水稲冷害研究チーム
2001年編集長日誌
この日誌は早期警戒システムの舞台裏を記録するものです。
6月
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○6月1日(金) 生育・作柄診断試験区などの第1回生育調査
【天気概況】
・北の高気圧に覆われ、概ね晴れの良い天気となる。北部は寒気が入り、にわか雨などがある。
【モニターネットワーク】
・山形県最上町のモニターから第1回目調査データがメールで届く。活着が終わった今回のデータを起点として葉齢進度予測を行うことにする。
・山形県鶴岡市のモニターから生育データがメールで届く。葉齢進度情報を再作成して掲載する。
「おはようございます。6月1日生育調査データをお送りいたします。天気にも恵まれ順調すぎるほどの生育状況です。生育過剰にならないように注意する必要があるかもしれません。昨日は恵みの雨で私にとってもしばらくぶりにゆっくり過ごすこのできる日になりました。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(30日):エルニーニョ監視域の海面水温はほとんど正偏差。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(31日):6日頃から偏西風の蛇行の程度が大きくなり、寒気が入りやすい見込み。
・気象庁週間予報支援図(31日):偏西風は今後北上し、南から暖かい空気が入る予想。8日頃オホーツク海に高気圧が形成される予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(1日):海面水温が15℃以下の千島海流は福島県北部まで南下。
・葉いもち予察情報:感染好適条件・準感染好適条件が秋田県南・山形庄内・福島中通りなどに検出される。
・葉いもち蔓延可能域:検出されなかった。
・分げつ形成遅延域:青森県太平洋側と津軽地域北部、岩手県沿岸部など。
・福島県農業試験場から技術情報(中通り版)がメールで届く。
・仙台管区気象台から5月の天気のまとめ、1か月予報の解説とコメントがメールで届く。5月の天気のキーワードは、@東北太平洋側は寒暖の変動が大きい、A東北日本海側は高温、B東北南部は下旬まで4月に引き続き少雨、となる。
【研究活動】
・情報技術プロジェクト研究打ち合わせの開催要領案を大学・県関係者に送付する。
・第1回目の生育調査を行う。灌漑水温がかなり低いため、葉齢の予測値より0.5程度遅れている。今回を起点として、生育情報を再更新する。
・早期警戒情報第6号の原案を作成する。
【その他】
○6月2日(土) 早期警戒第6号
【天気概況】
・南からの高気圧に覆われ、概ね良好な天気となる。
【モニターネットワーク】
・宮城県中田町のモニターからメールが届く。
「調査区の葉齢進度の件ですが、地形がかなり影響していてチェックポイント以外のところのほうが(地質が、同じ圃場内でもかなり違うそうです)、分げつが進んでいるとの事。「雨が降んないと、分げつも進まない」との父談。私には、「ふ〜ん農業の経験の差かな?」、
ホー父ちゃん「凄いなー」の世界です・・・。農業の道は、険しいかもしれません。母も言います・・・。でも、これだけ歴史をもった職業のプロフェショナルが沢山いるのに、どんどん、「道が狭められていく・・・」日夜、努力している人もいるのに・・・。でも、「信じています!百姓が再度、日の目を見る時代が・・・私たちの先人が、農業を営み私たちを、育ててくれた、そして、私たちが現在ここにいる」・・・時代が違うのでしょうか?」
(返信:私が編集委員をしているある雑誌のコラムに次のようなことを書きました。答えになるかどうか疑問ですが、私の心情を推察していただけましたら幸いです。「平成5年の大冷害から7年間、水稲冷害早期警戒システムの開発に明け暮れた。この間冷害を接点に、米価の低迷と生産調整の強化のなか新たな経営を模索する農家の人達と知り合うことができたことは、私の研究人生で最大の宝であったと思っている。東北の稲作農家として生きるために、品種選択、栽培法、販路など様々な試行錯誤が年々積み重ねられている。そして、その努力を支える奥さんの姿がいつも田んぼに、ハウスに、畜舎などにあるのを見ると、農の本来的な意味を考えさせられる。稲作技術の一つ一つが経営に、そして個々の農家の生き様に反映されていることを痛感するのである。そうした人達の中に、平成5年大冷害時に周辺は収穫皆無のなか品種「むつほまれ」で反収500kgを収穫した青森県六戸町の篤農家小林福蔵さんがいる。小林さんの稲作りを私なりに科学的に分析したところ、土づくり−苗づくり−田拵え−水管理−施肥管理など個々の技術は基本技術として奨励されているものであるが、それらが冷害回避に総合力として発揮されることに感動するのである。彼の技術の本質は稲の成育を我が子の成育に見立て、愛情をもって接することにある。今年は、小林さんの稲作りを徹底的に追跡したく、先日田植え時に調査に伺った。苗箱の苗をみて、また植え付け精度をみて他とは明らかに違うことが実感された。改めて稲作技術と冷害回避技術の本質をゆっくりと考えてみたいと思う。」)
・山形県鶴岡市のモニターから庄内の稲作情報が届く。
「今年の庄内地方の生育は順調すぎるようです。地元の普及センターのデータも同じような傾向にあります。参考までにURLを貼り付けておきました。http://www3.ic-net.or.jp/~ttaec1/komedukuri04.htm」
・宮城県松山町で乾田直播を大規模に行っているモニターからメールが届く。
「おかげさまで、芽はほぼ出そろったと思います。というのも、ビークルの調子がちょっと思わしくなく(使い方が悪かったのかも?)雑草が残ってしまったところもあるので、筋条には見えるのですが、…たぶん大丈夫でしょう。昨年のような状態にならないようにと何とかがんばっています。もっと詳しいところを後でご報告いたしますので今日のところは失礼いたします。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(1日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほとんど正偏差。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(1日):偏西風は北上し、南から暖かい空気が入る予想。
・気象庁週間予報支援図(1日):偏西風は北上し、南から暖かい空気が入る予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(日):
・葉いもち予察情報:トラブルのため作成されなかった。
・葉いもち蔓延可能域:検出されなかった。
・分げつ形成遅延域:青森県太平洋側と津軽北部、岩手県沿岸部。
・早期警戒第6号を作成する。今回から分げつ期監視態勢に入る。
・福島県農業試験場から稲作情報会津版がメールで届く。
【研究活動】
・東北農政局から水温情報が届き始める。水温情報提供の準備を始める。
【その他】
○6月3日(日) 賢治の羅須地人協会を訪問
【天気概況】
・南からの高気圧に覆われ、南部を中心に良い天気となる。北部は寒気の影響で天気が崩れる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(2日):エルニーニョ監視海域の海面水温は平年より高くなる傾向がみられる。太平洋中緯度の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。フィリピン付近の海面水温は平年より高い状態が続く。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(日):
・気象庁週間予報支援図(2日):偏西風は今後北上し、南から暖かい空気が入る予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(日):
・葉いもち予察情報:システムのトラブルのため作成されなかった。
・葉いもち蔓延可能域:検出されなかった。
・分げつ形成遅延域:青森県太平洋側・津軽北部、岩手県沿岸部。
【研究活動】
・国際協力事業団筑波国際センターの講義の準備を行う。
【その他】
・宮澤賢治と新渡戸稲造に関係する賢治記念館、羅須地人協会と花巻新渡戸記念館を見学する。花巻農業高校にある賢治が晩年に農業と農家の人々のために力を尽くした舞台である羅須地人協会が心をうたれる。自由に入ることができ、賢治が生活した質素な家の細部を知ることができる。玄関脇には「下ノ畑ニ居リマス 賢治」と書かれた黒板がある。貧しい家庭の児童や勤労者を対象とした日本最初の夜学校「遠友夜学校」を設立し、自ら校長を務めた新渡戸稲造との共通性を発見することができた。
○6月4日(月) 石巻の生産組合視察、つくば市へ
【天気概況】
・高気圧に覆われ、良好な天気となる。気温も内陸部を中心に上がる。
【モニターネットワーク】
・宮城県石巻市のモニターから葉齢調査データがメールで届く。
「おはようございます。毎日良いお天気が続き、稲の生育も順調に推移しています。6月3日の生育状況を報告します。葉令は不完全葉を含みます。亀の尾−東:7.8葉、西:7.3葉。ササシグレ:8.0葉。ササニシキ直播5.0葉。ようやく見栄えのする姿になってきました。以上です。温度観測データをTXTファイルで添付します。昨日、土壌窒素の発現に関する研究資料が届きました。あとでゆっくり読ませてもらいます。いつもありがとうございます。」
・宮城県河南町のモニターから葉齢調査データがメールで届く。
「ササニシキBL:葉齢 7.5葉、茎数 14本、草丈 31p。直播き ひとめぼれ:5.0葉、16p。 毎日暑い日が続いております。今日から畦の草刈りを始めましたが、アルバイトの仕事もありますので体力的にちょっと大変です。遅れましたが資料ありがとうございます まだじっくり目をとうしていませんが、早速みてみたいとおもいます。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(2日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほとんど正偏差。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(日):
