水稲冷害研究チーム

2005年東北稲作動向



 本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
 稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
 なお,記事の収集については東北農業研究センター情報資料課田中課長さんにご協力をいただいています.


12月

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○12月1日(木) 大豆4割安の8341円 異例の落札残も 初入札
 日本特産農物協会は30日、2005年産大豆の初入札の平均価格が60キロ当たり8341円(税込み)になった、と発表した。品薄で高値となった前年産からみると4割安で、初入札としては異例の落札残が出るなど厳しいスタートとなった。初入札は11月24日に行われ、普通大豆は北海道産など4道県の1198トンが上場された。このうち554トンが落札された。主要銘柄では北海道・大粒「とよまさり」が前年同期に比べ38%安い8856円(税抜き、以下同)、秋田・大粒「リュウホウ」が30%安の7782円と、軒並み安値となった。05年産の作柄は正式には公表されていないが、台風の影響を受けた九州の一部地域を除き、全国的におおむね順調。JA全農と全集連の集荷見込み数量は16万4100トンで、03年産を1割、04年産を7割、それそれ上回る。2年続いた不作による価格高騰で、国産使用を減らしたメーカーもあり、前年産の在庫を抱えている卸も多い。米国産大豆も豊作基調で、「メーカーの国産離れが進み、需要が米国産などに移っている」(卸)とみられ、引き合いが弱まった。
(日本農業新聞)

○12月2日(金) 水稲最終作況101 05年産
  農水省は1日、2005年産水稲の最終作況指数(平年作=100)が101になったと発表した。前回発表の10月15日現在と変更なかった。九州を中心に台風被害などが発生したが、全体としては生育は順調に推移し、101だった02年産以来、3年ぶりに100を上回った。全国の水稲作付面積は、前年産より0・3%増え、170万2000ヘクタール。10アールの平均収量が532キロと、過去3番目の多収を記録。この結果、全国ベースの収穫量は、前年産を3・9%上回る906万2000トンとなった。
(日本農業新聞)

○12月2日(金) 水稲収穫量249万5000トン 前年比4%増 作況101の「平年並み」
 東北農政局は1日、今年産水陸等の収穫量を発表した。東北地方の水稲の収穫量は249万5000トン、陸稲は98トンで、水稲と陸稲を合わせた収穫量は、潮風害の大きな影響を受けた2004年産に比べて、9万6000トン(4%)増加した。水稲の10アール当たり数量は、563キロ(前年比103%)で、作況は101になった。また水稲の被害量は17万6300トン、被害率が7・2%で、平年より3・8ポイント低くなった。県別の収穫量は、青森が32万2800トン、岩手が32万6000トン、秋田が54万4000トン、宮城が42万3700トン、山形が42万9500トン、福島は44万9100トンになった。穂数は、田植えの早い地域で5月中・下旬の低温が影響し、岩手、宮城、秋田、福島では平年に比べて少なくなった。その一方で1穂当たりのもみ数は、幼穂形成期以降好天に恵まれたことや、宮城、秋田、福島では穂数が平年を下回ったことで、補償作用が強く働き平年に比べてやや多くなった。登熟は青森、岩手、宮城で平年に比べてやや良となり、ほかの県では平年並みになった。

 作況指数
東北101
青森103
岩手101
秋田100
宮城101
山形101
福島101
(日本農業新聞)

○12月2日(金) 今年の秋は高温 気象庁
 気象庁は1日、今年秋(9〜11月)が全国的に高温だったと発表した。降水量は北日本太平洋側、東日本、南西諸島で平年を下回った。日照時間は全国的に多かった。台風の発生数は平年を下回ったが、上陸数、接近数は平年並みだった。秋の平均気温は全国的に高く、平年を1度以上上回ったところが多かった。北海道帯広、大分、長崎県佐世保、熊本、熊本県牛深では秋の平均気温の最高値を更新した。秋の降水量は平年並みのところが多かったが、東日本の太平洋側と南西諸島ではかなり少なかった。北海道紋別、長野県松本では秋の降水量の最小値を更新した。一方、西日本の一部では平年の170%以上となった。気象庁が同日発表した11月の天候は、気温の変動が大きく、北・東日本の太平洋側で日照時間が記録的に多かったことが分かった。北海道根室、水戸、大阪など8地点で同月の月間日照時間の最大値を更新した。
(日本農業新聞)

