水稲冷害研究チーム
2001年編集長日誌
この日誌は早期警戒システムの舞台裏を記録するものです。
11月
−−−−−−−−− 上旬 −−−−−−−−−
○11月1日(木)
【天気概況】
・移動性高気圧に覆われ、概ね晴れの良い天気となる。寒冷前線が近づき、その後強い寒気が流れ込む予想となっている。山では雪が近いか。
【モニターネットワーク】
・宮城県石巻市のモニターから3日に来室するとのメールが届く。総合研究第1チームの直播き関係の交流会に出席するとのこと。
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(31日):エルニーニョ監視海域の海面水温は負偏差の領域が増える。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(1日):海面水温が15℃以下の親潮は青森県八戸東方沖まで南下。
・仙台管区気象台から10月の天候のまとめがメールで届く。
【研究活動】
・図説「青森県の作付品種」「葉鞘褐変病」を作成する。
・生育作柄診断試験区の登熟歩合と褐変籾発生歩合の調査を行う。
【その他】
○11月2日(金)
【天気概況】
・寒冷前線が通過し、その後寒気が入るため、日本海側を中心に天気がぐずつく。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(1日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほとんど負偏差、一部−0.5℃の海域が広がる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(2日):海面水温が15℃以下の親潮は青森県八戸東方沖まで南下。黒潮が南から北上を強めているように見受けられる。
・10月下旬の気象表をまとめる。
【研究活動】
・本年の冷夏が季節予報と監視メモからどの時点で判断できたかを検討する。季節予報の利用の仕方が難しいことを改めて感じる。やはり日々の循環場と地上気圧配置の予想を監視することが最も重要であることを再確認する。
・生育作柄診断試験区の登熟歩合と褐変籾歩合の調査を行う。
【その他】
○11月3日(土) 宮城県石巻市・河南町のモニター来室
【天気概況】
・西から前線が近づき、また寒気が入るために、天気はしぐれる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(2日): エルニーニョ監視海域の海面水温はほとんどで負偏差、−0.5℃の海域も一部にある。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(3日):海面水温が15℃以下の親潮は青森県八戸東方沖まで南下。
【研究活動】
・図説「岩手県の作付品種」を作成する。平成5年の大冷害を契機として「ササニシキ」と「ひとめぼれ」の劇的な作付転換が特徴的である。
・宮城県石巻市と河南町のモニターが直播き交流会のために来室。昼食を伴にしてこの一年を懐かしく振り返る。
【その他】
○11月4日(日)
【天気概況】
・冬型の気圧配置となり、日本海側を中心に天気がしぐれる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(3日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ全域で負偏差。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(4日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県久慈東方沖まで南下。
【研究活動】
・図説「宮城県の作付品種」を作成する。「ひとめぼれ」が圧倒的な作付面積を占め、「ササニシキ」が急激に減っている実態がよく分かる。
【その他】
○11月5日(月)
【天気概況】
・早朝は各地で冷え込む。低気圧が近づくため、天気は下り坂に向かう。
【モニターネットワーク】
・山形県鶴岡市のモニターからメールが届く。
「稲の方も一段落し、夏の間は日々の作業に追われできなかった事をできる時期になりました。鳥越さんにおかれましても早期警戒業務からも開放され、本来の研究業務に没頭できる充実した時間を過ごされているのではないでしょうか。
私の場合は今年作った大豆についてまとめている所です。転作田に入れる有機質に知り合いの豆腐屋さんから、ところてんを作るときに出る天草の絞り粕を使えないものかと相談され、今年畑の一部を使い比較してみたところ、収量も外見上の品質も一般のものより良い結果がみられました。米の場合もそうですが、最近は外見上の品質のほかに、玄米蛋白やアミロースなど食味を左右する含有成分についても、品質を評価する上での大きな要素になってきていますが、大豆の場合はどうなのでしょうか。
未熟段階で食される枝豆の場合はアスパラギン、アラニン、グルタミン酸などの遊離アミノ酸の含有量が旨みを左右するそうですが、完熟してから収穫、加工される大豆の場合には関係ない成分かもしれません。この辺りで多く作付けされているスズユタカは、豆腐・納豆などに加工されるようですが、その場合に重要な成分はどんなものでしょうか。また、どこでそれを分析できるでしょうか。
誰に相談して良いものかも分からず、藁にすがる思いで鳥越さんにメールしました。お忙しいところ申し訳ありませんが、よろしくお願いいたします。」(調べるため、少し時間を頂く。)
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(4日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ負偏差。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(5日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県久慈東方沖まで南下。
【研究活動】
・生育作柄診断試験区の褐変籾歩合の調査を行う。褐変籾がかなりの割合で発生している品種もある。発生の機構に関する文献はなかなか見つからない。
【その他】
○11月6日(火) 収穫感謝祭と家畜慰霊祭
【天気概況】