・気象庁週間予報支援図(3日):偏西風は今後北上し、北日本上空へは暖かい空気が入る予想。10日頃から東海上からオホーツク海に気圧の尾根が形成される予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(4日):海面水温が15℃以下の親潮は宮城県金華山沖まで南下。
・葉いもち予察情報:予察情報のトラブルが復旧する。1日には各地で感染好適条件が検出される。昨日はほとんど検出されなかった。
・葉いもち蔓延可能域:ほとんど検出されなかった。
・分げつ形成遅延域:ほとんど検出されなかった。
【研究活動】
・石巻の生産組合の方18名が視察に訪れる。総合研究第1チームによる直播と早期警戒システムの紹介を行う。
・筑波国際センター稲作コースの講義のため、つくば市に移動する。関東地域は麦秋を迎える。
【その他】
○6月5日(火) 筑波国際センター講義
【天気概況】
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(日):
・気象庁週間予報支援図(日):
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(日):
・葉いもち予察情報:
・葉いもち蔓延可能域:
・分げつ形成遅延域:
【研究活動】
・国際協力事業団筑波国際センターで稲作コース研修員に対して生育各時期の水管理を一日講義する。講義後には各国における稲作の問題についてみんなで討議する。
【その他】
○6月6日(水) 岩手県立大学来室
【天気概況】
・梅雨前線が北上し、南部から雨域が北部へと広がる。東北南部は梅雨入りが宣言される。中国大陸北部の低気圧の大きな渦が形成される。
【モニターネットワーク】
・山形県最上町のモニターからメールが届く。
「おはようございます。4日に資料到着していたのですが、お礼遅れましてすみませんでした。乾土効果ですが、土壌の種類・乾燥状態・地力等で違ってくることを、資料を見ながら改めて考えさせられました。基盤整備で同時に区画化した隣接圃場でも、20年以上経つとその後の土づくり全般の対応で違って来ることが、自分の土壌分析の結果見ても明らかであるが、更に天候や肥効等による微妙なN発現のズレ?を予測・判断・対応するには、圃場に足を運ぶしか無いのかもしれません。”モデル予測”との対比により、早期な管理全般の判断が出来ますので助かっています。南日本では梅雨入り発表されましたが、今日は山形も雨です。夜温も高く、葉イモチ病の発生の懸念も出てきそうです。今後とも、情報提供よろしくお願いします。」
・山形県鶴岡市のモニターからメールが届く。
「いつもお世話様です。資料をいろいろ送って頂きありがとうございました。追肥の時期が近くなってくると土壌中Nの発現状況が農協のチラシなどにも載ってきて穂肥えの時期の決定の参考にしていましたが、いろいろ研究されている分野と知り、今後の展開が楽しみです。また水田での米つくりの奥の深さと土つくりの重要性も改めて認識させられました。興味深い資料本当にありがとうございました。またお礼のメール送れて申し訳ありませんでした。大豆の播種作業も雨の降る前に何とか終わりたいと思い昨晩は9時30頃までかかりましたが、無事終了しました。今朝は小雨がぱらつき久しぶりにゆっくりした朝を迎えました。これで春作業も一段落です。今後ともよろしくお願い致します。」
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「先日は、私どもの方にまで資料をいただき有り難うございました。まだ、さらっと目をとうしただけですがあとでじっくり読んでみたいと思っています。明日、調査においでになるとのことですが、ちょうどその日の午前9:00からJAの地区総代会に出席するためお会い出来ないかもしれません。調査の方よろしくお願いいたします。」
・宮城県岩出山町のモニターからメールが届く。
「了解しました。梅雨に入ったかナーという天候です。稲の成育は順調です。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(5日):エルニーニョ監視海域の海面水温は平年より高い傾向がある。太平洋中緯度の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。フィリッピン付近の海面水温は平年よりかなり高くなる。東北東海域の海面水温が部分的に異常なほど高くなる。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(4日):エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差となるが、0.5℃以上高い領域はごく限定される。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(5日):偏西風は11日頃から南下し、蛇行の程度が大きくなる予想。
・気象庁週間予報支援図(5日):ここ数日オホーツク海高気圧の影響を受けるが、その後偏西風は北上し、11日頃から偏西風の蛇行の程度が大きくなる予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(6日):海面水温が15℃以下の親潮は宮城県金華山沖まで南下。
・葉いもち予察情報:4日に岩手県南と秋田県南地域に広く準感染好適条件が検出される。
・葉いもち蔓延可能域:宮城県仙台市以南、福島県浜通と中通り北部に可能域が広がり始める。
・分げつ形成遅延域:ほとんど検出されなかった。
・仙台管区気象台から春の天候のまとめがメールで届く。特徴づけるキーワードは、@寒暖の変動が大きい、A4月下旬の降霜・低温害、B4月の記録的少雨とある。
・秋田県発生予報第3号が届く。
・宮城県からアメダス監視地点の生育情報(第1回目)がファクシミリで届く。
【研究活動】
・宮城県関係モニターに明日調査に行くことをメールで連絡する。
・以前研修で1週間滞在した韓国の研究者が突然来室する。あれから2年間が経過したが、早期警戒システムの改善点などを紹介する。
・岩手県立大学ソフトウエア情報学部の教授と学生さんが来室される。早期警戒システムとその活動についてご紹介する。学生さんの卒論テーマの参考にしたいとのこと。
【その他】
○6月7日(木) 宮城県モニター圃場調査
【天気概況】
・動きの遅い低気圧の影響で北部では天気が崩れる。
【モニターネットワーク】
・岩手県立大学の学生さんからお礼のメールが届く。
「今日、鳥越さんとお話をして農業に対する考え方が変わりました。農業は技術だけが先行してもいけないということです。農業は自然を相手にしているので、まずは農家自身が自然を感じ、理解していかなければ技術というのが活きてこないということです。農業における生産物は工場で作るそれとは違います。そこに農業の魅力があると思うのですが、現在の世の中は”農業離れ”という状況にあると思います。そこで、鳥越さんのように農家にとって有益な情報や、コミュニケーションの場を提供することによって、魅力ある農業という世の中にしていきたいと思います。またいろいろと教えていただきたいことなどがあるかと思いますが、そのときにはよろしくお願い致します。」
・山口県のモニターからメールが届く。
「お便りありがとうごさいます。当地方、田圃の面がグリーンと変ってきました。いい季節です。今年も、「ひとめぼれ」作付けいたしました。播種期の時期天候に恵まれ1週間で発芽しました。今年ほど苗作りで楽をした事はありませんでした。5月10日植え付けし、順調に育っております。「コシヒカリ」では、除草剤の薬害が生じ、まいりました。乳剤の除草剤を今年始めて使い薬が、風で一方に寄せられ生じたものです。使用方法の誤りです。退職し日々を楽しんでおります。田圃の方は失業保険の関係で、半分に減らし休耕田として、地力増進ように牧草を作付けしました。農機具収納小屋も木取(間伐を兼ねたもの)も終わり、後は基礎をつくり、木材の刻みにはいるつもりです。ただし、何時完成するかは、未定です。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(6日):偏西風は10日頃から蛇行の程度が大きくなり、寒気が入りやすくなる予想。
・気象庁週間予報支援図(6日):偏西風は10日頃から南下し蛇行の程度が大きくなり、寒気が入りやすくなる予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(日):
・葉いもち予察情報:福島県中通り・会津地域、山形県内陸南部に感染好適条件が広域に現れる。
・葉いもち蔓延可能域:宮城県仙台市以南・福島県浜通などに現れる。
・分げつ形成遅延域:検出されなかった。
【研究活動】
・宮城県モニター圃場の生育調査を実施する。葉齢予測値と実測値との差の多い圃場もある。本年は初期形成される葉が長く、またその葉の幅も広い傾向が観察される。概して、比較的順調な生育といえよう。
【その他】
○6月8日(金) 小林さん圃場調査
【天気概況】
・オホーツク海高気圧や低気圧の影響で太平洋側を中心に気温も低くなる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(6日):エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差となる。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(7日):偏西風は日本付近で蛇行し、寒気の入りやすい状態となる見込み。
・気象庁週間予報支援図(7日):偏西風は10日頃から蛇行の程度が大きくなり、寒気が入りやすくなる見込み。12日頃を中心に北日本上空に強い寒気が入る予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(8日):海面水温が15℃以下の親潮は宮城県金華山沖付近まで南下。
・葉いもち予察情報:秋田県・福島県全域、宮城県南部、岩手県北上川流域、青森県津軽地域に感染好適条件が広域に発生する。
・葉いもち蔓延可能域:宮城県南部、福島県中通り北部・浜通に検出される。
・分げつ形成遅延域:検出されなかった。
・青森県太平洋側と岩手県沿岸北部に低温注意報が昨日夜に出される。
・仙台管区気象台から1か月予報の解説などがメールで届く。予報官からは今後オホーツク海高気圧や寒気の影響に関して注意して欲しいとのコメントがある。
【研究活動】
