水稲冷害研究チーム

2007年東北稲作動向


 本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
 稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
 なお,記事の収集については東北農業研究センター情報資料課田中課長さんにご協力をいただいています.


8月

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○8月1日(水) 北海道・東北は順調 台風で九州・四国に遅れ 水稲生育
 農水省は31日、全国の水稲生育状況(15日現在)を公表した。6月末ごろまで高温の続いた北海道や東北の生育はおおむね順調。北陸より西の一部地域では、7月上旬以降の天候不順で生育の遅れが見られる。都道府県への聞き取り調査によると、北海道の生育は平年より4日早い。東北は平年並みから9日早く、関東は5日早い地域から3日遅い地域まであり、地域差が出ている。北陸は平年並みから4日遅れ、東海は平年並みから7日遅れ。近畿は2日早い地域から4日遅い地域まである。台風4号の影響で、九州・四国を中心に冠水被害や早期米の一部に白穂や穂ずれが発生。九州の一部で最大10日の遅れが見られた。中国・四国は最大4日遅れている。8月は北海道、東北などの米産地にとって、稲が花粉を作ったり受粉をしたりする重要な時期。農水省は「これからが冷害の要注意期間だ。深水管理などをし、低温に気をつけてほしい」と呼び掛ける。
(日本農業深新聞)

○8月1日(水) 東北地方低温に注意 気象庁
 気象庁は31日、北からの寒気が流れ込んで気温が低くなるとして、東北地方太平洋側に低温注意報を出した。水稲が需要な時期を迎えているだけに、管理に十分な注意が必要だ。今後は天候が回復し、青森県と岩手県は1日から、宮城県は2日から気温が上がる見込み。そのため青森県は同日午後5時に注意報が解除された。東北地方太平洋側は、台風の影響や湿った暖かい風が南から入り梅雨前線が活発化したことで、雨や曇りの日が多く、7月の平均気温は、平年を1・1度下回っている(30日現在)。31日、青森・三沢の最高気温は19・3度、盛岡は24・9度、仙台は24・7度で、7月の最高気温の平年値を下回った。
(日本農業新聞)

○8月1日(水) 続く少雨 岩木川水系では番水制 青森・津軽地方
 青森県の津軽地方は6月下旬かたら降水量の少ない状態が続いており、今後も1週間程度雨が降らない見込みのため、県では農作物の管理に注意を呼び掛けている。津軽地方北部では、降水量が平年に比べ20%以下の所もあり、6月21日から7月29日の降水量は、今別27ミリ(平年比17%)、黒石36ミリ(同30%)、弘前50ミリ(同40%)などとなっている。津軽地方では、水稲の出穂期を迎え対策を練っている。岩木川水系の土地改良区では、各地区に農業用水が行き渡るように、7月23日から3日流したら3日休む「番水制」を敷いた。
(日本農業新聞)

○8月2日(木) 酒米研究部会 20周年迎える 山形・JA庄内たがわ羽黒支所
 JA庄内たがわ羽黒支所酒米研究部会は7月26日、鶴岡市出羽三神社斎館で20周年記念祝賀会を開いた。酒造メーカーや研究部会員、行政機関、JA全農庄内本部、JA庄内たがわから33人が出席した。県工業技術センター生活技術部の小関敏彦酒類研究科長が「今求められている酒造好適米の概要」と題して基調講演を行い、「山形は全国に比べ、吟醸酒や純米吟醸酒など、高級志向の酒が造られているのが特徴で、国内外からの評価も高い。山形の酒に自信を持ち、酒造好適米作り、酒造りに励んでほしい」と話した。
(日本農業新聞)

○8月2日(木) 氷温熟成 手応え 夏場でも良食味 JA山形おきたま
 JA山形おきたまが新たに商品開発した氷温熟成米「はえぬき」「コシヒカリ」の販売が今年から始まった。氷温熟成米は、零度以下で一定期間熟成することで夏場でも食味が落ちず、さらに炊き上がりの弾力性やアミノ酸などのうま味成分が増加する技術を取り入れた。試食対面販売は、首都圏を中心に17店舗を展開するスーパーのヤマイチ(東京都)の都内と千葉県内の2店舗で、このほど2日間にわたって実施した。
(日本農業新聞)

○8月2日(木) カメムシ対策徹底を 水田で発生状況調査 岩手・胆江広域防除協
 胆江広域病害虫防除協議会は1日、JA岩手ふるさと水沢地域センター管内の水田で、カメムシ類のすくい取り調査を行った。管内の水稲の生育は、草丈、葉数ともおおむね平年並みに推移。調査地点では減数分裂終期で約5日後が出穂期と見込まれ、今後懸念されるのがカメムシの被害。JA水沢地域センターは、薬剤防除は、地域内で一斉防除を行う方が効果が高いと呼び掛けている。「県内では、アカスジカスミカメの発生が多い。出穂以降は、水田周辺の草刈りは控えてほしい」と関係者は、警戒を強めている。同日の調査では、カメムシ類の幼虫、成虫とも昨年より少なかった。
(日本農業新聞)

○8月2日(木) 生協関係者が水田の生物観察 宮城・JA加美よつば
 JA加美よつばは7月27日、加美町小野田地区の有機栽培を行っている田んぼで生き物観察を行った。生産者とみやぎ生協のコープ委員会のメンバ44人が参加した。水田と周辺の水路で、カエル、アメンボウの数や種類を観察した。稲の茎にはトンボの抜け殻、ユスリカやイトミミズ、水田や水路にはアメンボウ、トウキョウダルマガエルなどさまざまな種類の生き物が確認された。
(日本農業新聞)

