水稲冷害研究チーム
1997年宮城県技術情報
なお,詳しい内容に関する問い合わせは宮城県にお願いいたします.
稲作情報第3号(7月3日)
宮城県農業センター
<気象経過と生育の特徴>
- 6月9日梅雨入り・3日早い
- 生育は2〜3日程度の遅れ
- 葉いもちの発生は早い
- 乾物重は少ない
<これからの栽培管理の要点>
- 生育の促進
- 6月に入り生育は序序に回復している。しかし,茎数は平年より少なくなっているので,分げつの促進を図るため,好天時は浅水とし、昼間止水、夜間かんがいにより水温、地温の上昇に努める。
- 根の健康管理
- 目標となる有効茎数(目標補数の95%程度)を確保した水田では中干しを行う。中干しは田面に軽く亀裂が入る程度に行う。
- 溝切りは中干し効果を高めるので、特に排水不良田や排水に日数を要する大区画圃場等では早急に行なう。
- 中干し後、湛水状態にすると急激な還元状態となり根腐れが起きやすくなるので、1〜3日走り水を行い、その後は間断かん水を行なう。
- 冷害危険期の水管理
- 最高分げつ期を過ぎると冷害危険期(幼穂形成期〜穂ばらみ期)に入る。この時期の低温に備えて深水が保てるように畦畔の補修は事前に行っていく。また,地域として深水灌がいができる体制を整えておくこと。
- 幼穂形成期(幼穂長約1mm)の低温には,幼穂の伸長に併せて段階的に水深を5〜10cm程度とする。
- 減数分裂期(幼穂長3cm〜12cm)の低温には、顕花の50〜80%以上を保護できる17〜20cmの水深が必要であるが,この水深が確保できなくても、水面上の気温は1〜2℃上がるのでできるだけ深水にする。
- 葉いもち
- 補植用残苗で発生が認められたところでは,既に本田に感染している恐れがあるので,周辺田を含めて薬剤を散布する。
- 今後、気象条件によっては病勢が急激に進む恐れもあるので,早期発見、早期防除に努める防除薬剤は,穂いもち防除剤を含めて同一系統(同一作用機作)の薬剤の多数回数散布や連続使用を避ける。
- 黄化萎縮病は感染後2週間位で発病するので,発病初期に薬剤を散布するとともに,発病稲はいもち病にかかり易くなるので防除を徹底する。
- イナゴ
- イナゴは近年多発傾向にあり,本年も多発生が予想されているので,畦畔際で発生が目立つ場合は若齢幼虫のうちに畦畔並びに畦畔沿い数mの稲株を対象に薬剤を散布する。
次回発行予定日:7月10日
葉いもち初発は著しく早い
葉いもちの本田発生は6月3日に白石市の大鷹澤で確認された。推定初発は5月28日で平成(6/11)より著しく早かった。初発の早い年はいもちの多発傾向があるので6月10日付けで注意報が発令された。その後,6月中旬後半の巡回調査では,志波姫町刈敷など3地点で発生が確認されている。また補植用残苗での発病も確認されているが、本田株への感染発病は認められなかった。
アメダス資料による感染好適日の推定では、6月16日から19日にかけて感染可能日が出現している。詳細については,6月26日発表の発生予察情報第4号を参照のこと。
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