水稲冷害研究チーム
2001年編集長日誌
この日誌は早期警戒システムの舞台裏を記録するものです。
3月
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○3月1日(木) 直播研究会
【天気概況】
・寒冷前線の通過後、南部に寒気が入り天気はぐずつく。
【モニターネットワーク】
・山形県最上町のモニターから返信のメールが届く。
「気温はさほどではないのですが、小雨と風が有りましたので、雪は幾分少なくなった気はします。気候が春めいては来ているのでしょうが、やはりまだまだです。宮城では、育苗の準備がもう始まるのですね。今年は、羨ましく思うことしきりです。幼穂形成期が思ったより遅れないようで、一安心ですが、昨年・一昨年の様に高温に推移するとは限りませんので(逆もあり得る)、田植えまでの準備を急ぐ事も大いに必要と考えています。問題は、育苗です。浸種時間を多めにとり、ハウスの準備を急ぐことが先決と思っていますが、ハウス畑の雪の量を見るたび頭が痛い話です。明日から3月、天候の落ち着きを見ながら、本格的な対応が必要と考えています。播種や田植えの順番を考えながら、総合的な対策を考えます。また、品種本来持っている冷害対応性を過信しないで、本年は望みたいと考えています。ある意味での、“早期警戒システム”実践の年と思っています。雪解けの遅い年は、ハウス設置後に遅霜や降雪も有るので、その節は早期警戒情報をお願いします。」
・山形県鶴岡市のモニターからメールが届く。
「おはようございます。鳥越さんの御活躍の様子が詰まったCDが届き、家族で楽しく見させて頂きました。私は参加できなかったのですが、公開シンポジュウムもとても興味深い内容だった様ですね。リモートセンシングの技術も実用化が待ちどおしいです。3月10日過ぎにお邪魔したいと考えていますので、30分ほどお時間頂ければ幸いです。詳しい日程決まりましたら連絡致します。よろしくお願い致します。ところで直播きについてひとつ教えて頂きたいのですが、最近食味についても米を評価するうえで重要な要素に成っていますが、移植栽培と直播き栽培で食味(タンパク含有量)に差が出るのか。また散播、条播、点播の方式の違いにより食味に差が出るのか教えて頂ければ幸いです。私の場合散播な訳ですが、出荷した時のデータを見ると移植栽培より0.1ポイント良い傾向にあるようです。播種深度が浅いため倒伏も懸念されるため穂肥えを控える傾向にあるためとも考えられます。条播、点播の場合散播よりは穂肥えを多くする傾向にあるようですので、その辺のタンパク含有量に対する影響などなにか資料ありましたらお教えください。お忙しいところ申し訳有りませんが、よろしくお願い致します。」(来場されるまでに文献を探すことにする。)
・管内のJA関係者から種子の発芽不良に関してメールが届く。
「早速のご返信、誠にありがとうございます。早速、種子について籾摺りして発芽度合いを約200粒程度見てみたのですが、食糧庁検査基準によるいわゆる発芽粒は見受けられませんでした。もうすぐ種子配布になるため、できるだけの対策と措置を講じなければと考えています。何か技術的情報などありましたら、ご教示いただければと思います。ご多忙のところ誠に申し訳ありません。どうぞ宜しくお願いいたします。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(27日):偏西風の蛇行が今後大きくなり、寒気が入りやすい状態が続く予想。
・週間予報支援図(28日):偏西風が日本付近で蛇行し、低気圧が通過し、寒気を引き込みやすい状態が続く。東・西日本は気温が低い状態が続く見込み。
【研究活動】
・直播研究会が東北農試で開かれる。直播栽培に関する情報収集のために参加する。
・「早期警戒」プロジェクトを仕込むときにお世話になった元上司、現在筑波大学教授が来訪される。水稲冷害早期警戒システムの達成度や今後の開発計画について議論を交わす。
・種子の発芽不良の件について、直播研究会に来ていた県農試の方に適切な対応をお願いする。普及センターとも連絡を取り、対応していただけるとのこと。心強い仲間が多い。
【その他】
○3月2日(金)
【天気概況】
・低気圧が通過後、冬型の気圧配置となり、寒気が入り日本海側を中心に雪となる。
【モニターネットワーク】
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「おはようございます。メールを頂きありがとうございます。先週は神田さんとおいでいただき有り難うございました。昨夜は雪が僅かにちらついた程度です。今後尚注意したいと思います。田圃の雪も大部融けました。大麦も丈が6〜7p位で結構分けつしていました。三月になっても外はまだまだ寒いです。そろそろ育苗の準備に取りかかろうと思っています。」(雪が融け、大麦が元気に顔を出したとのこと。安心した。)
・管内のJA関係者からメールが届く。
「ご多忙のなか、技術情報ならびに農試へのはたらきかけ等ご指導ご協力をいただき、心より厚く御礼申し上げます。現在、当JAとしても経済連・種子協会と協議検討中であり、ここに農試・普及センターからの技術指導をいただくことで農家組合員に対しても周知徹底をはかり、昨年のようなことが絶対ないよう全力を尽くしていきたいと考えております。 我々JA職員は、農家組合員ひいては重要な地場産業である、地域農業の維持活性化を図ることが責務でありますが、昨今の職場合理化と組織再編がJA内部はもとより官公庁においてもすすむなかで、農家サイドに立った現場からの声がなかなか上層まで届きづらい部分(逆もまたありますが)が多々あるかと思われます。事実昨年の発芽率低下については結局原因が特定できず、具体的な対策を講じることができませんでした。今回、鳥越先生にメールにて直接お問い合わせしたのも上記のような理由からですが、先生より懇切丁寧な対応をいただいたこと、誠に心強く感じました。正にこういう場面でインターネットの利活用がはかることができるんだな、とも実感しております。話が長くなり大変恐縮ですが、今後も何かとお問い合わせすることもあるかもしれません。どうぞ宜しくお願い申し上げます。今後も東北農業試験場並びに先生の益々のご活躍ご健勝を祈念いたしまして、再度御礼を申し上げます。ありがとうございます。(春雪降り積もるある村のJA職員より)」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(28日):偏西風は日本付近で蛇行し、寒気が入りやすい状態が続く見込み。
・週間予報支援図(1日)偏西風は日本付近で蛇行し、西日本には寒気が入りやすくなる見込み。
