水稲冷害研究チーム

2001年青森県「発生予察情報」


 なお,詳しい内容に関する問い合わせは津軽地域病害虫防除所(TEL.0172-52-6500)、南部地域病害虫防除所(TEL.0176-23-4290)にお願いいたします.

注意報第3号

平成13年6月20日

青森県

   病害虫名 アワヨトウ

   作 物 名 イネ科牧草、小麦、スイートコーン、水稲等のイネ科作物


1 発生地域 県内全域(特に日本海沿岸及び下北半島)

2 発生時期 6月5半旬〜7月1半旬(幼虫発生)

3 発 生 量 多 い

4 注意報発令の根拠
県内の糖蜜トラップ設置地点(深浦町、大間町、六ヶ所村、黒石市)4ヶ所で、6月第
 1〜2半旬に大量飛来が確認された。深浦町での誘殺数は約2,600頭で、昭和62年以来の多
 飛来となった昨年同時期の約1,500頭を大きく上回った。大間町は、例年深浦町より誘殺数
 が少ないが、本年は約2,800頭誘殺された。六ヶ所村、黒石市でもそれぞれ前年、平年より
 多く誘殺された(表1参照)。
  ネットトラップ及び予察灯では、木造町や青森市でも誘殺が確認されている(表2参照)。
  また、深浦町で6月12日にすくい取り調査(25回振り)を行ったところ、既に4齢幼虫が
 すくい取られた。これは、5月第4半旬前後に飛来した成虫(第1波)によるものと考えら
 れる(表3参照)。
  これらのことから、日本海及び津軽海峡の沿岸を始めとする県内全域に大量の飛来があっ
 たと推定され、幼虫の多発による被害の発生が懸念される。

5 防除方法
(1)卵巣発育状況調査から、6月第1〜2半旬に飛来した第2波の産卵時期は6月9〜10日が
 最盛期であった。
  発育速度と平年の気温との関係から、第2波の幼虫の孵化は6月20日前後と考えられる。
 産卵は枯れた下葉に行われ、若齢幼虫の食害は目立たないので、発生の有無が確認しづらい。
 幼虫や被害(葉の不規則な食痕)が確認されたら、ただちに防除を行う。防除効果が上がり
 にくくなる老齢幼虫となる前(7月1半旬頃まで)に防除を行う。防除適期である若齢〜中
 齢幼虫の発生時期は6月5半旬〜7月1半旬と予想される(図1参照)。
(2)トラップの設置直後に第1波の飛来が見られたことから、第1波の飛来量は不明である。
 第1波による幼虫は既に中齢期に達していることから、直ちに発生状況の調査を行い、必要
 があれば第2波の防除適期を待たずに防除する。
(3)牧草では防除剤散布後2週間は飼料として利用できない。採草地では、被害が発生する前
 に刈り取りを行う。放牧地では、7月以降に利用予定の牧区は、可能なら刈り取りを行い、
 被害発生時の粗飼料確保に備える。
(4)小麦では、収穫期が近づいており、食害を受けても減収など実害となるおそれは少ないと
 思われる。ただし、中山間地や生育が遅れ気味のほ場では、登熟不良などの実害を受けるお
 それがあるので、必要に応じて防除する。
(5)枯れ葉に産卵する習性から、水稲、スイートコーン等には産卵されていないと考えられる
 が、7月以降ほ場周辺からの幼虫の移動・加害に注意する。特に水田では、湛水状態では幼
 虫が侵入できないが、中干しの時に本田内に進入するおそれがあるので、畦畔などに発
 生が認められた場合には、中干しを行う前に畦畔等の防除を行う。


GotoHome Prev Next Return Opinion
reigai@affrc.go.jp