○12月2日(金) 05年県水稲作況指数 平年並みの101に 収穫量は前年比1%減
 東北農政局盛岡統計・情報センターは一日、二〇〇五年産本県水稲の作況指数の確定値(平年値一〇〇)を「一〇一」の「平年並み」と発表した。カメムシ被害もわずかにとどまっており、前回調査(十月十五日現在)と変わらず、二年連続で平年並み以上となった。10アール当たりの収量も前回と同じ538キロで、全体の収穫量は32万6千トンと前回より2千トン(1%)減少した。地域別では東南部の一〇四を筆頭に、下閉伊が一〇三、北部が一〇二、北上川下流が一〇一、上流が一〇〇。10アール当たり収量は上流が558キロと最も多く、次いで東南部が538キロ、北部506キロ、下閉伊494キロだった。カメムシの大量発生で被害が懸念されたが、被害量は2460トン(被害率0・8%)にとどまった。調査は県内の水田で実測などにより実施。昨年の確定値は一〇二の「やや良」だった。
(岩手日報)

○12月4日(日) 雑穀入り冷麺登場 岩手
 JAいわて花巻の子会社「プロ農夢花巻」が、県産「ナンブコムギ」と雑穀をブレンドした冷麺(れいめん)を発売した。「花巻冷麺」の商品名で、ヒエと六穀入りの2種類がある。「雑穀の里花巻」の知名度向上と消費拡大に期待を集めている。同社は9月、県内の製麺会社に製造を依頼し、小麦と雑穀の配合割合や麺の太さなどを検討してきた。全国的に有名な「盛岡冷麺」は太くて弾力があるが、女性にも食べやすいよう細くし、のどごしを滑らかにした。11月に販売を始めたばかりだが、すでに県内のホテルや関東のデパートから問い合わせが来ている。和歌山県のJA産直施設で開いた試食会でも好評で、冷麺の知名度が低い関西での販売にも手応えを感じている。ヒエ、アワ、キビ、ハト麦、赤米、黒米を混ぜた「六穀の麺」(160グラム)は280円、ヒエだけの「ヒエの麺」(同)は260円。問い合わせはプロ農夢花巻、(電)0198(28)4649。
(日本農業新聞)

○12月6日(火) 検査保留玄米を早期処理 色彩選別機が稼働 JA岩手ふるさと
 カメムシ被害粒が混入した検査保留玄米の早期処理をするため、JA岩手ふるさとは水沢地域センター管内に色彩選別設備を導入した。水沢市内の検査保留米約2万袋(1袋30キロ)の年内処理に向け3日から本格稼働を始めた。総事業費は約2550万円。県が810万円、水沢市が450万円を補助。JAが約1300万円を負担した。処理能力は1時間当たり4・7トン。1日に14時間運転で約60トンの処理を計画している。JAの高橋篤副会長は「全体で5220トンが検査保留になっている。今月中に金ヶ崎地域にも同様の設備が設置されるので、JA全体では、来年1月中に作業を終わらせたい」と話した。今年の夏は高温などでカメムシ類が全国的に大発生し、同JAも被害が出た。既存の選別機(胆沢、前沢、衣川各地域センター)の3機を使用しても年度内に被害粒の除去作業が終了できない状況だった。JAの出荷計画は、05年産米を74万6000俵(1俵60キロ)としている。
(日本農業新聞)

○12月6日(火) 初の特栽米で評価や注文を もち米実需者と懇談 JAいわて中央
 JAいわて中央で、もち米を出荷している実需者との懇談会が11月29日、盛岡市のホテル紫苑で行われた。懇談会には、JAもち米生産部会の本部役員とJA役員、主要出荷先6社の代表者ら30人が出席。浦田輝夫JAもち米生産部会長は「今年産米は豊作が予想されていたがカメムシが発生し、作況指数がやや下回った。また、部会役員を中心に作付面積の3割弱の水田で特別栽培米の作付けにも初めて取り組んだ。実需者の皆さんに評価をしてもらい。忌憚(きたん)のない注文や意見をお願いしたい」とあいさつした。JAの担当者が今年産米の作柄や集荷状況などの情勢報告と今後の生産・販売対策を説明した。実需者からは、産地に対し、日ごろの生産努力への感謝のほか、「安定供給・安定価格で取引するために備蓄米の検討」や「特別栽培米に残留農薬がないことを証明する書類(ポジティブリスト)の早急な提出」など、品質面やコスト面、納期面について活発な意見や要望が出された。
(日本農業新聞)