・仙台管区気象台から1か月予報の解説と冬の天候などがメールで届く。本年の冬を表すキーワードは「@15年ぶりの寒冬、A1月に東北各地で記録的な大雪、B冬合計の降雪量は東北日本海側、東北太平洋側ともに「多い」」となる。予報官から注意として次の点が指摘されている。「なお2000年12月に関する部分のみ旧平年値(1961-1990)ですので注意願います。冬平均(12月〜2月)は新平年値(1971-2000)です。」
【研究活動】
・『農学原論』を読む。農業の特徴を時間制と労働に着目して、次の点が指摘されている。「長い時間的経過と離れがたい農業の営み、しかも労働需要の繁閑の差、また労働の異質なものに対する要求などに対応して行くことができるためには、弾力的な労働のプールが存在していなくてはならないことになる。家族労働を中心とした経営が重要性を獲得してくるのは、そのためである。異質異量の労働を弾力的に生産労働過程に供給し得るのは、家族経営であるということになる。世界各国の農業についてみても、家族経営が圧倒的な比重をもっているのは、やはりそのためである。しかも長い生産期間をもつものの育成にあたるためには、永続的な経営体が必要となってくる。永続農家あるいは世襲農家ということが問題となるのもひとつはそのためである。ドイツなどでは世襲農家の育成保護が政策目標となってきたことを思い起こすべきである。このことがやがて、農村において、特有の強い雰囲気を持った家族制度が発達する理由ともなる。農村生活と家族制度とは離れがたいものとなる。また家族制度は、農業のための労働力の温床となる。結婚も、家中心に考えられることになる。もちろんそこには特有の家族主義的倫理感が作りあげられることになる。」
・来週はつくば市農業研究センターで総合農業試験研究推進会議が行われ、一週間缶詰めとなるため、ホームページ情報更新とメールの準備を行う。
・宮城県仙台産業振興事務所の方から、1995年宮城県釜房ダム水温のデータが秋田県のものになっているとのご指摘をメールで受ける。削除し、再度作成を行うことにする。
【その他】
○3月3日(土)
【天気概況】
・移動性高気圧の覆われ、概ね晴れの天気となり、気温も上がる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(日):
・週間予報支援図(2日):低気圧が発達しながら通過し、その後冬型の気圧配置となり、7日頃から気温が急激に低くなる予想。
【研究活動】
・総合農業試験研究推進会議の準備を行う。
【その他】
・アクセス総数が72,000件を超す。
○3月4日(日) つくば市へ移動
【天気概況】
・低気圧が発達しながら通過し、各地で荒れた天気となる。低気圧の通過後には、寒気が入り強い冬型となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(2日):ペルー沖の赤道域の海面水温は平年より高くなる傾向がある。日本近海の海面水温も平年より高くなる。太平洋中緯度の海面水温は平年より低い状態が続く。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(2日):今後の寒気が入りやすい状態が続く見込み。
・週間予報支援図(3日):強い寒気が7日頃から入る予想となっている。
【研究活動】
・試験研究推進会議のためつくば市に移動する。
・東北新幹線の車窓からみると、仙台以北では水田に雪が残るが、仙台以南には雪はない。関東地方の麦類の生育は例年になく遅れている。やっと河川の土手の雑草が緑を増しつつある。寒い冬の影響が残り、春も遅いようだ。
【その他】
○3月5日(月) 啓蟄、農業気象分科会
【天気概況】
・強い冬型の気圧配置となり、日本海側を中心に雪となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(日):
・週間予報支援図(日):
【研究活動】
・総合農業試験研究推進会議農業気象分科会に参加する。
・懇親会では、北陸農業試験場の室長で冬季南極越冬隊長を経験した先輩と初めて話す。南極の生活、観測のことを楽しく伺うことができた。
【その他】
○3月6日(火) 総合研究検討会
【天気概況】
・冬型の気圧が続き、日本海側を中心に雪となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(日):
・週間予報支援図(日):
【研究活動】
・総合研究部会の成果検討会が行われる。成果候補として59課題が提案された。水稲冷害研究チームからは「モニター情報ネットワークを活かした水稲冷害早期警戒システム」を提出。われわれの成果は8課題の新技術候補として選ばれる。
【その他】
○3月7日(水) 作物生産部会
【天気概況】
・低気圧が通過し、その後冬型の気圧配置となる。日本海側では雪となる。
【モニターネットワーク】
・管内のJA関係者からメールが届く。
「さきほど、地域農業改良普及センターの技師より、東北農試へ出張した際発芽のお話を聞き、農試にて正式な発芽試験を実施するとのお話をいただきました。ありがとうございました。作見の井戸ですが、今年1月5日(寒の入り)に見に行ったところ、水位は230?あり、井戸の傍らにある石碑によると”良作”でありました。(http://www2.soma.or.jp/aniitate/sakumi01/)に写真があります。」
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「心配していただいた麦畑の雪が吹き溜まりを残してほぼ溶けました。思っていたより良い生育状態で追肥のタイミングを検討中です。しかし今朝の雪で春作業の今後が心配ですね。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(日):
・週間予報支援図(日):
【研究活動】
・作物生産部会に参加する。主要成果の検討と米価が低迷する現在に求められている作物生産技術について総合的に討議がなされる。
・例年白いコブシの花が迎えてくれるが、つぼみの数も少なく、まだ咲く気配がみられない。
【その他】
○3月8日(木) 総合研究部会第1日目
【天気概況】
・強い冬型の気圧配置となり、日本海側を中心に天気が崩れる。盛岡は今朝20センチ程度の雪があると神田君からメールが届く。アメダスの受信アンテナの除雪が大変とのこと。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(日):
・週間予報支援図(日)
【研究活動】
・総合研究部会が開かれる。われわれの成果が新技術として承認され、明日の評価情報部会で採択が正式に決まる。
・つくば市では夕方から雪となり、7センチ程度の積雪となる。交通機関の乱れが心配される。
