水稲冷害研究チーム

2005年東北稲作動向



 本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
 稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
 なお,記事の収集については東北農業研究センター情報資料課田中課長さんにご協力をいただいています.


7月

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○7月1日(金) 小麦、生育熟度とも上々 岩手・一関市で採種圃場審査
 小麦採種圃場(ほじょう)として岩手県種苗センターから委託されている一関市舞川の北上川第3遊水池内圃場で6月28日、第2回採種圃場審査が行われ「生育も良く大変素晴らしい」と高い評価を得ていた。種苗センター職員ら5人は約4ヘクタールの圃場内をくまなく歩き、生育ぞろいや、熟度、品質などを確認した。作付けされたのは県の主力品種「ナンブコムギ」。昨年秋の長雨で種まきが遅れ初期生育が心配されたが、11、12月の好天で遅れを挽回(ばんかい)した。しかし積雪期間が平年に比べ長かったことから穂数は前年比90%にとどまった。審査した職員は「長雨、積雪と心配される要素が多かったにもかかわらず倒伏もなく生育ぞろいも良好で、大変素晴らしい」と評価した。好天が続けば4日には刈り取り作業を行い、種子検査や発芽試験などを行い今秋、種子として県内各地に供給される。
(日本農業新聞)

○7月1日(金) 紫波ブランド神奈川で好評 安全性高く調理簡単 給食や病院の食材に
 紫波町志和地区の志和水田高度利用組合(小田中昭二組市長)は、神奈川県藤沢市の学校給食などにナンブコムギを供給し、好評を得ている。生産者が品質管理に手間を掛けた減農薬栽培による安全、安心と食味、パンに調理しやすいなどの長所が父母や児童、調理師らに指示されている。今年の供給量は約25トンを見込むが、給食食材業者は利用を増やしたい意向で「紫波ブランド」定着が期待される。同組合は一九九八年に設立。転作作物としてナンブコムギやソバなどを生産している。ナンブコムギの作付面積は約280ヘクタールで年間収量は約千トン。二〇〇二年産までは無農薬だったが、〇三年産から赤かび病防除の徹底が求められ、年一回だけ農薬を使っている。藤沢市へは同町の製粉会社東日本産業(大森信社長)の仲介で、生産をやめた藤沢町に代わり、今年から供給。藤沢市と周辺市町の学校給食や病院、保育園、児童館などのパン、調理用に使われる。小学校給食では、がんずき風パンや、揚げ物の衣、カレーやホウレンソウのルーなどに利用されている。納入先の藤沢市の食材供給業者、三徳商事の山田博資副社長は、同組合などの招きで紫波町の生産現場などをこのほど視察した。多くの生産者が圃場を隅々まで歩き、病気にかかった穂を抜くなどしている減農薬栽培の苦労、施肥の工夫などに理解を深めた。山田副社長は生産者らに、紫波産ナンブコムギの好評を説明し「保護者の安全性への関心は高い。今後はうどんなどにも使ってもらい、使用量を高めたい」と話した。小田中組合長は「需要が増え、自分たちの組合だけでは間に合わなくなりつつある。減農薬栽培は難しいが、ぜひ仲間を増やしたい」と呼び掛ける。
(岩手日報)

○7月1日(金) 従来のコシに軍配 コシ新潟BLの食味比較会
 新潟コシヒカリ食味比較会実行委員会(土門剛実行委員長)は6月21日、東京都内で05年産から「新潟コシヒカリ」として出回り始めたコシヒカリ新潟BL(いもち病抵抗性コシヒカリ)と従来の新潟産コシヒカリの食味比較会を開いた。会場には約60人の流通などの関係者や関心の高い農家が詰めかけ、同じ釜で炊き、名前の伏せられた両コメの食味を比較した。1回目の比較では38人対17人、2回目は32人対15人で、従来のコシヒカリの方がおいしいと答える人が多かった。魚沼地区のある稲作農家は「もしBLの味が少しでも落ちれば、新潟コシ全体に影響する。行政側は、普及の進め方にもっと慎重なやり方あったのでは」と話していた。
コシヒカリBL
 コシヒカリにササニシキなど数種を交配した後、再度コシヒカリと5〜6回交配した品種。いもち病に強く農薬防除の減少が可能なうえ、DNA鑑定で新潟産を判定できる。
(日本農業新聞)

○7月2日(土) 小麦適期刈り取りを 青森県が臨時指導情報
 県「攻めの農林水産業」推進本部は一日、小麦の収穫期を控えて畑作野菜臨時指導情報を出し、良品質生産のため適期刈り取りを呼び掛けた。出穂期以降の積算気温から推定した主な地帯別の刈り取り適期見込みは、ネバリゴシが屏風山砂丘で十一−十五日、西北五で十三−十七日、岩木山ろくで二十−二十八日、陸奥湾沿岸で十三−十八日、上北中央で十五−二十日、三八で十四−十九日。キタカミコムギは屏風山砂丘で十四−十八日、西北五で十八−二十二日、津軽中央で十八−二十三日。
(東奥日報)

○7月3日(日) 6月は記録的少雨
 気象庁は2日、6月の平均降水量は西日本と北・東日本の太平洋側で記録的な少雨だったことを明らかにした。とくに西日本は1946年の統計開始以来、最も少なかった。同庁は「梅雨前線が本州南岸から日本の南海上にあることが多く、南西諸島を除く地方の梅雨入りが平年に比べ遅かったためだ」と話している。
(日本農業新聞)

○7月3日(日) 西日本で大雨 浸水、土砂災害各地で
 西日本は2日、広い範囲で大雨となった。島根県や香川県は、1日の降り始めからの雨量が200ミリを超える地域も出た。島根県は午前3時に災害警戒本部を設置。出雲市と大田市で床下浸水18棟、土砂崩れが10件発生した。広島県尾道市は2日午前9時に災害対策本部を設置。午後5時半現在で負傷者2人、がけ崩れ34件の被害が出た。一方、渇水を潤す恵みの雨ともなった。島根県の飯梨川水系の布部・山佐両ダムは、貯水率が34%から84%(2日午前10時現在)まで回復した。四国の吉野川水系水利用連絡協議会は2日、香川用水と徳島用水の第3次取水制限を、通常の運用値に一時的に解除した。水源の早明浦ダム(高知県)流域で降雨があったため。第3次取水制限は6月28日から始まり、香川用水への供給量が50%、徳島用水で17・6%削減していた。気象庁は3日も、大雨の降りやすい状態が続くと見ており、災害への警戒を呼び掛けている。
(日本農業新聞)

○7月5日(火) 小麦 冬まきで成果 縞萎縮病防ぎ収量増 岩手農研センター
 岩手県農業研究センター(北上市)は、連作を避ける以外に防除方法がない小麦の縞萎縮(いしゅく)病の発生を、12月に種をまく「冬期播種(はしゅ)栽培」で抑止できる技術を確立した。稲刈りや大豆の収穫作業との競合も回避でき、薬剤に頼らない耕種的防除法として注目される。縞萎縮病は、病原ウイルスが土中のかびに寄生し、気温が高く雨が多いと活発化する。土壌伝染性が強く、転作拡大とともに被害面積も広がっている。発生は播種後約40日間の気象条件が鍵となる。平均気温が5度以下では発生しないが、10月から11月の通常の秋まきでは、高温や多雨になった場合、翌春に多発する。ひどい例では4割減収の報告もある。冬期播種栽培では種まきが根雪となる直前の12月で、気温が低いためにウイルスが感染しづらいことが分かった。試験は、通常秋まきと冬期播種栽培で実施。圃場(ほじょう)は、研究センターの小麦連作圃場と、花巻市の水田転作圃場の2カ所で行った。どちらも縞萎縮病が激発する圃場で、品種は「ナンブコムギ」。その結果、秋まきでは両圃場とも発病100%だったが、冬期播種では5%と0%。茎数は4月段階では秋まきの方が多いものの、5月上旬の止葉期には冬期播種が逆転。10アール収量は、秋まきを100とすると、冬期播種は118%と136%で、ともに勝っていた。種まき後40日間の平均気温は、秋まきが11度、冬期播種は0・5度だった。荻内謙吾主任専門研究員は「この栽培法は作業競合を避ける研究から始めたが、データ集積の段階で好結果が得られた。豪雪地や暖地では難しいものの、広範囲で適用できる」と話す。同県は転作地帯を中心に、2005年産で115ヘクタールに拡大している。
(日本農業新聞)

