水稲冷害研究チーム

1999年福島県「発生予察情報」


 なお,詳しい内容に関する問い合わせは福島県病害虫防除所にお願いいたします.

発生予報 第2号

平成11年4月27日

福島県病害虫防除所

1. イネいもち病(育苗期):発生量は並み。
1) 予報の根拠
・ 種子の更新率が高く、消毒済みの購入種子の利用が定着している。
・ 自家採種種子では、昨年の穂いもちの発生がやや多いことから、種子の汚染の可能性が高いと考えられる。
・ 天候予報によると、向こう1か月の気温、降水量及び日照時間は平年並みと予想されている。
2) 防除上注意すべき事項
・ 被害稲藁やもみ殻などは伝染源となるので、育苗床への使用や、周辺への放置を避ける。
・ 育苗場所は多湿を避けるため、通風をよくする。緑化期の育苗温度は昼間25度、夜間12〜15度、硬化期では昼間20度、夜間10〜15度とし、高温多湿にならないように管理する。
・ 育苗期間中は天候が周期的に変わり、気温の変動が大きいと予想されるので、温度管理や水管理をこまめに行う。
・ 発病した場合は、発病苗を直ちに抜き取り、本病の蔓延を防ぐために、葉いもち散布剤を施用する。その場合、本田への持ち込みいもちに注意する。
・ 育苗箱施用剤を用いる場合は、施用量、施用時期を守り、育苗箱に均一に散布する。

2. イネ苗立枯病(ムレ苗症状を含む):発生量は並み。
1) 予報の根拠
・ 播種時期である4月上旬は、気温の変動が大きく、苗立枯病の発生に好適であった。
・ 効果の高い薬剤による体系的な防除が普及しており、近年の発生は少なくなっている。
2) 防除上注意すべき事項
・ 育苗期間中は、極端な高温や低温を避け、気温の変動に応じてこまめな温度管理を行う。
・ 適切な水管理を行い、床土の過度の乾燥や過湿を避ける。

3. イネヒメハモグリバエ:発生時期は並み、発生量は並み。
1) 予報の根拠
・ 4月中旬の調査によると、水田周辺のイネ科雑草における産卵葉率は、地域間で差がみられたが、全般的に平年並みであった。
・ 天候予報によると、向こう1か月の気温は平年並みと予想されている。
2) 防除上注意すべき事項
・ 苗が軟弱徒長の場合は、育苗箱施薬を行うと薬害が出やすいので使用せず、本田期防除で対応する。
・ 徒長苗の移植や深水管理は発生を助長するので、そのような水田では特に発生に注意する。

4. イネミズゾウムシ:発生時期はやや早い、発生量は並み
1) 予報の根拠
・ 春先の気温が高く経過し、有効積算温度の達成率が平年より高いため、水田侵入盛期はやや早くなると予想される。
・ 前年の発生量は平年並みであり、越冬成虫量は平年並みと考えられる。
2)防除上注意すべき事項
・ 例年発生の多いところでは、育苗箱施薬を行う。ただし、苗が軟弱徒長の場合は薬害が出やすいので使用せず、本田期防除で対応する。

5. イネドロオイムシ:発生時期はやや早い、発生量はやや多い
1) 予報の根拠
・ 春先の気温が高く経過し、発生がやや早くなると予想される。
・ 前年の発生量はやや多く、越冬成虫量はやや多いと考えられる。
2) 防除上注意すべき事項
・ 常発地では、育苗箱施薬を行う。その場合、苗が軟弱徒長の場合は薬害が出やすいので使用せず、本田期防除で対応する。


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