【その他】
○3月9日(金) 総合研究部会第2日目
【天気概況】
・冬型の気圧配置が続く、日本海側を中心に天気がぐずつく。
【モニターネットワーク】
・山形県鶴岡市のモニターからメールが届く。
「昨日でアルバイトも一応終了しました。あとは気持ちを切り替えて百姓に復帰です。ところで、来週前半にお邪魔し食味や交流会での話題などお聞きしたいのですが、年度末で慌しいとは思いますが1時頃から1時間ほど時間を頂けないでしょうか。都合の付く曜日をお知らせください。今年1年の活力としたいためいつも農作業をいっしょにする妻も同行します。お忙しいところ勝手な計画で申し訳ありませんがよろしくお願いいたします。」
・宮城県岩出山町のモニターからメールが届く。
「おはようございます。 連日の会議ご苦労様です。毎年であれば、庭の福寿草が咲く時期ですが、今年は芽も吹いていません。 この時期に種籾浸漬を開始するサインなのですが、 今年はそのサインを無視し、やりました。 水面には、氷が張っています。今年の春作業は大幅におくれるでしょうか? 今年の春先の気象に注目しています。 種蒔きは、藪つばきの咲く頃ですが、天候によっては4月5日以降になるのではとみています。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(5日):太平洋中緯度海域の海面水温は平年より低い状態が続く。ペルー沖の赤道域海面水温は広域で正偏差になる傾向が顕著。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(日):
・週間予報支援図(9日):偏西風は13日頃まで蛇行し、寒気が入りやすい気圧配置となる。強い寒気が引き続き入る予想。今日発表の1か月予報の内容が注目される。
・仙台管区気象台から1か月予報の解説が届く。2週目頃から気温も上がる予想となっている。春の遅れが心配される。
【研究活動】
・長い長い会議が終わり、盛岡に帰る。東北新幹線の車窓からみると、古川以北の水田には雪が残る。雪が融けていた農試内林床も一面の雪原となっている。
・居室が場内移転するため、アメダス受信アンテナの設置について業者に検討していただく。3月下旬を目途に、新システムを立ち上げたい。
【その他】
○3月10日(土)
【天気概況】
・強い寒気を伴った低気圧が通過するため、日本海側を中心に雪となる。盛岡も今朝は数センチの積雪となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(8日):偏西風は12日頃から蛇行の程度が大きくなり、寒気が入る予想。
・週間予報支援図(日)
【研究活動】
・本省から「高温による水稲作への影響と今後の技術対策に関する資料集」が届く。資料集は農水省のホームページでも公開されている。(http:www.kanbou.maff.go.jp/www/gichou/)
・「2000年早期警戒を振り返る」の原稿作成に取りかかる。
【その他】
−−−−−−−−− 中旬 −−−−−−−−−
○3月11日(日)
【天気概況】
・寒気が入り、日本海側を中心に雪となる。
【モニターネットワーク】
・宮城県岩出山町のモニターからメールが届く。
「おはようございます。今日はマイナス6℃ほどになりました。田んぼは地肌が見える様になってきました。日差しは春のものですが、今後の気象変化に注目します。」
・山形県鶴岡市のモニターからメールが届く。ご夫妻で明日来られるとのこと。楽しみである。
「急で申し訳ないのですが、月曜日に訪問したいと思います。1時頃には着くようにいたしますのでよろしくお願いいたします。今日も雪がちらついています。今年の春は天気に注意が必要ですね。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(10日):太平洋中緯度の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。ペルー沖の赤道海域の海面水温は平年より高くなる。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(9日): 偏西風は今後蛇行の程度が大きくなり、寒気が入りやすい状態が続く見込み。
・週間予報支援図(10日):13日頃まで寒気が入る予想。
【研究活動】
【その他】
○3月12日(月)
【天気概況】
・低気圧が通過し、日本海側を中心に天気がぐずつく。寒気の影響で気温の低い状態が続く。
【モニターネットワーク】
・山口県のモニターから春の便り(伊予柑)が届く。
「お元気でしょうか?ぼつぼつ、水稲の種まきの時期がきました。中旬頃消毒し浸水しようかと考えております。退職したら、ゆっくりと時間が流れるか思っておりましたら、案外と時間が早く流れます。主夫(主婦)業を、仰せつかり毎日頭を悩ましております。少しですが、春の香りを送りました。ご笑味ください。」
・山形県最上町のモニターからメールが届く。
「こちらは、相変わらず雪は多いです。3月に入っても、春の陽気は感じられず、以前寒さが続いています。3/7〜8に、「活力ある土づくり実践集団事業検討会」で上山に行って来ましたが、3月と思えない国道13からの風景でした。明らかに、今年の冬は異常な感じです。稲作の関係機関と、充分な連絡を取りながら播種に向けての準備をしたいと考えています。町も、融雪剤その他助成の対策を出していますが、未だ新雪が降る状態で して、まだ実行を先送りしている所です。私のハウス設置予定場所は、除雪で飛ばした雪がまだいっぱいでして、その撤去順番待ちの状態です。その後でないと、融雪剤・他は意味しないです。気が競ってくる現状ですが、気候と相談?しながら、冷静に対処したいと考えています。」
・宮城県石巻市のモニターから雪の予報に関する電話が入る。最新の予報では宮城県内に雪がかなり降るという、今があまりにも天気が良いので問い合わせてくる。私も今日朝から日本海に南北に広がるベルト状の発達した雪雲を追跡していた。可能性は大いにありそうだ。松山町のイチゴハウスをもつモニターにも注意するようにメールと電話を入れる。
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(11日):16日頃から偏西風の流れは東西となり、周期的な変化となる見込み。
・週間予報支援図(11日):今の低温は13日頃まで続く見込み。15日頃から偏西風の蛇行も大きくなり、一時的に寒気が入りやすい予想。
・仙台管区気象台の予報官から暖候期予報の解説とコメントがメールで届く。予報のまとめには次のようにある。