・低気圧が発達しながら通過し、その後寒気が入る。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(5日): エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ負偏差。しかし、監視海域の周辺の海面水温は北側で平年よりかなり高い状態となる。太平洋中緯度海域の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。日本列島南東海域の海面水温は平年より低くなる。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(5日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほとんど負偏差。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(6日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県久慈東方沖まで南下。
【研究活動】
・生育作柄診断試験区の褐変籾歩合の調査を行う。
・図説「秋田県の作付品種」を作成する。
・収穫感謝祭と家畜慰霊祭が行われ、その後各部で慰労の酒を酌み交わす。
【その他】
○11月7日(水) 立冬
【天気概況】
・冬型の気圧配置が徐々に緩み、天気は回復に向かう。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(6日): エルニーニョ監視海域の海面水温はほとんどの領域でほぼ負偏差。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(7日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県久慈東方沖まで南下。
【研究活動】
・生育作柄診断試験区の褐変籾歩合の調査と分析を行う。褐変籾の発生機構はさまざまな角度から分析する必要があるようだ。
【その他】
○11月8日(木)
【天気概況】
・移動性高気圧に覆われ、概ね良好な天気となる。今朝は放射冷却で気温が下がる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(7日): エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ負偏差。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(8日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
【研究活動】
・生育作柄診断試験区の最高穂20穂の褐変籾歩合調査をほぼ終える。
【その他】
○11月9日(金)
【天気概況】
・寒冷前線が通過するため、天気は崩れるが、その後回復に向かう。
【モニターネットワーク】
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「ご無沙汰しています。明日9日の朝、フジテレビ系の「めざましテレビ」に出る予定です。時間は朝6時48分頃から2から3分程度の生中継の予定です。内容は、キーウィフルーツの収穫です。お暇のある方は是非見てください!」(お天気キャスターが一人で喋り、モニターやその家族の声は聞くことができなく残念である。)
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(8日): エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ平年並み。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(9日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
・福島県から監視地点の穂のサンプルが郵送で届く。
・秋田県から監視地点の収量と収量構成要素データがファクシミリで届く。
【研究活動】
・図説「山形県・福島県の作付品種」を作成する。山形県では「はえぬき」が、また福島県では「コシヒカリ」が作付シェア60%を超す主力品種に成長してきたことがよく分かる。
・生育作柄診断試験区の最高穂20穂の褐変歩合調査を終える。出穂開花期の低温にあった品種の褐変籾歩合がやはり高い傾向がみられる。
・山形県鶴岡市のモニターから依頼されていた「枝豆」の品質に関係する文献を調べる。また一般的な野菜の品質に関する文献を調べる。複写して郵送するのが適当であろう。
【その他】
○11月10日(土)
【天気概況】
・一時的な冬型の気圧配置となり、気温は下がる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(9日): エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ平年並み。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(10日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
【研究活動】
【その他】
−−−−−−−−− 中旬 −−−−−−−−−
○11月11日(日)
【天気概況】
・高気圧に覆われ、概ね良好な天気となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(9日): エルニーニョ監視海域の海面水温は平年より低い傾向。太平洋中緯度の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(10日): エルニーニョ監視海域の海面水温は負偏差となる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(10日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
【研究活動】
【その他】
○11月12日(月)
【天気概況】
・寒冷前線が通過するため、日本海側を中心に天気がくずれる。
【モニターネットワーク】
・東大阪のモニターから久しぶりにメールが届く。
