水稲冷害研究チーム

1999年編集長日誌


この日誌は早期警戒システムの舞台裏を記録するものです。


7月

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○7月1日(木) 生育調査
・ 低気圧はオホーツク海高気圧に動きを阻まれ、日本海に停滞し、天気はぐずつく。北部太平洋沿岸部は海風が入り、気温は上がらなかった。
・ 昨日は福島県・宮城県の監視地点では降水量が100mmを超えたところが多かった。気温も全般に低かった。
・ 500hPa高度場の予測によると、7月2日〜5日にかけて偏西風は蛇行し、オホーツク海に気圧の峰が明瞭に形成される予想となっている。オホーツク海高気圧が今後とも居座る可能性もある。
・ 週間予報支援図(30日)によると、3日以降北日本上空に寒気が南下する予想となっている。
・ 週間予報資料(30日)によると、オホーツク海高気圧が張り出しやすい気圧配置となる予想。明日発表される1か月予報が注目される。
・ 6月30日の葉いもち予察判定によると、秋田県大曲・角館一帯で感染好適条件が発生したものと推定される。
・ 生育作柄診断試験区と水管理試験区の生育調査を行う。茎数も株当たり30本を超えるものもある。(6月30日追肥・葉いもち予防粒剤散布を行う。)
・ 生育作柄診断試験区「かけはし」は幼穂長が1mm-2mmとなり、穎花原基も観察され、幼穂形成期に達したと判断する。昨年より3日早くなっている。
・ 発育予測によると、青森県の「むつほまれ」が幼穂形成期に入りつつあるものと推察される。例年より4日〜1週間程度早まっている可能性が高い。また、新聞のあぜみち通信でも津軽の木造町の農家は7日から10日生育が進んでいるとのこと。その場合、梅雨明け以前に危険期に入ることも考えられる。
・ 岩手県・福島県から生育情報が届く。
・ 山形県最上町のモニターから生育調査結果と穂首分化期に入ったので中干しに入るとのメールが届く。
・ 山形県鶴岡市のモニターから生育調査結果と最近の水稲の生育状況を知らせるメールが届く。
「昨日まで3日間東風が吹き続けました。今日になりやっと静かになりました。さて稲の成育は葉色も落ちて来て茎数の増え方も落ち着いてきているようです。葉齢も順調です。しかし草丈がかなり伸びてきていて7月10日の調査日まで、どれくらい伸びるのか注意が必要です。これからは稲にとって一番敏感な時期です。鳥越さんチームのHPに注意し、寒い時は深水にし天気の良い時は排水し地表面を乾かしたりとどちらにも対応できるように作溝作業を急いで地表面の排水を心掛けているところです。尚、温度計のファンも順調に回っていました。」


○7月2日(金) 松山町生育調査
・ 低気圧の動きが遅く、天気は全般的にぐずつく。
・ 500hPa高度場の予測によると、昨日とはやや変わる。5日頃はオホーツク海に気圧の峰が形成される予想となっている。
・ 7月1日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は発生しなかった。
・ 発育予測情報を更新する。宮城県米山・仙台のササニシキが幼穂形成期に近いものと推察される。
・ 松山町モニターと一緒に生育調査を行い、生育状況と今後の栽培管理等について話し合う。それぞれの水稲の姿は栽培管理の仕方でかなり異なる。初期生育を深水管理などで抑えた稲は、今勢いのある草姿となる。初期旺盛に分げつしていた圃場は今肥え切れとなり生育が停滞している。モニターの方々は追肥をどの程度行うか、苦慮しているところだ。幼穂形成期が近い稲も見受けられる。
・ 仙台管区気象台の予報官から、1か月予報とオホーツク海高気圧についてのコメントがメールで届く。予報では、1、2週目にオホーツク海高気圧の影響が明記され、気温は1週目低いとされる。
・ 仙台管区気象台の調査官から、6月の天候に関するまとめがメールで届く。
・ 東北農政局から監視地点の水温、生育情報がファクシミリで山のように届く。
・ 青森県から病害虫発生予報がメールで届く。

生育調査:良い草姿だ!

○7月3日(土) 早期警戒情報第11号
・ 梅雨前線が北上し、日本海側から天気が崩れる。
・ 500hPa高度場の予測によると、偏西風の流れは蛇行し、5日頃からはオホーツク海に気圧の峰が形成される予想となっている。オホーツク海高気圧が張り出す可能性がある。
・ 週間予報支援図(2日)によると、6日を中心に北日本上空に強い寒気の南下が予想されている。
・ 7月2日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件はほとんど発生しなかったものと推定される。
・ 早期警戒情報第11号を作成する。1か月予報ならびに上空の大気の状態を考慮すると、オホーツク海高気圧の発達が予想され、低温が来るものと考えられる。また、全般に生育が進んでいるため、危険期が例年より早まり梅雨期に入る可能性がある。今後の天候推移が注目される。
・ 水温情報を更新する。
・ 生育調査結果を取りまとめ、モニターにメールで報告する。発育予測情報を更新する。
・ 青森県監視地点の発育情報を更新する。


○7月4日(日) 
・ 梅雨前線は南に下がり、天気は回復に向かう。
・ 地帯4,6,8では気温が平年より低くなる傾向にある。
・ NOAAの海面水温平年偏差図(7月3日)によると、熱帯および日本付近の海面水温分布には大きな変化は認められない。
・ 500hPa高度場の予測によると、偏西風の流れは蛇行し、7日頃からはオホーツク海に気圧の峰が形成される予想となっている。オホーツク海高気圧が張り出す可能性がある。
・ 7月3日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件はほとんど発生しなかったが、前5日間の平均気温が20度以下である準好適感染条件1が青森県津軽・岩手県南・宮城県北・秋田県南・山形県北・福島県北に広く分布し、それら地域に局所的に感染好適条件が現れている。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(3日)によると、全域で日射量不足の状態にあるとものと推定される。
・ アクセス数は29,600件を超え、最近4週間は昨年比170%となる。


