水稲冷害研究チーム

1996年秋田県「発生予察情報」

 なお,詳しい内容に関する問い合わせは秋田県病害虫防除所(電話0188-60-3420)にお願いいたします.

 発生予察情報:予報第5号(7月30日)

【予報の要点】
 現在の葉いもちは、全県的にやや多く、多発しているほ場もみられることから、穂いもちの発生がやや多くなると予想される。出穂直前と穂揃期の防除を徹底する。また、葉いもち多発ほ場や上位葉での発生が多いほ場では傾穂期の防除も実施する。

1.穂いもち
 〇発生時期:平年並(前年並)
 〇発生量 :やや多い(前年並)

(1)予報の根拠および
 ア.現在までの葉いもちは全体的にやや多く、地域的に多発生しているほ場が認められ、ほ場間差も大きい。
 イ.出穂期は平年より1〜2日遅れると見込まれる。
 ウ.8月は気温、降水量とも平年並と予想されている。

(2)防除上注意すべき事項
 ア.出穂直前(穂ばらみ期)と穂揃期の防除を励行する。防除薬剤には予防効果の高いラブサイド剤か、ビーム剤を用いる。
 イ.葉いもち多発ほ場や上位葉(止葉、次葉)での発病が多いほ場では傾穂期の防除も実施する。この場合の防除にはラブサイド剤を用いる。

2.紋枯病
 〇発生時期[上位進展]:平年並(前年よりやや早い)
 〇発生量       :やや少ない(前年並)

(1)予報の根拠
 ア.現在の発病量は少ない。
 イ.8月は気温、降水量とも平年並と予報されている。

(2)防除上注意すべき事項
 ア.穂ばらみ期の発病株率が15%を越える場合には、直ちに薬剤散布を行う。
 イ.薬剤による防除は、出穂7日前〜出穂直前の散布が最も効果的である。
 ウ.多発が予想されるほ場では、出穂期から穂揃期までにもう1回防除する。

3.白葉枯病
 〇発生時期:ー
 〇発生量 :平年並(前年よりやや多い)

(1)予報の根拠
 ア.6月中旬。
 イ.8月の降水量は平年並と予報されている。

(2)防除上注意すべき事項
 ア.前年の発生田とその周辺ほ場は本年も発生しやすいので、巡回して早期発見に努める。
 イ.出穂期に発病が認められた場合は被害が大きくなるので直ちに防除する。
 ウ.オリゼメート粒剤を使用したほ場で出穂後に発病した場合は防除の必要がない。

4.稲こうじ病
 〇発生時期:平年並(前年並)
 〇発生量 :やや多い(前年よりやや少ない)

(1)予報の根拠
 ア.出穂期は平年より1〜2日遅れると見込まれる。
 イ.7月下旬は気温、降水量とも平年並に経過した。
 ウ.前年の発生量は多かった。

(2)防除上注意すべき事項
  前年多発した圃場では適期に薬剤を散布する。

5.ニカメイガ(ニカメイチュウ)2回発生地帯の第2世代
 〇発生時期:やや遅い(前年よりやや遅い)
 〇発生量 :平年並(前年よりやや多い) 

(1)予報の根拠
 ア.越冬世代成虫の発生時期は平年よりやや遅く、6月下旬以降の気温は平年並で経過した。
 イ.第1世代幼虫の被害が平年並である。

(2)防除上注意すべき事項
 ア.防除を必要とするほ場は少ないと予想される。
 イ.8月5〜6半旬に葉鞘変色茎を調査し、発生株率が1.6%以上のほ場ではガードサイド剤またはランガード剤を散布する。

6.フタオビコヤガ(イネアオムシ)第3世代
 〇発生時期:平年並(前年よりやや早い)
 〇発生量 :平年並(前年よりやや多い)

(1)予報の根拠
 ア.6月以降、ほぼ平年並の気温で経過している。
 イ.第2世代の発生は平年並となっている。

(2)防除上注意すべき事項
  葉色の濃い、軟弱な稲で多発生しやすいので、発生を見たら若齢幼虫のうちに防除する。

7.コブノメイガ
 〇発生時期:早い(前年よりやや早い)
 〇発生量 :少ない(前年より少ない)

(1)予報の根拠
 ア.成虫の飛来が6月末〜7月1半旬と7月3〜4半旬の2回認められた。
 イ.飛来した成虫密度は平年に比べ少なかった。

(2)防除上注意すべき事項
 ア.被害は葉色の濃い軟弱な生育の稲で出やすいが、当面防除の必要な水田はない。
 イ.今後の成虫の飛来状況に注意する。

8.セジロウンカ(第1世代)
 〇発生時期:早い(前年より早い)
 〇発生量 :やや少ない(前年より少ない)

(1)予報の根拠
 ア.成虫の飛来は6月末〜7月1半旬と7月3〜4半旬の2回認められた。
 イ.第1波の成虫密度は低く、第2波で平年並み〜やや少ない成虫密度に達した。
 ウ.8月は気温、降水量とも平年並と予報されている。

(2)防除上注意すべき事項
 ア.第1世代幼虫の防除適期は8月2半旬と見込まれる。発生密度を確かめて、要防除水準(株当たり全幼虫数で35頭以上、中老令幼虫では15頭以上)に達したら薬剤を散布する。
 イ.8月初めに短翅型雌成虫が多い場合は、8月下旬〜9月上旬に第2世代幼虫が多発生するので注意する。

9.トビイロウンカ
 〇発生時期:ー(ー)
 〇発生量 :ー(ー)

(1)予報の根拠
  現在まで成虫の飛来は確認されていない。

(2)防除上注意すべき事項
  今後の予察情報に注意する。 

10.アワヨトウ第2世代
 〇発生時期:ー(ー)
 〇発生量 :少ない(前年並)

(1)予報の根拠
  現在まで成虫の飛来は確認されていない。

(2)防除上注意すべき事項
  今後の予察情報に注意する。

 
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