・青森県六戸町の小林さん圃場の調査を行う。葉齢は予測値に近いが、葉が長くのびている。小林さんは諸会議でお会いすることができなかった。
・青森県三沢など定点観測地域の水稲の生育状況を観察する。稲は活着後間もない状態であり、先の低温で葉が黄色くなり、やや生育遅延がみられる。折しも海風が入り、気温は12℃程度で寒い。
・やませの撮影ができると期待して、種市のモニターを訪問する。気温は12℃程度と低いが、日差しもあり、典型的なやませの状況を撮影することはできなかった。モニターとは久しぶりの再会で、楽しい一時となった。
・夜は私たちの仕事を支援していただいている業務3科の“さなぶり”。
【その他】
○6月9日(土) 早期警戒情報第7号
【天気概況】
・オホーツク海高気圧の影響で太平洋側は気温が下がる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(8日):西経90〜130度付近は負偏差となる。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(8日):今後低気圧が東北を通過し、天気は崩れる。
・気象庁週間予報支援図(8日):偏西風は14日頃から北上し、南から暖かい空気が入る予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(9日):海面水温が15℃以下の親潮は宮城県金華山沖付近まで南下。
・葉いもち予察情報:福島県会津地域に感染好適条件が検出され、秋田・岩手両県南部、山形県、宮城県北部、福島県中通りに準感染好適条件が広域に発生する。
・葉いもち蔓延可能域:気温が下がり、可能域は局所的となる。
・分げつ形成遅延域:検出されなかった。
・青森県太平洋側と岩手県沿岸北部に低温注意報が継続して出される。
【研究活動】
【その他】
○6月10日(日)
【天気概況】
・寒気を伴った低気圧が通過するため、天気は下り坂となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(8日):エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差。太平洋中緯度の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。フィリピン付近の海面水温は平年よりかなり高くなる。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(9日):赤道域の西経90〜130度付近の海面水温は負偏差となり始める。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(9日):偏西風は14日頃までは東西流となる予想。
・気象庁週間予報支援図(日):
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(10日):海面水温が15℃以下の親潮は宮城県金華山沖まで南下。
・葉いもち予察情報:福島県浜通地域に準感染好適条件が検出される。
・葉いもち蔓延可能域:福島県会津地域と山形県庄内地域に検出される。
・分げつ形成遅延域:青森県下北半島と岩手県北部沿岸では生育停滞が懸念される。
【研究活動】
・神田君が生育調査結果をまとめてくれる。葉齢予測値と実測値は0.5程度異なる圃場も見られる。今後の生育の推移を注視した。
【その他】
−−−−−−−−− 中旬 −−−−−−−−−
○6月11日(月)
【天気概況】
・寒気が入り、日本海側を中心に天気がぐずつく。
【モニターネットワーク】
・宮城県中田町のモニターからメールが届く。
「お世話様です。私も、昨日「父」と圃場観察に行ってきました。他の方の田んぼとの比較や肥料の投入量(基肥、追肥の投入によって稲の色の違い)や管理の違いによって生育に変化のでかたなど。ただ田めぐりを、しているのではありませんでした。見て歩くと、歴然と差がでていました。」
・宮城県岩出山町のモニターからメールが届く。
「調査ご苦労様でした。現在、アゼ刈り作業を行っています。梅雨に入り、曇天が続いていますし、気温もそれほど上がらず、過ごし易い気候です。今年は、軟弱徒長気味なのが少し気になります。草丈もお示しいただければ昨年と比較し易いと思います。「まなむすめ」は特に草丈が長くなっています。」
・山形県最上町のモニターから生育データがメールで届く。
「6月10日、2回目の生育調査です。<あきたこまち>草丈 28.4cm (27〜32cm)/昨年比 +1.0cm。茎数 8.0本 ( 6〜10本)/昨年比 −1.5本。葉齢 7.4齢 (7.3〜7.5)/昨年比 −0.3齢。<はえぬき> 草丈 27.4cm (26〜29cm) /昨年比 +2.9cm。茎数 9.0本 ( 7〜12本) /昨年比 −1.9本。葉齢 7.3齢 (7.0〜7.5) /昨年比 −0.3齢。
・宮城県石巻市のモニターから生育データがメールで届く。
「おはようございます。6月10日付けの生育状況です。亀の尾 東:葉齢8.9、葉齢西:8.3。ササシグレ葉齢:9.1。ササニシキ直播葉齢:6.1。今年の生育は葉が広いようです。順調な生育の為めでしょうか。」
・山形県鶴岡市モニターから生育データがメールで届く。
「おはようございます。6月10日の生育状況を報告いたします。<はえぬき>草丈 31.4cm、茎数 436.8本/u、葉令 8.3L 不完全葉含む、茎数21.4本/株。<ひとめぼれ>草丈 29.8cm、茎数 375.5本/u、葉令 7.7L 不完全葉含む、茎数18.4本/株。<コシヒカリ>草丈 31.4cm、茎数 306.0本/u、葉令 7.5L 不完全葉含む、茎数17.0本/株。<直播 はえぬき>草丈 18.6cm、茎数 198.0本/u、葉令 6.6L 不完全葉含む。直播きからも分げつが出始めています。はえぬきが相変わらず生育が進んでいて、今週から深水にして分げつを抑えるようにします。以上のような状況です。」(モデルの予測と実測に大きな違いが生じてきた。分げつの発生が旺盛なためと考える。生育抑制が必要であると思う。)
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(10日):赤道域の海面水温は西経90〜130度付近で負偏差となる。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(10日):今後北から寒気が入りやすい状態が続く見込み。
・気象庁週間予報支援図(10日):今後とも寒気が北日本上空に入り、15日頃から偏西風の蛇行の程度が大きくなり、東海上からオホーツク海に気圧の峰が形成される予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(11日):海面水温が15℃以下の親潮は宮城県金華山沖まで南下。
・葉いもち予察情報:宮城県南部と福島県浜通北部に準感染好適条件が検出される。
・葉いもち蔓延可能域:山形県庄内地域と福島県会津地域に現れる。
・分げつ形成遅延域:青森県下北半島と岩手県沿岸北部に検出される。
・太平洋側北部にだされていた低温注意報は解除される。
【研究活動】
・5月の旬別気象表を作成する。5月上旬では最低気温は平年並みであったが、最高気温がかなり低い地点が多かった。5月中旬では最低気温は平年並みであったが、最高気温が一転して高くなった。5月下旬では青森県の地帯4,8の監視地点では最高気温が平年より低くなったが、他の監視地点では平年並みからやや高く経過した。
・6月上旬の気象表をまとめる。気温はほぼ平年並みで推移した。
・航空機多波長域走査センサによる計測準備を始める。
・水温データ公開の準備を始める。
【その他】
・総アクセスが79,000件を超す。
○6月12日(火) 生育・作柄診断試験区の第2回目生育調査
【天気概況】
・北部は寒気の影響で天気がぐずつき、気温もかなり下がる。南部は高気圧に覆われて概ね良い天気となる。
【モニターネットワーク】
・宮城県河南町のモニターから生育データがメールで届く。
「ササニシキBL:葉齢 8.5葉、茎数 19本、草丈 32cm。直播ひとめぼれ:6.3葉、19cm。9日に石巻オリザ倶楽部で消費者グループとの交流会を行ないました。2時間の話し合いでしたが安くて新鮮な物、輸入野菜、食品は味、安全性はどうか?遺伝子組み替え食品は?地元特産品はなにか?スーパー、食堂とかで売れなくなった野菜、食材はリサイクルできないか?価格は輸入野菜には対抗できないが、安全性については農薬の関係でかなり問題があるのではないか。朝どり野菜で新鮮さは自慢できるが、値段も高くなってしまう。リサイクルはやっているところもある。生産者も売る努力、地元食材のPR、新しい調理方法のPRをすれば、もっと消費拡大につながるのでは。宮城県は作るのはうまいが売るのがへたくそです。また地元石巻で取れる食材博覧会みたいな大イベントを企画してみたらどでしょうか、などの意見をいただきました。これから関係機関にちょっと相談してみたいと思います。この交流会は時期を見てまた行なう予定です。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(10日):赤道海域の西経90〜130度付近は負偏差。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(11日):低気圧が15,16日頃通過し、その後は偏西風の位置が北上し、南から暖かい空気が入る予想。
・気象庁週間予報支援図(11日):偏西風は日本付近で蛇行し、17日頃まで寒気が入りやすい見込み。その後は東海上からオホーツク海に気圧の尾根が形成される予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(12日):海面水温が15℃以下の親潮は宮城県金華山沖まで南下。
・葉いもち予察情報:秋田県南・岩手県南部・宮城県北部平野・山形県最上地域などに感染好適条件が検出される。
・葉いもち蔓延可能域:山形県庄内地域に現れる。
・分げつ形成遅延域:青森県下北半島と岩手県沿岸北部に検出される。
・青森県に低温注意報が昨日から出される。
・岩手県内陸北部と沿岸北部に霜注意報が出される。
【研究活動】
・生育作柄診断試験区などの生育調査を行う。分げつが発生し始める。
・各水系のダム等−用水路−水田水温に関する情報を作成する。。
【その他】