○7月5日(月) 岩手大学教育学部栽培研究室見学
・本格的なやませが青森県から関東地方までの太平洋沿岸を広く覆う。
・ 500hPa高度場の予測によると、偏西風の流れは蛇行し、9日頃からはオホーツク海に気圧の峰が形成される予想となっている。
・ 週間予報支援図(4日)によると、北日本上空に強い寒気の南下は予想されていない。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(4日)によると、全域で日射量不足の状態にあるとものと推定される。
・ 7月4日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件はほとんど発生しなかった。
・ 青森県・岩手県・秋田県の発生予報を更新する。
・ 秋田県・山形県のアメダス監視地点の発育予測情報を作成する。庄内地方の「はえぬき」が幼穂形成期に近づきつつあると推定される。秋田県「あきたこまち」の発育予測は比較的適合度が今のところ高い。
・ 宮城県・岩手県から技術情報がメールで届く。
・ 秋田県から生育情報が届く。
・ 岩手大学教育学部栽培研究室の先生と学生が見学に来る。早期警戒システムと圃場・温度勾配温室の試験について紹介する。
・ 松山町のモニターOT氏から、解剖観察したところ幼穂形成期に達したとのメールが届く。


○7月6日(火) 生育調査
・全域的に低温傾向が顕著となり始める。冷温障害の危険地帯が徐々に広がる。盛岡では久しぶりに青空となる。
・ 午前3時現在、青森県・岩手県北部と沿岸部・秋田県北部・福島県阿武隈山地では気温が10〜15度まで下がる。北海道オホーツク海沿岸では10度以下となり、強いやませが沿岸部を中心に入る。
・ 午前5時現在、青森県・岩手県北部(盛岡・紫波含む)と沿岸部・秋田県北部・福島県阿武隈山地では気温が15度以下になる。
・ 午後1時現在、青森・岩手両県の太平洋沿岸部と宮城県南部・福島県北部では気温が20度を下回る。
・ 500hPa高度場の予測によると、偏西風の流れは蛇行し、8日頃からはオホーツク海に気圧の峰が形成される予想となっている。オホーツク海高気圧が居座る可能性が高い。
・ 週間予報支援図(5日)によると、引き続き本州上空に寒気が入る予想となっている。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(日)によると、全域で日射量不足の状態が長く続く。
・ 7月5日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件はほとんど発生しなかった。
・ 発育予測によると、松山町と鶴岡のモニターの圃場が幼穂形成期に達したものと推察される。幼穂の確認を依頼する。
・ 生育・作柄診断試験区の「ひとめぼれ」「ササニシキ」「はえぬき」が穂首分化期に達したものと推定される。
・ 岩手県技術情報と福島県予察情報を更新する。早生の品種が幼穂形成期に近づきつつあるものと推察される。
・ 生育・作柄診断試験区と水管理試験区の生育調査を行う。比較的順調な生育である。
・ 岩出山町のモニターからメールが届き、13日にお会いできるとのこと。稲の姿はどのようなものか、またお話を伺うのが楽しみである。


○7月7日(水) 
・ 午前3時現在、北部と南部のほとんどの監視地点で気温が15度を下回り、12〜15度程度となっている。
・ 午前8時現在、ほとんどの監視地点は気温が15度を超える。太平洋側の一部で15度以下となっている。日本海側から日差しが戻る。
・ 500hPa高度場の予測によると、偏西風の流れは蛇行し、10日頃からは典型的なブロッキング(分流型)になることを予想している。オホーツク海高気圧が居座る可能性が高い。
・ 週間予報支援図(6日)によると、本州上空には引き続き寒気が入る予想となっている。
・ 週間予報の地上気圧配置予想図(6日)によると、14日頃まで梅雨前線は南下し、北海道東海上に中心をもつ高気圧に広く覆われるものとなっている。太平洋高気圧の勢力が弱いのか。
・ NOAAの海面水温平年偏差図(6日)によると、中緯度西太平洋にある水温が平年より高い領域に変化の兆しが伺える。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像によると、7月3日以降全域で日射量不足(8MJ/day)の状態が続く。
・ 7月6日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は発生しなかった。
・ 発育予測情報を更新する。宮城県のほぼ全域、秋田県北部、山形県庄内などで幼穂形成期に達しつつあるものと推定される。
・ 山形県の発育予測と実測値の間に、約1葉の違いがほとんどの地点で観察される。大変興味深い。鶴岡のモニター圃場のデータと一致する傾向がみられる。上限温度が関係するのか、福島県のデータが来れば、その点がはっきりするかもしれない。
・ 岩手県農業研究センターと葉いもち発生圃場の分光計測について打ち合わせを行う。
・ 岩出山町モニターの昨日のメールに生育に関する次のようなコメントがあった。
「4月30日に移植した「ひとめぼれ」と「まなむすめ」が、幼穂形成始期に入ったようです。こんなに早いと追肥の時期がわからず困っています。わたしのところの季節暦ではネジ花が咲く頃を追肥の時期にしておりますが、なんだか気候がかみ合わず困っております。」
・ 鶴岡のモニターから幼穂の観察に関する情報が入る。
「鳥越さんからメールを頂き早速田圃に行って確認して見ました。葉令としては11.3位(不完全葉含む)でしょうか。「ひとめぼれ」は其れらしき物がありました。長さで約1.8mm位でした。一方「はえぬき」も葉令としては同じ位でしたが、約1.5mmの其れらしき物が幼穂かどうかは自信が有りません。もう数日過ぎて毛のようなものが見えてくればもっとはっきり確認できると思います。」