○12月8日(木) 本場ササニシキで地酒 こくとうまみ「美味」の逸品 宮城県・JA古川
 青年部オリジナルの地酒で農業の将来を語り合おう−と、JA古川青年部は地酒の酒蔵で仕込みを行った。原料の米は部員自ら汗を流して栽培した「ササニシキ」。製造資金も部員中心に募った。今月中旬には手作りラベルが出来上がり、部員は新酒を心待ちにしている。酒蔵は古川市柏崎の寒梅酒造。先月、部員が蒸した米を仕込み、タンクに入れる作業を行った。純米酒の名は青年部オリジナルの「美味(ほんもの)」。地産地消運動の一環として始まった地酒造りは4年目を迎え、今年は1升瓶(1・8リットル)750本のほか、新たに4号瓶(720ミリリットル)200本の醸造を予定している。米は、青年部西古川支部の佐々木英史さんが1ヘクタールの水田で取り組んでいる、農薬化学肥料節減栽培米「ササニシキ」を使った。同社の岩崎隆聡専務も青年部支部に所属しており、「青年部員としてササニシキにこだわる熱意をこの地酒で伝えたい。ここ古川でしか味わえない、こくとうまみのある味を造り続けたい」と熱く語り、「原料から醸造まで青年部がこだわった美味(ほんもの)の逸品に仕上がっている」と太鼓判を押す。
(日本農業新聞)

○12月8日(木) はえぬき 思わぬ不人気 提供店、県HP掲載断る 山形
 山形県が十一月に開設した県産米「はえぬき」をPRするホームページ(HP)が、情報提供不足から思わぬ苦戦を強いられている。おいしさを知ってもらおうと、提供している飲食店の紹介を試みたが、掲載を断る店も出て、目標とする百店の二割にしか届いていない。全国的な知名度不足が原因とみられ、関係者は巻き返しに躍起となっている。HP「はえぬき発見箱」は県村山総合支庁が中心になって、先月二十一日に開設。各都道府県で「はえぬき」を使用している飲食店や旅館などを写真付きで表示する。「はえぬき」は日本穀物検定協会の全国食味ランキングで、十一年連続最高の「特A」を受けるなど評価は高く、県内外で業務用として広い需要がある。その多くは品種名を明示していないため、なかなか知名度が上がらないのが悩みの種だった。山形県農業技術普及課は「数多くの隠れた使用店を紹介すれば、消費者への周知につながる」と期待し、「はえぬき」が多く流通している首都圏や静岡県を中心に、店側に掲載を依頼した。ところが、今月七日現在で掲載済みは山形県内二十一店、東京都内五店のみ。首都圏で展開する外食チェーン店には申し出を断られてしまった。同課からは「客から『聞き慣れない銘柄を使っている』と言われるのを恐れているからではないか」と嘆く。HP上で使用店の情報提供をした消費者には、抽選で、「はえぬき」の極上品「山形こだわり自慢」をプレゼントする。県は「おいしさを知ってもらえれば、必ず使用店のPRにもなる。積極的に情報を寄せてほしい」と協力を求めている。HPのアドレスはhttp://www.haenuki.jp
(河北新報)

○12月8日(木) 地場産ヒエで焼酎 「稗造君」を売り出し JAいわて花巻
 JAいわて花巻は、管内産のヒエを使った本格焼酎「稗造(ひえぞう)君」を売り出した。ヒエの生産量が全国のトップクラスを誇る同JAは、「ヒエ日本一」のイメージと、ヒエ産地が稗貫郡であることから「稗造君」と命名した。「稗造君」は、2004年産ヒエを40%以上使い、アルコール度数は25。価格は1本(720ミリリットル)1200円。JAのファーマーズマーケット「母ちゃんハウスだぁすこ」で販売している。JAは、福岡県の酒造メーカー・藤崎に醸造を依頼し、04年10月に250本を試験販売したことろ、3日間で売り切れた。今年6月に2回目の販売を行い、今回本格販売に踏み切った。
(日本農業新聞)

