水稲冷害研究チーム
2008年 早期警戒の活動を振り返る
2008年 早期警戒の活動を振り返る
1.2月11日(月) たろし滝測定会
【天気概況】
・南部は晴れまたは曇り、北部は曇りまたは晴れとなる。
【研究活動】
・岩手県石鳥谷町葛丸渓谷にある“たろし滝”の豊凶占いに行く。たろし滝に向かう坂の途中でまずまず立派な”たろし(垂氷)”が見える。この日は日差しもなく気温も氷点下であったが、風がなく寒くはなかった。例年より多い280人の人々が見守る中、神事が10時に始まり、祈願の後、神楽が奉納される。いよいよ測定だが、花巻市長も測定に加わり、太さが4m80cmと発表される。会長の板垣さんから33年にわたる計測経過や会長なりの分析が紹介され、恒例の川柳が紹介される。“わあ…すごい 縁起重ねて はずむ声”で豊作の年とのご託宣がある。
2.3月1日(土) モニター交流会第1日め
【天気概況】
・気圧の谷の影響で日本海側は雪か雨または曇り、太平洋側は曇りまたは晴れ、一時雪か雨となる。
・最大瞬間風速は青森県八戸で09:33に南南西24.0m/s、秋田県秋田で12:36に西北西22.3m/s、宮城県石巻で15:51に西北西22.1m/sとなるなど全域で強い風が吹く。
【研究活動】
・モニター交流会の1日目を行う。宮城、山形を中心に10名が参加した。1日めは昨年の栽培や気象の話題を中心に活発な討議を行う。飼料米、バイオエタノールについて検討を行う。
3.4月16日(水) 種まき
【天気概況】
・高気圧に覆われ、晴れの1日となる。
・最高気温は青森県十和田で平年より11.6℃高い24.3℃となるなど16か所で10℃以上、43か所で5℃以上高くなる。
【研究活動】
・生育・作柄診断試験区の種まきを行う。基幹12品種は、青森県「まっしぐら」「むつほまれ」「つがるロマン」、岩手県「かけはし」「いわてっこ」、宮城県「ササニシキ」「ひとめぼれ」「まなむすめ」、秋田県「あきたこまち」「めんこいな」、山形県「はえぬき」、福島県「コシヒカリ」。
4.4月19日(土) 早期警戒情報 第1号
【天気概況】
・低気圧の影響で太平洋側で雨また曇り、日本海側南部で曇りまたは雨、北部は曇りの1日となる。
・最高気温は青森県三戸で平年より7.4℃低い5.7℃となるなど12か所で低くなる。
・最低気温は岩手県千厩で平年より7,4℃高い12.6℃となるなど27か所で5℃以上高くなる。
・最大瞬間風速は宮城県石巻で08:34に北東32.7m/s、岩手県大船渡で07:37に北東25.0m/s、福島県白河で09:15に北北東22.5m/sとなるなど全域で強い風が吹く。
【研究活動】
・早期警戒情報第1号を作成する。
5.5月8日(木) 宮城県現地調査
【天気概況】
・北部は晴れまたは曇り、南部は曇りの1日となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・14時に仙台管区気象台より「低温とおそ霜に関する東北地方気象情報 第1号」が発表される。「明後日(10日)から12日頃にかけて気温の低い状態が続き、東北北部を中心に山沿いではおそ霜のおそれがあります。農作物の管理には十分注意して下さい。」とのことである。
【研究活動】
・岩手県南部で田植えや代かきをしている農家がみられた。今週末がピークとみられる。
・宮城県北部では5割弱とみられる。集落や農家によって進展が異なり、田植えの分散化がかなり進んでいるようだ。
6.5月11日(日) 宮城県現地調査
【天気概況】
・日本海側で晴れまたは曇り、太平洋側で曇りまたは雨の1日となる。
・最高気温は岩手県宮古で平年より11℃低い6.6℃となるなど4か所で10℃以上低く、38か所で5℃以上低くなる。
・最低気温は青森県むつで平年より6.9℃低い-0.1℃となるなど青森県を中心に11か所で5℃以上低くなる。
【研究活動】
・岩手県中部で代かきをしている農家がみられた。今週がピークとみられる。
・岩手県南部で田植えや代かきをしている農家がみられた。ほぼ終盤とみられる。
・宮城県北部では8割弱とみられる。集落や農家によって進展が異なり、田植えの分散化がかなり進んでいるようだ。
7.5月16日(木) 生育・作柄診断試験区の手植え
【天気概況】
・高気圧に覆われ、晴れまたは曇りの1日となる。
【研究活動】
・生育・作柄診断試験区の田植えを行う。久しぶりの青空の下、総勢28名で恒例の手植えを行う。
・生育・作柄診断試験区、水管理区の調査区設定を行う。
8.6月19日(木) 梅雨入り
【天気概況】
・低気圧の影響で曇り一時晴れ、夕方より雨または曇りとなる。
・最高気温は岩手県宮古で平年より8.6℃高い28.7℃となるなど9か所で5℃以上高くなる。
【早期警戒活動】
