水稲冷害研究チーム

1996年青森県技術情報

 なお,詳しい内容に関する問い合わせは青森県にお願いいたします.

稲作指導情報 第10号(9月6日)

−作業のポイント−
 ○ 出穂後の日数からみた刈り取りの適期は、早稲種が40〜45日、中生種が45〜50日になった時を目安とする。
 ○ 積算気温(アメダス値)からみた刈り取りの適期は、早稲種で850度、中生種で960度前後になったときを目安とする。
 ○ 水分が高い籾を刈り取りした場合は、ヤケ米等が発生しないように速やかに圃場より搬出し乾燥させる。

1.農業試験場作況田における生育及び登熟状況等
(1)出穂後の生育状況(8月30日現在)
 稈長は黒石の「むつほまれ」が平年よりやや長く、「つがるおとめ」は短く、藤坂の「むつほまれ」はやや短めである。穂長は黒石の「むつほまれ」がやや長く、「つがるおとめ」は短く、藤坂の「むつほまれ」は平年並みである。穂数は黒石の「むつほまれ」がやや少なく、「つがるおとめ」は少なく、藤坂の「むつほまれ」はかなり多めである。

(2)籾数と登熟状況(8月30日現在)
 1穂籾数は黒石の「むつほまれ」がやや多く、「つがるおとめ」はやや少なめ、藤坂の「むつほまれ」が少なめである。単位面積当たり籾数は、黒石の「むつほまれ」が平年並みで黒石の「つがるおとめ」と藤坂の「むつほまれ」は少なめである。
 登熟歩合は黒石が平年より高く、藤坂はかなり低めである。

(3)籾殻の大きさ
 籾殻の大きさは、黒石が「むつほまれ」「つがるおとめ」とも平年並みである。
 藤坂の「むつほまれ」はやや小さめである。

2.県内の生育状況・籾数及び登熟状況
(1)生育状況(9月2日現在)
 ・「つがるおとめ」「むつほまれ」の稈長、穂長は全域で平年並み、下北地域の「かけはし」は前年より稈長がやや少なめで穂長がやや短めである。
 ・単位面積当たり穂数は平年に比較して「つがるおとめ」が多めで、「むつほまれ」が平年並みからやや少なめで、「かけはし」が前年並みである。

(2)籾数・登熟状況
 ・単位面積当たり籾数は、平年に比較し「むつほまれ」がやや少なめ、「つがるおとめ」が並み、「かけはし」は前年より少なめである。
 ・9月2日現在の県内の登熟歩合は、平年より低め〜低めである。

3.これからの作業と管理
(1)適期刈り取り
 ○米の登熟は、その年の気象条件等によって異なるので、単一の要素だけでなく、次の点を考慮して総合的に判断する。
 ・圃場全体の籾の90%が黄化したとき。
 ・出穂後の日数で、早稲種が40〜45日ごろ、ただし「かけはし」は成熟期がやや遅れるので43〜49日ごろとなる。
 中生種が出穂後45〜50日ごろであるが、出穂後が低温少照で推移した場合は、この基準よりやや遅らせる必要がある。
 ・出穂後の積算気温(アメダス値)で早稲種が850度(かけはし900度)、中生種が960度に達したとき。
 ・精玄米に占める青米混入割合が10%程度まで減少したとき。
 ・籾水分を参考にする場合は25〜26%まで減少したとき。

 ○稲作生産組織等で大規模に収穫作業を実施する場合は、青米の混入割合等を事前に調査して、刈り遅れのないように計画的に行う。

 ○各地域における出穂後の積算気温960度の到達予測日は次の通り。

地 点 出穂期 到達日 地 点 出穂期 到達日
青森 8/13 10/1 八戸 8/11 9/30
蟹田 8/18 10/8 三戸 8/8 9/26
今別 8/14 10/3 十和田 8/11 10/1
弘前 8/11 9/29 三沢 8/18 10/11
黒石 8/11 9/30 野辺地 8/16 10/11
五所川原 8/9 9/26 六ヶ所 8/18 10/13
鰺ヶ沢 8/9 9/26 むつ 8/18 10/13
深浦 8/8 9/23 大間 8/18 10/10
市浦 8/15 10/6 小田野沢 8/18 10/13
碇ヶ関 8/11 9/30 脇野沢 8/19 10/13


(2)採種
 ・自家採種を続けると品種の特性が失われ、品質等の低下につながるので、種子更新は毎年行う。
 ・やむを得ず自家採種する場合は、異品種の混入や病害虫の発生していない圃場を選んで行う。

(3)農作業事故の防止
 ・コンバインなどの移動や籾の運搬作業等で圃場へ出入りする場合は、足場の安全を十分確かめてから行う。
 ・作業中に機械を調整したり故障等で点検・修理する場合は、必ずエンジンを停止してから行う。

 次回の稲作指導情報の発行は9月20日の予定。

 
ホームへ 前へ 次へ 戻る ご意見どうぞ
 

torigoe@tnaes.affrc.go.jp/kanda@tnaes.affrc.go.jp