水稲冷害研究チーム

2000年福島県稲作指導情報<中通り版>


 なお,詳しい内容に関する問い合わせは福島県農業試験場にお願いいたします.

稲作情報第3号

平成12年6月28日

福島の米稲作情報編集会議

U 生育状況
1) 作柄解析試験の生育:草丈は平坦部、高冷地とも平年よりやや長く、茎数は平坦部でやや少なく、高冷地でやや多い。主稈出葉からみた生育の進度は、平年より2〜3日早い。
 2) 現地の生育:草丈はやや長く、茎数は平年並からやや多い。生育の進度は、概ね平年より2〜3日早い。葉色は山間部でやや濃いが、平坦部ではさめ始めているほ場が見られる。

V 移植栽培の技術ポイント
1) 直ちに中干しを開始して無効茎の抑制と根の健全化、地耐力の向上を図る。中干しは幼穂形成期前までに終了し、その後の水管理は間断灌漑に移行する。
2) 葉いもちは、6月下旬以降感染に適した気象条件が出現していることから、7月上旬から発生が多くなると予想される。
@ 本田に放置してある補植用置き苗は、早急に土中に埋没処分する。
A 散布剤による体系防除を計画しているほ場では、7月上旬が防除適期と予想されていることから、ほ場をよく見回り、病斑が認められたら直ちに防除を実施する。
B 粒剤による葉いもち防除を実施したほ場でも、病斑が認められた場合は散布剤による防除を追加する。
3) 幼穂形成期は、平坦部、高冷地とも1日程度早まると予想される。この時期に平均気温が20℃を 下回ることが予想される場合には、前歴深水管理により障害不稔の発生を防止する。
4) 土壌中のアンモニア態窒素の残存量は少なく、葉色はさめ始めている。穂肥は、生育診断に基づいて施用する。窒素肥料の多用は、いもち病の多発や耐冷性の低下および玄米品質、食味の低下を招くので避ける。
5)出穂前35〜40日を目安に10aあたり4kgのカリ成分を追肥し、稈質の改善、登熟の向上をはかる。

X 直播栽培の技術ポイント
必要茎数は概ね確保された。茎数制御・倒伏防止のための中干しと葉いもちの防除に努めよう!

1) 生育の状況
場内の生育:湛水直播の生育は、草丈が長く、茎数が多く、葉色がやや淡い。生育は昨年より4日程度早い。乾田直播の生育は、草丈がやや長く、茎数発生が概ね順調であり、葉色はやや淡い。生育は昨年より3日程度遅い。
 現地の生育:湛水直播の生育は、草丈がやや長く、茎数発生が概ね順調であり、有効茎数は概ね確保された。乾田直播の生育は、茎数が少なく、葉齢は平年並である。

2) 当面の技術対策
(1) 湛水直播は、目標生育量が確保されたら強めの中干しを実施し、無効茎の抑制と土壌の固化によって倒伏の防止を図る。特に、播種深度が浅い場合や苗立ち数が多い場合には、幼穂形成期直前までほ場全面に亀裂が入る程度の強い中干しを行うとともに、その後もほ場の固化を進める水管理を継続する。乾田直播は、間断潅漑を継続し、中干しは実施しない。
(2) 直播稲の生育量は、今後、出穂期にかけて著しく増大する。このため、窒素追肥は、幼穂形成期頃まで行わない。
(3) 移植稲に比べて葉齢の小さい直播稲は葉いもちに対する感受性が高いので、粒剤の予防散布を実施するとともにほ場を見回り、病斑の早期発見に努める。




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