水稲冷害研究チーム
2001年編集長日誌
この日誌は早期警戒システムの舞台裏を記録するものです。
2月
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○2月1日(木)
【天気概況】
・寒冷前線が通過し、天気は南から徐々に崩れてくる。前線の通過後には強い寒気が入る見込み。
【モニターネットワーク】
・山形県最上町のモニターからメールが届く。
「交流会の内容は了解しました。当日まで、私の分を検討しておきます。相も変わらず大雪で、その処理にかなりを費やせざるをえない毎日で大変です。当日近く、天候の回復を期待している処です。あちこちで、農庫や施設の被害が続出で、私の処も除雪ローテーションが間に合わずに、一部に被害が出ております。当初の長期予報が、これほどはずれるのも珍しく、残念でもあります。最近思うのですが、予報に「雪質情報」も加味してくれると有りがたいですね。殆どが、前半の”多くて軽い雪”での被害でなく、”少なくても重い雪”の連日降雪が原因みたいです。雪害対策を、費用換算したら・・・恐ろしい額になりそうです。実に成らない出費ですので、頭が痛い話です。受難の21世紀か?春が待ち遠しい毎日です。」
・返信:おはようございます。メールありがとうございます。交流会よろしくお願いいたします。雪が多いのは知っていましたが、それほどとは思いませんでした。私もアメダス受信アンテナの除雪をこれほどまで行ったことはありません。今も雪が降り始めました。そろそろ除雪に・・・ 日差しと日の長さに春を感じています。
・山形県鶴岡市のモニターからメールが届く。
「交流会を大変楽しみにしています。自分の稲作において特別人と違った技術というほどの物はありませんが、直播きの散播についてはちょっとしたコツをつかみましたので、その辺に付いて話してみようかと思いますが、如何でしょうか。」
・返信:交流会宜しくお願いいたします。あの直播きの稲の姿が忘れられません。そのコツを是非ともご紹介頂けましたら幸いです。
・意見交換の広場に来た質問について、小林さんの協力を得て次のように回答する。
「高橋大介さん、回答が遅れて申し訳ございません。かなり難しい質問なので、専門家にお聞きしました。さて、ご質問の「植物の病気や害虫に対する防御反応について詳しく知りたいのです」ですが、次のようにお答えいたします。
まず、植物の病気に対する防御反応についてご説明します。植物の病原菌に対する抵抗性は次の2種類に分類されます。1,静的抵抗性:植物が病原菌の感染に対して生まれつきもっている抵抗性。2,動的抵抗性:植物が病原菌の感染に積極的に反応して感染を防ごうとする反応です。
1,静的抵抗性については、次の通りです。
1-1物理的抵抗性
病原体が植物体内に侵入するには、主に植物組織表面のクチクラ層を突き破るか気孔から侵入します。クチクラはクチンやワックスなどから成り立っています。組織表面が病原体の侵入できないように堅くて厚い植物は感染しにくくなります。また、病原体には、ウイルス、細菌(バクテリア)、糸状菌(カビ)の3種類がありますが、細菌や糸状菌は感染するのに水分が必要とするものが多いです。ワックス層の発達した植物は、表面に水分が付着しにくいので病原体が感染しにくくなります。クチクラ侵入しない病原体は開いた気孔から植物体内に侵入します。したがって、気孔の少ない植物または水分のある時間帯には開孔しないという性質が備わった植物では抵抗性が強くなります。
1-2化学的抵抗性
@酵素阻害剤
病原体は植物体内に侵入後、植物の細胞壁を壊すために、セルラーゼやペクチン分解酵素を分泌します(細胞壁はセルロースやペクチンなどから成ります)。植物の葉にはこれらの酵素の働きを阻害する物質(フェノール化合物やタンニンなど)が存在します。
A抗菌物質
植物には生来、抗菌性化合物も存在します。サポニン、マスタードオイル、不飽和ラクトン、青酸配糖体などがあり、病原体の働きを封じ込めます。
2,動的抵抗性については次の通りです。
2-1パピラの形成
糸状菌が菌糸を生じて植物の生細胞に侵入しようとすると、侵入地点に向かって細胞質が局所的に凝集、沈着して侵入を防ぐことがあります。この構造物をパピラとよびます。一般的には、侵入菌糸が植物の細胞壁に機械的損傷を与え始めると、パピラ形成が開始されます。
2-2過敏感細胞死
糸状菌が細胞内に侵入すると、侵入された細胞が急激に死に至る現象を過敏感細胞死とよびます。植物細胞の死は糸状菌の養分接種源を絶たれることになるので、この死細胞から隣接細胞に進展できなくなります。過敏感細胞死は侵入してくる菌を封じ込めるための一種の防御反応と考えられます。
2-3抗菌性物質(ファイトアレキシン)の誘導
病原菌に侵入されると植物が抗菌性物質、ファイトアレキシンを生成、分泌することがあります。ファイトアレキシンには、感染菌糸の伸長阻害作用に加えて、病原菌の細胞への侵入阻止を担う、いわゆる感染阻害作用があります。現在までに、200以上のファイトアレキシンが約20科100種以上の植物において単離され、その化学構造が決定されています。
2-4リグニンの蓄積
リグニンは通常健全な維管束植物の木部にとくに多量に含まれるが、植物病原菌の攻撃を受けたある種の植物では防御反応の一つとして病斑部の柔組織細胞壁に沈着します(木化)。木化細胞壁は病原菌の細胞内への機械的侵入を妨げます。
次に、害虫に対する防御反応についてご説明します。植物は昆虫などの摂食から逃れるため、昆虫の栄養阻害物質や毒性物質など種々の二次代謝物質を体内に蓄積しています。これら植物の二次代謝物質は、草食昆虫などの寄主の選択範囲の決定に大きな影響を及ぼしています。
以上のように、防御機構があるので植物が数多く存在する細菌や糸状菌に抵抗性であるのが本来の姿であり、病原体が植物に感染できるのは例外です。植物病原体は全て植物の種に感染できるのではなく自身の感染できる植物種が決まっていて、このことを宿主特異性といいます。したがって、病原体は長年にわたる進化の過程で植物の防御戦力に打ち勝つ性質を獲得したものと考えられます。植物と害虫の関係も同様で、昆虫が植物のもつ毒性物質を無毒化する性質を獲得したときにはじめて摂食が可能となります。」
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
・仙台管区気象台から「2001年の東北地方1月の天候」がメールで届く。特徴は、@記録的な大雪、A低温、B南岸低気圧による東北太平洋側の大雪に要約されている。
【研究活動】
・情報技術プロジェクトの実施計画書について県・大学関係者と調整を行う。
【その他】
・総アクセスが70,000件を超す。
○2月2日(金) 東北農業研究推進会議「やませ環境部会」
【天気概況】
・強い寒気が入り冬型の気圧配置となる。北部日本海側を中心に風雪が強まる。
【モニターネットワーク】
・宮城県岩出山町のモニターからメールが届く。
「了解しました。親父ともども楽しみにしています。お天気次第で、車か新幹線のどちらかでそちらに伺いたいと思います。理想型といっても毎年同じようにやっているだけで、特に昨年同様、差異のない稲作でやっていきたいと思います。早期警戒システムはこれからの利用方法は携帯端末で、ということになるのではないでしょうか?改良普及員もモバイルと新聞にも載っていました。多分、それより情報の利用は農家のほうが先かもしれませんね。それではお会いする日を楽しみにしています。」
・秋田県農業試験場の佐藤さんからお礼のメールが届く。
「総研部第4チームの皆様へ。11月から1月までの大変忙しい時期に、面倒を見て下さりまして大変ありがとうございました。昨日はアパートの片づけで1日を費やし、今日から試験場に出ています。秋田市から試験場までの道のりは吹雪で視界がとても悪いです。今後もITプロなどで、迷惑をかけると思いますが何卒よろしくお願いします。」
・以前ご質問を頂いた京都の中学生からお礼のメールが意見交換の広場に届く
