水稲冷害研究チーム
1996年青森県技術情報
なお,詳しい内容に関する問い合わせは青森県にお願いいたします.
稲作指導情報 第9号(8月2日)
−作業のポイント−
〇 葉いもちが多発傾向なので、穂いもち防除は、出穂直前と穂ぞろい期に2回防除を必ず行う。
〇 出穂・開花期後10日間は、最も水を必要とする時期なので、5〜6cmのやや深水管理を行う。
〇 高温が続く場合は、間断かんがいや3cm前後の浅水管理で根の老化防止を図る。
1 気象の見通し(予報期間:7月27日から8月26日)
向こう1か月の平均気温・降水量・日照時間共に平年並みの可能性が大きい見込みです。
2週目:8月3日(土)から8月9日(金)
この期間の平均気温は平年並みの見込みです。
3週目:8月10日(土)から8月23日(金)
この期間の平均気温は平年並みの見込みです。
2 生育状況
(1)県内の生育状況
ア 生育は梅雨明け後の高温によって回復傾向にあり、幼穂形成期からみた予想出穂期は、津軽地域が平年並みの8月10日ごろ、県南地域が平年より2日遅れの8月12日ごろ、下北地域が前年より3日遅れの8月15日ごろと予想される。
(2)農業試験場作況田における生育状況と生育ステージ
ア 生育状況
黒石の「むつほまれ」、草丈、茎数、葉数とも平年並み、「つがるおとめ」は、草丈が平年よりやや短く、茎数、葉数は平年並みである。
藤坂の「むつほまれ」は草丈が平年並み、茎数、葉数は平年よりやや多い。
イ 生育ステージと予想出穂期
葉耳間長からみた予想出穂期は、黒石の「むつほまれ」が平年より1日遅れの8月6日ごろ、「つがるおとめ」が3日遅れの8月7日ごろ、藤坂の「むつほまれ」が平年並みの8月8日ごろとみられる。
3 これからの農作業と管理
(1)水管理
○出穂・開花期
(ア)出穂後10日間は、最も吸水量が多くなる時期なので、5〜6cmのやや深水に管理し、開花・受精の促進を図る。
(イ)最高気温が25℃以下の時は、10cm程度の深水管理を行い、開花・受精に支障のないようにする。
○登熟期
高温が続くときは、3cm程度の浅水に管理し、時々間断かんがいや掛け流しを行って、根の老化防止に努める。
(2)病害虫の防除
○穂いもち
葉いもちの発生が県内に広く認められ、穂いもちの伝染源が多くなっている。このため、今後、出穂期となる8月上〜中旬には、以下の点を厳守し、防除を徹底する。特に、穂いもちは予防防除が基本であるので適期を失しないようにする。(ア)穂いもちは、出穂直前と穂ぞろい期の2回防除を必ず行う。
(イ)出穂期間が長引いた場合には、穂ぞろい期に達しなくても出穂直前の防除から7日後に2回目の防除を行う。
(ウ)葉いもちが多発した水田や抵抗性の弱い品種は、穂ぞろい5〜7日後にも防除を行う。
(エ)出穂期前後に曇雨天が続くと、いもち病がまん延しやすくなるので、降雨の合間をみて適期を失しないよう防除を徹底する。なお、粉剤は多少の降雨であっても防除効果が高いので、適期を失しないよう積極的に防除を行う。
○紋枯病
高温多湿の条件下で発病が多くなり、病斑が止葉・葉鞘まで達した場合は約株で10%、止葉まで侵された場合は約20%の減収となるほか、玄米の粒厚が薄くなったり、死米や青米が多くなり品質低下の原因となるので、防除を徹底する。(ア)防除は、通常出穂直前の1回とするが、発生の多い水田や高温が続き多発が予想される場合は穂ぞろい期にも防除を行う。
(イ)いもち病と同時防除できる薬剤を散布し、防除の効率化を図る。
○ごま葉枯病
(ア)ごま葉枯病が毎年発生している水田や発生が見られている水田では、出穂直前と穂ぞろい期に薬剤散布を行う。
(イ)いもち病と同時防除できる薬剤を散布し、防除の効率化を図る。
○ウンカ類
(ア)高温年は、発生が多い傾向があるので発生予察情報に注意し、適期防除に努める。
(イ)穂ぞろい期以降でも発生が多い場合は、倒状や品質低下の原因となるので、発生動向に注意し、防除を徹底する。
(ウ)特に、ヒメトビウンカは毎年多発傾向にあり、例年発生が多い水田では効果の低いスミチオン剤やマラソン剤以外の薬剤を使用して防除を行う。
○コバネイナゴ
出穂直前あるいは穂ぞろい期に防除する場合は、いもち病等と同時防除を行い、効率化を図る。
*なお、当面の農作業にあたっては、気象台発表の天気予報(明後日までの予報は0177ー41ー7459)やテレビ、新聞等の週間予報を参考にして下さい。
◎次回の稲作指導情報の発行予定は9月6日です。
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