水稲冷害研究チーム
2004年東北稲作動向
本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
なお,記事の収集については東北農業研究センター情報資料課児玉課長さんにご協力をいただいています.
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○10月1日(金) 一ノ蔵、酒米を自社生産 農業特区を活用 宮城・松山町で
日本酒製造の一ノ蔵(宮城県松山町、桜井武寛社長)は、来春をメドに酒米の自社生産に乗り出す。松山町が申請する一般企業の農地取得制限を緩和する農業特区を活用、農地二ヘクタールを町から賃借し年間九トンのコメを生産する。地元農家との栽培法研究の蓄積を生かし高品質な酒米の安定供給を狙う。減農薬野菜の栽培も合わせて始める。松山町が十月上旬にも内閣府に申請するのは「『醸華邑(じょうかむら)』構想・水田農業活性化特区」。町が農家から遊休農地を借り受けた後、一ノ蔵に貸し付ける。十年後には貸し付け農地を二十ヘクタールに拡大。農林漁業金融公庫も金融・農業計画の両面で支援し三者協同で地元農家の活性化を目指す。一ノ蔵は賃借する農地で化学肥料を使わない酒米を生産。生産米すべてを同社の日本酒製造に活用する。
(日本経済新聞)
○10月2日(土) 1等比率7割に 9月15日現在今年産米検査
農水省は今年産米の9月15日現在の検査結果を1日発表した。1等米比率は70・4%で前回調査(8月末)より1ポイント上がった。検査数量は65万4000トンで、不作だった昨年の2・4倍、1昨年に比べても2割程度多い。猛暑で全国的に生育が早かったため、検査も前倒しで進んでいる。2等以下に格付けされた主な理由は心白・腹白や着色粒で、同省は「高温障害の影響が見られる」(食糧部)としている。
(日本農業新聞)
○10月2日(土) JA全農が04年産もち米価格 前年比1〜2割下げ
もち米の代表的な全国指標価格とされるJA全農の2004年産もち米販売価格が決まった。60キロ当たり1万6000〜2万円程度の価格帯となり、全国の作柄や需給環境を踏まえ、不作で値上げした前年産より1、2割下がった。価格が安かった02年産と比べると、同程度から1割高の水準。今回決めた価格の適用期間は来年2月までで、その後見直す。全農は29日に、需要者である米菓やもちメーカーなど約200業者に価格を通知し、併せて第1回年間契約取引として約20銘柄、2万トンの注文受け付けを始めた。一部で台風被害などが伝えられているものの現時点で良好な作柄が一定に見込まれること、昨年の不作で業界に広がった極度の品薄感が後退していることを考慮し価格を決めた。もち米の国内産生産量は25万トン前後で、ほぼその半分をJA全農が取り扱っている。需要者と出来秋前に取引量を決める契約栽培取引や、出来秋後に取引量を決める年間契約取引(年4回)などで販売している。04年産は、12万5000トンの集荷・販売計画で、既に6万2000トンは契約済み。残りを年間契約取引を中心に販売する。
2004年産もち米のJA全農販売価格
| 産地 | 銘柄 | 価格 円/60s | 03年産比 (%) | 02年産比 (%) |
| 岩手 | こがねもち(胆沢・気仙郡以南) | 18,052 | 85 | 101 |
| 岩手 | ヒメノモチ・一般 | 16,472 | 81 | 101 |
| 岩手 | カグヤモチ | 15,872 | 80 | 102 |
| 宮城 | みやこがね | 18,772 | 87 | 104 |
| 宮城 | ヒメノモチ・一般 | 17,072 | 84 | 100 |
| 山形 | ヒメノモチ・一般 | 16,272 | 80 | 100 |
| 福島 | こがねもち(猪苗代・飯舘地域を除く) | 17,852 | 84 | 100 |
| 福島 | ヒメノモチ・一般 | 16,072 | 79 | 100 |
| 庄内 | でわのもち・一般 | 16,272 | − | 100 |
※価格適用期間は10/20〜05年2/28。
※岩手産は契約栽培取引価格で、年間契約で販売する米は100円加算する。
(日本農業新聞)
○10月2日(土) 酒米づくりで特区申請へ 遊休農地を有効利用 宮城・松山町
遊休農地を有効活用し地域活性化を促進しようと、松山町は9月30日、株式会社が農業参入できるよう特例的に認める「構造改革特別区域計画」をまとめ発表した。今月初めには内閣府に提出し、特区の認定申請をする予定だ。特区名所は「醸華邑(じょうかむら)」構想・水田農業活性化特区。地元の酒造会社「一の蔵」に農地を貸し付け、酒造好適米を栽培し、清酒を生産する計画だ。構造改革特別区域の範囲は松山町全域。農地利用の現況は、農業者の高齢化が進み、担い手への農地集積の遅れや耕作放棄化が進行している。将来的には140ヘクタールの農地遊休化が懸念される。計画では、特例措置の適用を受け、同町が耕作困難になった農地をいったん農家から借り受け、一の蔵に貸し付ける。酒造会社は環境保全米を使い、商品性の高い清酒造りに取り組む。地域特産野菜作りや発酵技術を生かし漬物作りも進める。特区認定を受ければ、一の蔵は来年度には2ヘクタールの農地で酒造好適米を栽培。10年後には20ヘクタールまでに拡大する。雇用の増大で、農業を中心とした経済活性化を目指す。同町は古くから地場産業として酒造・みそしょうゆなどの醸造業が栄え、1995年に「醸華邑」構想を策定した。特区は、同構想のもとでの取り組み。狩野猛夫松山町長は「醸造発酵の町づくりの具体化が特区構想だ」と語り、桜井武寛一の蔵社長は「農家が夢をもてるよう手伝う『共存型特区』だ」と強調する。特区構想策定は、6月から町、一の蔵、地元JA、認定農業者などによる研究会を開き協議検討をしてきた。
(日本農業新聞)
○10月2日(土) 県外向けこまち初出荷 JA全農あきた
JA全農あきたは1日、県外向けの新米「あきたこまち」122トンを初出荷した。関係者が見守る中、ドライバーには花束が贈呈され、中央産地精米センターからは2台のトラックが愛知県に向けて出発した。県外向け精米の初出荷数量としては、昨年(285トン)の43%、また各JAから出荷された玄米は2075トンで(昨年比140%)合わせて2197トンが出荷された。集荷状況としては委託数量33万8000トンのうち、9月30日現在3万6700トンで約11%。1等米比率は84・2%と昨年より8%下がった。8月中旬以降の天候不順で登熟が遅れ、充実度がやや劣るものの、JA全農あきたの中島章副本部長は「玄米の外観はやや劣るが、食味や炊飯テストは良好で、例年より優っている」と、述べた。
(日本農業新聞)
○10月2日(土) 真夏日と台風で記録 全国的に気温高く 9月の天気
気象庁は1日、9月の天気をまとめた。2個の台風が上陸し、各地で記録的な大雨や暴風となった。東北北部と東海から南西諸島にかけての一部で、平年の170%以上の降水量となった。同月はほぼ全国的に、厳しい残暑。月末時点で東京の真夏日が70日、大阪93日、熊本105日となるなど、12地点で記録を更新した。平均気温もほぼ全国的に平年を上回り、北海道のオホーツク海側と東北の日本海側から九州地方にかけての広い範囲で、1度以上高かった。上陸台風は18号と21号。9月までの上陸回数は8個で平年の2・6個を上回り、1951年の統計開始以来の最多記録となった。日照時間は、北日本の一部と西日本で平年を下回った。中国、九州では平年の80%以下が多く、浜田(島根)、山口(山口)、厳原(長崎)、延岡(宮崎)、人吉(熊本)では9月の月間日照時間の最小値を更新した。関東地方では逆に、平年の120%以上となった所がある。