○8月2日(木) ようやく梅雨明け/関東甲信、北陸、東北
 気象庁は1日、関東甲信地方、北陸地方と東北南部、北部が梅雨明けしたとみられると発表した。これで、6月21日の沖縄以来、梅雨のある地方はすべて明けた。平年と比べると、沖縄は2日早く、奄美は同じだったが、他の地方は3〜12日遅かった。フィリピンの東海上の大気の対流活動が比較的弱く、太平洋高気圧の日本付近への張り出しが弱かったのが原因と考えられるという。関東甲信地方は平年より12日、北陸は平年より10日、東北南部は9日、北部は5日遅かった。昨年との比較では関東甲信、北陸は2日遅く、東北南部と北部は1日早かった。
(日本農業新聞)

○8月3日(金) もち米焼酎、味に深み きょうから発売 岩手・盛岡のJAシンセラ
 岩手中央農協の子会社JAシンセラは三日、地元特産のもち米を原料に仕込んだ焼酎「もちモチ焼酎」を発売する。もち米産地のPRを狙い二年連続の発売。もち米原料の焼酎は全国でも珍しい。醸造元の紫波町高水寺の月の輪酒造店(横沢大造社長)で二日、発表した。JAシンセラの佐々木広常務は「昨年発売の焼酎は原料がヒメノモチ。今回は本県オリジナル品種の『もち美人』を使い、岩手らしさを出した」と説明した。全国有数の生産量を誇る同農協のもち米のPRと生産拡大を狙い開発した。同酒造店でもち米原料の清酒を醸造する際に出る酒かすを活用。今年は酒かす300キロに水を加え、約四十日間発酵させ、三カ月の貯蔵を経て完成した。同酒造店の杜氏横沢裕子さんは「原料がもち美人になり、味に深みのある焼酎になった」としている。五百本限定で720ミリリットル入り千五百円。盛岡市下飯岡の産直サン・フレッシュ都南店などで販売する。
(岩手日報)

○8月4日(土) 作況99「平年並み」 民間の07年産米収穫予想 7月末現在
 民間調査機関の米穀データバンク(東京)は3日、2007年産米の収穫予想(7月31日現在)を発表した。全国の作況指数(平年作=100)は99の「平年並み」と見込んだ。田植え後、天候に恵まれ生育は順調だったが、7月中旬以降の低温や日照不足で、西日本を中心に作柄の悪い地域も出ている。水稲と陸稲の総収穫量は874万トンで、前年産に比べて18万トン増加すると予測。生産調整が計画通りに進んでいないとみており、国が示した生産量845万トン(加工用米用17万トンを含む)より約30万トン多いと予想する。都道府県別にみると、作況指数が102〜105の「やや良」は秋田、茨城、愛知、三重の4県。99〜101の「平年並み」が北海道、新潟、京都など17道府県、95〜98の「やや不良」が宮城、栃木など24県。7月の日照不足の影響で、長崎が93、佐賀が92を見込む。宮崎の早期米は台風4号の影響による倒伏などで収量が減るとみている。
(日本農業新聞)

○8月7日(火) 農薬節減米 看板でPR 青森・JAつがるにしきた
 青森クリーンライス・つがるロマン(農薬節減米)を、東京都学校給食会に年間10000トン供給する、JAつがるにしきたつがる支店でこのほど、生産する圃場(ほじょう)に看板を設置、安全・安心な米作りへの意識を高めた。
(日本農業新聞)

○8月8日(水) 水田の生物 児童が観察 岩手県奥州市
 奥州市の児童を対象にしたみずさわエコキッズは7日、奥州市水沢区の水田で生物調査をした。参加した小学3〜6年生33人は、ドジョウやヌカエビ、クロゲンゴロウなど約20種を観察。
(日本農業新聞)

○8月8日(水) 宮城は3割超す 6日現在の水稲出穂 宮城県
 宮城県は7日までに、2007年産水稲の出穂状況(6日現在)について発表した。県内の水稲作付け見込み面積7万8261ヘクタールのうち、33・6%に当たる2万6301ヘクタールで出穂を確認した。出穂始期は平年並みの4日となった。仙台管区気象台の向こう1週間の予報では、晴れて最高気温、最低気温のとも平年並みか高いと予想している。このままの状況が続くと、米の品質低下要因となるため、「今後の気温に応じて、用水掛け流しなど、対策が必要」と県は話している。斑点米カメムシ類注意報が出ているため、県は穂ぞろえ期とその7〜10日後の薬剤防除を呼び掛けている。
(日本農業新聞)

○8月8日(水) 青森県内水稲出穂63% 5日現在
 県「攻めの農林水産業」推進本部は七日、県内の水稲出穂進ちょく状況を発表した。五日現在の進ちょく率は県全体で63%で、同日で最盛期に達した。八月に入り、気温の高い日が続いたことなどから、平年より三日早い。地域別には中南が92%(平年35%)、西北が82%(同35%)、三八が47%(同16%)、上北が33%(同5%)、東青が28%(同5%)、下北が23%(同11%)となっている。
(東奥日報)

○8月8日(水) イネ種もみ湯で消毒 伝統の技術再び広がる 無農薬で安心、コストも減
 農薬を使わず、お湯だけでイネの種もみを殺菌する「温湯消毒」が広がっている。昔から農村に伝わる技術だが、食の安全に対する関心の高まりを背景に再び農家の注目を集め、農機メーカーの専用機械の売り上げも伸びている。温湯消毒は、六〇度のお湯に約十分間種もみを浸して水で冷やすだけ。病害虫を防ぎ、90%以上の発芽率を確保できるという。農薬の普及で農家からは忘れられていたが、栃木県の特定非営利活動法人(NPO法人)が温湯消毒の機械化を考案。相談を受けた農機メーカー、タイガーカワシマ(栃木県藤岡町)が一九九九年の消毒装置「湯芽工房」を発売した。当初は年間数百台だった販売数がじわじわと伸び、ここ数年は千台を超す。宮城県によると、温湯消毒は農薬使用を減らす目的で広まり、作付面積当たりの普及率は約六割に。滋賀県では琵琶湖への汚染物質流入を防ぐ狙いもあり、農業者数ベースの普及率は五割を超える。伝統技術の復活に大手メーカーも熱い視線を注ぐ。クボタはタイガーカワシマと共同で大型の自動温湯消毒機を開発し、七月から大規模農家や育苗施設向けに売り出した。二〇〇八年度以降、年三十台の販売を目指す。
(岩手日報)

