水稲冷害研究チーム
2006年東北稲作動向
本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
なお,記事の収集については東北農業研究センター情報資料課児玉課長さんにご協力をいただいています.
1月
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○1月5日(木) 戦後最も寒い12月 平均気温、最低に 東日本・西日本
昨年十二月の月平均気温が東日本と西日本で一九四六年の統計開始以来最低となり、戦後の記録を更新したことが、気象庁が四日発表した十二月の天候まとめで分かった。全国的にも八五年以来二十年ぶりの低温で、全国二十九地点で月平均気温の最低値を更新した。気象庁によると、東日本と西日本の十二月の月平均気温と平年との差はそれぞれマイナス二・七度、マイナス二・八度。それぞれこれまでの記録だったマイナス二・六度(四七年)、マイナス二・七度(六七年)を〇・一度下回った。富山市や福井市、四日市市などでは月平均気温の最低値を更新した。十二月は日本海側を中心に記録的な大雪となり、全国二十四地点で十二月の降雪合計値の最大記録を更新した。
(日本経済新聞)
○1月6日(金) 大豆前月比7%安 国産離れ、先安観も 12月入札
日本特産農産物協会は5日、2005年産大豆の昨年12月の入札結果を発表した。平均落札価格は60キロ7788円(税込み)で、前月比7%安(前年同月比42%安)となった。前月に続き普通大豆、菓子用など特定加工用ともに一部の銘柄で落札残が出た。高値だった前年産の在庫を抱えている食品加工メーカーが多く、相場の様子見が続いている。入札は12月7、14、21日の3回で、上場数量は予定をわずかに下回る6609トン。普通大豆の入札数量は5059トンで3040トンが落札された。普通大豆で1万円を超えたのは、北海道・大粒「ツルムスメ」(前月比6%安)の1万33円(以下消費税抜き)の1銘柄だけだった。このほか主要銘柄では、北海道・大粒「とよまさり」が前年比7%安の8234円。秋田・大粒「リュウホウ」が同6%安の7279円、栃木・大粒「タチナガハ」が7300円(前月上場なし)、新潟・大粒「エンレイ」8258円(同)、福岡・大粒「フクユタカ」が8700円(同)などとなった。低調な取引が続く要因を「前年産の高値で国産離れが進んだ」(関係者)との見方が大半だ。また、大手豆腐メーカーでは「前年産の在庫が多く、スーパーへの新商品提案も厳しさを増している」と話している。
(日本農業新聞)
○1月7日(土) 雪も寒さも20年ぶり水準 寒気到来、例年より早く
この冬の記録的な豪雪は、寒気の到来が例年よりも早い、十二月初旬から一月にかけてになったことで、もたらされた。この時期は日本海の海水温が高く、雪をもたらす水蒸気が供給されやすいためだ。その結果、寒さ、降雪量とも一九八五年以来二十年ぶりという厳しい冬になっている。気象庁によると、日本列島はこの冬、北極からの寒気の南下が強いことに偏西風の蛇行が重なり、本州に寒気を引き込みやすい気象条件となっているという。日本列島はこの冬、十二月初旬からこの六日までに、断続的に五回寒気が流入、「この時期としては頻繁」(予報部)という。この気象条件と十二月という日本海の海水温が比較的高い条件が重なり、強い寒気が水蒸気を補給し、雪雲を発達させ、山沿いで大雪を降らせた。特に寒気が強いこの冬は、例年になく南側の暖かい大気との温度差が大きい。このため日本海付近で低気圧が急速に発達し、日本海側に荒れた天気をもたらしている。こうした気象条件は全国的に平年のほぼ倍の降雪量を記録した八五年から八六年の冬にかけても見られた。
(日本経済新聞)
○1月8日(日) 東北地方に大雪情報 施設倒壊や雪崩注意 仙台管区気象台