○7月8日(木) 
・ 午前3時現在、多くのの監視地点で気温が15度を下回る。
・ 午前5時現在、多くのの監視地点で気温が15度を下回り、12〜15度程度となっている。日本海側沿岸から晴天域が広がりはじめる。
・ 午前8時現在、気温が15度以下の地点は数地点となったが、やませが太平洋側に入る。
・ 500hPa高度場の予測によると、偏西風の流れは蛇行し、11日頃にはオホーツク海に気圧の峰が形成される予想である。今後ともオホーツク海高気圧の影響を受けやすい状態が続く可能性が高い。
・ 週間予報支援図(7日)によると、本州上空には引き続き寒気が入る予想となっている。
・ 週間予報の地上気圧配置(7日)によると、11日以降典型的なオホーツク海高気圧の張り出しを予想している。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像によると、7月3日以降全域で日射量不足(8MJ/日以下)の状態が続く。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は発生しなかった。
・ 生育・作柄診断試験区の「むつほまれ」が幼穂形成期に達する。
・ 水管理試験区の前歴水管理(水深10cm)を明日から開始することに決める。
・ 明日東北農政局で開かれる『東北地域水稲安定生産推進連絡協議会』の資料を作成する。
・ 青森県から稲作指導情報がメールで届く。
・ 今後とも低温が予想されるので、モニターに前歴深水管理の実施を検討していただくようメールを出す。
・ 宮城県亘理町の友人から、前歴水管理などについて次のようなコメントが届く。
「前歴深水管理の件、ご心配頂きありがとうございます。できれば前歴深水管理を行いたいのですが、ご存知のように畔高さが十分でないのでせいぜい水深5cm程度しか保てないのが現状です。畔の整備が今後の課題です。その代わりの対策とは言えないかもしれませんが、寒さに強くなるよう(勝手に思い込んでいるだけです)にと燐酸分を多く含んだ肥料(苦土重焼燐)を出穂40日前と思われる頃に施しています。編集長日記で燐酸肥料を施すと倒れやすいとか収量があがるとかいりいろ話題になっているようですが、私のこれまでの経験では燐酸肥料を施すと出穂が早くなり(生育が進む)倒伏しにくくなるようです。収量が増えるかどうかにについてはいまひとつはっきりしません。このところ、日照はそこそこあるのですが意外と涼しい日が続いています。昨年同様、今年も幼穂形成期に入るのが早かったですね。そろそろ穂肥施用時期ですが、今年は元肥にLP100日窒素肥料を混合したのと例年よりも分げつが多くとれているので、穂肥施用時期を少し遅らせようと思っています。」
・ 岩手県久慈市関係者から、同市の「かけはし」について発育情報を提供いただきたいとの依頼がある。(生育データの提供をお願いする。)
・ 総アクセス件数は30,000件を超える。


○7月9日(金) 東北地域水稲安定生産推進連絡協議会
・ 午前3時現在、多くの監視地点で気温が15度を下回る。
・ 午前4時現在、多くの監視地点で気温が15度を下回り、11〜15度程度となっている。
・ 午前6時現在、日本海側から晴れ間が広がる。気温も徐々に上がる。
・ 週間予報支援図(8日)によると、本州上空には引き続き弱い寒気が入る予想となっている。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(8日)は前日から大きく多日射条件に変わる。急激な変化なので、確認のメールを出す。
・ 仙台リサーチセンターから処理にミスがあり、修正したとのメールが届く。今までは間違った情報であった。現在は十分な日射量がある。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は発生しなかった。
・ 生育作柄診断試験区の「むつほまれ」発育予測は主稈葉数13で再度計算し直す必要があるようだ。
・ 「つがるロマン」の幼穂を解剖観察する。昨日幼穂形成期に達していたものと推定される。「むつほまれ」と同じ日であった。発育予察では主稈葉数を13で再計算する必要がある。
・ 久慈市の関係者から要望のあった発育予測情報を作成し、モニター圃場に配置する。今後毎日更新することにする。
・ 仙台管区気象台の調査官から、1か月予報と低温に関するコメントがメールで届く。予報の内容は期間を通して低温傾向を示唆するものである。
・ 仙台の東北農政局で東北地域水稲安定生産推進連絡協議会が開かれる。1か月予報に基づいて今後の技術対策を中心に意見が交換される。
・ 石巻のモニターから生育状況を知らせる次のようなメールが届く。
「このごろは天候が不順で少し寒い日がつづいています。幼穂は5mmになりました。(7日夕方現在)天候が不順のため、茎葉が軟弱になっているようです。少し生育が良すぎて、倒伏が心配です。6月末にリン酸質とケイ酸質の肥料を施用して、少し強く中干し中です。そのほかに何か良い対策はありませんか?」
・ 久慈市の関係者からお礼のメールが届く。
「早速の対応ありがとうございます。今後も水稲冷害早期警戒システムホームページを活用させていただきます。御指導よろしくお願いします。」


○7月10日(土) 早期警戒情報第12号
・ 午前3時現在、北部と南部の多くの監視地点で気温が15度を下回る。
・ 午前5時現在、北部と南部の多くの監視地点で気温が15度を下回る。水管理の圃場に行くと、冷涼な北風が吹く。梅雨前線が東北東海上に南北に連なる。
・ 午前10時現在、一部を除いて気温は20度を超える。北部沿岸部から降雨が始まる。今後太平洋側に降雨域が広がる模様。
・ 500hPa高度場の予測によると、偏西風の流れは蛇行し、11日頃からはオホーツク海に気圧の峰が形成される予想である。今後ともオホーツク海高気圧の影響を受けやすい状態が続く可能性が高い。
・ 週間予報支援図(9日)によると、週の後半から北日本・本州上空に寒気が南下する予想となっている。
・ 週間予報の地上気圧配置(9日)によると、14日以降にオホーツク海高気圧の張り出しが明瞭に描かれている。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(9日)によると、宮城県山間部から日照不足の傾向が現れ始めた。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は発生しなかった。
・ 発育予測情報を更新する。最近の低温による発育進度の停滞が目立つ地点が現れ始める。
・ 生育作柄試験区の「かけはし」にように危険期に近づきつつあるものもある。
・ 早期警戒情報第12号を作成する。現在の低温傾向と1か月予報内容を考慮し、また生育ステージが幼穂形成前後にあるので、前歴深水管理の実施を呼び掛ける。
・ 山形県鶴岡市のモニターから生育調査のデータがメールで届く。葉齢の進み方が期待より少なくなったとのこと。12日に温度計のチャックに伺うので、観察することができる。


