水稲冷害研究チーム
2008年東北稲作動向
本情報は新聞記事等から得られる東北地域の稲作概況をお知らせするものです.
稲作の動向と冷害関連記事に注目して,概況を追跡します.
なお,記事の収集については東北農業研究センター情報資料課田中課長さんにご協力をいただいています.
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○6月4日(水) 担い手が先導 児童と米作り 岩手町・久保活動組織
岩手町久保の町立久保小学校は5月29日、田植え学習を行った。同校の給食に使われている米がどのようにしてできるかを学んでもらうため、同町久保・落合地区の農地・水環境保全の会、久保活動組織が初めて実施した。同地区では2006年に発足した集落営農組織が、特別栽培米「いわてっこ」を生産、収穫した米は地域の学校給食に使用されている。田植えには保護者をはじめ、JAや行政の職員も応援に駆け付けた。水田に入った児童は、はだしになって苗を植えた。これから児童は、除草や天日干し、脱穀と一連の作業を行う予定だ。
(日本農業新聞)
○6月4日(水) 産直米ゆきこ 生消共に作業 青森・JA田子町稲作部会有機米専門部会
JA田子町稲作部会有機米専門部会とコープあおもりはこのほど、田子町向山地区の圃場(ほじょう)で田植え体験交流会を開いた。コープあおもりの組合員約50人は有機米専門部会員と、同コープで産直米「ゆきこ」の商品名で売られている「あきこまち」を植えた。圃場に「ゆきこ」と文字が浮き出るように作業。田植え後は「ゆきこ」で握ったおにぎりを食べ、交流を深めた。交流会は、1989年に田子町農協有機栽培米研究会と八戸市民生協が始めた。7月には蛍観賞が楽しめる一泊体験交流会、10月には稲刈り体験交流会を開く予定。
(日本農業新聞)
○6月4日(水) 酒造りの全部 体験塾が指南 岩手・釜石市の酒造会社
釜石市の酒造会社兜l千鳥が主催する「浜千鳥酒造り体験塾」がスタートした。参加者が田植えから稲刈り、酒の仕込みまでに携わり、酒造りのすべてを体験することができる。その第一弾として、田植え体験会がこのほど、大槌町で開かれた。家族連れら55人が参加。7アールの田んぼに、岩手オリジナル酒造好適米「吟ぎんが」の苗を丁寧に植えつけた。酒造り体験塾は、県が推進する地産地消運動に連動した企画。今後は、大槌町で酒造好適米を生産する大槌酒米研究会が管理する。参加者は稲刈りや仕込みを体験し、「ゆめほなみ」の醸造を予定している。家族で参加する子どもは、酒酵母のパン作りに挑戦する。
(日本農業新聞)
○6月4日(水) もちつき楽しみ 岩手・遠野市の児童がもち米作り
遠野市上郷町の上郷小学校の5年生30人はこのほど、総合学習の一環で農業体験授業を行った。菊池正則さんが提供する8アールの田んぼで、昔ながらの田植え作業に汗を流した。児童は、JAいわて花巻青年部上里支部の部員らから植え方の手ほどきを受け、「ヒメノモチ」の苗を手植え。菊池さんは、子どもにもちつきを体験させたいと、うるち米生産をもち米に転換。稲刈りまで菊池さんが管理し、児童は収穫祭にもちつきを体験する。
(日本農業新聞)
○6月5日(木) 乾田直播の適期防除を 宮城・JAみどりの
JAみどりのの小牛田営農センター管内で乾田直播(ちょくは)栽培をしている生産者がこのほど、美里町で現地検討会を開いた。美里農業改良普及センターの大槻恵太技師は「5月中旬の低温で出芽が遅れ気味。雑草の発生に注意し、タイミングを逃さない防除対策が必要」と呼び掛けた。JA管内の乾田直播は、営農組織を中心に田植え時の省力化と育苗ハウスの有効活用ができることから増えてきた。小牛田地域でも14人の生産者が約21ヘクタールに「ひとめぼれ」「まなむすめ」を栽培。
(日本農業新聞)