仙台管区気象台は7日、東北地方に大雪に関する気象情報を出した。8日夕までの24時間降雪量は、日本海側の山沿いが50センチ、平地30センチ、太平洋側の山沿いで30センチ、平地10センチの見込み。その後さらに降雪量は増えることから、気象台では大雪による農業施設の倒壊、電線や樹木への着雪に注意を呼び掛けている。東北地方は冬型の気圧配置となっている。8日にかけて約5000メートル上空に氷点下40度以下の強い寒気が入る見込み。7日現在、1月の積雪として観測史上最も多い記録は、秋田県鷹巣の120センチ、五城目114センチ、福島県檜枝岐で261センチとなった。既に各地で記録的な積雪となっており、気象台は「新たな降雪により、雪崩や交通障害の危険性がさらに高まる」としている。
(日本農業新聞)
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○1月11日(水) 環境米アピール 水田には生き物いっぱい 福島県石川地区
福島県石川地区は、環境に優しい米作りに向け2005年産からゲンゴロウなど水性生物の多様さや水源、水質などを第三者が評価する水田環境米を導入。取り組み初年度は最高ランクの「環境特A」の認定を受け、産地の特色ある米作りが着実に進んでいる。JAあぶくま石川環境保全米生産部会は、管内のエコファーマーらが結集して04年3月に誕生した。JAは3年前から環境に優しい米作りとして、地域ブランド「あぶくま太陽米」を育成してきた。「あぶくま太陽米」の栽培体系には、農薬・化学肥料を慣行栽培の半分に抑えた「特別栽培米」と、20%削減した「エコ米」、05年産からは新たに「水田環境米」に取り組んだ。「水田環境米」は作付け前から収穫までの間に、水源地や水田の水質調査、ゲンゴロウ、サワガニなど水生生物の生態調査を行い、全国組織である米・食味鑑定士協会によるチェックを受ける仕組みだ。取り組みを主導するのは、町村と農業団体の連携組織「石川地方農業振興協議会」。地域が一丸となった協議会は東北でも珍しい。鑑定の結果、「環境特A」と評価され、取り組み初年度から成果が出た。水源地付近のモデル地区で最高ランクの認定で、昨年末の全国米・食味分析鑑定コンクールの水田環境部門で金賞も受賞した。
(日本農業新聞)
○1月18日(水) 学校に米粉パン増加 青森は4月から本格導入へ
東北各県で、学校給食に米粉パンを導入する学校が増えそうだ。宮城県は、2006年度から県内のほぼ全校を対象に始める。青森県も4月から本格的な導入を考えている。岩手県や秋田県でも学校給食用米粉パンの講習会を開くなど、米の消費拡大に向けて動き始めた。宮城県学校給食会は、完全給食を行う565校を対象に米粉パンの導入を決めた。県内約9割の学校にパンを供給する学校給食パン宮城協業組合(名取市)が作ることで拡大に弾みをつける。週5回のうち3回の米飯給食とは別に、米粉パンの提供を考えている。青森県学校給食会も同様に、完全給食を行う小・中学校を対象に地域の実態に合わせて始める。本格的な取り組みが増えたのは、国の助成(2年間)が受けられるためだ。1年目は、県内産を中心に政府備蓄米を活用して、米粉使用見込み数量の6割を無償で受けられる。2年目は、無償で提供された数量の85%について値引き売却してもらえる制度だ。岩手県や秋田県でも、学校給食に向けた講習会を開いて、本格導入を視野に入れている。しかし「米粉を使うことで県産小麦の使用率を下げてしまう」「生産コストが、通常の小麦パンの3、4倍かかる」など課題も多い。米粉パンを拡大するには、「行政と関係団体が協力して、米粉仕入れ価格を支援していくことが必要」と関係者は見ている。東北農政局によると、学校給食を行っている小・中学校など3651校(6県)のうち、何らかの形で米粉パンを取り入れているのは382校(昨年11月)と、1年前の約2倍に増えた。宮城県は208校と3割の小・中学校で導入している。秋田県も3割近い。福島県の西郷村は05年度から全校で導入している。
(日本農業新聞)
○1月18日(水) 大豆・コメ 食品原料に加工 大潟村あきたこまち生産者協会
