水稲冷害研究チーム

1999年岩手県技術情報


 なお,詳しい内容に関する問い合わせは岩手県にお願いいたします.

岩手県技術情報(水稲)第6号

平成11年6月18日

岩手県、岩手県農作物気象災害防止対策本部

1. 生育概況
1) 草丈は県全体で平年より2cm長い。
2) 分げつの発生は早く、茎数は県全体で平年対比138%(平方メートル当たり約300本)と多い。
3) 葉数は前々対で平年より0.6葉多く、葉数からみて生育は3〜4日早いと見込まれる。

2. 生育状況からみた今後の栽培管理
1) 良食味米生産のため、溝切りと中干しを実施しましょう
気温が高まり土中の藁などの有機物が一気に分解すると、土中の酸素が不足し、還元状態になる。稲の根の活力を高め今後の登熟を良好にするため、この時期に溝切りと適度の中干しを行い、ガス抜きして土中の還元状態を緩和する。
@ 6月中旬には溝切りを行い、中干しから収穫までの水管理を容易にするようにする。溝切りは2〜4m間隔で長辺方向に行い、それらを枕地部分の短辺方向の溝でつなげ、さらには水尻につなげるようにする。
A 中干しは有効分げつが確保される時期から幼穂形成期前まで(県南部:6月中旬〜下旬、県中部:6月下旬〜7月上旬)の間に行うが、中干し開始はやや早めの方が良い。
B 中干しは「足跡がつく程度」とするが、排水不良の水田や稲が過繁茂で葉色が濃い場合はやや強く行う。ただし、強グライ土や泥炭土など排水不良で有機物含量が多い土では、強い中干しは土壌からの多量の窒素放出を招くので注意が必要である。
C 中干し後は徐々に入水し、その後は間断灌漑を行う。

3. 葉いもちの発生に注意しましょう
・ 防除ミニ情報(6月10日)によると、取り置き苗での葉いもちの発生は平年より少な目ですが、葉いもちの全般発生開始期は平年並みの予想です。葉いもちは5日間の最低気温の平均値が16.5度を超え、一定時間葉のぬれがあると感染しやすくなる。今後とも防除所や普及センターの葉いもちの情報に注意して下さい。
・ 箱剤を施用していない場合、予防粒剤の施用時期は6月20日から25日が適期です。
・ 箱施用剤を施用または予防粒剤を施用予定している圃場でも観察をこまめに行い、いもち病発生をみたら直ちに茎葉散布を実施する。
・ イネミズゾウムシの被害およびイネドロオイムシの産卵ともに平年よりやや少ない。

4. 効果的な除草剤の使用
 ヒエなどの取り残しが多くみられる場合は、葉齢にあわせて中期除草剤やクリンチャーEW、クリンチャーバスなどを用いる。


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