 
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○7月11日(日) 
・ 午前5時現在、下北半島では気温が15度を下回る。太平洋側の盛岡以南では梅雨前線の影響で降雨がある。
・ 北部沿岸部は気温が上がらない状態が長く続く。
・ 週間予報支援図(10日)によると、週の後半から北日本・本州上空に寒気が南下する予想となっている。
・ 週間予報の地上気圧配置(10日)によると、14日以降にオホーツク海高気圧の張り出しが明瞭に描かれている。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(10日)によると、宮城県南部から福島県北部で日照不足の傾向が現れ始めた。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は発生しなかった。
・ 山形県最上町のモニターから生育調査データが届く。中干しは10日で終了して、深水管理の準備に入るとのこと。このところの低温で葉齢の進み方が鈍っている。


○7月12日(月) 山形県鶴岡温度計チェック
・ 午前5時現在、気温が15度を下回る監視地点はない。
・ 昨日は太平洋側北部沿岸部で気温が著しく低かった。岩手県沿岸北部に低温注意報が出される。青森県太平洋側も低温注意報が出される。
・ 500hPa高度場の予測によると、偏西風の流れは蛇行し、今後とも北の高気圧が張り出す予想。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(11日)によると、宮城県全域から福島県北部ならびに岩手県沿岸部で日照不足の傾向が現れ始めた。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は発生しなかった。気温が低かったため、準好適条件1が宮城県南部と福島県北部に現れる。
・ 発育情報を更新する。生育作柄診断試験区の「かけはし」、青森県「かけはし」「むつほまれ」などが危険期に近づきつつある。
・ 山形県鶴岡のモニターを訪問し、設置してある温度・水温データをチェックする。水稲は中干し・溝切りが終わり、明日から穂肥を散布するという。草姿は多収が期待できる。幼穂を観察すると、ちょうど幼穂形成期である。

・ 山形県最上のモニターを訪問する。地域の穂肥巡回指導中のため、ゆっくりと話をする時間はなかったが、生育調査圃場の稲を見せていただく。ここも中干し・溝切りを終え、水を入れ始めているところだ。幼穂形成期までにはあと数日が必要のようである。


○7月13日(火) 岩出山・松山町モニター訪問
・ 太平洋側に形成された前線の影響で、朝から雨となる。
・ 宮城県岩出山町のモニターを訪問する。本日は産業用無人ヘリによる穂いもち防除剤の散布が予定されていたが、雨のため中止となる。冷害回避のための技術対策についてお父さんを交えて議論する。特徴的な技術は珪酸カリと過燐酸石灰の施用である。6月20日頃に10a当たり60kg-100kg施用すると、稲の姿は慣行のものとは見違えるように株張りがよくなるという。また平成5年の冷害時にも町の平均が1,2俵であったが、平均305kgの収量を得たという。圃場を見せていただき、確かに稲の草姿は今までみたことのないような、株張りを示す(写真参照)。また、水や土壌表面の色も慣行とは異なる。興味深い現象であり、今後追跡に観察し、この効果のメカニズムを考えてみたい。松山町の生育調査があるため、2時間程度でお邪魔する。今回も出会いのすばらしさを痛感した。
・ 松山町のモニター圃場の生育調査を行う。モニターの稲はすばらしい姿に変貌する。10俵もねらえるのでは。両圃場とも20〜25cm程度の深水管理を実施中である。モニターによると、20cm程度の深水にするのに2,3日かかったという。現在、穂肥と水管理の巡回指導がJAの担当者・農業改良普及センターで行われている。JA担当者からは今後の天候の予測を聞かれる。前歴深水管理の徹底をお願いする。モニターのところで、早期警戒システムを見せていただいているとのこと、将来的にはインターネットの環境を整えたいとのこと。また普及センターにも近々インターネット環境が整備されるとのことだ。
・ 時間がなく、松山町のすべてのモニターにはお会いできなかった。

稲の姿は農家技術レベルを語る

○7月14日(水) 
・ 午前4時現在、本州南の熱帯性低気圧が温かく湿った風を太平洋側に送り、各地で強い雨が降る。気温は青森県で20度を下回るが、他は20度を超える。青森県太平洋側と岩手県沿岸北部に引き続き低温注意報が出される。この低温注意報は昼までに解除される。
・ NOAAの海面水温平年偏差図(10日)によると、太平洋中緯度西部海域において海面水温の変化みられ、平年よりかなり高かったものが徐々に下がりつつある。
・ 500hPa高度場の予測によると、偏西風の流れは蛇行し、18日頃からオホーツク海に気圧の峰が形成される予想。
・ 週間予報支援図(13日)によると、今後北日本・本州上空に強い寒気の南下は予想されていない。
・ 週間予報資料の地上気圧配置予測(13日)によると、17〜18日に一時的にオホーツク海高気圧が形成される予想。
・ 生育作柄診断試験区の各品種の幼穂形成期は「あきたこまち」7月12日、「ゆめさんさ」「じょうでき」「どまんなか」7月13日、「おきにいり」7月16日とそれぞれ推定された。
・ 生育作柄診断試験区の「かけはし」は穂ばらみ期に達する。止葉完全展開の茎も観察される。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(13日)によると、宮城県中南部山沿いの地域が強度の日照不足となり始める。
・ 岩手県と福島県から技術情報が届く。
・ 青森県農業試験場関係者から、モニターの紹介に関する問い合わせのメールが届く。モニター探しに協力頂けるとのこと。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、広域的な感染好適条件は発生しなかった。福島県いわき市に感染好適条件が局所的に出現した。
・ 石巻のモニターから生育調査結果が届く。誰もが早く夏型の気圧配置になることを期待している。
・ 最上町のモニターから、地区の巡回指導の結果がメールで届く。山間部では葉齢が1枚程度進んでおり、「あきたこまち」は幼穂形成期に入り始めたとのこと。また、前歴深水管理に入るとのことだ。
・ 鶴岡のモニターから、穂肥についてメールが届く。
「予定通り午後から田圃に水を張り、今朝穂肥えを散布してきました。もう2日くらい後でちょうど良いようなのですが、今まで毎日ダシに吹かれて、かなり稲も疲れていたようなので少々早めの散布を決定しました。」
・種市のモニターから、本年の梅雨の異常を知らせるメールが届く。