「こんにちは 鳥越さん。長い間ご無沙汰しております、鳥越さんの活躍は編集長日誌でわかります。私は病気以来、ゆっくり生きる事にしました、また、パソコンが故障で2ヶ月近くパソコンから遠ざかって、メールも受け取れず、何だか取り残されている気がしていました。やはりインターネットの時代になるのでしょうね、自分自身も、少々、情報過多に陥っていました。忘れた字は辞書で引くのがいいみたいですね、ページをめくる度に指先より知識が伝わってくる気がしました。しかし、我が家は子供たちはパソコンは手放せない生活をしています。長男、次男は都市環境のシミュレーションに無ければ授業にならないそうです。3男はプログラムの仕事をしています。
新米のシーズンですがスーパーの店頭では無洗米の宣伝がよく目に付きます。私は米のとぎ汁がヘドロの原因とはとても思えない(本当だとすれば日本中隅から隅までヘドロだらけになっていたはず)。精米業者の生き残り策としか思えません。それに今のお米はたいへん綺麗で石でも入っていたら、宝くじに当たる位の確率、返っていい事があるかも知れない」と思っています。町のお米屋さんが精米して自信を持って売っていた米がだんだん支持されなくなり、精米業にもトヨタやソニーのように一人勝ちがよしとされるのでしょうかね。取り留めのない事を書きました。久しぶりのメールでした。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(11日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ負偏差。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(12日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
・秋田県から監視地点の稲穂が届く。
【研究活動】
・生育作柄診断試験区の各品種の生育ステージと気象条件との関係を解析する。稲の反応は正直なものである。
【その他】
○11月13日(火) 宮城県松山町
【天気概況】
・冬型の気圧配置となり、日本海側と北部を中心に天気がぐずつく。気温が上がらない寒い日となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(12日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ平年並み。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(13日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
【研究活動】
・この夏撮影した航空機写真を松山町役場に届ける。生産調整や転作作物の実態などについて意見を交換する。
・その後、モニターを訪問する。野菜などを中心に大規模な転作を行っているモニター、有機・無農薬栽培面積を意欲的に拡大するモニター、乾田直播きを大規模に展開するモニター、イチゴのハウスを一人で増設して規模を拡大するモニター、それぞれが新しい地域農業の姿を追求する挑戦者といえる。頼もしい限りである。
【その他】
○11月14日(水)
【天気概況】
・冬型の気圧配置が続き、日本海側を中心に雨や雪となる。気温が上がらない。
【モニターネットワーク】
・宮城県石巻市のモニターからメールが届く。
「お礼の挨拶が遅くなりました。その後、コンピュータウイルスに感染しメール機能が麻痺してしまいました。レスキューソフトで対処しようやく回復しました。症状は、あて先・差出人・件名・などが空白で添付ファイルが装てんされていました。気づくのに遅れましたが、対処が早く大事に至りませんでした。皆さん気をつけてください。改めて、直播懇談会の節は大変お世話になりありがとうございました。皆様のご意見等を参考にしながらこれからの経営に生かしていきたいと思います。今後ともよろしくお願いします。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(13日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ負偏差。太平洋中緯度海域の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。また日本列島南海域の海面水温は平年より低くなる傾向がみられる。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(13日): エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ負偏差。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(14日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
・山形県から監視地点の穂のサンプルが届く。
【研究活動】
・宮城県から依頼された若手普及員を対象とする作物高度技術対応研修講義「早期警戒の視点から見た本年度の冷害の特徴について」の準備に取りかかる。21日、古川農業試験場で開催される予定。
・生育作柄診断試験区の最高穂、主稈穂、ならびにその他の穂の不稔・褐変籾歩合の調査を行う。
・宮崎市の小学5年生から「稲の自然災害を調べています。教えて下さい。」と事務局にメールが届く。夕方自宅に電話するとともに、意見交換の広場に詳細を書き込むと約束をする。
・当所脇の小学校5年生が16日に一時間程度稲の勉強に来たいと依頼がある。知りたい内容は、@寒さや暑さに強い稲は何ですか、A米の病気の名前とその病気の症状は何ですかとある。(察するに、どうやら小学校5年生の総合的な学習のとりまとめの時期に近づいているようだ。)
【その他】
○11月15日(木)
【天気概況】
・冬型の気圧配置は緩むが、日本海側北部では天気がぐずつく。
【モニターネットワーク】
・山形県鶴岡市のモニターからメールが届く。
「お忙しい中資料を収集して頂きありがとうございました。品質とよばれる概念自体が抽象的な事だと改めて痛感しました。このことから大豆を何に使おうとするのかにより実際使う業者の方に豆腐とか納豆に加工してもらい、出来栄えを判断してもらうのが一番良い方法なのかなと考えます。また、枝豆についての文献も興味深い内容でとても参考になります。本当にお手数をお掛けしてしまいました。ありがとうございました。」