「お返事ありがとうございます。赤米のほうは無事刈って干す事ができましたが、干していると中で雀に食べられてしまいました。水田の方は、10月までは無事育っていましたが、11月頃に刈りに行ったとき枯れていて、一部カビのように黒くなって余り育っていませんでした。根は余り張っていませんでした。肥料はやっていません。水不足と肥料不足かなと思っています。そこで、冬の間の、水田準備をして下級生に引き継ごうと思いました。僕達は、帰国子女の一年生10人です。米作りははじめてでした。よろしくお願いします。」
・返信:メールありがとうございました。育てた稲が枯れたり、すずめに食べられ本当に残念です。私も以前京都の大学で稲を育てて研究をしていました。その時は、すずめが大敵でした。そこで穂がでると網をかけてすずめを防いだことを思い出します。さて、次の点を後輩にお伝え下さい。
@穂が出たら、編み目2センチ(これより粗いとダメです)の防鳥ネットを先生に買っていただき、水田を完全に覆うこと。少しの隙間もすずめは見逃しません。穂が傾きかける頃、この頃玄米は乳状となり最も美味しい時期です。すずめはこの頃襲って来始めます。穂がでたらすぐにネットを完全に張ること。
Aレンゲを栽培しているなら、肥料はほとんど必要ないですが、もしレンゲを栽培していないなら、田植え準備の時に肥料を少し入れて下さい。入れる量は農家の方に聞いて下さい。
B水管理ですが、私たちは稲が田んぼに植わると朝夕に、水があるか、病気はでていないかと観察に行きます。皆さんは田んぼが遠くて出来ないでしょう。田んぼを借りているなら、先生にお願いして借り主の農家の方に水管理などをお願いしてはどうでしょうか。穂が出て後は、最低20日間程度は水を入れて管理して下さい。その後は水を入れなくても、自然の降雨で間に合うと思います。
C収穫後のことですが、収穫後も必ずネットを張って、すずめを寄せ付けないようにして下さい。ネットと稲の間の空間を十分とること。両者が密着していると、全く意味がありません。
最後になりますが、皆さんはとてもよい体験をされたと思います。私たちが食べるお米は、農家の人達のきめこまかな管理でやっと生産できるのです。そのことが理解いただけたと思います。皆さんの後輩には是非とも美味しい新米のご飯と赤米の赤飯を食べていただきたいので、何かあれば私にメールで相談するようにいっておいて下さい。宜しくお願いいたします。」
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
・仙台管区気象台から1か月予報の解説が届く。春はまだ遠いようだ。
【研究活動】
・アイコン作成担当者に、「農の心」「食の知恵」「東北稲作風景」「田畑輪換」のアイコン作成を依頼する。
・2000年市町村水稲収量データベースを更新する。
・東北農業研究推進会議「やませ部会」に出席し、次期連携研究第1チームの研究内容と活動について紹介する。研究活動の主なものは次の通り。
1)東北地域水稲安定生産推進連絡協議会との連携
2)水稲冷害早期警戒システムの高度化と運営
3)情報技術プロジェクトを核とした協調的な地域情報ネットワークの構築
【その他】
○2月3日(土) 節分
【天気概況】
・強い寒気が入り、冬型の気圧配置となる。盛岡は今朝新雪が10センチを超す。
【モニターネットワーク】
・モニター各位に交流会での話題提供内容についてメールを送る。
・宮城県岩出山町のモニターからメールが届く。モニターが昨年現代農業に寄稿した篤農技術を富山県の篤農家が実践し、今までは良くても10俵のところが昨年は11俵であったとのお礼の手紙が届いたとのこと。その手紙の画像で送ってくる。
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・アメダス受信アンテナの除雪を行う。今日は大雪になる降り方である。
【その他】
○2月4日(日) 立春
【天気概況】
・寒気が入り、冬型の気圧配置が続く。冷え込みが厳しい。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・いよいよ立春を迎える。農作業が始まる。“寒だめし”を行っている宮城県一迫町の白鳥さんも今日で観察が終わるものと思う。今年度の天候予測はどうなるか興味深い。
・ホームページに掲載している収量データ更新の準備を行う。青森県の市町村別収量推移情報を作成する。
【その他】
○2月5日(月) 東北農業推進会議「水稲部会」
【天気概況】
・弱い冬型の気圧配置となり、日本海側を中心に天気がぐずつく。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・東北農業試験研究推進会議のため大曲に行く。大曲は土、日の大雪で雪の中に埋もれる。
・水稲部会では、本年度の主要成果候補が検討される。私たちからは、「モニター情報ネットワークを活かした水稲冷害早期警戒システムを提案する。また研究会では、平成6、11,12年の高温年の気象的特徴と対応技術に関して総合的に討議された。
【その他】
○2月6日(火) 東北農業推進会議「水稲部会」
【天気概況】
・弱い冬型の気圧配置となり、天気はぐずつく。気温はやや上がる。
【モニターネットワーク】
・仙台リサーチセンターの関係者からプロジェクトが終了するとの連絡がメールで届く。気象衛星ひまわり画像を利用した各種情報は次年度以降東北大学川村先生が引き続き提供していただけるとのこと。
・宮城県石巻市のモニターからメールが届く。モニター交流会で昨年NHKで放映されたものをビデオ鑑賞したいとの希望。準備をしておくことにする。
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。交流会において直播きに関する今までの経験を話したいとのこと。
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・東北農業試験研究推進会議に引き続き参加する。重点検討事項は「環境保全型農業」に関して病害虫や雑草の総合防除に関して意見交換を行う。本年度の新技術候補として、「モニター情報ネットワークを活かした水稲冷害早期警戒システム」が選ばれる。
【その他】
○2月7日(水)
【天気概況】
【モニターネットワーク】
・宮城県亘理町の友人からメールが届く。
「おはようございます。さて、交流会で何か喋れということですが、小生の稲作経験はほんの十数年しかなく、未だ理想的な稲の姿を示すには至っておりません。「私の稲作に関する試行錯誤」的なことをお話させて頂こうかと思います」
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「ご無沙汰しています。一昨日の雪でまた予定が狂っています。やっとキーウィフルーツの剪定が始められると思ったのですが、この雪のせいでまた遅れそうです。さて交流会の件ですが、直播の今までの経験ということで私なりに良かったこと悪かったことを紹介したいと思います。昨年は町外予防と除草に失敗して収量は皆無に近かった圃場もありますが、それらを踏まえての今年度の対策などについてもお話したいと思います。宜しくお願いします。」
・宮城県岩出山町のモニターからメールが届く。
「2月5日に宮城県農協青年連盟(JA青年部)の委員会において、鳥越さんの冷害研究チームを委員(宮城県各地に在住の地域の青年部長の代表)に紹介したところ、宮城県農協青年連盟の総会で基調講演を行ってほしいということになり、このところの米価低迷で農業青年の稲作への気力低迷の意識のなかで、稲作を見なおし、冷害を忘れず、「子供たちの未来へ」というキャンペーンをするなかで、米をもう一度見つめなおす機会をつくるために講演を行っていただくようお願いしたいということになりました。日程は2001年4月13日 午後1時から一時間三十分間。お忙しい中、なかなかこのようなお願いは大変と思いますが、よろしくお願いします。」(お引き受けしたい。モニターが増えるかも?)