○7月15日(木) 
・ アメダス監視システムにトラブルが発生する。午後に修復が完了する。
・ NOAAの海面水温平年偏差図(13日)によると、太平洋中緯度西部海域において海面水温の変化みられ、平年よりかなり高かったものが徐々に下がりつつある。
・ 500hPa高度場の予測によると、偏西風の流れは蛇行し、19日頃から北海道東海上に高気圧が形成される予想となっている。
・ 週間予報支援図(14日)によると、今後北日本・本州上空に強い寒気の南下は予想されていない。
・ 地上気圧配置の予想図(14日)によると、17、18日にオホーツク海に高気圧が形成される予想。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、広域的な感染好適条件は発生しなかった。秋田県鹿角周辺に感染好適条件が局所的に出現した。
・ 宮城県農業センターから稲作情報がメールで届く。
・ 最上町のモニターから「はえぬき」の最終葉数は関係者によると15枚が妥当とのメールが届く。また水害の報道を聞き、太平洋側のモニターの圃場を心配してくれている。。早々に改良して、発育情報を更新する。
・ 「今回の、はえぬきの最終葉数について穂肥指導で担当者に聞いてみました。通常は、あきたこまちより増葉することが多いとの話でした。その分、出穂が遅れるようです。主稈が15枚(不完全葉含む)で出穂、中には14枚の物も有り・・・平均14.*枚になるそうです。どう考えても、予測よりはえぬきに関しては圃場の進みが遅れている気がします。通常は、8/10〜15日頃の出穂になるみたいです。あきたこまちと、同等の出穂はあり得ない気がするのです。庄内地方とは、田植え時期も違いますし気候も違いますから、葉数はどうなんでしょうか。試験圃場はえぬきの葉数は、たしか15枚でしたよね。もしかしたら、最上町もそうかも知れません。ただ、減葉する年もあるそうです。ハッキリするのは、出穂してから判るそうで・・・当たり前の話ですが、ここらへんからも予測の難しさが判ります。」


○7月16日(金) 生育調査
・ 日本海にある低気圧の影響で、天気はぐずつく。
・ 最近の高温で冷温障害の危険地域はほとんどなくなった。
・ 500hPa高度場の予測によると、偏西風の流れは蛇行し、今後オホーツク海に気圧の峰が形成される予想となっている。
・ 週間予報支援図(15日)によると、18,19日頃弱い寒気の南下が北日本・本州上空に入る予想となっている。
・ 週間予報資料(15日)によると、今後一時的にオホーツク海に高気圧が形成されるが、21日頃から西日本では梅雨明けが期待できる予想となっている。夏空が待ち遠しい。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は広域的には発生しなかった。岩手県南部、宮城県北部、福島県南部に感染好適条件が局所的に出現した。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(15日)によると、太平洋側南部でやや日射量不足となる。
・ 発育情報を更新する。各地の早い稲が危険期に近づきつつある。生育作柄診断試験区の「かけはし」は減数分裂期直前に達する。
・ 生育作柄診断試験区の生育調査を行う。比較的順調な生育を示す。
・ 東北農政局から水温データがファクシミリで届く。
・ 仙台管区気象台の予報官から、最近の天候の実況とこの先の予報に関してメールが届く。予報の困難さが良くわかる。
・ 仙台管区気象台の調査官から、1か月予報がメールで届く。気温は平年並みで、2週目以降太平洋高気圧の張り出しが予想されている。ただ、1週目は台風も発生し、不安定な状態が続くため、油断はできない。
・ 松山町のモニターOT氏から、冠水等の被害はなかったとのメールが届く。19日の試料採取の件で協力を依頼する。
・ 松山町のモニターTK氏から、幼穂の発育程度を知らせるメールが届く。生育はやや停滞気味であるとのことだ。


○7月17日(土) 
・ 前線が東北地方を南北に走り、天気は太平洋側を中心にぐずつく。
・ 500hPa高度場の予測によると、偏西風の流れは蛇行し、20日頃からオホーツク海に気圧の峰が形成される予想となっている。
・ 週間予報支援図(16日)によると、北日本・本州上空に寒気が入る予想となっていない。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(16日)によると、太平洋側山沿い地帯でやや日射量不足となる。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は日本海側と福島県会津で広域的に発生した。
・ 種市のモニターから、やませの雲が海上を漂う様子を知らせるメールが届く。
・ 石巻のモニターから、生育状況を知らせる次のようなメールが届く。
「発育予測画像のレポートありがとうございます。昨日、石巻稲作研究会の生育調査現地検討会を開きました。早いイネで幼穂が25mm程度まで進んでいます。全体的には15mm程度でしょうか、幼穂の籾つぶの形が確認できます。節関は第五節間は0から5mm程度です。第四節間は50から70mmくらいです。そろそろ伸張が終了したようです。現在の葉齢は12.3くらいです。いま伸長している葉が止葉のようです。出穂時期は今月の28日頃でしょうか?。」


○7月18日(日) 
・ 梅雨前線が東北南部に停滞し、南部を中心に天気がぐずつく。
・ オホーツク海高気圧は張り出し、北海道では気温が低くなり始める。
・ NOAAの海面水温平年偏差図(17日)によると、太平洋西部中緯度地帯の海面水温に変化が認められる。四国の南海上の水温は平年より低くなり始める。また、太平洋高緯度地帯の水温は平年よりかなり低くなる。
・ 500hPa高度場の予測によると、偏西風の流れは蛇行し、今後オホーツク海に高気圧が形成される予想となっている。
・ 週間予報支援図(17日)によると、北日本・本州上空に寒気が入る予想となっていない。


