水稲冷害研究チーム
青森県稲作指導情報
なお,詳しい内容に関する問い合わせは青森県にお願いいたします.
青森県稲作指導情報第7号(7月3日)
青森県農業生産対策推進本部
−作業のポイント−
○生育促進と茎数確保のため、天候と生育に応じたきめ細かな水管理を行う。
○茎数を確保したら、天気の良い日に中干し、幼穂形成期前までに必ず終了する。ただし、低温が続く場合や生育が遅れている場合は中止する。
○幼穂形成期前の追肥は行わない。
○追肥は幼穂形成期を確認し、栄養診断に基づいて時期と施肥量を判定する。
○幼穂形成期に達した水田は、天候に関係なく10cm前後の「幼穂形成期深水かんがい」を徹底し、障害不稔の防止に努める。
○イネドロオイムシの多発が懸念されるので、適期に防除する。
○葉いもちの早期発見に努め、発生を確認したら直ちに防除する。
<これからの農作業と管理>
生育が遅れているので、水管理に細心の注意を払い、生育促進や分げつ確保に努める。
- 水管理
- まだ株当たり茎数20本程度を確保していない水田では、昼間止水、夜間かんがいの基本を守り、高温時の浅水(3cm程度)、低温時のやや深水(5〜6cm)など天候と生育に応じたきめ細かな水管理を行ない、分げつの促進を図る。
- 株当たり茎数20本程度を確保した水田では、天気の良い日を選び、平均気温で気温20℃以上の日が続くときに、中干しを行う。
中干しは田面に軽くひび割れが入る程度とし、幼穂形成期前には必ず終了する。ただし、低温が続く場合は、直ちに中止して5〜6cmのやや深水管理に切り替える。
また、生育が遅れ茎数が不足している場合には、中干しを行わない。
- 幼穂形成期に達した水田は、低温・高温にかかわらず、10cm前後の深水による「幼穂形成期深水かんがい」を10日間実施する。
- 追肥
- 幼穂形成期前の追肥は行なわない。
- 追肥は、米の食味・品質に及ぼす影響が大きいので、幼穂形成期を確認し、栄養診断に基づいて適正時期と適正施肥量を判定する。
- 穂肥2回体系の場合
- 1回目の追肥は、幼穂形成期(幼穂長が2mmに達した時)を確認し、栄養診断で追肥が可能と判断されたら、窒素成分で10a当たり2kg程度を施用する。
- 2回目の追肥は、1回目から10日後の減数分裂期に、窒素成分で10a当たり1〜2kg施用する
- 栄養診断の結果に基づき幼穂形成期の追肥を取りやめ、1回目の追肥を減数分裂期に行なった場合は、2回目の追肥を中止する。
- 1回目の追肥後に低温が続いた場合は、2回目の追肥を中止する。
- 穂肥1回体系の場合
- 幼穂形成期を確認し、栄養診断で追肥が可能と判断されたら、窒素成分で10a当たり2〜3kgを施用する。
- 幼穂形成期に達しても栄養診断で追肥ができないと判断された場合は、10日後の減数分裂期まで待ってから行う。
- 減数分裂期まで待っても、葉色が濃かったり、天気予報等で低温が続くと予想される場合には、追肥を中止する。
- つがるロマンの場合
幼穂形成期の生育量と葉色値から総合的に判断し、栄養診断基準により実施する。
- 病害虫防除
- イネドロオイムシ
- 中弘、南黒地域を除く県内全域で、成虫被害葉数が多く、6月下旬以降の被害が増加するものと予想されている。
- 発生状況に注意し、ふ化最盛期に、茎葉散布剤や水面施用剤で防除する。
- 田植え時や5月下旬〜6月上旬に防除したほ場でも、7月上旬以降に幼虫の発生が多く、被害が心配される場合には防除する
- いもち病
- 発生量は津軽地域で平年並み、南部地域で平年よりやや多い見込みであり、初発時期は、津軽地域で平年(7月16日)よりやや遅く、南部地域では平年(7月21日)並みと見込まれているが、前年には7月5日初発が確認されるなど発生が早期化する傾向にある。
- 水田をよく見回り、特に生育の旺盛な部分を重点的に見回り、早期発見に努め、発生を確認したら直ちに防除する。
- 窒素施肥量が多いといもち病に対する抵抗力が低下するので、追肥は適正量を厳守する。
- ほ場に放置されている補植用の苗は、伝染源となるので直ちに処分する。
- イネカラバエ
- 発生量は、東青・西北五・下北むつ地域で平年よりやや多い見込みである。
- 茎葉散布の防除効果は、防除適期である産卵最盛期を失すると著しく低下するので、産卵状況に注意して適期に防除する。
- 前年発生の多かった地域では、防除適期幅が広く(産卵最盛期〜10日後)効果が高いジメトエート粒剤で防除する
- 稲こうじ病
- 発生量は、平年並みの見込みである。
- 防除の適期は、出穂前10日〜20日の穂ばらみ期であり、特に前年発生が認められた水田では必ず防除する
- 窒素施肥量が多いと発生を助長するので、追肥は適正量を守る。
- コバネイナゴ
- 発生量は、やや多い見込みで、前年の発生量が多く、多発地帯も拡大している。
- 水田内部への侵入が本格化する前のふ化終期の7月第4〜5半旬に、畦畔や農道の雑草及び水田の畦畔際2〜3mに薬剤を散布する。
- 畦畔際防除を行わない場合は、出穂直前の穂いもち等と同時に防除する。
- 移動、分散が激しい害虫なので防除効果を高めるため、広域的に一斉防除する
次回の発行予定日は7月18日です。
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