(日本農業新聞)
○10月3日(日) 1等は77・3% 東北の9月15日現在今年産米検査結果
東北農政局は1日、今年産米の検査結果(9月15日現在)を発表した。東北全体の水稲うるち玄米の1等比率は、77・3%となった。検査数量は4455トンで、冷害で生育が遅れた昨年の88トンを大幅に上回っている。2等以下に格付けした主な理由は、心白・腹白粒、充実度の不足、カメムシ類による着色粒や胴割れ粒の混入が多くなったため。最も検査数量が多かったのは宮城県で、3061トンに上っている。
2004年産米の検査状況(9月15日現在)
水稲うるち玄米・単位:トン、%
| | 検査数量 | 1等 | 2等 | 3等 |
| 青森 | 2004年 | 2 | 100.0 | − | − |
| 2003年 | − | − | − | − |
| 岩手 | 2004年 | 0 | 100.0 | − | − |
| 2003年 | − | − | − | − |
| 宮城 | 2004年 | 3061 | 72.1 | 26.8 | 1.1 |
| 2003年 | − | − | − | − |
| 秋田 | 2004年 | 86 | 100.0 | − | − |
| 2003年 | − | − | − | − |
| 山形 | 2004年 | 587 | 87.9 | 10.5 | 1.6 |
| 2003年 | − | − | − | − |
| 福島 | 2004年 | 718 | 87.8 | 9.9 | 1.6 |
| 2003年 | 88 | 89.9 | 7.9 | − |
(日本農業新聞)
○10月5日(火) 「おばこ米」安定提供へ全量集荷、販促に総力 最新鋭施設をフル活用 JA秋田おばこ
今年産米が収穫最盛期を迎える中、全国一の集荷量を誇るJA秋田おばこは、長年の積み重ねをもとに高品質・低たんぱく米の生産を確立。今年から稼働する最新鋭の米保管施設をフルに活用し、実需者への安定供給を第一に、全量集荷や販売促進活動に総力を挙げる。刈り始めは平年並みで、9月18日からカントリーエレベーターへの搬入が始まった。10月上旬までに管内の稲刈りのめどが付く見込み。作柄は、分けつ不足や台風による脱粒などで収量減となった。東北農政局の発表によると、秋田県県南地帯の作況指数(9月10日現在)は94(10アール当たり収量547キロ)。同JAは、有機質肥料「おばこロマンシリーズ」などの独自銘柄肥料の普及を年々拡大し、こだわり米作りに拍車をかける。同JA米穀課の鈴木隆美課長は「品質・味には自信を持っている。粒張り・整粒が良く、たんぱく値も低い」と、今年産への手応えを話す。たんぱく値は昨年7%前後が平均だったが、今年は6・7%以下がかなり占めるという。
「秋田おばこ米」の販売戦略として今年から、品質向上物流合理化施設「おばこライスターミナル」(大曲市四ツ屋)を稼働させた。均質化装置や国内最大級の自動低温ラック式保管装置などを備え、実需者ニーズに応じた米を供給する。玄米調整・保管量は16万俵(1俵60キロ)。取引関係者の注目は極めて高く、30社を超す卸やスーパー関係者が視察に来た。その上で、鈴木課長は「高品質・良食味生産は当然のことながら、産地指定の要望数量に応えて安定供給することで、産地間競争に打ち勝つことができる」と、全量集荷の大切さを強調する。同JAは全量集荷推進本部を9月上旬に立ち上げ、支所ごとに役職員による集荷前の個別推進などに全力を挙げる。契約数量は計画で前年並みの141万俵。
同JAは独自に産地求評会を10月末に開き、11月からはスーパーでの販促活動を昨年の倍以上になる全国約20カ所で行う。生産者も同行し、消費者に直接PRする。JA全農あきた米穀部の工藤格次次長は「あきたこまちは今年で市場デビュー20周年。単品販売を目的に、消費者に直接訴求して認知してもらうことを柱に、JAと連携し試食販売やPR活動を継続していく」と話す。
(日本農業新聞)
○10月6日(水) 87億円に 新潟県の台風15、16、18号農水被害
新潟県は5日、台風15、16、18号の農林水産業被害額が約87億900万円に上ったことを明らかにした。うち農作物被害は約73億6500万円で、平成以降では1991年の台風19号に匹敵する被害額。水稲の白穂被害などが広がった佐渡市の被害は、43億1000万円近くに上った。
(日本農業新聞)
○10月6日(水) 岩手県の今年産水稲 作況「103」実感なし 雨続きで刈り遅れ懸念
今年産水稲の作柄作況指数が「103」(9月10日現在)となっている岩手県。しかし、稲刈りの現場からは「数字ほどの実感がない」との声が相次いでいる。10月に入り刈り取り本番となったが、ぐずつく天候で遅れる刈り取りにいら立ちが募る。不順な天候が長引けば、さらなる品質低下も懸念される。「当初期待していたほど収量はない。北上川下流は作況指数が102だが、とても無理だ」とJAいわて花巻米穀販売課はみる。「近年、食味や品質重視の栽培で収量は少なくなってはいる。それにしても、もみ数が少ない」とし、雨の多さで「穂発芽や着色、胴割れなど品質低下を招く恐れがある」とも指摘する。「10月3日が晴れていれば7割以上終わっていた」というJAいわて南管内。「田んぼの中央部ほど茎数の少なさが目立つ」(農産課)と言い、8月の猛暑で水温が上がり高温障害だったのではと分析、「数字はかけ離れている」と語気を強めた。もち米の刈り取りが終盤となり、これから「ひとめぼれ」が収穫本番となる、北上川上流のJAいわて中央管内でも「田んぼに水が残って足踏み状態だ。平年作より落ちそうで、指数は納得できない」(米穀課)と「103」の作況に疑問を抱く。9月末現在の県全体の稲刈り状況は42%。下閉伊地方が86%と進んでいるものの、主力の北上川上・下流はピークはこれからだ。しかし9月中旬以降、降水の多さが稲刈り作業に水を差す。盛岡地方で、15日以降に雨が降らなかったのは2日だけ。「今後1週間も、すっきりした秋晴れは期待できない」(盛岡気象台)と予想されている。
(日本農業新聞)
○10月6日(水) 理解される調査を 水稲作柄で農政局に要請 JA福島中央会と県
JA福島中央会と福島県は5日、東北農政局に水稲の作柄について要請した。公表される作柄が、生産現場の意識と乖離(かいり)しないよう要請したもの。農政局は「これまでの調査方法を基本に、必要があれば生産者に説明をしていく」と答えた。この要請は、今年から作柄が、生産目標数量の算定や集荷円滑化対策で使われるなど、これまで以上に需要視されることから行ったもの。内容は@公表される水稲の作柄は、集荷円滑化対策などに活用されることを踏まえ、調査方法を再検討することA公表に当たっては、生産者などから理解を得られるよう、算出過程や調査データも併せて公表することの2項目。同中央会と県は4日、福島統計・情報センターに同じ内容の要請をしている。
(日本農業新聞)
○10月6日(水) 高校生が指導 児童が稲刈り 秋田・増田町