○12月10日(土) 低温でもみ数過剰 カメムシ 多発で追加防除に課題 東北農政局稲作検討会
 東北農政局は9日、6県の稲作担当者を集めて東北地域稲作検討会を仙台市内で開いた。作柄は平年並みだったが、5月の低温で初期生育に影響を及ぼし、もみ数が過剰になり品質低下を招いた。カメムシは多発傾向にあり、岩手や宮城からは減農薬に取り組む生産現場と防除の在り方が課題として示された。東北農業研究センターは「生育初期の低温、登熟期の高温寡照が品質低下につながったが、1等米比率は83・6%とほぼ平年並みになった」と報告した。青森はやませの影響がなく作況指数103。今年、いもち病に強い「青系138号」が奨励品種に指定されたのを受け冷害常襲地帯に誘導していく。岩手はカメムシによる着色粒が全域で多発した。8月に警報を出し対策を呼び掛けたが、2回防除は県内の1割にとどまった。県は「特別栽培の関係で防除体系を変えることができなかった」とし、追加防除のあり方が今後の課題とした。秋田は、ばか苗病の発生が平年より多かった。一部地域でカメムシ被害があった。宮城は、出穂後の高温と日照不足で1等米比率が71・4%と品質低下が問題となった。7月にカメムシ警報を出したが、「個別防除が多く、適期散布などが課題」とした。山形は8月下旬の高温でカメムシが活発化、注意報を出した。「もみ数を制御できる指導も必要」と考えている。福島は1等米比率がここ5年で最も低い84・8%。春先の低温で直まきが影響を受け、収量は平年より1割減となった。
(日本農業新聞)

○12月10日(土) プレミアム宮城米 県・全農が試験販売 大粒で均質、名称公募
 宮城県と全農宮城県本部(仙台市)は、「ひとめぼれ」の大粒のコメ「プレミアム宮城米」(仮称)の試験販売を始める。JAみやぎ登米(登米市)やJA栗っこ(栗原市)などが生産し、二〇〇五年度は三百六十トンを出荷する計画。まず十五日から県内のみやぎ生協各店などで売り出し、来年一月以降は首都圏でも販売する。参考価格は五キログラム当たり二千四百八十円で通常の宮城米(ひとめぼれ)と比べて二百円ほど高いという。プレミアム宮城米は粒ぞろいが均質で「整粒歩合」は八五%以上。一等米の基準となる整粒歩合七〇%よりも基準が高い。粒の暑さは一・九ミリ以上。食味の基準を示す「玄米タンパク含有」も六・三%以下に抑えたという。県と全農宮城県本部は試験販売を通して消費者からの意見を聞き、さらに改良を進めたうえ、来年秋から本格的な出荷を始める。名称についても公募する。
(日本経済新聞)

 
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○12月15日(木) 売れる米作りへ 有機施用実演会 JA仙台
 仙台の米作りを見直そうと、JA仙台と稲作部会協議会は9日、仙台市で、有機物施用実演会を開いた。稲作部会・県・仙台市などの関係機関120人が参加した。実演会では、JA仙台が目指す耕畜連携の地域循環型農業の基本となる有機物や、土づくり肥料の施用効果の再確認と「売れる米作り」の意識強化が図られた。参加者は、仙台農業改良普及センター遠藤彦技師の「有機物施用効果と土づくり」、仙台市農業振興課・全農みやぎの「土づくり肥料の施用効果」など、土づくりのポイントを学んだ。実演は、ヤンマー農機東日本が、ブロードキャスターなどさまざまなアタッチメントを使って堆肥(たいひ)を散布。レベラー作業やプラウ作業も行われた。園地では、各種メーカーによる農機や土づくり肥料の展示も行われた。
(日本農業新聞)