○8月9日(木) 地元産米を飼料に 「玄米玉子」10月発売 青森・藤崎・トキワ養鶏
 藤崎町の常盤村養鶏農業協同組合(トキワ養鶏)は、鶏の飼料に地元のコメを使う取り組みを始めている。減反対象とならない飼料用途のコメに着目。昨年から実験的に水田一・二ヘクタール(委託含む)でべコアオバなどコメ栽培に着手した。収穫を経てコメの配合率58%、ムギなど他の国産原料を合わせた自給率75%の飼料「トキワ75」を県内工場に委託し製造。今年二月から鶏約四十五万羽のうち百五十羽に与え「玄米玉子(自給率75%)飼料」の販売準備を進めている。コメ栽培面積は二年目の今春は約二ヘクタール(委託含む)に広げた。課題はコストだ。現状では輸入飼料のざっと三倍の費用が掛かり、商品価格にも跳ね返ることになる。同農協は労力、費用の軽減と、多収品種の栽培を探りながら当面は一日百二十個(六個入り二十パック)限定の高級卵として販売する予定。
(東奥日報)

○8月10日(金) 酒粕使い資源循環型 もちモチ焼酎 JAいわて中央
 全国有数のもち米産地であるJAいわて中央の子会社鰍iAシンセラでは、3日から管内産もち米を原料に仕込んだ「もちモチ焼酎」を販売している。もち米を原料とした焼酎は全国でも珍しい。完成発表会は、製造元である、紫波町高水寺の旧獅フ輪酒造店で行われた。今年は県オリジナル品種の「もち美人」を使った。「もちモチ焼酎」は「もちモチ酒」を醸造する際に出る酒粕(かす)を使用。味が濃く、深みのある味わいに仕上がっている。500本限定で、720ミリリットル入り1500円。盛岡市下飯岡のサン・フレッシュ都南店や鰍iAシンセラのホームページ上で販売している。
(日本農業新聞)

○8月10日(金) 日本の夏 ラニーニャ影響 8月猛暑、7月最強台風
 八月猛暑に、七月最強の台風。南米ペルー沖で海面水温が下がり。世界的な異常気象をもたらすとされる「ラニーニャ現象」が日本の夏に影響を及ぼしている。気象庁によると、ラニーニャは今春発生。インドネシア近海など太平洋赤道海域西側で海面水温が上がり対流活動が活発化、太平洋高気圧の勢力を強めるとされる。七月はなぜか太平洋高気圧への影響が小さく、梅雨明けが遅れ気温も低め。ところが赤道域で対流活動が活発な領域が周期的に移動する「赤道季節内振動」が七月末、フィリピンの南にかかったこともあり。太平洋高気圧は一気に勢力を盛り返した。東京は七月、気温三〇度以上の真夏日が平年の半分の七日だったが、八月に入り連日真夏日。埼玉県の熊谷と兵庫県の豊岡は、今月に入ってから三五度以上の猛暑日が十日に達した。十四日には寒冷な北海道を含む計二十一地点で、気温が観測史上最高を記録した。気象庁は七月末発表の三カ月予報で八月の気温を「平年並み」と下方修正したが、今月十日に出した一カ月予報で九州南部と北海道、四国を除き「高い」に再修正した。台風にも影響が。「七月で観測史上最強」の九四五ヘクトパスカルで鹿児島県に上陸した台風4号は、ラニーニャなどフィリピンから沖縄にかけての海面水温が三〇度以上と平年より一度以上高かったため、非常に強い勢力を保ち日本列島に達した。  台風は七月二十九日以降、5〜8号と立て続けに四個発生。海水温上昇により台風が発生しやすい状態で、気象庁は八月いっぱい続くとみている。ただ太平洋高気圧が台風の北上をブロックしているため「日本上陸は当面なさそう」という。
(岩手日報)

○8月10日(金) 大船渡で34・7度 29地点30度超 岩手・午前10時現在
 十五日朝の県内は、引き続き太平洋高気圧に覆われて、ぐんぐんと気温が上昇。午前十時現在、大船渡の34・7度を最高に、三十四観測地点のうち二十九地点で30度を超す真夏日となり、厳しい暑さが続いている。同日朝の最低気温は北上24・8度(平年比4・4度高)、盛岡24・7度(同5・2度高)、大船渡23・7度(同3・7度高)、宮古23・5度(同4・2度高)など。十五日午前十時までの最高気温は一関33・0度、盛岡32・4度、二戸32・1度、宮古28・8度など。
(岩手日報)

 
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○8月11日(土) 今年は厳冬? ラニーニャ現象 秋以降も続く
 気象庁は10日、現在発生しているラニーニャ現象が、来年2月ごろまで続く可能性が高いと発表した。南米ペルー沖の海面水温が平年より低い状態が、秋以降も続く可能性が高いため。ラニーニャが発生した年の日本の冬は、気温が低くなる傾向がある。
(日本農業新聞)