・宮城県岩出山町のモニターからお礼のメールが届く。
「ご快諾ありがとうございます。この件は、宮城県農協青年連盟事務局に引継ぎますのでご了承お願いします。盟友のみなさんの中には冷害研究チームのモニターの方がほとんど含まれておりますので、みなさんも喜んでくれると思います。宮城県ではササニシキの復権回復をねらい増産運動を展開しています。このことと鳥越さんの冷害研究チームの研究状況やリモートセンシング、農の心などをお話いただければと思います。ありがとうございました。」
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「おはようございます。大変ご無沙汰しております。数十年ぶりの銀世界になり、農家の外仕事はほとんど出来ません。でもなんか忙しく鳥越さんからの宿題もたまってしまいました。モニター交流会までしたいと思っています。交流会の件は何とかしますので宜しくお願いいたします。発育予測モデルの件ですが、2年間の予測と現地との確認もありますし、予測は今後生育監視に大変役立ちます。予測をもとに水管理、追肥等の栽培管理の作業計画を立てるのに大変役立っています。」(コムギ圃場の画像が添付されている。約20センチ程度の積雪となっている。播種期が遅かったためコムギのことが心配され、消雪剤などについて電話で話し合う。次の1か月予報内容をみて検討したい。北海道農業試験場の友人に、コムギ畑の消雪剤についてメールで問い合わせる。早々に畑作農家が利用する資材について連絡が届く。)
・韓国の研究機関から研修に来たLeeさんから4,5月に10日間招聘したいとメールが届く。うれしいが、この頃は早期警戒態勢の準備や田植えが重なる。11月以降にお願いしたい。
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(6日):太平洋中緯度の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。日本近海には海面水温が平年よりかなり高い海域が依然として残る。ペルー沖の赤道海域の海面水温にはやや変化が見られ、平年よりやや高くなる傾向にある。
【研究活動】
・情報技術プロジェクト:東北農試グループの課題構成と期待される研究成果の特徴を整理する。
・国際協力事業団筑波国際センターから例年協力している稲作コースの水管理の講義打診がある。5月9日(水)の予定。
【その他】
○2月8日(木) プロジェクト研究推進会議
【天気概況】
・寒気が南下し、日本海側を中心に雪となる。この先一週間も冬型の気圧配置が続くとの予報。
【モニターネットワーク】
・大分県の普及員の方からメールが届く。
「こんにちは。大分県玖珠農業改良普及センターの佐藤です。ようやくミツマタの花が咲き始めましが寒い日が続きます。鳥越さんにおきましてはお変わりないでしょうか。いよいよ水稲出穂遅延が心配される飯田地区の集落座談会が始まります。農協だより等を通じて健苗育成、本田管理等を生産者に周知していきたいと思います。また展示圃として東北で普及している(1)乳苗移植、(2)育苗箱一発肥料を検討したいと考えています。どうぞアドバイスをよろしくお願いします。」(乳苗については松山町のモニターが取り組んでおり、育苗箱一発施肥については先日の推進会議「水稲部会」で水田利用部水田土壌管理研究室長が話題提供していたので、それぞれアドバイスを頂くことにする。少し時間を頂くことにする。)
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・早期警戒と県のプロジェクトの合同推進会議を開催し、研究期間に得られた研究成果の総括を行う。また、次期情報技術プロジェクトの事前打ち合わせを行う。
【その他】
○2月9日(金)
【天気概況】
・寒気が入り、日本海側を中心に雪となる。気温は平年より低い状態が続く。
【モニターネットワーク】
・水田利用部の水田土壌管理研究室長から育苗箱全量施肥に関する回答がメールで届く。意見交換の広場にご紹介する。
「九州地域でも育苗箱全量施肥の研究成果情報が何本かでています。
例えば、平成5年度には、宮崎県から
「本田肥料の育苗箱全量施肥による早期水稲コシヒカリの移植栽培」
平成7年度には、熊本県から
「本田窒素全量育苗箱施肥による水稲品種ヒノヒカリの中苗移植栽培」
平成8年度には、同じく熊本県から
「窒素全量育苗箱施肥による水稲移植栽培のための苗質管理法」
などがあります。
概ね適用できると言うことですが、九州のような暖地では多少注意が必要です。つまり、育苗期間の徒長や過繁茂を招きやすいということです。そのため、育苗期間中には、肥効調節型肥料からの窒素の溶出を抑える必要があり、平成7年度の熊本県の成果情報では、1%以下に制御されている肥料を使用する必要があるとしています。育苗箱全量施肥には時限式肥効調節型肥料を使うわけですが、暖地ではその制御機能に不安が見られるようです。育苗期間中の温度管理には十分な注意が必要かと思います。九州地域での普及状況は把握していませんが、導入に当たっては、県の試験場に留意すべき点をお尋ねになるのが良いでしょう。育苗箱全量施用などについて、わかりやすく説明した図書として次のものをお奨めいたします。庄子編『新農法への挑戦』は、博友社より出版されています。サブタイトルに「生産・資源・環境との調和」がついています。少々お高くて、定価6,800円(税込み)です。全381ページです。」
・大分県の普及員の方から、新たな質問が意見交換の広場に届く。
「メールありがとうございます。以前宮城県岩出山町のモニターの意見を伺いましたが、その中で本年の指導に活かしたい技術がありましたので詳しくご教授ください。出穂を早くするために。
@種籾を水につける時期を早めること。冷たい水がなぜいいのでしょうか。冷たいと浸種日数が長く、催芽が揃わないのでは。
A種籾をまく量が箱あたり70g〜100g。乾籾また催芽籾のどちらのことでしょうか。欠株の心配はないでしょうか。栽植密度はどのくらいがいいのでしょうか。
B最高分げつ期のリン酸施肥の生理的効果はなにでしょうか。飯田地区は、黒ボク土です。元肥に重焼燐を20kg/10a施用するように指導しています。分げつ肥のリン酸効果(冷害、食味等)について教えて下さい。
飯田では、稚苗植えの生産者に対して、播種を早め(4月5日頃・・平年10日)、薄播き(催芽籾150g/箱)による35日、3.5齢苗(不完全葉含まない)を5月10日(平年17日)に早く移植することを考えています。播種時期が低温のため失敗しない育苗を指導したいです。ご多忙の折りとは存じますがよろしくお願いします。」(モニターの方に再度確認したい。また科学的な根拠については、順次整理して回答した。)
・宮城県岩出山町のモニターから返事が届く。
「ご質問の件ですが、科学的な答えはできませんが、経験則でお話します。
@種籾を水につける時期を早めること。冷たい水がなぜいいのでしょうか。冷たいと浸種日数が長く、催芽が揃わないのでは。(回答):水に早めにつけるのは、籾に水の浸漬度を高めるため長い期間のほうがよいのでないかと理由。また冷たい水のほうが良いというのは、温度変化が少ない水のほうが、催芽温度に達しないので、中途半端な温度で籾が目覚めず、そろいがよい。私の家では、コシヒカリやひとめぼれような催芽しにくい品種は種蒔きの約4週間前に井戸水につけます。井戸水は温度が一定なのと豊富(私の家は凍り豆腐つくる)水温12℃なので、活用し易いためそのようにしています。それを催芽機にいれる頃は、すでに籾殻から芽が透けて見えるほどになっています。催芽機温度(27℃から32℃)にして約半日ほどで太い芽がでます。長く浸漬するほどかえって芽ぞろいがよいです。また、冷たい水につけるのは、厳しい環境においたほうが、籾の芽を出す力が高まるのと、より意思の高い芽が出る?ような気がします。
