2002年仙台管区気象台発表予報
7月22日発表3ヶ月予報
本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.
○7月22日発表 3ヶ月予報(8月,9月,10月)
予想される天候
<3か月(8〜10月)の気温の各階級の確率(%)>
<可能性の大きな天候見通し>
8月
太平洋高気圧に覆われ平年と同様に晴れの日が多いですが、前線や寒気の影響で曇りや雷雨となる時期がある見込みです。
気温、降水量共に平年並でしょう。
9月
天気は概ね周期的に変わりますが、秋雨前線や低気圧の影響で天気のぐずつく時期がある見込みです。
気温は平年並ですが、降水量は東北日本海側で多く、東北太平洋側では平年並でしょう。
10月
天気は周期的に変わり、平年と同様に晴れの日が多い見込みです。
気温、降水量共に平年並でしょう。
なお、3か月降水量は平年並の見込みです。
前回(6月20日)発表3か月予報からの変更点
9月降水量多い→ 東北日本海側多い
東北太平洋側平年並
最近の天候経過
7月上旬
:梅雨前線や南海上から北上した台風の影響で曇りや雨の日が多かった。特に、10〜11日にかけては活発化した梅雨前線と台風第6号の接近・通過で大荒れとなり、東北太平洋側では7月として記録的な降水量となって、山・がけ崩れや浸水害、交通障害など大きな被害が発生した。
なお、5日に東北太平洋側の日照不足に関する気象情報を発表した。 平均気温平年差は、東北日本海側で+1.2℃と高く、東北太平洋側で+0.3℃と平年並だった。降水量平年比は、東北日本海側で149%と多く、東北太平洋側で272%とかなり多かった。日照時間平年比は、東北北部で39%とかなり少なく、東北南部で50%と少なかった。
7月中旬
:梅雨前線や本州に上陸した台風第6号、第7号の影響で大荒れとなった。11日は東北太平洋側で7月として記録的な降水量となって、山・がけ崩れや浸水害、交通障害などの大きな被害が発生し、14日は秋田県で山・がけ崩れが発生した。また、期末には太平洋高気圧の縁辺を回って暖かく湿った空気が流れ込んだため大気の状態が不安定となり、各地で雷雨となった。
平均気温平年差は、東北地方で+1.7℃と高かった。降水量平年比は、東北地方で302%とかなり多かった。日照時間平年比は、東北日本海側で60%と少なく、東北太平洋側で112%と平年並だった。
循環場の特徴
7月(21日まで):500hPa 高度場では、太平洋高気圧の北への張り出しは平年並から強かったが、西への張り出しは弱かった。このため、本州から南海上にかけては正偏差となった。一方、朝鮮半島付近は谷場となって西谷が顕著となり、東シナ海から日本海にかけては熱帯低気圧や台風に伴う負偏差が広がった。 東北地方は正偏差に覆われ、南から暖湿な気流が流れ込んで気温は高く経過した。しかし、活発化した梅雨前線や台風第6 号と第7 号が南西諸島付近で転向し東北地方に接近したため、各地で記録的な大雨となり、大きな被害が発生した。
太平洋赤道域の状況
エルニーニョ監視速報(No.118)より抜粋(
http://www.kishou.go.jp
) エルニーニョ監視海域(北緯4 度〜南緯4 度、西経150 度〜西経90 度)の6 月の海面水温の基準値(1961〜1990 年の30 年平均値)との差は+0.9℃だった。
6 月の太平洋赤道域の海面水温は東経130 度から東経150 度と、東経160 度から西経100 度にかけて平年より0.5℃以上高く、東経175 度から西経170 度、西経160 度から西経135 度、西経110 度付近では+1℃以上の正偏差が見られた。
6 月の南方振動指数は-0.4 だった。(南方振動指数は貿易風の強さの目安であり、正(負)の値は貿易風が強(弱)いことを示す。)
太平洋の赤道に沿った表層(海面から深度数百m までの領域)水温は、東経155 度の深度150m付近から西経105 度の深度50m 付近にかけて平年より1℃以上高く、西経140 度から西経120 度にかけての深度60m 付近では+2℃以上の正偏差が見られた。太平洋の赤道に沿った海面から深度260m までの平均水温平年偏差の経度-時間断面図(図略)では、6 月初めに日付変更線付近に現れた+1℃以上の正偏差が東進し、6 月末に西経120 度付近に到達するのが見られた。
エルニーニョ現象等の今後の見通し
(2002年7月〜2003年1月)
現在の太平洋赤道域はエルニーニョ現象の初期段階にある可能性が高く、エルニーニョ監視海域の海面水温は来年1 月までの予測期間中、基準値(1961〜1990 年の30 年平均値)より1℃前後高い状態が続く。 【解説】 6 月の南方振動指数は−0.4 と貿易風の強さは平年並だったが、監視海域の海面水温の基準値からの差は+0.9℃と、6 か月間連続して増大している。また、太平洋赤道域の海面水温は6 月になって中部・東部の広い範囲で+1℃以上の正偏差域が見られるようになった。 エルニーニョ予測モデルは、予測期間中を通じて監視海域の海面水温の基準値との差が6 月と同程度から若干大きい状態が続くと予測している(右図)。 過去の事例では、夏に監視海域の海面水温が基準値より高いとき、冬まで高い状態が持続することが多い。 以上のことがらを総合的に判断すると、現在の太平洋赤道域はエルニーニョ現象の初期段階にある可能性が高く、今後監視海域の海面水温は基準値より1℃前後高い状態が続くと予測される。
エルニーニョ予測モデルによるエルニーニョ監視海域の海面水温偏差予測
この図は、エルニーニョ監視海域の海面水温(基準値との差)の先月までの推移(折れ線グラフ)とエルニーニョ予測モデルから得られた今後の予測(ボックス)を示している。各月のボックスは、海面水温の基準値との差が70%の確率で入る範囲を示す。(基準値は1961〜1990年の30年平均値)
参考資料
reigai@ml.affrc.go.jp