○8月12日(日) カメムシ被害防止へ 防除期など情報交換 宮城・栗原市対策本部
 栗原市、農業委員会、JA栗っことその稲作生産者協議会などで組織する栗原市水稲カメムシ被害抑制対策本部は7日、カメムシ被害の抑制に向けた対策会議を開いた。カメムシの発生状況の把握、一斉防除時期などの情報を交換し、対策方針を決めた。2006年と07年は7月後半から、水田畦畔(けいはん)の草刈りを禁止し、カメムシの移動を防いでいる。そのため06年は防除効果が高く、1等米比率が92・2%だった。今後は牧草地の収穫時期との作業調整を課題に挙げている。JA栗っこの曽根正範専務は「飼料作物の播種(はしゅ)時期や品種選定が重要だ」と話し、JA稲作生産者協議会の佐藤傳会長は「効果的な一斉防除は、地区の協力が必要。そのため田植え時期をそろえるなどの必要がある」と提案した。対策本部では各広報紙や広報無線で、適切な作業情報を迅速に出すことにしている。
(日本農業新聞)

○8月14日(火) 水田の動き 親子で実感 宮城県本吉町
 親子田んぼの生き物観察会がこのほど、本吉町小泉地区のエコファーマー認定農家の水田で開かれた。地域農業の大切さを実感してもらおうと、南三陸米地産地消推進協議会が主催。20組40人の親子が参加した。スライドの上映で、田んぼの役割や生き物について確認。付近の田んぼに移動して生き物を観察した。
(日本農業新聞)

○8月14日(火) もち食の普及策探る 岩手県一関市
 一関地方のもち文化を全国に広めようと、県の県南広域振興局はこのほど、一関市役所で懇談会を開いた。15日からイトーヨーカ堂の全国169店舗で「一関もち弁当」が販売されるの機に開いた。「一関もち弁当」の販売に合わせ、店舗の一部スペースに「一関もちショップ」(仮称)を出展することや一関産の農産物、特産物の取引についての協議も今後予定されている。
(日本農業新聞)

○8月14日(火) アメダス 初めて改良 気温は10秒刻み・最大瞬間風速も
 「アメダス」として知られる地域気象観測システムが74年の観測開始以来、初めて改良される。現在は気温や風速を10分間隔で観測しているが、気温は10秒刻みになり、風速は常時観測して最大瞬間風速がわかるようになる。よりきめ細かな気象データがそろうことで、熱中症対策や突風監視が充実しそうだ。改良の対象は雨や気温、風などを観測する無人観測所の685カ所。情報提供は今年度から順次始まり、来年度中に685カ所のアメダスデータがそろう予定。地方気象台や測候所など154カ所の観測値と合わせ、全国約840カ所での観測体制が整う。気温は10分違うと1度程度は違ってくる。ここ数日の猛暑で各地の最高、最低気温が話題になっているが、こうした記録がより正確にわかるようになる。防災上さらに重要なのが最大瞬間風速。10分間平均の風速の1・5〜2倍を記録することもあり、大災害をもたらしかねない突風の監視体制が一気に充実する。新型アメダスで観測した最大瞬間風速の記録を活用し、気象庁は10年度にも突風予測を出す準備を進める。記録をもとに各地の風の特徴を分析。リアルタイムで入る観測データと、現在整備を進めている気象ドップラーレーダーを組み合わせて制度を高め、10分刻みで1時間先まで出せるようにする計画だ。
(朝日新聞)

○8月15日(水) 水稲 品質低下に注意 各県呼び掛け
 東北地方は気温の高い状態が続いており、各県の農林水産部などでは、高温による水稲の品質低下に注意を呼び掛けている。気温が30度以上で夜温も高いときは、水管理に注意が必要だ。また、斑点米カメムシ類の防除にも万全を期すよう指導している。  各県の出穂状況は、青森の出穂終わりが9日と平年より4日早いほか、岩手で78%(10日現在)、宮城で83%(同)など、ほぼ平年並みになっている。仙台管区気象台は10日、高温についての気象情報を発表するなど、最高気温が平年に比べ高い日が続いている。昨年は出穂後の高温が影響し胴割れが発生、品質低下の原因になった地域があることから、各県とも水管理に注意するよう呼び掛けている。出穂期から開花期にかけては、湛水(たんすい)状態にして水を切らないようにする。それ以降は間断かん水にして根の活力を保つ。気温が30度以上になる日は、掛け流しかん水を行い、地温の低下を図る。近年収穫作業を容易にするため、早くから落水する傾向があるが、早期落水は玄米が充実せず腹白粒の増加など品質低下の原因になる。このため完全落水は、出穂後30日以降にする。除草を十分行っていない農場などの付近では、斑点米カメムシ類の発生も見られる。薬剤防除を徹底し、被害を防ぐよう呼び掛けている。
(日本農業新聞)

○8月15日(水) 国見早生¢♀り取り 極わせの新品種か 農水省登録申請へ
 極わせの新品種とみられる稲の刈り取りが十四日、国見町藤田の水田で行われた。取り組みは二年前の七月、佐藤力町長がひとめぼれを栽培していた同町西大枝の水田で、出穂している株を発見したのが始まり。お盆前に刈り取り、元県農業改良普及員の菊地安司さんに育種と試験栽培を依頼した。ひとめぼれの天然変種とみられる。菊地さんは預かった種子から昨年五十株、さらに今年は約二千七百株まで増やし、一・五アール栽培した。稲は順調に育ち、黄金色の穂が実った。刈り取りは佐藤町長と菊地さんのほか、町内の農業生産法人・小坂アグリ株式会社(黒田勝夫社長)の関係者数人が手作業で行った。今回が実質的に初めての収穫で食味も調べる。佐藤町長は来年以降、小坂アグリに栽培を委ね六十アール程度にまで増産するとともに、新品種「国見早生(わせ)」(仮称)として農林水産省に登録申請する計画だ。この水稲が安定的に収穫できれば、県内で最も収穫期が早いとされる瑞穂黄金よりも早い超早場米になる可能性がある。佐藤町長も「国見町の新しい特産になるのでは」と期待している。
(福島民報)