コメ小売り大手の大潟村あきたこまち生産者協会(秋田県大潟村、涌井徹社長)は大豆やコメを製粉・製油化し、豆腐や菓子、パンなどの加工食品原料として販売する事業を始める。将来は大豆粉から豆乳や豆腐、ヨーグルトなどを自社で製造する。専用の工場を五月末までに稼働させる。当面、製粉・製油事業だけで年間十六億二千万円の売り上げを見込む。新工場は同社本部の隣接地約九百九十平方メートルを取得し、三月末に着工する。総投資額は六億円。原料は大豆、コメ、米ぬかで、生産能力は製粉が年間四千八百トン、製油が千二百トン。大豆の製粉設備はアストル日新(東京・北)、搾油機はテクノシグマ(千葉県松戸市)から導入する。医療用・健康食品の開発ノウハウがある都内の企業と販売面で提携する。大豆類は主に豆腐メーカーに販売する。豆腐は通常、大豆を水に浸し砕いて加熱する行程に九〜十五時間かかる。最初から粉末状の大豆を加熱すれば三十分で豆乳ができ、製造時間や人件費の圧縮が可能になる。さらに豆乳とにがりを組み合わせた家庭用の豆腐づくりセットも商品化する。豆乳に乳酸菌を加えて自家製ヨーグルトができる製品や、豆乳飲料、チーズ、マヨネーズなども順次開発する。コメ粉は製菓、製パン、製めん材料として販売する。小麦や牛乳などを使わないアレルギー対応食品として需要を見込む。コメは同社の在庫を使うが、大豆は価格面から輸入品を中心にする。
(日本経済新聞)
○1月18日(水) 一等米 微減の83・4% 東北12月末
東北農政局は十七日、二〇〇五年産水稲の検査結果(速報)を発表した。うるち玄米の十二月末現在の一等米比率は、東北六県合計で83・4%、前回(十一月末現在)比〇・1ポイント減のほぼ横ばいだった。検査数量は百四十六万八千五百五十五トン。各県別では、高い順に岩手89・〇パーセント(前回88・8パーセント)、秋田86・7パーセント(86・7パーセント)、山形86・5パーセント(86・8パーセント)、福島84・2パーセント(84・4パーセント)、青森81・8パーセント(81・9パーセント)、宮城71・5パーセント(71・4パーセント)だった。産地別の主力銘柄は、青森産つがるロマン85・8パーセント、岩手産ひとめぼれ91・5パーセント、宮城産ひとめぼれ73・〇パーセント、宮城産ササニシキ68・〇パーセント、秋田産あきたこまち86・4パーセント、山形産はえぬき87・9パーセント、福島産コシヒカリ86・6パーセントとなった。
(河北新報)
○1月19日(木) 無臭大豆 すずさやか 作付け本格化 JA秋田おばことJAあきた北央
JA秋田おばことJAあきた北央は、2006年度から青臭くない無臭大豆「すずさやか」の産地化に向けた栽培を本格化させる。特徴ある品種を栽培し、他産地との差別化を図る試みとして注目を集めている。JA秋田おばこは、05年に種子用に3ヘクタールを作付けした。天候が良好で十分な量を確保でき、06年度からの本格的な栽培に移行する。150ヘクタールに作付けし、10アール当たり200キロの収量を見込む。大半を直接契約を交わした流通商社に販売し、一部を市場出荷する。一般の品種より高値で取引される。JA営農経済部では「ほかの品種が2%混入しただけでも青臭くなってしまう」と畑ごとに純度検査を行い、品種の交雑に神経をとがらせる。栽培に当たっては、1生産組織単位一品種を徹底。周囲で豆類を栽培していないことが条件。1月現在で7組織が名乗りを挙げている。管内では05年実績で1000ヘクタールに「リュウホウ」を中心に栽培した。07年度はそれに加えて「すずさやか」の作付けも500ヘクタールまで増やす予定だ。今後は消費者のニーズを見ながら「すずさやか」と「リュウホウ」の両にらみで産地化を目指す。
JAあきた北央は「すずさやか」を50ヘクタール作付けし、収量を10アール当たり180キロと見込む。04年度に立ち上げた独自の豆乳加工施設を活用。収穫の一部を外食産業向けの豆乳販売に振り分ける。JAでは、「リュウホウ」を中心に250ヘクタール(05年現在)栽培し、これを白神山水を使った豆乳に加工。首都圏の居酒屋チェーンなどに販売してきた実績がある。「すずさやか」についても、段階的に栽培面積を増やし、外食産業に向けた販売を強化していく。田中安規営農部長は「引き合いは多い。ニーズを的確につかむことで有利販売につなげていきたい」と強調する。