○7月5日(火) カメムシ被害防ごう 広報隊が出発式 山形・天童市
 米品質低下の原因となるカメムシの被害をなくそうと、やまがたこだわり安心米推進運動村山地域実践本部は4日、天童市小関のNOSAI山形中央広場でカメムシ対策広報キャラバンの出発式を行い、草刈りの徹底などを呼び掛けた。東南村山、西村山、北村山の同推進本部各実践班も足並みをそろえ、対策会議や広報などで適期刈り取りと徹底防除を呼び掛ける「カメムシ被害ゼロキャンペーン」を9月上旬まで展開する。出発式には各地区実践班に所属するJAや市町村担当者、農業団体関係者ら約60人が参加。本部長の大沼悟県村山総合支庁産業経済部長が「安心米推進運動は2003年から始まり、昨年の村山管内の1等米は95%の高比率だった。今年も地域一帯となってカメムシ被害防止に努めよう」と協力を呼び掛けた。各実践班代表にすくい取り補虫網と被害防止対策資料が伝達された後、6台の広報車を連ねてキャラバン隊が出発した。引き続き、近くの水田でカメムシすくい取りのデモンストレーションが行われ、担当者3人が20回のすくい取りを実践。アカヒゲホソミドリカスミカメの成虫15匹を捕獲したことを報告し、参加者に徹底防除の必要性をアピールした。県村山総合支庁農業技術課の調査では、雑草の伸びている場所では早期からカメムシが多く確認されて急激な増加が見られ、予断を許さない状況にあるという。
(日本農業新聞)

○7月5日(火)水稲生育 平年並みに 30日現在 青森県、水稲管理呼び掛け
 県農産園芸課は四日、各農林水産事務所が六月三十日に行った本年度三回目の水稲生育調査の結果を公表した。前回調査日の六月二十日以降、気温が高めに経過したことから、水稲の生育はかなり進み、県内各地域ともおおむね平年並みに回復した。同課によると、各地域とも草丈は平年並みからやや長く、茎数は東青、西北、中南地域が平年並みからやや少なく、他の地域では平年よりも少ない。葉数は平年並みからやや少なくなっている。葉数からみた生育の遅れは、下北、上北地域で一−二日程度となっているほかは、ほぼ平年並みとされる。六月二十日の調査では三八と上北で四−五日、下北で七日程度の生育遅れとなっていたが、一気に挽回(ばんかい)した。水稲が低温に弱い時期を迎えることから、同課は、気象変動に応じた水管理を呼び掛けている。八日には青森市の県総合社会教育センターで、農業団体や市町村などの関係者を対象に、今後の技術対策に関する研修会を開く。
(東奥日報)

○7月7日(木) なんか変 今年の梅雨 極端な少雨 そして豪雨
 6月は極端な少雨、7月に入るとすぐに災害が出るほどの豪雨……今年の梅雨は少し変だ。南から徐々に北上していく梅雨前線が何回も停滞したり、突然消えたりしたため。梅雨異常の「なぜ」を追った。
 梅雨前線の動きは、フィリピン沖の上空にある空気の対流活動に左右される。活動が活発になると、勢力を強めた太平洋高気圧が北に張り出し、本州上空に前線がかかる。逆に活動が弱いと、前線は本州の南海上にとどまる。6月はその対流活動が弱く。前線は本州の南に停滞し続けた。そのため梅雨入りは、沖縄と奄美以外は平年に比べて2〜17日も遅れた。問題は、梅雨入りした後も前線が動かず、実に25日まで日本の南海上に停滞した揚げ句、消滅してしまったことだ。この前線の異常な動きが、西日本各地の深刻な渇水を決定づけた。次に梅雨前線が現れたのは27日。北陸、東北地方に出現した。この前線は4日間も停滞し、同地方に大雨被害をもたらした。7月に入って、ようやく西日本に梅雨前線がかかったものの、南からの温かい風が入り込んだため、ここでも集中豪雨となった。
 本来は日本列島の真ん中に位置し、上下することで各地に雨をもたらす梅雨前線。今年、異常な動きをした理由について気象庁は「フィリピン沖の対流活動の異常によるもので、温暖化の影響も否定できない」(気候情報課)とみる。フィリピン沖の海水温度が温暖化で全体的に上がりバランスが崩れ、対流活動が弱くなったと考えられるからだ。地球温暖化が進めば太平洋高気圧が北へ張り出さなくなり、梅雨前線は北上しない傾向が強まる、と同庁はみる。対流活動がようやく活発になってきたため、前線の動きは例年並みに戻ってきた。九州南部に9日まで前線が停滞、10日以降は北上して徐々に弱まる見込み。梅雨明けは平年並みとなりそうだ。
(日本農業新聞)

○7月7日(木) アミノ酸豊富な純米料理酒発売 仁井田本家
 酒造会社の仁井田本家(福島県郡山市、仁井田穏彦社長)は六日、農薬や化学肥料を使わない酒米で仕込んだ純米酒「旬味(しゅんみ)」を発売した。家庭や飲食店、食品加工メーカー向けなどに、一・八リットル瓶換算で年間一万本の販売を見込んでいる。約二十種類の天然アミノ酸が含まれ、アミノ酸総量は一般的な料理酒に比べて八倍近い。煮物やいため物など各種料理に使え、一般的な料理酒の約三分の一の使用量で味わいを向上できるという。アルコール分は一七・三%。価格は一・八リットル入りが二千二百五円、七百二十ミリリットル入りは九百四十五円。
(日本経済新聞)

○7月7日(木) うれしい完売 悔しい低価格 04年岩手県産米
 本県の二〇〇四年産米の卸売業者への販売が六月末で完了した。当初は苦戦していたが、味の良さや品質の高さなどが高く評価され春先から好転していた。六月末で完売したのは過去五年間では〇二年産米だけで、販売はおおむね好調だった。しかし、全国平均を下回る市場価格に農家の表情は複雑で、「うまくて安い米のままでいいのか」と不満の声も上がる。全農県本部は独自の販売戦略を打ち出してはいるが、県産米の知名度の一層の向上とブランド確立が求められている。〇四年産米は当初、前年産の大量在庫の持ち越しが響き、昨年十二月末までは約15%しか売れていなかった。その後、政府の全国37万トン買い入れで需給が引き締まったことや、全国食味ランキングで県南ひとめぼれが特Aを十回連続受賞するなどの好材料があり、徐々に販売は加速し、早期完売につながった。本県の生産段階での取り組みへの評価は高く、全農県本部の集荷数量18万2千トンのうち、栽培履歴が証明された「JA米」97・3%、減農薬の「限定米」38・7%、減農薬・減化学肥料「特別栽培米」は13・1%。比率はいずれも全国トップクラスで販売を後押しする。過去五年間では、二〇〇〇年と〇一年産が二年連続して販売を完了できず売れ残った。〇三年は完売が十月にずれ込んでおり、〇四年産は好調だった。しかし、〇四年産最終入札(六月二十二日)は、主力のひとめぼれが60キロ当たり一万五千六百十五円と前年より二千円安、全国平均よりも五百円低かった。全国流通の約半分を占めるコシヒカリ勢は軒並み一万六千円以上で、シェア4%にすぎない本県産は苦戦を強いられているのが実情だ。
(岩手日報)

○7月8日(金) 栗っこマニュアル米づくり ほぼ全面積 対象に 宮城県・栗原市
 宮城県のJA栗っことJA稲作生産者協議会は、使用農薬の統一や、温湯消毒を導入するなど独自の栽培マニュアル(手引)に沿った米作りを進める。昨年から取り組み、今年は特別栽培米を除き、管内のほぼ全面積に当たる9500ヘクタールを目標にする。これだけまとまった面積で取り組んでいるJAは、全国でも数少ない。取り組みは、「JA栗っこマニュアル米づくり」と呼び、初期除草剤や穂いもち病などの使用農薬を数種類に絞り込んで統一した。農家は、育苗から田植え期、夏場の防除期、収穫前の3回、栽培履歴を記帳、記録はJAに提出し確認する。使う農薬の種類などは、JAと同協議会が話し合って決めるが、今後、その見直しも行う。そのため管内には、約20カ所の実証展示圃場(ほじょう)を設け、土づくり肥料や農薬の防除効果などを調査、次年度の栽培に役立てるデータを集めている。米も産地間競争が激化しなくなってきた中、「実需者の信頼に応えるため、栽培技術を底上げし、生産指定を増やしたい」とJAは、売れる米づくり戦略に一層力を入れる。集荷段階で、ある程度まとまった数量で生産履歴が確認できるため、実需者からは好評だ。現在、管内農家、消費者らから、このマニュアル米の愛称を募集し、この秋には新しいブランド米が生まれる見込みだ。
(日本農業新聞)

○7月8日(金) 高温登熟に警戒を 東北地域稲作中間検討会
 東北農業研究センターは、水稲が低温の影響を受けやすい幼穂形成期や減数分裂期に入る今月中下旬の気象条件に注意するよう呼び掛けている。7日に仙台市で開かれた「東北地域稲作中間検討会」で、農研センター水田利用部栽培生理研究室の吉永悟志室長は「これまでの高温傾向で生育ステージが早まっている地域もある。高温登熟による品質低下を防ぐ必要がある」とし、深水管理の備えや葉いもちへの警戒、高温対策などを説明した。検討会には東北農政局、東北6県などから約60人が出席した。農研センターによると、今年は活着期が低温・寡照、分げつ期が高温・多少となった。移植期の違いで活着への影響が大きく、5月上旬に移植したものは遅れが顕著だったが、6月以降の好天で生育は軒並み旺盛となった。各県が生育状況や技術指導を説明。「6月20日以降の好天で、生育はおおむね平年並みに回復した。出穂期は平年並み〜やや遅い」(青森)、「カメムシの多発が予想され、畦畔(けいはん)イネ科雑草や転作牧草の出穂前までの刈り取り徹底を」(岩手)などとした。
(日本農業新聞)

