水稲冷害研究チーム

2005年東北稲作動向



 本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
 稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
 なお,記事の収集については東北農業研究センター情報資料課田中課長さんにご協力をいただいています.


6月

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○6月1日(水) 最新カントリー本格稼働へ 食味ランク向上期待 岩手・花巻市の農事組合法人
 岩手県花巻市でカントリーエレベーターを自ら建設し運営する農事組合法人・花巻東部カントリーエレベーター利用組合は5月31日、総会とカントリー完成の祝賀会を開き、新たなスタートを切った。最新鋭の施設を武器に、組合員一丸となり、米政策改革に対応した「需要のある米生産」確立を目指す。総会の2005年事業計画では、水稲で430ヘクタール、もみ換算で3180トン。小麦は129ヘクタール、同273トンの施設受け入れを決めた。施設は、生もみのまま品質分析し自動仕分けできるのが特徴。ニーズに対応した製品づくりや食味ランク向上が期待される。また、異物・被害粒を取り除く色彩選別機、低温送風と撹拌(かくはん)で自然に近い乾燥ができる乾燥貯蔵丸ビンを採用、すべてコンピューター管理する。
(日本農業新聞)

○6月1日(水) 多面的機能学習で児童に田植え指導 宮城・JAみどりの青年・女性部
 米作りを通して農業の多面的機能を学んでもらおうと、JAみどりのと青年部、女性部はこのほど、仙台市立鶴谷小学校5年生65人を対象に、南郷町木間塚地区で田植え作業体験を指導した。田植え作業の準備が整うと、青年部員、女性部員が「田んぼの先生」となり、作業を指導。田植えを初めて体験する児童がほとんどで、青年部員所有の10アールの田んぼに「ひとめぼれ」の苗を植え付けた。
(日本農業新聞)

○6月2日(木) 北日本、9年ぶり低温 3〜5月 西は少雨、多照
 今年の春は記録ずくめ。気象庁は1日、「春(3〜5月)の天候」を発表した。降水量は西日本の太平洋側で1946年に統計を初めて以来の最小値、日照時間は東日本の太平洋側と西日本全域でともに過去最多だった。また平均気温は、北日本と南西諸島が9年ぶりに低温となるなど、いくつかの記録を大きく塗り替える春となった。東・西日本は、移動性高気圧に覆われて晴れる日が多かったため、少雨、多照になった。西日本の太平洋側の降水量は平年の57%しかなく、これまでの記録を大幅に更新。東日本の太平洋側でも68%と、同3位の記録となった。日照時間は東日本の太平洋側が平年比14%増、西日本の日本海側は16%増、西日本の太平洋側は20%増。このため、静岡、徳島、福岡、宮崎など19地点で記録を更新した。北日本が低温・寡照となったのは、低気圧や前線、オホーツク海高気圧の影響を受けたため。南西諸島は前半期に、強い寒気を受けた。反対に西日本は移動性高気圧に覆われ、オホーツク海高気圧や寒気の影響が少なかったため高温になった。
(日本農業新聞)

○6月2日(木) 5月の気温 西高東低くっきり
 気象庁は1日、5月の天気を発表した。北日本が9年ぶり、東日本が12年ぶりの低温になる一方で、西日本は10年連続、南西諸島は4年連続の高温となった。オホーツク海高気圧や低気圧通過後の寒気の影響を受けたため、平均気温は北日本で平均を1・4度、東日本で0・6度下回った。北海道では2度も低いところがあった。一方、西日本は移動性高気圧覆われ晴れる日が多かったため気温が上がった。西日本は0・3度、南西諸島は0・6度、平年より高かった。降水量は全国的に少なく、東・西日本の一部では平年の40%未満のところもあった。東日本の日本海側はかなり少なく、北日本の日本海側は平年並みだった。日照時間は西日本でかなり多く、平年の120%以上となったところが多かった。呉(広島県)、洲本(兵庫県)、山口、徳島、日田(大分県)の5地点で、5月の月間日照時間の最大値を更新した。東日本の日照時間は多く、北日本と南西諸島は少なかった。
(日本農業新聞)

○6月2日(木) 葉いもちは平年並み 秋田県病害虫発生予第3号
 県病害虫防除所は一日、農作物病害虫発生予報の第三号を発表した。水稲の葉いもち対策などを呼び掛けている。葉いもちの発生量は平年並みとの予想。伝染源となりやすい余り苗は直ちに埋没処分し、予防剤は十二〜十八日に散布する。斑点米カメムシ類の発生時期はやや遅く、発生量は前年並み。圃場周辺だけでなく、休耕田などの繁殖地の雑草管理も行う。
(秋田魁新報)

○6月3日(金) 北東北ほぼ終了 田植え進行状況
 青森、岩手、秋田の各県は2日までに、田植えの進行状況をまとめた。平年より2〜4日遅れたものの、ほぼ終了した。青森県で田植えの終期(95%終了)に達したのは、5月28日で平年、前年に比べ3日遅れている。下北を除く各地域では、田植え終期に達した。岩手県は、5月21日に終期(90%終了)に達した。平年より2日遅れている。田植えの始期から盛期にかけて、低温が続いたため、若干活着が劣っている地域が見られたが、その後天候が持ち直し、生育も回復している。秋田県は、5月28日に終期(95%終了)を迎えた。平年より4日遅れている。31日現在、ほぼ100%終了した。低温のため、県南地区で作業が進んでいなかったが、20日以降一気に進んだ。一方宮城県は2日、1日現在の生育状況を発表した。田植え後の低温傾向などによる活着の遅れや植え傷みもあり、生育はやや遅れている。ただ30日からは気温も平年並みから高めに推移しており、水深2〜3センチの浅水管理により生育の回復を図るように指導している。
(日本農業新聞)

