水稲冷害研究チーム
1996年青森県技術情報
なお,詳しい内容に関する問い合わせは青森県にお願いいたします.
稲作指導情報第6号(6月25日):
<作業のポイント>
・分げつの発生を促進するため、気象変動に応じたきめ細かな水管理を徹底する。
・除草剤は安全使用基準を守り、適正に使用する。
・つなぎ肥は生育を遅らせるほか過繁茂により病害虫の発生等を助長するので行わない。
・病害虫の発生状況に十分注意しながら適期防除を行う。
1.生育状況
(1)農業試験場作況田の生育状況(6月20日現在)
・黒石の「むつほまれ」「つがるおとめ」は草丈、茎数、葉数とも平年をやや下回っている。
・十和田(藤坂支場)の「むつほまれ」は葉数が平年を下回り、茎数は平年並みである。
・葉数からみた生育は、平年に比べて黒石では2日程度、藤坂では3〜4日遅れている。
(2)県内の生育状況(6月20日現在)
・津軽地域では草丈、茎数、葉数とも平年をやや下回っている。県南地域では草丈がやや短めで茎数、葉数は平年を下回っている。
・葉数からみた生育は、津軽地域が1〜3日、県南地域が3〜4日遅れている。
2.これからの農作業と管理
生育が遅れているので、水管理に細心の注意を払い生育の促進に努める。
1)水管理
・晴天の日は3cm程度の浅水にして分げつの発生を促進させ、低温の日は5〜6cm程度のやや深水にして、稲を保護する。
・水温の上昇を図るために、昼間止水・夜間灌漑を基本とし、かけ流し灌漑は絶対に行わない。
・中干しは株当たり茎数を20本程度確保したら田面に軽くヒビ割れが入る程度に行い、幼穂形成期前には必ず終了する。
なお、生育が遅れ茎数が不足している水田は中干しを行わないで、できるだけ分げつの発生を促進させる。
・低温時に深水管理ができるように日頃から水田を見回り、畦畔の補強や草刈りを行う。
2)肥培管理
・幼穂形成期前の追肥は生育を遅らせるほかに生育が過繁茂となり、倒伏や病害虫等の発生原因となるので、絶対に行わない。
・深層追肥は食味の低下を招くので絶対に行わない。
3)害虫防除
(1)イネドロオイムシ
発生が多いと水稲の生育遅延を引き起こすのでPMP、デナポン、PAP・NAC、ルーパン等の粉剤で防除する。
(2)イネカラバエ
イネカラバエによる被害は減収するだけでなく、著しい偏形粒、くびれ粒、茶米粒等が発生し、品質の低下を招くので、防除は散布適期幅が広い水面施用剤を産卵最盛期頃に散布すると効果的である。
(3)補植用の取り置き苗にいもち病が確認されているので、まだ放置している水田では速やかに処分する。
4)雑草防除
・多年生雑草のホタルイ、ミズガヤツリ、オモダカ、シズイなどの取り残しが多い場合は、ペンタゾン及びその混合剤を6月末に散布する。散布する際はバサグラン粒剤は1〜2cmの浅水とし、ワイダー粒剤、グラスジンM粒剤、バサグラン液剤は浅水あるいは落水状態で処理し、その後3〜5日間は入水しない。
・多年生雑草やヒエ等の発生が少ない場合は、除草剤を使用しないで拾い草で対応する。
5)調整水田の管理
調整水田は一般水田と同様な管理とし、多年生雑草が多く残っている場合は、翌年の発生源にならないように中・後期除草剤で除草する。
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