○7月8日(金) 連日の雨 うらめし 収量減や品質低下懸念 岩手県内、小麦収穫遅れる
 ここ数日続いた雨で、県内の小麦の収穫が遅れている。県南部を中心に、刈り取り適期を過ぎた一部の圃場ではカビや穂発芽が発生しており、収量の減とともに品質低下も心配されている。岩手中央農協は、矢巾町など管内1160ヘクタールの転作田で小麦を栽培。例年は六月下旬から収穫を初め、ほぼ収量している時期だが、今年はまだ約10%しか進んでいない。昨年秋の天候不順で種まきが遅れ、全体の生育も遅れ気味。さらに、連日の雨でぬかるんだ圃場に刈り取り機械を入れられず、収穫が遅れている。廃棄処分の対象となるカビの発生率が高いのが不安材料という。
(岩手日報)

○7月9日(土) 雑穀ごはんせんべい 原料すべて地元産 岩手県二戸市
 岩手県二戸市で8日、「雑穀ごはんせんべい」がデビューした。原料の雑穀や米が地元産なのはもちろん、製造・販売も地元で賄う地域開発商品。ゴマの香り漂う軽い食感に、市が主催した発表会場では「ヒットの予感」の声が上がった。アワ、ヒエ、アマランサスの雑穀と、県オリジナル水稲「いわてっこ」、古代米の紫米、ゴマが原料。すべて二戸地方産でJA北いわてが調達し、南部せんべい大手の巖手屋が製造・販売する。炊いた「いわてっこ」に雑穀を混ぜ、鉄板で挟んでぱりっと焼き上げた。ビールにも合う。小原豊明市長は「五穀ラーメンなど雑穀商品を開発してきたが、新商品はこの地方の食文化を伝えるための旗印になる」と思いを込める。
(日本農業新聞)

○7月9日(土) 台風情報 予想精度上げます 気象庁
 台風情報で、予想の精度をもっと上げて。気象庁が8日発表した防災気象情報の国民満足度調査で、こんな傾向が明らかになった。同庁は現在、3時間ごとの進路や瞬間最大風速の予報実現に取り組んでおり、「より密な情報の提供で、精度向上を実現していきたい」(予報部)としている。調査は、2001年度に続く2回目。過去に顕著な自然災害を受けた地域住民800人に2004年11月と05年1月、郵送でアンケートを行った。回答率は32%。この中で、台風情報に「満足」は36%、01年より7ポイント高まった。1時間後の台風の位置や強さなど推定値情報の提供などの改善点が評価された、と同庁ではみる。一方で改善点の1位は24時間、48時間先の予想精度向上、2位は進路や風の強さの正確な予想となり、予想全般の精度について、不満があることも明らかになった。要望を受け同庁は1、2年以内に、進路予想を現在の12時間ごとから3時間ごとの提供を目指す。また、平均風速に加え、農作物の甚大な被害に直結する瞬間最大風速の予想も始める考えだ。
(日本農業新聞)

○7月9日(土) 今夏は北冷西暑? 専門家「猛暑再来せず」
 東京都心で気温が36度を超えるなど、六月下旬の日本列島は広範囲で同月の最高気温を更新した。「昨年の猛暑の再来か」との声もあるが、専門家らは「今年の夏の暑さは昨年ほどではない」との見方で一致。北日本が涼しく西日本が暑い「北冷西暑」や、北日本は平年並みで西日本が暑い。「北並西暑」と予測している。昨年は猛暑だった。その原因は、フィリピン付近の大気の対流活動が活発だった上、背の高い<`ベット高気圧の一部が日本付近に覆いかぶさり、低空の太平洋高気圧を強めたためだ。フィリピン付近の対流の活発化について作夏、太平洋中央部の赤道付近の海面温度が高い「エルニーニョもどき」が原因と指摘していた東京大の山形俊男教授(気候力学)は「今年はエルニーニョもどきは弱まっている」と説明。「平年に比べればフィリピン沖の対流は強いが、昨年ほどではなく、猛暑にはならないだろう」と話す。さらに、日本海、オホーツク海など日本付近海の北洋の海水温が低いことを理由に挙げ、北日本が涼しく、西日本が暑い「北冷西暑」の夏になると予測する。
●局地的な梅雨
 気象庁も「昨年ほどの猛暑になる可能性は小さい」とみる。三カ月予報では「七〜九月の気温は、北日本は平年米で、それ以外の地方は平年並みか高い」と、西日本の方が相対的に暑いと予測した。ただ、気象庁の高橋俊二予報官は「北冷西暑というより、北日本は平年並みなので、北並西暑といったところではないか」との見方だ。一方、今年の梅雨は、沖縄や新潟で大雨に見舞われるなど局地的に梅雨前線が大暴れした。前線が北上できず、これらの地方に停滞したためで、日本の北の海水温度が影響したようだ。山形教授は「今年に入って、北極の寒気が中緯度に入りやすく、冬が長く続いた。オホーツク海や日本近海の水温が1〜1・5度程度低い状態が続き、これが梅雨前線の北上を妨げた」と解説。その上で「まず沖縄付近で梅雨前線が停滞、その後、新潟など北陸付近に停滞し、大雨をもたらした」と分析する。
●欧州は警戒感
 日本では猛暑を免れそうだが、欧州では二〇〇三年の猛暑が再来するのではないかと警戒感が強まっている。〇三年当時、フランスでは約一万五千人が暑さで死亡したとされる。イタリアでは、当時の政府発表の二・五倍に当たる約二万人が死亡したと、同国の国立統計研究所が最近報告したばかり。同国政府は既に、猛暑となることを前提に「百万人が危険な状況にある」と注意を呼び掛けている。山形教授は「地中海やイタリアの暑さと日本は無関係ではない」とも。地中海付近で猛暑になると欧州北部から冷気が移動し、冷気と暖気がぶつかって「大気擾乱(じょうらん)」が生まれる。これが偏西風の影響で日本付近にやって来るケースがあり「この空気の固まりが太平洋高気圧の上に乗れば暑くなるし、オホーツク高気圧の上に乗れば涼しくなる」(山形教授)のだという。
(岩手日報)

○7月10日(日) 県内トップ切り小麦検査 全量1等に格付け JAいわて中央
 今年産小麦の初検査が県内のトップを切って8日、紫波町のJAいわて中央志和支所農業倉庫前で行われた。町内の農家から出荷された「ナンブコムギ」44トンの、容積重や水分、被害粒の有無などを調べ、全量1等に格付けされた。検査に先立ち、藤尾東泉JA専務が「ここ数日の雨で刈り遅れが心配されるが、JAのカントリーエレベーターや、ライスセンター10カ所で受け入れ態勢が整っている。品質向上を目指し、さらに取り組んでほしい」とあいさつした。検査を担当したJAの民間検査員は「容積重も十分クリアしている。防除や抜き穂の徹底で被害粒もほとんどない」と話した。検査を見守った照井利継JA小麦生産部会長は「昨年秋の天候不順の影響で、播種(はしゅ)期に幅があり着色粒が少なかったが、防除や抜き穂の徹底で萎縮(いしゅく)病やかび被害がほとんど見られず、充実度も高い。もう1品種増やしてみるという考えもあり、使用や需要に合わせた生産をしていきたい」と、生産に意欲をみせた。管内の小麦作付面積は1200ヘクタールと県内一。JAでは「ナンブコムギ」のほか、矢巾地区を中心に「ゆきちから」の作付けも進めている。今年産の「ナンブコムギ」は、神奈川県藤沢市の学校給食で使用される予定だ。
(日本農業新聞)

○7月10日(日) 期待の水稲新品種「青系138号」 おいしい名前&tけて 青森米本部が公募
 青森県の新しいお米に名前を付けて。県産米需要拡大推進本部(青森米本部)は、県が開発した期待の水稲新品種「青系138号」の名称を県民から募集している。「明るく、健康で、クリーンさをアピールできる名前を自由な発想で付けてもらえれば」と同本部。県農産園芸課によると、県内でコメの名称を一般公募するのは一九九八年以来。応募総数五千七十四件の中から選ばれたのは「ゆめあかり」。その前は九六年で、八千八百六十一件の中から「つがるロマン」が選ばれた。今回、青森米本部は二十九日(消印有効)まで募集を受け付けている。集まった名前は、同本部や県、コメ集荷団体の職員によって、既に商標登録されているもの、コメの名前としてふさわしくないものなどを除外した後、学識者らでつくる検討委員会が絞り込んでいく。年内にも決定し、公表する予定だ。名付け親には賞金総額二十万円と県産米六十キロが送られる。応募は農協やスーパーなどに置いてあるチラシの返信用はがきを使うか、青森米本部のホームページからも応募できる。アドレスはhttp://www.aomori-komehonbu.gr.jp/。問い合わせは同本部(電話017・729・8595)へ。
(東奥日報)