○6月3日(金) 前年より500ヘクタール減 東北の麦作付面積
 東北農政局は、2日までに東北地方の2005年産4麦(小麦、二条大麦、六条大麦、裸麦)の作付面積を公表した。今年産の4麦作付面積は、1万1000ヘクタールと、前年産に比べ500ヘクタール(4%)減少した。これは、大豆へ作付け転換し、前年産に比べ小麦が330ヘクタール、六条大麦が230ヘクタール減少したため。小麦の作付面積は、9300ヘクタールで、前年産に比べ330ヘクタール(3%)減少した。宮城県で六条大麦から転換し増加したが、青森、福島県などで大豆、ソバ、牧草などへ作付け転換し減少した。六条大麦の作付面積は、1670ヘクタールで、前年産に比べ230ヘクタール(12%)減少した。岩手、福島県の新規作付けで増加したが、宮城県で、は種期の天候不順による作付け中止と、大豆、小麦への作付け転換などで減少した。
(日本農業新聞)

○6月4日(土) 外国産と食べ比べ 味や香りの違い体験 秋田・羽後町 明治小学校
 秋田県羽後町立明治小学校は2日、5年生を対象に「お米出前講座」を開いた。「水土里ネット」(地域振興局、市町村、土地改良区などの団体で組織)が企画したもので子どもたちは日本と海外の米の違いを学んだ。「水土里の出前授業」の一環として毎年行っており、東北農政局秋田農政事務所や雄勝地域振興局、JAうご営農販売課の担当者が世界や日本の米の種類、稲作の歴史や水田の多面的機能、米の食味について説明した。「あきたこまち」「ひとめぼれ」タイ米、オーストラリア米の4種類の米を食べ比べ、子供たちにはそれぞれの香りや形、味の違いを体験した。やはり食べ慣れている国産米の評判がよく、外米との違いをはっきり認識している様子だった。「お米出前講座」は昨年、湯沢雄勝管内の14の小学校で開かれたが、今年度は明治小学校を皮切りに今後19の小学校で開く予定だ。
(日本農業新聞)

○6月5日(日) 水稲除草剤散布にラジコンボート 福島・しらかわ
 JAしらかわはこのほど、西郷管内の水田1・2ヘクタールでラジコン(無線操縦)ボートによる水稲除草剤散布を行った。現地には生産者、関係機関・団体から約80人が集まり、小室信一JA組合長が「西郷管内の水田も大規模となってきており、ラジコンボートなどの新しい技術が必要となってくる」とあいさつ。県農林事務所や全農福島郡山営農営業所から、ラジコンボートや除草剤の説明の後、水田にボートが浮かべられた。ラジコンボートの特徴は、@平均時速10〜15キロで田面水上を走行し、船底の吐出口から薬剤を散布するため、散布時間が早いA10メートル幅で散布していくので大きい水田でも均一に散布できるB多少の降雨や風のある悪天候下でも散布出来るなどが挙げられる。米を作る過程で除草剤散布は欠かせない、大区画水田では、作業効率を上げるため、ラジコンボートは注目されている。
(日本農業新聞)

○6月8日(水) アイガモで有機栽培米 宮城・JA加美よつば
 JA加美よつば管内で、アイガモ放鳥が始まった。「買ってもらえる米作り」を進めるJAは、環境に配慮した米づくりの一環として、アイガモを使った水稲の特別栽培(有機栽培米)を行っている。アイガモによる有機栽培米生産者は16人。26・6ヘクタールでアイガモ約2600羽を使い「ひとめぼれ」や「みやこがねもち」を栽培している。
(日本農業新聞)

○6月8日(水) 今夏の天気の見通しは 渡辺典昭予報官に聞く 気象庁気候情報課
 気象庁は5月25日、(6〜8月)の平均気温は、東・西日本、南西諸島は平年並みか高く、北日本は平年並みとする予報を発表した。北日本では一時的に寒気が流入する恐れがあり、低温への注意が必要だとしている。この3カ月間には、水稲の花粉形成期など、気象変化が農作物の作柄に大きく影響する時期が含まれる。気象庁気候情報課の渡辺典昭予報官に今夏の見通しを聞いた。
6〜8月期の平均気温の予報の根拠は。
 夏の暑さをもたらす太平洋高気圧は、昨年は日本列島の北の方まで張り出したが、今年はむしろ西の方に張り出す傾向が予想される。暑さの中心は西日本付近に移り、北日本は平年並みで、東日本以西は平年並みか高いと見込まれる。500ヘクトパスカル高度の動きを予測した北半球地図を見ると、大気の流れが極東域でやや蛇行する傾向が見られる。この形になると寒気が入りやすい。大冷害だった93年には、顕著に現れた現象だ。今夏は、93年、03年のように長期にわたることは考えられていないが、一時期、寒気の入る恐れがある。
降水量については。
 最近年の傾向では、北日本太平洋側は日照時間が少なく、降水量が多くなっている。今年の前線は、例年よりやや北に偏ると予測されている。平均的に考えれば、そこそこの勢力の太平洋高気圧に前線が押し上げられ、北日本の降水量は平年並みか多い見込みだ。東・西日本、南西諸島は平年並みが見込まれる。
台風に関する予報は。
 昨年の台風上陸数は10個と過去最高を記録するなど、農家の皆さんの関心は高いが、台風の予測は非常に難しい。台風発生数の推計が難しい上に、接近・上陸はその時々の気圧配置にもよるし、台風自身が気象の流れを変えることもある。できる限り最新の気象情報で確認し、暴風対策を講じてもらいたい。
5月の気象は北・東日本で低温、西日本では少雨だったが。
 5月は北日本および東日本に、かなり強い寒気が入った。田植え作業にも影響が出ていると聞き心配したが、この低温に関しては一段落。今後は平年に近いところで変動するとみられる。西日本では4〜5月の雨がかなり少なかったが、6月上旬に梅雨を迎えれば、例年同様に曇りや雨の日が多くなると思われる。
農家が気象情報を利用する上で注意すべき点は。
 夏全田をカバーする3カ月予報では、概括的なとらえ方になる。農家の皆さんには1カ月予報も確認しながら、農作業に支障が出そうなときは週間予報、日々の天気予報と、より予報期間の短い直近ものを参考にしてほしい。極端な兆候が見られる場合は「低温に関する情報」など天候情報も発表している。作業日程の調整や災害防止策など、農作業にうまく生かしてほしい。
(農業共済新聞)