○6月13日(水)
【天気概況】
・高気圧の圏内に入り、概ね良好な天気となる。太平洋側北部沿岸は海風が入り、気温が上がらない。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(12日):エルニーニョ監視海域の海面水温は全体的にみると、平年より低くなる。太平洋中緯度の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。フィリピン付近の海面水温は平年よりかなり高くなる。東北以南の日本周辺の海面水温は平年よりかなり高い状態が続く。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(11日):赤道海域の西経90〜130度付近は負偏差。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(12日):17日頃までは寒気が入りやすい状態が続く見込み。その後偏西風は北上する見込み。
・気象庁週間予報支援図(12日):17日頃までは寒気が入りやすい状態が続く見込み。その後偏西風は北上するが、引き続き寒気が上空に入る予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(13日):海面水温が15℃以下の親潮は宮城県金華山沖まで南下。
・葉いもち予察情報:感染好適条件は検出されなかった。
・葉いもち蔓延可能域:この所の低温で可能域はなくなる。
・分げつ形成遅延域:青森県太平洋側と津軽北部、岩手県北部において分げつ形成の遅延が懸念される。
・青森県に低温注意報が継続して出される。
・宮城県中田町のモニターの稲が穂首分化期にまもなく入ると推定される。
【研究活動】
・昨日の生育調査の結果は次の通り。葉齢はモデルの予測値より0.5程度少ない品種もみられる。品種名、葉齢、株当たり茎数の順に示す。@かけはし 7.44 5.8、Aゆめあかり 7.38 5.6、Bむつほまれ 7.45 8.4、Cつがるロマン 7.83 5.6、Dあきたこまち 7.70 4.8 、Eめんこいな 7.72 5.5、Fまなむすめ 7.68 6.7、Gひとめぼれ 7.68 5.9、Hササニシキ 8.01 7.7、Iはえぬき 7.84 6.6、Jこいむすび 7.62 6.5、Kコシヒカリ 7.83 6.9。
・東北農政局から7月4日に開かれる東北地域水稲安定生産推進連絡協議会の開催要領(案)がファクシミリで届く。
【その他】
○6月14日(木) 航空機実験地の現地調査
【天気概況】
・梅雨前線の影響で、ほぼ全域で雨となる。監視全地点で低温傾向が現れ、特に地帯4,6,8ではかなりの低温となる。
・やませにより太平洋側を中心に気温が著しく下がる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(12日):赤道海域の西経90〜130度付近は負偏差。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(13日):偏西風は今後北上し、南から暖かい空気が入る予想。
・気象庁週間予報支援図(13日):偏西風は16日頃から北上し、徐々に暖かい空気が入る予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(14日):海面水温が15℃以下の親潮は宮城県金華山沖まで南下。
・葉いもち予察情報:青森県に広く準好適感染条件(1)が検出される。
・葉いもち蔓延可能域:検出されなかった。
・分げつ形成遅延域:青森県全域、岩手県北部、福島県阿武隈山系などで生育遅延が懸念される。
・生育作柄診断試験区の葉齢進度が平年的気温条件より遅れ始める。
・宮城県岩出山町のモニター圃場の稲が穂首分化期に近づいたものと推定される。
・青森県と岩手県沿岸北部に低温注意報が出される。
【研究活動】
・航空機実験を実施する秋田県大曲市周辺の水稲の生育や葉いもちの発生状況を事前に見て回る。水稲の生育進度は予想したよりは遅く、葉いもちの発生の観察にはやや早かった。取り置き苗も処分は徹底されているようで、多くは見つけられなかった。ここ数日の低温のためか、深水管理の圃場が多い。太平洋側でみられるような葉の徒長はほとんど観察できなかった。
・青森県六戸町の小林福蔵さんと電話連絡を取り、19日に調査にいく約束をとる。今度はゆっくりといろいろな話を伺いたい。苗に色がのらないとのことだ。沿岸部の生育遅延が心配される。
【その他】
○6月15日(金)
【天気概況】
・梅雨前線は北上し、南部を中心に雨となる。また北に偏った高気圧の影響で太平洋側では気温の低い状態が続く。
【モニターネットワーク】
・意見交換の広場に小麦に関する質問メールが届く。
「小麦新品種ネバリゴシに期待をし、全面切替えを図ろうとしていた矢先、食糧事務所からストップが係ってしまいました。キタカミに替わる有望品種と見込んでいましたが、実需者は見向きもしないようです。用途は麺用でありこの分野では、需要量が満杯のようです。しかしながら、国は小麦・大豆等の自給率向上をうたっており、これに沿って生産対策を取らなければならないと考えております。ところで質問ですが、ネバリゴシの調製に当たって、ふるい目は何mmを使用すればよろしいでしょうか。ところで、ネバリゴシは今後どうなるのでしょうか。不安です。それは、生産者自体が考えれば良いことだという国の発言には少々不満が有ります。」(回答:ご質問のメールありがとうございます。小麦新品種「ネバリゴシ」の生産に関する実情については、私はよく理解していません。それ故に、この品種の普及が今後どのようになるのかは予測できません。ただ、ご質問の調製のふるい目ですが、センター内で麦を専門とする関係者にお聞きしたところ、普通は「2.2mm」を使用するとのことです。参考になれば幸いです。)
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(13日):海面水温はペルー沿岸部から正偏差に移行し始める。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(14日):偏西風は北上し、20日頃までは東西流となる予想。
・気象庁週間予報支援図(14日):偏西風は今後北上し、南から暖かい空気が入りやすくなる予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(15日):海面水温が15℃以下の親潮は宮城県金華山沖まで南下。
・葉いもち予察情報:福島県のほぼ全域に感染好適条件や準感染好適条件が検出される。山形県南部や宮城県南部でも準感染好適条件が検出される。
・葉いもち蔓延可能域:検出されなかった。
・分げつ形成遅延域:青森県全域、岩手県北部と沿岸部、福島県阿武隈山系では生育の遅延が懸念される。
・青森県全域と岩手県沿岸北部に低温注意報が引き続き出される。
・仙台管区気象台から1ヶ月予報の解説や解説のコメントなどがメールで届く。この先はオホーツク海にある動きの遅い低気圧の動向が注目される。また6月下旬から7月上旬にかけてオホーツク海高気圧の影響が予想されている。
・早期警戒情報第8号の素案を作成する。
【研究活動】
・情報技術プロジェクトに関連して、岩手大学と岩手県農業研究センターとの共同研究内容に関して打ち合わせを行う。
・気象コラムを担当する毎日新聞盛岡支局の記者が“やませ”と早期警戒システムの取材に来室される。
【その他】
○6月16日(土) 早期警戒情報第8号
【天気概況】
【モニターネットワーク】
・意見交換の広場に次のようなメールが届く。
「農業環境技術研究所地球環境部の小林先生から教えて頂き、鳥越先生のところでHPで情報発信を行っているという話を聞いて、早速拝見させて頂きました。実は、関係機関等といろいろ連携をとりまして、地球温暖化について、特に地球温暖化による影響を緩和する営農技術について、何かしら今後情報提供をしていきたいと考えております。最近地球温暖化については、京都議定書関係で論議を呼んでおりますが、それ以外にもIPCCや環境省から、地球温暖化による気候変化やそれによる様々な影響と言ったものが発表されています。温暖化対策として、現在温室効果ガス削減対策が話題の中心になっておりますが、我々の立場からすれば実際温暖化が進行した場合、どのように対処していけばよいのか検討しておかなければならないと感じているところです。このようなことから、現在、特に行政機関(都道府県レベル)に対して、実際日本の気候変化の推移や、予測モデルによる数十年先の収量変化(特に水稲)、現在まで行われた各種研究成果、そして実際の対処方法(現在のこところでは、高温によるイネの生育障害について資料集を過去に作成していることもあり、このような事例みたいなものを挙げるしかないかと思っています)までまとめられればと思っております。そこで情報の提供の仕方として、このようにHPで情報を提供されているという観点から、何か御意見頂ければありがたいと思います。よろしく御願いいたします。私としては、こうやって地域に根ざした情報を提供しているところがあるのかと勉強になったところです。地球温暖化については何かと不確実な部分があり、本当に情報として提供していくことが果たしてよいことなのか(少なくとも新聞報道のようにショッキングで表面的なものではなく、正確に情報を提供するという意味ではよいことだと思っていますが、発信するタイミング等いろいろ悩むところもあります)、情報を提供する範囲をどのようにしていくのかとか、これでいいのだろうかと思うところもあります。 しかし、このようにいろんな分野で、このHPのようなあれば大変便利だなぁと思います。 長くなって申し訳ありません。このようなこともやろうとしているということだけでも知って頂ければ幸いです。」(回答は土日ゆっくりと考えてお答えしたい。)
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(15日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほとんど正偏差となる。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(15日):偏西風は北上し、南から高気圧に覆われる予想。
