2002年仙台管区気象台発表予報
10月21日発表3ヶ月予報
本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.
○10月21日発表 3ヶ月予報(11月,12月,1月)
予想される天候
<3か月(11〜1月)の気温の各階級の確率(%)>
<可能性の大きな天候見通し>
11月
天気は概ね周期的に変わり、低気圧の通過後は一時冬型の気圧配置となるでしょう。平年と同様に、東北日本海側は曇りや雨の日が多いですが、東北太平洋側は晴れの日が多い見込みです。
気温、降水量共に平年並でしょう。
12月
冬型の気圧配置が強まる時期があるでしょう。平年と同様に、東北日本海側は曇りや雪または雨の日が多いですが、東北太平洋側は晴れの日が多い見込みです。
気温、降水量共に平年並でしょう。
1月
時々冬型の気圧配置が強まりますが、長続きしないでしょう。東北日本海側は平年と同様に曇りや雪の日が多いですが、東北太平洋側は平年に比べ晴れの日が少ない見込みです。
気温は平年並、降水量は東北日本海側で平年並、東北太平洋側では多いでしょう。
なお、3か月降水量は平年並の見込みです。
前回(9月24日)発表3か月予報からの変更点
なし
最近の天候経過
10月上旬
:1〜2日にかけて東北地方を北上した台風第21号の影響により、各地で記録的な暴風雨となった。1日の日降水量は若松で155.0oと10月として第1位、山形で77.0oと第3位となるなど大荒れとなり、各地で大きな被害が発生した。台風の通過後は晴れて気温がかなり高くなった。その後、東北南部では天気は概ね周期的に変化したが、東北北部は前線や上空の寒気の影響を受けやすく、曇りや雨の日が多かった。
平均気温平年差は、東北地方で+2.4℃とかなり高かった。降水量平年比は、東北地方で240%とかなり多かった。日照時間平年比は、東北北部で70%とかなり少なく、東北南部で93%と平年並だった。
10月中旬
:期間の前半は高気圧に覆われ晴れの日が続いたが、後半天気は概ね周期的に変化した。13日には宮城県で日本の東海上を北上した台風第22号の高波にさらわれ1名死亡した。また、15〜16日は寒気を伴った低気圧の影響で大気の状態が不安定となり、各地で雷や強風による被害が発生した。
なお、11日には鳥海山の初冠雪を観測した。
平均気温平年差は、東北地方で+1.1℃と高かった。降水量平年比は、東北日本海側で56%と少なく、東北太平洋側で37%と平年並だった。日照時間平年比は、東北地方で142%とかなり多かった。
循環場の特徴
10 月(1〜20 日):500hPa 高度場では、バイカル湖から東シナ海にかけて広く負偏差が広がったが、日本の東海上は気圧の尾根となって、近畿以東は正偏差に覆われた。 上旬は、日本の南東海上の太平洋高気圧の勢力が平年より強く、西谷が顕著で南から暖かい空気が流れ込んだ。また、1〜2 日にかけて東北地方を北上した台風第21 号の影響もあって、気温はかなり高くなった。 中旬になると、偏西風の流れは東西流が卓越し、天気は概ね周期的に変わったが、移動性高気圧に覆われて晴れる日が多く気温は高かった。
太平洋赤道域の状況
エルニーニョ監視速報(No.121)より抜粋(
http://www.kishou.go.jp
)
エルニーニョ監視海域(北緯4 度〜南緯4 度、西経150 度〜西経90 度)の9 月の海面水温の基準値(1961〜1990 年の30 年平均値)との差は+0.9℃だった。
9 月の太平洋赤道域の海面水温は、日付変更線付近から西経135 度にかけてと西経100 度から西経85 度にかけて平年より1℃以上高く、西経170 度から西経160 度付近にかけては+1.5℃以上の正偏差が見られた(下図)。一方、東経120 度から東経130 度付近では平年より0.5℃以上低かった。
9 月の南方振動指数は−0.5 だった。(南方振動指数は貿易風の強さの目安であり、正(負)の値は貿易風が強(弱)いことを示す。)
太平洋の赤道に沿った表層(海面から深度数百m までの領域)水温は、ほぼ全域で正偏差となり、西経175 度から西経125 度の深度100m から150m 付近では平年より3℃以上高かった。太平洋の赤道に沿った海面から深度260m までの平均水温平年偏差の経度−時間断面図(図略)では、9 月を通じて東経175 度から西経110 度にかけて+1℃以上の正偏差域となっており、西経160 度から西経130 度付近には+2℃以上の正偏差域が現れた。
エルニーニョ現象等の今後の見通し
(2002年9月〜2003年4月)
現在のエルニーニョ現象は2003 年4 月までの予測期間中、持続すると見られる。
【解説】
9 月のエルニーニョ監視海域の海面水温の基準値からの差は+0.9℃と6 月以来再び増大し、5 か月移動平均値も4 か月連続して+0.5℃以上となっている。また、南方振動指数も−0.5 と7 か月連続して負の値となった。赤道に沿った表層水温においても、ほぼ全域で正偏差となり、西経150 度付近を中心に正偏差が強まっている。このほか対流活動の状況等を含めて、太平洋赤道域の海洋と大気の状況は、エルニーニョ現象時の特徴を明瞭に示している。
エルニーニョ予測モデルは、監視海域の海面水温の基準値との差が今後年末にかけてやや増大する傾向を示し、予測期間中を通じて基準値より1℃前後高い値が続くと予測している(右図)。
以上のことから、監視海域の海面水温は今後も基準値より高い状態が続き、現在のエルニーニョ現象は2003 年4 月までの予測期間中、持続すると見られる。
エルニーニョ予測モデルによるエルニーニョ監視海域の海面水温偏差予測
この図は、エルニーニョ監視海域の海面水温(基準値との差)の先月までの推移(折れ線グラフ)とエルニーニョ予測モデルから得られた今後の予測(ボックス)を示している。各月のボックスは、海面水温の基準値との差が70%の確率で入る範囲を示す。(基準値は1961〜1990年の30年平均値)
参考資料
reigai@ml.affrc.go.jp