○6月9日(木) 多面的機能を知って 休耕田復元し古代米 岩手・江刺市の自然に親しむ会
 江刺市梁川の「小林自然に親しむ会」は5日、同地区小林の水田で、地元の子どもたちと田植えをした。休耕田を利用して、無農薬、無肥料で米づくりを実践し併せて、水田周辺を環境観察の場として活用し、大人と子どもが、一緒に水田農業の多面的機能を学び、維持増進につなげていくことが狙い。今回復元した休耕田は20年以上作付けを行っていない場所で、無農薬、無肥料での水田の多面的機能観察のために、残留農薬の影響を抑えた水田を利用した。約8アールの水田に、古代米と同地区で約50年前まで栽培されていた冷水に強いもち米「水口もち」と「清水もち」の苗を手植えした。終了後、朴(ほお)の葉に赤飯と漬物という昔ながらの小昼で参加者をねぎらった。夏には生育観察に併せ、昆虫や蛍の観察、秋には収穫作業と収穫祭を予定している。
(日本農業新聞)

○6月9日(木) アイガモのひな 水田に130羽放す 岩手・衣川村の農家グループ
 衣川村の農家グループ、西の窪営農改善会は6日、村内の水田にアイガモのひなを放した。ひなは、苗が活着した水田を元気に泳ぎ回り、水草などをついばんだ。約1ヘクタールの水田に130羽が放鳥され、初夏の風物詩として村内外から見物人も訪れる。同会のアイガモ農法の取り組みは、今年で4年目。アイガモは、無農薬栽培の担い手で水田の害虫や雑草を食べ、ふんが肥料となって稲を育て、成長すれば食用にもなる。同会では、アイガモの育てた米として県内外の消費者に送る計画だ。
(日本農業新聞)

○6月10日(金) 台風、今年は平年並み 発生・接近とも昨年の半分
 台風4号が10日にも本州に最接近する見込みだが、9日現在の接近数は平年並みで、台風の上陸数が史上最多となった昨年よりは半分のペースで進んでいる。気象庁は「フィリピン東海上の温かい空気の対流は平年並みで、昨年ほど活発ではない。南の太平洋高気圧も極端に張り出さない」として、今年の台風の上陸数は平年並みとみている。台風4号は9日午後3時現在、八丈島の南南西約550キロの海上にあり北北東に進んでいる。日本に接近した台風としては3号に続き今年2個目だが、本州に雲がかかるほどの接近は初めて。北上するにつれ勢力が衰え、10、11日にかけて関東地方付近の太平洋上を通過、12日には温帯低気圧に変わる見込みだ。今年は9日現在で台風発生が4個、接近は2個。平年は6月末で発生4・5個、接近1・3個、昨年はそれぞれ8個、5個となっている。昨年は梅雨前線の活動が弱く、太平洋高気圧が西に張り出す真夏のような気圧配置になったため6月中に2個が上陸して史上最多記録に並んだ。今年は今後、北にオホーツク海高気圧、南に太平洋高気圧という典型的な梅雨の気圧配置に変わるため、気象庁は「6月の台風の動きは平年並みで、昨年のように上陸数は多くないだろう」(気候情報課)とみている。
(日本農業新聞)

○6月10日(金) 水稲生育遅れ気味 青森県、21カ所で第1回調査
 県は十日、県内二十一カ所の生育観測ほで今年一回目の水稲生育調査を行った。青森市細越の生育観測ほでは、東地方農林水産事務所普及指導室の職員二人が、本県の主力品種つがるロマン、ゆめあかりの草丈や茎数、葉数を調べた。雪解けの遅れや低温が続いた影響で田植えが遅れた分、平年に比べて生育もやや遅れていることが確認された。同普及指導室の坂岡明副室長は「これからの管理次第で生育の遅れは十分取り戻せる。晴れた日は三センチ程度の浅水にして水温と地温の上昇を図り、寒い日は五、六センチの深水にして稲を守ってほしい。病害虫の発生がないか水田をよく見回ることも必要」と話した。県は十三日にも調査結果を取りまとめる。調査は今月二十日、三十日、七月十五日にも行う。
(東奥日報)


 
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○6月11日(土) 「2年3作」確立図る 大豆の新技術を実証 JA岩手ふるさとなど
 水田転作の生産性を高めようとJA岩手ふるさとは9日、水沢市姉体地内の農地で、市販の機械を使用した大豆の新技術の栽培方法を説明した。2年3作の輪作体系の確立を図り、基盤整備地区の大区画水田で水稲・大豆・小麦を栽培して低コスト技術を確かめる。参加した地元農家やJA、関係機関の関係者は、安定生産と省力化の新技術に高い関心を示した。姉体農作業受託組合の協力で行われ、東北農政局の高生産性地域輪作システムの実証調査の一環として今年度、山形県遊佐町と同JAで始めた。新技術は独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構が開発したもので、開発担当の吉永悟志東北農業研究センター栽培生理研究室長も参加して「大豆の有芯(ゆうしん)部分耕栽培」を解説した。吉永室長は「有芯部分耕栽培は、種まきをした条の下を不耕起にすることで、土壌の過湿や過乾を軽減し、品質・収量の安定につながる。市販のロータリーで可能」と、全層耕起栽培との違いを強調した。受託組合の佐藤宏一組合長は「耕起作業が集中して種まき時期を逸することがなく、労力の軽減になる」と話し、省力低コスト技術の実証に期待を寄せる。
(日本農業新聞)