A種籾をまく量が箱あたり70g〜100g。乾籾また催芽籾のどちらのことでしょうか。欠株の心配はないでしょうか。栽植密度はどのくらいがいいのでしょうか。(回答):乾籾です。これ以下にすると欠株に成り易い。(ばら撒き種蒔き機)縦筋蒔きの高級種蒔き機であればさらに少なくできます。栽植密度は50株から60株/3.3uです。
B最高分げつ期のリン酸施肥の生理的効果はなにでしょうか。飯田地区は、黒ボク土
です。元肥に重焼燐を20kg/10a施用するように指導しています。分げつ肥のリン酸効
果(冷害、食味等)について教えて下さい。(回答):この答えに関しては、鳥越先生と研究中でありますので仮定として、*リン酸施肥は稲の栄養成長から生殖成長に変わる最高分げつ期に施肥することにより、稲体の窒素濃度を調整し、光合成の力を高めて、稲の茎、葉を丈夫にして(実際に茎が多くなり、その後も細い茎も籾もつける)ようになってくる。(過燐酸石灰80kg/10a,アメリカ重過石44% 30kg/10a) 2000年度も長雨でも倒れず、実りの良い米ができる。食味、形質とも良好です。
また播種時期が低温の時は、育苗機を使うか、被服資材を工夫する。(アルミ蒸着フィルムなど) 」
・宮城県松山町のモニターから融雪剤についてメールが届く。
「融雪剤についての情報有り難うございます。3月になってから状況を見て検討したいと思います。」(早い雪解けを期待したいが、今日発表される1か月予報が注目される。)
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・水稲冷害早期警戒システムは東北地域が独自に取り組むアグロキーテクであったが、推進期間が終わったため、その成果に関してとりまとめを行い東北農政局にメールで送る。
・岩手県市町村別収量推移のデータを更新する。
・岩手日報朝刊第1面に「ご託宣、実りずっしり?」石鳥谷たろし滝測定前に氷柱崩落とある。11日の計測日を楽しみにしていたが、やや落胆する。だが当日には是非とも見学に行き、板垣寛さんの川柳を聞きたい。
【その他】
○2月10日(土)
【天気概況】
・寒気が入り、日本海側を中心に雪となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・私を韓国に招聘しようとする友人に、よくよく考え11〜12月なら可能であるとメールを送る。5月、6月はやはり早期警戒の仕事がピークになるし、10日間も情報発信を停止することは出来ない。
・管内6県市町村別収量推移データを作成する。
【その他】
−−−−−−−−− 中旬 −−−−−−−−−
○2月11日(日)
【天気概況】
・寒気が入り、日本海側を中心に雪となる。盛岡も今朝の気温はマイナス10度まで下がる。厳しい寒さが続く。
【モニターネットワーク】
・宮城県松山町のモニターから交流会の発表内容に関するメールが届く。
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(10日):太平洋中緯度海面水温は平年より低い状態が続く。ペルー沖の赤道海域の海面水温は平年より高くなる傾向が顕著となる。
【研究活動】
・東北6県市町村別収量推移に関する情報を作成する。
・岩手県石鳥谷町“たろし滝”の豊凶占いを見学に神田君とともに行く。午前9時に現地に到着。昨年は道路には雪はなかったが、本年は除雪された雪が路肩に高く積まれている。大きく成長した“たろし”を期待していたが、崩落して谷筋に横たわる。行事が始まる午前10時近くには、取材のヘリも上空に舞う。午前10時、行事が始まり、拝礼、神楽の奉納、測定と進む。途中は折れてなくなっているが、地面からのびる“たろし”を測定、5メートル80センチ。いよいよ計測保存会会長の板垣寛さんの結果報告がある。“たろし”は1月25日時点で5メートル20センチに成長したが、1月下旬に気温が上がり、同28日午前に崩落したとのこと。豊凶占いの結果を次の川柳で表現する。「減反にたろしの涙流れ過ぎ」、本年の作柄は並作以上とのこと。
【その他】
○2月12日(月)
【天気概況】
・強い冬型の気圧配置となり、日本海側を中心に雪となる。盛岡では気温が早朝マイナス10度まで下がる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・大分県の普及員の方からの質問に答えるために資料を探す。漬種に関する資料がなかなかみつからない。
【その他】
○2月13日(火)
【天気概況】
・寒気が入り、日本海側を中心に雪となる。盛岡は気温が連日マイナス10度程度になる。
【モニターネットワーク】
・宮城県岩出山町、石巻市のモニターから交流会資料がメールで届く。
・宮城県亘理町の友人から公文が届いたとのメールが届く。
・宮城県松山町のモニターから交流会資料と乳苗に関するコメントが届く。
「乳苗の件ですが、農文協が1995年1月に発行した「乳苗稲作の実際」という本がありますので、そちらを参考にしていただければ幸いです。乳苗も育苗機を購入すれば後は既存の機械で対応できるので、作業期の分散ということではまだまだ捨てがたい技術です。ただ我が家では、直播の導入と品種の関係上昨年から行っておりません。ただ育苗施設(特にビニールハウス)の維持管理や春先の天候不順などによっては、すぐにでも復活すると思います。本は我が家にもありますので当日持参したいと思います。よろしくおねがいします。」
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
・仙台管区気象台から1か月予報の解説が届く。予報官のメモによると、
「福島県を除く各県で低温注意報が発表されており、目先1週間(実際はここ2〜3日)は寒さの厳しい日が続く見込みの様です。」
【研究活動】
・今度の土日に開かれるモニター交流会の日程を決め、モニターにメールで連絡する。
・早期警戒、情報技術プロジェクトの事後・事前評価会議の資料を作成する。
【その他】
○2月14日(水)
【天気概況】
・強い寒気が通過し、日本海側を中心にややまとまった雪となる。厳しい冷え込みが続き、盛岡も気温が連日マイナス10℃まで下がる。
【モニターネットワーク】
・山形県鶴岡市のモニターからメールが届く。
「日程了解です。私も皆さんに再会できる事を大変楽しみにしています。資料のほうは当日持参になると思います。それまでに何とかメモ程度のものしか出来ませんがまとめてみたいと思います。今回の連休は寒波のために又大雪で2度目のハウス除雪をしました。その前の強風でビニールはほとんど裂けているのですが、まだ被害程度の少ない2棟の周りを除雪しました。今年の春は仕事がいっぱいです。」
・東大阪市のモニターから退院したとのメールが届く。これから少しずつ体調を整えて頂くことをメールでお願いする。
・農協関係機関からリンクの依頼がメールで届く。