○7月19日(月) 松山町冷温処理試料の鉢上げ
・ 梅雨前線が東北南部に停滞し、南部を中心に天気がぐずつく。
・ 太平洋側沿岸部では気温が下がる。
・ 500hPa高度場の予測によると、週の後半は太平洋高気圧に覆われる予想となっている。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件が宮城県と福島県で広域的に発生した。
・ 松山町のモニター圃場の「ひとめぼれ」「ササニシキ」試料を冷温処理用に採取する。やませの影響で気温は低く、弱い雨がある。
・ 仙台管区気象台の予報官から、3か月予報がメールで届く。

冷温処理用試料の鉢上げ調査

○7月20日(火) 
・ 地帯8と6では、やませのため平均気温が20度を下回る。長続きしなければ良いが。
・ 午前4時現在、多くの監視地点で気温が20度を下回る。17度程度まで下がる。
・ 午前5時現在、多くの監視地点で気温が20度を下回る。太平洋側沿岸部ではやませが入る。
・ 500hPa高度場の予測によると、24日頃は偏西風の流れが東西流となり、西日本を中心に太平洋高気圧に広く覆われる予想となっている。
・ 週間予報支援図(19日)によると、北日本・本州上空に寒気が入る予想となっていない。
・ 週間予報資料(19日)によると、23日以降東北地域も広く太平洋高気圧に覆われる予想となっている。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(19日)によると、岩手県沿岸部と宮城県でやや日射量不足となる。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件が岩手県南部、宮城県南部、山形県北部と福島県北部で広域的に発生した。
・ 福島県農業試験場相馬支場から、稲作技術情報がメールで届く。近々インターネットの環境が整備されるとのことだ。
・ 水温情報を更新する。
・ 石巻のモニターから穂の生育状況を知らせるメールが届く。「幼穂は早い物で65mmになりました。穂がでるまでもう少しです。」


 
−−−−−−−−−   下旬   −−−−−−−−−


○7月21日(水) 
・ 地帯8では気温が下がる。小田野沢では平均気温が17.1度。
・ 梅雨前線が東北南部に停滞し、南部を中心に雨となる。
・ 午前4時現在、青森県太平洋側と岩手県沿岸北部の監視地点で気温が20度を下回る。
・ 午前9時現在、福島県中通りで強い雨があり、大雨・洪水警報が出されている。
・ 午前10時現在、福島県浜通りで強い雨がある。
・ 500hPa高度場の予測によると、偏西風の流れが東西流となり、西日本を中心に太平洋高気圧に広く覆われる予想となっている。
・ 週間予報支援図(20日)によると、北日本・本州上空に寒気が入る予想となっていない。
・ 週間予報の地上気圧配置(20日)によると、23日以降太平洋高気圧に東北地方も広く覆われる予想となっている。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(20日)によると、岩手県南部と宮城県山間部でやや日射量不足となる。日本海側北部は日射量が多く、恵まれた条件が続く。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は全域で発生しなかった。
・ 発育予測情報を更新する。多くの監視地点で危険期に入り始める。
・ 生育作柄診断試験区の「ササニシキ」「ひとめぼれ」「はえぬき」は18日に幼穂形成期に達していたと判定される。
・ 生育作柄診断試験区の「かけはし」が出穂を始める。昨年の出穂期が28日であったので、4,5日早まることが考えられる。
・ 幼穂形成期に達した生育作柄診断試験区各品種の穂の発育予測情報を作成する。
・ 松山町から鉢上げした稲に冷水処理を開始する。
・ 生育作柄診断試験区の「むつほまれ」「つがるロマン」には止葉が観察される。
・ 岩手県から、稲作情報がメールで届く。岩手県の情報もPDF版で提供できるようになった。
・ 青森県から監視地点の7月15日生育調査データが届く。穂首分化期と幼穂形成期の実測データもあるので、予測との比較をするとかなりのズレがある。最終葉数が1枚程度多い可能性が高い。
・ 最上町のモニターから、生育調査データが届く。「はえぬき」は20日幼穂形成期。穂肥は16,17日に施用、葉いもちの発生もみられないとのことだ。
・ 鶴岡市のモニターから、生育調査データが届く。穂肥も終え、葉色が上がってきており、これからは葉いもちに注意をしたいとのこと。


○7月22日(木) 危険期深水管理処理開始
・ 東海以西の地域が梅雨明けしたものと気象庁から発表がある。
・ 昨日の気温は、青森県小田野沢で最低が15.7度、平均20度となったが、監視地点で平均気温が20度を下回ったところはなかった。
・ 午前5時の気温では、太平洋側沿岸部と内陸部で20度を下回る地点が散見される。
・ 500hPa高度場の予測によると、23日以降太平洋高気圧に広く覆われる予想となっている。
・ 週間予報支援図(21日)によると、北日本・本州上空に寒気が入る予想となっていない。
・ 週間予報の地上気圧配置(21日)によると、今後太平洋高気圧に東北地方も広く覆われる予想となっている。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(21日)によると、岩手県南部と宮城県南部、福島県浜通北部で強度の日射量不足となる。また岩手県、宮城県、庄内を除く山形県、福島県はやや日射量不足となる。日本海側北部は日射量が多く、恵まれた条件が続く。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は福島県南部に局所的に発生した。
・ 発育予測情報の青森県「むつほまれ」の主稈葉数13を1枚増やして、14で予測情報を改良する。幼穂形成期予測結果は妥当な範囲に収まる。
・ モニター圃場と青森県の監視地点について穂の発育過程を予測する情報を作成する。
・ 青森県から、稲作指導情報第8号がメールで届く。
・ 仙台リサーチセンターはメンテナンス作業のため、7月21日から23日まで日射量データの更新及び推定雲の更新を一時停止するとのこと。
・ 宮城県・福島県の発生予報をファクシミリで取り寄せ、更新する。両県ともいもち病は平年並みの発生を予想している。ただ福島県浜通地域では発生がやや多いようだ。