・気象庁週間予報支援図(15日):偏西風は北上し、南から高気圧に覆われる予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(16日):海面水温が15℃以下の親潮は宮城県金華山沖まで南下。
・葉いもち予察情報:南部3県に準好適感染条件が広域に検出される。
・葉いもち蔓延可能域:検出されなかった。
・分げつ形成遅延域:青森県、岩手県北部・沿岸部、福島県阿武隈山系において生育の遅延が懸念される。
・岩手県沿岸北部に低温注意報が引き続き出される。
・早期警戒情報第8号を作成する。北部の水稲の生育が心配されるので、19日小林さんにお会いした後に調べてみたい。今後気温は平年並みに戻るものと期待される。
【研究活動】
【その他】
○6月17日(日)
【天気概況】
・三陸沖に中心をもつ高気圧に覆われ、概ね晴れのよい天気となる。
【モニターネットワーク】
・一般の方から質問がメールで届く。
「私は金沢工業大学の学生です。私は稲の生育と水管理について興味を持ち調査しています。そこで私はこのHPをみて参考にさして頂いています。私はまだ稲作に関して知識があまりないので教えてください。@稲の最適な水温度はどのくらいですか?季節によって最適な水の温度が違うと思いますが分かる範囲で教えてください。また、現在では水温の管理はどのように行っているのですか?A水温と病害虫との関係を教えてください。何度以下になるとどんな病害虫の被害に会うのか分かる範囲で教えてください。大変忙しいと思いますが、できる範囲でよろしいので教えて頂きたいと思うます。私は今後、研究として水田の水管理システムを考えたいと思っています。どうかお力を貸してください。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(16日):エルニーニョ監視海域の海面水温は平年より高い傾向がみられる。太平洋中緯度の海面水温が平年よりかなり低い状態が続く。日本列島南海域の海面水温は平年よりかなり高くなる。フィリッピン付近の海面水温は平年より高い状態が続く。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(15日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほとんど正偏差。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(16日):偏西風は22日頃まで蛇行の程度が大きく、寒気が入りやすい状態となる見込み。
・気象庁週間予報支援図(16日):偏西風は19日頃から蛇行が大きくなり、北日本上空には強い寒気が入る予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(17日):海面水温が15℃以下の親潮は宮城県金華山沖まで南下。
・葉いもち予察情報:岩手県南部、秋田県南部、宮城県、山形県、福島県などに準感染好適条件が検出される。
・葉いもち蔓延可能域:検出されなかった。
・分げつ形成遅延域:青森県全域、岩手県北部と沿岸部、福島県阿武隈山系などでは生育遅延が懸念される。
【研究活動】
・青森県六戸町小林福蔵さんの水田水温などのデータをまとめる。日照の多い日は水田水温が30℃前後まで上がる。日照のやや少ない日でも水田水温は20〜25℃、日照時間がまったくない日は17℃程度までしか上がっていない。
【その他】
○6月18日(月)
【天気概況】
・東海上に中心をもつ高気圧に覆われ、概ね晴れのよい天気となる。
【モニターネットワーク】
・地球温暖化の問題に対する返信メールを意見交換の広場に次のように送る。
「津川 春人様、メールありがとうございます。地球温暖化と農業との関係の問題は私も以前農業研究センターに在職中にワーキンググループに入り検討に参加したことがあります。地球温暖化の問題は世界的な視点で論じられていますが、身近な問題として人々は実感していないものと思います。農業にとって温暖化がどのような影響を及ぼすかは多方面から検討されていますが、近未来の予測は問題領域の設定の仕方で大きく異なると思われます。水稲冷害早期警戒システムにおいても、気象予測や水稲生育予測など先を予測することは気象シナリオを設定することで可能ですが、私はその意味づけを理解できないのです。したがって、今現在の状況をできるだけ正確に把握することに重点を置いています。したがって、日々監視をしています。
さて、地球温暖化と農業の問題ですが、私にとっては早期警戒システムと同様な考えを持っています。すなわち、次の点がもっとも必要な情報ではないかと思っています。@温暖化の事実を気象データなどでわかりやすく明示すること。たとえば、官署気象台には長年のデータ蓄積がありますので、それを用いて年平均気温や夏、秋、冬、春の気温に関して10年ぐらいの単位で移動平均をとり、温暖化の事実を知る。(既に気象庁関係者が行っていますが)A温暖化に農業生産活動がどのように影響を及ぼしているかを明示すること。温室効果ガスの排出のみに目を向けると、森林などは温暖化を緩和する効果がありますが、生産活動は人間の活動ゆえ、当然化石エネルギーなどを消費します。その事実は事実としてまずは示す。しかし、農業生産活動の重要性は多角的な視点で論じられるべきものと思います。B現在の技術レベルをもとに、近未来が予測可能かどうか。この点は疑問を持ちます。数十年単位ですと、自然生態系や人間の関わる生態系は徐々に変化するものと思われます。その変化を適正にかつ時系列的に把握することが重要と思われます。当然技術も徐々に進歩します。
以上、私の感じるところをお示ししました。参考になるかどうか分かりませんが、具体的な問題があればメールでお教え下さい。さらに私なりに考えてみたいと思います。」
・つぎのような返信のメールが届く。
「回答を読ませて頂きました。御意見頂きありがとうございました。確かに現場での感覚は海のものとも山のものともつかないというのが実態だと思います。こういう状態だからこそ今から情報発信して、より多くの農業関係者に現在の状況を知って頂くという精神でやってみようと思っております。今後とも幅広く御意見頂きながら進めていきたいと思っておりますので、また御指導御鞭撻頂けると私どもも力強く思います。」
・宮城県石巻市のモニターから生育調査データがメールで届く。
「こんばんわ。このごろ寒い日が続いて、生育も停滞気味です。6月17日朝の生育データを送ります。亀の尾:東地区葉齢9.7、西地区葉齢9.2。ササシグレ葉齢9.9。ササニシキ(直播)葉齢 6.9、株当たり茎数12.7本。」
・水温に関する問い合わせのあった学生さんからメールが届く。
「返信ありがとうございます。大変参考になりました。水温の調節は現在どのように行われているのですか。水深を変化させて水温を調節しているのですか?もし、水深で調節しているならば、詳しい水深を教えてください。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(16日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ全域で正偏差となる。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(17日):偏西風は日本付近で蛇行し、寒気が入りやすい状態となる。23日頃からは偏西風の流れが東西流となる予想。
・気象庁週間予報支援図(17日):偏西風は19日頃から蛇行の程度が大きくなり、寒気が入りやすい状態となる見込み。北日本上空には21日を中心に強い寒気が入る予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(18日):海面水温が15℃以下の親潮は宮城県金華山沖まで南下。
・葉いもち予察情報:福島県中通りに準感染好適条件が検出される。
・葉いもち蔓延可能域:検出されなかった。
・分げつ形成遅延域:青森県、岩手県北・沿岸部、福島県阿武隈山系では生育の遅延が懸念される。
・明日午前9時の予想天気図にオホーツク海高気圧が現れる。週間予報内容も北に偏った高気圧の影響で太平洋側を中心に気温が低くなる予想。
・東北農政局から水温データが届く。水温情報を更新する。
【研究活動】
・デジタル標高データの活用法に関して農業立地や冷害危険度の側面から検討する。
【その他】
○6月19日(火) 小林さんの生育調査
【天気概況】
・低気圧の接近で各地で雨となる。
【モニターネットワーク】
・宮城県河南町のモニターから生育データがメールで届く。
「6月17日調査の結果です。ササニシキBL:葉齢9,4葉、茎数25,1本、草丈31,6cm。直播ひとめぼれ:葉齢7,3葉、草丈 21,4cm。明朝、いもち病の航空防除があります。」
・大学の学生さんから水管理に関する問い合わせがくる。
「返信ありがとうございます。大変参考になりました。水温の調節は現在どのように行われているのですか。水深を変化させて水温を調節しているのですか?もし、水深で調節しているならば、詳しい水深を教えてください。」(水温は水深だけでなく、様々な要因に影響されるので、まず圃場の水温などの参考データをお送りし、水温がどのように変化するかをご理解頂くことにする。)
・宮城県岩出山町のモニターからメールが届く。
「今日は雨で農作業は中止しています。 6/20、明日より早く植えた分、採種ひとめぼれの珪酸カリ、燐酸の散布を開始します。例年、昨年にも増し、生育が早く、過剰ぎみでもう稲色がついてきた田んぼもあります。22日は、田んぼに行ってみます。追肥作業は遅くとも28日くらいで終える予定です。ご報告まで。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(18日):エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差、一部に+0.5℃が現れる。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(18日):偏西風は22日頃から北上し、東西流となる予想。
・気象庁週間予報支援図(18日):偏西風は22日頃まで蛇行が大きく、寒気が入りやすい状態が続く。その後偏西風は北上し、南から暖かい空気が入る予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(19日):海面水温が15℃以下の親潮は宮城県金華山沖まで南下。
・葉いもち予察情報:感染好適条件は検出されなかった。