小学生に稲刈りを体験してもらおうと4日、秋田県立増田高校農業科の15人が、増田小学校5年生75人に稲刈りを指導した。刈り取りは、増田町が取り組んでいる循環型農業システムの中で、生ごみで作った堆肥(たいひ)700キロを施肥した実証試験圃場(ほじょう)10アールを使った。児童に刈り取った稲を給食で食べてもらうことで、町で取り組む循環型農業を体で学習してもらう。食農教育の一環として同高校と町が協力し企画した。稲刈り作業では、高校生が児童にかまを使っての刈り方、結束、くい掛けを指導。慣れない手つきでかまを持つ児童に高校生が手を取りながら教えていた。指導に当たった生徒の1人、高橋良昌さん(同校同科3年)は「児童は、刈るのは上手にできたが、束ねるのは難しかったようだ。小学生との交流は貴重な体験。自分が一番楽しんだかも」と感想を話した。
(日本農業新聞)
○10月6日(水) 都市の親子 稲刈り体験 福島・JAみちのく安達
JAみちのく安達の取引先である鰍「なげや(東京、埼玉を中心にスーパーを127店舗展開)が募集した親子18組36人が2日、稲刈り体験に訪れた。いなげやを通してJA米を購入している消費者が、「自分たちの食べているお米の稲刈りをしてみよう」と参加したもので、6回目となる。当日は、天候が心配されたが、晴れ間が広がる絶好の稲刈り日和となった。一行は白沢村白岩支店管内の渡辺甚市さんの圃場(ほじょう)に到着し、本宮稲作部会長伊藤善三さんをはじめ部会役員、JA役職員、関係機関の説明を受けながら、手袋をしてかまを持ち早速稲刈りに挑戦。腰を曲げ、足を取られながらも刈り取り、まるき、棒掛けに汗を流した。
(日本農業新聞)
○10月7日(木) 9月の天候が影響 水稲作況、悪化の恐れ 農水省
相次ぐ台風や天候不良で、水稲の作柄が悪化するとの見方が強まってきた。農水省が6日に開いた作柄情報交換会では、台風21号と秋の長雨が「水稲の生育や収穫作業に影響している」との認識で一致。作況指数の下方修正もありうる状況だ。同省によると、9月は全国的に気温が平年より高かったが、台風の上陸や秋雨前線の停滞で下旬に日照不足が目立った。特に中国、四国、九州は平年より2割以上日照時間が短かった。現在、全国で7割前後の水稲が収穫を終えたとみられる。天候不順の影響について、同省は「北海道、東北など早場地帯は雨による刈り取り作業の遅れや倒伏が心配。気温が高ければ倒伏した稲が穂発芽する危険性もある」(統計部)とみる。遅場地帯も台風で穂ずれや潮風害など作柄への影響が出ている。今年産米の作況指数は、相次ぐ台風の被害で8月までの豊作見通しから一転し、9月10日現在で「101」の平年作になった。10月15日現在の作況指数に与える影響について同省は「9月10日以降の天候不順は作柄悪化への懸念材料」(総合食糧局)とみている。
(日本農業新聞)
○10月7日(木) 北部中心に早まる 南部は急ぐ必要も 東北地方の水稲刈り取り
東北地方の水稲刈り取りは、北部を中心に盛期(50%終了)が平年より2〜8日早まる一方、前線や台風の影響による降雨などで、山形県が平年より遅れるなど、足踏みしている状況も出ている。青森県は5日現在、県全体の進ちょく率が88%で前年比81%高。三八地区が遅れている。盛期は9月26日で平年より8日早かった。終期(95%終了)は15日ごろ。岩手県は5日現在、県全体で56%終了。盛期は2日ごろで、平年より4日早い。9月30日以降天候がぐずつき、刈り取りは停滞している。平年の終期(90%終了)は13日。秋田県は、県南部を中心に早めの収穫が進み、天候次第だが今週末で終期を迎える見通し。盛期は9月29日で平年より4日早かった。県北部は遅れている。宮城県は、進ちょく率が1日現在で74%。盛期は9月26日で平年より2日早かった。平年の終期(95%終了)は7日。山形県は全体の8割弱で終了したが、平年ならばこの時期には8割強の地域で終わっている。庄内地方が遅れが目立つ。「早く刈るよう呼び掛けているが、天候がすぐれず、思うように進まない」(県農業技術課)。福島県は5日現在で、進ちょく率は、約4割で平年並み。「生育は5〜7日早かったため、急速に刈り取る必要がある。週間予報を参考にして、計画的な稲刈りを進めてほしい」(県農林水産部)と、呼び掛けている。
(日本農業新聞)
○10月7日(木) 酒米サポーター「蔵の華」を収穫 宮城・気仙沼市で親子連れ50人が汗
酒造好適米「蔵の華」づくりを応援する市民グループ「酒米サポーターズクラブ」が2日、気仙沼市の体験田で稲刈りを行った。「地米酒づくり研究会」が募った県内外から親子連れ50人が参加。8アールの体験田一面に黄金色に実った稲をかまで刈り取り、はせ掛けし、天日干しにした。すべての作業を終えたサポーターらは、南三陸米「ひとめぼれ」やサンマのすり身汁に舌鼓を打ちながら、秋晴れの下、大自然の中で地元農家との交流を深めた。今年で3年目を迎えたこの取り組みは、全体の「蔵の華」作付面積330アールのうち、8アールの体験田によって、豊かな自然とそれを生かしていく知恵について、多くの人に学ぶ機会を提供していくことが狙い。収穫された「蔵の華」は、25日に検査を受け、男山本店鰍ニ角星鰍フ両蔵元が買い取り、仕込みに入る。今後、来年1月以降に同クラブ対象の蔵元見学会を予定している。生産農家や蔵元をはじめ、自治体、消費者が一体となって、地米酒造りを進めていく。
(日本農業新聞)
○10月8日(金) 政府米落札わずか435トン 農水省
農水省は、6日行った政府所有の国産米の一般競争入札で、販売対象の3万7400トンのうち、435トンが落札したと7日、発表した。申込数量は1642トンだった。加重平均落札価格は、60キロ当たりで1997年産が1万198円、98年産が1万800円、99年産が1万3209円。入札に申し込んだ43業者のうち13業者が落札。応札はあったが落札しなかった銘柄を対象に13日に再度入札を行う。
(日本農業新聞)
○10月8日(金) 収穫の喜び実感 中学生が稲刈り体験 岩手・一関市
今年度から稲作体験学習に取り組む一関市立一関中学校2学年の稲刈りがこのほど、同市の学習田で行われた。生徒98人は初めての手刈りで悪戦苦闘しながらも、実りの喜びをかみしめながら丁寧に稲を刈った。同学年は5月の田植え以来、稲の観察や畦畔(けいはん)の草刈り、草集めなどを行いながら成長を見続けてきた。同日は、ぐずついた天候だったものの田んぼの先生≠アと佐々木幸子さんや近隣農家の応援をもらいながら元気に刈った。
(日本農業新聞)
○10月8日(金) 晴れ間 稲刈り 急ピッチ
倒伏多く難航 JAいわて花巻管内
秋晴れに恵まれた7日、JAいわて花巻管内の農家は稲刈り作業に追われた。花巻市湯本の八重樫さん方でも、「ひとめぼれ」の刈り取り作業を行った。八重樫さんは「長雨で圃場(ほじょう)条件も悪く、稲が倒れたりしてなかなか作業が進まない。数日は晴れた日が続いてほしい」と天候に期待し、1日で1ヘクタール程度は刈り取りたいと意気込んでいた。JAいわて花巻米穀販売課の阿部勝昭課長は「研修会で刈り取り適期を気象データに基づいて周知徹底した。米はぬれと乾きを繰り返すと胴割れ、着色などの品質低下が懸念されるため、10日ごろまでには刈り取ってほしい」とアドバイスする。管内で全体の稲刈りが終わったのは、7割程度。カントリーも稼働期間を延長し、農家への対応を行う。
好天願い作業 JA新ふくしま管内