 
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○7月12日(火) 良食味米作りに一丸 青空講習会で確認 山形・さがえ西村山の部会
 JAさがえ西村山管内の水稲の青空講習会が11日早朝、西川町吉川の直播(ちょくは)栽培実践田などで開かれた。地区の生産者ら25人が参加。カメムシ対策や水管理、施肥の時期など良食味米作りに向けた栽培上の注意点などを確認し合った。「清流寒河江川ブランド米」確立を目指す、さがえ西村山水稲部会やJA、やまがたこだわり安心米推進運動西村山実践班などが主催。県村山総合支庁産業経済部の卯月恒安専門普及指導員が「カメムシの発生を抑えるためけい畔の草刈りは今月20〜25日までに終了し、8月中の除草は行わない。水管理のポイントは、中干し直後に走り水程度とし、その後は間断かん水で根の活力維持を図る。穂肥時期に葉色が濃い場合は、肥料を0・5〜1キロ減らして施用する」など、生育状況を踏まえた栽培上のポイントを説明した。地域の生産者が一体となり高品質・良食味米作りに取り組むことを確認した。管内の水稲の生育状況は、比較的順調。青空講習会は6日から始まり、今月22日まで、管内20カ所以上の水田で開かれる。
(日本農業新聞)

○7月12日(火) 種子用小麦を収穫 岩手・アグリパーク舞川
 岩手県種苗センターから小麦の採種圃(ほ)の委託を受けている農事組合法人アグリパーク舞川で6日、種子用「ナンブコムギ」の刈り取りが始まった。当日はメンバー5人が梅雨の合間のわずかな曇天を利用し刈り取り、運搬作業などを分担しながら効率よく行った。千葉勇代表は先日行われた第2回圃場審査の結果をあげながら「倒伏も無く生育ぞろいが良いと高く評価されほっとしている。種子として県内に供給されるわけですから、刈り取り、調製など慎重の上にも慎重に作業し万全を期したい」と話していた。
(日本農業新聞)

○7月13日(水) 農作物に生育遅れ 県南、低温の影響じわり
 県内は七月に入ってから低温で推移しているため、県南地方を中心に水稲などの農作物に生育遅れが目立ってきた。特に水稲は低温の影響を最も受けやすい生育段階を迎えつつあり、県は稲を寒さから守る深水管理を徹底するよう呼び掛けている。青森地方気象台によると、下北、三八上北の各地方では寒気や冷たい東風(ヤマセ)で、今月三日から気温が平年より低い日が続いている。七月上旬の最高気温の平均は八戸市で平年より四・一度低い一八・五度にとどまった。十二日も八戸市の最高気温は平年より八・二度低い一五・三度にとどまり、前日に続き四月下旬並みの肌寒さとなった。低温の影響で、水稲の生育が再び遅れ始めている。県の六月三十日の調査では、六月下旬に好天が続いたことから生育はおおむね平年並みまで回復していたが、現在は足踏み状態。県と全農県本部は十二日、八戸市や十和田市など四カ所を回り、生育の停滞ぶりを確認した。同課は「現在は大きな影響は出ていないが、平均気温が一五度を下回る状況が長期間にわたると、ボディーブローのように効いてくる」と警戒を強めている。下北、三八上北地方はここ数日間は最高気温が平年より五度前後低い状態が続く見込みで、同気象台は低温注意報を出して注意を呼び掛けている。
(東奥日報)

○7月14日(木) 水稲生育状況平年並み 太平洋側の低温続く 深水管理の徹底を
 東北地方各県は13日までに、水稲の生育状況をまとめた。おおむね平年並みの生育だが、7月に入り太平洋側で低温が続いているため、青森県の下北・上北地方で平年より3日前後遅れている。今後も数日間気温が低い日が続くことが予想されるため、深水管理を徹底するよう呼び掛けている。仙台管区気象台は11日、低温に関する情報を発表した。今後数日間、太平洋側北部を中心に気温の低い日が続くとし、農作物の管理に注意を呼び掛けている。青森県内では6月下旬に気温が高めで推移したことから、いったんはおおむね平年並みまで回復した。しかし7月に入ってからの低温の影響で、上北地区で3〜4日の遅れになっている。岩手は生育調査を11日に実施、全体で草丈はかなり長く、茎数はやや少、葉数はほぼ平年並みとなった。茎数も必要数はほぼ確保できたとみている。秋田も移植はほぼ平年並み、直播(ちょくは)は茎数が平年を下回っているが、茎数増加比は高い。宮城は茎数が平年比86%のほかはほぼ平年並み、山形は平たん部で「はえぬき」の生育が平年より2日進んでいる。福島も平年並みの生育だ。各県とも、幼穂形成期の低温の影響を受けやすい時期を迎えていることから、深水管理を徹底し保温に万全を期すよう呼び掛けている。
(日本農業新聞)

○7月14日(木) 来週にも梅雨明け 九州南部から本州
 九州南部から本州にかけて日本列島は、来週にも梅雨明けを迎えそうだ。平年に比べて九州地方何部はやや遅れ、東北地方北部は早めで、それ以外はほぼ平年並みの見込みだ。気象庁によると、梅雨明けとなる要因の一つが、中国大陸の高気圧の動き。この高気圧は、17日ごろから次第に発達し、20日ごろには日本列島をすっかり覆ってしまい、各地で豪雨をもたらした梅雨前線は日本列島の上空に居座りながら、状態がはっきりしなくなる。このため、週末までは各地で梅雨空が続くが、来週から梅雨明けに向かっていく。ただ、上空に寒気が残ると雨や気温が低くなることもあり、数日かけて夏空になる。九州南部の梅雨明けは平均で7月13日ごろで、やや遅れる。九州北部〜東北南部は平均17〜23日ごろで、今年はほぼ平年並みとなりそうだ。また、東北地方では3日から最高気温が平年より約5度低い日が続いているが、気象庁は「週末ごろには解消される」とみている。東北地方北部の梅雨明けは平年27日ごろで、今年は早まりそうだ。台風5号は南西諸島に接近するが、九州から本州にかけての梅雨明けには影響がないとみている。
(日本農業新聞)

○7月14日(木) 水稲足踏み 低温恨めし 生育期、募る不安 岩手県「深水管理の徹底を」
 県内は七月に入ってから全域で肌寒い天気が続き、農作物への影響が懸念されている。特に水稲は低温の影響を受けやすい生育段階を迎えつつあり、農家も心配顔だ。おおむね順調に推移していた稲の生育も七月に入ってからは停滞気味で、低温や日照不足がさらに続くと出来秋にも影響しかねない。県は農家に深水管理の徹底などを呼び掛けている。盛岡地方気象台によると、七月の盛岡の最高気温は二日と十三日を除いて平年を下回った。最も低かったのは四日で17・9度(平年比6・7度低)、十二日も18・9度(同6・6度低)。十三日は内陸で平年並みとなったが、沿岸部では海風の影響で五月下旬並みの気候だった。十四日は梅雨前線の影響で雨も交じり、気温は全域で五月下旬から六月上旬並みとなる見込み。その後も曇りの日が多く、青空は当面見込めそうもない。県農業研究センターがまとめた十一日現在の水稲の生育状況は、草丈、葉数とも平年並みから平年をやや上回る数値。しかし茎数は平年より少なめで、東南部88%、北上川上流域90%など全体でも93%にとどまっている。田植え後の五月中下旬の低温が影響しており、当初から遅れ気味だった生育は、六月の好天で一時回復したものの、今月に入っての低温で足踏み状態が続いている。現時点では最終的な収穫量に影響を及ぼすほどではないが、かけはしなどの早生品種は七月上旬から低温被害を受けやすい幼穂形成期に入った。あきたこまち、ひとめぼれも今週末をピークに入る見込みで、同センターは稲を外気から守る深水管理を促す。さらに、カメムシの増加が県に報告されており、餌となる雑草の除草なども求められる。同センターの一守貴志上席専門技術員は「七月に入ってから生育は停滞気味で、このまま停滞が続くともみ数が減少する可能性もある。幼穂形成期に入った段階ですぐに水を入れることに加え、天候によってこまめな水位の調整も必要だ」と強調する。
(岩手日報)

