2004年仙台管区気象台発表予報
7月22日発表3ヶ月予報
本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.
○7月22日発表 3ヶ月予報(8月,9月, 10月)
<予想される向こう3か月の天候>
向こう3か月の出現の可能性が最も大きい天候は以下のとおりです。
この期間の平均気温は平年並か高い、降水量は平年並でしょう。
8月
太平洋高気圧に覆われて平年と同様に晴れの日が多いですが、前線や寒気が南下し天気のぐずつく時期があるでしょう。
気温は平年並か高い、降水量は平年並でしょう。
9月
天気は数日の周期で変わりますが、太平洋高気圧に覆われて残暑の厳しい時期があるでしょう。
気温は平年並か高い、降水量は平年並でしょう。
10月
天気は数日の周期で変わるでしょう。
気温は平年並か高い、降水量は平年並でしょう。
<向こう3か月の気温、降水量の各階級の確率(%)>
数値予報(アンサンブル予報)による大気の流れの予報
3 か月平均の500hPa 高度と偏差の予想図:
予想図は、極東域の高緯度に負偏差が広がるが、日本付近は広く正偏差に覆われ、日本の南の亜熱帯高気圧も正偏差で平年より強い。
偏西風の流れは順調で、天気は数日の周期で変わるが、朝鮮半島付近が気圧の谷となっており、低気圧や前線の影響で天気のぐずつく時期がある見込み。
月別の地上気圧と偏差の予想図:
8 月
:日本の南東海上が強い負偏差なのは、初期値の海面水温が高く対流活動が強めに予想されているためで、この様な対流の発生は考えにくい。割り引いて考え、日本付近は太平洋高気圧に覆われる。
9 月
:日本付近で等圧線の間隔は広く、天気は数日の周期で変わる。
10 月
:日本付近で等圧線の間隔は広く、天気は数日の周期で変わる。
循環場の特徴
7 月1〜20 日
:500hPa 高度では、日本の南の亜熱帯高気圧は平年より強く、本州以南は正偏差に覆われた。一方、華北から華中に気圧の谷があって、日本付近には亜熱帯高気圧の縁辺をまわって暖かく湿った空気が流れ込みやすかった。また、日本の北のオホーツク海付近は気圧の谷となって負偏差が広がり、オホーツク海高気圧は出現しにくかった。
東北地方は正偏差に覆われ、東北太平洋側を中心に低温をもたらすオホーツク海高気圧が出現しにくかったことから、上旬は高温となった。しかし、中旬は北陸から東北地方に梅雨前線が停滞したため天気がぐずつき、12〜13 日の平成16 年7 月新潟・福島豪雨や17〜18 日の平成16 年7 月福井豪雨など、各地で梅雨末期の大雨による大きな被害が発生した。
最近の天候経過
7月上旬
:前半は、高気圧に覆われて概ね晴れの日が続いた。後半は、日本海に停滞した前線の影響で東北北部は日本海側を中心に曇りの所が多かったが、東北南部は引き続き高気圧に覆われて概ね晴れた。また、南から暖かい空気が流れ込んで真夏日となる所が多く、大気の状態が不安定となって各地で雷雨となった。
平均気温は東北北部で高く、東北南部でかなり高い。降水量は東北北部で少なく、東北南部で平年並。日照時間は東北北部で多く、東北南部でかなり多い。
7月中旬
:梅雨前線が北陸から東北地方に停滞し、曇りや雨の日が続いた。特に、梅雨前線の活動が活発化した12〜13日は、平成16年7月新潟・福島豪雨により福島県で行方不明者や浸水など大きな被害が発生した。なお、13日の若松の日降水量は162.0mmと7月の極値を更新した。また、16〜17日も秋田、山形県で大雨により浸水や山がけ崩れ等の被害が発生した。
平均気温は東北地方で平年並。降水量は東北地方でかなり多い。日照時間は東北日本海側でかなり少なく、東北太平洋側で少ない。
エルニーニョ現象等の今後の見通し
エルニーニョ監視速報(No.142)より抜粋(
http://www.jma.go.jp/
)
太平洋赤道域の海面水温は、ほぼ平年並だった。中部から東部にかけて広がった東風偏差に対応して、海洋表層(海面から深度数百m までの領域)水温には、西経160 度以西で正偏差、西経140 度以東で負偏差が見られた。
エルニーニョ監視海域の海面水温は、夏の間、基準値(1961〜1990 年の30 年平均値)に近い値をとり、その後基準値よりやや高い値で推移するとみられる。予測期間中にエルニーニョ現象が発生する可能性は低い。
【解説】
6 月の太平洋赤道域の海面水温は、日付変更線付近で正偏差、西経95 度以東で負偏差が卓越したものの、エクアドル沿岸付近を除いて1℃を超える偏差は正負ともに見られず、ほぼ平年並だった。6 月のエルニーニョ監視海域の基準値との差は+0.1℃であった。赤道付近の大気では、東経160 度付近を中心に対流活動が平年より活発で、この対流活発域に向かう東風偏差が中部から東部で見られた。その結果、海洋表層水温は西経160 度以西で正偏差、西経140 度以東で負偏差がやや強まった。しかし、この東風偏差は6 月下旬以降、弱まりつつあり、表層水温にも、東部の海面水温偏差を今後大きく変化させる兆候は現在のところ見られない。
エルニーニョ予測モデルは、監視海域の海面水温の基準値との差が夏から秋にかけて次第に増加し、その後持続する傾向を示している(図略)。モデルは、監視海域の海面水温が秋以降に基準値より高い値をとると予測しているが、上述した太平洋赤道域の大気・海洋の実況を重視すると、モデルの予測値よりも若干低めに推移すると考えられる。
また、過去の統計によると、監視海域の海面水温の基準値との差は夏から秋にかけて持続する傾向が強い。
以上のことから、監視海域の海面水温は、夏の間は基準値に近い値をとり、その後基準値よりやや高い値で推移するとみられ、予測期間中にエルニーニョ現象が発生する可能性は低いと判断される。
reigai@ml.affrc.go.jp