○8月16日(木) 11地点で最高更新 あすから気温平年並み 東北酷暑
 厳しい暑さが続く東北地方は十五日、三七・二度を観測した仙台をはじめ、太平洋側の十一地点で観測史上最高(過去タイを含む)の気温を記録した。猛暑は十六日で一段落し、十七日以降は和らぐ見込み。各県で最高気温を更新したのは青森が小田野沢(三二・五度)、岩手が大船渡(三七・〇度)と久慈(三六・〇度)、宮城が仙台、石巻(三六・八度)など六地点、福島が川内(三五・五度)と白河(三五・二度)。太平洋高気圧が西に移動し、強い日差しに加えて乾いた暖かい西風が太平洋側に吹き込んだ。特に宮城では、県内十九の観測地点のうち十二地点で三五度を超える猛暑日となった。逆に、十四日に猛暑日となった地点が多かった日本海側の秋田や山形では、三五度以上が山形(三五・八度)と高畠(三五・二度)だけだった。仙台管区気象台によると、十六日の東北は前線が南下するため、晴れや曇りで雨が降る所もある見込み。気温は十七日から平年並みか平年より低くなると予想されている。
(河北新報)

○8月18日(土) 乾田直播のササ順調 10アール収450キロ手応え 宮城・JA古川
 乾田直播(ちょくは)栽培に取り組んでいる宮城県のJA古川はこのほど、管内2カ所で現地検討会を開いた。大崎市古川桜目地区の金田貴裕さんが所有する1ヘクタールの「ササニシキ」の水田では、生育量も多く草丈は70センチと順調な生育で、幼穂長は7センチあり、出穂時期を8月21日ごろと見込んでいる。JA担当者は「このまま天候が順調に推移すれば、10月10日ごろから刈り取り作業を迎え、平均収量を10アール当たり450キロと予想している」と、低コスト稲作の手応えを語った。
(日本農業新聞)

○8月19日(日) 衰えぬ高気圧 居座る熱波 東北・8月前半の気候
 3年連続で遅い梅雨明けとなった今年の東北。1日の梅雨明け後は一転して厳しい暑さが続き、連日のように各地で真夏日、猛暑日となった。記録的に高い気温の一方、降水量は平年比で大幅減。「高温少雨」の8月前半(17日まで)を気象データで振り返る。猛暑の要因は、平年より北に張り出した太平洋高気圧だ。赤道海域東部の海面水温が平年より低くなる「ラニーニャ現象」の影響で、インドネシア付近の水温が上昇。東北北部まですっぽり覆った高気圧は水蒸気の供給を受け、勢力の強い状態を維持した。このため、例年はさほど高温が続かない北部も三〇度以上の日が増え、青森、盛岡の真夏日は既に月間の平年値を上回った。高気圧の中心に近いほど気温が高く、南部は酷暑に見舞われた。八月に入ってからの真夏日は福島が十六日、山形は十五日とほぼ毎日で、過去の月間最多日数(山形三十日、福島二十九日)に迫るペースだ。このうち三十五度以上の猛暑日も山形は七日、福島は九日を数えた。東北の百五十四観測地点で今月、過去最高気温を更新(過去タイを含む)したのは三十五地点。特に乾いた暖かい西風が吹き込んだ十四、十五日は太平洋側を中心に計二十五地点で更新した。仙台では十五日、三七・二度に達し、一九二九年(昭和四)年の三六・八度を七十八年ぶりに上回った。高気圧に覆われた影響で、寒気の流入による夕立が少なく、前線や低気圧による雨もあまり降らなかった。降水量は全般に少なく、月間平年値と比べると、盛岡、福島などは三割以下にとどまっている。仙台管区気象台によると、太平洋高気圧が東北から遠ざかり始め、今後の気温は平年並みで推移する見込み。前線などの影響で、雨の日も多くなるという。
(河北新報)


 
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○8月21日(火) 水稲 出穂盛期やや早め 東北地方
 東北地方の水稲生育は現在、傾穂期に入っており、大きな病害虫被害も少なく順調に推移していることが、20日までのまとめで分かった。7月に低温の心配があったものの、その後は天候や日照時間に恵まれ、出穂最盛期は平年並みか少し早く迎えた地域が多かった。水稲面積の50%で出穂を確認した出穂最盛期は、青森では平年より3日早い5日になった。秋田でも平年より2日早い2日だった。減数分裂期に障害不稔(ふねん)もなく、今のところ順調に生育している。福島は中通りで10〜14日と、平年並みか若干遅い。会津地方は12日と平年より2日遅い。浜通りは平年並みの15日。岩手、山形は平年並みとなった。出穂後は高温多照で推移しているため、穂ぞろえ期まで平年より短くなっている。宮城の穂ぞろい期は平年より2日早い11日だった。気温が高くなった場合に備え、岩手や宮城では品質確保のため水管理に注意を呼び掛けている。登熟時の品質低下を抑えるため、間断かん水を行い、早期落水をしないよう促す。福島の中通りでは8月上旬に気温が上がった時に出水した「ひとめぼれ」の高温障害を心配したが、今のところ生育は順調だ。病害虫では、青森が米品種「ゆめあかり」から「まっしぐら」に本格的に切り替えたこともあり、今のところいもち病の発生はなく、カメムシの発生状況も平年並み。宮城は、斑点米カメムシ類注意報を出し、穂ぞろえ期とその7〜10日後の薬剤防除の実施を指導している。
(日本農業新聞)