○6月11日(土) 田植えを体験 文化遺産見学 岩手・一関市で体験イベント
 世界遺産登録の候補地として注目されている平泉の文化遺産と深いかかわりを持つ荘園遺跡を活用し、地域興しを図ろうと、「骨寺村荘園遺跡田植え体験と遺跡めぐり」(本寺地区地域づくり推進協議会主催)がこのほど、一関市厳美町字駒形地内の駒形神社をメーン会場に行われた。地元をはじめ県内外から約150人が参加して手植えを体験したほか、地域内の遺跡を見学した。同日は田植え、遺跡めぐりのほか、昼食交流会が行われ、中世の景観が残る水田で昔の人たちの暮らしに思いをはせた。協議会の佐藤武雄会長は参加者を前に「本寺地区には平泉の文化遺産に深いかかわりを持つ荘園遺跡が残っている。昔ながらの田植えを景観とともに楽しんでほしい」とあいさつした。参加者の一人は「義経に興味があり参加した。荘園遺跡での田植えが体験できてうれしい」と話していた。
(日本農業新聞)

○6月13日(月) 庄内をコシ産地に 栽培技術の確立めざす 山形県、各農協と連携
 全農庄内本部は、県、各農協と連携してコシヒカリの産地づくりを目指し、栽培技術の確立に取り組んでいる。良食味で安定した収量の確保に向け、試験展示圃(ほ)を設置して草丈や茎数の生育を記録し、収量や食味も検証するなどして栽培マニュアルを作る。同本部は「来年度からは本格栽培に取り組み、庄内産のはえぬき、ひとめぼれに次ぐ食味ランキングの『特A』をにしたい」としている。庄内地域でのコシヒカリ栽培は、十年ほど前まで不適地だった。理由は寒さ。出穂期が八月二十日と遅いため登熟しにくかったという。しかし、気象の変化で出穂期が七〜十日間ほど早まり、生産農家が年々増え、二〇〇四年度の栽培面積は約二千ヘクタールに拡大した。一方で栽培技術が一定せず、食味や収量のばらつきなどの課題が浮き彫りになった。そこで、栽培技術を確立し、庄内地域をコシヒカリの産地にしようと、同本部と各農協、県が連携して取り組むことにした。同本部の信夫効次米穀生産課長は「コシヒカリの栽培は、はえぬきとは違う。食味が命だけに施肥、水管理が難しく収量にも影響する。地域ごとに検証し、庄内にふさわしい栽培技術を確立したい」と説明。良食味に安定した収量、高品質のコシヒカリを目指し、栽培マニュアルを作り、農家に配布する。同本部は十一カ所に計約四ヘクタールの試験展示圃を設置した。県農業生産技術試験場庄内支場、庄内たがわ、庄内みどりなどの各農協とタイアップしながら地域別に茎数や草丈の長さ、葉齢枚数の生育状況を十日ごとにチェックしている。また、土づくりや育苗、栽培ポイントとなる施肥の時期と量、水管理、出穂時期の把握、食味なども詳細に記録し、検証する。はえぬき、ひとめぼれ、ササニシキは十アール当たり九〜十俵の収量が見込まれるが、コシヒカリは八〜九俵ほど。同本部は「この収量の差は価格でカバーしたい、はえぬき、ひとめぼれ、コシヒカリを栽培することで作業適期の幅も広がり、カントリーエレベーターも有効に使える。高温や台風などによる被害分散≠烽ナきる。将来は約四千ヘクタールまで拡大したい」としている。
(山形新聞)

○6月15日(水) 無臭大豆を試作 宮城・JA古川
 JA古川管内で、74の生産組織が大豆の種まき作業に追われている。2005年産の作付けは1106ヘクタール。「ミヤギシロメ」や「タンレイ」のほか、話題を集めている無臭大豆の栽培にも取り組み、実需者が求める高品質で安定した大豆の生産体制を強化する。無臭大豆は、東北農業研究センターで育成された「東北151号」(06年8月ごろ命名登録予定)。青森県の豆腐・納豆など、大豆加工食品製造会社の太子食品工業鰍ニ愛知県のみそ・豆乳製造会社マルサンアイ鰍ェ研究し、特許登録した品種だ。豆乳が美容と健康の両面から脚光を浴び、消費が急速に増えているが、青臭さや、えぐ味による不快なにおいの少ない品種の開発が待ち望まれていた・無臭大豆は、大豆の青臭さの原因となるリポキシゲナーゼをすべて取り除き、さらに、えぐ味の原因物質となるグループAアセチルサポニンなどを抑え改良した。大豆卸会社を通し作付け依頼があり、蒜袋高度土地利用組合が2ヘクタールで試験栽培する。JAは「実需者から栽培要望がある品種の栽培は県でも初めて。熟期がタンレイとミヤギシロメの間で実用栽培には当県が適している。種子の確保は07年以降になる予定だが、古川農業試験場と古川地域農業改良普及センターなどの協力で、栽培体系の確立に努め、産地を確立したい」と大きな期待を寄せている。
(日本農業新聞)

○6月17日(金) 水田環境 格付け 多様な生き物アピール 福島・JAあぶくま石川
 JAあぶくま石川は、生き物調査を基にした水田環境の格付けに取り組んでいる。多様な生き物が生息する環境の豊かさをアピールすることで、生産された米の付加価値を高める作戦だ。格付けは、「米・食味鑑定士協会」(大阪市)が今年度から始めた制度。鑑定士の調査に基づき、「環境特A地区」「環境A地区」の2段階で認定する。ゲンゴロウやサワガニなど、農薬に弱い生物が多ければ高評価になる仕組みだ。JAでは5月、鑑定士とJA職員が水田15アールを回り、水生生物の生息状況と水源地を調べた。その結果、サワガニやオニヤンマのやご、ドジョウ、コオイムシなどを確認。環境省の絶滅危惧(きぐ)種のオオゲンゴロウも見つかり、水田環境の良さが証明された。JAでは看板を設置したほか、エコファーマー認定、環境保全米生産部会の設置、堆肥(たいひ)利用などを進める。JA営農企画課の大平周一課長は「中山間地の環境の良さを、米産地づくりに生かしたい」と話す。協会によると、今年度は全国20カ所で調査しており、8月中に格付け結果を発表する。格付けされた水田の米は、カエルやバッタなどイラスト入りの認定書を表示して販売することができる。
(日本農業新聞)