雨天が続いていた福島市内では7日、4日ぶりの好天に恵まれ、水稲の刈り取り作業が各地で盛んに行われた。同市の刈り取り適期は、「コシヒカリ」が9月20日からで順調に進んだが、同月末ごろに適期となるものが、相次ぐ雨で遅れている。特に市内北部は、まだ8割以上の水田に稲が残っている。同市大笹生機械利用組合は、委託栽培を含めて約13ヘクタールの水田を同市内などで耕作。6条と4条刈りの2台のコンバインで作業を行う。6条刈りは、条件が良いと2時間で約1ヘクタール刈り取りできるが、「乾燥が追いつかないので、午後からは6条刈り1台だけの作業。好天が続いてほしい」と、同組合の宍戸さんらは話している。JA新ふくしまの水稲担当指導員の末永孝一さんは「雨による刈り取り遅れは倒伏につながり、気温が高いとそれらが穂発芽する恐れがある。早期刈り取りに努めてほしい」と、悪天候で進まない管内の収穫状況を心配していた。
全児童で収穫作業 秋田鹿角市の草木小学校
鹿角市立草木小学校は4日、学校近くの水田で全校児童が総出で稲刈りを行った。刈り取ったのは「あきたこまち」5アールで、児童が田植えを行い、総合学習の一貫として5年生が生育の観察や記録を続けてきた。水田を提供している同市十和田草木の柳館さんが「皆さんが丁寧に育てた稲は、立派な黄金色になりました。けがに注意し、頑張って作業しましょう」とあいさつ。学年ごとに刈り取り・束ね・はさ掛けの役割で分かれ、水田にかまを持った児童が次々と入り、地域の農家らに刈り取りのこつを教わりながら、手際よく作業を進めた。秋空の下、刈り取った稲を両手にかかえ、稲穂の重さに喜ぶ姿があちこちで見られた。同校は後日、全校集会で稲作の体験学習を紹介するほか、収穫した米を使いさまざまなご飯料理にチャレンジすることにしている。
(日本農業新聞)
○10月9日(土) CE稼働率100%超す 「地域稲作の拠点」を実現 宮城・JAいしのまき
JAいしのまき管内に設置されている桃生・河南・河北カントリーエレベーター(CE)の稼働率が、3施設ともに100%を超えた。9月11日から始まった荷受け作業は、好天が続き農家の稲刈り作業も順調に進んだことから、桃生CEが9月27日に、河北CEが翌28日、河南CEは10月1日にそれぞれ最大貯蓄能力を突破した。2日現在の稼働状況は桃生が106%、河南が102%、河北が115%で、平均稼働率は106・93%となった。県内に28基のCE施設があるが、広域合併JAで所有する全CEが稼働率100%を超えるのは全国的にも例がなく、生産者とJAが一体となり、CEを地域稲作の拠点と位置付けた農業振興を実現している。
(日本農業新聞)
○10月9日(土) 職員総出、米集荷に汗 全量出荷へ農家巡回 山形・JA金山
JA金山は2004年産米出荷の最盛期を迎えている。米政策改革が本格的に動き出した今年、多様な需要に応え、安定販売を図る狙いから酒、もち米、山形マイルド栽培米「あきたこまち」など、実需者側の要望に沿った契約栽培を約9割に拡充。信頼する米産地づくりに取り組む。米の集荷作業は各部から交代で毎日2〜3人、合計10人ほどが担当。トラックに分乗し、地区ごとに割り当てられた農家に出向く。30キロの米袋を一袋ずつベルトコンベヤーに載せ、トラックへ積み農業倉庫へ搬入。収穫の状況や作柄など、コミュニケーションも図り、契約米の全量出荷に向けた農家との一体感を強めている。10月6日現在の集荷量は、5万1000俵(1俵60キロ)余り。契約対比率が70%で、1等米比率も87%と順調。
(日本農業新聞)
○10月9日(土) 夏の終わりは毎年猛威? 増える台風や豪雨 気象学会で報告
日本列島は近年、夏の終わりに集中豪雨が多発していることが8日、福岡市で開かれた日本気象学会で報告された。気象研究所の山崎信雄第5研究室長の調査によると、8〜9月は日本の南で太平洋高気圧が強まり、台風や集中豪雨を招いているという。山崎室長は、6〜9月の夏の日降水量や上空約5700メートルの気圧を、全国46地点、1898〜2003年にわたって解析した。その結果、1950年代は6〜7月に豪雨が多く、60〜80年代は少なかった。90年代に入り8〜9月に豪雨が多く発生していた。さらに近年、年間の総降水量は減る傾向にあるが、局地的な豪雨の発生は全国的に増える傾向にあった。また、6〜7月の日本の北にあるオホーツク海高気圧の張り出す傾向が強くなり、8〜9月は日本の南で太平洋高気圧が強まっていることが判明。オホーツク海高気圧の張り出しは、北日本に冷夏ややませをもたらし、太平洋高気圧は台風や集中豪雨を招く。山崎室長は「日本の回りの気圧配置の変化が、近年の豪雨を多発させている」と指摘している。
(日本農業新聞)
○10月10日(日) 天候不順がもたらす「異常」 台風上陸9個目 高気圧の縁 通り道
年間最多記録を塗り替えて、台風22号が9日午後、静岡県に上陸した。発生数は平年並みながら、太平洋高気圧の張り出しや海面の温度上昇などの気象条件が重なり、次々と日本列島を襲う大型の台風。夏の猛暑に続く天候不順の影響で、全国各地でクマが人里に出没するなど、暴風雨だけでない被害をもたらしている。北米などでも大型ハリケーンによる被害が続出するなど世界的にも台風の「当たり年」となった。台風22号の上陸で、今年上陸した台風は計9個となり、記録を更新した。原因は日本列島が「台風の通り道」になりやすい気圧配置が続いていることだ。今年の上陸数は6月が2個、7月が1個、8月が3個、9月が2個で、いずれも平年(それぞれ0・2個、0・5個、0・9個、0・9個)を上回った。7月は発生した2個中1個、9月は3個中2個が上陸。今月も発生した1個がそのまま上陸し、今年の上陸数≠ヘ4割を超えている。気象庁によると、6月以降、日本付近が太平洋高気圧の西の縁にあたる状態が続いた。このため、台風がこの縁に沿うように次々と日本へ向かってきた。今月に入ってからも、太平洋高気圧の勢力が例年に比べ強いため、日本付近が高気圧の縁になる状態が続いている。さらに、寒気の南下が例年に比べて弱いため、勢力が衰えにくいという事情も加わり、22号は強い勢力を維持したまま上陸した。太平洋高気圧の勢力が強いのは、フィリピン東海上や赤道付近の海面水温が高いことが引き金になっている。大気の対流活動が活発化して上昇気流となり、北へ向かった流れが北緯30度付近で下降し、太平洋高気圧を強めているという。今後の見通しについて気象庁天気相談所は「11月に上陸した年もあり、気圧配置にもよるが、今後も上陸する台風が出る可能性はゼロではない」と話している。
(毎日新聞)
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○10月13日(水) 作況に実態反映を 青森県対策委が青森統情に要請
青森県農協農政対策委員会は8日、青森市にある東北農政局青森統計・情報センターを訪れ、水稲作柄概況に関する要請を行った。この要請は次回の発表に際して、台風の影響による冠水被害などを考慮した内容とするよう要請したもの。神勝副委員長が「実際に刈り取ってみると、発表された作況指数より下回っているという声が強い。生産現場の実態に即した作柄概況の発表をお願いしたい」と要望した。対応した杉村同センター長は「調査時点以降の降雨や倒伏の影響も考えられる。坪刈りの追加や各普及センターと連携し、精査して対応したい」と述べた。
(日本農業新聞)
○10月13日(水) 今年産のグレードアップ玄米 関東圏へ初出荷 JA岩手ふるさと
