえる。今から十分な対応を構築し、基盤の整備、品種の厳選、作期の分散などで、相次ぐ自然災害を乗り越えたい。
(全国農業新聞)
○11月16日(火) 台風被害の規格外米 価格補てんで特例 農水省検討
農水省は、相次ぐ台風来襲で大量に発生した規格外米の一部を、国の価格補てん対策である「稲作所得基盤確保対策」(稲得)の対象とする特例措置を講じる方向で検討に入った。規格外米のうち、主食用に供給する分に限る方針。早ければ月内に具体的な対応策を決める。稲得は、今年度からスタートした米政策改革の生産調整のメリット対策。米価が都道府県別に決めた基準価格を下回った場合、下落幅の5割補てんに、60キロ一律300円を上乗せする仕組みだ。加入契約農家は99万人に上る。補てんの対象は、1等米から3等米まで。ところが、一部地域では相次ぐ台風と長雨で、未熟粒など大量の規格外米が発生した。同省がまとめた10月15日現在の米検査数量では、水稲うるち玄米の規格外米は3万2000トンで、検査全体の1%強。同省は「台風被害が大きかった九州での検査が遅れているため、今後、規格外米の比率は高まる」(総合食料局)とみている。稲得の実施要領によると、「総合食料局長が特に認めたもの」という特例がある。この特例措置を使って、主食用として取引された規格外米を補てん対象にする。同省は「規格外米といっても、主食向けに近いものからくず米まで幅広い。主食に耐え得る品質の米がどの程度あるのか見極める必要がある」(同)としている。なお、適用は一連の台風被害などを受けた県に限定する考えだ。規格外米の適用問題は、稲作収入減を最高9割まで補てんする「担い手経営安定対策」にも影響する。同対策は稲得と同様、3等以上の米が対象。災害による補てんの目減りを防ぐためにも、特例措置の発動が求められている。
(日本農業新聞)
○11月17日(水) 05年産米生産目標851万トン 今年産より6万トン減 農水省方針
農水省は16日、2005年産米の生産目標数量を今年産より6万トン減らし、851万トンとする方針を固めた。都道府県別配分は需要見通しと今年産の生産目標数量を加味して算定し、災害による特例を設けない考え。04年産の政府買い入れ数量は40万トン、政府が来年6月末までに販売する数量は10万トンとした。生産目標数量は、米の需要見通しと在庫状況を基に決める。今年7月に決めた05年7月から06年6月の需要見通しは、前年より8万トン少ない851万トン。同省は6月末段階で60万トンと適正水準を下回っている在庫状況や、全国作況が98で当面の需給が均衡している点も踏まえて判断した。需要に応じた売れる米作りを推進するため、生産調整を強化した格好だ。6万トンは面積換算で約1万1000ヘクタールに相当する。各都道府県への配分は、1999〜2003年産の5年間の需要実績から算定した県別の来年産需要見通しを基礎にする。算定には、県別の作況や生産調整の達成・未達成を補正した上で、不作や豊作による変動が大きい生産を除いた3年間のデータを使う。営農の継続に配慮するため、今年産の生産目標数量の実績も一定に加味する。同省は需要見通しが6割、今年産の実績が4割の割合で算定するとしている。
(日本農業新聞)
○11月18日(木) 台風、長雨くっきり 規格外米増える 10月末検査
農水省が17日までにまとめた2004年産米の検査結果(10月末現在)によると、規格外米は全体の1・7%に当たる5万7300トンに上り、過去5年の同期に比べ最も高いことが分かった。地域別では北陸が約7900トン、中国四国7400トン、九州8000トンで、平年作だった一昨年と比べると、3〜8倍だった。台風被害が特に大きかった新潟、山口の2県だけで1万2000トン近くある。全国の1等米比率は72・9%で前回に比べ、0・5ポイント下がった。特に、九州の1等米比率が33・6%で平年より20ポイント以上低い。銘柄でみた1等米比率は「ヒノヒカリ」がもっとも低く、台風被害を受けた各県で軒並み4割以下に落ち込んだ。
(日本農業新聞)
○11月18日(木) 1等米は84・2% 今年産の検査結果 10月末日現在
東北農政局は17日までに、2004年産米の検査結果(10月末日現在)を公表した。水稲うるち玄米の検査数量は東北6県で122万9612トンで前年同期比139・6%。1等米比率は84・2%で前年同期を3・9ポイント上回っている。県別の検査状況は表の通り。主な産地品種銘柄別1等米比率は、青森「つがるロマン」87・1%、岩手「ひとめぼれ」92・1%、宮城「ひとめぼれ」83・2%、秋田「あきたこまち」82・6%、山形「はえぬき」88・3%、福島「コシヒカリ」91・8%。