「 東北地方では、1970年代後半から気温の変動が大きくなっており、90年代以降も変動が大きく極端な天候が現れやすい。また、90年代で夏に低温となった年は1993年、98年と2年あるが、いずれもエルニーニョ現象が発現している。
今夏にエルニーニョ現象が発生するかどうかについて、海面水温の推移に注目しているが、西部太平洋赤道域の海面水温は高温傾向を維持しており、エルニーニョ傾向となったとしても急激に海面水温が低下する可能性は小さいと考えられる。従って、対流活動は平年並かそれ以上に活発な見込みで、盛夏期における太平洋高気圧の日本への張り出しも平年並もしくは強めと考えられる。
東北地方は統計資料から全般に平年並から高温を示唆する資料が多いが、北半球中緯度の層厚換算温度が負偏差となっていること、北から冷たい空気が流れ込んで低温やぐずついた天候をもたらすオホーツク海高気圧が現れやすい傾向も見られること、近年変動型の夏が多い傾向等を考慮して、東北地方の夏平均気温は変動が大きいが全体として平年並となる可能性が大きいと考える。
また、梅雨期間(6〜7月)の降水量は長期間の傾向を見ると気温と同様に年々の変動が大きかったが、最近はほぼ平年並に推移している。ただし、近年は局地的な大雨となるなど極端な天候が現れやすくなっている。6〜7月の東北地方の降水量は、統計資料から平年並の可能性が大きい。しかし、昨夏のように台風等の影響を受ける可能性もあり、局地的な大雨等には十分注意が必要である。」
【研究活動】
・他の研究室とも協議して種籾の準備を始める。作柄診断試験区の12品種に関しては各県に依頼する。
・山形県鶴岡市のモニターがご夫婦で来室される。モニター交流会では大雪のため参加できなくて悔しかったとのこと。昨年の稲作と次年度の稲作に関して情報交換を行う。楽しい一時を過ごすことができた。本年度の稲作シーズンが始まったことを痛感する。
【その他】
○3月13日(火)
【天気概況】
・低気圧が通過するため、午前中日本海側を中心に雪となる。午後は移動性高気圧の影響で天気は回復する。
【モニターネットワーク】
・山形県鶴岡市のモニターから無事帰着したとのメールが届く。
「8時前に無事帰宅しました。今日は年度末で何かとお忙しい中、私のために時間を都合して頂き感激しました。交流会での資料は明日からゆっくり読ませて頂きます。皆さんの農業に対する意気込みが伝わってくる資料です。また食味に関する資料もお忙しいなか多方面から収集して頂き感謝しております。今日お話できたことにより今年のエネルギーを満たしてもらえた気がします。雪も少しずつ融け、シーズンが始まります。お互い体に気をつけてがんばりましょう。いろいろお世話になりますが、よろしくお願いいたします。」
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「お晩でございます。何度も電話を頂き失礼致しました。大雪に対する情報をいち早くいただき有り難うございます。そろそろお彼岸だと言うのに今年の天候はどうなっているでしょうか。とにかく今夜は朝まで警戒するつもりです。このごろ、夜は申告期限に間に合うように関係書類をまとめています。今夜も、大雪の警戒をしながらの作業になります。」
・宮城県石巻市のモニターからメールが届く。
「おはようございます。昨日は電話での予報ありがとうございました。今朝起きてみたら積雪5cmくらいです。1週間くらい前の積雪と同じでほっとしています。3月4日に塩水選をし、種籾の水浸けに入りました。今年は、総合研究第一チームの指導で、複粒種子による湛水直播を取り入れようかと思い、矢治チーム長さんにお願いしているところです。 さて、今日の編集長日誌に掲載されていた山口県のモニターのメールアドレスを紹介ください。写真のオートバイは私が乗っているオートバイと同じ型式のものなので、メールで情報の交換したいと思います。30年も前のオートバイなのでとても大切にして乗っています。よろしくお願いします。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(12日):偏西風は17〜18日頃に東西流となる予想。
・週間予報支援図(12日):偏西風は17日頃までは東西流となり、その後日本付近で蛇行の程度が大きくなり寒気が入りやすくなす見込み。北日本・東日本上空への強い寒気の張り出しは予想されていない。
【研究活動】
・大臣官房技術調整室が作成した「高温による水稲作への影響と今後の技術対策に関する資料集」についてお知らせを作成する。
・青森県農業関係機関のホームページにリンク依頼を行う。
・大学・民間などの研究者から各種情報の提供や意見交換の協力が相次ぐ。
【その他】
○3月14日(水) 札幌へ
【天気概況】
・移動性高気圧の覆われ、良好な天気となり、気温も上がる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(12日):太平洋中緯度の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。ペルー沖の赤道海域の海面水温は平年より高くなり、その程度も徐々に大きくなる。フィリッピン周辺の海面水温は平年より高い状態が続く。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(日):
・週間予報支援図(日)
【研究活動】
・青森県アップルネットからリンク許可がメールで届く。青森県も関係機関のホームページが順次開設される予定とのこと。
・「2000年早期警戒活動を振り返る」の原稿を作成する。思い出があまりにも多く、選ぶのに苦労する。
・休暇をもらって長女の大学卒業式のため札幌に移動する。盛岡から下北半島までの冬景色が上空から観察できる。千歳周辺のほ場では融雪剤の散布が始まる。しかし、春は遠い。
【その他】
○3月15日(木) 長女卒業式
【天気概況】
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(日):
・週間予報支援図(日)
【研究活動】
【その他】
・長女の卒業式のため札幌郊外の酪農学園大学を始めて訪れる。創始者のキリスト教的思想のため聖歌がながれる式典である。北海道開拓当時の苦労が偲ばれる。長女も獣医師の卵の一人となる。
・夜行で盛岡に戻る。
○3月16日(金)
【天気概況】
・西から高気圧に覆われ、概ね良好な天気となる。気温も上がる。
【モニターネットワーク】
・大分県の普及員の方からメールが届く。