○7月15日(金) 上北で生育遅れ 4回目の水稲調査
 県は十五日、県内二十一カ所の生育観測田で今年四回目の水稲生育調査を行った。六戸町犬落瀬の生育観測田では、上北地方農林水産事務所と同事務所三沢普及分室の職員計四人が、ゆめあかりと新品種「青系138号」の草丈や茎数、葉数と幼穂形成期の到達状況を調べた。同事務所によると、上北地方の水稲の生育は五〜六月の低温で平年より遅れていたが、六月下旬の好天でおおむね一〜二日遅れに回復した。しかし今月三日から続いた低温の影響で、現在は三〜四日ほどの遅れに拡大。六戸町の観測田では、ゆめあかりの幼穂形成期が平年に比べ三日遅い十二日だった。同事務所普及指導室の渋谷信一総括主幹は「二十日すぎから水稲が最も低温に弱い時期を迎える。障害不稔(ふねん)を防ぐため、低温が予想されるときは十五センチ以上の深水にして幼穂を守ってほしい」と話している。県は週明けに調査結果を公表する。
(東奥日報)

○7月15日(金) 酒米づくりや大豆転作 地域農業ガッチリ担う 岩手・二戸市の金田一営農組合
 岩手県二戸市金田一地区の農事組合法人・金田一営農組合は、恵まれない農業的条件の下で、特色ある酒米生産や大豆転作のほか、ソバ作付けによる遊林畑の利用にも取り組むなど、地域農業の担い手として大きな役割を果たしている。金田一営農組合は、転作や水稲を含めた作付け・作業計画を円滑に進めるための利用調整組織として、03年4月に設立された。実際の転作や酒米生産の作業は、96年に立ち上げた五日市さんが組合長を務める金田一機械作業受託組合に委託。奨励金や生産物収入などの収益は、一括プールして組合員に面積割りする方法をとっている。酒米への取り組みは99年から。県が育種した「ぎんおとめ」を試作し、01年からは地元の酒造業者、鞄部美人の協力も得て「オーナー制の酒」の原料として本格生産を開始した。作付面積は9ヘクタールで全量を南部美人に販売している。オーナーは500人おり、720ミリリットルびんで届ける。ラベルには「農家と蔵元の顔が見える安心、安全な酒」と書き添えられている。「将来は20ヘクタールに増やし、南部美人さんの原料の全量を生産したい」(五日市組合長)と意欲を燃やす。04年度の「ぎんおとめ」の特等率は50%に達し、県内一の高品質醸造用米にランク付けされている。また、他の産地と違う特色を出すために03年度から化学肥料と農薬を減らす特別栽培に取り組み、04年度は全面積で実施している。転作への取り組みでは、03年度から集積した水田5ヘクタール全部に大豆を栽培。国産大豆を求める豆腐加工業者と契約栽培で取引している。金田一地区でも高齢化が進み、畑の遊休地が増えていることから、6ヘクタールほどソバを栽培し、地元のそば屋に原料として販売、遊休農地の解消にも一役買っている。五日市組合長は、今後の課題として、作業受託を含めた借地化、リンゴのような所得の高い作目の導入、農用地利用組合による面的集積などをあげる。農用地利用組合は04年、将来の農地の利用集積を目指して地域農家153戸で設立された。農地の基盤整備は、生産調整が始まる前の10〜20アール区画の状態で、農地の面積集積もあまり進まないことから、機械の作業効率も上がらないのが実情だ。金田一営農組合、金田一機械作業受託組合と農用地利用組合の3組織が連携して、地域の集落営農を円滑に発展させることが求められている。
(全国農業新聞)

○7月16日(土) 低温 危機脱す 生育遅れ回復へ 気温変化 注意なお
 低温・干ばつで先行き不安を募らせていた農作物の生育がここへきて、一息ついた格好だ。東日本は多くの地域・作物で平年並みの生育ペースを取り戻し、果樹の肥大遅れが心配されていた西日本も7月の降雨で回復に向かっている。ただし、気象庁によると週明けには梅雨が明ける見込みのため、急激な水分供給による病気の発生には注意が必要だ。東北地方の水稲は5月の低温で生育遅れが心配されたが、6月の高温で回復。一部を除き、ほぼ平年並みの推移となっている。東北農業研究センターは「減数分裂期は平年並みの25日からになりそうだ」(地域基盤研究部)とみて、気温の変化を注意するよう呼び掛ける。一部では、低温障害が出ている。夜温が平年より5度も低い10度しかないため、福島県のJAすかがわ岩瀬では露地キュウリの出荷が平年の2割減。同JAは「6月の日照りによる肥大不足も影響している」とみている。また宮城県内には気象情報をにらみながら、引き続き低温を警戒する地域もある。
(日本農業新聞)

○7月16日(土) 低温対策呼び掛け 宮城のJA
 JAいしのまきは15日、「稲作情報」を出し、農家に深水管理を徹底するよう呼び掛けた。同日開いた石巻地域営農経済センター管内の水稲現地検討会でも、適切な管理の指導をした。管内では11日現在、すべての調査水田で幼穂分化を確認。幼穂形成始期に達したところもあった。
(日本農業新聞)

○7月18日(月) 異常気象 今年も被害 穀物に影響
 世界各地で今年も異常気象が相次いでいる。米国では中西部で六年連続となる干ばつの恐れが浮上。南東部では暴風雨の増加に警戒感が広がっている。欧州では一昨年に匹敵する猛暑になるのではないかという不安が台頭。中国南部は今年も豪雨に見舞われた。前週末はシカゴ商品取引所で降雨不足をうけてトウモロコシが約一年ぶりの高値を更新。原油相場もハリケーンを材料に反発した。地球温暖化が一因とみられる異常気象が続くなか、国際経済への影響が広がっている。大豆やトウモロコシなどの主要穀倉地帯がある米中西部では平年に比べ降雨量が少なく、広い地域で異常乾燥が起きている。イリノイ州では降雨量が例年の四割以下の地域もあり、「四月からの乾燥続きで、穀物はほぼ二十年ぶりの深刻な干ばつに見舞われる恐れがある」(同州農業局)。
 ▼小麦収量1割減も
 穀物の生育状況にじわじわ影響が出始め、イリノイ州ではトウモロコシの丈が前年同期より平均で約十インチ(約二十五・四センチメートル)小さく、全体の三七%が生育不良の状態とみられる。オクラホマ州では今年の小麦の収穫量が昨年より一割減るとの予想もある。
 ▼ワイン生産に懸念
 欧州では六月後半から高温と少雨の地域が広がっている。六月下旬にはフランスやスペインなどで最高気温が三五度を超える猛暑となり、死者が出た。前週も再び熱波に見舞われた。仏気象庁は七、八、九月の気温は南仏を中心に平年を上回ると予想。六月のフランスの降水量は全土で少なく、南西部アキテーヌ地方は平年の一割程度だった。ダムの貯水量に余裕がなく、乾燥が続けば農業用水が不足する。雹(ひょう)を伴う雷雨が目立つのも今年の特徴。ブドウなどを傷めるためワイン生産に響く懸念もある。
 ▼水害死者500人超
中国では五月末から湖南、貴州、広東省など内陸部や南部を中心に全国十六の省、自治区、直轄市で豪雨が続き、洪水や山崩れによる被害が多発。中国政府のまとめによると、今年の水害による全国の死者数は六月末までに五百人以上、行方不明者数は百五十人前後に達した。
(日本経済新聞)

○7月18日(月) もちもち『米パン』大人気 連日完売 岩手・江刺、5月工房オープン
 江刺市の山あいで、米を原料にパンを作っている店が5月下旬にオープンした。農事組合法人原体(はらたい)ファームによる「夢の里工房はらたい」だ。店開きして約1カ月半。独特のもちもちとした食感や、自作の米による手作り感が評判を呼び、行列が出来、完売する日が続いている。米どころで、「米パン」を作る冒険に踏み切った組合は、ブルーベリーパンなど、新商品への挑戦に意欲を燃やしている。米パン工房は江刺市の中心部から東に約5キロ、水田に囲まれた一角にある。オーブンが2基。一日4回に分け、約30キロの「ひとめぼれ」を製粉した米粉(こめこ)を焼き、パンを作ってその場で売る。パンはコッペパン、メロンパン、クロワッサンの3種類。コッペパンにはサラダ、コロッケ、ハンバーグなどをはさみ込み、1個180〜350円、メロンパンは10個350円、クロワッサンは10個450円。原体(はらたい)ファーム(及川烈(いさお)組合長、組合員74人)では、約33ヘクタールの農地で、稲作と野菜を中心に生産していた。しかし、米の市場価格の変動が激しく、米に付加価値を付けて売り出そうと考えた。全国を視察し、検討を重ね、たどりついたのが米パンだった。米どころが多い東日本では、ほとんど作られていないが、西日本に先進例があった。開店したのは5月末。心配をよそに、開店時間前から行列が出来て完売した。その後、連日、品切れになるため、開店1カ月後、オーブンを1基から2基に増やした。1日の客は120人から130人で、売り上げは10万円前後、原体ファームの農作物の年間生産額は約450万円で、米パンで、収入が、これまでの倍近くになることが予想される。問い合わせ、予約は「はらたい」(0197・35・0030)まで。営業時間は、午前11〜午後5時。
(朝日新聞)