○8月22日(水) 大豆の生育順調 宮城・JA古川
 全国有数の大豆産地・JA古川管内では、大豆の中耕・培土作業がほぼ終わり、開花期に入っている。生育は、7月の低温・小照傾向で、分枝数は少なめだが、茎長、主茎節数は、おおむね平年並みを確保。梅雨入り後の断続的な降雨で、湿害の影響が懸念されたが、排水対策の徹底で被害は最小限に抑えられた。生育は順調に推移し、品質、収量ともに期待できる。作付面積は1275ヘクタール。今年は大豆特有の青臭さやえぐ味が少ない「きぬさやか」の作付けを約362ヘクタールに拡大し、実需者が求める大豆生産に力を入れている。また管内3カ所に展示圃場(ほじょう)を設け、低コスト生産と雑草防除技術の確立を図っている。
(日本農業新聞)

○8月22日(水) 07年産小麦 1等は89% 7月末現在
 農水省は21日までに、2007年産麦の7月末現在の検査結果をまとめた。1等比率は「普通小麦」で89・1%と、前年産の確定値を11・7ポイント上回った。検査を受けた数量は全体で41万2242トンで、前年同期を13・8%上回った。麦の年間検査数量は例年110万トンほどあり検査はまだ序盤。普通小麦以外の1等比率は、「普通小粒大麦」が68・7%(前年産54・6%)、「普通大粒大麦」が78・8%(同60・8%)、「普通はだか麦」が77・7%(同11・5%)、「ビール大麦」が0・3%(同0・1%)だった。普通小麦の主力産地の1等比率は、福岡県が97%、群馬県が98・1%、埼玉県が93・3%、佐賀県が88・4%などとなっている。
(日本農業新聞)

○8月23日(木) 養豚飼料米 作付け倍増 山形・遊佐町
 山形県遊佐町が養豚向け飼料米の生産に力を入れている。農地保全や食料自給率向上につながる取り組みとして注目される。町は二〇〇四年度に「飼料用米プロジェクト」に着手し、作付けは、初年度九・三ヘクタール(収量実績三十トン)、〇五年度一九・二ヘクタール(百七トン)、〇六年度六十ヘクタール(三百四十七トン)と年々伸び、本年度は百三十ヘクタールと、転作田全体の一割を占めるまでになった。十アール当たりの平均収量は六百キロ台で、課題は多収や、じかまきの定着などによる省力化の徹底だという。飼料米は農協施設から配合会社を通じ、酒田市の「平田牧場」がすべて買い取る。価格は六十キロ換算で二千四百円。農家の手取りは食用米より一万円以上少ないが、転作作物に対する国の「産地づくり交付金」は十アール当たり四万五千円と主力の大豆より高く、価格面で最も有利となっている。農協と平田牧場は三十年以上前から首都圏の生協グループと産直に取り組み、飼料米を与えた家畜は「こめ育ち豚」として販売している。
(河北新報)

○8月24日(金) 残暑 来月も厳しく 世界的に気候不安定 気象庁、9〜11月予報
 記録的猛暑となった八月に続き、九月下旬まで厳しい残暑が断続的に続く。気象庁は二十三日、九〜十一月の秋の三カ月予報を発表した。九月は太平洋高気圧が強い勢力のまま日本の東海上にとどまるため、最高気温が三〇度以上の「真夏日」もある見込み。同時期に秋雨前線も活性化して北・東日本を中心に雨の日が増え、終盤は平年並みに冷え込むという。予報によると、フィリピン付近の海面水温が上昇する「ラニーニャ現象」が冬場まで続き、太平洋高気圧が平年より強い勢力を維持するため、九月二十日ごろまで気温は高めに推移する。強い高気圧の縁を回って暖かく湿った南風が流れ込む影響で、九月から十月初めにかけて日本列島を南下する秋雨前線も活性化する。九月の降水量は北日本と東日本の太平洋側で平年より多く、「猛暑日が続いた八月のようにかんかん照りが続くことはない見込み」(同庁)。秋の後半は北から寒気が流れ込むようになり、「西高東低」の冬型の気圧配置が増える。高温傾向は次第に弱まり、十一月は全国的に平年並みの気温に落ち着く。
 今夏は東欧や南欧でも猛暑を記録する一方、ニューヨークでは肌寒い日が続くなど、世界的に不安定な気候となっている。モスクワでは最近、日中の気温が三〇度を超えている。八月の平均気温は二十三日までで二一・一度と昨年(一七・五度)を上回っている。トルコも猛暑。首都アンカラでは四〇度を越えた日もある。バルカン半島の東欧諸国や南欧のイタリアでも四〇度を超えた。ギリシャとセルビアでは四五度に達した日もある。一方、ニューヨークでは秋が到来したかのような涼しい気候が続いた。ニューヨークの八月の平均気温は二四・三度だが、二十二日の最高気温は十月並みの十五度。八月の気温としては最も低く、盛夏の時期にコートやマフラーが必要なほど肌寒くなった。
(日本経済新聞)

○8月24日(金) 曇りや雨多い 3カ月予報 仙台管区気象台
 仙台管区気象台は23日、向こう3カ月の予報を発表した。気温は平年並みか高い確率が40%。降水量は平年並みになる確率が40%になった。
 △9月=太平洋高気圧は日本の東で強い。秋雨前線の活動が活発になる時期があり、平年に比べ曇りや雨の日が多い。気温は高い。
 △10月=日本海側は曇りや雨の日が多く、太平洋側は晴れる日が多い。気温は平年並みか高い。
 △11月=日本海側は曇りや雨の日が多く、太平洋側は晴れる日が多い見込み。
(日本農業新聞)