「はじめまして。農業関連のHPを検索している最中に、このHPを見つけました。農業を営む方への情報として、かなり精度の高い情報で、営農を指導する上でも大変有効な情報だと思いました。私こと、現在JAのHPの作成をしている最中であります。そのJAのHPから、水稲冷害研究チーム殿HPのリンクを張らせていただきたく考えております。リンクを張らせていただく為の手続きをお教えねがいます。以上よろしくお願いいたします。」(回答:メールありがとうございます。リンクは自由に貼って頂いて結構です。もしかまわなければ、貴殿のホームページをご紹介下さい。相互リンクとさせて頂きたく考えています。ご検討のほど、宜しくお願いいたします。)
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(13日):太平洋中緯度の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。日本近海には暖水塊が依然として残る。ペルー沖の赤道域の海面水温は平年よりやや高くなる傾向がみられる。
【研究活動】
・水稲冷害早期警戒システムの紹介パンフレットのPDF版を作成し、ホームページの表紙に掲載する。公開シンポジウム関係は一時取り下げ、別のコーナーに移すようにしたい。
・モニター交流会の準備を進める。今後寒気が入るので、モニターの方々の足が心配される。大雪にならなければよいが。
・市町村平年収量データの更新作業を行う。最近の収量性の動向が注目される。
・ある出版社から水稲の冷害被害の写真を提供いただきたいとの依頼が来る。場内関係者に当たり出版に耐えうる写真を探す。残念ながら、私の写真技術ではダメ。稲を撮るのはとても難しい。
【その他】
○2月15日(木) 推進評価会議第1日目
【天気概況】
・強い寒気が入り、冬型の気圧配置が続く。日本海側を中心に雪となる。冷え込みは厳しく、盛岡も気温がマイナス10℃を下回る。春の雪解けがそろそろ心配になる。
【モニターネットワーク】
・宮城県亘理町の友人から交流会の資料がメールで届く。
・宮城県石巻市のモニターから交流会の資料がメールで届く。
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・東北農業試験場が実施している地域先導総合研究と県が実施している地域基幹農業技術体系化促進研究の推進評価会議の第1日目が始まる。早期警戒プロジェクトは本年度で終わるため事後評価が外部委員によって行われる。連携した地域基幹研究の事後評価も外部委員によって行われる。外部委員からは明日講評を受ける予定。
・農水省の情報ネットワークシステムが新しいものに切り替わる。ホームページ等でトラブルが発生しなければよいが。今のところ順調に移行している。
【その他】
○2月16日(金) 推進評価会議第2日目
【天気概況】
・発達した低気圧が通過し、各地で雪となる。盛岡でも今朝3センチの積雪、さらに吹雪となり積雪が増える。
【モニターネットワーク】
・山形県最上町のモニターからメールが届く。
「交流会楽しみにしています。早めに出るつもりですが、天候が心配ですね。発表資料は、当日持参します。持ち時間が限られていますので、それなりに整理していきます。最上町は、累積降雪量が6mを超えているそうです。やはり、雪が多いわけです。これ以上、被害が無いことを祈りつつ除雪作業は日課になっている現状です。昨年の春も、雪解けが遅く育苗準備に苦労しましたが、今年はもっと心配しそうです。」
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・雪が降り続き、アメダス受信アンテナの除雪を度々行う。
・推進評価会議が続く。最後に外部・内部委員の講評を頂く。早期警戒プロジェクトは概ね良好な評価を頂く。
・宮城県松山町のモニター2人のパソコンにトラブルが発生する。
・「早期警戒」の試験研究成績書の印刷原稿を作成する。
・岩手統計情報事務所から東北農政局統計情報部の関係者が19日(月)に早期警戒システムを視察したいとのこと。私はちょうどその時間につくばへ向かうため、神田君に対応をお願いする。
・明日から始まるモニター交流会の準備を行う。ほんとうに楽しみである。会議会議の連続の疲れが吹っ飛ぶことだろう。
【その他】
・総アクセスが71,000件を超す。
○2月17日(土) モニター交流会第1日目
【天気概況】
・弱い冬型の気圧配置が続く。冷え込みはやや緩むが、かなり低めの気温となる。
【モニターネットワーク】
・山形県鶴岡市のモニターから突然の大雪に参加できなくなったとメールが届く。とても残念だ。
「今朝起きて外を見てびっくりしました。きのうの夜から更に20cmくらい積もって車庫に車を入れた時のわだちがすっかり見えなくなっていました。きのうの日中も断続的に降っていたので夕方ハウスを見まわりに行き、もう峰まで雪に埋もれて除雪の間に合わないハウスは潰される前にビニールを裂いてきました。まだ何とかなりそうなところを守るため今週末も雪かきをしなければならなくなりました。庄内は風が強いため一度降った雪が更に地吹雪となり移動して障害物のあるところに吹き溜まりを作ります。ビニールハウスもそのひとつになります。このような理由で折角楽しみにしていた交流会ですが、欠席せざるを得ない状況です。東北農試のスタッフ、モニターの皆様と意見交換し刺激を頂く事で、私の今年の活動のエネルギーにしようと思っていたのですが出来なくなりとても悔しいのです。早期警戒システムの今後についてもいろいろお聞きしたかったのですが...。出席できなくて本当に残念ですが皆様によろしくお伝えください。当日キャンセルということで鳥越さんにも大変御迷惑をお掛けしますがよろしくお願い致します。」
・宮城県松山町のモニターから資料がメールで届く。
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・青森・岩手・宮城県市町村別平年的収量推移情報を作成する。
・モニター交流会第1日目。鶴岡市のモニターが除雪のため参加できなくなったが、山形・宮城・岩手の3県から12名のモニター・友人が東北農試に集まる。
・「私の理想的な水稲生育型と稲作」をテーマに相互に情報交換を行う。直播研究の第1チーム長も参加いただき、モニターで直播きを行っている人から発表。
・山懐の温泉に宿をとり、各地から持参いただいた地酒で交流を深める。
【その他】
○2月18日(日) モニター交流会第2日目
【天気概況】
・冬型の気圧配置は緩み、気温も上がる。
【モニターネットワーク】
・交流会に除雪のため参加できなかった山形県鶴岡市のモニターからメールが届く。
「今年の雪にはもううんざりです。きのうの午前中は時折吹雪いていたのですが、お昼頃から天気が回復してきて、一転今日は雨です。週末毎の雪かきにはもううんざりです。雪に埋もれたハウスの写真を添付します。きのうは皆さん有意義な時間をもたれた事と思います。参加できなくてとても残念ですが、仕方ありません。小松さんからは去年のコシヒカリの結果を聞きたかったし、松山町の人たちからは点播の結果を聞きたかったし、太田さんからはHPについて聞いてみたかったし、去年の初対面の時とは違った詳しい話が出来たのではないかと思うとまた悔しい気持ちになってきます。次回の企画に期待しています。」
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・「私の理想的な水稲生育型と稲作」をテーマに相互に情報交換を行う。話題は後継者育成ための方策にも及ぶ。
【その他】
○2月19日(月) つくば市へ
【天気概況】