「すずさやか」は04年に県の認定品種に採用された。青臭みがないという特徴を生かし、豆乳や、アイスクリーム、パンに混ぜるなど加工品としてのさまざまな用途がある。東北農政局が05年12月に発表した「東北産大豆の利用及び消費に関するアンケート」によると、実需者の約14%が「実需者ニーズを踏まえた奨励品種の決定」を求めている。秋田県農林水産部水田総合利用課は「今後、交雑に注意を払いながら生産体制の整った地域に普及を進めていく」と話している。
「すずさやか」と「リュウホウ」の比較
すずさやか
リュウホウ
加工適正
無臭で豆乳や加工食品に適する。
豆腐や煮豆の加工に適する。
品種の特性
成熟期が中生の晩に属する。やや倒伏しやすい。他品種が2%混入しても青臭さが生じる。単一品種の集団栽培を行う。中粒。
成熟期が中生の早に属する。倒伏しにくく、さやもはじけにくいので機械化収穫が容易。ダイズシストセンチュウに抵抗性あり。粒は中の大。
栽培適地
北秋田地域ほか
秋田県内全域
(日本農業新聞)
○1月20日(金) 1等米は東高西低 12月末現在
農水省は2005年産米の昨年12月末現在の検査結果(水稲うるち玄米)をまとめた。例年、450万トン前後の米が受検しているが、05年産は検査数量が429万トンまで積み上がり、終盤に入った。1等米比率は、全体として東日本が西日本より高い東高西低=B1等米比率が低い地域は、台風など気象災害や病害虫が響いた。
2005年産米の検査料と1等比率
(05年12月末現在)
都道府県名
1等比率
過去5年の平均
東北
83.4
83.5
青森
81.8
78.4
岩手
89.0
90.0
宮城
71.5
75.5
秋田
86.7
82.1
山形
86.5
86.2
福島
84.2
87.4
(日本農業新聞)
○1月20日(金) 地産地消麺をスタート 道の駅で提供 岩手・八幡平市
岩手県八幡平市の道の駅にしねのレストランは19日、うどんとラーメンのメニューを県内産小麦の地産地消麺(めん)≠ナ提供を始めた。うどんは「ナンブコムギ」、ラーメンは「ゆきちから」100%で、昨年12月から試作していた。このレストランは、第3セクターの「赤松どおりふれあい館」。40種類のメニューは麺類や定食が中心。道の駅直売所の青果物や地場産の畜産物を使って地産地消に力を入れる。昨年は県やJAなどで認定する地産地消レストランの1つ星にも選ばれた。提供する麺は、うどんが中力粉の「ナンブコムギ」、ラーメンは強力粉の「ゆきちから」。ともに独立行政法人・東北農業研究センター(盛岡市)が育成した品種だ。製造は盛岡市内の業者に委託する。地産地消麺は、元JA職員だった道の駅生産物直売所の田村市郎所長のアイデア。吉田次男料理長は「ラーメンは小麦の香りが強く特性スープにマッチ、うどんはホウレンソウを練り込んだものと2種類。客を呼べるメニューにしたい」と話す。
(日本農業新聞)
○1月20日(金) 穀物生産量が世界で2・7%減 米国農務省
米国農務省は12日、05/06年度の世界の穀物と大豆の需給見通しを発表した。前年度比で穀物生産量は2・7%減の19億8177万トン、消費量は20億640万トン、期末在庫量は6・2%減の3億7570万トンの見込み。小麦はアルゼンチンなどの減産で生産量が1・6%減り、消費量は飼料用の増加により2・2%増え、期末在庫は3・6%減となる。トウモロコシはブラジルと中国の増産に対して米国とEUで減産するため生産量は3・5%減、消費量は平年並みで期末在庫は2・1%減となる。大豆の生産量はブラジルでの増産などで3・6%増え2億2302万トンとなる一方、消費量は4・4%増の2億1475万トン、期末在庫量は18・4%増の5315万トンとなると見ている。前月に比べ生産量と期末在庫量を上方修正したのは、米国などの生産量を上方修正したため。
(全国農業新聞)
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○1月25日(水) 水稲新品種「まっしぐら」 06年産から本格的に作付け 青森県農林総合研究センター