○6月5日(木) 水稲生育遅れ気味 農産物管理に注意を 週末まで低温傾向
5月中旬から断続的に続いている東北地方の低温傾向は、今週いっぱいまでで、その後は平年並みの気温に戻りそうだ。仙台管区気象台によるとこの低温はオホーツク海高気圧によるもので、今夏は平年よりもこの高気圧が現れやすく、農作物の管理に注意が必要だ。5月は上旬が平年を大きく上回る気温になったが、中下旬には寒気が南下し低温となり、気温の変動が大きかった。特に青森、宮城、福島の太平洋側は最高気温が平年よりも7、8度低い状態が1週間程度続いた。気象台は「今年はオホーツク海高気圧により、やませの影響が出やすい」と話している。
水稲の生育は、太平洋側を中心に一部地域で若干遅れ気味となっている。5月中旬以降の低温と日照不足による影響で、今後の天候によっては必要な草丈や茎数が確保できない恐れがある。東北農政局は状況に応じた栽培管理の徹底を呼び掛けている。宮城県内の水稲は、2日現在で平年より3日ほど遅れている。草丈は平年の9割、茎数は8割。「天気次第で目標とする草丈や茎数は、十分回復できる」と県は話すが、当面は、日照があれば浅水に、低温の場合は深水にするといった小まめな対応を促している。岩手や福島は、やや活着が遅れ気味だった。現在は分けつが始まり、まずまずの生育状況だ。青森、秋田、山形なども生育は平年並み推移している。東北地方は4月下旬から5月上旬まで天候に恵まれたため土が乾き、土壌に窒素成分が多いという。山形県は「水稲の生育が遅れても急いで追肥せず、状況を見極めることが大切」と話す。
(日本農業新聞)
○6月5日(木) どうなる?今年の梅雨 低温、豪雨警戒を 病害対策や深水管理も
関東甲信地方以西の大半が梅雨入りした。今年は梅雨入り時期が平年、前年より早い地域が多く、期間が長引くことも予想される。特に、オホーツク海高気圧による寒気の吹き込みが強く、太平洋高気圧の張り出しが弱いため、台風が接近しやすい気圧配置になっており、専門家は低温と豪雨に注意を呼び掛ける。
気象庁の発表によると、今年の梅雨入りは沖縄・奄美を除き、平年より1〜6日早い。前年と比べると、4〜20日と大幅に早まっている。一方、3カ月予報によると、今年の梅雨明けはほぼ平年並み。このため、梅雨の時期は平年以上に長引く見込みで、病害虫の発生などに細心の注意が必要だ。気温は6、7月は平年並みか、平年より高い見込みだ。しかし、この数値はあくまでも平均。民間の気象情報会社・気象情報システムの高津敏社長は「寒暖の差が大きく、寒い日がないとは言えない」と指摘する。オホーツク海にある高気圧の勢力が強いことかが大きな要因だ。この海域は周囲を陸地や島に囲まれ、偏西風の影響で高気圧がとどまりやすい。この高気圧は寒気を持ち、本州に向けて寒気を送り込む。北日本から関東付近の5月の気温の激しい上下は、これが原因で発生した。現在も高気圧の勢力が衰える気配はなく、梅雨時期も続き、梅雨前線に向け寒気が流れ込み、気温を下げる可能性がある。農業気象に詳しい立正大学地球環境科学部の福岡義隆教授は「北、東日本では深水管理など、冷夏と同じような対策の心づもりは必要だ」と語る。
太平洋高気圧の張り出しが弱く、台風が日本に近づきやすいことも警戒要因だ。5月に過去最多タイの4個もの台風が発生し、その多くが日本列島に予想外に近づいたのも、2つの高気圧の間に当たる、日本寄りの太平洋上に台風が通りやすい道が出来たことにある。今後、6、7月に発生した台風がこのコースに沿って日本に接近した場合、梅雨前線を刺激し、豪雨となる危険がある。福岡教授は「例年は梅雨末期にある大雨が6月に発生する可能性もあり、日本全域で雨への備えが必要だ」と警戒を呼び掛ける。
(日本農業新聞)