JA岩手ふるさとは9日、2004年産のグレードアップ玄米を首都圏に向けて出荷を始めた。今年の初出荷は、例年より1週間ほど早い。出荷されたのは、胆沢町内の同JA大谷地低温農業倉庫の「グレードアップシステム米」。コンピューター制御で選別調整された同町産の「ひとめぼれ」(1等・限定ふるさと米)50トン、「あきたこまち」(同・同)80トン、「ひとめぼれ」(1等・トレース米)60トンの計190トン。同倉庫では9月21日から作業を始め、農家が乾燥調整して出荷した玄米を再度調整して整粒歩合を引き上げ、需要に応じた出荷体制を整えた。
(日本農業新聞)
○10月14日(木) サイバー案山子 水稲圃場の動画配信 「安心できる」と好評 JA岩手ふるさと
JA岩手ふるさとは、インターネット向け水稲圃場(ほじょう)のリアルタイム動画配信サービス「サイバー案山子(かかし)」を昨年から始め、県内外から好調なアクセスが続いている。「毎日食べている米が、どのように作られているのか見ることができる」と好評だ。毎日アクセスする人たちもいる。サイバー案山子は、圃場に設置した2台のカメラからインターネットを通じ、圃場の状況がリアルタイムで閲覧できるサービスだ。地上約5メートルに設置したカメラは、上下・水平方向の調整、ズームアップがパソコンで操作可能で、圃場全体を見渡すことができる。また、地上約1メートルには定点カメラを設置し、より生産者の目線に近づけ、水稲の生育状況が確認できる。同JAでは、安全で安心できる産地を目指した取り組みとして、「JA岩手ふるさと産」と表示してある農畜産物の栽培基準、栽培(飼養)履歴、生育状況の情報をホームページで公開している。この情報開示の取り組みの一つとしてサイバー案山子を設置した。ホームページアドレスhttp://www.jafurusato.or.jp
(日本農業新聞)
○10月14日(木) もち米、半値 夏場の好天で収量回復 主要銘柄卸間市場
もち米の二〇〇四年産の取引が卸間市場で本格化し、北海道産「はくちょうもち」をはじめ主要銘柄は、軒並み昨年同時期のほぼ半値となった。不作で高騰した昨年から一転し今年は比較的好天に恵まれ、収穫量が回復しているためだ。卸値低迷が顕著だった〇二年産とほぼ同水準になった。卸間取引は現在、北海道産はくちょうもち(関東着、一等)が六十キロ一万五千円台後半で前年同期(同三万一千円台)のほぼ半値。先行して取引が始まった千葉県産「ヒメノもち」も一万六千円前後とほぼ同様の下げ幅。十月末以降出荷が本格化する佐賀産も大幅安となるのは必至だ。昨年は冷夏の影響で全国のもち米収穫量が前の年より九%減少。原料不足を懸念した切りもち、菓子メーカーなどの買い付け競争が起きた。だが今年は夏場の生育期に好天に恵まれ、供給不安が解消した。もち米販売最大手の全国農業協同組合連合会(全農)は、九月末、卸会社などに〇四年産もち米年間契約の販売価格を提示。佐賀産ヒヨクモチが前年比一九%安の六十キロ一万七千円など二〇%前後安くなる銘柄が多い。ただ度重なる台風上陸などで一時に比べ需給緩和感が薄れ、足元の卸間取引価格は底堅いとの声も多い。年末の需要期に向けて「国産の収穫量がどの水準で確定するか。輸入品の動向もカギ」(大手卸)との見方が多い。
(日本経済新聞)
○10月16日(土) 本年産1等米 酒田・飽海わずか24% 台風の潮風害響く
東北農政局山形農政事務所は十五日、九月三十日現在の本県の二〇〇四年産米の検査結果(速報値)を公表した。水稲うるち玄米の一等米比率は県平均で84・1%と平年並みだが、酒田・飽海地域だけは、台風による潮風害の影響を受けてわずか24・1%でしかなかった。行政側も予想外の低い比率に頭を抱えている。潮風害をもろに受けた酒田市西荒瀬地区。西荒瀬カントリーエレベーター(CE)利用組合の金野茂組合長は「部分的な被害とはいえ、西荒瀬地区の一等米比率は0%。24・1%は、まだまし。」と語る。また、遊佐町の遊佐南西部CEの斎藤育夫副組合長は「西遊佐と稲川地区は一等米はほとんどない。大半が二、三等米。中には規格外も出ている」と説明。「搬入される量も平年の半分」と嘆く。同事務所によると、酒田・飽海地域は一等24・1%、二等58・4%、三等17・3%、規格外0・3%となっている。また、庄内みどり農協管内の入庫実績(今月十三日現在)に対する一等米比率は、平田町が90・8%、松山町が82・2%と高いが、遊佐町は18・1%と極端に低く、地域内では品質に格差がみられる。県全体の検査数量は五万五千八百七十四トンで、水稲うるち玄米の等級別比率は一等84・1%、二等13・7%、三等2・1%、規格外0・1%。
(山形新聞)
○10月19日(火) 新米価格、古米が圧迫 仕入れ値差で逆転 9月の農水省調査
米販売の最前線で、2004年産新米の価格より、03年産古米の方が高いという、いわよる新米逆転現象≠ェ起こっている。古米の残りと新米が同時に出回る端境期は、初物≠フ新米の方が、古米より高い価格でスタートするのが通例。古米が高いのは、昨年の不作で米卸の仕入れ値が上昇。値段を下げて売りづらいためだ。農水省が調べた9月の全国卸・小売価格調査の結果によると、04年産新米の10キロ当たり卸価格は3000円台が中心。一方で03年産古米の多くは4000円台で小売業者に納入されている。人気銘柄の新潟・一般「コシヒカリ」の04年産卸価格は4294円だが、03年産の方はそれより700円ほど高い5008円となっている。古米高、新米安になっている卸価格を受け、小売価格も03年産の方が総じて高い。04年産との価格差は10キロ当たりで500〜1000円に開いている。高級銘柄として知られる新潟・魚沼「コシヒカリ」をみると、03年産が8736円で販売される一方、04年産は7318円と1000円以上安い。こうした動きになっているのは、03年産は、卸の仕入れ値が上昇したことの後遺症≠ナ価格が高く、04年産は相場安から安値スタートとなったためだ。全国米穀取引・価格形成センター(旧自主流通米価格形成センター)の03年産米全体の平均価格は60キロ2万1000円台で、04年産価格は現在、1万6000円台と大幅に値下がりしている。卸は、売買差損回避へ03年産価格の安売りを極力避け、小売りもそれを一定に受け入れている格好だが、「すでに新米は、消費者の売れ筋価格である5キロ2000円水準の商品が作りやすい相場になっている」(中堅スーパー)状況で、高止まりする古米をわき目に今後、新米の販売が本格化していきそうだ。
(日本農業新聞)
○10月19日(火) 大豆の台風被害深刻 産地づくり交付金要請 国は柔軟な運用を
相次ぐ台風の襲来で、佐賀県JA佐城管内の大豆作にさまざまな影響が懸念されている。収量減による農家所得の減少だけでなく、収穫遅れによるその後の麦の播種(はしゅ)期の遅れ、共同乾燥施設の償還問題などだ。来月中旬から収穫が始まるが、台風とその後の病害虫でほとんど収穫できない農家もおり、関係者からは、産地づくり交付金の支払い要件に柔軟な運用を求める声も上がっている。JAは米、麦、大豆のブロックローテーションに古くから取り組む。団地化率は76%と高く、大豆(フクユタカ)の作付けは、約2400ヘクタール。全国2位の大豆作付けを誇る佐賀県の3分の1を占める。管内に、北部、中部、南部の共同乾燥施設があり、大豆の本格化に力を入れる。JA管内の今年産大豆は、「8月の台風までは順調そのもの」(JA農産課)だったものの、その後開花期を襲った台風16号をはじめとした被害で、さや付きの悪さや落葉、倒伏などが発生。「収穫は平年作の半分程度。さやが少なく、登熟も遅れそう」(同)と被害は深刻だ。深刻な被害についてJAの水田徳美参事は「産地づくり交付金は大豆を刈り取らなければ支払われない。だが、台風でほとんど収穫の無い農家が、刈り取りの委託料や乾燥施設の利用料まで支払えば経営が圧迫される。農家は播種からヘリ防除、中耕までしっかりやり、生産調整に取り組んできた事実を理解し、支払いの要件を緩和してほしい」と訴える。