県の奨励品種に指定され、2006年産から本格的に作付けされる水稲新品種「まっしぐら(青系138号)」。今年4月まで黒石市の県農林総合研究センター各部所が共同で栽培マニュアルを作成し、各農林水産事務所を通して示される予定だ。寒冷地帯と県主力品種「つがるロマン」栽培適地を除いた栽培地域としている。まっしぐらは93年に同センター(旧青森県農業試験場)で奥羽341号(母)と山形40号(父)の人工交配で誕生したもの。「イモチに強くおいしいうえ、生産にも安定性がある」と水稲育種部の三上泰正部長は話す。水稲農家からは、ヤマセに強く食味の良い品種が求められてきた。まっしぐらの収量はゆめあかりより高く、食味は主力品種「つがるロマン」並みだ。「今後は『むつほまれ』やゆめあかりに代わる品種として、計画的に作付面積を増やす予定」と三上部長は話す。
主な特性
品種名
耐冷性
イモチ病抵抗性
穂発芽性
収量性
品質
食味
まっしぐら
やや強
強
難
やや高
上下
上中
ゆめあかり
強
中
やや難
やや低
上下
上中
むつほまれ
中
やや強
中
高
上下
中下
(農業共済新聞)
○1月26日(木) 4月は気温高め 3カ月予報
気象庁は25日、2〜4月の3カ月予報を発表した。平均気温と降水量は全国的に平年並みで、降雪量は北日本の日本海側で平年並みか多めの見込み。12月に発表した「全国的に2〜3月の気温は平年並みか高め」との予想を一部修正した。2月の平均気温は、北・東日本で平年並みか低く、西日本と南西諸島で平年並み。降雪量は北日本日本海側で平年並みか多い見込み。3月は気温、降水量とも全国的に平年並み。4月の平均気温は南西諸島で平年並みのほか、全国で平年並みか高め。東日本と西日本で平年より晴れの日が多く、降水量は平年並みか少なめの見込み。同庁によると、12月に発表した3カ月予報の修正について、「気温の予測に大きな影響を与える北極の寒気の動きにばらつきが大きく、(この冬は)長期的な予測が難しいため」と話している。
(日本農業新聞)
○1月27日(金) 北海道米など急騰 全体では横ばい 第8回入札
全国米穀取引・価格形成センターは26日、2005年産米第8回入札取引の結果を発表した。北海道産米や新潟・魚沼「コシヒカリ」が急騰。前回取引に続く値上がりだ。全体の平均落札価格は、60キロ1万5102円と、前回より43円(0・3%)安で、ほぼ横ばい。04年産米と比べると2・2%安となった。全国から64銘柄8万8320トンが上場。半数は不落札となった。落札残の発生は8回連続。ほぼ半分は価格が上がったが、前回より100〜300円安と、比較的大きく下げた銘柄も目立った。北海道産米は主力の「きらら397」が1万2968円、「ほしのゆめ」が1万3011円とそれぞれ前回より約700円上昇。新潟・魚沼「コシヒカリ」は1123円上げて2万4225円となった。北海道産は「品質が良いうえ、価格が安く、外食の原材料需要やスーパーの特売用米の需要が強い」(関西の大手米卸)状況。新潟・魚沼「コシヒカリ」は、これまでの値下がりで店頭販売が伸び、米卸が仕入れを増やしている。全体の取引をみると、上場量に対する米卸の注文倍率が1倍を切った銘柄が28と多かった。人気銘柄で知られる秋田「あきたこまち」は0・1培、宮城「ひとめぼれ」は0・3倍と苦戦した。
(日本農業新聞)
○1月27日(金) HPで大豆情報橋渡し 消費のニーズに対応 安定生産に役立てて
東北農政局などで構成する東北地域大豆振興協議会は今月から、国産大豆の生産振興に役立つ情報を紹介したホームページ(HP)を開設した。この中で「生産者、流通業者、加工業者リスト」を公開。生産者と流通業者、製造業者の情報交流を円滑にし、消費者のニーズに対応した「売れる大豆づくり」を進める。「大豆生産者リスト」は、大豆生産者ごとの連絡先や、品種名、販売予定数量、販売方法などをまとめた。また、客観的な評価を武器に、積極的に売り込みを掛けたい産地は、大豆のたんぱく含有量、糖分、水分量など分析データも添付することができる。「大豆流通業者・加工業者リスト」は、流通業者や加工業者の必要とする品種、産地、購入希望価格、必要な時期などがまとめてある。東北農政局は「交流が進めば、ニーズにあった大豆の生産につながり、品質も向上する。大豆の消費拡大に役立ててほしい」と強調する。このほかホームページには、東北管内の動きや現地の取り組みなど、情報発信の場として「東北の豆だより」なども載せている。問い合わせは東北農政局生産経営流通部農産課、(電)022(263)1111、内線4096。アドレスは
