水稲冷害研究チーム

1996年山形県「発生予察情報」

 なお,詳しい内容に関する問い合わせは山形県病害虫防除所(電話 0236-44-4241)にお願いいたします.

[概要]
 いねの葉いもちはやや多い発生予想です。早期発見・早期防除を徹底してください。イナゴはやや多く、斑点米カメムシ類は平年並の発生予想です。畦畔、農道等の草刈りを徹底してください。

(1)葉いもち
 〇発生量:やや多い

1)予報の根拠
 ア.初発生は、6月19日で平年よりやや早い(平年差ー5日)。
 イ.6月28日現在、本田で3ヶ所、補植用取り残し苗で10ヶ所で発生を確認し、例年並の発生ヶ所数である。
 ウ.6月中旬以降、各地で準感染好適日が出現している。
 エ.いねの生育は6月28日現在、葉色が濃く、草丈が長めに推移している。
 オ.7月中旬までの天候は、気温・降水量ともに平年並の可能性が大きいと見込まれている。
2)防除上注意すべき事項
 ア.本田の見回りを徹底し、早期発見に努め、発生をみたら直ちに防除する。特に、野菜等に敷きわらを行っている場合、その周辺の水田では発生に注意する。  イ.薬剤耐性菌出現防止のため、同一成分の薬剤の連用は避ける。
 ウ.補植用取り残し苗の放置が一部地域で目立つ。本田発生の伝染源になるので、直ちに土中埋没等処分する。

(2)紋枯病
 ○発生量:平年並み

1)予報の根拠
 ア.前年の発生量は平年並みであった。
 イ.6月28日現在、発生は確認されていない。(平年初発生:7月1日)
 ウ.7月中旬までの天候は、気温・降水量ともに平年並みの可能性が大きいと見込まれる。
2)防除上注意すべき事項
 ア.薬剤散布量が少ないと効果が劣るので散布量を厳守し、株もとによく付着するように散布する。
 ウ.はえぬきは被害を受けやすいので、例年発生の多い圃場では防除を徹底する。

(3)白葉枯病
 浸水・冠水したところでは発生に注意し、発生をみた場合は薬剤散布を行う。

(4)ばか苗病
 育苗期の発生は少なかったが、本田で発生がみられる場合は直ちに抜き取り、土中埋没等処分する。

(5)フタオビコヤガ(イネアオムシ)
 ○発生時期:やや遅い
 ○発生量:平年並み

1)予報の根拠
 ア.前年の発生量は平年並みであった。
 イ.第1世代幼虫の発生量は平年並みであった。
 ウ.6月25日現在、予察灯での誘殺は確認されていない。
 エ.7月中旬までの気温は平年並みの可能性が大きいと見込まれている。
2)防除上注意すべき事項
 ア.局部的に多発することがあるので、発生の多い水田では被害初期(7月上旬)に防除する。

(6)カメムシ類
 ○発生量:平年並み

1)予報の根拠
 ア.アカヒゲホソミドリメクラガメの予察灯への初飛来日は平年並み。
 イ.アカヒゲホソミドリメクラガメ、オオトゲシラホシカメムシの生息密度は平年並みである。

2)防除上注意すべき事項
 ア.生息密度低減のため、常日頃から農道、畦畔等の草刈りを励行する。
 イ.出穂間近の草刈りは、カメムシ類の水田侵入を促進し、斑点米の発生を多くするので、遅くとも出穂2週間前までに草刈りを終了する。

(7)イナゴ
 ○発生時期:やや遅い(水田侵入盛期)
 ○発生量:やや多い

1)予報の根拠
 ア.6月5半旬の調査では、水田周辺の畦畔等の雑草で生息密度が高い地点が多くみられた。一部畦畔際の水田内の稲株に食害葉の目立つ圃場がみられる。庄内地方では水田内でのすくい取りでも確認された。
 イ.6月5半旬の調査では、幼虫は1〜2齢が主体で発生時期はやや遅い。
 ウ.前年の発生量はやや多かった。
 エ.7月中旬までの気温は平年並みの可能性が大きいと見込まれている

2)防除上注意すべき事項
 ア.薬剤散布前に畦畔等の草刈りを行い、7月上旬から中旬に畦畔部を含めて薬剤を散布する。
 イ.防除要否の判断の目安として、コバネイナゴの要防除密度を参照する。
 ウ.早稲種の薬剤散布にあたっては、収穫前使用期限を厳守する。

(8)イネカラバエ
 ○発生時期:やや遅い
 ○発生量:少ない

1)予報の根拠
 ア.前年の発生量はやや少なかった。
 イ.産卵調査の結果、産卵盛期はやや遅く、産卵量は少ない。

2)防除上注意すべき事項
 ア.常発地、前年多発地では、産卵盛期(平年6月下旬から7月上旬)から14日後までの間にジメトエート粒剤を10アール当たり2kg湛水して散布する。

 
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