・宮城県松山町のモニターからメールが届く。
「調査水田の収量は630sと少々、くず米25s前後です。深水をせず田植えから収穫まで栽培してみましたが、昨年よりも収量が多く、くずは少なく、また粒張りがよかったです。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(14日): エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ平年並み。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(15日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
・編集長日誌にトラブルが発生する。11月日誌のファイルが消えたようだ。新システム移行後、初めてのトラブルを経験する。
【研究活動】
・生育作柄診断試験区の最高穂、主稈穂、ならびにその他の穂の不稔・褐変籾歩合の調査を行う。
・生育作柄診断試験区の最高穂について、正常な籾と褐変籾の粒厚分布を調べる。予想していた通りのデータが得られた。やはり低温と日照不足の影響が確実にでている様子がわかる。
・北厨川小学校の研修のための資料を作成する。
【その他】
○11月16日(金) 北厨川小学校取材
【天気概況】
・低気圧が通過するため、日本海側を中心に天気がぐずつく。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(15日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ平年並。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(16日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
・仙台管区気象台から1か月予報の解説が届く。この先1か月の気温予想は低い確率が50%とある。寒い冬で始まるか。
【研究活動】
・生育作柄診断試験区の最高穂、主稈穂、ならびにその他の穂の不稔・褐変籾歩合の調査を行う。
・生育作柄診断試験区の各品種の収量成立過程を参考に、本年度の作柄に影響した要因を検討する。
・北厨川小学校5年の生徒さんと先生が、稲について取材に来る。総合学習のとりまとめとのこと。素朴な質問に返答に苦しめられる。約1時間半の楽しい一時を過ごす。
【その他】
○11月17日(土)
【天気概況】
・低気圧が通過し、日本海側を中心に天気が崩れる。
【モニターネットワーク】
・宮城県中田町のモニターからメールが届く。
「寒くなりましたが、お変わりありませんか?チームの皆様、相変わらずお忙しい毎日かと思います。私どもの方は、藁集を7〜8反残すのみとなり、それが終わったら、堆肥まきをして耕起して来春を待ち、その間は農家の冬休みといったところでしょうか。チームの皆さんお体大切にして下さい。」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(16日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ平年並み。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(17日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
【研究活動】
【その他】
○11月18日(日)
【天気概況】
・冬型の気圧配置となり、日本海側を中心に天気がぐずつく。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(16日): エルニーニョ監視海域の海面水温は平年よりやや低い傾向。太平洋中緯度の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(17日): エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ平年並み。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(18日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
・つくばのネットワークが停電のため運用を停止しているため、本日の更新ができなくなる。
【研究活動】
・宮城県普及員研修の講義のための資料を準備する。
【その他】
○11月19日(月)
【天気概況】
・高気圧に覆われ、概ね晴れの良い天気となる。
【モニターネットワーク】
・宮城県松山町のモニターから農事組合の海外研修として中国と韓国の適地はないかとの問い合わせがある。つくばの国際農林水産業研究センターの友人に問い合わせる。
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(18日): エルニーニョ監視海域の海面水温は正偏差領域が広がり、+0.5℃の海域も現れる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(19日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
・日別アメダス気温区分を変更する。
【研究活動】
・生育作柄診断試験区の最高穂、主稈穂、ならびにその他の穂の不稔・褐変籾歩合の調査を行う。
・宮城県普及員研修の講義のための資料を準備する。
【その他】
○11月20日(火)
【天気概況】
・移動性高気圧に覆われ、概ね良好な天気となる。今朝はかなりの冷え込みとなる。
【モニターネットワーク】
・栃木県小山市のモニターから頂いていた以前の宿題に回答する。
「@葉耳の役割:葉鞘が稈から離れないよう両腕の役割をしていると考えられています。A葉舌の役割:稈を抱く葉鞘の先を密に閉じて、雨水が中へ入るのを防ぐとか、稈と葉鞘との間の空気湿度の調節をしているなどといわれています。深水管理の農家の意見と関係するかどうか。なかなか推察できないのですが・・・」