○6月6日(金) バケツ稲作り 児童が苗植え 岩手・藤沢町の藤沢小5年生34人
藤沢町立藤沢小学校の5年生34人はこのほど、社会と総合的な学習の時間にバケツ稲の取り組みの中の苗植え作業を行なった。児童は、用意した15リットルのバケツにあらかじめ土と水を入れ、混ぜ合わせて田を作り、「ひとめぼれ」の苗を植え付けた。
(日本農業新聞)
○6月6日(金) 最大3割増収 大豆小畝立て播種 岩手県農研センターが試験
岩手県農業研究センターは5日、花巻市で大豆小畝(うね)立て播種(はしゅ)栽培を現地試験した。播種位置を高くして湿害を軽減するため、平均で1割、最大3割の増収が見込める。農家が持っている代かきハローを利用するため、低コストで導入できるなどメリットは大きい。技術マニュアルも作成し、一層の普及を目指す。機械は、水稲用代かきハローに、大豆・麦用の播種機をつけたもの。ハローのつめの配列を並べ替えることで、土を寄せ上げて8〜10センチの畝高をつくりながら、播種する仕組みだ。同センターが2005年に開発した技術で、07年には363ヘクタールまで普及が進む。
(日本農業新聞)
○6月7日(土) 米育ち豚高い評価 飼料米8ヘクタールに作付け 秋田・JAかづの
JAかづのが2007年度から取り組んでいる飼料米の作付けが、今年度は8ヘクタールに広がった。飼料米を与えた豚肉の食味が高い評価を受けたため。4月には、鹿角地域での取り組みを拡大しようと鹿角地域飼料用米推進協議会を設立した。行政や稲作生産者、畜産農家と連携し、飼料米で遊休農地の活用を進めていく。農事組合法人二本柳ファームは今年、多収米品種の「ふくひびき」を6ヘクタールに植え、10アール当たり収量600キロを目指す。飼料米を与える豚は昨年の約2800頭から約3550頭になる予定。
(日本農業新聞)
○6月7日(土) 児童とバケツ稲 JAみやぎ仙南・柴田地区青年部
JAみやぎ仙南柴田地区青年部はこのほど、柴田町立船迫小学校でバケツ稲の指導を行なった。5年生77人は、青年部員が準備した土に「みやこがねもち」の苗を植えた。今後は生育を指導し、稲刈りと収穫祭を行なう予定。
(日本農業新聞)
○6月7日(土) 神奈川の家族と田植え交流満喫 宮城・JAみどりのパルシステム米栽培研
JAみどりのパルシステム米栽培研究会はこのほど2日間、パルシステム神奈川ゆめコープとの交流会を美里町北浦地区で開き、8家族26人が田植えとイチゴ狩りをした。会員の大子田利夫さんの水田に「ひとめぼれ」の苗を手で植え、田んぼや用水路で生き物観察をした。
(日本農業新聞)
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○6月11日(水) 大豆播種大忙し 岩手・花巻地域
花巻地域では大豆の播種(はしゅ)作業がピークを迎えている。このうち、花巻市石鳥谷町の上台大下通農業生産組合は2日から4日間、作業を行なった。最終日の5日、組合員5人が作業に取り組み、溝掘り機で暗きょをつくり排水対策した圃場(ほじょう)に、播種機で大豆の種をまいた後、乗用管理機で除草剤を散布した。組合は1996年、圃場整備事業をきっかけに設立。参加農家は60戸で構成され、今年度の経営面積は水稲11ヘクタールと大豆16ヘクタールの合計27ヘクタール。水稲と大豆のブロックローテーションを組み、農地の集積を進めながら連作障害回避に努めている。播種作業は6月中旬まで続く。
(日本農業新聞)
○6月12日(木) 雑穀栽培極めて 技術マニュアル配布 JAいわて花巻
