2004年仙台管区気象台発表予報
8月25日発表3ヶ月予報
本情報は仙台管区気象台発表の3ヶ月予報内容をお知らせします.
○8月25日発表 3ヶ月予報(9月,10月, 11月)
<予想される向こう3か月の天候>
向こう3か月の出現の可能性が最も大きい天候は以下のとおりです。
この期間の平均気温は平年並か高い、降水量は平年並でしょう。
9月
天気は数日の周期で変わりますが、前線や寒気の影響で天気のぐずつく時期があるでしょう。
気温、降水量共に平年並でしょう。
10月
天気は数日の周期で変わるでしょう。
気温は平年並か高い、降水量は平年並でしょう。
11月
天気は数日の周期で変わりますが、一時寒気が南下して冬型の気圧配置となるでしょう。平年と同様に、東北日本海側では曇りや雨の日が多く、東北太平洋側では晴れの日が多い見込みです。
気温、降水量共に平年並でしょう。
<向こう3か月の気温、降水量の各階級の確率(%)>
数値予報(アンサンブル予報)による大気の流れの予報
3 か月平均の500hPa 高度と偏差の予想図:
予想図は、極付近が負偏差の他は広く正偏差となり、日本付近も正偏差に覆われる。平均的には、極付近の強い寒気が南下しにくく、日本付近の気温は高くなりやすい。
偏西風の流れは順調で、天気は数日の周期で変わる見込み。
月別の地上気圧と偏差の予想図:
9 月
:太平洋高気圧は日本の南海上で強いが、東北地方はアリューシャンに中心をもつ負偏差に覆われる。天気は数日の周期で変わるが、前線や寒気の影響で天気のぐずつく時期がある。
10 月
:天気は数日の周期で変わるが、日本付近負偏差となっており、平年に比べ低気圧や前線の影響を受けやすい。
11 月
:大陸の高気圧は平年より強いが、アリューシャンの低圧部は平年より弱い。天気は数日の周期で変わるが、一時寒気が南下して冬型の気圧配置となる。
循環場の特徴
8 月1〜20 日
:500hPa 高度では、日本の南の亜熱帯高気圧の張り出しが強く、東日本以西は正偏差に覆われた。一方、中央シベリアから日付変更線にかけて広がる負偏差が北日本を覆い、中旬には北日本に寒気が南下した。東シナ海は台風第11 号、第13 号、第15 号、第17 号の影響で負偏差となった。
東北地方は、上旬亜熱帯高気圧が日本付近に強く張り出したため、晴れて暑い日が多かった。しかし、中旬になると亜熱帯高気圧の北への張り出しが弱まり、前線や寒気の影響を受けやすかった。このため、中旬は曇りや雨の日が多く低温となった。
なお、5〜6 日には台風第11 号から変わった熱帯低気圧が東北北部を通過して大雨となり、20 日は台風第15 号が青森県を横断したため暴風となって、各地で大きな被害が発生した。
最近の天候経過
8月上旬
:太平洋高気圧に覆われ晴れて暑い日が多かった。しかし、5〜6日に東北北部を台風第11号から変わった熱帯低気圧が通過したため大雨となり、秋田県や岩手県では山がけ崩れや浸水、停電等の被害が発生した。また、後半は上空の寒気や前線の影響で各地で雷雨となった。
なお、2日に高温に関する東北地方気象情報第2号、6日に高温と少雨に関する東北地方気象情報第3号を発表した。
平均気温は東北地方で高い。降水量は東北北部で平年並、東北南部で少ない。日照時間は東北日本海側で平年並、東北太平洋側で多い。
8月中旬
:初め東北南部を中心に太平洋高気圧に覆われ晴れて暑い日が続いたが、その後は前線や台風の影響で曇りや雨の日が多かった。特に、20日は台風第15号が青森県を横断したため、日最大瞬間風速が酒田39.9m/s(SSW)、秋田41.1m/s(SW)、大船渡28.2m/s(WNW)、八戸39.2m/s(SW)、むつ21.3m/s(E)といずれも8月の極値を更新する暴風となり、各地で大きな被害が発生した。
平均気温は東北地方で低い。降水量は東北日本海側で多く、東北太平洋側で平年並。日照時間は東北北部で少なく、東北南部で平年並。
エルニーニョ現象等の今後の見通し
エルニーニョ監視速報(No.143)より抜粋(
http://www.jma.go.jp/
)
太平洋赤道域では、7月前半に中部から東部にかけて大気下層で西風偏差が見られた。中部では海面水温の正偏差が増大し、海洋表層(海面から深度数百mまでの領域)水温の正偏差域は強まりながら東進し、その一部が東部にまで拡がった。
エルニーニョ監視海域の海面水温は、秋から冬にかけて基準値(1961〜1990年の30年平均値)よりもやや高い値で推移するとみられる。予測期間中にエルニーニョ現象が発生する可能性は依然として低いが、今後の大気・海洋の状況には十分注意を要する。
【解説】
西部太平洋赤道域では、6月下旬に強まった大気下層の西風偏差によって、表層水温の正偏差域が生じた。この正偏差域は、7月前半に中部から東部にかけて新たに現れた西風偏差に対応して強まりながら東進し、その一部が東部にまで拡がった(下図)。それとともに、海面水温の正偏差は7月中旬以降、中部の広い範囲で増大した。
表層水温の正偏差域は今後1か月前後で南米大陸沿岸に到達し、監視海域の海面水温の基準値との差を増加させると予想される。しかし、7月下旬に太平洋赤道域のほぼ全域で現れた東風偏差によって表層水温の正偏差はやや弱まりつつあり、一方、南米大陸沿岸の表層は負の水温偏差で覆われていることから、監視海域の海面水温偏差が一気に増大する可能性は低い。
エルニーニョ予測モデルは、監視海域の海面水温の基準値との差が今後、秋にかけて次第に増加し、その後持続する傾向を示している。しかし、予測モデルは海面水温をここ数か月実際より高めに予測する傾向があることを考慮する。
以上のことから、エルニーニョ監視海域の海面水温は秋から冬にかけて基準値よりやや高い値で推移するとみられるものの、現時点では予測期間中にエルニーニョ現象が発生する可能性は依然として低いと判断される。ただし、中部太平洋赤道域で海面水温及び表層水温が平年よりも高く、大気や海洋の変化が発達しやすい状態になっていること、西風偏差をもたらし得る活発な対流活動域が西部で現れつつあることから、今後の大気・海洋の状況には十分注意を要する。
reigai@ml.affrc.go.jp