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(19日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ正偏差、+0.5℃の海域も現れる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(20日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
・仙台管区気象台から3か月予報の解説などが届く。この先3か月の予報は次の通り。
12月:一時冬型の気圧配置が強まり、寒気が入るでしょう。平年と同様に、東北日本海側では曇りや雪または雨の日が多く、東北太平洋側では晴れの日が多いでしょう。気温、降水量共に平年並でしょう。
1月:時々冬型の気圧配置が強まりますが、長続きしないでしょう。平年と同様に、東北日本海側では曇りや雪の日が多く、東北太平洋側では晴れの日が多いでしょう。気温、降水量共に平年並でしょう。
2月:冬型の気圧配置が続き、平年と同様に、東北日本海側では曇りや雪の日が多く、東北太平洋側では晴れの日が多いでしょう。気温、降水量共に平年並でしょう。
なお、12〜2月の3か月間の降水量及び東北日本海側の降雪量は共に平年並でしょう。
【研究活動】
・生育作柄診断試験区の最高穂、主稈穂、ならびにその他の穂の不稔・褐変籾歩合の調査を行う。
・宮城県普及員研修の講義のための資料を準備する。
【その他】
−−−−−−−−− 下旬 −−−−−−−−−
○11月21日(水) 宮城県古川農業試験場
【天気概況】
・高気圧に覆われ、概ね晴れのよい天気となる。
【モニターネットワーク】
・一般の方から地下水の水質に関する質問が事務局に届く。少し時間を頂いて、関係機関に問い合わせることにする。
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(19日): エルニーニョ監視海域の海面水温は概ね負偏差。太平洋中緯度の海域の海面水温は平年よりかなり低い状態が続く。九州南海域の海面水温は平年より低くなる傾向がみられる。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(20日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ負偏差、+0.5の海域の面積が増える傾向がみられる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(21日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
【研究活動】
・宮城県古川農業試験場で開催された平成13年度作物高度技術対応研修に参加し、「水稲冷害早期警戒の視点からみた本年度の冷害の特徴」について2時間の講演を行う。午後は宮城県の作柄に関して、試験場や普及センター関係者と意見交換を行う。専門技術員の方から、早期警戒システムをほとんど毎日みていたと言って頂けた。
【その他】
○11月22日(木) 小雪
【天気概況】
・西に中心をもつ高気圧に広く覆われ、概ね晴れのよい天気となる。
【モニターネットワーク】
・宮城県松山町の農協青年部(モニター含む)が26日に研修に来たいとのこと。水田農業に関係する麦育種研究室と立毛間播種技術を開発している農業機械研究室に見学を依頼する。
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(21日): エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ正偏差、+0.5℃以上の海域の面積がさらに広がる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(22日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
・11月上旬と中旬の気象表をまとめる。
【研究活動】
・生育作柄診断試験区の最高穂、主稈穂、ならびにその他の穂の不稔・褐変籾歩合の調査を行う。
・本年度の監視体験を踏まえて、次期アメダス監視システムのバージョンアップ計画を検討する。
【その他】
○11月23日(金)
【天気概況】
・高気圧に覆われ、概ね晴れのよい天気となる。日本海側は寒気を伴った気圧の谷の影響でぐずつくところもある。
【モニターネットワーク】
・岩手県立大学の学生さんが共同で進めてきた農業情報システムの研究内容を学会発表するとのこと。
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(22日): エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ正偏差、+0.5℃以上の海域の面積もさらに広がる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(23日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
・仙台管区気象台から1か月予報の解説が届く。
【研究活動】
【その他】
○11月24日(土)
【天気概況】
・高気圧に覆われ、概ね晴れのよい天気となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(23日):エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ正偏差で、+0.5℃以上の海域の面積も広がる傾向がみられる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(24日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
【研究活動】
【その他】
○11月25日(日)
【天気概況】
・寒冷前線が通過するため、天気がくずれる。その後強い寒気が入る予想。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(24日): エルニーニョ監視海域の海面水温は北半分で正偏差、南半分で負偏差。太平洋中緯度の海面水温は平年よりかなり低い状態が長く続く。日本列島南海域の海面水温は平年より低くなる傾向がみられる。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(24日): エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ正偏差、+0.5℃以上の海域も北部を中心に広がる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(25日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