2004年産米の検査状況(10月末現在)
| | 検査数量 | 1等 | 2等 | 3等 |
| 青森 | 2004年 | 172,256 | 83.8 | 15.2 | 0.9 |
| 2003年 | 81,126 | 54.7 | 33.0 | 7.9 |
| 岩手 | 2004年 | 120,987 | 90.4 | 8.5 | 1.1 |
| 2003年 | 79,809 | 88.8 | 9.1 | 1.7 |
| 宮城 | 2004年 | 228,790 | 80.8 | 17.6 | 1.5 |
| 2003年 | 112,318 | 59.8 | 34.6 | 5.0 |
| 秋田 | 2004年 | 287,271 | 79.2 | 15.0 | 4.7 |
| 2003年 | 287,284 | 86.0 | 12.4 | 1.2 |
| 山形 | 2004年 | 213,223 | 85.1 | 11.7 | 2.6 |
| 2003年 | 184,440 | 86.4 | 12.3 | 1.0 |
| 福島 | 2004年 | 207,084 | 90.7 | 8.8 | 0.5 |
| 2003年 | 136,070 | 87.2 | 11.2 | 1.3 |
水稲うるち玄米、単位(t、%)
(日本農業新聞)
○11月18日(木) 市町村配分方針を検討 福島県米需給調整検討会議
2005年産米生産目標数量の都道府県配分を22日に控えて、福島県米需給調整検討会議は17日、福島市内で検討会議を開き、県から市町村への生産目標数量配分方針を検討した。会議には岩崎由美子会長(福大助教授)や生産者、消費団体、実需者、流通業者の代表9人の委員が出席した。検討の結果、04年産米の配分方針@指標は米政策改革指数を採用A市町村別の最大可能収量(過去の生産調整の過不足面積で補正した市町村別水田面積×市町村別10アール当たりの水稲収量)B@とAの市町村別生産目標数量配分への反映割合は1対1とするを基本に実施することとした。配分に用いる各種指標では@水稲直播栽培、特別栽培、エコファーマーなど各指標は可能な限り最新の数値を採用A1等米指標は計画外米を含む検査実績全体を対象などとした。
(日本農業新聞)
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○11月23日(火) 39都道府県で減 05年産米生産目標数量 農水省が県別配分
農水省は22日、食料・農業・農村政策審議会食糧部会を経て、2005年産米の生産目標数量と都道府県別の配分数量を決めた。全体の目標数量を851万トンと昨年より6万トン減らしたことで、北海道など39都道府県で目標数量が04年産より減った。目標数量が増えたのは岩手、宮城、秋田、山形の東北4県と新潟、富山の北陸2県、群馬、滋賀の計8県。最も増えたのは新潟で5490トン。全国に占める生産シェアは0・12ポイント上がり、6・97%となった。最も減ったのは北海道で1万410トン。同シェアは7・19%で前年より0・07ポイント下がった。次いで福島(8010トン減)、愛知(5200トン減)、岐阜(4650トン減)、埼玉(4420トン減)の順となった。食糧部会では、県別配分について委員から「配分の算定要素に各県の需要見通しをもっと反映させるべきだ」との意見が相次いだ。今回の県別配分では昨年採用した冷害地域への配慮などの特例措置をやめ、需要見通しと04年産の配分実績の2つの要素で決めた。同省は「売れる米作りを推進するため、客観性と透明性を重視し、全都道府県が納得できるような配分を目指した」(食糧部)としている。
2005年産米の都道府県別生産目標数量(単位:トン)
| | 05年産米の生産目標数量 | 04年産米の生産目標数量 | 04年産と05年産の差 |
| 全国 | 8,510,000 | 8,570,000 | |
| 青森 | 293,370 | 297,000 | ▲3,630 |
| 岩手 | 310,180 | 308,420 | 1,760 |
| 宮城 | 411,950 | 407,700 | 4,250 |
| 秋田 | 502,670 | 500,270 | 2,400 |
| 山形 | 401,030 | 398,040 | 2,990 |
| 福島 | 390,320 | 398,330 | ▲8,010 |
▲は前年比マイナス
(日本農業新聞)
