発生予報第4号(7月1日)
【予報の要点】
水稲の葉色が濃く、いもち病に対する抵抗力が弱い状態にある。さらに7月は不順な天候が予報されていることから、葉いもちの発生が県南部でやや多くなると予想される。オリゼメート粒剤を散布していないほ場では発生状況に注意し、適期防除に努める。稲こうじ病のやや多い発生が予想される。適期防除と適切な施肥管理に努める。
コバネイナゴの発生が拡大してきており、やや多い発生が予想される。常習的に多発しているほ場では7月中旬までの防除を徹底する。
1.葉いもち
〇発生時期[全般発生開始期]:県北・中央部:平年並
: 県南部 :早い
〇発生量[葉いもち盛期]:県北・中央部:平年並
: 県南部 :やや多い
1)予報の根拠
ア、県南部では6月21日頃に感染に好適な気象が訪れているので、6月末頃全般発生となる見込みである。県北・中央部では現在(6月27日)まで全般発生をもたらす気象が訪れていないので、全般発生開始期(平年7月6日)は早くとも7月4日以降になると考えられる。
イ、補植用余り苗での発病は県北・中央部は平年並で、県南部では多い。
ウ、稲の葉色が濃く、いもち病に対する抵抗力が弱い状態にある。
エ、7月の天候は気温が平年並で、曇りや雨の日が多いと予報されている。
(2)防除上注意すべき事項
ア、ほ場巡回を実施し、早期発見に努める。
イ、補植用余り苗は、直ちに埋没して処分する。
ウ、オリゼメート粒剤を施用していないほ場での防除開始期は、県北・中央部では7月12日以降、県南部では7月2半旬と予想されるが、持ち込み等による発病が確認された場合は直ちに防除を開始する。
エ、気象経過や発病状況によっては緊急防除が必要な場合もあるので、予察情報に注意する。
オ、オリゼメート粒剤を施用したほ場では7月中旬までは防除の必要はないが、7月下旬の発生状況に注意し、発生の増加が認められた場合は追加防除を実施する。
2.紋枯病
〇発生時期:平年並(前年よりやや遅い)
〇発生量:やや少ない(前年並)
(1)予報の根拠
ア、7月は気温、降水量とも平年並と予報されている。
イ、前年の発生量から、越冬菌核の量は平年よりやや少ないと推定される。
(2)防除上注意すべき事項
ア、穂孕期の発病株率が15%を越える場合は減収することがあるので必ず防除する。
イ、薬剤による防除は、出穂7日前〜出穂直前の散布が最も効果的である。
ウ、出穂期以降の高温多湿によって被害が増大するので、今後の気象予報や予察情報に十分注意する。
エ、紋枯病類似症の発生が目立つ場合には、防除薬剤をバリダシン、バシタック、モンカット、モンガードの中から選択する。
3.白葉枯病
〇発生時期:ー(ー)
〇発生量:平年並(前年よりやや多い)
(1)予報の根拠
ア、前年の発生は平年をやや下回ったが、6月中旬に浸冠水があった。
イ、7月の降水量は平年並と予報されている。
ウ、本病の発生を軽減するオリゼメート粒剤の普及率が高い。
(2)防除上注意すべき事項
ア、早期発見に努める。発生年は連続することが多いので、昨年の発生地では特に念入りに観察する。
イ、出穂期前に発病すると被害が大きいので、発病が認められた場合は直ちに薬剤散布する。(予防剤:オリゼメート粒剤、サンケル水和剤、サンケル粉剤、予防治療剤:シラハゲン水和剤、シラハゲン粉剤)
4.ばか苗病
〇発生時期:ー(ー)
〇発生量:少ない(前年並)
(1)予報の根拠
現在、ほ場での発病茎はほとんど見られない。
(2)防除上注意すべき事項
発病茎は発見しだい抜き取り、埋没または焼却処分する。
5.稲こうじ病
〇発生時期:平年並(前年並)
〇発生量:やや多い(前年よりやや少ない)
(1)予報の根拠
ア、7月の気温は平年並で、曇りや雨の日が多い予報である。
イ、前年の発生量は多かった。
(2)防除上注意すべき事項
ア、本病の防除適期は穂ばらみ期なので、前年多発したほ場では出穂10〜20日前に薬剤を散布する。
イ、窒素施肥量が多いと発生が多くなる傾向があるので、適正な施肥管理を行なう。
6.ニカメイガ(ニカメイチュウ):1回発生地帯
〇発生時期:平年並(前年並)
〇発生量:やや少ない(前年並)
(1)予報の根拠
ア、6月の気温は平年並に経過し、7月の気温は平年並と予報されている。
イ、前年の発生量はやや少なかった。
(2)防除上注意すべき事項
防除を必要とするほ場はほとんどないと見込まれる。
7.フタオビコヤガ(イネアオムシ)第2世代
〇発生時期:やや遅い(前年並)
〇発生量:やや少ない(前年並)
(1)予報の根拠
ア、6月中旬以降、気温の低い日が続いた。
イ、第1世代の発生は少なく、成虫の誘殺も少ない。
(2)防除上注意すべき事項
防除を必要とする地域はほとんどないが、多肥田や葉色の濃い水田では部分的に多発する場合があるので、状況をよく観察し、防除が遅れないように注意する。
8.コブノメイガ(第1世代)
〇発生時期:早い(前年並)
〇発生量:やや少ない(前年より少ない)
(1)予報の根拠
6月29日〜7月1日に少数の成虫が飛来してきたが、飛来量は少ない。
(2)防除上注意すべき事項
ア、薬剤防除の適期は成虫飛来盛期後7日頃であるが、当面防除は不要である。 イ、今後の成虫の飛来状況に注意する。
9.セジロウンカ(侵入〜増殖第1世代)
〇発生時期:早い(前年よりやや早い)
〇発生量:少ない(前年より少ない)
(1)予報の根拠
ア、6月29日〜7月1日に成虫の飛来が確認された。
イ、水田に侵入した成虫の密度は、株当たり0.1頭以下で平年より少ない。
(2)防除上注意すべき事項
ア、薬剤防除の適期は7月5半旬であるが、要防除水準(株当りの中老齢幼虫が15頭以上、あるいは粘着版法で幼虫が35頭以上)に達する所は少ないと考えられる。
イ、さらに多飛来があれば7月下旬以降防除が必要となるので、今後の成虫の飛来状況に注意する。
10.イネキモグリバエ(イネカラバエ)
〇発生時期(産卵盛期):平年並(前年よりやや早い)
〇発生量:やや少ない(前年並み)
(1)予報の根拠
ア、産卵時期は平年並に推移している。
イ、前年の発生はやや少なかった。
(2)防除上注意すべき事項
前年に多発したほ場では7月上旬までにジメトエート粒剤を10アール当り2kg水面施用する。
11.コバネイナゴ
〇発生時期:ー(ー)
〇発生量:やや多い(前年並)
(1)予報の根拠
近年、発生密度の高まりと発生地域の拡大が認められる。
(2)防除上注意すべき事項
常習的に多発しているほ場では、水田内部への侵入が本格化する7月中〜下旬に畦畔を含めて防除する。
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