【研究活動】
【その他】
○11月26日(月) 松山町JAみどりの松山支所研修
【天気概況】
・冬型の気圧配置が強まり、日本海側を中心に天気がくずれる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(27日): 海面水温が15℃以下の親潮は岩手
県宮古東方沖まで南下。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(26日):海面水温が15℃以下の親潮
は岩手県宮古東方沖まで南下。
【研究活動】
・生育作柄診断試験区の最高穂、主稈穂、ならびにその他の穂の不稔・褐変籾歩合の
調査を行う。
・宮城県松山町のモニターを含むJAみどりの松山支所青年部が研修に午後来所。麦育
種研究室に、新小麦品種「ネバリゴシ」の育成と特性について研修し、製麺・製パン
用研修施設などを見学する。また農業機械研究室に、麦・大豆立毛間播種機の開発状
況と実証成果をお聞きし、実物の作業機と播種圃場を見学する。
・一般の方から質問を頂いている水田の水質に関して東北農政局から回答が届く。丁
寧な回答を頂き、本システムに対する支援の輪の大きさを痛感する。早々に返事の
メールを出す。
・早期警戒システム対応パソコンにトラブルが発生し、復旧には時間がかかりそう
だ。
【その他】
○11月27日(火) 盛岡は雪景色
【天気概況】
・強い冬型の気圧配置となり、気温は急激に下がり、日本海側を中心に雪となる。盛岡でも昨夜からの雪で早朝うっすらと雪景色となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(26日): エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ正偏差、+0.5以上の海域もある。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(27日):海面水温が15℃以下の親潮は岩手県宮古東方沖まで南下。
【研究活動】
・生育作柄診断試験区の最高穂、主稈穂、ならびにその他の穂の不稔・褐変籾歩合の調査を行う。
・母校信州大学の特別講演会の資料などを準備する。
・出身の京都大学農学部作物学研究室の堀江教授が突然に来室される。本年度の作柄や早期警戒システムについて紹介する。共同研究を行っている岩手県農業研究センターに所用で来られたとのこと。
【その他】
○11月28日(水)
【天気概況】
・冬型の気圧配置が続き、日本海側を中心に雪となる。盛岡でも積雪があり、雪がち
らつく。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(26日): エルニーニョ監視海域の海面
水温は平年より高いところと低いところが混在する。太平洋中緯度の海面水温は平年
よりかなり低い状態が長く続く。
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(27日): エルニーニョ監視海域の海面水温は
正偏差、+0.5℃以上の海域はさらに西に広がる傾向がみられる。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(28日):海面水温が15℃以下の親潮
は岩手県宮古東方沖まで南下。
【研究活動】
・生育作柄診断試験区の最高穂、主稈穂、ならびにその他の穂の不稔・褐変籾歩合の
調査を行う。
・一穂上における褐変籾発生位置の詳細な観察調査を行う。やはり弱勢頴花において
発生が顕著といえる。
・アメダス監視システムの改良計画を検討する。
【その他】
○11月29日(木) 業務3科の収穫感謝祭
【天気概況】
・低気圧が近づくため、日本海側から天気が崩れる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(28日): エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ平年並みにもどる。+0.5℃の海域が縮小する。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(29日):海面水温が15℃以下の親潮は北緯39度まで南下、一部は久慈沖まで達する。日本海では北緯40度、秋田県男鹿半島沖まで南下。
・日別気象概況の気温区分を変更する。
【研究活動】
・生育作柄診断試験区の最高穂、主稈穂、ならびにその他の穂の不稔・褐変籾歩合の調査を行う。
・一穂上における褐変籾発生位置の詳細な観察調査を行う。
・アメダス監視システムの改良計画を検討する。
・圃場・実態調査などで仕事を支援して頂いている業務3科の収穫感謝祭。
【その他】
○11月30日(金)
【天気概況】
・低気圧が通過後、冬型の気圧配置となる。
【モニターネットワーク】
【早期警戒活動】
・米国海洋大気庁の海面水温平年偏差図(日):
・太平洋海洋環境研究所TAOアレイ(29日): エルニーニョ監視海域の海面水温はほぼ平年並み。
・岩手県水産技術センター北日本表面水温(30日):海面水温が15℃以下の親潮は北緯39度まで南下。一部八戸沖や男鹿半島沖まで南下する。
・1か月予報の解説が仙台管区気象台からメールで届く。気温は今後平年より低く経過する予測となっている。
【研究活動】
・生育作柄診断試験区の最高穂、主稈穂、ならびにその他の穂の不稔・褐変籾歩合の調査を行う。
・一穂上における褐変籾発生位置の詳細な観察調査を行う。
・本省・東北農政局・岩手統計事務所の統計情報部の関係者が来所、早期警戒システムの活動と本年度の作柄に関して約2時間にわたり意見交換する。これら関係者の方々も本システムをシーズン中閲覧していたとのこと、また発育予測情報もかなりの精度で参考になったとのこと。大変うれしいことである。
【その他】
torigoe@affrc.go.jp