・葉いもち蔓延可能域:検出されなかった。
・分げつ形成遅延域:気温条件はやや回復し、青森県津軽北部・太平洋側、岩手県北部・沿岸部で心配される。今日伺う小林さんの稲が実態を示してくれるだろう。
・宮城県モニターの水稲が穂首分化期を迎えつつある。
・生育作柄診断試験区の「かけはし」が穂首分化期に近づきつつある。
【研究活動】
・青森県六戸町の小林さんの水稲生育調査を行う。低温傾向が続いていたが、予想以上の立派な稲に感心する。今の生育をどのようにみるかと質問すると、やや遅れているが良いできだといわれた。気象経過図、生育経過図、水温などの経過図と質問事項を基に、圃場で1時間程度お話をお聞きする。6月下旬の穂首分化期に向けて徐々に重要な時期にさしかかり、中干しのタイミング、追肥のタイミングの重要性を強調される。いよいよ素足で田圃に入り、3カ所で稲の硬さ、根の張り方などを観察されるとのこと。是非ともその時は私も素足で田圃に入り、小林さんのセンサ機能の一部でも修得したいと思う。その時は何をおいてでも、お伺いしたいとお願いする。
・小林さんから青森市周辺の稲の色が悪いということをお聞きし、急遽青森市周辺の水稲の生育状況を調べる。田植え時期との関係か、生育の良否が田圃ごとに顕著に現れているように見える。
【その他】
○6月20日(水)
【天気概況】
・梅雨前線上を低気圧が通過するため、天気が大きく崩れる。低気圧に吹き込む海風の影響もあり、北部太平洋側では気温が上がらなかった。
【モニターネットワーク】
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「おはようございます。ご無沙汰しています。22日の件については承知致しました。今月の13日,と17日の2日間で大麦の刈り取りを終えました。今年は春先まで雪が残っていたせいか昨年ほど草丈はしなかったものの収量としてはまずまずではなかったかと思います。稲のほうは葉色がやっと周囲と同じくらいになったようです。調査のほう宜しくお願いいたします。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(18日):エルニーニョ監視海域の海面水温は平年より高くなる傾向が見られる。太平洋中緯度海域の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。日本列島南海域の海面水温は平年よりかなり高くなる。フィリッピン付近の海面水温も平年より高い状態が続く。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(19日):偏西風は23日頃から徐々に北上し、南から太平洋高気圧が張り出す予想。
・気象庁週間予報支援図(19日):偏西風は23日頃から北上し、南から暖かい空気が入り予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(20日):海面水温が15℃以下の親潮は宮城県金華山沖まで南下。
・葉いもち予察情報:青森県津軽、秋田県北部、福島県会津地域に感染好適条件や準感染好適条件が検出される。
・葉いもち蔓延可能域:検出されなかった。
・分げつ形成遅延域:青森県太平洋側と岩手県沿岸部で生育遅延が心配される。
・青森県太平洋側と岩手県沿岸北部に低温注意報が出される。
・仙台管区気象台から3ヶ月予報の解説とコメントなどがメールで届く。解説内容は以下の通り。
7月:天気は概ね周期的に変化しますが、梅雨前線やオホーツク海高気圧の影響で平年と同様に曇りや雨の日が多く、一時気温が低くなることがあるでしょう。梅雨明け後は、太平洋高気圧に覆われて気温の高い日がある見込みです。
気温、降水量共に平年並でしょう。
8月:太平洋高気圧に覆われ平年と同様に晴れの日が多いでしょう。寒気や前線の影響で、曇りや雷雨となる時期もある見込みです。
気温、降水量共に平年並でしょう。
9月:太平洋高気圧に覆われ残暑が厳しい日もありますが、天気は概ね周期的に変化するでしょう。また、秋雨前線の影響で天気のぐずつく時期がある見込みです。
気温は高く、降水量は平年並でしょう。
・山形県・岩手県から生育情報がファクシミリで届く。
【研究活動】
・小林さんの水稲は、19日現在で草丈35.5センチ、1株茎数12.3本(1株4本植え)、葉齢8.6(不完全葉含む)。予測モデルとの適合も比較的良い。
・明日開催される情報技術プロジェクト研究打ち合わせ会議の準備を行う。民間の企業の方々もオブザーバーで参加される予定。
・新システムへの移行が間近に迫る。トラブルが発生しなければ良いが。
【その他】
−−−−−−−−− 下旬 −−−−−−−−−
○6月21日(木) 情報技術プロジェクト研究打ち合わせ会議
【天気概況】
・梅雨前線は列島南岸に停滞し、オホーツク海高気圧の影響で太平洋側を中心に気温が上がらない。
【モニターネットワーク】
・山形県鶴岡市のモニターから生育情報が届く。
「お久しぶりです。あっという間に10日が過ぎ生育調査の日になりました。昨日と今日の午前中はかなりまとまった雨が降り、梅雨本番の天気となりました。この雨で草木の緑同様田圃の稲たちも一段と力強くなってきました。葉令の進み方もようやく落ち着き平年並みくらいになったのではないでしょうか。どの圃場もなるべく水を深くため余計な分けつを抑える水管理をしてます。今日は天気の回復してきた午後からの調査となりました。結果は以下の通りです。<はえぬき>草丈37.4cm、茎数28.8本/株、葉令9.3L(不完全葉含む)。<ひとめぼれ>草丈37.0cm、茎数25.4本/株、葉令9.1L(不完全葉含む)。<コシヒカリ>草丈37.2cm、茎数26.8本/株、葉令8.8L(不完全葉含む)。<直播 はえぬき>草丈24.6cm、茎数330.0本/u、葉令8.0L(不完全葉含む)。今後ともよろしくお願い致します。」(モデルの予測とは大きく異なり、葉齢の進み方が遅い。分げつの多い生育型になっている模様。最終葉数が1枚程度減少する可能性が高いと思われる。)
・山形県最上町のモニターから生育情報が届く。
「おはようございます。6/20、3回目の生育調査です。<あきたこまち> 草丈33.5cm(30.5〜37cm)/昨年比 −1.7cm、茎数14.3本(11〜19本) /昨年比 −5.8本、葉齢9.3齢(9.0〜9.5) /昨年比 −0.4齢。<はえぬき>草丈31.4cm(29.5〜33cm)/昨年比 −2.2cm、茎数15.6本(12〜22本) /昨年比 −4.7本 、葉齢9.3齢 (9.2〜9.5) /昨年比 −0.3齢。」(モデルの予測よりも葉齢は進んでいる。入念な水管理が行われているものと想像する。)
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(日):
・気象庁週間予報支援図(20日):偏西風は23日頃から北上し、南から太平洋高気圧の影響を受ける予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(日):
・葉いもち予察情報:宮城県全域、福島県全域および山形県内陸部に感染好適条件が広域に検出される。
・葉いもち蔓延可能域:検出されなかった。
・分げつ形成遅延域:青森県太平洋側と岩手県北部・沿岸部で生育の遅延が懸念される。
・日射量不足域:検出されなかった。
【研究活動】
・平成13年度から始まった農水省情報技術プロジェクトの参画機関(岩手大学・東北大学、6県、農業環境技術研究所、東北農業研究センター)が集まり、全体計画と本年度研究計画について検討し、積極的な共同研究が実施できる方向性を検討する。また民間の企業の関係者も参加頂き、自主的な共同研究の可能性を探る。
【その他】
・総アクセスが80,000件を超す。
○6月22日(金) 宮城県モニター生育調査
【天気概況】
・梅雨前線が列島の南海上に停滞し、北の高気圧の影響で太平洋側では海風が入り、気温は上がらない。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(20日):エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(21日):偏西風は今後北上し、南から高気圧に覆われる予想。
・気象庁週間予報支援図(21日):偏西風は今後北上し、南から暖かい空気が入る予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(22日):海面水温が15℃以下の親潮は宮城県金華山沖まで南下。
・葉いもち予察情報:岩手県南部、宮城県全域、福島県浜通、秋田県南、山形市周辺などに準感染好適条件が広域に検出される。
・葉いもち蔓延可能域:検出されなかった。
・分げつ形成遅延域:青森県太平洋側、岩手県北部・沿岸部で生育の遅延が懸念される。
・日射量不足域:検出されなかった。
・青森県太平洋側には低温注意報が出される。
・仙台管区気象台から1ヶ月予報の解説とコメントがメールで届く。
【研究活動】
・宮城県古川農業試験場を訪問し、民間との共同研究に関する打ち合わせを行う。積極的に協力頂けるとのこと。
・宮城県岩出山町、松山町、石巻市、中田町のモニター圃場の生育調査(草丈、葉齢、分げつ数、葉色)を行う。分げつ数が非常に多くなっている圃場もあった。調査に忙しく、
【その他】
○6月23日(土) 早期警戒情報第9号
【天気概況】
・梅雨前線が北上を始め、天気は下り坂に向かう。
【モニターネットワーク】
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「おはようございます。昨日はご苦労さまです。お会い出来なかったのが残念です。昨日はやり残していたハウス建てをしていまいた。今月はじめから苺の育苗も本格的に始まり仕事があっちこっちでなかなか体を休める事が出来ません。近い内に北の方へドライブをしながら骨休めをしたいと思っています。稲の方は鳥越さんが調査と合わせどのようにかんじたか?結果をお待ちしています。今後とも宜しくお願いいたします。
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(日):
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(日):
・気象庁週間予報支援図(22日):偏西風は北上し、南から高気圧に覆われる予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(日):
