水稲冷害研究チーム
山形県技術情報
なお,詳しい内容に関する問い合わせは山形県にお願いいたします.
稲作指導情報(7月24日)
山形県農業試験場
水稲の生育は、6月下旬以降の高夜温・日照不足の影響を受け、長草少けつ形の生育相となり、平年より1〜2日早くなっている。
このため、稲体は軟弱で、充分な中干しができなかっため、出穂後の凋落や高温による品質の低下、病害虫の発生など懸念される。
このような生育に対応し、@病害虫防除の徹底、A気象変動に対応した水管理、B収穫機械
の整備点検と
乾燥調整施設の運行計画作成を重点に、管理の徹底と計画作業の推進を図る。
1.病害虫防除の徹底
(1)穂いもち
穂いもちの薬剤散布は、穂孕後期・穂揃期・穂揃期散布7日後に行うが、葉いもちが多いほ場や出穂後曇雨天が続く時は、散布回数を増やし防徐の徹底を図る。
なお、穂いもち対策に粉剤を使用したところでも、葉
いもちの発生状況等を考慮し、穂揃期散布を計画に組み入れておく。
(2)紋枯病
穂孕後期に薬剤散布を行って防徐する。なお、例年発生が多い穂場では、穂揃い期の発病が多い場合(発病株率ではえぬき・どまんなか15%以上、ササニシキ10%以上)、さらに薬剤散布をし防徐の徹底を図る。
(3)長距離移動性(飛来性)害虫
セジロウカの発生は平年並みの情報であるが、”すくい取り”を行うなど、ほ場発生状況を見て、幼虫ふ化盛期に防徐する。
6月上旬にアワヨトウの飛来が確認され、6月下旬には幼虫密度の高い牧草地も見られたことから
、ほ場の見回りを行い、発生を見たら薬剤防徐する。特に浸冠水したほ場での発生に注意する。
(4)カメムシ類
現在の発生状況は、平年並みと予想されている。”すくいどり”を行って発生状況確認し、発生が多いほ場や前年に斑点米が発生したほ場では、穂揃期と乳熟期に畦畔も含めた防徐を徹底する。
2.気象変動に対応した水管理
(1)出穂期にはかん水するが、その他の時期は間断かん水を徹底し、根の活力維持を図る。特に、本年は中干しが不十分であることから、登熟後期に凋落しやすい稲となりやすいので、管理には十分配慮する。
(2)8月は低温やフエ-ン現象による高温、台風などで被害を受ける場合がある。このような時は、湛水し稲体を保護する。
(3)用水が十分確保される地域では、高温時にはかけ流しにより根の活力低下を防ぐ。
(4)落水時期の目安は、出穂後30日頃であるが、ほ場の透水性や登熟の推移を見ながら、決定する。
なお、秋作業を容易にするため、早期に落水する例が見られるが、収量、品質を確保するためにも登熟後期まで継続水管理を実施する。
3.収穫作業期の整備点検と乾燥調製施設の運行計画作成
秋の収穫作業に備えて、コンバイン、バインダ−、乾燥機の整備点検を遅れずに実施しておく。
また、近年カントリ−エレベ−タ−やライスセンタ−の稼動が遅れぎみで、品質が低下する事例が見られるので、刈り取り適期内に処理できるよう、余裕を持った運行計画の作成を行う。
4.直播栽培の適正管理
本年の直播栽培の生育状況は、茎数が多く、倒伏が懸念されるので、生育診断を行い倒伏の防止や水管理の徹底を図る。特に、出穂期が移植より一週間程度遅れることから早期落水にならないように留意する。
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