○6月17日(金) 水稲生育、茎数少なめ 分げつ促進へ水管理を 県作況ニュース第3号
 県農林水産部は十六日、作況ニュース(第三号)を発行した。水稲の生育状況は、茎数が少なめとなっていることから、分げつ促進を図る水管理などを行うよう呼び掛けている。六月十日現在の「あきたこまち」の生育状況は、草丈が二五・五センチ(平年比102%)、一平方メートル当たりの茎数が百五十一本(同90%)、茎数が平年より〇・一葉少ない六・〇葉だった。茎数は各地域振興局で平年比78〜114%と差が大きい。当面の技術対策は△有効茎を確保するため、日中は浅水によって分げつ促進を図る△目標茎数を確保したら、直ちに溝掘りと中干しを行う△いもち病予防のため、補植用余り苗は直ちに処分し、十八日までにプロベナゾール粒剤を十アール当たり二キロ散布するなど。
(秋田魁新報)

○6月18日(土) 大豆続落、23%安 前年比では5%高 04年産最終入札
 日本特産農産物協会は17日、2004年産大豆の最終となる6月の入札結果を公表した。平均落札価格は60キロ1万2969円(税込み)で、前月比23%(3965円)安の続落となった。前年同月に比べ5%高い。普通大豆・特産加工用ともに一部の銘柄で落札残があった。6月の入札は15日に行われ、2759トンの上場。普通大豆の入札数量は1642トンだった。普通大豆では、豆腐用の佐賀・大粒「フクユタカ」が1万9316円(前月比18%安、以下税別)で、前回に続き最高値。新潟・大粒「エンレイ」は1万6815円(前月比16%安)と、その他の主要銘柄も軒並み下げた。入札者数は93社から77社となり、入札倍率も4・3倍と前回よりわずかに下がった。問屋はすでに05年産の確保に向けてメーカーとの話し合いに入っており、入札への関心は低かったものとみられる。
(日本農業新聞)

○6月18日(土) 大麦収穫盛ん JA岩手ふるさと
 JA岩手ふるさと水沢地域管内で、大麦の収穫作業が最盛期を迎えた。梅雨入り前に終えようと農家は大忙しだ。水沢市内の川尻営農組合は15日、刈り取りを始めた。品種は「ファイバースノウ」。1ヘクタールに区画整理された農地を6条刈りコンバインで手際よく作業を進めた。営農組合の千葉喜久男代表は「刈り取りは、春先の低温で平年より5日ほど遅い。排水対策と適期の追肥で品質が良く、平年以上の収量が期待できる」と笑顔で話していた。収穫した大麦は、JAの施設で乾燥・調製後、検査される。営農組合の作付け総面積は「ナンブコムギ」と合わせて9・5ヘクタール
(日本農業新聞)

○6月18日(土) 生育は回復傾向に 岩手県内水稲
 県は十七日、今月十五日現在の水稲の生育状況を公表した。田植え後の初の調査で、五月中下旬の低温が影響して茎数は少なめだが、最近の好天で県内全域で生育は回復傾向にあるという。草丈は全県平均で29センチと平年より1・1センチ高い。東南部で多少低い以外は、全域で0・6〜2・6センチ成長が早い。葉数も平均6・9枚で平年とほぼ同じ状況だ。一方、五月の田植え後の活着期間に低温が続いた影響で、茎数の平均は1平方メートル当たり二百四十六本と平年比10%減。東南部で35%、米どころの北上川下流域でも13%減となっている。品種別では、主力のひとめぼれが茎数が20%減と遅れ気味。逆に、県北部で作付けが拡大しているいわてっこの生育が順調だ。県農業研究センターは「地域によって多少の生育遅れはあるが、回復傾向にあり現時点で心配ない。沿岸部はやませの発生が報告されており、今後の管理を徹底してほしい」といている。
(岩手日報)

○6月19日(日) 稲発酵粗飼料16%減 助成半減が響く 04年産作付面積
 稲発酵粗飼料(稲WCS)の2004年度の作付面積は4375ヘクタールとなり、03年度(5214ヘクタール)に比べて839ヘクタール(16%)減少したことが18日までの農水省の調べで分かった。生産農家への助成が減ったことに加え、「04年度は米の生産目標数値が上がったため、稲発酵粗飼料を作ってきた農家が水稲に移行したのではないか」と分析している。同省は自給飼料の増産対策の一つとして生産を推進してきたが、停滞した格好だ。作付面積は、2000年度から国が栽培農家への助成を強化したため年々拡大していた。耕種農家には水田農業経営確立対策の助成金として10アール当たり最高7万3000円、畜産農家には国産粗飼料増産対策事業として同2万円が助成された。これが奏功し、03年度は2000年度(502ヘクタール)の10倍以上に増えた。04年度の作付け減は、助成金が1万円と半減したことが響いたものとみられる。このほか、産地づくり交付金の単価も減少。耕畜連携対策で稲発酵粗飼料を生産する農家には交付金に同1万3000円が上乗せされたものの、単価の減少分は補えなかった。同省は7月中に都道府県ごとの稲発酵粗飼料の需給マップを作り、耕畜連携を推進。低コスト栽培を普及させたり、栄養価・収量の高い品種を開発したりして増産に結び付けたい考えだ。
(日本農業新聞)

○6月19日(日) 防除や水管理徹底呼び掛け JAいわて南があぜみち相談会
 安全・安心、おいしい米作りに取り組む、JAいわて南の第3回あぜみち相談会が16、17日の両日、管内175会場で開かれた。16日の一関市赤荻の外山会場には同地区の生産者25人が参加。これまでの生育状況や病害虫防除、水管理のポイントなどの説明に耳を傾けた。今年は、田植え後にぐずついた天候が続き初期生育の遅れが見られ、6月上旬の生育状況は草丈がやや低く、茎数は並みかやや少なめ、水田によって生育ステージにばらつきが見られるという。説明したJA農産課の千葉英久調査役は「6月に入っても空気が冷たく、分けつが進んでいないようだ。今後のつなぎ肥、中干し作業は生育状況を見ながら行うように」と話し、特に中干しは小さい分けつ(2葉以上ついている茎)を含み1株当たり20〜25本程度になったら行うよう指導した。いもち病防除については、葉いもちを抑えることが穂いもちを抑えるポイントとなることから、「いもち防除は発生前が勝負。取り置き苗の処分と畦畔(けいはん)の草刈りをしっかり」と強調した。
(日本農業新聞)