「こんにちわ 鳥越さんお変わりないですか。管内の標高1786mの久住山ではマンサクの花が咲き春の訪れを感じます。3月21日に飯田地区の生産者約100名を集めてコシヒカリ安定生産座談会をおこないます。育苗等の個人でやる課題、水とり等の地域で取り組む課題を整理して意見交換を交えおこないたいと思います。さてこの飯田地区は約100年前に筑後川の大洪水で下流の福岡県の農家が農地を求めて開拓した土地です。そのとき指導者 青木牛之助という偉人が農民と共に水田にするためカヤを切り、水路を引いて今の美田を築きました。いまでも記念碑が建っています。このとき農家はどんな気持ちで米を作ったのかなと考えました。「稲よ 太っておくれ」「実っておくれ」きっと必死だったと思います。今、米価が下がり現場では農家と話をしても米づくりへの感心がありません。もう一度先祖の米作りへの歴史、心意気を振り返り、今回の取り組みの動機づけが出来ればと思います。ご支援よろしくお願いします。」
・(回答):佐藤さん、メールありがとうございます。あなたの熱意には感服いたします。農学は本来生産者のための実学です。そこには、人と人の関係が大きく影響するものと考えます。今、ITが叫ばれていますが、情報ネットワークとはいえ、本質は人的な情報交換だと思います。私がモニター情報ネットワークを重視している点をご理解頂けるものと思います。先の意見に相互のモニターの交流ができたらとのご指摘がありました。私とあなたとを介して、実現可能ですし、インターネットがさらに普及すれば相互の生産者同士直に対話できる時代が目前です。それまでは、われわれが手助けする必要があると思います。
偉人青木牛之助さんの件ですが、全く同感です。私は生産関係者の方から講演などを依頼されると、「農を貴しとする−新渡戸稲造と宮澤賢治の心−」と題して話をします。宮澤賢治はご承知でしょうが、新渡戸稲造は多くの方は良く知らないと思います(5000円札の肖像)。新渡戸稲造のお祖父さんとお父さんは青森県十和田地域の開拓で稲生川を生産者と協力して構築した方で、地域の農業に大きく貢献した方です。新渡戸稲造は文久2年(1862年)盛岡市で生まれ、明治31年に『農業本論』、明治32年に『武士道』などを著し、大正9年に国際連盟事務局次長、その後貴族院議員をされ、昭和8年宮澤賢治と同じ年に逝去されています。『農業本論』は当時ベストセラーになった本ですが、終章は「農業の貴重なる所以」を論じています。その結論は、工業の発展に政策が偏る当時、農業の発展を伴わないと、わが国の発展はあり得ないということです。両者は車の両輪です。また、農を貴しとする気持ちが切々と論じられています。
なお、私たちは、昨年6月30日に2000年東北農試の公開シンポ「先人の知恵を活かす−自然を読み、稲と語り、そして心を耕す」を企画・実行いたしました。そこには、篤農家の白鳥文雄さん、板垣 寛さん、小林福蔵さんに参加いただきました。今振り返ってみますと、それらの方々に共通することは“農を貴しとする心”を自覚し、それを地域社会の貢献という形で実証されていることです。この“農を貴しとする心”が国民的合意、さらには生産者の共通した認識にならないと、自給率の向上や生産調整の問題はなかなか解決しないと思っています。私たち農学を研究するものにとっても、この認識を持つ必要があると思っています。そうすると、現場に密着した研究や技術開発がもっともっとたくさんになってくると思います。
このような気持ちを今後は早期警戒システムのホームページに少しずつ掲載していきたいと思っています。先人たちが培ってきた農の心、農学の考え方に私は大変興味を持っています。佐藤さんも地域の先人の苦労した経験の本質を読みとり、将来の農業を考えて頂けましたら幸いです。お互い頑張りましょう。
・山形県最上町のモニターから融雪予測情報がファクシミリで届く。13日時点の予測では4月下旬の消雪予想となっている。
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(15日):20日頃から偏西風が日本付近で大きく蛇行する予想。
・週間予報支援図(15日):偏西風は20日頃から日本付近で蛇行の程度が大きくなり、寒気が入りやすい状態となる予想。
・仙台リサーチセンターの関係者からプロジェクトが終了するとのメールが届く。
「通信・放送機構 仙台リサーチセンターは、平成13年3月末をもちましてプロジェクトが終了いたします。当プロジェクトにご協力いただきましたことを心から感謝いたします。なお、ホームページ等で仙台リサーチセンターにリンクを張られている場合は、大変申しわけありませんが修正をお願いいたします。」(早期警戒システムには不可欠の情報であったので、残念でならない。)
・仙台管区気象台から1か月予報の解説がメールで届く。今後1週間は気温が高めに推移する見込み。融雪が早まることを期待したい。
【研究活動】
・秋田県・宮城県から試験用の種籾が届く。
・育苗関係の技術情報項目を検討する。
・JA宮城青年部から講演の依頼がくる。4月13日に予定される。
【その他】
○3月17日(土)
【天気概況】
・低気圧が西から近づき、天気は徐々に下り坂となる。盛岡では今朝数センチの積雪がある。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(16日):偏西風は20頃から蛇行の程度が大きくなる見込み。
・週間予報支援図(16日):偏西風は20頃から日本付近で蛇行が大きくなり、寒気が入りやすい見込み。
【研究活動】
【その他】
○3月18日(日) 白鳥旅立つ
【天気概況】
・低気圧が南海上を通過し、弱い冬型になり、日本海側を中心に天気がぐずつく。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(日):
・週間予報支援図(日):
・岩手県水産技術センターの表面海水温画像によると、千島海流はさらに福島県北部付近まで南下する。ニュースによると、オホーツク海の流氷が融けた、水温0℃以下の水の塊が金華山付近まで南下するのは非常に珍しい現象とのこと。
【研究活動】
・図説:東北の稲作と冷害編の改良構想を考える。
【その他】
・農試上空を、編隊を組んだ白鳥が鳴きながら北に向かう。いよいよ春が訪れる。
○3月19日(月)
【天気概況】
・高気圧に覆われ、概ね良好な天気となる。低気圧はオホーツク海で発達し、各地で強い風が吹く。
【モニターネットワーク】
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「田圃の吹き溜まりだった排水溝にまだ雪が残っていますが、ようやく春作業が出来るような状況になりました。麦ですが追肥の作業を昨日行いました。生育状況はいまひとつです、全体の一部に枯れと病斑がでています。たぶん雪腐れと思いますがミヤギシロメに立毛間播種した麦は緑色で生き生きしています。播種時期の違いによる葉令の差と思っています。まずは春作業にがんばりたいと思います。」
