水稲冷害研究チーム
2005年 早期警戒の活動を振り返る
2005年 早期警戒の活動を振り返る
1.2月11日(火) たろし滝測定会
【天気概況】
・冬型の気圧配置となり、日本海側は雪、太平洋側は晴れまたは曇りの1日となる。
【研究活動】
・岩手県石鳥谷町葛丸渓谷にある“たろし滝”の豊凶占いに行く。この日の10時の気温は−8℃で、風もあって寒く”たろし(垂氷)”が太いことが期待された。しかし、”たろし”は無かった。8日まであった氷柱は9日朝には崩落していたとのことであった。神事が10時に始まり、祈願の後、神楽が奉納される。いよいよ測定だが、崩落しているため測定の様子を株元で再現した。会長の板垣さんから31年にわたる計測経過や会長なりの分析が紹介され、恒例の川柳が紹介される。“崩落が 度重なって ちと不安”で不作の年とのご託宣がある。
【振り返って】
・2005年の岩手の作況は101、北上川下流の作況は100。平年作となったが、7月上旬と下旬に低温があり、ひやっとさせられることもあった。
2.2月26日(土) モニター交流会第1日目
【天気概況】
・日本海側は雪または晴れ、太平洋側は晴れとなる。
【研究活動】
・モニター交流会の1日目を行う。宮城、山形を中心に17名が参加した。1日めは台風15号による潮風害や胴割れ米の発生傾向など昨年のトピックスを中心に活発な討議を行う。昨今の気象変動を受け、当サイトもこれまで以上に(冷害以外にも)高温や台風など気象災害に関する情報提供も求められていることを確認しあった。
3.4月14日(木) 種まき
【天気概況】
・高気圧に覆われ南部で晴れ、北部で曇りまたは晴れの1日となる。
【研究活動】
・生育・作柄診断試験区の種まきを行う。基幹12品種は、青森県「むつほまれ」「つがるロマン」「ゆめあかり」、岩手県「かけはし」「いわてっこ」、宮城県「ササニシキ」「ひとめぼれ」「まなむすめ」、秋田県「あきたこまち」「めんこいな」、山形県「はえぬき」、福島県「コシヒカリ」。冷害被害を予測するために、作付面積の多い品種と今後作付面積が増える品種を選択する。
【研究活動】
・生育・作柄診断試験区の種まきを行う。基幹12品種は、青森県「むつほまれ」「つがるロマン」「ゆめあかり」、岩手県「かけはし」「いわてっこ」、宮城県「ササニシキ」「ひとめぼれ」「まなむすめ」、秋田県「あきたこまち」「めんこいな」、山形県「はえぬき」、福島県「コシヒカリ」。冷害被害を予測するために、作付面積の多い品種を選択する。
【その他】
・仙台でソメイヨシノが開花する。昨年より5日遅く、平年より2日遅い。
4.4月23日(土) 早期警戒情報 第1号
【天気概況】
・寒気を伴った低気圧の影響で曇り、日本海側で一時雨となる。宮城、福島では晴れ間も出る。
【研究活動】
・早期警戒情報第1号を作成する。
【その他】
・午前9時台風3号が発生する。
・盛岡でソメイヨシノが開花する。昨年より10日遅く、平年並み。
・山形でソメイヨシノが満開となる。昨年より10日遅く、平年より2日遅い。
5.5月5日(木) 宮城県移植状況調査
【天気概況】
・高気圧に覆われ晴れまたは曇りの1日となる。
【研究活動】
・宮城県北部の田植えの状況を調査する。好天の下、田植えをしている姿が多くみられたが、晩期栽培を選択し、これから代かきの水田も多い。
・宮城県登米市、松山町のモニター圃場を調査する。
・岩手県南部では花巻周辺で田植えは始まっていた。
6.5月17日(火) 生育・作柄診断試験区の手植え
【天気概況】
・高気圧に覆われ晴れまたは雲りの1日となる。
・最高気温は青森県六ヶ所で平年より6.3℃低い10.2℃となるなど6カ所で平年より5℃以上低い。
【研究活動】
・生育・作柄診断試験区の田植え。やや風が冷たいが晴れのまずまずの田植え日よりの中、総勢30名で恒例の手植えを行う。夜は今年の苗作りの反省会を行う。
8.6月1日(水) 宮城県現地調査
【天気概況】
・高気圧に覆われ、晴れて暖かい1日となる。
・最高気温は福島県二本松で30.2℃の真夏日、福島県福島で29.5℃となるなど34か所で夏日となる。
・最高気温は福島県二本松で平年より7℃高い30.2℃となるなど15か所で平年より5℃以上高くなる。
【研究活動】
・宮城県大和町、石巻市のモニター圃場を訪問する。
・宮城県北部の水稲生育状態の現地調査を行う。移植後から葉が2枚程度進展していた。分げつについてはこれからのようだ。
9.7月11日(月) 東北太平洋側の低温に関する東北地方気象情報 第1号
【天気概況】
・低気圧の影響で北部で雨、南部は曇りまたは晴れの1日となる。
・最高気温は岩手県宮古で平年より9.2℃低い13.4℃となるなど16カ所で平年より5℃以上低くなる。
【早期警戒活動】
・仙台管区気象台が「東北太平洋側の低温に関する東北地方気象情報 第1号」を発表する。この先数日間も、東北太平洋側の北部では最高気温が平年より5度前後低い日が続く見込み。
10.7月19日(火) 宮城・山形県現地調査
【天気概況】
・北部は晴れまたは曇りだが、南部は寒冷前線の影響で曇り、一時雨となる。