【モニターネットワーク】
・松山町のモニターからメールが届く。
「昨日、今日とモニター交流会が盛会に終わりまして有り難うございました。松川温泉の雪景色と湯は最高ですね。宮城に近づくと曇っていて松山は小雨でした。今度の日曜日にお会いできますが、今後とも宜しくお願いいたします。」
・山形県最上町のモニターからメールが届く。
「有意義な交流会で、参加されたみなさんありがとうございました。今後も”早期警戒システム”が、世界的な異常気象とも言える中で、稲作を照らす灯台の光で有ればと思っています。今年も、よろしくお願いします。」
・宮城県岩出山町のモニターからメールが届く。
「大変お世話になりました。親父といっしょに旅館に泊まることなど、なかなか機会がありませんでした。良い思いでをありがとうございました。今回の企画を糧として、また稲作に精進していと思います。」
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・情報技術プロジェクトの事前評価会議のためにつくば市へ移動する。仙台付近を除いて、水田は雪に覆われている。
【その他】
○2月20日(火) 事前評価会議第1日目
【天気概況】
・移動性高気圧に覆われ、概ね良好な天気となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・新規情報技術プロジェクト「データベース・モデル協調システムの開発」の事前検討会が農業研究センターで開催される。東北農業試験場のグループは「気象変動下における作物シミュレーションモデルの開発」を分担し、岩手大学・東北大学・管内6県にも参画頂くことができた。
【その他】
−−−−−−−−− 下旬 −−−−−−−−−
○2月21日(水) 事前評価会議第2日目
【天気概況】
・低気圧が通過し、天気は崩れる。つくばは春を思わせる気温となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・新規情報技術プロジェクト「データベース。モデル協調システムの開発」の事前評価会議が農業研究センターで開催される。
・外部委員による評価会議と今後の推進に関する協議が行われる。
【その他】
○2月22日(木)
【天気概況】
・移動性高気圧に覆われ、気温は上がり、春の気配が強まる。場内の雪が急速に融け、ブルによる除雪が始まる。
【モニターネットワーク】
・宮城県石巻市のモニターからメールが届く。
「先週のモニター交流会、大変お世話様でした。又、鶴岡のモニターのところでは大雪で大変難儀な様子と拝察されます。当日の交換会でいろいろとお話を伺いたかったです。そろそろ13年度の作業準備に入ります。今年も秋の実りを思い、作業に精を出しますのでよろしくお願いします。」
・中学校の生徒から以前に頂いたメールに対して回答を送る。
「質問:僕たちは、東京都世田谷区の筑波大学附属駒場中学校の生徒ですが、学校のフィールドワークで、冷害、雪害など、災害を調べたいと思っているのですが、関連施設の住所(メールアドレスと、所在地)や、電話番号を教えて頂けませんか?
回答:メールありがとうございます。出張が重なり、ご返事が遅れて申し訳ございませんでした。
農林水産省関係で冷害、雪害、災害などに関係する研究所を以下にご紹介します。
1)冷害関係
@東北農業試験場(http://ss.tnaes.affrc.go.jp/)
〒020-0198 盛岡市下厨川字赤平4
019-643-3433(代表)
A東北農業試験場水稲冷害研究チーム(http://ss.tnaes.affrc.go.jp/cgi-bin/reigai.cgi)
019-643-3496
B宮城県古川農業試験場(http://www.faes.pref.miyagi.jp/)
〒989-6227 古川市大崎字富国88番地
0229-26-5100
C青森県農業試験場藤坂支場
〒034-0041 十和田市大字相坂字相坂183-1
0176-23-2165
2)雪害関係
農水省試験研究機関紹介ページ(http://ss.cc.affrc.go.jp/ric/maffwww.html#research)
を参照いただき、「北陸農業試験場」を推薦します。
以上ですが、具体的な災害などを示して頂けましたら、それぞれについてご紹介したいと思います。ご遠慮なくメールを下さい。」
・宮城県岩出山町のモニターからメールが届く。
「先日はいろいろお世話になりました。気温が上がり、ずいぶん雪が解けました。少しだけ、作業を遅らせようと考えています。」
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(17日):太平洋中緯度の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。ペルー沖の赤道域の海面水温は一時平年より高くなる傾向が見られたが、やや低くなる傾向にある。
・仙台管区気象台から3か月予報がメールで届く。気温は平年並みだが、やや低いと考えておいた方が良いようだ。
【研究活動】
・宮城県松山町のJAみどりから依頼された講演「気象変動に即した安定稲作にむけて」について担当者と打ち合わせる。講演内容と資料の準備を始める。
・小林さんを筆頭著者とするいもち病のリモセン論文が著名な国際誌PHYTOPATHOLOGYに出版される。私たちの研究が国際的に認められ大変うれしい。
・山形県最上町のモニターが持参された「農業経営の羅針盤−平成13年(辛巳)天候変化の予測、山形県山形市の小林善彦氏平成12年12月1日発表」に目を通す。それによると、1月から3月までの“初の気”には次のような予測がなされている。「大寒から春分ころまで、節分後に至るも降雪多く、時々吹雪も来たらん。其の後天気続き乾燥することもあるも、又降雪となる東北地方遅くまで降雪多きも、雪解け平年より早し。言い伝えに「巳年豊作なし」と言われるが、悲観せず昭和40年、52年、平成2年と同気の年で春期の気候不順であれば、保温対策を充分考え、安全稲作の設計を立て実施すれば平年作以上を得る。品種は中生種を中心に選びましょう。今年は天に水少なくも、地に水多く、潅水不足なしとの象しあり。農業経営に努力しましょう。」また、4月から5月までの“二の気”には次のような予測がなされている。「春分から小満頃まで、4月に至るも寒気去らず、時々降雪雨あり、桜花等も寒気におそわれる事あり。東北地方苗代時に、薄氷を見ることあれば充分注意しましょう。又播種期は急がず、健苗を作るよう心掛け、田植え期も充分考えて天候状況により行う事。今年は晩霜心配なれば、果樹、蔬菜栽培上保温対策を要す。東北・関東地方晩霜対策を準備怠るな。」
【その他】
○2月23日(金)
【天気概況】
・低気圧が西から接近し、天気は下り坂に向かう。
【モニターネットワーク】
・モニターから、交流会の時に放映した早期警戒関連NHKなどの記録ビデオのコピーを求められ、神田君がテープやCDに焼き付けて送付する。
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・宮城県松山町のJAもどりの「平成13年産米を考える集い」の講演会準備を行う。「ササニシキ」復活が要請されている今、再度冷害のことを思い出し、前歴深水管理を是非とも基本技術に取り入れてもらいたい。
・本年度はほんとうに沢山の生産関係者などに「早期警戒システム」「早期警戒活動」「農を貴しとする心」などをテーマにお話する機会があった。公開シンポを含めると、延べで1,000人を超すことになる。