(日本農業新聞)
○10月20日(水) 「コシ」26年連続首位 今年産の水稲品種別作付け
農水省が19日発表した2004年産水稲(うるち米)の品種別作付け状況に関する調査結果によると、「コシヒカリ」が作付面積で26年連続の首位となった。2位以下の「ひとめぼれ」「ヒノヒカリ」「あきたこまち」は前年と同順位だったが、冷害に弱い「ササニシキ」は作付面積が減少、前年の10位から12位に順位を下げた。調査は作付面積10アール以上の農家を対象に実施した。「コシヒカリ」は消費者の支持を背景に、北海道と東北の一部を除く全国43都府県で作付けされ、作付面積シェアは前年比0・9ポイント増しの37・8%と、「ひとめぼれ」の10・4%を大きく上回った。
2004年産水稲うるち米品種別作付け状況(上位10品種)
(単位:ha、%)
| 順位 | 品種名 | 04年産 | 対前年比 |
| 04年産 | 03年産 | 作付面積 | 作付け割合 |
| 1 | 1 | コシヒカリ | 553,362 | 37.8 | 102.4 |
| 2 | 2 | ひとめぼれ | 152,253 | 10.4 | 104.5 |
| 3 | 3 | ヒノヒカリ | 147,207 | 10.0 | 102.5 |
| 4 | 4 | あきたこまち | 128,746 | 8.8 | 103.5 |
| 5 | 6 | キヌヒカリ | 51,028 | 3.5 | 97.1 |
| 6 | 5 | きらら397 | 48,682 | 3.3 | 76.6 |
| 7 | 7 | はえぬき | 43,616 | 3.0 | 101.3 |
| 8 | 8 | ほしのゆめ | 38,633 | 2.6 | 136.6 |
| 9 | 9 | つがるロマン | 23,965 | 1.6 | 121.4 |
| 10 | 18 | ななつぼし | 16,984 | 1.2 | 171.6 |
注)作付面積は、稲の延べ作付面積が10a以上の生産者から8月25日までに申告のあった面積(沖縄を除く)の集計であり、「水稲作付面積調査」とは異なる。
(日本農業新聞)
○10月20日(水) 「ひとめぼれ」7年連続1位 良食味品種 各地で増加 農政局が今年産水稲の品種別作付け速報
東北農政局は19日、2004年産水稲の品種別作付け状況(速報)を公表した。うるち品種は東北全体で「ひとめぼれ」が1998年産以降7年連続1位となった。売れる米作りが求められる中で各県の主力品種が軒並みシェアを増やし、農政局は「耐冷性が優れ栽培しやすい良食味品種が伸びている」としている。東北全体では、1位の「ひとめぼれ」が12万4392ヘクタールで全体の31%。2位の「あきたこまち」が9万8669ヘクタール、3位の「コシヒカリ」は5万1188ヘクタールと、上位3品種で全体の約7割を占めた。^県別(表参照)では、上位品種に大きな変動はなかった。青森は「つがるロマン」「ゆめあかり」が前年より18〜21%増えたが、「むつほまれ」は同56%減少。岩手は「ひとめぼれ」が同10%、「いわてっこ」が同40%それぞれ増えた。秋田は「あきたこまち」「ひとめぼれ」が同5〜11%増えた一方、「めんこいな」は40%減った。宮城は「ひとめぼれ」が同7%増えたが、「ササニシキ」は同25%減と著しい。山形は「はえぬき」が前年並みで、2〜4位で若干変動があった。福島は上位2品種が前年並み、「あきたこまち」が前年より35%増えた。調査は、稲の延べ作付面積が10アール以上の米穀生産者から申告された04年産水稲の品種別作付面積を取りまとめた。
2004年産水稲うるち米作付け上位5品種
| 県 | 順位 | 品種 | 2004年 | (参考) 2003年シェア (%) |
作付面積 (ha) | シェア (%) |
| 青森 | 1(1) | つがるロマン | 23,965 | 52.8 | 44.3 |
| 2(2) | ゆめあかり | 14,596 | 32.1 | 27.6 |
| 3(3) | むつほまれ | 4,900 | 10.8 | 25.0 |
| 4(4) | あきたこまち | 616 | 1.4 | 1.2 |
| 5(5) | むつかおり | 92 | 0.2 | 0.8 |
| 岩手 | 1(1) | ひとめぼれ | 33,752 | 62.1 | 58.5 |
| 2(2) | あきたこまち | 13,870 | 25.2 | 27.2 |
| 3(3) | いわてっこ | 3,172 | 5.8 | 4.3 |
| 4(4) | かけはし | 1,481 | 2.7 | 4.2 |
| 5(5) | ササニシキ | 806 | 1.5 | 2.0 |
| 秋田 | 1(1) | あきたこまち | 75,412 | 84.9 | 81.4 |
| 2(2) | ひとめぼれ | 6,961 | 7.8 | 7.1 |
| 3(3) | めんこいな | 3,681 | 4.1 | 7.0 |
| 4(4) | ササニシキ | 688 | 0.8 | 1.2 |
| 5(5) | はえぬき | 632 | 0.7 | 1.3 |
| 宮城 | 1(1) | ひとめぼれ | 59,612 | 82.9 | 76.3 |
| 2(2) | ササニシキ | 8,277 | 11.5 | 15.2 |
| 3(4) | コシヒカリ | 1,569 | 2.2 | 1.8 |
| 4(3) | まなむすめ | 1,347 | 1.9 | 4.5 |
| 5(9) | あきたこまち | 174 | 0.2 | 0.2 |
| 山形 | 1(1) | はえぬき | 41,263 | 64.0 | 62.8 |
| 2(3) | ひとめぼれ | 6,745 | 10.5 | 10.0 |
| 3(4) | コシヒカリ | 6,084 | 9.4 | 8.6 |
| 4(2) | あきたこまち | 6,073 | 9.4 | 10.2 |
| 5(5) | ササニシキ | 2,360 | 3.7 | 4.6 |
| 福島 | 1(1) | コシヒカリ | 43,463 | 62.9 | 61.9 |
| 2(2) | ひとめぼれ | 17,322 | 25.1 | 24.3 |
| 3(3) | あきたこまち | 2,524 | 3.7 | 2.7 |
| 4(4) | ふくみらい | 1,546 | 2.2 | 2.0 |
| 5(5) | チヨニシキ | 1,196 | 1.7 | 2.2 |
※順位のかっこ内は2003年産
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○10月21日(木) 遺伝子で「コシ」食味判断 稲刈り前でもOK 穀物検定協会