○7月19日(火) カメムシ類多発で注意報 岩手県
 岩手県病害虫防除所は18日までに、斑点米カメムシ類多発に関する注意報を発表した。イネ科植物を主体とした転作牧草地や水田畦畔(けいはん)で、カスミカメムシ類が県内全域で多く発生している。斑点米の発生を防ぐため、転作牧草地や雑草地、水田畦畔の草刈りを、水稲の出穂15〜10日前に必ず実施する。雑草の刈り取りは地域一斉に行う。今年は宮城、山形、秋田でも、カメムシ類多発に関する注意報がすでに出ている。
(日本農業新聞)

○7月20日(水) 定点観測、毎日可能に 作物状況など衛星で イメージワン
 画像情報処理大手のイメージワンは港や森林、施設などの定点観測が毎日できる衛星画像撮影サービスを始める。フランスの大手衛星画像処理会社からデータの日本での独占販売権を取得しており、官公庁や企業などを対象に売り込む。人工衛星は台湾の宇宙機構が運行。仏スポットイマージュ社(トゥールーズ市)が画像配信を手がけている。朝鮮半島や日本の南西部などの撮影がサービスの対象となる。船舶の入出港や作物の生育、台風の被害状況などの観測を想定している。衛星は特殊な軌道で地球を回っているため、特定地域を毎日一回通過する。通常の衛星は、数日かけて地球全体を周回する。五〜七日に一回しか同じ場所の撮影ができないという。一回に約六百平方キロメートルの広さを撮影できる。モノクロならば、高さ二メートルの建物の判別が可能。料金は一枚当たり五十万円。
(日本経済新聞)

○7月20日(水) 県南、遅れやや拡大 今月前半の低温影響 水稲生育 15日現在
 県は十九日、各農林水産事務所が十五日に行った水稲生育調査の結果を公表した。七月に入ってからの低温と日照不足の影響で、県南地方を中心に生育の遅れはやや拡大した。ただ、県内は十五日以降、好天が続いているため水稲の生育が進み、県によるとかなりの地域で幼穂形成期に達したとみられる。平年と比べた生育の遅早は、全地域の幼穂形成期の到達が判明してから県がまとめる。十五日現在の生育は、津軽地方で草丈が平年並みからやや長く、茎数は場所による差は大きいが平年並みからやや多い。県南地方では草丈は平年並み、茎数は平年並みから少ない。七月に入ってから生育は足踏み状態となったものの、六月下旬に続いた好天で、下北以外の地域ではほぼ平年並みの茎数は確保した。下北は一部品種で遅れが目立っている。
(東奥日報)

○7月20日(水) ネバリゴシ65%一等 本年産小麦の初検査 青森・つがる
 二〇〇五年の本県産小麦初検査が十九日、つがる市の富萢農協倉庫で行われた。同市内の秋田谷寿一さん、工藤豊次さんの二人が収穫した県奨励品種「ネバリゴシ」三・四トンのうち二・二八トン(65・5%)が一等、一・二トン(34・5%)が二等に格付けされた。検査は東北農政局青森農政事務所職員らの立ち会いのもとに行われ、同農協の農産物検査員が袋からネバリゴシを抜き取り、形質や水分などを調べた。〇五年産の一等比率は、初検査としては〇四年産の54・2%を上回り、幸先のいいスタートとなった。初検査後の講評で、外崎忍検査員は「今後、本格的に刈り取りが始まるが、天候不順などで刈り取りが遅れると黒かびなどが発生しやすくなる。適期刈り取りと丁寧な乾燥に努め、良品物を出荷してほしい」と呼び掛けた。
(東奥日報)

 
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○7月21日(木) 良食味へ徹底管理を 水稲青空教室で呼び掛け 青森・JA津軽尾上
 減農薬栽培で「売れる米作り」の確立を図ろうと、JA津軽尾上はこのほど、管内の水田4カ所で水稲青空教室を開き、生産者約130人が参加した。JAは、2003年から管内全域で減農薬栽培に取り組み、その生産管理を徹底し品質向上を図るために年に数回講習会を開催している。農業振興課の山口博之営農指導員は、「管内で作付けされている。つがるロマンの生育状況は、草丈、茎数、葉数ともほぼ平年並みで、幼穂形成期は16日ころと予想されると」説明。今後の管理として、@追肥は必ず幼穂形成期を確認して、葉色が淡くなってから行う(葉色が濃い場合は、程度によって遅らせるか中止)A追肥量はたんぱく質含有率6・1%以下にするため10アール当たり窒素成分で2キロを厳守B幼穂形成期になったら健全な花粉を増やすために気温に関係なく10センチ以上の深水管理をするCいもち病・カメムシの病害虫防除―などを強調した。減農薬と適切な栽培管理で、良食味、高品質で安全・安心な「尾上米」の銘柄確立を図ろうと呼び掛けた。
(日本農業新聞)

○7月22日(金) 機械化進め雑穀拡大を 岩手県などが石鳥谷町で検討会
 岩手県と県麦・大豆等産地体制確立推進協議会は20日、2005年度雑穀大規模モデル実証圃(ほ)現地検討会を石鳥谷町八重畑地区などで行った。高まる雑穀の需要に伴い規模拡大も進み、機械化体系の確立が急務となっており、除草作業の実演や意見交換を通じて参加者は栽培意欲を新たにした。検討会には生産者やJA、行政の営農担当者など約100人が参加。60アールのイナキビ圃場で、JA系統メーカーがロータリーカルチ装置の3条用の常用管理機、歩行用の1条用管理機など計3台で除草作業を実演した。伊藤正男八重畑雑穀振興協議会長は「除草作業は雑穀栽培にとって永遠の課題」と説明した。この後、JAいわて花巻の雑穀乾燥施設やJAグリーンサービス花巻の真空播種(はしゅ)機、汎用コンバインを見学、意見交換を行った。
(日本農業新聞)

○7月22日(金) 東北地方で低温 梅雨明け遅れそう
 日本列島は21日、西高東低の気圧配置となり、東北で低温、西日本で高温となった。北海道は平年並み。東北と北陸は、低気圧の影響が弱まる週明けにも、台風の接近ですっきりしない天気となる。梅雨明けは平年より遅れそうだ。東北地方は同日、曇りや雨で、仙台市の最高気温が22度と平年より約4度低く6月中旬並みの気温となった。関東の一部と西日本は高温となり、岐阜県多治見市で37・3度を記録した。東北地方が寒冷低気圧の影響を受けるのは24日ごろまで。ただ、グアム島西にある低気圧が22日にも台風7号に変わり北上し、西日本上空の高気圧も次第に勢力を弱める。26、27日は、東北地方から四国地方にかけて雨になる所が多そうだ。気象庁予報課は「東北の低温は深刻に考えていないが、来週は全国的に夏らしくない天気になるだろう」とみている。
(日本農業新聞)

○7月22日(金) 山形米を使ったエコらく金芽米 首都圏コープ 25日から発売
 首都圏コープ事業連合は25日から、山形県のJA庄内たがわの米を使った「エコ・庄内はえぬき(エコらく金芽米)」を発売する。金芽米とは、米の胚芽(はいが)から外皮(幼芽と幼根)を取り除いた「胚盤」のこと。この金芽を残す新しい精米方法で、精白米の1・6倍の食物繊維、2〜2・5倍のビタミンEなど、栄養がたっぷり含まれた米になるという。5キロで1980円。
(日本農業新聞)

○7月23日(土) 発生少ないが注意を 葉いもち状況調査 胆江広域病害虫防除協
 胆沢広域病害虫防除協議会は22日、JA岩手ふるさと前沢地域センター管内の水田で葉いもちの発生状況調査を行った。協議会は、岩手県病害虫防除所、水沢農業改良普及センター、管内6市町村、2JA、NOSAI胆江で構成。管内の幼穂形成期は、平年より1日遅い7月15日に迎え、今後懸念されるのがいもち。協議会会員が、5班に分かれ、観測水田50地点を調査した。管内の発生水田、発生株数とも平年に比べ非常に少なかった。調査した普及センターの澤口拓哉主任普及員は、「管内では、梅雨入りが遅く葉いもちは少ない。今後も注意して水田を見回ってほしい」と語っている。
(日本農業新聞)

○7月23日(土) 東北4県に低温注意報
 仙台管区気象台は22日、青森、秋田、岩手、宮城の4県に低温注意報を発表した。特に水稲は減数分裂始期から盛期となっており、10〜15センチ以上の深水管理を徹底するよう呼び掛けている。24日に掛けては平年より4度以上低い状態が続き、最低気温が14度以下になる所がある見込み。
(日本農業新聞)