全国最大規模の雑穀生産量を誇る岩手県花巻地方の技術向上に役立ててもらおうと、JAいわて花巻と花巻地方農業振興協議会は「花巻地方の雑穀栽培マニュアル〜イーハトーブ花巻の雑穀〜」を発行し、農家や関係機関などに配布した。2008年度は、14品目の作付面積を930ヘクタールに設定。特にヒエやアワ、ハトムギは大規模な増産に乗り出し、07年度実績比で3割増の収量確保を狙う。マニュアルはA4判、32ページで1000部を発刊した。花巻市内で奨励しているアワやキビのほか、イナキビやアマランサス、ヒエなど7品種の栽培管理方法や、ナトリウムランプを使用したアワノメイガと呼ばれる害虫の防除実証試験、フェロモントラップによる害虫発生調査などが、グラフや写真付きで紹介されている。
花巻地方は、水田農業改革に対応するため、03年に策定した「花巻地方水田農業ビジョン」の戦略振興作物として雑穀を位置付け推進。食材の国産志向や健康に対する消費者ニーズの高まりを受け、作付けが拡大。日本一の栽培規模を誇るまでになった。しかし、収量や品質など不安定な面もあるため栽培技術向上に役立ててもらおうと、国の助成を受けてマニュアルを作成した。
(日本農業新聞)
○6月12日(木) 麦赤かび病注意 収穫へ成熟期確認 宮城・JA仙台
麦の刈り取りに万全の態勢で臨もうと、JA仙台麦生産部会協議会はこのほど、技術向上研修会を仙台市の農業園芸センターで開いた。生産者やJA職員、市、県の担当者が出席し、成熟期の予想などを確認した。2008年産麦は、平年並みの収穫が予想されている。赤かび病が県の発生予察で、「やや多」と示されていることから、JAは圃場(ほじょう)観察の励行と、発生した場合の刈り分けの徹底を呼び掛けた。刈り取り時期は、子実を指でつぶして感触を確かめるなど小まめな観察を行なうよう指導し、早刈りや刈り遅れによる品質低下を注意した。大麦は14日ごろ刈り取り適期を迎え、今月いっぱい続く予定。管内の作付けは大麦、小麦合わせて約300ヘクタール。主に大麦「シュンライ」が栽培されている。
(日本農業新聞)
○6月12日(木) 自前肥料で飼料米 豚肉生産体系確立へ 秋田・小坂町のグループ
秋田県内で初めて飼料米による豚肉生産を始めた小坂町のポークランドグループは今年、独自に飼料米の試験栽培に取り組む。同グループが生産した完熟堆肥(たいひ)を用い、多収量でコストを削減した栽培体系の確立を目指す。試験栽培は、小坂町野口の転作田95アールで行なわれる。完熟堆肥を基本とし、化学肥料や土壌改良材などを5通りの体系で施肥した圃場(ほじょう)に、多収穫品種「ふくひびき」を先月26日に植え付けた。今後は、施肥体系ごとに生育や収穫量を比較し、5通りの方法から、最も「ふくひびき」に適した体系を探る。国内最大となるSPF(特定病原菌不在)豚11万3000頭の出荷体制が整いつつある同グループは、首都圏を中心に活動するパルシステム生協連合会の要請を受け、昨年度から飼料米を給餌した豚を生産している。
(日本農業新聞)
○6月12日(木) 小学生とエコ栽培 中山間地向き米「やまのしずく」 宮城・七ヶ宿町農家グループ
県が育成した中山間地向けの米の新品種「やまのしずく」を特産化する試みが七ヶ宿町で始まった。取り組むのは地元の稲作農家グループ。子どもたちにも知ってもらい食育活動につなげようと、町立湯原小学校で田植えを行なった。先月末、湯原小学校では、全校児童28人と七ヶ宿町源流米ネットワークのメンバー、地元農家らが学校近くの水田で「やまのしずく」を手植えした。水田にはカキ殻を砕いた粉末を土壌改良材として使用、水がめ保全にも努める。ネットワークのメンバーも農薬や化学肥料を減らした栽培を実施する。小学校では水田管理や稲刈り体験を行い、収穫した米は学校給食として全校児童で味わう予定。
(日本農業新聞)
○6月13日(金) 環境保全型農業に理解 児童が田植え 岩手・一関有機農業推進協と大東地区あそびの城