○11月24日(水) 人工衛星企業を産学連携で設立 1号機、農業用に特化 北海道工業大グループ
北海道工業大(札幌市)の佐鳥新・助教授のグループが、産学連携の小型人工衛星ベンチャー「北海道衛星」を来週中に北海道大樹町で設立する。佐鳥助教授は「明確なコンセプトで、本格的なビジネスとして成立させる」とし、一号機は農業用に特化。農協などが顧客となる感触も得ており、二〇〇八年度までに打ち上げる計画だ。一号機は既に概念設計を終え「大樹」と命名。重さ約五十キロ、一辺約五十センチの立方体で、道工大とエイ・ティ・エフ(江別市)、富士通が共同開発した国内初のハイパー・スペクトルカメラを搭載する。カメラの視野は六十キロ四方で、高度五百六十七キロの日本上空から毎日七分間、地上を撮影する。主に水稲が反射する光の波長をとらえた画像から、タンパク質の含有量を四メートル四方単位で分析。農家は小区画ごとのコメの出来や収穫時期を判断でき、品質ムラの少ない高付加価値商品ができるという。ロシアのロケットで打ち上げる費用を含め、初期開発費用は約五億円。一顧客当たり年額約五百万円で、全国計二十団体との契約を目指している。
(秋田魁新報)
○11月26日(金) 冬期湛水水田 良質米生産に期待 仙台で講演会
宮城県田尻町が昨年冬から地域を挙げて始めた「冬期湛水(たんすい)水田・不耕起栽培」が、自然環境の保護だけでなく、農業生産面でも成果を挙げていることが明らかになった。環境省東北地区自然保護事務所が25日仙台市内で開いた講演会で、各分野の研究者らが同町での湛水水田の実態調査の結果や展開を話し合った。講演会は日本雁を保護する会が共催し、国・県の関係者ら約100人が参加した。同町は、湿地への飛来が近年増えているガンなどの渡り鳥類の採食場・ねぐらの確保などを目的に、昨年冬から約20ヘクタール規模の水田で湛水を始めた。同町の堀江敏正町長は「良食味米を生産し、初年度としては非常に良い成果を残せた」と述べ、今年産米を60キロ2万8000円で契約したことを紹介。課題として栽培技術体系の確立、冬期間の水確保、耕盤の軟化などを踏まえた基盤整備の必要性を挙げた。宮城県田尻高校の岩渕成紀教諭は「冬期湛水をすると土中のイトミミズが増え、表層を盛り上げ抑草効果が上がる」と報告し、「環境への配慮や食の安全性などを農業者と消費者が共有できる。全国で湛水水田が増えているのは農家自身が大きく評価している証拠」と述べた。同事務所の西宮洋所長は「(冬期湛水水田は)鳥類を保護するだけでなく自然豊かな田んぼを再生し、昔ながらの風景を作る上で重要。理解を進め、全国に広める契機にしたい」と話している。
(日本農業新聞)
○11月26日(金) 全国的に暖冬 3カ月予報
気象庁は25日、12月からの3カ月予報を発表した。平年に比べて冬型の気圧配置は長続きせず、全国的に暖冬傾向になるという。積雪量は北日本の日本海側は平年並みだが、東・西日本の日本海側は少ない見込み。12月は、日本海側では曇りや雪、または雨が多く、太平洋側は晴れる日が多い。気温は平年並みか高めになる。1月は、東・西日本太平洋側で平年に比べ曇りや雨または雪の日が多い。気温は北日本で平年並みのほかは高め。2月も全国的に気温は高め。降水量は東日本日本海側で少ないほかは平年並み。
(日本農業新聞)
○11月26日(金) 豪雨回数が最多 夏から秋
今年夏から秋にかけて、1時間に降った雨量が50ミリ以上を観測した回数は、全国で468回にのぼることが25日、気象庁の調査で分かった。アメダスが観測を始めた1976年以降最も多く、今年の異常気象が裏付けされた。
(日本農業新聞)
○11月27日(土) 大豆初入札 前年の6割高1万3233円 上場1069トン、全量を落札
日本特産農産物協会は26日、2004年産大豆の初入札の結果を発表した。相次いだ台風の影響などで不作との見方が強く、落札平均価格は前年の初入札に比べ61%高い60キロ1万3233円(税込み)となった。普及・特定加工用を合わせた全体の上場数量は1069トン。例年、新穀の手当て買いで初入札は高いが、空前の高値を記録した03年産4月(1万3879円)に迫る価格でのスタートとなった。入札は24日に行い、普通大豆は7道県の銘柄が上場した。上場数量は881トンで、全量が落札された。主要銘柄では北海道・大粒「とよまさり」が、前年同期に比べ49%高い1万4374円、秋田・大粒「リュウホウ」が同98%高の1万1050円、新潟・大粒「エンレイ」が同87%高の1万2860円と、軒並み高値となった。04年産の作柄は公式に発表されていないが、台風などの影響で不作だった03年産をさらに下回る可能性が強いとの見方が支配的。さらに、入庫や検査が遅れている地域もあり、上場数量が03年の3分の1近くまで落ち込んだ。加えて、初入札は煮豆用途などで、新穀を確保したい卸が手当買いに動くケースが多いという。このため、ほとんどの銘柄が高値になった。一方で、旧穀を抱えている卸も多いといとされる。米国産大豆も豊作で、「国産が高すぎるとメーカーの需要が米国産に移る可能性もある」との指摘もある。
