水稲冷害研究チーム
2009年 早期警戒の活動を振り返る
2009年 早期警戒の活動を振り返る
1.2月11日(水) たろし滝測定会
【天気概況】
・南部を中心に晴れまたは曇り、北部は曇り、夕方より日本海側で雪となる。
【研究活動】
・岩手県石鳥谷町葛丸渓谷にある“たろし滝”の豊凶占いに行く。暖冬のため、たろし滝に向かう坂の途中の雪は例年より少なめであり、”たろし(垂氷)”も無かった。例年よりたろし滝の(融雪による)水量が多く、足下には3度にわたり崩落したたろしの残骸が散らばっていた。気温も朝は氷点下であったが、計測会の始まる頃には晴れて気温が上がってきた。200人の人々が見守る中、神事が10時に始まり、祈願の後、神楽が奉納される。いよいよ測定だが、たろしが無いため、昨年およびもっとも太い8mとなった昭和53年の計測風景が再現された。会長の板垣さんから35年にわたる計測経過や会長なりの分析が紹介され、恒例の川柳が紹介される。“この試練 転機がきっと やって来る”で並作の年とのご託宣がある。
2.2月21日(土) モニター交流会 1日め
【天気概況】
・低気圧の影響で日本海側で雪または曇り、太平洋側北部で雪または曇り、南部で晴れまたは曇りとなる。
・最大瞬間風速は青森県青森で00:53に西31.8m/s、青森県八戸で00:41に西29.9m/s、山形県酒田で01:22に西北西28.9m/sとなるなど強い風が吹く。
【研究活動】
・モニター交流会の1日目を行う。宮城、山形を中心に10名が参加した。1日めは昨年の栽培や気象の話題を中心に活発な討議を行う。また、田畑輪換と地力、乾田直播、肥料高騰についても検討を行う。
3.2月28日(土) 計算センター システム更新
【天気概況】
・高気圧に覆われ、晴れの1日となる。
【研究活動】
・早期警戒システムを構築している計算センターのシステム更新のため、HP更新ができなくなる。
4.3月6日(金) 計算センター システム更新
【天気概況】
・低気圧の影響で雨または曇りの1日となる。
・最低気温は福島県猪苗代で平年より7.6℃高い3.1℃となるなど11か所で5℃以上高くなる。
【研究活動】
・早期警戒システムを構築している計算センターのシステム更新が終了し、HP更新が復帰する。ただし、システム変更によりアメダス時別マップなど、気象情報の自動更新ができなくなる。また、更新後に旧システムから強制上書きバックアップされてしまったファイルもあり、完全復旧が不能となる。
5.4月18日(土) 早期警戒情報 第1号
【天気概況】
・高気圧に覆われ晴れまたは曇りの1日となる。
・最高気温は福島県福島で平年より6.8℃高い23.8℃となるなど15か所で5℃以上高くなる。
【研究活動】
・早期警戒情報第1号を作成する。
6.4月21日(火) 種まき
【天気概況】
・高気圧に覆われ、晴れの1日となる。
・最高気温は青森県十和田で平年より11.6℃高い24.3℃となるなど16か所で10℃以上、43か所で5℃以上高くなる。
【研究活動】
・生育・作柄診断試験区の種まきを行う。基幹12品種は、青森県「まっしぐら」「むつほまれ」「つがるロマン」、岩手県「かけはし」「いわてっこ」、宮城県「ササニシキ」「ひとめぼれ」「まなむすめ」、秋田県「あきたこまち」「めんこいな」、山形県「はえぬき」、福島県「コシヒカリ」。
7.5月10日(日) 宮城県現地調査
【天気概況】
・北部で曇り夕方より一時雨、南部で曇りまた晴れの1日となる。
・最高気温は福島県東白川で平年より11.3℃高い31.4℃となるなど30か所で5℃以上高くなる。
・最高気温は福島県東白川で31.4℃、福島県石川で30.3℃、福島県浪江で30.1℃となるなど3か所で真夏日、22か所で夏日となる。
【研究活動】
・宮城県北部の田植えの進捗状況は、栗原市、登米市では1〜2割、石巻市で7〜8割、大崎市で8〜9割であった。
・宮城県登米市、大崎市のモニター圃場の生育調査を行う。
8.5月20日(木)(水) 生育作柄診断区田植え
【天気概況】
・高気圧に覆われ晴れの1日となる。
・最高気温は青森県小田野沢で平年より9.2℃高い24.2℃となるなど42か所で5℃以上高くなる。
・最高気温は福島県福島で29.3℃、福島県石川で28.4℃、福島県二本松、若松と白河で27.9℃となるなど36か所で夏日となる。
【研究活動】
・生育・作柄診断試験区の田植えを行う。久しぶりの青空の下、総勢29名で恒例の手植えを行う。
・生育・作柄診断試験区の調査区設定を行う。
9.6月8日(月) 宮城県現地調査
【天気概況】
・上空の寒気の影響で大気の状態が不安定となり、南部は晴れまたは曇り、北部は曇りまたは雨となる。
・最高気温は岩手県宮古で平年より6.5℃低い12.7℃となるなど12か所で5℃以上低くなる。
【モニターネットワーク】
・宮城県美里町のモニターより生育調査結果が届く。
【研究活動】
・宮城県のモニター圃場の生育調査を行う。活着はやや遅れたものの、分げつも確認でき、その後の生育は順調なようだ。
10.6月11日(木) 東北北部梅雨入り
【天気概況】
・低気圧の影響で雨、夕方より南部から曇りとなる。
【モニターネットワーク】
・宮城県石巻市のモニターより生育調査結果が届く。