○8月25日(土) 大雨被害復旧急ぐ 秋田県由利本荘、にかほ両市
 20日から22日にかけての極地的な大雨により各地で河川がはんらんし、被害が発生してた由利本荘、にかほ両市で復旧作業が続いている。水田の冠水が多数発生した由利本荘市の由利地域では、対応に追われている。同地域南福田地区など各地で水田の再防除が実施されている。盆前後にいもち病や病害虫対策の防除を実施していたが水田の冠水で発生の危険性が高まったためだ。しかし、再防除作業も簡単には進んでいない。冠水した水田では、各所で水稲が泥に覆われ茶色くなっている光景が見られる。泥が覆った水田では、23日に水を散布して泥の洗い落とし作業を実施し、24日に再防除を行っている。JAでは大豆、施設栽培作物などでも、冠水した作物について対応を呼び掛けている。
(日本農農業新聞)

○8月26日(日) コメ産地で本格化 無臭大豆を生産販売 秋田県大仙市
 青臭みがなく、におわない。こんな無臭大豆「すずさやか」の生産、販売への取り組みが東北有数のコメ産地で本格的に始まった。JA秋田おばこ(秋田県大仙市)と食品加工業「アグリテクノジャパン」(池田泰久社長)が販路拡大を進めている。稲作地帯では、米価低迷が共通の悩み。新たな収入源を確保する上で、他品目との複合化が課題となっている。すずさやかは、県の奨励品種として採用された三年前に導入が始まった。収穫時期など東北が栽培適地で、加工に優れているのに加え、国内では無臭大豆品種が少ないという優位性がある、さらに、普通の大豆に比べて、タンパク質やビタミンB、Eなどの栄養価が高い。臭みがないため、豆乳は成分無調整で製造できるほか、豆腐にすると甘みも強い。農家が継続して作付けできるように、アグリテクノはJA秋田おばこと契約栽培の形をとっている。他品種が2%以上混入すると青臭みが生じて商品価値がなくなるため、ほかの品種を栽培する畑とは離して作付けしたり、DNAによる検査を徹底するなど純度の維持管理を徹底している。今年の栽培面積は昨年の160ヘクタールから637ヘクタールと一気に四倍になった。
 ■ すずさやか 東北農業研究センター(盛岡市)が1990〜2002年にかけて大仙市刈和野で育成。青臭さのもととなる酵素「リポキシゲナーゼ」がない。国内の無臭大豆品種は、すずさやかを含め3品種のみ。アグリテクノジャパン社は0187・87・2030。
(岩手日報)

○8月28日(火) 浮上する青森産米 味と割安感で業務用開拓
 コメ販売の不振が続く中で、青森県産米の人気が急上昇している。品種改良が奏功して食味が向上、価格の安さとともに外食や小売店から引き合いが強まった。
 農水省が今年から発表し始めた産地・銘柄ごとの販売動向(計画消化率)。青森産米は昨年十二月時点で「つがるロマン」が八二%、二〇〇六年から本格投入した「まっしぐら」も八八%と有力産地を引き離し、四月時点でほぼ完売した。東急ストアの店頭では新潟コシヒカリ(五キロ入り無洗米で二千九百八十円)などのブランド米とともに、青森産のつがるロマン(同二千三百八十円)、まっしぐら(同二千二百八十円)が並ぶ。「まっしぐらは試食会で顧客の評価も高く、無洗米だけでなく、通常米の取り扱いも考えている」(原一泰・加工食品和主食バイヤー)〇七年産では、まっしぐらの作付面積を前年の四倍強の二万ヘクタール近くまで増やし、つがるロマン(二万七千ヘクタール)との二銘柄体制とした。まっしぐらはいもち病などに強く、農薬の量も少なくて済む。
 なぜ青森や北海道といった、かつて市場で冷遇された産地の人気が有名産地を逆転しているのか。調査会社、米穀データバンク(東京・千代田)の西口利治社長は「品種改良で食味値が縮小したところに、有名産地は価格の高さが重荷になっている」と分析する。これまでのコシヒカリ信仰も過剰感となって跳ね返る。〇六年産でもコシヒカリの作付け比率は三七%台と二十八年連続の首位。さらに温暖化で適作地が北上しているとの見方もある。コシヒカリの人気を支えてきた家庭でのコメ消費は、少子化高齢化と食生活の変化で減少が止まらない。一九六二年度に百十八キロあった国民一人あたりの年間消費量は〇五年度に六十一キロと半減した。一方、現在のコメ消費を支える牛丼チェーンなどの外食や弁当を売る小売店は高価格を嫌う。
 もちろん青森や北海道も安泰ではない。市場の評価と同時に「価格が上がり過ぎれば競争力を失う」(青森県農林水産部の野呂達実農産園芸課長)。追い詰められた有力産地も外食や小売への売り込みを狙い、業務用の品種に力を入れてきた。
(日本経済新聞)

○8月28日(火) 更新率もアップ 新品種が続々参入 07年産米種もみ
 全国米麦改良協会は米の種もみの需要動向調査結果を27日までにまとめた。各県協会の情報を積み上げた07年産の全国の米作付面積(主食用米や加工用米含む)は、前年産より1万2000ヘクタール減の167万6000ヘクタールの見通し。需給均衡には前年産より実質、「(主食用で)7万7000ヘクタールの削減が必要」(農水省)だったが、作付面積は大きく減っていないのが実態のようだ。07年産用に米農家が購入した種もみ数量は、前年産より0・2%減の5万597トンだった。米農家は通常10アールに3、4キロの種もみを使う。もち米は6%減った。良品質、「安心・安心」求める消費者志向を映して、種子の更新率が前年産より1ポイントアップして、85・5%になった。03年産と比べると11ポイントの上昇。07年産用種もみを品種別みると、1位は「コシヒカリ」で、2位「ひとめぼれ」。3位「あきたこまち」、4位「ヒノヒカリ」の順。新顔≠フ作付けが増えた。青森県の新品種「まっしぐら」が前年産の4倍、北海道の「ななつぼし」が1割伸びた。「さぬきよいまい」(香川)、「富山67号」(富山)、「夢はやと」(鹿児島)といった新品種が登場している。一方で、青森「ゆめあかり」は激減。前年産の455トンからわずか4トンになった。
(日本農業新聞)