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「おはようございます。メールをいただき有り難うございます。ハウスの中をつきさす日差しは春の陽気そのものですが、外の風はまだ冷たく今年の冬の記録的な寒波をまだ引きずっているかのようです。いつもならハウスまわりの日当たりの良い所には、お彼岸にはこちらの方ではよく作る゛草餅″の材料のもちぐさ(よもぎ)がいっぱい生えているのですが、今年はちらほらです。例年ならば近所でも早い人ではそろそろ水稲の種蒔きを始めるのですが、今年は一週間〜十日位遅らすそうです。大麦の生育は比較的順調です。長期間雪に埋もれたことによる根腐れの心配はないようです。また雪によって鳥害もあまりありませんでした。十日位前に麦、大豆の研修会がありましたが、その頃で管内の麦の幼穂は約1oとのことでした。昨日、私達の麦を見てみましたら肉眼では幼穂は確認できませんでした。現在の状況は麦の葉色は薄緑で少し生育が遅れていると言ったところでしょうか。北海道では融雪剤を使用とのこと作物には影響はないものでしょうか。今年は鳥越さんに何度となく大雪の警戒情報をいただきました。今後も気象異変を察知されましたなら情報をいただきますようお願い申し上げます。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(18日):オホーツク海付近が低圧部となり、南から暖かい空気が入りやすくなる予想。
・週間予報支援図(18日):偏西風は日本付近で大きく蛇行し、南から暖かい空気が入りやすい状態が続く見込み。
【研究活動】
・図説原稿:基本技術編「塩水選」「浸種・催芽」を作成する。
・新アメダス監視システムが27日に納品されるとの連絡が入る。設計していたものになるか楽しみである。
【その他】
・アクセス総数が73,000件を超す。
○3月20日(火) 春分
【天気概況】
・南から高気圧に覆われ、暖かい空気が入る。気温は各地で上がる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(16日):ペルー沖の赤道海域の海面水温は明らかに正偏差に転じ、その領域も太平洋中央付近まで広がる。太平洋中緯度の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(19日):25日頃から東海上に気圧の峰が形成される予想。
・週間予報支援図(19日):25日頃からオホーツク海付近に高気圧が形成される予想となっている。
【研究活動】
・図説原稿を神田君に掲載をお願いする。
【その他】
・結婚25周年記念で、家内と一緒に釜石港に釣りに行く。釣果はゼロ。遠野付近でも水田の雪は急速に消える。釜石付近では福寿草が開花する。
−−−−−−−−− 下旬 −−−−−−−−−
○3月21日(水) 総務省行政管理局関係者視察
【天気概況】
・寒冷前線が通過し、一時的に冬型の気圧配置となる。西風が各地で強く、北部では気温が上がらない。
【モニターネットワーク】
・宮城県岩出山町のモニターからメールが届く。
「おはようございます。昨日は、気温が20℃近くまで上がり、穏やかな日でした。2週間遅れで、福寿草の花が咲きました。明日から、本格的に種蒔きの準備をはじめます。また、先日、宮城県JA青年連盟からの講演の依頼を正式にお引き受けくださいましてありがとうございました。もしかして、モニターの仲間が増えるかもしれません。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(20日):ペルー沖の赤道域海面水温は平年よりさらに高くなる。エルニーニョ現象に進むのか?太平洋中緯度海面水温は依然として平年よりかなり低い状態が続く。フィリッピン付近の海面水温は平年より高い状態が続く。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(20日): 26日頃から東海上に気圧の峰が形成され、オホーツク海付近に高気圧が形成される予想。
・週間予報支援図(20日):25日頃から偏西風の蛇行が大きくなり、オホーツク海付近に高気圧が形成される予想。23日頃に北日本上空に寒気が一時的に入る予想。
・岩手県水産技術センター表面水温画像(21日)によると、千島海流は福島県南部まで南下する。
・仙台管区気象台から3か月予報とその解説がメールで届く。予報内容は次の通り。
4月:高気圧と低気圧が交互に通り、天気は概ね数日の周期で変化するでしょう。東北日本海側では、低気圧や寒気の影響を受けやすく、平年に比べ晴れの日が少ない見込みです。
気温は低く、降水量は平年並でしょう。
5月:高気圧と低気圧が交互に通り、天気は数日の周期で変化するでしょう。
気温は平年並ですが変動が大きく、晩霜の恐れがあります。降水量は平年並でしょう。
6月:平年と同様に梅雨前線やオホーツク海高気圧の影響で曇りや雨の日が多く、低温となる時期があるでしょう。
気温、降水量共に平年並でしょう。
【研究活動】
・独立行政法人への移行の準備が慌ただしくなる。東北農業試験場は、独立行政法人農業技術研究機構の「東北農業研究センター」となり、総合研究第4チーム(水稲冷害研究チーム)は同センター・地域基盤研究部連携研究第1チームに移行することが決まる。4月1日以降に建物がかわるため、引っ越しを行う必要がある。
・総務省行政管理局と農水省関係者が当場に視察にくる。水稲冷害早期警戒システムとその活動に関して紹介を行う。
【その他】
○3月22日(木)
【天気概況】
・移動性高気圧に覆われ、概ね晴れの良い天気となる。西から寒冷前線が近づき、天気は下り坂に向かう。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(21日):偏西風の流れは27日頃から東西流となる予想。
・週間予報支援図(21日):偏西風は日本付近で蛇行し、低気圧が断続的に追加し、気温の変動が大きい見込み。
【研究活動】
・宮城県農協青年連盟から公文で通常総会における記念講演の依頼が届く。演題(仮題)は「異常気象にも対応できる足腰の強い米づくり−ササニシキの復権を目指して−」とある。100名程度参集されるとのこと。
・岩手県農業気象協議会事務局から次年度の協議会参加の依頼がメールで届く。引き続き参加させて頂くことにする。
【その他】
○3月23日(金)
【天気概況】
【モニターネットワーク】
・山形県鶴岡市のモニターからメールが届く。
「おはようございます。ビニールハウスを埋め尽くすほどの雪も最近の穏やかな陽気でもうすっかり融けて、春本番といったところです。改めて自然の偉大さを感じるところです。」