かけはしが出穂を始める

○7月23日(金) 
・ 昨日は平均気温が20度を下回る監視地点はなかった。
・ 梅雨前線の影響で北部を中心に雨となる。盛岡は小雨が降り蒸し暑い天気となる。
・ 500hPa高度場の予測によると、太平洋高気圧に広く覆われる予想となっている。
・ 週間予報支援図(22日)によると、北日本・本州上空に寒気が入る予想となっていない。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(22日)によると、岩手県南部、宮城県全域、庄内を除く山形県全域、福島県全域でやや日射量不足となる。日本海側北部は日射量が比較的多く、恵まれた条件が続く。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件はほとんど出現しなかった。
・ 久慈のモニターの品種「かけはし」が危険期に入る。
・ 福島農試から稲作情報がメールで届く。葉いもちの発生がみられ始めたとのことだ。
・ 仙台管区気象台から1か月予報がメールで届く。この先1週間は大気の状態が不安定で、平均気温は高いとの予想である。あと2週間で大きな山場は越えることができる。


○7月24日(土) 
・ 各監視地点の昨日の気温はかなり高くなる。最高気温は30度を超える地点がほとんどである。
・ 梅雨前線が東北中部にあり、所々で強い雨がある。
・ 500hPa高度場の予測によると、今後太平洋高気圧に広く覆われる予想となっている。
・ 週間予報支援図(21日)によると、北日本・本州上空に寒気が入る予想となっていない。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(23日)によると、岩手県南部、宮城県全域、山形県全域、福島県全域でやや日射量不足となる。青森県と秋田県北部は日射量が比較的多く、恵まれた条件が続く。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は岩手県山間部と宮城県山間部に局所的に散発した。
・ 幼穂の発育調査を実施する。「ひとめぼれ」では最終葉数15枚を考えていたが、14枚のものが圧倒的に多い。葉数が1枚例年より少なくなった。出穂もかなり早まるものと思われる。
・ 鶴岡のモニターから、予想以上に早く止葉が観察でき、「はえぬき」は最終葉数が一枚少なくなったとのメールが届く。8月上旬の早いうちに出穂するのではとのことだ。
・ 石巻のモニターから、早い品種が出穂を始めたとの画像付きメールが届く。


○7月25日(日) 
・ 昨日の平均気温はほとんどの監視地点で25度を超えた。
・ 梅雨前線が東北北部に停滞し、北部を中心に弱い雨がある。東アジア雲の監視画像に熱帯低気圧の不気味な雲が大きく現れ始める。今後の動きが注目される。
・ NOAAの海面水温平年偏差図(24日)によると、大きな変化はみられないが、四国の南海上の海面水温が平年より低く、かつ広くなりつつある。
・ 500hPa高度場の予測によると、今後太平洋高気圧に広く覆われる予想となっている。
・ 週間予報支援図(24日)によると、北日本・本州上空に寒気が入る予想となっていない。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(24日)によると、ほぼ全域で日射量不足が解消され始めた。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は秋田県秋田市周辺に局所的に出現した。
・ 生育作柄診断試験区の「かけはし」が本日出穂期を迎える。昨年の出穂期は7月28日、一昨年が7月26日であったので、やや早まる。


○7月26日(月) 生育調査
・ 昨日の平均気温はほとんどの監視地点で25度を超えた。
・ 台風5号が九州地方に接近する。
・ 仙台管区気象台は東北北部の梅雨明けを発表する。平年並みの梅雨明け。まずは一息つける。
・ 500hPa高度場の予測によると、今後太平洋高気圧に広く覆われる予想となっている。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は出現しなかった。
・ 週間予報支援図(25日)によると、北日本・本州上空に寒気が入る予想となっていない。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(24日)によると、ほぼ全域で日射量不足が解消された。太平洋側は日射量が多く、恵まれた気象条件となる。
・ 生育作柄診断試験区と水管理試験区の生育調査を実施する。
・ 生育作柄診断試験区の「コシヒカリ」が本日幼穂形成期に達する。
・ 同試験区の「むつほまれ」に走り穂が観察される。
・ 宮城県・秋田県・山形県の監視地点における穂の発育過程予測情報を作成・提供を始める。


○7月27日(火) 
・ 昨日は猛暑となり、平均気温が30度近い地点もみられた。
・ 500hPa高度場の予測によると、今後とも太平洋高気圧に広く覆われる予想となっている。
・ 週間予報支援図(26日)によると、月末までは北日本・本州上空に寒気が入る予想となっていない。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(26日)によると、ほぼ全域で日射量不足が解消された。岩手県沿岸部、宮城県、福島県の太平洋側地域では十分な日射条件となる。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は出現しなかった。
・ 仙台管区気象台の予報官から、高温に関する情報が届く。今後とも太平洋高気圧に覆われて気温の高い日が続く見込み。現在、穂ばらみ期から出穂開花を迎える高温に弱い時期でもある。特に出穂・開花期が高温に弱い。
・ 早期警戒情報の改正を検討する。
・ 12時現在、青森県三戸、秋田県角館、福島県会津では気温が35度を超す。
・ 13時現在、太平洋側沿岸と内陸部、日本海側内陸部で気温が35度を超す。
・ 15時現在、日本海側内陸部で気温が35度を超す地点が多発する。
・ 17時現在、日本海側内陸部で気温が35度を超す地点が数カ所ある。
・ 鶴岡のモニターに高温・フェーンに注意して欲しいとのメールを出す。
・ 石巻のモニターから、8月8日に松山町でモニター交換会を開催するとのメールが届く。出穂期の稲を見ながらの検討会は楽しみである。