次代を担う子どもたちに有機水田での農作業体験を通じ、稲作や環境保全型農業に対する理解や食育の増進を図るための田植え体験が7日、一関市大東町大原で開かれ、市内の親子ら約50人が参加した。この取り組みは、一関地方有機農業推進協議会と大東町レクリエーション協会大東地区あそびの城が、2008年度地域有機農業推進事業を活用して開いたもので、1昨年に続き2回目。同協議会の小島幸喜代表が、有機米を生産する35アールの水田の一部を提供した。参加者は3列ずつ約20メートルに「ひとめぼれ」の苗を植え、自分の名前を書いた立て札を水田に設置した。子どもたちは田植え機乗車体験、有機栽培のバケツ稲づくりを満喫。昼食には有機米のおにぎりが配られた。今後、参加者には稲の成長を観察してもらい、田んぼの生きもの調査や稲刈り、わらを使ったリース作りなども体験してもらう予定。
(日本農業新聞)
○6月13日(金) 秋には収穫 販売も体験/八幡平市の田頭小
八幡平市田頭の市立田頭小学校5、6年生がこのほど、学校田で「いわてっこ」田植えを行なった。刈り取りや脱穀、さらには販売まで行なう同小の体験学習は今年で8年目。植え方の指導には学校田を提供している同市田頭の清水畑安一さんとJAのOBの遠藤光明さんが当たった。田んぼに張られたロープに沿って1列に並んだ児童らは、後ろへ一歩ずつ後退しながら苗を植えた。
(日本農業新聞)
○6月14日(土) 良質米生産 あぜ道相談 宮城・JA古川
JA古川は13日まで、稲作農家を対象にした「あぜ道相談会」を管内104カ所で開いた。栽培管理と葉いもちの防除徹底を呼び掛け、良質米生産を目指すことを確認した。稲の生育は5月下旬の低温で平年に比べ草丈はやや短め、茎数・葉数とも少なめだが、分げつの発生がみられ生育は回復傾向を見せている。大崎市古川の中心部に位置する中央支店管内の稲葉地区では、組合員農家7人が集まった。いもち病防除については、圃場(ほじょう)にある残苗の処分と合わせて、粒剤(オリゼメート)による葉いもち防除を15〜20日にかけて実施するよう、JAの営農担当職員が徹底を呼び掛けた。
(日本農業新聞)
○6月14日(土) 空撮画像で米収穫判断 青森県、農家に情報提供
青森県は小型飛行機から撮影した水田の画像をもとに、コメの収穫時期などを決めるシステムを実用化した。収穫前の稲の色を解析し、コメに含まれるたんぱく質を推定。おいしい米が収穫できるよう農家に情報提供する仕組みだ。すでに平川市の水田でモデル事業を行って実績をあげており、県内の他の水田地域での利用を模索する。このシステムは稲刈りの約一カ月前に小型飛行機で上空から水田の画像を撮影。稲穂や葉の波長解析した後、一・五メートル四方を一つの単位として、たんぱく質の分布図を作る。農協や農家は分布図を参考に収穫時期などを決める。コメはたんぱく質の含有量が低いほど味がよいといわれる。たんぱく質が低い水田をまとめて刈り取れば高品質のコメを効率的に出荷できる。県は二〇〇七年度、モデル事業として約六百万円を投じ、平川市の水田でたんぱく質の分布図を作製。一部の農家で味がよい米をまとめて収穫する分別集荷を導入したが、消費者の人気を集めるなど好評だったという。
(日本経済新聞)
○6月18日(水) 水田の用水確保万全に 岩手県奥州農業普及センターが技術情報
岩手県奥州農業改良普及センターは、地震によってダムや農業用水路に被害が発生し、水田用水の確保が不安定になったことから、17日までに稲作技術情報を緊急発行した。当面の漏水対策は@畦畔(けいはん)、水路の水漏れ補修A水田の水尻を完全密閉し、流出防止B暗きょ俳水路を確実に閉じるなど。干害を防ぐため、窒素過多の施肥にしないこと、極力除草に努めることも呼び掛ける。
(日本農業新聞)
○6月19日(木) 大豆湿害これで防ぐ 有芯部分耕・耕うん同時畝立て・小畝立て 宮城・JA古川