・東大阪市のモニターから春の便り「桜花塩漬け」が手紙で届く。返信:今日は。お身体の調子は如何でしょうか。お元気のことと拝察いたします。さて、本日「桜花塩漬け」が届きました。本当にありがとうございます。早速、淡い香りとさっぱりとした味を楽しみました。盛岡では桜の開花はあと1か月後でしょう。
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(22日):今後とも低気圧が日本列島を通過する予想。
・週間予報支援図(22日):今後とも低気圧が短い周期で日本列島を通過し、気温の変動の大きい状態が続く見込み。
・仙台管区気象台から1か月予報の解説などがメールで届く。今後1週間も気温の高い状態が続く見込み。
【研究活動】
・アメダス監視システムの気温凡例値を変更する。
・水田圃場の雪解けの状況を見に行く。圃場内の雪はこの所の高温で完全に融け、地面が現れる。麦圃場は雪腐病が散見される。
・山形と福島県の試験場から試験用の種籾が届く。
【その他】
○3月24日(土) 小林さん結婚式
【天気概況】
【モニターネットワーク】
・岩手県種市町のモニターからメールが届く。
「やっと畑の雪解けも始まり(家以外はもう畑作業が出来ます)、バッケやコゴミの季節になりました。それにしても今年の雪は、何時もなら家より降る筈の侍浜や階上の雪の少ない事?お蔭様で両親の状態も序所ではあるが快方に向って居り、今年は昨年の分も頑張ろうかと思います。本年も宜しくお願い致します。」
・春の便りを頂いた東大阪市のモニターからメールが届く。
「メールありがとうございます。体の方は順調に回復しております。大阪の桜の名所、大阪城のサクラはまだまだつぼみが堅く、城内の梅林の梅の花も散らずに散策している人もかなりありました、ここ2〜3日はセーター姿の人が目立つ大阪です。話は変わりますが鳥越さんの日記には「宮沢賢治」がよく出てきますが、私もいまだに「銀河鉄道の夜」は読み返している1冊です。読むたびに疑問が増えたり、新たな発見をしたり、脱落部分を自分なりに創作したりしています。宮沢賢治は新し物好きだったようたから、当時パソコンがあれば、すぐに飛びついていたと思いますね。では 春間近の大阪便りでした。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(23日):29日頃から東海上に気圧の峰が形成される予想。
・週間予報支援図(23日):偏西風の蛇行の程度が大きくなり、寒気を伴った低気圧が通過する見込み。
・青森県病害虫防除所から発生予報第1号がメールで届く。
【研究活動】
【その他】
・小林さんの結婚式に秋田市を訪れる。角館・大曲周辺の水田は積雪が数十センチ、秋田市周辺の水田は雪も融け乾き始めている。
○3月25日(日)
【天気概況】
・低気圧が西から近づき、天気は下り坂に向かう。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(23日):ペルー沖の熱帯海域の海面水温は太平洋中央部まで平年より高くなり、エルニーニョ的な現象に近づきつつある。太平洋中緯度地域の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。フィリピン周辺の海面水温は平年より高い状態が続く。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(日):
・週間予報支援図(日):
・岩手県水産技術センター表面水温画像(24日)によると、千島海流は岩手県沖までさらに南下する。
【研究活動】
【その他】
○3月26日(月)
【天気概況】
・低気圧が南を通過し、その後寒気が入る。
【モニターネットワーク】
・山形県最上町のモニターからメールが届く。
「やっと先日、除雪による雪壁の除去が終わりましたので、追加除雪と融雪剤散布で、出来るだけ早く土の状態に出来たらと思っています。日々、雪解けは進んでいるようです。3/27に、塩水選を行う予定です。これから、忙しくなります。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(25日):偏西風が日本付近で蛇行し、寒気が入りやすくなる見込み。
・週間予報支援図(25日):偏西風は日本付近で大きく蛇行し、寒気が入りやすい状態が続く見込み。
・岩手県農業センターから農作物技術情報第1号がファクシミリで届く。
【研究活動】
・人事異動の内示があり、4月1日から当チームは連携研究第1チームへ。いよいよ引越のことを考えなければならない。
・独立行政法人・農業技術研究機構・東北農業研究センターへの移行に関して場長説明会がある。
・アメダス監視新システムが宅配便で届く。明日は受信アンテナと新システムの設置を予定。
【その他】
○3月27日(火) アメダス監視新システム導入
【天気概況】
・低気圧が東海上で発達し、寒気が入り日本海側を中心に天気がぐずつく。盛岡も数センチの積雪がある。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(26日):偏西風は日本付近で蛇行し、寒気が入りやすい状態が続く見込み。
・週間予報支援図(26日):偏西風は日本付近で大きく蛇行し、寒気が入りやすい状態が続く見込み。
・青森県発生予報第1号、山形県発生予報第13号と岩手県水稲技術情報第1号をホームページに掲載する。
【研究活動】
・融雪装置付きアメダス受信アンテナと新監視システムの設置が無事終わる。過去5年間の集大成が完成した。
【その他】
○3月28日(水)
【天気概況】
・気圧の谷が西から近づき、天気は下り坂に向かう。
【モニターネットワーク】
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。4月5日から播種を予定されている。忙しくなってきたとのこと。
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(27日):ペルー沖の近海の海面水温は平年より著しく高くなる。赤道域のエルニーニョ監視海域の海面水温も平年より高くなり、その傾向が顕著となる。太平洋中緯度の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。オホーツク海の流氷が徐々に後退を始める。フィリッピン近海の海面水温は平年より高い状態が続く。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(27日):4月2日頃に東海上に気圧の峰が形成される予想。
・週間予報支援図(日):偏西風は日本付近で引き続き大きく蛇行し、寒気が入りやすい状態が続く見込み。