○12月17日(土) 第7回米入札 価格は横ばい 7回連続で落札残
 全国米穀取引・価格形成センターは16日、2005年産米の第7回入札取引(14、15日実施)結果を発表した。落札平均価格は、60キロ1万5145円で前回(11月)比0・5%安の横ばいとなった。上場された9万9840トンのうち半数が売れ残った。落札残の発生は7回連続で、米卸の仕入れ意欲は依然として低かった。全量不落札だった1銘柄を除く66銘柄のうち、前回より値下がりした銘柄は11銘柄で、そのほかは前回と同価格か、小幅に上げた。05年産価格は過去最低を続けており、売り手側がこれ以下では売らないとする指し値を維持しためとみられる。落札平均価格の1万5145円は、過去最安値だった前年産を2・8%下回る水準。北海道産が小幅上昇、「きらら397」が0・7%高、「ほしのゆめ」が1・1%高となった。流通業者から「品質が良く、値ごろ感がある米として業務用需要が活発になってきた。来春以降、不足することも心配される」との声が出ていた。新潟・魚沼「コシヒカリ」も小幅値上がりした。
(日本農業新聞)

○12月17日(土) 集落のけん引役に 水稲直播 今年は3000ヘクタール 青森、岩手、秋田は増加
 東北地方の今年産水稲の直播(ちょくは)面積は3010ヘクタールで、普及率は0・7%にとどまることが16日、東北農政局の調査(速報)で分かった。全体では前年に比べやや減ったものの、青森、岩手、秋田で増えており、集落営農を進めるけん引役として期待する県もある。最も面積が多いのは福島の1052ヘクタール(普及率1・3%)、次いで山形の851ヘクタール(同1・2%)。直播マニュアルを作ったり、目標値を定めたりして県が積極的に進めているためだ。ただ、今年産は2県とも減少した。理由について東北農政局は「雑草対策がうまくいかなかった地域や、種もみを鳥に食べられた結果、移植に切り替えたため」と話す。導入メリットもある。秋田県美郷町の農事組合法人「ニューファーム千畑」は、直播15ヘクタールを団地化して導入。面的な広がりもあり鳥害は少なかった。「生産コストは確実に低減できた。ほかには重い育苗箱を運ばないで済みハウスもいらない」と指摘、労力を野菜や花に向けることができた。秋田県農業試験場は「直播は、低コスト稲作と水稲以外の所得確保が可能で、集落営農のモデルケースになる」とみる。宮城県でも果樹との複合地帯で、春の育苗作業が省け労力を分散できている。各県が挙げる課題は「雑草対策」「移植栽培に比べ10アール収量が1割程度低く、収量が不安定」「専用播種機や種子コーティング機など新たな資本装備の負担」など。専用機導入に対する補助を求める声も大きい。

東北地方の直播栽培面積
(単位:ha)
 2003年産04年産05年産
 普及率(%)
青森9190126(13)0.2
岩手87139145(54)0.2
秋田466533547(65)0.6
宮城251288289(50)0.4
山形880924851(7)1.2
福島1,0071,0641,052(54)1.3
東北計2,7813,0373,010(243)0.7
全国13,13914,81015,662(778)0.9
(東北農政局調べ)
注:かっこ内は飼料用稲の面積
(日本農業新聞)

○12月17日(土) 米新品種へ食味試験 職員が400点 岩手県農研センター
 水稲新品種の育成を目的に岩手県農業研究センター(北上市)は、昼休み時間に食味試験を行っている。同県のテーマは、耐冷性、いもち病、食味。11〜3月までに次世代の品種≠中心に約400点の味を評価していく。名前を伏せた5点を1皿に盛り、真ん中の基準米「0」とし、外観・香り、味、粘り、硬さを0からプラスマイナス3の7段階で比較。基準米は日替わりで「あきたこまち」「ひとめぼれ」「いわてっこ」を使い、岩手の地域性を考慮する。精米や炊飯の水分量など均一に管理する。5台の電気釜も同じメーカーに同じ工場のロット品を使い、炊き上がりのぶれを最小限にする。1回に参加する職員は20人。「栽培条件や特性の似た同士を比較するため判断は微妙なもの。直感が大事」と、木内豊水稲育種研究室長は言う。
(日本農業新聞)

