水稲冷害研究チーム

1996年宮城県技術情報

 なお,詳しい内容に関する問い合わせは宮城県にお願いいたします.

 稲作情報第2号(6月12日):

これからの栽培管理の要点

1.中耕で根の活力維持
 〇生育は遅れているが、稲ワラを施用した水田では、今後、気温の上昇とともに有毒ガスの発生が多くなり、根の活力を低下させるので、時々落水したり、ガス抜きのための中耕を実施する。なお、中耕は抑草期間の長い初期除草剤を使用した水田では処理後20日以降に実施する。

2.後期除草剤の散布は適正に
 〇雑草の発生期間が平年より長かったこと、活着が不良で散布時期が遅れ気味になったことから、雑草発生の多い水田が散見される。雑草が多くなり、後期除草剤の使用を計画している水田では、必要な茎数を確保したら早めに散布する。
 〇粒状水中MPCや粒状水中2,4−Dは4cm程度湛水したまま散布し、2〜3日間保水する。グラスジンM粒剤・液剤は散布前日に落水して全面に散布し、3〜4日は入水しない。
 〇使用時期が低温でその後も低温が予想される時は散布を中止する。

3.中干しは適期に
 〇有効茎確保時期は平年より遅れる見込みであるが、必要な茎数を確保したら中干しを行い、根の健全化に努める。中干し期間は概ね7〜10日間とし、上の表面に亀裂が軽く入る程度まで行う。
 〇葉いもち予防剤の使用を計画している水田では、散布後3〜5日間湛水状態を保ちその後中干しに入る。
 〇被覆肥料を施した水田では、溶出が抑えられるので、強い中干しはしない。
 〇水はけの不良な水田では、中干しの効果を高めるために、溝切りも併せて実施する。
4.葉いもち
 〇補植用残苗は直ちに土中に埋め込む等して完全に枯死させ、葉いもちの発生源にならないように処分する。
 〇オリゼメート粒剤やコラトップ粒剤による葉いもちの予防散布は、発病してからでは効果が劣るので、6月15〜20日の間に散布する。
 〇粉剤や液剤を使用する場合は、水田を良く見回り、発生を認めたら直ちに防除する。
 〇薬剤の使用に当たっては薬剤耐性菌の抑制対策として、穂いもち防除の薬剤も含めて同一系統(同一作用機作)の薬剤の多数回散布や連続散布を避ける。

5.イネドロオイムシ
 〇既に産卵盛期に達しているので、100株当たりの卵塊数が80個を越える場合は、直ちにサンサイド粒剤3、サンサイド微粒剤F、トレボンサイド粒剤及びバッサ微粒剤Fを散布する。粉剤、水和剤は幼虫のふ化最盛期に散布する。
 〇低温等により、発生期間が長引く場合は、追加散布が必要になることもある。 〇サンサイド剤に対する抵抗性が一部地域で確認されているので、本剤を使用している場合は防除効果に十分注意する。

6.窒素追肥は慎重に
 〇地力窒素の発現は地温と関連するので、天候に対応したきめ細かな水管理で地温上昇に努める。
 〇窒素追肥は慎重に対応する。特に、側条施肥で普通化成肥料やペースト肥料を施用した場合は、6月中旬頃から葉色の低下が見られる。しかし、本年はやや遅れると予想されるので、葉色の変化に良く注意し、葉色のムラが認められたら、10a当たり窒素成分で1kg程度を施す。本年は乾土効果が少ないので、遅れないよう注意する。
 
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