○7月23日(土) 6月 世界は暑かった 地上気温の最高値記録
 気象庁は22日、6月の世界の地上気温が1880年の統計開始以来、最も高い値になったと発表した。特にインド東部やイタリア、スペインでは、一部の地域で最高気温が45度を超すなどの熱波に見舞われ、300人以上が死亡した。1100地点で、1971〜2000年の30年間の平均気温と比べた結果、6月の気温は世界平均で0・64度高かった。同庁は「二酸化炭素などの増加による地球温暖化に加え、十数年周期でピークとなる海面水温の上昇が重なったのが要因」(気候情報課)とみる。日本からモンゴル東部は高気圧周辺の南風が入り込み、異常高温となり、6月下旬の気温は平年より3〜6度高かった。
(日本農業新聞)

○7月23日(土) 台風7号が発生
 気象庁は22日、フィリピン東の海上で台風7号が発生したと発表した。中心の気圧は992ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は18メートルで、時速約10キロで北に進んでいる。
(日本農業新聞)

○7月23日(土) 稲の深水管理徹底呼び掛け 岩手県が低温技術情報
 県は二十二日、低温への注意を呼び掛ける農作物技術情報を出した。水稲は現在、低温に最も弱い生育段階を迎えており農家に深水管理の徹底などを呼び掛けている。盛岡地方気象台が同日発令した低温注意報を受けた措置。県内はここ数日、気温が平年より低い状態が続くとみられ、最低気温が14度以下になる地域もある見込みだ。県内の水稲は、早生品種のいわてっこなどで、出穂を控えて低温に最も弱い減数分裂期のピークを迎えている。主力のひとめぼれなども減数分裂期の初期を迎えており、この時期の生育管理が最終的な収穫量や品質に大きく影響する。県は、稲を低温から守るために水田に15センチ以上の深水管理を実施することや、漏水がないようあぜの点検・補修なども要請。今年は斑点(はんてん)米の原因となるカメムシの多発が報告されており、発生源となる雑草の刈り取りなども促している。
(岩手日報)

○7月24日(日) 一夜のロマンに酔って… 仁井田産コシで焼酎 福島・JAすかがわ岩瀬
 JAすかがわ岩瀬仁井田営農事業所は、郡山市の笹の川酒造鰍フ協力で、仁井田産「コシヒカリ」を使った「純米焼酎一夜酔(いちやすい)」を造った。1・8リットルが900本、720ミリリットルが300本の限定販売。米の消費拡大を図るため、同事業所では6年前から純米吟醸原酒生酒「あかし田」を造っていたが、今年初めて仁井田産「コシヒカリ」1等米を100%使用した純米焼酎を造った。通常の米焼酎は、精米歩合が90%程度だが、「一夜酔」は70%まで精米歩合を上げ、仕込みには清酒用の黄麹(こうじ)菌を使って丹念に醸造した。その結果、軟らかな甘みとふくよかな味わいを持ちながらすっきりとした切れ味の焼酎に仕上がった。同事業所の太田所長は「地区には、戦国の時代に一夜にして城を築いたと言われる『一夜舘公園』がある。そんな一夜のロマンを焼酎に託した」と話す。価格は1・8リットルが2800円。720ミリリットルが1400円。販売は仁井田地区の酒店で行い、購入申し込みは同事業所でも受け付ける。問い合わせ・申し込みは同事業所、(電)0248(78)2324。
(日本農業新聞)

○7月24日(日) 田んぼの生き物子どもたち観察 岩手・一関市
 自分たちが食べている米を作る田んぼや用水路にどんな生き物がいるか観察しようとこのほど、田んぼの生き物観察会が一関市厳美町山谷地区で行われた。JAいわて南、生活クラブ生協岩手が主催。生協組合員の親子ら30人は、県環境アドバイザーの千田典文さんやJA職員と捕虫網を手に、ヤゴ、サワガニ、ゲンゴロウなどを捕まえた。JAと生協は1993年の大冷害を契機に交流が始まり、生産した米を生協に提供している。交流が深まる中で、減農薬栽培の田んぼに「どんな生き物がいるのか調べてみたい」という要望が増え、初めての試みとなった。中干しの時期だが、提供者の理解で水がたっぷりある田んぼで観察できた。千田さんは「昔の水田に比べれば少ないが、現在もかなりの種類の虫がいる。冬に水を張ればもっと増える」と説明した。参加した一人は「きれいな水の中で気持ちよかった。いろんな虫がいた。ミズカマキリを初めて捕まえたよ」と生きいきと話した。
(日本農業新聞)

○7月25日(月) 台風15号などによる 水稲塩害 窒素量で被害に格差 出穂遅い品種も甚大
第48回東北農業試験研究発表会
 本県沿岸部と山形県庄内地方の水稲に未曾有の被害をもたらした昨年八月二十日の台風15号による塩害で、窒素の豊富な土壌ほど被害が軽かった一方、台風襲来が出穂から間もない品種ほど大きな被害を受けていた。秋田市でこのほど開かれた第四十八回東北農業試験研究発表会(東北農業試験研究協議会主催)で、県農業試験場と山形県農業総合研究センター農業生産技術試験場庄内支場が、水稲塩害に関する研究発表を行った。
【台風15号による潮風害が水稲の収量と玄米品質に及ぼした影響−八郎潟干拓地水稲三要素試験の解析(県農業試験場)】
 昨年は八月二十日以降、台風が三度、秋田沖を通過し、沿岸部の作況指数は「六九」と著しく低下。特に二十日に秋田沖を通過した台風15号は、「あきたこまち」の登熟に重要な乳熟期を襲った。南南西から南西の強風が秋田市の最大瞬間風速で四一・一メートルだが、降水量が大潟村で三ミリと非常に少なく、潮風害をもたらしたことによって、減収と玄米品質の低下を引き起こした。八郎潟干拓地にある県農試大潟農場では昭和五十三年から水稲三要素試験を行っており、潮風害による減収、特に白未熟粒発生による玄米品質の低下、三要素(窒素、リン酸、カリウム)試験として要素欠如と有機物の連用との関係を調べた。試験区は無肥料区、無窒素区、無リン酸区、無カリ区、三要素区、堆肥(たいひ)区(三要素と堆肥)、稲わら区(三要素と稲わら)。台風15号の通過後、稲体にナトリウム塩分が付着し、ナトリウム濃度が急激に上昇。成熟期まで高く維持された。台風による脱粒で一穂粒数が減少し、もみ数が平年の77%と低下。登熟歩合が平年の88%にとどまった。この結果、玄米収量が平年の65%で、二十七年間の最低収量を記録した。もみ数は無窒素区でやや少ないが、無リン酸区、無カリ区、三要素区では同等であり、有機物を連用している堆肥区と稲わら区では若干多い。登熟歩合は、倒伏の多い堆肥区を除いて75〜80%に上がり、もみ数に関係なく登熟歩合は低下する。止葉の葉緑素計値は、台風通過翌日から急激な低下が一週間続いたが、有機物を連用してきた堆肥区と稲わら区の低下割合が小さく、無窒素区や窒素を施用していない場合でも、低下が急激なことから、窒素量は重要だ。葉色が高いほど白未熟粒の発生が少ない。潮風害は著しい減収をもたらすが、八郎潟干拓地は土壌肥沃度が高いこともあり、無リン酸区、無カリ区では三要素区と比べて大きな減収や玄米品質の低下は起こらない。しかし窒素肥料の施用が大きな影響を及ぼすことが分かった。 【台風15、16、18号が水稲の作柄に与えた影響−庄内地域の品種・地域間差(山形県農業総合研究センター農業生産技術試験場庄内支場)】
 昨年八月二十日の台風15号通過後、出穂期の遅い「コシヒカリ」などで白穂(しらほ)や葉先刈れを確認。穂の損傷程度が高いほど塩分濃度が高く、海岸線から近い水田や北部地域で高い傾向が見られた。同三十一日、九月八日には台風16、18号が襲来し、庄内地方の作況指数は「八七」で、大冷害だった平成五年の「八九」より低下。一等米比率は山形県平均83・5%に対し、酒田地域は32・2%だった。台風通過から三日後の八月二十三日、品種別の被害状況調査を藤島町(庄内支場)と酒田市で実施。海岸からの距離はそれぞれ十三キロ、七キロ。台風襲来は、はえぬきが出穂後十八−十九日目、コシは九−十日目。はえぬきとコシヒカリには明確な品種格差が認められ、白穂は出穂間もないコシヒカリに多く発生した。はえぬきの収量、玄米千粒重、外観品質は、いずれも酒田市と藤島町で拮抗(きっこう)しているが、昨年は収量平年比が藤島町85%、酒田市68%となるなど、いずれも酒田市が劣った。海岸線に近い地域や北部地域ほど減収率が高く、一等米比率が低い傾向にあった。出穂期は酒田市が藤島町より平均で五日遅い。収量は出穂期の遅い品種で低下が著しく、酒田市のコシヒカリは平年比48%。白未熟粒も多く発生しており、酒田市は登熟が大きく劣ったため、このような結果を招いた。収量はササニシキが最も安定し、ひとめぼれ、はえぬき、コシヒカリの順で変動が大きく、熟期や登熟などの品種特性が減収率に反映された。気象変動に強い品種特性が求められている中、作付け品種の組み合わせによる危険分散が最も有効と考えられるが、品種育成では登熟性などを強化する必要がある。
(秋田魁新報)

