水稲冷害研究チーム

1996年福島県技術情報

 詳細に関する問い合わせは福島県農業試験場にお願いいたします.

 
<中通り版>(7月17日)
<会津版>
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 新稲作情報第4号(7月17日)

               <中通り版>

「ふくしま新世紀農業・農村確立運動」県推進本部
              平成8年7月17日
           発行:福島県稲作情報会議
            編集:福島県農業試験場


1.生育状況
1)作況試験の生育は、平年に比較して草丈がやや長く、茎数もやや多い。幼穂形成始期は平年並みで、冷害試験地ではまいひめ、本場ではひとめぼれが既に幼穂形成始期に達している。
2)現地の生育は、草丈が平年並みからやや短く、茎数が並からやや少ない。生育ステージは、平年並みである。

2.移植栽培の当面する技術ポイント
減数分裂期は低温が予想されている。低温対策、いもち病防除に万全の備えを!

 1)今後の生育予測
  生育ステージ:7月20日頃から各品種とも減数分裂期を迎える。
 桿長、籾数 :ひとめぼれ、コシヒカリとも平年並みの稈長、籾数と予測される。

 2)低温対策
 幼穂形成期の前歴深水管理に加え、今後、減数分裂期間中に気温が低下する場合は15cm以上の深水管理を実施し、障害不稔の発生を防止する。

 3)いもち病対策
 葉いもちの発生は、発生時期、量とも平年並みと予想されている。今後、上位葉での葉いもちの発生は、穂いもちの伝染源となるので防除を徹底する。
  (1)水面施用剤で穂いもちを防除する場合は、生育ステージを確認して適期に施用するとともに、既に、病斑が確認された場合は散布剤による防除を追加する。
  (2)航空防除を実施している地域でも、適期に散布が行われなかった場合は補完散布を徹底する。
  (3)散布剤で防除する場合は、ほ場を観察して、病斑を確認したら直ちに薬剤を散布し、上位葉への進展を阻止する。

 4)追肥
 過剰な窒素追肥は、倒状を助長するばかりか障害不稔の被害をも拡大する。今後の気象予報、いもち病の発生動向をみながら、施用基準を守って施用する。葉先枯れによる葉の黄化が見られるので、追肥時の葉色判断を誤らないようにする。

A.湛水直播
 1)生育の状況
 場内の生育は、草丈が45〜50cm、平方メーター当たり茎数が600〜750本前後でほぼ順調である。現地における生育も、ほぼ順調である。生育ステージは、移植に比較して5〜7日遅れで推移している。

 2)当面の技術対策
  (1)当面幼穂形成期までは強めの中干しを継続する。幼穂形成期以降気温が低下する場合は、移植に準じて深水管理を行う。
  (2)幼穂形成期を確認後、移植に準じて穂肥を施用する。ただし、株元が不安定な場合、苗立ちが過剰な場合、品種がコシヒカリの場合は、施用を遅らせるか、または中止する。
  (3)移植稲と同様に葉いもち防除を徹底する。穂いもちの防除にあたっては、生育ステージの遅れに注意して薬剤の散布を行う。

B.乾田直播
 1)生育の状況
  場内の生育は、湛水直播栽培より生育量が少ないが、前年より優り、ほぼ順調である。現地における生育も、おおむね順調である。生育ステージは、移植に比較して6〜10日遅れで推移している。

 2)当面の技術対策
  (1)当面浅水〜間断灌漑を継続し、中干しは実施しない。幼穂形成期以降気温が低下する場合は、深水管理を実施して障害不稔の防止をはかる。
  (2)幼穂形成期を確認したら10aあたり2kgの窒素追肥を実施する。
  (3)移植稲と同様に葉いもち防除を徹底する。穂いもち防除にあたっては、生育ステージの遅れに注意する。

 
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<会津版> (未着)  
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 新稲作情報第4号(7月18日)

               <浜通り版>

いもち病防除と低温時の深水管理の徹底を!
 @いもち病の徹底防除
 A高品質米生産のための栄養診断と穂肥
 B低温時の深水管理


1 当面する技術ポイント
 @いもち病防除
  1)葉いもちの発生は各地で確認されており、今後上位葉での発生が懸念されるので、防除を徹底する。
  2)葉いもち用粒剤を6月中に施用した水田でも、薬剤効力の切れる時期に来ており、予防的に防除を行う。
  3)航空防除予定地域で散布間隔が長くなる場合にも、地上防除を行う。

 A今後の生育予想
  1)草丈は平年並みであるが、幼穂の発育は2半旬の低温により3日程度遅れている。
  2)平坦部の初星・ひとめぼれ及び山間部のまいひめは、7月15日頃幼穂形成期に達し、減数分裂期は7月下旬と予想される。一方、コシヒカリの幼穂形成期は7月28日頃と予想される。

 B高品質米生産のための栄養診断と対策
  1)コシヒカリの穂肥適期は8月5日頃と予想され、栄養診断に基づいて、施用の時期・量を決定する。また、追肥を行う場合には、必ずいもち防除も併せ行う。
  2)幼穂形成期の草丈が75cm以上あるコシヒカリは、倒状軽減剤の施用を検討する。
  3)カメムシ類の常発値及び前年の多発地では、畦畔の草刈(出穂10日前までに)及び防除を行う。

 C低温対策
  1)20℃以下の低温が予想される場合は、深水管理で対応する。
幼穂形成期は5〜10cm、減数分裂期は15〜20cmの水深を目標とする。

 D直播栽培のポイント
<湛水直播>
  1)中干しが不十分な圃場は、引き続き幼穂形成期(7月下旬〜8月上旬)まで、移植栽培より強めに行う。
  2)穂肥は幼穂形成期〜減数分裂期に行うが、葉色が濃い場合は穂肥を遅らせるか施用しない。

<乾田直播>
  1)中干しは行わず、収穫期まで間断灌漑を継続する。
  2)穂肥は幼穂形成期(7月下旬〜8月上旬)に行うが、葉色の低下が著しい場合には補い肥を施用する。

<直播共通>
  1)葉いもちや紋枯病、イネツトムシの発生に注意し、適期に防除する。

 
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