・山形県最上町のモニターが持参された「農業経営の羅針盤−平成13年(辛巳)天候変化の予測、山形県山形市の小林善彦氏平成12年12月1日発表」に目を通す。それによると、6月〜7月の“三の気”では次のように予測されている。「小満より大暑頃まで、早春の気象行われ、夏といえども冷気にて風多く、雨降り多しと知るべし。入梅より土用中までの間、平年より低温過湿にして、今年は乾土効果少なしと思われる。従って稲の株張り分げつは、早期に確保できる様対応。水稲は基肥7割、追肥3割とし、早期株数確保の事。今年は梅雨明けまで天候不順故、今までの経験を充分配慮することを要す。」(最後の結論は、いわば知恵でカバーして下さいということ。)
【その他】
○2月24日(土)
【天気概況】
・南岸低気圧の影響で、各地で雪となる。
【モニターネットワーク】
・大分県の普及員の方からメールが届く。
「ご意見ありがとうございます。3月中旬には7戸の農家と展示圃の設置について検討会を開こうと思っています。また飯田地区の7戸の農家と冷害対策モニターとがなんらかのかたちで交流ができればもっと楽しくなるのではと感じます。飯田の一部の生産者では「冬の間、ツルを呼ぼう」と活動している方もいます。水田、稲づくりを通じて心豊かに農業ができるよう支援したいです。」
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
・1か月予報の解説が仙台管区気象台から届く。
【研究活動】
・宮城県松山町JAみどりのの講演会の準備を行う。
【その他】
○2月25日(日) JAみどりの:米を考える集い
【天気概況】
・強い冬型の気圧配置となり、日本海側を中心に雪となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・宮城県松山町で開催された“JAみどりの平成13年産『米を考える集い』”に神田君と参加する。研修内容は、(1)全農みやぎの米穀担当者から「米穀情報と市場が求める米づくり(ササニシキの復権を目指す)、(2)私から「気象変動に即した安定稲作に向けて、(3)古川農業試験場から「水田難防除雑草イヌホタルイを根絶するために」の3課題であった。日曜日であったが、多数の生産者の方々が参加される。多くの顔は馴染み深いものである。松山町のモニターの一方は同町稲作部会松山支部長をされ、最後の丁寧なご挨拶を頂く。
・松山町のモニターの小麦が心配で、雪に下の小麦の生育状況を調べる。小麦はじっと耐えている。一安心する。しかし、東北自動車道の車窓からみると、雪混じりの水に深く覆われている小麦畑も一部に見られる。湿害が心配される。
【その他】
○2月26日(月)
【天気概況】
・冬型の気圧配置が続き、日本海側を中心に雪となる。盛岡では新雪が3センチ程度積もる。
【モニターネットワーク】
・東大阪市のモニターからメールが届く。
「今日(25日)の編集長日記の写真は麦畑を掘っているところですか?今年は年頭よりず〜と雪ばっかりですね。この雪は稲作にも影響してくるのでしょうか?私も退院後は去年引っ越してそのままになっている荷物を片づけたり、昼から散歩したりして、体は順調に回復していますが、気分は寒さも加わって当たり前な状況ですが、今ひとつ鬱な状態が続いています、病院での話を一つ。ナース嬢相手に農業の話が盛り上がり、彼女が院内生活指導と言う名目で小一時間話し込んでいきました。彼女は今の仕事が嫌いではないが農村での生活が夢。農作業がきつく、つらい仕事だと言われているが、看護婦の仕事も7Kとか9Kと言われており、そんな事は気にならないそうです。農業者との結婚も視野に入っていますが、私は少し解り難かったのですが、彼女が言うニュアンスではアグリカルチャーで伝承というか、従来からの農家ではないそうです。農家も看護婦の仕事も同業者の協力が必要不可欠な仕事で、ただ「のほほ〜ん」と生きる訳ではなく、社会に役立つ生き方がしたい。と言う事でした。途中から話に加わったあと二人、農業に魅力を感じるというナース嬢が居ました。彼女たちも今の仕事が嫌いではないが、他の生き方あるのでは?私の感想は、彼女たちは25歳を過ぎ、仕事と結婚に悩んでいる年頃か、聞き手に回るだけでたいした。アドバイスも出来ませんでした。こんな話で死にかけたおっさんとの院内生活指導でした。」
・(回答): おはようございます。メールありがとうございます。本日の写真は雪の積もった麦畑を掘り、小麦が枯れていないかどうか調べているときのものです。稲作への影響は、雪解けの遅れによる、田植えの遅れを心配しています。昨年もそうでしたが、本年は今の段階ではそれ以上に心配です。看護婦さんのお話ですが、最近農業の価値が見直されてきています。近代化を最善として進んできた文明ですが、ここにきて、これで良いのか、と疑問に思う人が多くなってきていると思います。私も機会あるたびに、“農を貴しとする心−心を耕す−”を主張しています。農村には人間本来の生活の場があるものと思います。そして、モニターの奥さんたちの頑張りを見るにつけ、そのように感じるのです。一日も早い回復を祈念しています。」
・山形県鶴岡市のモニターからメールが届く。
「メールありがとうございました。きのうの夜から吹雪いていましたが、今回は大した事も無く終わりそうです。ハウスはお蔭様で何とか無事でした。しかし、被覆の方は全部破けてしまい、春になったら全部張り替えです。交流会の件は今でも思い出すたび悔しくなります。岩出山町と最上町のモニターからメールが届き、近況や交流会の様子なども教えて頂きました。もう少し雪が解けたら女房と一緒に盛岡にお邪魔したいと考えています。交流会での資料まだ残っていましたらその時までとっておいて頂ければ幸いです。春ももうそこまで来ているようですが、風邪など引かないよう頑張りましょう。」
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(20日):太平洋中緯度の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。日本近海には暖水塊が残る。ペルー沖の赤道海域の海面水温は平年より低い状態が続き、大きな変化は見られない。
・アメダス71地点の実況監視画像の更新が1時間程度遅れる。データ配信先に検討をお願いする。
【研究活動】
・水田利用部から依頼されている「東北地域における夏季の異常高温が水稲の生育・収量・品質に及ぼす影響の解析と今後の対策」の分担原稿の作成にかかる。
・平成12年度「早期警戒システムを基幹とする冷害克服型営農技術の確立」の試験成績書の原稿を作成する。
・秋田県・山形県・福島県の市町村別平年収量推移を作成する。
【その他】
○2月27日(火)
【天気概況】
・移動性高気圧に広く覆われ、天候は回復する。気温も急激に上がる。
【モニターネットワーク】
・山形県最上町のモニターから大雪に関するメールが届く。
「宮城も雪が多いのですか・・・、HPの写真見ました。でも、こちらとは比べられません。水田は、未だに雪原野のままです。先週、村山市(楯岡)まで行って来ましたが、国道13号の2車線が、雪の壁で反対車線が見えませんでした。まもなく3月というのに、異様な光景でした。サクランボの木やハウスも、見事に被害を受けていました。雪が多いので、被害額が出てこないでしょうが・・・。もしかしたら、激甚災害に匹敵するかもしれません。最上町も、ハウスや作業小屋の被害は数え切れないようです。ここに来てのこの天候も、追い打ちをかけています。感じとしては、平地の少ない所が・・・この前宿泊した建物周りと、同じくらいです。今のところ、春の準備など考えられないです。」