・葉いもち予察情報:福島県で準感染好適条件が局所的に検出される。
・葉いもち蔓延可能域:福島県会津地域に可能域が検出され始める。
・分げつ形成遅延域:青森県太平洋側と岩手県北部・沿岸部では生育の遅れが心配される。
・日射量不足域:青森県と岩手県沿岸部、宮城県山ぎわなどで日射量不足となり始める。
・太平洋側北部に出されていた低温注意報は解除される。気温が上がることを期待したい。
【研究活動】
・新システムへの移行のトラブルが突然発生、外部からはホームページが見られなくなる。
・宮城県アメダス監視地点の葉齢予測モデルの設定を行う。
・各統計情報事務所から15日現在の生育情報が昨日発表される。東北の水稲は概ね良好な生育にある。
【その他】
○6月24日(日) 新システム移行トラブル続く
【天気概況】
・梅雨前線が停滞し、南部は雨となる。
【モニターネットワーク】
・宮城県石巻市のモニターからホームページが見れないとのメールが届く。
・山形県最上町のモニターからメールが届く。
「おはようございます。仮アドレスの件了解しましたが、メインページからのリンク先が違っていました。やっと、捜してなんとか繋がりましたが、訂正下さい。新システムに移行後は、専用ドメイン等の確保は無理なのでしょうか?たとえは、”reigai.com”とかに出来れば、URLが覚えやすくなり利用者が更に増え、容易なアクセスも可能になりそうです。特に、益々機能UPする携帯電話からのアクセスが楽になります。(内容も新規のユーザに推察されやすい)今回の件で 、専用ドメインの事を強く感じました。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(23日):エルニーニョ監視海域の海面水温は平年より高くなる傾向がみられる。太平洋中緯度の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。日本列島南海域の海面水温は平年よりかなり高くなる。フィリッピン付近の海面水温は平年より高い状態が続く。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(22日):エルニーニョ監視海域の海面水温は平年より+0.5以上の区域がはっきりと現れ始める。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(23日):偏西風は北上し、南から太平洋高気圧に覆われる予想。
・気象庁週間予報支援図(23日):偏西風は北上し、南から太平洋高気圧が西日本に張り出す予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(24日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県南部まで北上する。
・葉いもち予察情報:福島県中通りで局所的に準感染好適条件が検出される。
・葉いもち蔓延可能域:福島県会津・中通り、山形県南部などで検出される。
・分げつ形成遅延域:青森県太平洋側、岩手県北部・沿岸部で生育の遅延が心配される。
・日射量不足域:岩手県沿岸部と宮城県全域で日射量不足の状態となる。
・生育作柄診断試験区の生育が平年より遅れていると予想される。青森県六戸町小林さんの稲も遅れが出ている模様。
【研究活動】
・ホームページの暫定アドレスをモニターにお知らせする。時別の更新は不可能となり、一日に一度、神田君が手動でファイル転送して補う。一般の方にアドレスが変更することを連絡する時間もなく、突然中央の指示で東北農業研究センターのセクションサーバーが切られる。一般の方にどのようにアナウンスすべきか。
【その他】
○6月25日(月) 新システム移行トラブル続く
【天気概況】
・梅雨前線が東北地方に停滞し、各地で雨となる。
【モニターネットワーク】
・山形県最上町のモニターからメールが届く。
「神田さんから、諸事情の連絡をもらいました。要するに、水稲冷害研究チームHPのメインページから、早期警戒システムへのリンクアドレスが違っていた為でした。私の方は、正確なアドレスが判らなかったので、手動でftp方式を取りながら捜して”お気に入りに”に仮登録していました。通常ですと、HPが停止していると思ってしまう状態でしたが、アドレス変更のメールが来ていましたので、捜した次第です。水稲も、一番大切な時期を迎えようとしている直前なので、繋がらなくて困っている一般ユーザーが多数いると思われます。”各サーチや、リンク先等”に、再登録した方が無難と思われます。また、諸々のトラブル等は、ユーザー離れの危険も考えられますので、ご検討下さい。それから、概に修正してると思いますが、未だでしたら・・・鳥越さんの署名中の早期警戒システムのアドレスを以下に直してください。http://newss.tohoku.affrc.go.jp/cgi-bin/reigai.cgi。 これも、アクセス不良を増加させそうです。正式HPの公開まで、大変でしょうが頑張ってください。」
・宮城県石巻市のモニターからメールが届く。
「ホームページ確認しました。24日付け生育調査データは後日報告します。生育は回復し、順調に推移しています。直播の圃場も株本数共に確保されつつあります。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(23日):エルニーニョ監視海域の西経120度から150度付近の海面水温は+0.5程度となる。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(24日):偏西風は北上し、太平洋高気圧が南から張り出す予想。
・気象庁週間予報支援図(24日):偏西風は今後とも北上して停滞し、現在のような状況が続く見込み。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(日):
・葉いもち予察情報:福島県中通り南部と浜通り南部に感染好適条件が検出される。
・葉いもち蔓延可能域:福島県中通りと会津、山形県内陸南部に可能域が広がる。
・分げつ形成遅延域:このところ気温が高くなり、警戒域の限定されてくる。
・日射量不足域:宮城県の日射量不足の状況も徐々に改善され始める。
【研究活動】
・協議会等の関係者に早期警戒システムの暫定アドレスをメールで連絡する。
・筑波の計算機センターによるシステム改良で通常のアドレスでホームページが閲覧できるようになった模様。
・宮城県モニター圃場の生育調査結果がまとまる。顕著な特徴は分げつ数がかなり多いことである。1株当たり平均で30〜38本程度になる。葉齢のモデルとの適合度は低くなり、最終葉数が少なくなる可能性が示唆される。
【その他】
○6月26日(火) 旧アドレス復活、生育作柄診断試験区生育調査
【天気概況】
・梅雨前線が東北南部に停滞し、南部を中心に天気がぐずつく。
【モニターネットワーク】
・宮城県河南町のモニターから生育データがメールで届く。
「ササニシキBL:葉齢 10.6葉、茎数 33本、草丈 36cm。直播ひとめぼれ:葉齢8.7葉、茎数 13本、草丈 25cm。やはり分けつが多すぎるようです。6月27日から7月6日まで中干しになります。」
・宮城県石巻市のモニターから生育データがメールで届く。
「旧アドレスの復旧ご苦労様です。あまりにも便利に使いすぎているためにトラブルが発生したときは大変ですね。生育調査データを送ります。(6月24日調査)。亀の尾:葉齢10.6、茎数19本。ササシグレ:葉齢11.1。直播ササニシキ:葉齢8.2。今年の稲は無効分げつが少なく、とてもがっちりしています。葉イモチも小康状態です。」
・宮城県岩出山町のモニターからメールが届く。
「調査、システム変更多忙を極める中、ご連絡ありがとうございます。今日は、雨で、珪酸カリ、燐酸の散布作業を中止しています。気温が高く、日照不足で生育が軟弱、徒長気味になってきました。いもちの蔓延が心配です。明日より、研修などの日程が重なり、散布を中止しなければいけません。ただ、調査区は例年のとおり行いました。今年は、久しぶりに梅雨らしい天候です。今後の天候の回復を期待します。」
・一般の方から次のようなやませに関する問い合わせがある。
「はじめまして。私は今、やませについて色々調べていますが、やませについて詳しく説明しているHPはないでしょうか。」(回答:メールありがとうございます。”やませ”のどのようなことを知りたいのでしょうか。例えば、気象学的なこと、冷害のこと、やませを活用すること、その他語源などなどいろいろあると思います。教えて頂けましたら幸いです。)
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(24日):エルニーニョ監視海域の西経110度〜150度付近の海面水温は+0.5℃以上となる。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(25日):偏西風は月末頃から南下し蛇行の程度も大きくなり、寒気が入りやすい状態となる予想。
・気象庁週間予報支援図(25日):偏西風は今後とも北上したままで、太平洋高気圧が南から勢力を強める予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(26日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県南部まで南下。
・葉いもち予察情報:感染好適条件は検出されなかった。
・葉いもち蔓延可能域:福島県会津・中通り・浜通り南部、山形県内陸南部に可能域が現れる。
・分げつ形成遅延域:青森県太平洋側、岩手県北部・沿岸部の気温が上がり、生育の回復が期待される。
・日射量不足域:宮城県南部、福島県浜通りなどで日射量不足が続く。
【研究活動】
・生育作柄診断試験区の生育調査を実施する。生育はやや遅れているが、草型はまずまずである。
・調査結果がまとまる。葉齢はモデルとの適合度も高くなる。実測からも予測通り、葉齢の進み方が平年的気温よりも遅れていることが確かめられる。分げつ数も15本前後で程々である。品種名、葉齢(不完全葉含む)と1株茎数は次の通り。
かけはし 9.56 14.1
ゆめあかり 9.67 14.5
むつほまれ 9.58 17.4
つがるロマン 10.21 15.0
あきたこまち 10.07 12.8
めんこいな 10.13 13.4