・仙台管区気象台が東北南部・東北北部が梅雨入りしたとみられると発表する。
・9時に台風第6号が発生する。
【その他】
・東北南部が梅雨入りしたとみられる。平年より9日遅く、昨年より2日早い。
・東北北部が梅雨入りしたとみられる。平年より7日遅く、昨年より10日早い。
9.6月27日(木) 宮城県現地調査
【天気概況】
・晴れまたは曇り、一時雨の1日となる。
【研究活動】
・宮城県北部のモニター圃場の調査を行う。分げつも順調に増加し、生育はおおむね順調のようだ。
10.7月18日(金) 山形県現地調査
【天気概況】
・北部は晴れまたは曇り、南部は曇りで夜には雨となる。
【早期警戒活動】
・仙台管区気象台より「低温に関する東北地方気象情報 第1号」が発表される。「東北地方では、7月中旬は寒気や冷たく湿った東よりの風の影響で、太平洋側を中心に気温の低い状態が続く見込みです。水田の水管理など農作物の管理に十分注意してください。」とのことである。
11.8月29日(金) 青森県現地調査
【天気概況】
・前線の影響で雨または曇り、一時晴れの1日となる。
・最高気温は秋田県角館で30.7℃の真夏日となる。
【研究活動】
・青森県八戸市、三沢市、十和田市、七戸町、五戸町、岩手県九戸の登熟状況を調査する。各地で8月中旬からの低温による遅延が観察された。
12.9月5日(金) 青森県現地調査
【天気概況】
・日本海側で晴れまたは曇り、太平洋側北部で曇りまたは晴れ、南部で曇りまたは雨となる。
・最高気温は秋田県角館で31.2℃、福島県若松で31.0℃、秋田県大曲で30.9℃となるなど11か所で真夏日となる。
【研究活動】
・青森県八戸市、三沢市、十和田市、七戸町、五戸町の登熟状況を調査する。各地で8月中旬からの低温による遅延が観察され、一部の圃場では褐変籾が観察された。
13.9月17日(水) 山形県収穫調査
【天気概況】
・高気圧に覆われ晴れまたは曇りの1日となる。
・最高気温は岩手県紫波で平年より6.0℃高い28.1℃となるなど15か所で5℃以上高くなる。
【研究活動】
・山形県鶴岡市、最上町のモニター農家の収穫調査を行う。生育は順調のようであった。
・山形県内陸北部では、モチの稲刈りが始まっていた。
14.9月18日(木) 宮城県収穫調査
【天気概況】
・北部で午前中を中心に晴れその後晴れまたは曇り、南部で晴れまたは曇りの1日となる。
・最高気温は青森県弘前で平年より7.2℃高い30.5℃となるなど11か所で5℃以上高くなる。
・最高気温は青森県弘前で30.5℃の真夏日となる。
【研究活動】
・宮城県美里町、登米市、石巻市、大崎市の収穫調査を行う。
・宮城県北部では、稲刈りの終了した水田は「こころまち」などごく一部であった。
15.9月30日(火) 山形県収穫調査
【天気概況】
・晴れまたは曇りの1日となる。
・最低気温は岩手県岩手松尾で平年より7℃低い2℃となるなど18か所で5℃以上低くなる。
【研究活動】
・山形県鶴岡市、最上町のモニター農家の収穫調査を行う。
・山形県内陸北部では刈取りの進捗状況は2〜3割、庄内で5割弱であった。
16.10月1日(水) 宮城県収穫調査
【天気概況】
・台風15号の影響で福島で午前中は雨、青森、岩手県北部で低気圧の影響で午後から一時雨、その他の地域で晴れまたは曇りとなる。
【研究活動】
・宮城県大崎市のモニター農家の収穫調査を行う。
・宮城県北部では刈取りの進捗状況は2〜3割であった。
17.10月4日(土) 早期警戒体制解除
【天気概況】
・晴れまたは曇り、寒冷前線の影響で一時雨となる。
【研究活動】
・刈取り適期を迎え、早期警戒体制を解除する。
18.2月11日(水) たろし滝測定会
【天気概況】
・南部を中心に晴れまたは曇り、北部は曇り、夕方より日本海側で雪となる。
【研究活動】
・岩手県石鳥谷町葛丸渓谷にある“たろし滝”の豊凶占いに行く。暖冬のため、たろし滝に向かう坂の途中の雪は例年より少なめであり、”たろし(垂氷)”も無かった。例年よりたろし滝の(融雪による)水量が多く、足下には3度にわたり崩落したたろしの残骸が散らばっていた。気温も朝は氷点下であったが、計測会の始まる頃には晴れて気温が上がってきた。200人の人々が見守る中、神事が10時に始まり、祈願の後、神楽が奉納される。いよいよ測定だが、たろしが無いため、昨年およびもっとも太い8mとなった昭和53年の計測風景が再現された。会長の板垣さんから35年にわたる計測経過や会長なりの分析が紹介され、恒例の川柳が紹介される。“この試練 転機がきっと やって来る”で並作の年とのご託宣がある。
2009年の早期警戒の活動は、日誌にどのように記録されるのか?!
reigai@ml.affrc.go.jp