○8月29日(水) 大豆の病害虫 無人ヘリで防除 福島県南相馬市
 南相馬市小高区の大豆圃場(ほじょう)約100ヘクタールでこのほど、紫斑病の予防とカメムシ防除に向け無人ヘリコプターを使った病害虫防除が行われた。区内の2007年度の大豆栽培面積は7生産組合で約100ヘクタール。各生産組合は、圃場全体に排水溝と明渠(めいきょ)を施すなど、湿害対策を行い、品質の向上と転作田での大豆栽培技術の習得に取り組んでいる。
(日本農業新聞)

○8月29日(水) 環境へ配慮着々 今年産作付けの23%に 宮城
 今年から県内全域で特別栽培など「環境保全米」の作付け拡大に取り組む宮城県で28日、2007年産米の作付面積の約23%で環境に配慮した栽培方法を実施していることが分かった。特別栽培など、環境に配慮した米作りを進めているのは、06年末の段階で作付面積の約20%。体制整備など準備段階に当たる今年産は約3%。今後、農薬の成分回数などの栽培パターンを絞り込む。
(日本農業新聞)

○8月30日(木) 5日先まで 台風進路予想 気象庁09年度から
 気象庁は29日、これまで3日先まで予想している台風の進路予想を、2009年度から5日先までに延長する。10年度からは大雨や洪水などの気象警報の発表区域を、これまでの約5倍に当たる1800の市町村単位に細分化。台風への備えを早くからできるようにし、気象警報の区域の細分化と合わせ、被害軽減に役立てる。08年度予算の概算要求に盛り込んだ。台風予報は、風や気温などの時間変化をスーパーコンピューターで計算して予想するという手法を使っている。新たなソフトを付け加えることで、5日先の予想が可能になるという。5日先の台風位置の予想円(台風の中心が達すると予想される範囲)は半径500から600キロの見込み。現在、3日先の予報円はおおむね半径300キロとなっている。気象警報は現在、全国を373区域に区切って発表しているが、市町村単位までに細分化し1800区域にする。細分化によって、自治体が局地的な豪雨などで、適切に避難勧告を出せるようになる。08年度はソフトウェア整備と開発基盤整備、09年度はソフトとハードの整備に充てる。
(日本農業新聞)

○8月31日(金) 秋田が「やや良」 5県は「平年並み」 8月15日現在
 東北農政局は30日、2007年産水稲の15日現在の作柄概況を発表した。秋田が「やや良」になったほか、他の5県は「平年並み」となった。7月下旬の減数分裂期に低温だったものの、8月は高温で好天が続いたため、平年並みとなった模様だ。全もみ数は青森と秋田が「やや多い」、岩手、山形、福島が「平年並み」、宮城は「やや少ない」と見込まれる。穂数は青森、秋田、山形で「やや多い」、岩手で「平年並み」、福島は「やや少ない」、宮城が「少ない」となった。また登熟は宮城が「やや良」、岩手、山形、福島が「平年並み」、青森、秋田が「やや不良」と見込まれる。ただ登熟は、今後の天候次第で左右される。作柄が「やや不良」となった地域は、青森の南部・下北、宮城の北部、福島の会津。これは7月下旬に低温だったり、5、6月の初期分けつ期に日照が少なかったりしたことなどが響いた。一方秋田では、他県に比べ気象条件が良かった。出穂の最盛期は北東北で平年より1〜4日早く、宮城で平年並み、山形、福島では1〜3日遅くなった。東北農政局によると、8月は好天で推移したが、気温の高い状態は作柄のマイナス要因にもなるので注意が必要としている。
(日本農業新聞)

○8月31日(金) 低コスト、省力化に 直播検討会 岩手・一関
 十九年度水稲直播(ちょくは)等低コスト技術現地検討会が三十日、一関市中里の大区画圃場(ほじょう)などで行われた。東北六県の農業研究機関担当者や生産者ら約百人が参加。一関農業改良普及センターが今年度から取り組んでいる全国最大規模の湛水、乾田両水稲直播栽培(種子の直まき)を通して、今後の稲作の在り方に理解を深めた。同検討会は、稲作の低コスト化、省力化で注目を集める直播栽培の普及推進や実証研究などが主な目的。今年度は同センターが同市の十ヘクタール(一ヘクタール十枚)の実証圃場で、初年度は乾田直播、湛水直播をそれぞれ三ヘクタール、普通移植(苗で植える)四ヘクタールで水稲栽培に取り組んでいる「一関遊水地事業地区『担い手集積型』超低コスト水田農業経営実証事業」をメーンに研修が行われた。現地では、同センターの小野寺郁夫上席農業普及員が「大区画圃場を有効活用し、担い手が専業農家として自立するためには、コスト低減を図る水田営農システムの構築が必要」とし、「通常の移植と湛水、乾田両直播を組み合わせた栽培技術確立の実証に取り組んでいる」と説明した。東北農業研究センターの大谷隆二上席研究員は「十ヘクタールという大規模な実証事業は、全国でも例がない。乾田直播の稲の状況がいまひとつだが、代かきの必要がない乾田はコスト低減率が高い。実証試験を重ねデータを蓄積すれば、大きな意味を持ってくる」と評価した。検討会は、同市舞川地区や奥州市水沢区姉体地区の圃場でも行われた。
(岩手日日新聞)
 
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