http://www.tohoku.maff.go.jp/sesan/nousan/daizu/index.html
(日本農業新聞)
○1月30日(月) ラニーニャ現象が遠因 今年の夏は猛暑予想
世界各地に異常気象をもたらすとされる「ラニーニャ現象」が発生するかどうか注目が集まっている。すでに兆候が出始めており、今冬に日本を襲った記録的な寒波も、ラニーニャ状態が間接的に関与しているとの見方が研究者の間で強まっている。ラニーニャが発生すれば日本の夏は猛暑になるという指摘もあり、専門家はラニーニャに関係する海水温の変化を注視している。ラニーニャは南米ペルー沖の海水温が低下することで知られる。やはり異常気象につながるとされる「エルニーニョ」と反対の状態になる現象で、東から西に吹く貿易風が強まり、熱帯アジア地域に暖水がたまって海水温が上がるため、対流活動が盛んになって積乱雲が活発になる。
低下傾向始まる
南米ペルー沖では昨年十一月から海水温の低下傾向が始まっている。米海洋大気局(NOAA)でも今後のラニーニャ現象の行方を注視している。東京大学の山形俊男教授はラニーニャ現象の発生を指摘しており、このままの状態が続けば日本の今夏は暑くなると予想している。また、今冬の日本の「寒波についても、南米ペルー沖の海水温の低下傾向が関与しているとの見方が強まっている。寒波そのものは北極で起きる大気現象「北極震動」が主因とされているが、北極震動だけでは日本の大寒波を説明できないとする研究者は多い。
寒気入りやすく
北海道大学の渡辺雅浩助教授(気候力学)は、大気の動きをコンピューターで再現した結果、アジア熱帯域で起きている激しい対流活動が寒波につながったと説明している。インド東部からフィリピン付近にかかる積乱雲に注目した。昨年十二月の人工衛星の観測データから積乱雲の活動状況(雲の厚さをエネルギーに換算)を調べたところ、平年に比べて三倍も活発だった。時計回りの風が強くなり、中国大陸付近の偏西風が大きく蛇行し、南下してきた寒気が日本に送り込まれやすくなったという。北極震動とラニーニャ現象という二つの要因が重なるのは珍しく、異常気象との関係も疑われる。
(日本経済新聞)
○1月30日(月) 厳冬、5年連続く可能性 北極震動、周期的に変動
今冬の寒波の原因とされる「北極震動」は、北極圏上空で渦を巻いているジェット気流のパターンが変動する現象。上空の気圧(五〇〇ヘクトパスカル)の高度が上下することでジェット気流の強弱が変わり、寒気を放出したり閉じ込めたりする。今冬は平年に比べて変動幅が二倍大きく、北半球各地に寒波をもたらした。これほど大きな変動は二〇〇一年以来という。気象庁はこうした傾向が二月末まで続き、寒い冬がしばらく続くとみている。寒波を左右する冬将軍の親玉といえるが、研究が進んだのはごく最近のことで、米国ワシントン大学のマイク・ウォレス教授らが一九九八年に名付けた。北極圏の国際的な観測体制が充実し、観測が可能になった。米海洋大気局(NOAA)は実測値と今後の予想をホームページに公表している。未知の部分もあるが、周期的な変動も知られている。数十日という短期のほか、ほぼ十年間隔で寒気を出したり蓄積したりするという周期もあるという。九〇年代は気流が強く、暖冬が続いたが、二〇〇〇年前後から気流が弱まり寒い冬になった。特に〇〇−〇一年の冬は札幌など北日本で厳しい寒さとなった。長期的な終期によれば、北半球の寒い冬はまだ終わりそうにないという。北極震動に詳しい東海大学の立花義裕助教授は「今後五年程度続く可能性もある」とみる。〇〇年前後から始まった寒気を放出する傾向がまだ続くとしている。
(日本経済新聞)
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