・最高気温は山形県向町で平年より6.7℃高い29.2℃となるなど13カ所で平年より5℃以上高くなる。
・最高気温は秋田県角館で30.5℃となるなど2カ所で真夏日となる。
【研究活動】
・「ササニシキ」が幼穂形成期に到達する。昨年より7日遅く、平年(1999〜2004年の平均)より3日遅い。
・宮城県松山町、岩出山町、山形県最上町のモニター圃場の生育状況を調査する。
・宮城県松山町、岩出山町のモニター圃場の「ひとめぼれ」では幼穂形成期直後であった。
・山形県最上町のモニター圃場の「あきたこまち」では、花粉母細胞分化期となっていた。
11.7月22日(金) 青森、岩手、秋田、宮城県に低温注意報
【天気概況】
・気圧の谷の影響で日本海側北部を除き曇りまたは雨の1日となる。日本海側北部は晴れまたは曇りとなる。
・最高気温は福島県福島で平年より7.4℃低い21.3℃となるなど27カ所で平年より5℃以上低くなる。
【早期警戒活動】
・仙台管区気象台が「低温に関する宮城県気象情報 第1号」を発表する。宮城県は、明後日(24日)にかけて最低気温が15度以下となる所がある見込み。
・盛岡地方気象台が「低温に関する岩手県気象情報 第1号」を発表する。岩手県では、24日にかけて、気温が平年よりも4度以上低い状態が続き、特に朝の最低気温が14度以下となる所がある見込み。
・仙台管区気象台が「低温に関する東北地方気象情報 第1号」を発表する。東北地方は、明後日(24日)にかけて最低気温が平年より4度前後低い状態となる見込み。
・青森地方気象台が「低温に関する青森県気象情報 第1号」を発表する。青森県では、24日まで気温の低い状態が続く見込みです。特に最低気温は平年より4度前後低く、14度以下となる所がある見込み。
・秋田地方気象台が「低温に関する秋田県気象情報 第1号」を発表する。秋田県では、24日(明後日)にかけて最低気温が平年より4度前後低い状態となる見込み。
12.8月5日(金) 気象庁から来客
【天気概況】
・夏の高気圧に覆われ晴れて暑い1日となる。
・最高気温は宮城県鹿島台で平年より8℃高い35.3℃となるなど43カ所で平年より5℃以上高くなる。
【研究活動】
・気象庁から来客があり、1か月予報の今後の拡充計画についての説明と当システムの気象情報の活用状況に関する聞き取り調査が行われた。
13.9月15日(木) 山形県刈取り調査
【天気概況】
・北部を中心に雨が朝まで残るがその後晴れ、南部は晴れまたは曇りとなる。
【研究活動】
・山形県最上町、鶴岡市のモニター農家の刈取り調査を行う。
・山形県庄内地方では今日から稲刈りが始まったようだ。
14.9月16日(金) 宮城県刈取り調査
【天気概況】
・高気圧に覆われ、晴れまたは曇りの1日となる。
【研究活動】
・宮城県小牛田町、松山町、中田町のモニター農家の刈取り調査を行う。
・宮城県北部では一部の圃場で倒伏していた。
・生育作柄診断圃の「つがるロマン」「あきたこまち」の刈り取りを行う。
15.9月22日(木) 宮城県刈り取り調査
【天気概況】
・低気圧の影響で、曇りまたは雨の1日となる。
【研究活動】
・宮城県岩出山町、大和町、松山町、石巻市のモニター農家の刈取り調査を行う。
・宮城県北部ではあちこちで稲刈りが行われていた。
16.10月6日(木) 山形県刈取り調査
【天気概況】
・北部は晴れ、南部は日本海側は晴れまたは曇り、太平洋側は曇りとなる。
【研究活動】
・山形県鶴岡市、最上町のモニター圃場の刈取り調査を行う。
・山形県庄内地方、最上町周辺では刈取りは終盤を迎えていた。岩手県は盛岡や北上周辺では4割程度残っていた。
・生育作柄診断圃の「コシヒカリ」の刈り取りを行う。
17.10月26日(水) 収穫感謝・家畜慰霊祭
【天気概況】
・高気圧に覆われ、晴れの1日となる。
18.12月24日(土) 大雪
【天気概況】
・寒気の影響で日本海側は雪または曇りの1日となる。太平洋側北部も朝まで雪または曇りとなる。太平洋側南部は晴れまたは曇りとなる。
・盛岡で24時間積雪量が46cmとなり、12月の積雪として過去最高となる61cmに達する。
・研究チームの居室の前の松の太い枝も雪の重みで折れる。
19.2月11日(土) たろし滝測定会
【天気概況】
・日本海側は雪または曇り、太平洋側も北部は雪または曇り、岩手県は晴れとなる。
【研究活動】
・岩手県石鳥谷町“たろし滝”の豊凶占いに行く。午前9時20分に現地に到着。すでに多くの車が駐車している。除雪された雪が路肩に高く積まれている。雪をかきわけ山道をゆくと久しぶりによく太った“たろし”がみえる。午前10時10分より、行事が始まり、拝礼、測定と進む。“たろし”は5メートル52センチ。計測保存会会長の板垣寛さんのまとめがある。“たろし”は1月29日時点で5メートル30センチであり、さらに成長したとのこと。豊凶占いの結果を次の川柳で表現する。「でっかいなあ この氷柱に 希望(ゆめ)が湧き」、本年の作柄は豊作とのこと。
2006年の早期警戒の活動は、日誌にどのように記録されるのか?!
reigai@ml.affrc.go.jp