・宮城県岩出山町のモニターからは、春作業の知らせが届く。
「おはようございます。ビデオありがとうございます。こちらは寒のもどりで雪も降り、とても寒い日が続いています。種籾の浸水は3月1,2,3日にする予定です。」(峠を境する最上町と岩出山町。日本海側と太平洋側の違いを改めて痛感する。)
・管内JA関係者から昨年採取した種籾の発芽率がやや低い原因を問われる。品種から判断すると穂発芽が影響しているのではないかと推察される。籾摺りして玄米を観察していただくことにする。もう一つの大きな原因は胴割れが考えられるが、発芽そのものには大きな影響はないものと
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(日):
【研究活動】
・高校の教科書のため柏祐賢著(1978)『農学原論』を読む。それには、「農業とは、有機的生命体の経済的な獲得という人間の目的的な営為の秩序あるいは体系に外ならない。それは人間の営みであり、人間社会の営みの体系である。目的的に立ちはたらく人間の営為の秩序あるいは営為の体系である。」とある。
・『農学原論』の結言には、農学という学問について次のようにある。「農学は、人間生活に必要であって欠くことのできない有機物すなわち作物や家畜の培育、生産をめぐる人の営みにかかわる学問である。それを通して人間が如何に行動すべきか、その途を明らかにし、その準則をはっきりさせようという学問である。農学は、人間生活にとって欠くことのできない生活必需物の生産をめぐる学問として、その意義、重要性の大であることは、改めて論ずるまでもないことである。農学は、現実生活における人間行動の在り方を直接に問題とし、研究課題としているということで、切実な社会的要請にからみ合っている。そこにまた農学研究の特殊な使命がある。」(20余年を経て再読したが、内容は哲学的であり、また心に響くものが多くある。)
・水稲冷害研究チームは次年度から連携研究第1チームとなり居室が別の建物に移動する。それに伴って、アメダス監視システムやアメダスデータ受信アンテナを移設することが必要となるため、現場を点検して移設先を決める。3月に入ると、引っ越しのことを考えなければならない。
【その他】
○2月28日(水)
【天気概況】
・低気圧が通過し、気温も上がり、各地で雨となる。
【モニターネットワーク】
・山形県最上町のモニターからメールが届く。
「ビデオ届きまして、改めてヤマセを考えさせられました。講演会や、資料取りまとめの忙しい中、お手数取らせましてすみませんでした。まもなく3月というのに、今の時期の雪の量としては、記録的だと思います。このままでは、間違いなく春の農作業は遅れてくると思っています。「安全作期に合わせた、作業が出来るか?」の心配もしています。葉齢進度のシミュレーションでは、5/20と5/30の田植えではどのくらい違ってくるでしょうか?下手すると、「もっと遅れるのでは?」の心配も有ります。今現在では、春作業の検討すら出来ない状態です。今日の夕方のニュースで、山形県大蔵村の肘折が全国で2番目に雪が多いそうです。雪は、やや少なくはなったものの、昨日一昨日の新雪でまた積もりました。春は、まだまだです。」
(回答:メールと“くじら餅”ありがとうございます。みんなで春を頂きます。場内の庭の植木が綿帽子のように被っていた雪が融けるとともに緑色を濃くしてきました(今日朝気づきました。)春の足音を誰よりも先に見つけました。さて、ご質問の件ですが、昨年の移植時期5月22日と遅れた場合の5月30日、移植葉齢4.1と仮定して葉齢進度予測モデルを用いて平年的な気温経過で予測しました。「あきたこまち」については、5月22日移植の幼穂形成期は7月18日、5月30日移植の幼穂形成期は7月21日となり、同じく減数分裂期は7月31日と8月2日となり、2〜3日遅れの予想です。「はえぬき」については、同じく幼穂形成期が7月27日と7月29日、減数分裂期が8月7日と8月9日となり、2日程度遅れることになります。このようにいずれの品種でも数日の遅れになると予想されます。ただ、最上町は「はえぬき」の栽培限界地域にあります。田植えが遅れるようですと、ご承知のような総合的な冷害対策技術を考えておいた方が良いと思います。最上の雪が早く融けることを祈ってます。また私も今後の気象経過を注視していきたいと思います。
・宮城県石巻市のモニターからメールが届く。
「TV:VTRのビデオ届きました。ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。小さなニュース:石巻地域広域農協の合併承認総会が24日開催され、広域合併が承認される。大きな組織で大きな農業活動に専念!!」
【早期警戒活動】
・NOAA海面水温平年偏差図(23日):データを疑いたいような急激な変化が各地の海域で起きる。ペルー沖の赤道海域では広域の海面水温が正偏差に変わる。日本近海の暖水塊は依然として残り、日本からハワイ付近までの広域の太平洋の海面水温が急激に正偏差に変わる。太平洋中緯度の海面水温は平年より低い状態が続く。
【研究活動】
・柏祐賢著(1978)『農学原論』を読む。農業の歴史的発展の契機について次のように述べる。「人類の有機的自然を媒介とする目的的な営為体系である農業が動的歴史的な発展を遂げて行くのは、如何なるものを契機としてであろうか。それは、(1)ひとつには、その労働が、技術的労働であることからくる。人間のはたらきは、技術的労働によるはたらきであるが、技術は、歴史を通して発展してきたものであり、より高い水準へと展開して止まらないものである。(2)ふたつには人間の農業的営みの場である土地が、所有的自然であることである。農業が土地を基盤としてのみ行われるのであるが、その土地は、歴史とともに人類の所有の対象とされてきた。しかるに土地所有は、空間独占を意味する。したがってその在り方は農業の在り方およびその発展に対して、つよく特色を与えることになる。いわばそれを規制し拘束することになる。ともかく労働の技術と土地の所有とが農業的な営為に対して歴史的発展をきたさしめる根底的な契機となる。ここに人間の営みにおける発展の本質があるのである。」
・山形県最上町のモニターから珍しい“春のたより”が届く。お雛様には、“くじら餅”、山形県最上地域の晴れの食。(「こいのぼり」には笹巻き)。メールには次のようにある。「最上地方の冬の味覚”くじら餅”を送りました。私の餅加工所で作ったものです。白(塩)・赤(醤油)・黒(あん)の3種類です。最上地方では、”おひなさま”には欠かせない一品です。減農薬自然乾燥のヒメノモチを加工したものですので、皆さんで食べてください。」
・東北農試水田利用部から依頼されていた高温障害発生危険地帯の診断画像を作成する。図説でもそのうちに紹介したい。
・宮城県南方町の自然圧パイプラインシステムを開発された方が来室され、生育予測や安全作期に関する予測手法を話し合う。圃場だけ作っても、できる稲が立派でないと意味がないという。稲作りも5ヘクタールほどやられており、10俵は確実に採っておられる。篤農家の一人とも言える方であった。
【その他】
torigoe@tnaes.affrc.go.jp