○6月20日(月) 米消費減 底打つ? 前年比マイナス脱却 農水省調べ
 米の消費減が底打ちか。農水省が19日までにまとめた米の1人1カ月当たり消費量によると今年4月は全世帯で4923グラムと、前年同期を0・1%上回った。そのうち消費世帯は前年並みで、4カ月続けて前年比マイナスから脱した。落ち込みが続いていた生産世帯は同1・3%増と持ち直した。調査は全国8000人が対象。生産、消費世帯に分けて毎月の消費量を集計している。昨年4月は2003年産米の不作・高騰を引き金に消費離れが起き、全世帯の消費量は前年比で2・4%下がった。今回はその反動が数値に表れた格好だ。総務省による4月の家計調査では、パンとめん類が支出金額、購入数量とも前年同月を割り込んだ。両品目は2月以降、3カ月連続で前年割れしたが、同期間の米の購入数量は前年を上回った。同省は「単品銘柄の安値もあり、消費離れが緩和しつつある。」(総合食料局)と話している。
(日本農業新聞)

 
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○6月21日(火) HPで顔見えるコメ作り 減農薬の工夫も紹介 宮城・松島
 コメの流通経路は、長年にわたり国に管理されてきたが、改正食糧法の施行で規制が緩和され、生産者が自ら販売を手掛けることも可能になった。「食への信頼を高め安全なコメを売り込みたい」。法改正を機にホームページ(HP)やメールマガジンを自ら作って消費者にコメ作りの実態を伝え、同時に地域農業の活路を見いだそうとしている宮城県松島町の農家の取り組みを紹介する。
 「あんたたち田んぼで何やってるの?」。松島町の日本三景・松島湾に面する水田で、農作業を写真に収める男性に、周囲の人が声を掛ける。「HP作っているんだ」と同町で兼業農家を営む渋谷啓さん。農作業の合間に日常のコメ作りの風景を、デジタルカメラで撮影し続けている。画像は、渋谷さんのHP「おいらの田んぼ」の今年のコメ作りの様子のコーナーに掲載されている。「種まき」「代かき」「田植え」など作業の節目ごとに分類された掲載写真は今年だけで既に七十枚を超えた。作業風景のほか、農薬を減らすための工夫やコメ作りへの取り組みも紹介する。「自分の食べるコメがどんな場所で、どのようにして作られているのかを消費者に知ってもらいたい」と渋谷さんはHP開設の目的を語る。きっかけは二〇〇四年四月の改正食糧法で、コメの生産から流通、販売の全課程で規制がなくなり、生産者が販売業者になる道が開けたことだ。「それまでのコメ作りは従≠セった」と渋谷さんが振り返るように、国の政策に沿ってコメを作っていれば秋には買い上げてもらえた。渋谷さんが本格的に農業を始めてから二十七年。自分で作ったコメがどのように消費者に届いているかをはっきりと知ることはなかった。「自分の手で販売してみたい」。〇三年に食糧法の改正が決まり渋谷さんはHP開設の準備を始めた。参考書を片手に独学、翌年二月、開設にこぎつけた。「トンボの羽化」「コメの開花」などそれまで何度も経験しながらも見過ごしてきたことを、記録して発信するようになった。以来、普段からHPを念頭に置きながらの農作業に取り組むようになっていった。メールマガジンも発行、現在二百八十二人の読者がいる。生産するだけのコメ作りから消費者に直接売る手段を持った渋谷さん、現在ではHP更新がコメ作りの一部になり、田んぼにデジカメとスコップを持って出かける。HPを開設して半年後、収穫の季節を迎えた。一年目のネットを通じた販売は全収量の一割、約三十人に直接届けた、注文はネットで直接受け付け、袋詰めから発送までを一人でこなす。「もちもち感があって冷めてもおいしかった」と仙台市大田区中村憲幸さんは昨年から渋谷さんから毎月コメを購入している。「コメ作りの流れが一から掲載されていて生産者の顔が垣間見える。熱心さ、一生懸命さから安心感が伝わってきた」と購入動機を語る。それまではコメはスーパーで購入していたが、今では価格が少し高くても自宅用のほかに贈答用にも利用している。渋谷さんは今年、環境保全米に取り組むため、減農薬に挑戦している。「コメを守るためにこれまでと同じ量の農薬を使用するかもしれない。栽培方法に変更があったきはHPやメールマガジンなどで公開する」という。その姿勢には、消費者の食への安心感を高める意欲があふれている。
(メディア部・星文彦hoshi@po.kahoku.co.jp)
(河北新報)

○6月23日(木) 水稲生育 下北で7日遅れ 20日現在、津軽は回復
 県農産園芸課は二十二日、県内各農林水産事務所が二十日に行った本年度二回目の水稲生育調査の結果を公表した。津軽地方では、六月に入ってから気温がやや高めに経過したことから生育遅れは回復傾向にある。しかし、ヤマセの影響を受ける県南地方と津軽地方の一部では低温と日照不足が続いたため、依然として生育が遅れている。草丈は、上北地域でやや短いほかは平年並みからやや長く、茎数と葉数は各地域とも少ない。生育が遅れている地域では、特に茎数の少なさが目立っている。葉数からみた地域別の生育遅れは、中南で一〜二日、東青と西北では三〜四日、三八と上北では四〜五日、下北では七日と推定されている。同課は、きめ細かな水管理で分げつを促進し、茎数を確保するよう呼び掛けている。
(東奥日報)