大手穀物検査機関・日本穀物検定協会(東京都中央区)は20日、米のDNA鑑定業務などを行っている植物ゲノムセンター(茨城県つくば市)と共同で、遺伝子から米のおいしさを判定する新技術を開発し、5日付で特許を出願したと発表した。判定できるのは「コシヒカリ」だけだが、今後、他品種の判定法も開発する。米の食味判定では、たんぱく値などを測る食味計測装置などがすでに開発・利用されているが、穀検は「遺伝子レベルで米の食味を推測できる、恐らく世界で初めての技術」としている。穀検は毎年、全国の米の味や粘りを調べて、「特A」「A」などと格付けする食味ランキング調査を行ってきた。新技術は、最も食味の高い「特A」になった「コシヒカリ」の食味に影響を与えているとみられる遺伝子として9種を特定。この遺伝子の発現量が低いほど食味が良く、高いほど味が劣ることを突き止めた。1日程度で結果が分かり、精米、玄米、もみのいずれの状態でも判定できるという。
(日本農業新聞)
○10月21日(木) グラス傾け雑穀普及 岩手・花巻農協がヒエ焼酎発売
花巻農協は二十日、花巻市野田の直営産地直売施設・母ちゃんハウスだぁすこで、地域産のヒエを原料とした焼酎の試作品「稗造(ひえぞう)君(くん)」を七百本限定で発売した。ヒエを使用した焼酎は全国的にも珍しく、関係者は産地をアピールしながら雑穀普及に結び付けようと意気込む。この焼酎は花巻地方で生産したヒエを使用し、同農協の依頼を受けた福岡県朝倉町の酒造メーカー篠崎が今年二月から製造。ヒエ粉に米と米こうじを加えて九月まで半年ほど熟成させ、今月初めに瓶詰めを行った。ヒエを40%以上使用し、アルコール度数は25度。香りは控えめだが「甘くておいしいし、くせがないので飲みやすい」という。商品名は全国的なヒエの生産地であることと「稗貫地方」に由来している。試作品は七百二十ミリリットル入り一本千円(税込み)。原価割れの安さだが、今後アンケートを行って消費者の意見を取り入れ、来年度中に仕上げる予定の完成品は価格も上がる見込みだ。
(岩手日報)
○10月22日(金) 台風被害や穂発芽 水稲作況「100」割れ 農水省見通し
相次ぐ台風被害などで今年産水稲の作柄悪化が進み、10月15日現在の作況指数が前回調査の101より下がることが確実になった。農水省の石原葵事務次官は21日の会見で、西日本を中心に台風被害と刈り遅れによる穂発芽が深刻な状況だとして、「作況が(9月10日現在の予想より)落ちるのは確実」との見通しを明らかにした。同省は週明けの26日に作況を公表するが、100を割り込むこともありうる状況だ。相次ぐ台風の来襲から同省は前回の調査で、8月までの豊作基調から一転、全国作況を101の平年作と判断。小数点以下を加えた正確な数字は100・6だった。9月10日以降も、10月15日までに台風21、22号が日本列島を縦断し、倒伏・潮風害などの被害が拡大。加えて秋雨前線の停滞による長雨で遅場地帯を中心に収穫作業が遅れる状況が続いた。このため、穂発芽の発生による収量の低下が深刻化している。石原次官は「中四国、特に九州の状況が厳しい」との見方を示した。これまでの猛暑による高温障害と台風被害が重なり、日本海側の産地で品質に影響が出ている。
(日本農業新聞)
○10月26日(火) 水稲作況 悪化「98」 10月15日現在
10月15日現在の今年産水稲の作況指数が98と、前回調査(9月10日現在)を3ポイント下回ることが25日明らかになった。9月中旬以降も台風の上陸が相次ぎ、特に西日本での被害が深刻で、作況を下げる要因となった。同省は26日発表する。作況の悪化は、長雨で収穫作業が適期に進まなかったことに加え、台風21、22号による倒伏被害、穂発芽による収量減が大きかった。天候不順の影響は遅場地帯の九州で顕著で、作況指数が100前後だった前回調査より大幅に悪化した県が出ている。特に熊本は前回より22ポイント減の77、佐賀が18ポイント減の80、福岡が14ポイント減の83で著しい不作。米主産道県では、新潟が3ポイント減の92、前回最も作況が悪かった秋田が85、北海道が98、青森が101で、ともに1ポイント下がった。生産量は前回時点で894万トンと見込んだ数字より20万トン程度下回る計算になる。加工用米需要(20万トン程度)を差し引けば、同年産の需要量(859万トン)をやや割り込む。政府が買い入れ予定の40万トンを含めれば、今年産米の供給量は需要量をかなり下回ることになりそうだ。
(日本農業新聞)
○10月27日(水) 米作況98 2年連続の不作 台風で西日本落ち込む
農水省は26日、10月15日現在の2004年産水稲作況を公表した。全国平均の作況指数は98、10アール当たり収量は514キロだった。相次ぐ台風の上陸と長雨の影響で、作柄が前回調査(9月10日現在)より下がった。特に西日本の遅場地帯で作柄悪化が進んだ。作況が100を割り込むのは昨年の90に続き2年連続。98は1998年以来。青刈り面積を除く今年産の作付面積は、前年に比べ2%増の169万7000ヘクタールだった。台風被害が大きい九州は全県で作況が平年作を下回り、沖縄を除く九州全体では85。熊本の77が全国で最も低く、次いで佐賀80、福岡83。同省は「中四国・九州での作柄低下が全国作況に大きく響いた」(統計部)と分析する。主産地の作況は、秋田が前回より1ポイント落とし85、新潟が3ポイント減の92、山形は前回と変わらず95。北海道は1ポイント減の98。一方、宮城は108、茨城、栃木、千葉、埼玉が107と明暗を分けた。品種産地別銘柄の作柄は、新潟「コシヒカリ」91、秋田「あきたこまち」89、北海道「きらら397」99、山形「はえぬき」94、大分「ヒノヒカリ」90。宮城「ひとめぼれ」108、岩手「ひとめぼれ」102,福島「コシヒカリ」104、富山「コシヒカリ」102。
(日本農業新聞)
○10月27日(水) 15日現在の水稲作況 東北1ポイント下げ98 青森101、岩手102、秋田85
東北農政局は26日、今月15日現在の水稲の作況指数を発表した。東北管内の作況は98で、前回調査(9月10日現在)より1ポイント悪化した。8月下旬の台風15号による潮風害が深刻化したことや、9月に襲来した度重なる台風、長雨が影響した。6県平均の10アール当たりの予想収量は、546キロを見込んでいる。県別の作況では、秋田が85、山形が95と100を下回った。また青森、岩手、福島の各県とも先月を1ポイント下がった。これは台風15号の潮風害で白穂が発生したことや、9月以降も台風や秋雨前線の影響で圃場(ほじょう)内に土砂流入や、天日乾燥中のもみが落ちるるなどの被害が出た。刈り取り最盛期は、東北平均ではおおむね平年並みだったが、出穂最盛期が各県とも平年に比べ3〜6日早かったのに対し、9月下旬以降の天候不良で刈り取り作業が遅れたことから、倒伏した圃場や、乾燥中のもみで穂発芽が発生した。粒の肥大・充実は、各県とも出穂期以降、高温多照で経過したため良好に推移した。このため潮風害の影響が特に大きかった秋田と山形の沿岸部で平年を下回ったが、ほかの地帯では平年並みかやや良となった。東北全体の予想収穫量は239万9000トンで、冷害による大きな被害を受けた前年産に比べ、49万6000トンの増加が見込まれる。
(日本農業新聞)
○10月28日(木) 新潟「コシ」小幅上昇 銘柄ごとに格差 第5回米入札