・岩手県病害虫発生予報第1号を掲載する。
【研究活動】
・公開シンポの最終編集を始める。場長挨拶と白鳥さんの対談の編集を終える。
・仙台リサーチセンターのプロジェクトが終了し、気象衛星ひまわりの画像情報が提供できなくなった。東北大学川村教授に今後の予定を伺ったところ、同プロジェクトの施設は東北大学に移設され、6月頃から提供ができる予定とのこと。情報技術プロジェクトの一環として提供していただける予定。
【その他】
・仙台管区気象台が桜の開花予想を発表する。北部の一部地域を除いて、平年並みの予想となる。盛岡の開花予想日は4月25日。
・牧草畑も雪腐病が多発し、歩くと腐敗臭がする。いかに本年の根雪期間が長く、冷え込みが厳しかったのかが伺える。
○3月29日(木) 総合研究部送別会
【天気概況】
・低気圧が南岸を通過し、強い寒気が入るため天気はぐずつく。
【モニターネットワーク】
・低気圧の進路、気圧配置、寒気の南下などを考えると、太平洋側で積雪の可能性もあり、育苗ハウスも準備中と思うので、全モニターに雪に警戒するようにメールを出す。
・宮城県松山町のモニターから返信のメールが届く。
「メールをいただき有り難うございます。今後、警戒していきたいと思います。4、5日前に大麦の幼穂を見ましたら幼穂長が1oでした。我が家の種蒔きは10日以降になります。今、ハウス建設をしていまして、種蒔きまでにはひととおり完成させたいと思っています。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(日):
・週間予報支援図(28日):偏西風は日本付近で大きく蛇行し、4月3日頃までは寒気が入りやすい状態が続く見込み。
・福島県の技術情報と発生予報を掲載する。
・うつくしま農林水産情報ネット(エフ・ユニネット)からリンク許可を頂く。
・宮城県と秋田県の病害虫防除所にリンク依頼を出す。
【研究活動】
・2000年東北農試公開シンポジウム『先人の知恵を活かす−自然を読み、稲と語り、そして心を耕す−』の編集作業を終える。不完全な部分もあるが、参加者等に校閲をお願いする。是非とも何らかの形で出版したい。総合研究第4チームが解散する前に脱稿でき、いよいよ次の企画を考える余裕ができる。
・総合研究部の送別会。5年間お世話になった同部から4月2日からは地域基盤研究部に配属される。
【その他】
○3月30日(金) 全場送別会
【天気概況】
・低気圧は東海上で発達し、寒気が入り日本海側を中心に雪や雨となる。盛岡もうっすらと雪景色となる。
【モニターネットワーク】
・山形県鶴岡市のモニターからメールが届く。
「メールありがとうございます。ここ数日寒い日が続きぐずついた天気が続いています。昨日も積雪があり、道路が白くなりました。今日午前中には融けましたが、午後からまた雨降りです。冬の間に破けたビニールの張替えや床土の準備など播種前にする事は沢山あるのですが、風邪を引くのが怖くて外仕事が億劫になります。夕方になり雪に変わってきました。積雪が少ないことを祈りたいものです。種蒔は14日ころを予定していますがこのままでは遅れそうです。しかし、無理せず天気に合わせて順延していきます。今年もいよいよスタートです。今後ともよろしくお願いいたします。」
・宮城県岩出山町のモニターからメールが届く。
「雪は、3cmほど降り、気温低く経過しています。種蒔きは4/1からはじめたいと思います。育苗器のため、不安はありません。4月7日には苗が青くなると思います。今後も、情報提供よろしくお願いします。小林さん、ご結婚おめでとうございます。よろしくお伝えください。」
・山形県最上町のモニターからメールが届く。
「積雪警戒情報、有り難うございます。こちらは、塩水選を終え種子消毒を行っている最中です。また冷え込みが強くなって来ました。ハウス設置場所は、雪で白くなっています。 融雪後も、ぬかるんで直ぐには設置は無理なようです。今年は、無理な作業はひかえて、気候に同化しようと思っています。」
・宮城県石巻市のモニターからメールが届く。
「今日午後から雪模様となり冷たい湿った雪がまだ降りつづいてます。今年は、3月31日の日曜日に種まきをしようと準備に取り掛かっています。浸漬籾も水浸け中に目が動いてきました。昨年の高温障害による発芽不良を心配しましたが、発芽の状態はよいようです。出芽育苗は無加温べた張りですので、初期の好天気が種まき後の生育に大きく影響するので、このごろの寒さが少し気になります。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(29日):偏西風は4日頃まで日本付近で大きく蛇行し、寒気が入りやすい見込み。
・週間予報支援図(29日):偏西風は4日頃まで日本付近で大きく蛇行し、寒気が入りやすい状態が続く見込み。
・千島海流の動きを監視するに好適な北日本周辺の海面水温分布画像を提供する岩手県水産技術センターからリンクの許可を頂く。
・秋田県病害虫防除所からリンクの許可が届く。相互リンクにしていただけるとのこと。
・仙台管区気象台から1か月予報の解説とコメントがメールで届く。
【研究活動】
・4月から監視態勢を強化するために、太平洋海洋環境研究所が提供する南方振動指数とエルニーニョ監視海域の海面水温情報を追跡する準備を行う。最近の冷害はエルニーニョ現象の発生と一致するところが多い。1993年冷害(エルニーニョ現象期間:93年春〜93年夏)、1991年冷害(同:91年春〜92年夏)、1988年冷害(同:86年秋〜87/88年冬)、1982年冷害(同:82年春〜83年夏)、また冷害気象的であり局所的な被害がでた1998年(同97年春〜98年夏)となる。1980年と81年冷害ではエルニーニョ現象は発生していなかった。
・全場送別会が行われる。早期警戒システムの開発初期にお世話になった幹部の方も異動する。
【その他】
○3月31日(土) 総合研究第4チーム解散
【天気概況】
・寒気が入り、日本海側を中心に天気がぐずつく。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(30日):偏西風は日本付近で蛇行し、4日頃までは寒気が入りやすい状態が続く見込み。
・週間予報支援図(30日):偏西風は日本付近で大きく蛇行し、引き続き寒気が入りやすい状態が続く。
【研究活動】
・東北農業試験場総合研究部総合研究第4チームは本日で解散。明日からは、独立行政法人農業技術研究機構・東北農業研究センターとなり、水稲冷害研究チームは地域基盤研究部連携研究第1チームとなる。
【その他】
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