○6月24日(金) 気温、降水量平年並みに 3カ月予報
 気象庁は23日、7〜9月の3カ月予報を発表した。平均気温、降水量ともに、おおむね平年並み。天候不順が長く続くこともなく、冷夏の可能性は低い。台風の発生予想は平年並みか、やや多い程度。7月の気温は北日本が平年並みで、ほかは平年並みか高い。降水量は北日本が平年並みか多く、ほかは平年並み。8月は晴れの日が多い。気温は北日本と東日本が平年並みで、西日本と南西諸島は平年並みか高い。降水量は平年並み。9月の気温は平年並みか高く、降水量は平年並み。
(日本農業新聞)

○6月24日(金) 東北 北陸 週明けにも入梅
 気象庁は23日、東北地方と北陸地方で27日ごろには梅雨入りする可能性があるとの見解を示した。現在のところ、梅雨入りしていないのは東北地方北部の青森、岩手、秋田の3県と、北陸地方の新潟、富山、福井、石川の4県。同庁によると、太平洋高気圧の勢力が弱く梅雨前線は日本の南海上に停滞しており、東北、北陸の両地方にはほとんど影響を与えていない状況だ。今後は太平洋高気圧の勢力が強まり、現在ある梅雨前線が消えて、黄海から朝鮮半島、日本海にかけて別の前線ができるという。この新しい前線が雨をもたらすとの見方だ。27日は仙台市で曇り一時雨、28日は仙台、新潟の両市で曇り一時雨と予報しており、予報課は「梅雨入り宣言が出るのではないか」とみている。一方、南海上の梅雨前線の影響がなくなる関東から九州の各地は、30日まで30度以上の日が続く。北海道も24〜28度と高温を予想する。同庁は「1週間ほど、梅雨は一体どこにいったのか分からないような暑い毎日になりそうだ」(予報課)としている。
(日本農業新聞)

○6月25日(土) 耐冷性高い「ゆきの舞」 優れた酒米「出羽の里」 新品種の名称決定へ 山形
 本県が開発した水稲の新品種の名前は「ゆきの舞」と「出羽の里」となることが、ほぼ決まった。八月に予定されている現地審査を経て品種登録された時点で確定する。「ゆきの舞」(山形84号)は、コシヒカリの流れをくむ「庄1658」と、「はなの舞」の系統の「山形63号」を交配した品種で、アミロース含有量が低い特性を持つ。良食味で粘りが強いため、おにぎりや弁当に適しているとされる。耐冷性が高いことから、特に中山間地の生産者の期待が大きい。一方、「出羽の里」(山形酒86号)は酒米。心白部分が大きく、安定しているのが特長で、品質は、酒米として一般的な美山錦より優れるとの評価。県は、両品種について来年度からの作付け開始を目標に種子を増殖中。「ゆきの舞」については、中山間地で主に生産されている「はなの舞」や「あきたこまち」の一部と入れ替わる形での普及を想定し、五百ヘクタールの作付けを目指している。
(山形新聞)

○6月26日(日) 小麦収穫前に抜き穂を指導 JAいわて中央
 小麦の収穫を前にJAいわて中央は22日、栽培講習会を管内5カ所の畑で開き、抜き穂など収穫前の赤かび病対策と収穫の留意点などを指導した。矢巾町間野々のやはばカントリーエレベーター南側の畑で開かれた講習会には、生産者35人が参加。照井利継JA小麦生産部会長が「今年は赤かび防除を2回行ったが、若干、発生している畑も見受けられる。指導に基づき管理をしてほしい」と生育状況を報告した。盛岡農業改良普及センターの早川普及員が、赤かび病対策やコンバイン収穫時の留意点などを説明。「特にユキチカラは赤かび病に弱い品種。今が抜き穂作業をするにはちょうどよい時期だ。畑によっては昨年ナンブコムギを作り、今年はユキチカラを作っている畑などでは異品種混入の原因にもなるので抜き穂作業を徹底してほしい」とアドバイス。JAの担当者は「麦の外観や粒の硬さに加えて子実水分を必ずチェックし、水分が30%に達したなら素早い刈り取りをしよう」と適期収穫を呼び掛けた。
(日本農業新聞)

○6月26日(日) こまち パスタに変身 町内産米使い開発 秋田・平鹿町
 コメの消費拡大を目指して加工品開発に取り組んでいた秋田県平鹿町が、町内産あきたこまちの米粉を使ったパスタを開発した。町内の食品会社が製造し、八月半ばに発売の予定だ。米粉パスタの特徴は、コシのあるもちもち感。コメのうまみが生き、時間がたってものびにくく、冷製料理にも向いている。めんは半生の状態でゆで時間はわずか一分半ほど。短く切っても利用でき、料理の応用範囲は広い。米粉の原料は、平鹿町産のあきたこまち。つなぎに小麦粉グルテンを少量加えているが、保存料などの添加物は一切使っていない。秋田県内のスーパーなどで、八月半ばから発売する。細めんのほか、平打ちやマカロニなど数種類を真空パック詰めで売り出す。百グラム八十円の予定。連絡先は太成食品0182(25)4922。
(河北新報)

○6月28日(火) 品薄感広まり米急伸 4月比5%高 04年産最終入札
 全国米穀取引・価格形成センターは27日、2004年産米で最終となる第11回入札(22、24日に実施)の結果を発表した。全銘柄の平均落札価格は60キロ1万6141円で、前回(4月)日5・0%(773円)高と急伸した。03年産の6月の取引と比べると9・7%安く、02年産より5・1%安い。米販売が終盤を迎える中、銘柄によっては品薄感が出始め、必要数量の確保へ米卸の積極的な買い注文が入った。上場されたのは全国の38銘柄・3万9400トン。落札率は99%と、ほぼ全量を落札した。上場量に対する米卸の注文数量の倍率は2・8倍。これまでの最高だった前回の2・3倍を超え、全銘柄が値上がりした。「コシヒカリ」など有名銘柄の上げ幅が特に大きい。新潟・一般「コシヒカリ」は前回に比べ4088円高、富山「コシヒカリ」は2420円高の高騰。関東「コシ」も1000円以上値上がりした。
(日本農業新聞)

