水稲冷害研究チーム
1997年山形県「発生予察情報」
なお,詳しい内容に関する問い合わせは山形県病害虫防除所(電話 0236-44-4241)にお願いいたします.
病害虫発生予報第3号(5月29日)
<概要>
稲の葉いもちは平年並みの発生予想です。葉いもちの伝染源となる補植用の残り苗は放置せず、直ちに処分してください。また、粒剤は6月20日までに遅れないように散布してください。
ニカメイガは庄内ではやや多く、内陸では平年並み、イネドロオイムシは庄内でやや多く、内陸ではやや少ない発生予想です。
- 葉いもち:発生時期は平年並み、発生量は平年並み
- 予報の根拠
- 6月中旬までの天候は、気温が低く、降水量が平年並みの可能性が大きいと見込まれている。
- 防除上注意すべき事項
- 補植用の残り苗は伝染源となるので直ちに処分する。
- 最低気温が15度以上で降雨が2〜3日続くと、葉いもちの発生が予想されるので、水田の見回りを行い、早期発見・早期防除を行う。
- 粒剤の育苗箱施用を行わなかったところでは、本田での粒剤(オリゼメート粒剤またはコラトップ粒剤5)散布は6月20日までに行う。例年発生の多いところでは必ず散布する。
- ばか苗病
- 育苗期の発生量は少なかったが、本田での発生は次年度の発生につながるため、発病株は見つけしだい抜き取り、土中埋没等処分する。
- ニカメイガ(第1世代):発生時期はやや早い、発生量は内陸で平年並み、庄内でやや多い
- 予報の根拠
- 前年第2世代の発生量は、内陸では散発程度で少なかったが、庄内では多かった。
- 予察灯による初誘殺は、内陸(山形市)では5月8日(平年6月1日)と早く、庄内(藤島町)では5月13日(平年5月17日)とやや早い。
- 6月中旬までの気温は、低い可能性が大きいと見込まれている。
- 防除上注意すべき事項
- 6月中から下旬に葉鞘変色茎が、株当たり1本以上見られる場合に薬剤を散布する。特に、庄内の前年第2世代の発生が多かったところでは、発生に注意し防除を徹底する。
- はえぬき、どまんなか、雪化粧など、茎が太い品種では本虫が食入しやすい。
- イネドロオイムシ:発生時期はやや早い、発生量は内陸でやや少ない、庄内でやや多い
- 予報の根拠
- 前年の発生量は内陸でやや少なく、庄内ではやや多かった。
- 県予察圃場では、越冬後成虫の本田への飛来時期、産卵時期とも平年より早い。
- 6月中旬までの気温は、低い可能性が大きいと見込まれている。
- 防除上注意すべき事項
- 移植時の粒剤の育苗箱施用を行ったところでは、本田での薬剤散布の必要はない。
- 粒剤の育苗箱施用を行わなかったところでは、産卵最盛期(6月2半旬頃)に株当たり平均1〜2卵塊以上あれば、ふ化最盛期(6月3半旬)に薬剤散布する。
- 老齢幼虫は、薬剤の効果が劣るので適期に防除する。
- 庄内地域でサンサイド剤、PMP剤の効果が低下している圃場では、他の剤に代えて薬剤散布する。
- イネヒメハモグリバエ
- 本田初期に低温が続くと発生が多くなるので、今後の気象経過に注意する。なお、深水で発生が多くなることがあるので水管理に注意する。
- イネミズゾウムシ
- 粒剤の育苗箱施用を行わなかったところで、水面施用による薬剤散布を行う場合は、中央部までよく観察し、要防除密度(越冬後成虫が稚苗移植では50株当たり25頭、中苗移植では35頭以上)を目安にして、薬剤散布する。
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