○12月17日(土) すべて安全基準内 05年山形県産米のカドミウム調査
 山形農政事務所と県などは十六日、二〇〇五年産県産米のカドミウム含有量の調査結果を発表した。〇四年と同様に、食品衛生法で販売を禁じている安全基準(一・〇ppm以上)を超える米はなかった。食用にしない基準(〇・四ppm以上一・〇ppm未満)の米は、尾花沢市と鶴岡市(旧朝日村)で見つかった。調査は国と県のほか農協、市町村も連携して、村山、東根、尾花沢、大石田、金山、最上、真室川、大蔵、米沢、南陽、高畠、川西、小国、鶴岡、庄内(旧立川町)、三川の計十六市町村で実施。五百二十二サンプルを分析した結果、〇・四ppm以上一・〇ppm未満に該当するものが尾花沢市の二百七十八サンプルのうち五サンプル、旧朝日村の十七サンプルのうち四サンプルから検出された。同事務所によると、この基準に該当する米は安全性に問題はないが、消費者感情に配慮して食用にはせず、米穀出荷業者がほかの米と混ざらないように保管し、市場に流通することはない。全国米麦改良協会が買い上げて、工業用のりなどに回される。
(山形新聞)

○12月17日(土) 一等米比率86・7% 過去5年で最高水準 秋田県内17年産 11月末
 東北農政局秋田農政事務所は十六日、十一月末現在の県内十七年産米の検査結果を発表した。水稲うるち玄米の検査数量は、前年同期比18・5%増の三十五万九千七百五十九トン。1等米比率は86・7%で、台風による塩害に見舞われた前年同期を9・2ポイント上回り、過去5年間で最高の水準となっている。地域別の1等米比率は▽本荘由利94・2%△湯沢雄勝91・8%△大曲仙北88・2%△能代山本87・6%△大館北秋鹿角87・1%△横手平鹿86・2%△秋田河辺83・7%△男鹿南秋81・3%の順。銘柄別では△あきたこまち86・5%△ひとめぼれ95・2%△めんこいな82・8%だった。全県の二等米比率は10・9%、三等米比率は1・6%、規格外米比率は0・8%。二等以下に格付けされた主な理由は、着色粒の混入58・9%、充実度の不足24・9%などとなっている。
(秋田魁新報)

○12月17日(土) 中泊が単収1位 収穫量・面積はつがる 05年産青森県内水稲
 東北農政局青森統計・情報センターは十六日、本県二〇〇五年産水稲の市町村別収穫量を発表した。十アール当たり収量(単収)は中泊町が六百四十二キロで、記録が残る一九五五年以降では市町村合併前の旧中里町時代を含め、初の一位となった。収穫量と作付面積は、つがる市が五万二千三百トン、八千二百七十ヘクタールでともに一位だった。同センターによると、中泊町は多収品種むつほまれの作付割合が37%と県内市町村の中で最も高い上、台風などの自然災害の影響が少なく、過去七カ年のうち最高と最低を除いた五カ年平均の単収(平均収量)を二十七キロ上回った。県内全市町村も、大きな自然災害がなかったことから平均収量以上を記録した。東北地方での順位は中泊町の単収が四位、つがる市の収穫量が五位、作付面積が六位。地域別の単収と収穫量は、東青が五百八十四キロ、三万三千七百トン、西北が六百二十三キロ、十三万八百トン、中南が六百十二キロ、六万百トン、上北が五百七十九キロ、六万七千二百トン、下北が四百五十七キロ、二千百五十トン、三戸が五百六十六キロ、二万八千八百トンだった。県平均の単収は六百キロ、県全体の作付面積が五万三千八百ヘクタール、収穫量は三十二万二千八百トン。

(東奥日報)

○12月18日(日) 安全米を生産拡大 来年は5万トンめざす JA全農あおもり
 JA全農あおもりは14日、「青森クリーンライス生産拡大研修会」を青森市の県農協会館で開いた。2003年度から取り組んでいる「青森クリーンライス」は、国の表示ガイドラインに沿った「特別栽培農産物」と、農薬を減らした「農薬節減米」で、今年産は県内23JAで2万3909トンの収穫量を見込んであり、来年産は5万トンの生産拡大を目指す。県内の農家をはじめ、JA,県、市町村関係職員ら約160人が出席した。研修会では「青森クリーンライスに求めるもの」と題するヤマタネの後藤忠米穀部次長の講演と「農薬の安全使用と効率的な防除対策」と題する、県農林総合研究センターの藤村建彦病害虫防除室長による講演のほか、全農あおもり米穀指導課が青森クリーンライスの取り組み方針について説明した。この中で、後藤次長は、「『安全・安心』の基本は、残留農薬検査以前に、コンタミネーション(異品種混入)と異物混入がなく、適正な等級検査が行われていること」と述べたほか、最近の消費者ニーズなどを詳しく解説した。
(日本農業新聞)