JA古川はこのほど、大崎市古川で管内の大豆生産組織を集め、湿害対策技術講演会を開いた。JAが設置している湿害軽減技術の試験圃場(ほじょう)で@有芯(ゆうしん)部分耕A耕うん同時畝立て播種(はしゅ)B小畝立て播種の3種類の技術を実演した。それぞれ対策として畝を高く、湿害を回避することが狙い。有芯部分耕は、市販ロータリーの播種床幅約20センチを不耕起とする。これにより畝間耕起部の排水が進む。一方、不耕起部の保水によって乾燥を軽減する効果がある。耕起と施肥・播種を同時に行なう技術で、作業時間が短縮できる。JAは、昨年から作付け面積を拡大した大豆特有の青臭さやえぐ味が少ない、宮城県奨励品種「きぬさやか」の圃場を設けた。低コスト生産と湿害対策、雑草防除技術の確立を図っていく。管内の大豆は今年、昨年より100ヘクタール多い約1400ヘクタールに広がる。
(日本農業新聞)
○6月19日(木) 生産者に技伝授 岩手・花巻地方担い手支援協
花巻地方担い手育成支援協議会はこのほど、大豆の有芯部分耕播種栽培技術を花巻市の試験圃場で生産者に初公開した。東北農業研究センターが開発した技術で、市販ロータリーのつめを一部外すことで不耕起部分に播種できる。不耕起部分の土壌水分の変動が耕起部分より少ないため、播種直後の湿害や乾燥害の軽減が期待できる。花巻地域で多く見られる排水の悪い粘土質の圃場でも効果を発揮するという。播種までに事前の耕起を複数回行なう慣行の平畝播種栽培と違い、水稲後の耕うんしていない圃場で耕起と施肥、播種作業を同時に行なうため、作業時間の短縮にもつながる。協議会では今後、圃場を管理しながら生育状況や収量を調査し、技術の効果を確かめていく。
(日本農業新聞)
○6月19日(木) 稲作ピンチ 取水口、ずい道陥没 岩手・宮城内陸地震
岩手・宮城内陸地震による農業被害が日増しに深刻化している。震源地に近い奥州市衣川区では農業用水の取水口や、ずい道が陥没し、下流の水田約75ヘクタールへの通水が地震直後から不能になった。同区と胆沢区では水田の隆起や陥没、ひび割れなどの被害が報告されており、JA岩手ふるさとでは調査を急いでいる。
衣川区内の幹線水路を管理する衣川土地改良区によると、南股川流域の大原堰(せき)の水路の取水口と約120メートルのずい道が地震で陥没、使用不能になっている。下流の水路は使用可能と判断し、ポンプを設置して近日中に通水できる見通しだ。同改良区では「早期の通水に全力を注ぐ」と普及を急いでいる。
岩手県の18日現在の水稲被害は、土砂流入による水稲の倒伏が一関市厳美町、奥州市の胆沢区と衣川区で約20カ所。調査中のため、今後も増える見込み。パイプラインの破損によるかんがい不能面積は、奥州市中心に100ヘクタール強。復旧が進んでおり、県は「今後縮小する」とみている。
(日本農業新聞)
○6月19日(木) 水田被害8億円超す 宮城
岩手・宮城内陸地震による宮城県の水稲被害は18日現在、8億円を超えた。ため池や用水路の損壊が目立ち、水が引き込めない深刻な地域も出ている。被害は、ため池47カ所、用水路84カ所、ポンプ場12カ所のほか、農地のひび割れ、のり面崩壊、農道、橋の損壊で被害のほとんどは栗原市に集中している。県は「被害地は山間部で、用水路の復旧には時間がかかる」と話している。
(日本農業新聞)
○6月19日(木) 文書で注意喚起 浮き苗、漏水、節水 JAいわて南
JAいわて南は18日、災害対策本部を開き、地震で水田被害を受けた組合員に対し、今後の水田管理を文書で呼び掛けることを決め、同日配布した。現在、一番被害が大きい一関市厳美町を中心に水田に地割れが生じ、強い揺れで苗が浮き上がり、倒伏が見られる。用水が長期間にわたり十分に確保できない地域が出てくる恐れもある。対策方法として@浮き苗A漏水B節水のそれぞれ注意点をまとめた。これから降雨の心配も予想されるため、対策本部は引き続き対応策を検討していく。