まなむすめ 9.96 15.6
ひとめぼれ 10.01 14.6
ササニシキ 10.28 20.1
はえぬき 10.17 16.3
こいむすび 9.83 14.8
コシヒカリ 10.31 17.8
・山形県と青森県のアメダス監視地点について葉齢予測モデルの自動プログラムを設定する。
・青森県と岩手県のアメダス監視地点について生育進度予測モデルの自動プログラムを設定する。
・青森県六戸町の小林さんと電話で連絡をとる。追肥判定時期をお聞きする。下旬か7月上旬とのこと。是非とも一緒に田圃に素足で入り、小林さんの診断技術を学びたい。
・幼穂発育期間低温障害の問題構造−監視のポイント−を検討する。
【その他】
○6月27日(水)
【天気概況】
・寒気を伴った低気圧が通過し、各地で雨となる。
【モニターネットワーク】
・昨日“やませ”についてご質問頂いた方からメールが届く。
「こんにちは。昨日やませの事についてメールしましたものです。ご返信ありがとうございます。今、岩手県北発「なにゃどやらねっと通信」というメールマガジンを発行しているのですが、その中で「やませの謎」というコーナーがあります。やませの事を全く知らない私がやませについて勉強し解説していくというコーナーです。ですので、気象学的な事から冷害の事、どの地域でやませが起こるのかという事や、やませにまつわる話など、全て勉強出来たらと思っています。ご迷惑かと思いますが、どうぞ宜しくお願いいたします。」(東北農業試験場創立50周年記念事業会の『やませ気候に生きる−東北農業と生活の知恵−』をお送りするのが最適のようだ。)
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(26日):エルニーニョ監視海域の海面水温は西部で平年より高く、東部は平年並み〜低い状態。太平洋中緯度の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。日本列島南と東海域の海面水温が平年よりかなり高くなる傾向が顕著となる。フィリピン付近の海面水温は平年よりやや高い。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(25日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほとんどが+0.5℃以上となる。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(26日):偏西風は北上し、今後とも太平洋高気圧が南から勢力を強める予想。
・気象庁週間予報支援図(26日):偏西風は北上したままとなり、今後とも南から太平洋高気圧に覆われる予想。週間予報気圧配置予想によると、中国大陸北部に7月2日頃まで低気圧が停滞し、オホーツク海高気圧の影響を受ける可能性も考えられる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(日):
・葉いもち予察情報:秋田県南部、岩手県中部、宮城県北部、福島県南部に感染好適条件が広域に検出される。
・葉いもち蔓延可能域:山形県内陸南部、福島県会津・中通り・浜通り南部に現れる。
・分げつ形成遅延域:心配される地域はほとんどなくなる。
・日射量不足域:山間部を中心に現れる。
【研究活動】
・岩手大学との共同研究である「デジタル標高地図」の利用法に関して研究方向をまとめる。目的を次の2つに設定する。@農業立地条件を把握するための総合的な東北農業地理情報システムを構築すること。A水稲作に関する東北農業地理情報システムを構築し、冷害などの危険度区分や被害診断技術を開発する。楽しみな研究である。
・秋田県のアメダス監視地点の生育進度予測自動プログラムを設定する。
【その他】
○6月28日(木)
【天気概況】
・低気圧が通過し、太平洋側を中心に晴れの良い天気となる。
【モニターネットワーク】
・宮城県石巻市のモニターからメールが届く。
「おはようございます。今年は本格的な梅雨になりました。稲の生育は順調です。直播圃場も一般移植稲と遜色ないように育ってきました。28日朝、梅雨の晴れ間を縫って、くるまトンボが一斉に羽化しました。今年の田んぼも元気です。いもち病も予防対策の効果が出たようで今のところ落ち着いています。25日頃から中干に入り用水停止となっていますが、自然減水に任せて中干ししようと思っています。」
・山形県最上町のモニターからメールが届く。
「いつもお世話様です。梅雨の天候で,イモチ病の発生が心配される毎日です。今日から、はえぬきを除いた水田で中干しに入りました。基肥を抑えたおかげで,稲姿の乱れも少ないようです。現在、梅雨で牧草の1番刈りをやや残していますのでこちらも心配です。さて、葉色板との関係式、ありがとうございました。これからの、生育調査データ時には、( )で参考値としてカラースケール値も入れて貰えれば、非常に嬉しいです。それから、i-mode版ですが、発育予測情報(数値版)を加える事出来ないでしょうか?(プルダウン式なら尚良いです)ご検討下さい。」(回答:大変良いアイデアですが、今は新システム移行が最大の仕事になっているので次年度に期待して頂きたく思う。)
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(26日):エルニーニョ監視海域の海面水温は+0.5程度になる。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(27日):南の太平洋高気圧により、偏西風はさらに北に押し上げられる予想。
・気象庁週間予報支援図(27日):偏西風は北上したままの状態が続き、梅雨前線が東北に停滞する可能性が高い予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(28日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県南部まで南下。
・葉いもち予察情報:青森県津軽、岩手県北部と北上川上流、秋田県北部と県南に感染好適条件が広域に検出される。
・葉いもち蔓延可能域:福島県全域、宮城県南部、山形県内陸南部と庄内に検出される。
・分げつ形成遅延域:ほぼ全域で生育遅延はなくなる。
・日射量不足域:日本海側、岩手県中部、福島県会津地域で日射量不足となる。
【研究活動】
・岩手大学横山先生とデジタル標高地図の利用法に関して検討する。東北地域の国土数値情報の提供を農水省計算機センターの友人に依頼する。
・7月4日に東北農政局で開かれる東北地域水稲安定生産推進連絡協議会資料の作成準備を行う。
【その他】
○6月29日(金)
【天気概況】
・寒気を伴った低気圧が通過するため、各地でまとまった雨となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(28日):エルニーニョ監視海域の海面水温は平年より+0.5℃程度高くなる。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(28日):偏西風は北上したままの状態が続く見込み。
・気象庁週間予報支援図(28日):偏西風は北上したままで、南から太平洋高気圧が北へ張り出す予想。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(日):
・葉いもち予察情報:青森県全域と岩手県南部で感染好適条件が検出される。
・葉いもち蔓延可能域:このところの高温傾向で可能域が南部3県から北部へと広がる。
・分げつ形成遅延域:全域で問題はなくなる。
・日射量不足域:秋田県中部でかなりの日射量不足となる。
【研究活動】
・青森県六戸町の小林さんと電話で連絡をとり、7月6日に伺い追肥時期判定の生育診断技術をご教示頂くことにする。
【その他】
○6月30日(土) 早期警戒情報第10号
【天気概況】
・低気圧が接近し、天気は下り坂に向かう。
【モニターネットワーク】
・一般の方から本を送ったお礼のメールが届く。
「やませの本届きました。ありがとうございます。これからこの本を読んで色々勉強していきたいと思います。それでは、本当にご親切にどうもありがとうございました。」
・松江市の高等専門学校の先生からメールが届く。
「水稲の収量について卒業研究を進めています。1993年の凶作による青立ちの実態を見たく、写真を探したのですが見つかりません。日本農業気象学会編による「平成の大凶作」の図書にも、なぜか青立ちの写真が見つかりません。P1の岩手県北上市の「生育状況」とかかれた写真がそれなのかもしれません。何か適当な写真がありましたら、お手数ですが教えていただけませんか?」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(29日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほとんど+0.5以上となる。
・ヨーロッパ中期予報センター北半球500hPa循環場予測(29日):偏西風は北上したままとなり、南から太平洋高気圧が日本付近に張り出す予想。
・気象庁週間予報支援図(29日):今後とも偏西風は北上したままで、南から太平洋高気圧の覆われる予想。7月6日頃から地上気圧配置予想図にオホーツク海高気圧が予想されている。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(30日):海面水温が15℃以下の親潮が後退し、北海道付近まで北上する。
・葉いもち予察情報:広域的には検出されなかった。
・葉いもち蔓延可能域:ほぼ全域で可能域となる。
・分げつ形成遅延域:順調な生育が期待される。
・日射量不足域:日本海側を中心に日射量不足となる。
【研究活動】
・秋田県アメダス監視地点の葉齢進度予測情報を作成する準備を始める。
・アメダス実況にトラブルが生じる。データ配信先に復旧を依頼する。
・神田君は新システムへの移行作業に追われる。5年間に作成されたファイル数は2万を超すという。7月4日までに完了するかどうかは今のところ不明。
・盛岡第3高等学校の生徒が3,5日実習にくる予定。1時間講演を依頼されているので準備を行う。やはり地元の偉人−新渡戸稲造と宮沢賢治の話を中心に、早期警戒システムとその活動を紹介したい。
・宮沢賢治著『農民芸術概論綱要』を読む。
【その他】
torigoe@tnaes.affrc.go.jp