全国米穀取引・価格形成センターは27日、2004年産の第5回入札取引を行った。農水省が26日に発表した04年産水稲の作況指数が98と悪化したことなどを受け、卸の買いが入り、新潟「コシヒカリ」など、一部銘柄の価格が小幅ながら値上がりした。低価格帯の銘柄が増えたこともあって、全銘柄の平均落札価格は、前月取引比2・7%(440円)安の60キロ1万5845円となった。作柄によっても明暗が分かれた。今回の取引は、全国から約70銘柄、6万4000トンが上場。九州の銘柄が出そろうなど本格的な取引となった。上場量に対する米卸の申込数量の倍率は1・8倍と、前月取引の1・5倍を上回った。約8000トンの落札残が出たが、落札率は前月の80%から88%に上昇した。作柄不良が伝えられる地域など、一部銘柄が小幅上昇。人気銘柄の新潟・一般「コシヒカリ」が、1万8772円で前月比0・4%高。高級銘柄の新潟・魚沼「コシヒカリ」は2万6442円で1・6%高となった。低価格銘柄への引き合いもあり、北海道「きらら397」が1・6%高の1万3206円などとなった。初上場の九州の「ヒノヒカリ」は1万5000円台の初値となった。全体としては横ばい傾向だが、1円単位の値上がりまで含めると、前月に比べて価格が上昇した銘柄は30銘柄。豊作地域で下げ銘柄が目立ち、作柄の悪い地域では横ばい、または上げ銘柄が多いという状況で、豊凶で明暗が分かれた。全銘柄の平均落札価格は、不作の影響で高騰した03年産と比べると24%安く、02年産に比べると0・8%安い水準となっている。
(日本農業新聞)
○10月29日(金) 秋田・県種苗交換会 大曲できょう開幕 台風被害で出品数減少
第百二十七回県種苗交換会がきょう二十九日、大曲市で開幕する。「担い手に託す農の未来」をテーマに、来月四日までの七日間。農産物展示や談話会などのイベントを開催する。二十九日は午後九時から大曲市民体育館前でオープンセレモニー、同十時半からは同市民会館で新穀感謝農民祭と開会式を行う。農産物は八部門に千六百八十九人が計千九百七十六点を出品。昨年実績の二千四百六十一点に遠く及ばず、戦後初めて二千点を切った。JA秋田中央会は「度重なる台風被害の影響」としている。部門別の出品数は、水稲百二十七点、畑作物・工芸作物三百五十八点、果樹二百三十八点、野菜五百八十四点、花き二百十四点、農林園芸加工品三百四十三点、畜産品・飼料五十五点、林産品五十七点。水稲の出品数は、県内一のコメどころ大曲仙北地域での開催とあって昨年を上回ったものの、大豆は昨年の34%、果樹は54%、野菜は63%にとどまった。台風による塩害を受けた県中央部の出品数は、昨年の七割程度となっている。
(秋田魁新報)
○10月30日(土) 04年産大豆 一部地域で大幅減収 相次ぐ台風響く
大豆の需給・価格情報に関する委員会(JA全中、JA全農、全集連主催)は29日、2004年産大豆の集荷が、不作であった03年産の実績である14万8800トンに達するのは「極めて厳しい状況にある」との見方を示した。相次いで上陸した台風の影響で、東北の日本海側や北陸、九州などで大幅な減収が見込まれる。04年産大豆の作付面積は13万6800ヘクタール(農水省発表)で、03年産に比べ10%減。同委員会が調べた10月20日現在の生育概況は、おおむね順調な地域が多いが、台風による湿害、倒伏、塩害、早期落葉などの被害を受けている地域があり、さや数の低下、充実不足などの発生で減収が予想されるとした。一部地域で品質の低下や、作付面積の減少もあり、不作だった03年産の生産量23万1600トンをさらに下回る可能性も出てきた。
(日本農業新聞)
○10月30日(土) 種苗交換会が開幕 秋田
秋田県を代表する農業の祭典「第127回秋田県種苗交換会」(JA秋田中央会主催)が29日、大曲市を会場に開幕した。天候不順や台風被害にもかかわらず、水稲、野菜、果樹など1976点の優れた農産物が出品された。主催者側は、11月4日までの期間中に100万人の来場を見込んでいる。国内最大規模の同交換会は、1878年から毎年開かれている。同市では12回目。「担い手に託す 農の未来」をサブテーマに、農産物の出品展示や産米改良展、地域農業の構築を話し合う談話会、農産物即売や農業機械化ショーなど多数の催しがある。
(日本農業新聞)
○10月30日(土) 一等米比率は81・2% 塩害で男鹿南秋20・2% 秋田県内15日現在
東北農政局秋田農政事務所は二十九日、十月十五日現在の県内十六年産米検査結果(速報値)を発表した。水稲うるち玄米の検査数量は、前年同期の約一・三倍に当たる二十二万五千四百五十二トン。一等米比率は81・2%で、前年同期を7・3ポイント下回った。台風による塩害を受けた中央部が登熟不足の影響で低く、特に男鹿南秋は20・2%にとどまった。そのほかの地域別一等米比率は▽湯沢雄勝94・1%▽横手平鹿93・7%▽大曲仙北93・4%▽大館北秋田鹿角90・7%▽能代山本86・2%▽本荘由利73・2%▽秋田河辺69・1%―の順。品種別では▽あきたこまち83・8%▽めんこいな64・4%▽ひとめぼれ53・3%。全県の二等米比率は14・2%、三等米比率は4・4%だった。二等米以下に格付けされた主な理由は▽充実度の不足51・3%▽心白・腹白粒22・4%男鹿南秋の二等米比率は50・0%、三等米比率は29・2%だった。
(秋田魁新報)
○10月31日(日) 新潟「コシ」1等48%に 04年産米
農水省は30日までに、2004年産米の検査結果をまとめた。10月15日現在、銘柄別の1等米比率は、北陸の「コシヒカリ」が、新潟産で48%、富山産が68%、石川産76%、福井産75%だった。同省は「新潟を中心に北陸の日本海側は、台風被害とフェーン現象による高温障害が重なり、品質に影響が出た」(総合食料局)と分析する。検査数量は292万3000トンで前年同期の5割増。一昨年同期と比べても1割多かった。全国の1等米比率は73・4%で、前回調査(9月末現在)に比べ、0・5ポイント上がった。豊作の関東や東北の一部で検査が進んだ半面、台風と長雨の影響から北陸や西日本で検査が滞ったためだ。また、九州の「ヒノヒカリ」は、台風被害が深刻だった佐賀産で16%、熊本産は5%にとどまった。
(日本農業新聞)
○10月31日(日) 遅植えに効果あり 今年の猛暑でも品質維持 仙南のコメ
猛暑だった今年、仙南地方の農業関係者の間に、「作業スケジュールの調整でコメの高温障害を避けられた」との安堵(あんど)感が広がっている。昨年の冷害を教訓に田植え作業を遅らせたことで、酷暑によるコメの品質低下も防ぐことができたようだ。通常、登熟期の平均気温が二四度を上回ると、稲に高温障害が発生する。稲が体力を失ってコメが白く変色して光沢を失うなどし、品質の低下につながるとされる。みやぎ仙南農協(柴田町)によると、今年は七月下旬から高温が続き、八月上旬の平均気温は、観測地点のうち最も低い川崎でも二五・三度(平均比プラス二・四度)あった。例年通りの作業をしていたら、高温障害に見舞われてもおかしくなかったが、今年は田植えの時期を例年より半月ほど遅らせたのが良い結果を生んだ。登熟のピークを迎えた八月中旬には、平均気温がぐっと低下。中旬の平均気温は川崎で二一・四度と、平年より一・六度低かった。このため、目立った障害は発生せず、平年並みの品質を維持できることがほぼ確実だという。仙南地方では昨年、ゴールデンウィークごろの早い田植えが災いし、冷害の直撃で例年の半分に満たない収量にとどまった。今年はその反省から、苗の配布時期を遅らせるなどした。仙南農協は「猛暑、冷夏でも適期栽培で乗り切れると生産者が実感したのではないか。作柄への影響を追跡調査し、適期栽培を定着させるきっかけにしたい」(営農経済部)と話している。
(河北新報)
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