「生育調査(2回目)の御報告をします。10日に東北南部が入梅し、11日には、東北北部まで入梅しました。昨夜からの雨で外の空気も澄み、田んぼの稲も生き生きとしています。気象庁では、今夏のエルニーニョの発生を予想していますが、それに伴う夏の天候が気になります。6月後半の追肥用資材が届き日々の移り変わりの速さに驚いています。今現在の生育は順調です。今後の天候の変化に対応した深水管理に移行する予定です。」
【その他】
・東北北部が梅雨入りしたとみられる。平年より1日早く、昨年より12日早い。
・東北南部は10日に梅雨入りしたとみられる。平年並で、昨年より12日早い。
11.7月22日(水) 山形県現地調査
【天気概況】
・日本海側では一時晴れ間も出るが、梅雨前線の影響で曇りまたは雨の1日となる。
・最高気温は青森県三戸で平年より10.1℃低い15.5℃となるなど35か所で平年より5℃以上低くなる。
【研究活動】
・山形県のモニター圃場の調査を行う。生育は順調で「ひとめぼれ」は全地点で幼穂形成期を過ぎていた。
12.8月7日(金) 立秋
【天気概況】
・曇りまたは雨の1日となる。
【その他】
・梅雨明けの発表されず。2003年以来。
13.8月17日(月) 青森県現地調査
【天気概況】
・日本海側は高気圧に覆われ晴れ、太平洋側は曇りまたは晴れの1日となる。
・最高気温は秋田県角館で31.2℃、福島県若松で30.5℃、秋田県横手で30.4℃となるなど5か所で真夏日となる。
【研究活動】
・青森県八戸市、三沢市、十和田市の出穂状況を調査する。各地で出穂がやや遅れているようである。
12.9月4日(金) 青森県現地調査
【天気概況】
・曇りまたは雨、一時晴れの1日となる。
・最高気温は福島県福島で平年より5.7℃低い22.0℃となるなど6か所で平年より5℃以上低くなる。
【研究活動】
・青森県八戸市、三沢市、十和田市、七戸町、五戸町の登熟状況を調査する。各地で8月中旬からの低温による遅延が観察された。
13.9月17日(水) 山形県収穫調査
【天気概況】
・高気圧に覆われ晴れの1日となる。
・最低気温は福島県川内で平年より8.0℃低い5.6℃となるなど24か所で平年より5℃以上低くなる。
・最低気温は福島県川内、飯舘で5.6℃となるなど31か所で10℃以下となる。
【研究活動】
・山形県鶴岡市、最上町のモニター農家の収穫調査を行う。登熟はやや遅めであった。
・山形県内陸北部では、一部で稲刈りが始まっていた。
14.9月29日(火) 宮城県現地収穫調査
【天気概況】
・朝まで雨が残るが、その後曇りとなる。
【研究活動】
・宮城県石巻市、大崎市、山形県最上町のモニター圃場の刈取りを行う。
・宮城県北部では刈取りの進捗状況はおおむね25%程度とみられる。
15.10月3日(土) 早期警戒体制解除
【天気概況】
・午前は曇りまたは雨、午後から晴れまたは曇りとなる。
【研究活動】
・刈取り適期を迎え、早期警戒体制を解除する。
16.10月8日(木) 寒露 宮城県・山形県収穫調査
【天気概況】
・台風18号の影響で風が強く雨の1日となる。
・最大瞬間風速は宮城県石巻で08:43に東北東31.9m/s、岩手県大船渡で10:57に東北東31.3m/s、青森県八戸で15:53に北北東29.3m/sとなるなど強い風が吹く。
・最高気温は青森県黒石で平年より6.8℃低い12.0℃となるなど9か所で平年より5℃以上低くなる。
【研究活動】
・山形県最上町、宮城県大崎市のモニター圃場の刈取りを行う。
・宮城県北部では刈取りの進捗状況はおおむね70%程度、岩手県南部では50%程度とみられる。
17.12月15日(火) たろし滝計測会長来所
【天気概況】
・冬型の気圧配置となり、日本海側で雪か雨、太平洋側で晴れまたは曇りの1日となる。
・最高気温は青森県小田野沢で平年より5.6℃低い-1.7℃となるなど7か所で平年より5℃以上低くなる。
・最大瞬間風速は青森県深浦で06:39に西21.3m/s、秋田県秋田で02:31に北西21.0m/sとなるなど強い風が吹く。
【その他】
・たろし滝計測保存会の板垣会長と事務局長が来所される。最近の気象変動について意見交換を行う。
18.2月11日(木) 建国記念日 たろし滝計測会
【天気概況】
・午前中は北部で晴れまたは曇り、南部で曇り、午後には南部から雪となる。
【研究活動】
・岩手県石鳥谷町葛丸渓谷にある“たろし滝”の豊凶占いに行く。たろし滝の(融雪による)水量が多く、足下には3度にわたり崩落したたろしの残骸が散らばっていた。関係者に聞くと、今年3度めのたろし滝も、今週の火曜、水曜の暖かさで昨日崩落したとのことであった。200人の人々が見守る中、神事が10時に始まり、祈願の後、神楽が奉納される。いよいよ測定だが、たろしが無いため、一昨年およびもっとも太い8mとなった昭和53年の計測風景が再現された。会長の板垣さんから36年にわたる計測経過や会長なりの分析が紹介され、恒例の川柳が紹介される。今年の冬の気温変動も反映し、“直前の 崩落心 揺れ動き”で並作の年とのご託宣がある。
2010年の早期警戒の活動は、日誌にどのように記録されるのか?!
reigai@ml.affrc.go.jp