○6月28日(火) 北東北、北陸 やっと入梅 沖縄など梅雨明け
 気象庁は27日、東北北部3県と新潟を含む北陸地方が梅雨入りしたと発表した。東北北部は平年より15日、北陸は17日遅い。両地域とも史上3番目に遅い。また同日、沖縄地方と奄美地方が梅雨明けしたと発表した。
(日本農業新聞)

○6月28日(火) 農業気象情報充実へしのぎ 作物別の予報強化 気象庁 1キロ四方で細かく 民間
 農業に役立つ気象情報のサービス合戦が、官民で激化している。民間気象会社は、市町村単位の予報が売りだ。市況情報と合わせて、農家の携帯電話に配信する会社もある。対して気象庁は、凍霜害や高温障害なその予報充実に向け、8道県で試験中。来年以降に作物別の予報を本格化させる方針だ。
 民間会社では日本気象協会(東京都豊島区)が、1キロ四方の細かい範囲で天気予報サービスを展開。天候のほか、霜や病害虫の発生、農作物の収量予測などを、顧客の要望に合わせて組み合わせる。JAや地方自治体が主な顧客だ。気象情報システム(東京都文京区)は、JA向けに市町村単位の天気予報と当日の市況情報を、携帯電話に配信している。JAのイベント情報なども同時に発信する。契約した近畿地方のJAは「野外作業中も確認でき、携帯電話に慣れた若い組合員に好評。JAの情報を素早く発信できるのも魅力だ」と話す。
 気象庁は、各地の農政局と連携して水稲の高温・低温障害、リンゴやかんきつの凍害、茶の霜害を防ぐ予報の充実を目指す。昨年から、北海道から熊本県まで8カ所で試験を開始、作物の生育に合わせて予測される被害を従来より早く知らせて、早期収穫や水稲の水管理など対策が間に合うようにする。今年1、2月に西日本が極寒に見舞われた際は、早めに低温情報を発表。かんきつの早期収穫を指導した結果、ほとんどの地域で凍害を免れた実績もある。精度の向上など課題も多いが、同庁は「全国一律ではなく、地域の特性に合った天気予報を強化し、営農に役立ててもらいたい」(産業気象課)と意気込んでいる。
(日本農業新聞)

○6月29日(水) 気象観測に「国産」復活 ひまわり6号運用開始
 気象庁は28日、2月に打ち上げられた運輸多目的衛星「ひまわり6号」による気象観測を正式に始めた。日本は1999年に、ひまわり5号の後継機の打ち上げに失敗。観測を米国の衛星ゴーズ9号に頼っていたが、2年ぶりに日本の気象衛星による観測が復活した。ひまわり6号は、観測データを得るまでの時間が5号に比べて大幅に短縮。1時間に1回の送信だったのが、北半球については30分ごととなる。台風の発生がより早く分かり、的確なタイミングで注意報・警報が発表できるという。同庁は、ひまわり6号の安定運用が確認される7月中旬まで、ゴーズ9号を使った観測も続ける方針だ。
(日本農業新聞)

○6月30日(木) 無農薬栽培でアイガモ活用 青森・つがる市の児童、水田に放す
 つがる市立林小学校4〜6年生22人は23日、地区内の成田登さんの水田約2アールに生後1カ月のアイガモ5羽を放した。この水田はJA木造町おいしいごはんを作る会会員の成田金吉さんが、無農薬栽培としてアイガモ農法で管理している。放飼は、5人の子どもたちがアイガモを1羽ずつ手に取り成田さんの合図で一斉に水田へ放した。水田に放飼したアイガモを見て児童は「かわいい」「泳ぐの早い」などと声を上げていた。児童は、毎週木曜日の総合的学習の授業の一環として、アイガモ農法を体験している。5月27日、もち米「アネコモチ」の田植えも体験した。秋には、稲刈りの体験と12月ごろには、収穫したもち米でもちつきをし、収穫祭を予定している。
(日本農業新聞)

○6月30日(木) 75アールに5品種を栽培 施肥量を比較検討 岩手・大東
 大東町の産学官連携による飼料米生産プロジェクト委員会(委員長・熊谷宏東京農大学教授)は休耕田で飼料米を生産し、豚肉の高付加価値化を図る同プロジェクトの研究促進を確認した。飼料米の稲の品種選定が鍵を握っており、活動三年目の本年度は75アールに五品種の稲を栽培し、施肥量なども比較検討した上で、適性品種を見いだしたい考えだ。同委員会は、中山間地域の休耕田の有効利用と畜産振興、海外輸入に頼る穀物自給率の向上、循環型農業の確立を目的に二〇〇三年発足。同町や同町に立地する養豚業国内大手のフリーデン(本社神奈川県)、東京農大、JAなどの関係者約二十人で構成し、町内の水田で飼料米の試験栽培、豚への給飼試験などを実施してきた。飼料米で育てた豚肉は比較的うまみが増す試験結果が出ており、関係者の期待は高いものの、飼料米の生産効率が課題となっている。10アールあたり0・8トン以上の収量が目標だが、〇三年度は14アール栽培し、収量は0・6トン、〇四年度は48アールで2・3トンにとどまっている。
(岩手日報)

○6月30日(木) 葉いもち発生3日ごろ カメムシ類は平年並み 秋田・農作物病害虫発生予報
 県病害虫防除所は二十九日、農作物病害虫発生予報の第四号を発表した。水稲の葉いもちの全般発生開始を七月三日ごろと予想。発病状況に注意しながら、発病が多い場合は防除を行うよう呼び掛けている。葉いもちの全般発生開始期は、平年より一日遅く、発生量は平年並みの予想。カメムシ類の発生量も平年並みの見込み。出穂十〜十五日前までに畦畔(けいはん)や農道の草刈りを必ず実施し、これ以降は行わない。
(秋田魁新報)


 
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