(日本農業新聞)
○6月20日(金) 175カ所であぜみち相談会 JAいわて南
安全・安心なJA米を作ろうと、JAいわて南はこのほど、管内175会場で第3回あぜみち相談会を開いた。同相談会では、JAいわて南の営農指導員が田植え後から中干しまでの管理として病害虫防除、水管理、中干しなどについての注意点を生産者に呼び掛けた。一関市花泉町油島の常盤公民館前には米生産者9人が集まった。JAいわて南農政企画課の佐藤恵一さんは「今後の水管理として15度以下の低温時には水深5センチ以上の深水とし稲を寒さから守ること」と、水管理について説明したほか、「中干しは根を空気にさらすことで健全に生育させること。中干し後、急に深水にすると、一時的に根が空気に慣れていたため根が弱るので、間断かん水を繰り返し、通常の水管理にすることが重要」と中干しについて注意を促した。
(日本農業新聞)
○6月20日(金) 米作り立て直し 水管理徹底呼び掛け JA岩手ふるさと
震度6強の激震に襲われたJA岩手ふるさと衣川地域センターは19日、16集落で震災後初の水稲の指導会を開いた。管内では約15ヘクタールの水田に亀裂、隆起が発生。余震で被害が今後増大すると見られることから緊急稲作情報を作り水管理徹底を呼び掛けた。被災した8人の農家は疲れ切った表情で集まった。北股地区の外の沢・衣原集落では総延長約8キロのパイプラインが機能をなくした。地区民総出で復旧に当たっている。面積約50ヘクタールのうち、水稲30ヘクタールを統括する外の沢集落営農組合では、段差が生じ水田として機能できない状況だ。奥州農業改良普及センターは「少ない水を分け合ってなんとか実りを確保しよう」と呼び掛けた。
(日本農業新聞)
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○6月21日(土) 麦検査スタート JAみやぎ仙南県内トップ切り
JAみやぎ仙南は17日、県内トップを切って2008年産麦の初検査を角田ライスセンターで行なった。「シュンライ」約1200袋(量目25・5キロ)を検査したほか、検査規格や被害粒基準の確認などの研修会を開いた。今年は春先の天候と収穫適期を迎えた6月の好天に恵まれ、品質、収量ともに平年並みと予想される。
(日本農業新聞)
○6月21日(土) 生き物調査生き生き 児童に田んぼ教室 宮城・JA加美よつば
JA加美よつばで17日、ふれあい田んぼ教室が行なわれた。仙台市の小学生を受け入れたのは、加美町下狼塚集落営農組合。参加した仙台市立陽台小学校5年生149人は、農家の指導でサトイモ苗の定植、タマネギの収穫、稲の生育や水田の生き物を観察した。水田では昆虫を発見したり、水や風の香りなど自然との触れ合いを楽しんでいた。秋は稲刈り、サツマイモとサトイモ掘りなどの収穫体験も受け入れる予定。JAも体験の支援としてホームページで作物の成長を紹介していく。
(日本農業新聞)
○6月21日(土) 水田で23種発見 小学生と観察 山形・尾花沢市でJAみちのく村山
JAみちのく村山青年部玉野支部は食農教育の一環として19日、尾花沢市立玉野小学校5、6年生32人と市内の実習田で「田んぼの生き物調査」を行なった。一列に並んで田んぼに入った児童は、次々と生き物を網ですくい上げ「ヤゴを見つけた」「卵を背負ったコオイムシがいる」など歓声を上げていた。約4アールの実習田に23種類の生き物を発見した。参加した県JA青年組織協議会の今野賢会長は「生き物の視点から農業や暮らしを見直すことも重要なこと。来年度は県下で田んぼの生き物調査を推進していきたい」と話していた。
(日本農業新聞)
reigai@ml.affrc.go.jp