○12月18日(日) 1等比率84% 11月末現在05年産米検査結果
 東北農政局は17日までに、今年産米の検査結果(2005年11月末日現在)を発表した。6県全体の検査数量は、142万8522トン。1等比率は、83・5%で昨年同期(83・2%)とほぼ同じとなった。2等比率は14・6%で0・8ポイント増えた。カメムシ類による着色粒、充実不足や心白・腹白粒が多く混入したため。産地・銘柄別で1等比率が高かった上位は、@秋田「ひとめぼれ」(95・2%)A山形「コシヒカリ」(93・3%)B山形「ひとめぼれ」(92・2%)。

2005年産米の検査状況(11月末日現在)
水稲うるち玄米(単位:t、%)
 検査数量1等2等3等
青森2005年184,67081.916.11.6
2004年179,93683.515.41.0
岩手2005年158,95688.89.31.7
2004年171,95288.79.71.5
秋田2005年359,75986.710.91.6
2004年303,68877.515.45.3
宮城2005年226,41371.426.61.9
2004年250,99479.518.71.7
山形2005年260,11186.811.51.1
2004年234,95383.912.42.9
福島2005年238,61384.414.50.8
2004年244,22688.910.30.7
(日本農業新聞)

 
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○12月22日(木) 水田の輪作システム 省力化技術学ぶ JA岩手ふるさと
 JA岩手ふるさとは16日、水沢市内で水田輪作システム実証事業検討会を開いた。農家やJA、関係機関から20人が出席し、安定生産と省力化の新技術に関心を示した。低コスト技術を普及するため、東北農政局の高生産性地域輪作システムの実証試験を導入。JAが今年から2年3作の輪作体系で水稲・大豆・小麦を栽培している。新技術は独立行政法人農業・生物系特定産業技術研究機構が開発したもので、技術を提案した吉永悟志東北農業研究センター栽培生理研究室長が大豆の有芯(ゆうしん)部分耕栽培の結果を「種まきをした条の下を不耕樹にすることで、土壌の過湿や過乾燥を軽減、倒伏が少なく増収効果が認められた」と、実証圃(ほ)3地点での慣行栽培との比較を示した。このほか、水沢農業改良普及センターが水稲直播(ちょくは)栽培の成果を、JAが麦不耕樹栽培を報告した。
(日本農業新聞)

○12月23日(金) 「暖冬」撤回します 1月も冬型、大雪続く 気象庁
 気象庁は22日、1月から3月までの3カ月予報を発表した。1月は冬型の気圧配置が強く、全国的に気温が低くなる見込み、このため、11月に発表した「暖冬傾向」との予報を一部修正した。2月以降は冬型の気圧配置が弱まり、高温傾向になりそうだ。1月の気温は、特に北日本と東日本で低くなり、日本海側で雪が多くなる。西日本と南西諸島の気温は平年並みか高い。2月に入ると、全国的に気温は平年並みか高めに推移。降水量は東日本太平洋側と西日本で平年並みか多いほかは、平年並みだ。3月は天気が変わりやすく、気温は北日本で平年並みのほか、平年並みか高くなる。同庁は、今冬(12〜2月)は暖冬傾向としていた。しかし、11月中旬から北半球全体で偏西風の蛇行が大きくなり、西部熱帯域の対流活動が活発になったことから、寒気が日本列島まで南下。このため、12月は強い冬型の気圧配置が続き、各地で記録的な大雪が続いている。1月も強い冬型の気圧が続くため、「この冬は全国的に気温が平年より低くなる」と予報を修正した。
(日本農業新聞)

○12月24日(土) 東北・北陸 大雪の恐れ 強風や路面凍結など警戒
 気象庁は二十三日、十四日朝にかけてマイナス四二度以下の寒気団が日本上空を通過する見込みで、東北地方の日本海側や北陸で引き続き大雪の恐れがあり、大雪や雪崩に警戒を呼び掛けた。十二月に入って各地で記録的な積雪となっていることから、大雪や雪崩のほか、強風や吹雪による交通障害や路面の凍結などにも警戒を呼び掛けている。気象庁によると、日本付近は冬型の気圧配置が続いており、本州の日本海側を中心に雪が降り続いた。今後、中国東北部の上空五〇〇〇メートル付近にマイナス四二度の寒気があって南下しており、二十四日朝に東北地方から東日本の上空を通過する見込みという。同庁によると二十四日午後六時までの予想積雪量は多いところで、東北の日本海側、北陸、長野県、岐阜県六〇〜七〇センチ、近畿北部、関東北部、北海道三〇〜五〇センチとなる見込み。
(日本経済新聞)

