水稲冷害研究チーム
1999年青森県稲作指導情報
なお,詳しい内容に関する問い合わせは青森県にお願いいたします.
稲作指導情報 第5号
平成11年5月20日
青森県農業生産対策推進本部
1 農業試験場の苗の生育状況
移植時の苗長は全品種とも平年よりやや短く、葉齢は平年並からやや少なくなっている。
なお、「つがるロマン」は「むつほまれ」に比べて、苗長がやや短く、葉齢もやや少なくなっており、「ゆめあかり」は「むつほまれ」に比べて、苗長がやや短く、葉齢は並となっている。
2 田植進ちょく状況
5月20日現在の田植進ちょく状況は、県全体で71%でほぼ平年並となっている。
県全体の田植始め(田植えの面積の割合が5%に達した日)は、5月11日で平年 より2日早く、田植最盛期(田植えの面積割合が50%に達した日)は、5月18日で平年並であった。
3 これからの農作業と管理
(1)水管理
ア 1日に1回は必ず水田を見回り、天候と生育に合わせた水管理を行う。
イ かんがい方法は、昼間止水・夜間かんがいとし、不要な掛け流しは行わず、農業用水の計画的な利用を行う。
ウ 活着するまでは、低温の場合には、冠水しない程度(4〜5cm)のやや深水で稲を保温し、温暖な場合には、2cm程度の浅水とし生育促進を図る。
エ 活着後は、低温の場合には、冠水しない程度(5〜6cm)のやや深水にして保温に努め、温暖な場合には、3cm前後の浅水にして、分げつの発生を促進させる。
オ 低温時や冷水がかかる水田では、ポリチューブや分水板等を積極的に使用して水温の上昇を図る。
カ 苗が水没したり、田面が露出するような水田では、畦畔板(アゼシート)等を使用して水深を調整し、生育ムラが発生しないようにする。
キ 日ごろから水口や水尻の調整や、畦畔の整備などを行い、漏水防止に努める。
(2)雑草防除
ア 徒長軟弱な苗を移植した場合や、低温により活着の遅れが見られる場合は、稲の生育が回復してから除草剤を散布する。
イ 除草剤は種類によって対象雑草、使用の時期や方法が異なるので、使用基準を守り適期に使用する。
ウ 「初期除草剤+中期除草剤」の体系処理の場合は、初期除草剤を田植直後〜10日後までに使用し、中期除草剤を初期除草剤の使用後20日前後で稲の葉数が5葉以上、平均気温が16℃以上で使用する。
エ 初期一発処理剤の場合は、田植直後〜10日(剤によっては15日)ころまでに、初・中期一発処理剤の場合は田植後5〜15日(剤によっては18日)ころまでに使用する。
オ 一発処理や体系処理においてヒエが残草した場合は、クリンチャー1`粒剤がヒエの3葉期まで、クリンチャーEWがヒエの4葉期まで効果があるので残草処理が可能である。
また、ヒエに加え多年生雑草も残草した場合は、クリンチャーバスME液剤が効果的である。
カ 除草効果の持続と水質汚染防止のため、除草剤処理後5日間程度は掛け流しや落水をしない。
キ 畦畔や農道雑草等に除草剤を散布するときは、稲や隣接畑等へ飛散しないように十分注意する。また、風が強い日は散布しない。
ク マメットSM1キロ粒剤などモリネ−トを主成分とする除草剤は魚毒性が強い ので、河川、湖沼、池等へ飛散したり流入しないよう注意する。
(3)病害虫防除
ア ほ場に放置された補植用苗は、いもち病の発生源となるので、補植が済んだら早めに処分する。
イ イネミズゾウムシの発生が多い場合は、6月上旬に水面施用剤で防除する。
イネドロオイムシやイネヒメハモグリバエなどを同時防除する場合は、6月上旬に茎葉散布するか、6月上〜中旬に水面施用剤で防除する。
ウ 薬剤の散布は、農薬中毒を防止するためマスク、ゴム手袋等の防除衣を着用して行う。作業後は、うがいを行うとともに、顔や手等の露出していた部分を石鹸でよく洗い流す。
エ 残った薬剤は密栓し、薬剤保管箱等に入れ、施錠して厳重に保管する。
オ 薬剤の空ビン、空袋、洗浄水等はほ場等に放置せず適正に処理する。
(4)その他
農作業中の事故はもちろん、ため池や用排水路への転落事故等を防ぐため、農業用施設の安全管理にも注意する。
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