○7月28日(水) 早期警戒情報第15号作成、松山町生育調査
・ 昨日は猛暑となり、最高気温が35度を超える地点が多く現れた。秋田県角館37.8度、青森県三戸37.7度を記録する。
・ NOAAの海面水温平年偏差図(27日)によると、日本東海上の太平洋西部中緯度域の海面水温は平年より高く、その程度も大きくなってきた。
・ 500hPa高度場の予測によると、今後とも太平洋高気圧に広く覆われる予想となっている。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(27日)によると、ほぼ全域で日射量が多い状態が続く。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は出現しなかった。
・ 早期警戒情報第15号を臨時で作成する。今後とも高温が続くとの気象庁の情報と他の情報を考慮しても、今後太平洋高気圧が広く日本列島を覆う可能性がある。開花受精期の高温障害が警戒のポイントとなる。
・ 松山町のモニター試験圃場の生育調査に行く。ほぼ止葉が完全展開し、あと数日後には出穂が始まる見込み。移植直後に深水管理で初期生育を抑制した圃場は見事なイネとなっている。このところの多日射条件にも助けられ、太い茎となって草型も良い。
・ 生育作柄診断試験区の「むつほまれ」「つがるロマン」「あきたこまち」に走り穂が見られる。
・ 青森県から病害虫発生予報第5号がメールで届く。
・ 山形県からモデル検証用に依頼していた7月の生育情報が届く。
・ 本研究プロジェクトの前推進リーダ(つくば在住)から暑中見舞いのメールが届く。健康に気をつけてゴールを目指して欲しいとのことだ。
・ 東大阪の鮨屋さんから暑中見舞いが届く。大阪の暑さは私も経験あるが、相当暑いようだ。編集長日誌を読んで、私の健康を気遣ってくれる。
・ 鶴岡のモニターから昨日のフェーンによる高温の警戒メールについて、返信が届く。すでに掛け流しを行っていたとのことだ。また、今は転作枝豆の収穫・出荷に追われているとのこと。

モニター圃場の葉いもちチェック

○7月29日(木) 岩手県農業気象協議会
・ 気温は前日よりは下がったものの猛暑が続く。最高気温は山形で35.3度、三戸・三沢で34.7度。平均気温は相馬で30.6度。
・ 500hPa高度場の予測によると、今後とも太平洋高気圧に広く覆われる予想となっている。
・ 週間予報資料(28日)によると、8月4日頃までは優勢な太平洋高気圧に覆われる可能性が高い。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(28日)によると、ほぼ全域で日射量が多い状態が続く。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は出現しなかった。
・ 岩手県農業気象協議会の7月例会に出席する。水稲に関しては、生育が数日進み、ほぼ順調に経過している模様である。葉いもちの発生も例年になく少ないとのことだ。ただ、天候が良好なので、現場で油断をしている面がうかがえるとのことだ。
・ 仙台管区気象台の予報官から、今後の太平洋高気圧の動きと気温に関する情報が届く。
・ 福島県農業試験場と同会津支場からそれぞれ稲作情報がメールで届く。穂いもちの注意報が7月28日に発令されたとのことだ。


○7月30日(金) 
・ 昨日は大気の状態が不安定で、所々で雷雨やにわか雨がある。最高気温は山形で35.3度となった。著しい高温はややおさまる。
・ 南海上にある熱帯性低気圧の大きな渦が監視画像に現れ始める(台風7号に成長)。今後の動きが注目される。
・ 東北南部が太平洋高気圧の圏内に入る。暑さが戻る見込み。
・ 500hPa高度場の予測によると、今後とも太平洋高気圧に広く覆われる予想となっている。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(29日)によると、ほぼ全域で日射量が多い状態が続く。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は岩手県沿岸部に局所的に出現した。
・ 松山町のモニター圃場「ひとめぼれ」、鶴岡のモニターの「ひとめぼれ」が予測によると出穂期に近づく。
・ 生育作柄診断試験区の「むつほまれ」は本日出穂期に達する。同品種の出穂期は昨年8月2日であったので、3日程度早まった。
・ 青森県三戸の「むつほまれ」が予測によると出穂期に近づく。
・ 秋田県能代・大館・秋田・角館・本荘・横手・湯沢の「あきたこまち」が予測によると出穂期に近づく。
・ 宮城県築館・米山・の「ササニシキ」と仙台の「ひとめぼれ」が予測によると出穂期に近づく。
・ 山形県酒田・鶴岡・山形の「はえぬき」が予測によると出穂期に近づく。
・ 福島県と岩手県の「穂の発育情報」を作成する。これで、ほぼ全監視地点の情報が提供できるようになった。
・ 仙台管区気象台の予報官から、高温に関する情報と1か月予報が届く。
・ 最上町のモニターから生育調査データと生育状況に関する情報が届く。「あきたこまち」に走り穂が見られたとのこと。「はえぬき」の葉数は不完全葉を含めて15枚、盛岡と同じ値である。
・ 鶴岡のモニターから生育調査データが届く。最終葉数は平年より70%程度減ったようだ。走り穂が見え始めたとのこと。


○7月31日(土) 危険期水管理処理終了
・ 猛暑が続く。岩手県一関と山形県山形では最高気温が35度を超える。
・ 500hPa高度場の予測によると、今後とも太平洋高気圧に広く覆われる予想となっている。
・ 仙台リサーチセンターの日射量画像(30日)によると、ほぼ全域で日射量が多い状態が続く。
・ 昨日の葉いもち予察判定によると、感染好適条件は岩手県北部部に局所的に出現した。また準好適条件が岩手県北部と青森県で散発した。
・ 松山町のモニターの「ひとめぼれ」、鶴岡のモニターの「ひとめぼれ」が出穂期に達したと予想される。モニターの方々にメールで問い合わせをする。
・ 秋田県能代・大館・秋田・角館・本荘・横手の「あきたこまち」が出穂期に達したと予想される。
・ 宮城県築館・米山の「ササニシキ」と仙台の「ひとめぼれ」が出穂期に達したと予想される。
・ 山形県酒田・鶴岡・山形の「はえぬき」が出穂期に達したと予想される。
・ 福島県の「コシヒカリ」がこれから危険期に入る。
・ 秋田県の生育情報に基づいて、発育予測情報を更新する。幼穂形成期や減数分裂期は比較的予測精度は良い。
・ 生育作柄診断試験区の「つがるロマン」が出穂期を迎える。穂の発育予測とは1日のずれ。昨年の出穂期は8月3日であったことから、3日程度早まる。



 
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