○12月25日(日) 29年ぶりの豪雪 盛岡市
 東北地方は23日夜半から24日午前中に掛けて、強い冬型の気圧配置の影響で、日本海側を中心に大雪に見舞われた。盛岡地方気象台によると、盛岡市では24日の午前9時までの、24時間の降雪量は46センチ。積雪は61センチに及び、12月の積雪量では29年ぶりに記録を更新した。また、秋田の五城目地域では、降雪量が41センチを記録した。岩手県の紫波町では、小松菜の年末需要に向けた出荷最盛期にもかかわらず、ハウスにすら近づけない農家もいた。また、ハウス倒壊の被害に遭ったリンゴ農家もいた。
(日本農業新聞)

○12月27日(火) 水稲新品種 名称は「まっしぐら」 青森県
 県「攻めの農林水産業」推進本部は26日、青森市内の青森国際ホテルで水稲新品種「青系138号」の新名称を「まっしぐら」と発表した。市町村、JA、農業委員会など関係者ら約500人が参加した「2005年度青森県米づくり改革推進大会」で、三村申吾県知事が披露した。県が主食用の水稲を奨励品種に指定するのは、1999年1月の「ゆめあかり」以来、6年ぶりとなる。新名称は、3946人の応募の中から八戸市の高校生、田中恵さん(18)の応募案に決まった。また、「まっしぐら」のキャラクターデザインも併せて発表された。名称発表に先立ち、名称の選考経過と品種育成までの歩みと品種特性が紹介された。新品種の「まっしぐら」は「ゆめあかり」に比べ食味も良く、いもち病に強く、収量も多いのが特徴。本格デビューは06年秋からとなるが、県南地方を中心に作付けされている「ゆめあかり」の後継品種として生産者からの期待も高まっている。
(日本農業新聞)

○12月28日(水) 05年産大豆収穫量 台風害少なく25%増 9万9700トンに回復
 農水省は27日、北海道、北陸、関東・東山地域の2005年産大豆の収穫量を発表した。台風の被害は少なく、不作だった04年産を25%上回る9万9700トンとなった。05年産大豆の全国の栽培面積は、前年産比2%減の13万3900ヘクタール。そのうち5万2000ヘクタールを占める地域の収穫量を発表した。「北海道は好天が続き作柄が良好だった」(同省)ため、10アール収量は前年産比22%増の192キロとなった。収穫量は北海道の作付面積増加などで、前年産比2万200トン増加した。同省は「全国の収穫量は、不作だった前年産を確実に上回る」とみる。西日本地域などの収穫量は06年2月に発表する予定。
(日本農業新聞)

○12月30日(金) 無洗米、止まらぬ人気 手軽で環境に優しく 全国協会調査
 「とがずに炊けておいしい」をキャッチフレーズに1991年に登場した無洗米が、家庭に浸透し始めている。手軽さもさることながら、節水にも役立つことが人気の秘密。リンや窒素を含み赤潮などの発生源とされるとぎ汁を出さないため、環境面で優しい点が消費者に受けている。全国無洗米協会(東京)が首都圏や関西圏に住む20代以上の女性510人を対象に今年秋実施したアンケート調査によると、無洗米を購入している家庭は44・9%を占め、前年を18・1ポイント上回った。また、無洗米を選ぶ理由としては「便利だから」(83・4%)、「水を使わず経済的」(42・5%)のほかに、「とぎ汁が出ず、水を汚さないから」(41・5%)が多かった。1人当たりの米の消費量が年々減少する中、無洗米の生産量は拡大している。05年度は54万トン以上が見込まれており、年間の米消費量の7%に相当する。同協会は「無洗米を食べることがおのずと環境保護につながる。今後も特徴をPRして需要を伸ばしていきたい」と意気込んでいる。
(日本農業新聞)

 
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