<中通り版>(6月20日)
T 東北地方1カ月予報(6月14日仙台管区気象台発表)
6月22日〜7月14日:平均気温は、平年より高く、降水量は多い見込み。日照時間は少ない見込み。
U 生育状況
1) 作況試験の生育は、草丈が長く、茎数も多い。主稈出葉からみた生育ステージは平年並みである。5月上旬に移植して植え傷みが激しかった稲も、茎数、生育ステージが回復しつつある。
2) 現地の生育は、草丈が平年並みからやや短く、茎数が並からやや少ない。生育ステージは、平年並みから2日程度の遅れである。
1.移植栽培の当面する技術ポイント
生育はほぼ平年並みに回復 葉いもちの徹底防除、低温対策に努めよう!
1)有効茎が確保されたほ場は、直ちに中干しを開始し、無効茎の抑制と根の健全化、地耐力の向上を図る。中干し後は間断灌漑を実施する。
2)茎数が不足しているほ場では、極端な低温時を除いて浅水管理を継続し、有効茎の確保に努める。
3)幼穂形成期は、平年並みになると予想される。高冷地では、幼穂形成期の前歴深水管理が減数分裂 期の障害不稔防止に有効である。また、平坦部でも幼穂形成期に低温が予想される場合は、深水管理を行う。
4)6月17日前後に各地で感染好適日が確認された。補植用苗の発病時期も平年並み であることから、今後、本田での葉いもちの多発が懸念される。
@葉いもち感染源となる補植用の取り置き苗は、直ちに処分する。
A罹病性品種作付ほ場、葉いもち常発ほ場では、直ちにオリゼメート粒剤を散布する。
B散布剤で対応するほ場では、ほ場を見回り、病斑が認められたら、直ちに防除を実施する。
5)土壌中のアンモニア態窒素の残存量は、平年並みからやや多い。現在葉色も濃く推移しているので、無計画な窒素追肥は行わない。
6)出穂前35〜40日を目安に10aあたり4kgの加里成分を追肥し、稈質の改善、登熟の向上をはかる。
2.直播栽培の当面する技術ポイント
A.湛水直播
1)生育の状況(本場作況試験)
場内作期試験の生育は、現在4号分げつが発現中で、ほぼ順調である。現地の生育は、おおむね良好であるが、一部に苗立ち過剰による過繁茂や倒伏が懸念されるほ場も認められる。
2)当面の技術対策
(1)分げつの促進を図るため、極端な低温の日を除いて浅水〜間断灌漑を継続する。
また、中干しに備えてほ場内に排水溝を整備しておく。
(2)7月上旬以降強めの中干しを実施する。特に、播種深度が浅い場合は、ほ場全面に亀裂が入る程度の強い中干しを行う。
(3)直播稲の生育量は、今後出穂期にかけて著しく増大するので、窒素追肥は幼穂形成期頃まで行わない。
(4)幼穂形成期前後の水管理やカリの追肥は、移植栽培に準じる。
(5)移植稲に比べて葉齢の小さい直播稲は、葉いもちに対する感受性が高いので、粒剤の予防散布を直ちに実施する。
B乾田直播
1)生育の状況(本場作況試験)
場内作期試験は、現在2〜3号分げつが発現中である。u当たり茎数は、150〜300本前後と苗立ち数の差による違いが大きい。現地における生育は、おおむね良好であるが、一部干ばつのため水不足が心配されるほ場も認められる。
2)当面の技術対策
(1)浅水管理を維持して分げつを促進し、中干しは、実施しない。
(2)雑草の後発生が認められるほ場は、中、後期剤で対応する。
(3)幼穂形成期前後の水管理、葉いもち防除は、湛水直播栽培に準じる。
最初へ
最後へ
<浜通り版>(6月25日)
1当面する技術ポイント
1)置き苗の早期処分と葉いもちの防除
(1)葉いもちは、置き苗では6月10日に鹿島町、11日にはいわき市、本田では24日に相馬市で発生が確認された。
(2)補植用の置き苗は葉いもちの発生源になるため早急に処分する。
(3)葉いもちの発生が確認された圃場では、直ちに散布剤による防除を実施する。
また、17日以降感染好適もしくは準感染好適条件が数回出現しており、粒剤による葉いもち防除を予定している場合は早急に実施する。
2)現在の生育と今後の水管理
(1)生育は山間部は順調であるが、活着が不良であった平坦部では草丈、葉数はほぼ平年並みまで回復したものの、茎数は少ない。しかし、平坦部でも6月以降生育は良化しており、目標茎数は今月中に確保する見込みである。
(2)目標茎数を確保した圃場では、無効分げつの抑制と根の健全化を図るため、中干しを実施する。実施時期は遅くとも幼穂形成期までとする。
溝切りは排水作業の効率化、地耐力増強に極めて有効である。
(3)茎数の少ない圃場では、7月上旬まで浅水管理や夜間灌漑等により茎数の確保に努める。
(4)平坦部の初星・ひとめぼれでは7月10日頃より幼穂形成が始まると予想される。前歴保温効果を得るため、この時期に深水管理を行い、減数分裂期の深水管理をより効果的にする。深水管理の水深は、幼穂形成期は5〜10cm、減数分裂期は15〜20cm必要である。
3)栄養管理
(1)稲体の充実を図るため、出穂前40〜35日にカリの追肥を成分で3〜4kg行う。生育量が少ない場合には塩加カリ、並み〜多い場合には珪酸カリが有効である。
(2)6月20日の土壌中アンモニア態窒素の発現量は、わら土改区(アール当たり基肥N0.3kg)で乾土100g当たり2.14mgと例年より多い。このため、つなぎ肥は側条施肥や生育不良田以外では行わない。
(3)初星、ひとめぼれの穂肥適期は出穂前25〜20日で7月中旬と予想される。
(4)葉色、土壌残存窒素量からみて、今後草丈の急伸が予想されるが、倒伏軽減剤の施用に当たっては、稲の生育ステージにより剤を選び、施用量を厳守する。
4)直播栽培のポイント
湛水直播
(1)中干しは9葉期(7月上〜中旬)に、移植栽培より強めに行う。
(2)穂肥は幼穂形成期〜減数分裂期に行うが、葉色が濃い場合は穂肥を遅らせるか施用しない。
乾田直播
(1)中干しは行わず、間断灌漑を継続する。
(2)穂肥は幼穂形成期に行うが、葉色の低下が著しい場合には補肥を施用する。
共通事項
(1)葉いもちの発生は移植と同時期なので、6月下旬〜7月上旬に粒剤で防除する。
最初へ
ホームへ
前へ
次へ
戻る
ご意見どうぞ