(日本農業新聞)
○11月27日(土) 低い卸の買い意欲 価格は横ばい 第6回米入札
全国米穀取引・価格形成センターは26日、2004年産米の第6回入札取引を行った。全銘柄の平均落札価格は、前回(10月)取引に比べ0・3%高の60キロ1万5885円だった。上場量の4分の1が売れ残った。米の全国作況が平年作を下回る一方で、在庫などを抱える米卸の仕入れ意欲は全体として鈍く、横ばいとなった。品薄感が出ている新潟産など一部銘柄は上伸した。全国から約70銘柄、前年より3割程度少ない6万1200トンが上場された。価格に大きな変動が出なかったのは、産地側の多くが、12月に予定されている政府米買い入れ入札対策で、これ以下では売らないとする指し値を前回並みにとどめたためと見られる。今年から政府米の買い取り価格は市場価格並みに変わり、「産地側が市場価格を維持しておこうと防衛線≠張った」(大手卸)との見方が強い。卸の反応は弱く、北海道、秋田、関東産を中心に合計1万4700トンの落札残が出た。一方、スーパーの定番商品である新潟産は、作柄不安などで品薄感が出て、続伸。福岡県の人気ブランド米の「夢つくし」も不足感から数量確保の動きが出て、4・7%高と急伸した。2年連続の不作の中、取引が盛り上がりに欠けたのは、買い手側が数量確保を不安視していないためだ。農水省によると、古米などの在庫数量(10月末)は例年の2倍程度の60万トン。「例年、この季節は価格が安い旧計画外米の大量流通時期で、仕入れに不安はない」との声は卸各社に共通する。米卸各社とJA全農の間で04年産で合計100万トン超の取引が成立したばかりなのもある。「昨年の不作で出回った古米のブレンド米で消費者の米離れが起きているのも一因。スーパーなど家庭用の販売が悪い」(大手卸)との指摘もあり、米卸は必要以上の仕入れに慎重だ。全銘柄の平均落札価格は、不作の影響で高騰した03年産と比べると33%安く、02年産に比べると0・5%安い水準。
(日本農業新聞)
○11月28日(日) 暴風続く恐れ 北日本
気象庁によると27日、北日本の沿岸部を中心に風速20メートル以上の非常に強い風が吹き、北日本周辺や北陸地方の沿岸海域で大しけとなった。同庁は同日、「北海道を中心とした北日本では28日も暴風や高波の恐れがある」と注意を呼び掛けた。低気圧がオホーツク海で急速に発達し、北日本を中心に冬型の気圧配置が強まっているため。28日はオホーツク海側と北日本の太平洋側で大しけが続く見込み。陸上では最大で風速20〜25メートルの突風が吹く恐れがある。
(日本農業新聞)
○11月30日(火) 04年産米 政府買い入れ 10日初入札、25万トン
農水省は29日、2004年産米の政府買い入れを12月10日に行い、初回の入札取引に25万トンを提示することを明らかにした。買い入れ枠が1万トンを超える銘柄は秋田「あきたこまち」など6銘柄。一方、非上場銘柄の買い入れは提示全体の15%にとどまった。04年産米の政府買い入れは年内の取引を皮切りに、翌年の6月までに40万トンを上限に買い入れる。今年度から全国米穀取引・価格形成センターで上場する産地銘柄を中心に、県別に買い入れ枠を定めて入札取引を行う。12月10日分の買い入れ数量は買い入れ全体の6割に当たる。上場銘柄の指定は21万2100トンで、28道県、61銘柄を提示した。買い入れ枠が最も多いのは、秋田「あきたこまち」(1万8800トン)。次いで宮城「ひとめぼれ」(1万4000トン)、北海道「きらら397」(1万2000トン)、栃木「コシヒカリ」(1万1300トン)の順。新潟「コシヒカリ」の買い入れは、1等で1万300トン、2等は8500トンを提示。西日本でも2等の提示が目立つ。同省は「台風の影響で1等米比率が下がった点を考慮し、北陸や西日本に2等の提示を増やした」(総合食料局)としている。一方、非上場銘柄は27都道府県、3万7900トンを提示。多い県でも3000トン強の提示にとどまり、買い入れを絞り込む傾向が強い。
(日本農業新聞)
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