○7月26日(火) 「エコ米」拡大めざす 土づくり重点に高品質生産
 福島県のJAそうまは今年、環境に優しい・おいしい米作り「エコファーマー米」を管内全体の7割に広げる計画だ。県内に先駆けた取り組みで、水田の土づくりを重点に、品質目標に沿った高品質米を出荷。食味向上などで「そうま米」の市場評価が高まっている。ワンランク上の特別栽培米の試験にも着手した。売れる米作りの一環として昨年から、県のエコファーマー認定を受ける農家が一定の基準で栽培する「エコ米」を、管内全域で始めた。JAの相馬中村営農センターの後藤義昭センター長は「消費者に信頼され、環境に配慮した安全・安心な米を作る。将来的には、出荷者100%を目指したい」と話す。施肥設計は、JAで開発する有機質入り肥料での元肥体系に統一。本田の化学肥料由来窒素量を10アール当たり5キロ以内とする。防除は、箱処理剤などによって、本田の化学薬品使用回数を10成分以内とする。1年目の昨年は、出荷契約農家約6370人(出荷数量49万6000俵。1俵60キロ)の約6割がエコ米を生産。管内全体で取り組んだことで、米販売業者などからの引き合いも強いという。今年は、エコ米を管内の7割に拡大する計画。JA稲作部会の牛安澤孝行部会長は「有機質肥料を使って、食味を上げる作り方を確立したい。(食味は)会津コシヒカリと変わらないぐらいまで上がっている」と意気込む。さらに、特別栽培米の展示圃場(ほじょう)を各市町村に約30カ所設け、試験栽培を始めた。後藤センター長は「段階を踏みながら、ワンランク上の特別栽培米を来年から本格化したい」と期待する。
(日本農業新聞)

○7月26日(火) 1等格付けなし JA新いわて05年産小麦初検査
 JA新いわて管内の2005年産小麦初検査が20日、玉山村好摩の夏間木農業倉庫で行われた。「ナンブコムギ」29トンと「ゆきちから」9トンを検査、7割が2等に格付けされた。検査は農政事務所職員が立ち会い、JA農産物検査員が水分、充実度、被害粒の有無などを入念にチェックした。結果は、ほぼ2等の格付けで、3割が規格外、1等はなかった。落等の原因は赤かびと発芽など。検査を見守った生産者は「長雨で適期刈り取りができなかった」と残念そうに話した。JAの武田芳男米穀園芸課長は「梅雨の影響で例年より1週間遅れの初検査となった。刈り遅れによる落等を心配していたが、規格外麦についても有利販売に全力を尽くしたい」と述べた。
(日本農業新聞)

○7月26日(火) 全国的に気温高い 北日本、8月は寒気も 3カ月予報
 気象庁は25日、8月から10月までの3カ月の予報を発表した。太平洋高気圧の勢力が平年よりも強く、全国的に気温が高くなりそうだ。ただ、北日本は8月に4、5日ほど寒気の影響を受け低温になる恐れがあり、平年並みになる。降水量は平年並みの見込み。8月は、北日本で平年に比べ曇りや雨の日が多いが、そのほかは平年と同様に晴れの日が多い。気温は北日本で平年並みのほかは、平年並みか高い。降水量は北日本で平年並みか多いほかは、平年並み。9月は、南西諸島で平年と同様に晴れの日が多いほかは、数日の周期で天気が変わる。気温は平年並みか高い。降水量は平年並み。10月も数日の周期で天気が変わる。西日本と東日本日本海側は、天気のぐずつく時期がある。気温は平年並みか高い。降水量は北日本と東日本日本海側、南西諸島で平年並み。西日本と東日本太平洋側で平年並みか多い見込み。
(日本農業新聞)

○7月27日(水) 早期栽培の水稲作柄概況 「やや良」から「良」 15日現在
 農水省は26日、早期栽培地帯の2005年産水稲の作柄概況(7月15日現在)を公表した。天候に恵まれ、被害も少なく推移していることから、高知県で「やや良」、宮崎県と鹿児島県で「良」を見込んでいる。一方、沖縄県の第一期稲は、日照不足の影響で全もみ数が少なく「不良」と見込んだ。同省は昨年まで、7月15日現在で都道府県別の生育状況を公表してきた。しかし、生育の良否が作柄の良否に大きくは影響しないため、今年から公表を見送った。8月下旬公表の概況(8月15日現在)からは昨年同様、早場地帯の作柄と遅場地帯の生育を公表する予定。
(日本農業新聞)

○7月29日(金) カメムシ類多発の恐れ 農水省
 水稲の斑点米カメムシ類・ウンカ類の多発が心配されることから農水省は28日、「病害虫発生予報第5号」で適切な防除を呼び掛けた。今年は4月以降の雨が少なく気温も高いことから、害虫全般に多発を予想している。斑点米カメムシ類では28日までに全国15府県で注意報を発令。宮城県では26日に警報を出した。例年より発令件数が多いことから、同省植物防疫課は「発生動向に十分注意して防除してほしい」と話している。
(日本農業新聞)

○7月30日(土) 「ひとめ」8年連続1位 東北の水稲品種別作付け見込み
 東北農政局は29日、今年産水稲うるち米の品種別作付け比率見込みを発表した。作付け比率のトップは、「ひとめぼれ」で1998年産から8年連続で第1位になる見込みだ。1位から8位までの品種は昨年と変わらないが、9位の「いわてっこ」と10位の「めんこいな」は入れ替わった。調査は、10アール以上の生産者から抽出した農家に聞き取り調査した結果と、出荷団体などからの情報を勘案し推計した。青森は「つがるロマン」が5割を超え、「ゆめあかり」は「むつほまれ」からの品種更新が進み、昨年より増えそう。岩手の上位5品種は、2003年から順位が変わらない見込み。秋田の「あきたこまち」と宮城の「ひとめぼれ」は、ほかの品種を大きく引き離している。山形の「コシヒカリ」が増え、「あきたこまち」と入れ替わった。また、福島の「コシヒカリ」は18年連続1位になった。

2005年産水稲うるち米の品種別作付け比率(見込み)
(単位:%)
県名順位品種名2005年産
見込み
2004年産
実績
2005年産
見込み
2004年産
実績
青森つがるロマン52.452.7
ゆめあかり33.732.2
むつほまれ10.010.6
岩手ひとめぼれ64.062.4
あきたこまち24.825.3
いわてっこ5.45.8
秋田あきたこまち86.585.0
ひとめぼれ8.07.8
めんこいな2.84.1
宮城ひとめぼれ83.282.9
ササニシキ11.511.5
コシヒカリ2.72.2
山形はえぬき64.963.7
ひとめぼれ10.910.6
コシヒカリ10.49.4
福島コシヒカリ64.262.9
ひとめぼれ25.525.1
あきたこまち3.83.6
(日本農業新聞)

○7月30日(土) 再びカメムシ注意報 薬剤防除呼び掛け 岩手
 岩手県病害虫防除所は29日、斑点米の原因となるカスミカメムシ類が県内全域で多く発生していることから、注意報を発表した。水稲の乳熟初期(出穂から7〜14日後)に薬剤防除を実施するよう呼び掛けている。カメムシに関する注意報は今月15日に続いて今年2回目。20〜26日のすくい取り調査の結果、カスミカメムシ類の発生圃場(ほじょう)率が67%と平年より極めて高く、県内で広く見られた。畦畔(けいはん)の草刈りをしていない水田をみると、カメムシの発生程度は「甚」と「多」で27%を占めた。防除対策は、水田周辺に牧草地などのカメムシ類の発生源がある場合や、例年斑点米の発生が多い水田では畦畔を含め薬剤による防除を行う。今年は岩手、秋田、宮城、山形の各県でカメムシの注意報がすでに出され、宮城では警報が26日に発令され、今後とも十分な注意が必要だ。
(日本農業新聞)

○7月31日(日) 「ふくみらい」を配布 県産米消費呼び掛け 福島のライシーホワイト
 福島県米消費拡大推進連絡協議会は30日、県産米の消費拡大キャンペーンを福島市の「コラッセふくしま」で繰り広げた。館内にある県観光物産館のオープン2周年フェアに合わせて行われたもの。「2005うつくしまライシーホワイト」の高野めぐみさん、武田久美子さんの2人が県産米のオリジナル品種「ふくみらい」が500グラム入ったサンプル米を来館者に無料配布。「おいしい福島産のふくみらい≠ナす。ぜひ食べてみてください」と米の消費を呼び掛けた。用意したサンプル300袋は、午前と午後の2回に分けて配られ、長い行列ができた。「白い発芽胚芽(はいが)米」の試食や、県産米の「コシヒカリ」「ひとめぼれ」「ふくみらい」2種類の限定セット販売も格安で行われ、人気を呼んでいた。
(日本農業新聞)


 
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